F 8422:2003
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶
標準協会(JMSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS F 8422:1998は改正され,この規格に置き換えられる。
F 8422:2003
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 1
3.1 灯器のグループ ············································································································· 1
3.2 温度等級 ······················································································································ 1
3.3 形式 ···························································································································· 1
4. 一般 ······························································································································ 2
5. 性能 ······························································································································ 2
6. 構成,構造,形状及び寸法 ································································································ 2
7. 検査 ······························································································································ 3
7.1 検査項目及び順序 ·········································································································· 3
7.2 検査方法 ······················································································································ 3
8. 製品の呼び方 ·················································································································· 3
9. 表示 ······························································································································ 3
10. 取扱い上の注意事項 ······································································································· 4
11. 警告表示······················································································································· 4
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日本工業規格 JIS
F 8422:2003
船用防爆天井灯
Shipbuilding─Flameproof ceiling lights
1. 適用範囲 この規格は,船舶及び海洋構造物において,空気中に可燃性ガス又は可燃性液体の蒸気(以
下,これらを爆発性ガスという。)が引火・爆発するおそれがある濃度で存在する可能性がある場所で使用
する電圧250 V以下の白熱電球を光源とする耐圧防爆構造の天井灯(以下,灯器という。)について規定す
る。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0617-2 電気用図記号 第2部:図記号要素,限定図記号及びその他の一般用途図記号
JIS C 7709-2 電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性 第2部 受金
JIS F 0808 船用電気器具環境試験通則
JIS F 8006 船用電気器具の振動検査通則
JIS F 8007 船用電気器具の外被の保護形式及び検査通則
JIS F 8009 船用防爆電気機器一般通則
JIS F 8401 船用ソケット
3. 種類
3.1
灯器のグループ 灯器のグループは,防爆性ガスによって区分し,表1の記号による。
表 1 灯器のグループ
グループの
記号
記号の意味
ⅡA
分類Aの爆発性ガスに適用する灯器
ⅡB
分類Bの爆発性ガスに適用する灯器
ⅡC
分類Cの爆発性ガスに適用する灯器
備考 爆発性ガスの分類は,JIS F 8009の規定による。
3.2
温度等級 灯器の温度等級は,灯器の容器外部の最高表面温度によって区分し,表2による。
表 2 灯器の温度等級
単位 ℃
温度等級
T1
T2
T3
T4
T5
T6
最高表面温度
450
300
200
135
100
85
備考 温度等級は,JIS F 8009の規定による。
3.3
形式 灯器の形式は,最大適合電球の定格消費電力及びソケットの受金の種類によって区分し,表3
による。
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表 3 灯器の形式
形式
最大適合電球の定格消費電力W
ソケットの受金の種類
保護等級
60形
60
E26,E27又はB22
IP44以上
100形
100
E26又はE27
200形
200
備考 ソケットの受金の種類は,JIS C 7709-2の規定による。
4. 一般 灯器は,JIS F 8009で規定する耐圧防爆構造の要求条件を満足しなければならない。
5. 性能 灯器は,JIS F 8009によるほか,次の諸性能を備えていなければならない。
a) 外被の保護性能 外被の保護性能は,表3の保護等級を満足しなければならない。
b) 絶縁抵抗 灯器は,JIS F 0808の4.17.3(厳しさ)の試験電圧500 V(直流)によって試験したとき,
絶縁抵抗は,20 MΩ以上でなければならない。
c) 耐電圧 灯器は,JIS F 0808の4.16.3(厳しさ)の試験電圧1 500 Vの性能を満足しなければならない。
6. 構成,構造,形状及び寸法 灯器の構成,構造,形状及び寸法は,JIS F 8009によるほか,付図及び
次による。
a) 灯器は,灯体,端子箱,ガード,グローブ枠,ガラスグローブ,ソケット,錠締ボルト,耐圧パッキ
ン式電線貫通金物などで通常構成する。
b) ソケットは,JIS F 8401の規定によるか又は電気的,機械的にこれと同等以上の性能をもつものとす
る。
c) 灯器は,その構造設計において電球交換時などに感電のおそれがないものとしなければならない。
d) 電球は,船用としての過電圧振動耐久,静止寿命などを満足するのが望ましい。
参考 JEL 119 船用電球 参照
e) 反射板は,黄銅製のものにはニッケルめっき又はクロムめっきを施し,アルミニウム製のものには電
解研磨を施す。
f)
絶縁距離は,表4に示す値以上とする。
表 4 絶縁距離
単位 mm
異極裸充電金属部間
裸充電金属部と大地との間
空間距離
沿面距離
空間距離
沿面距離
3
4
6
6
g) 内部配線は,公称導体断面積1.5 mm2以上のものとし,けい素ゴム絶縁電線などの耐熱性のものとす
るのがよい。
h) 灯器の適切な位置に保護接地端子を設けるか確実に保護接地できる構造としなければならない。
なお,保護接地端子を設ける場合は,JIS C 0617-2の規定による保護接地の記号 を表示するの
がよい。
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7. 検査
7.1
検査項目及び順序 灯器の検査は,同一製品について次の項目及び順序に従って行う。ただし,灯
器の強度を著しく減退するおそれがある検査は,別個の製品について行ってもよい。また,* 印がつけて
ある検査項目は,同一設計による最初の製品について行い,設計変更がない場合には,次回以降の検査は
省略することができる。
a) 構造検査
*b) 温度検査
1) 最高表面温度検査
2) 外部導線接続部の温度検査
*c) 熱衝撃検査
*d) 振動検査
e) 絶縁抵抗検査
f) 耐電圧検査
g) 容器の保護性能検査
*1) 危険な箇所への接近・外来固形物に対する保護性能検査
2) 液体に対する保護性能検査
*h) 衝撃検査
*i) 爆発強度検査
1) 動的圧力検査
2) 静的圧力検査
*j) 爆発引火検査
*k) 熱安定性検査(1)
*l) ブッシングなどのトルク検査(1)
*m) ケーブルの引留め機能検査(1)
注(1) 該当する場合に限る。
7.2
検査方法 灯器は,7.1の検査項目について,JIS F 8009によるほかJIS F 0808,JIS F 8006及びJIS
F 8007に基づいて検査を行い,それぞれの規定に適合しなければならない。
8. 製品の呼び方 灯器の呼び方は,規格の名称又は規格番号,防爆にかかわる記号,形式及びソケット
の受金の種類による。
なお,防爆にかかわる記号は,JIS F 8009による。
例 船用防爆天井灯 Ex d ⅡA T1−60形FE26又は
JIS F 8422 Ex d ⅡA T1−60 FE26
9. 表示 灯器の見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
a) 規格の名称及び形式
b) 定格電圧及び最大適合電球の定格消費電力
c) 防爆にかかわる記号
d) 保護等級
e) 認定又は試験機関の名称及び検定番号など
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f)
製造業者名又はその略号
g) 製造年又は製造番号
h) 使用条件,注意事項など(必要がある場合)
10. 取扱い上の注意事項 灯器には,グローブ枠の締め付け不良などによる使用(点灯)時における引火,
爆発及び点検・整備時における引火,爆発,感電などによる人的傷害を起こさないための注意事項を記載
した取扱説明書,施工説明書などを添付する。
参考 JMS 0071 船用電気器具の警告表示に関する指針 参照
11. 警告表示 警告表示は,灯器の見やすい箇所に容易に消えない方法で警告ラベルなどによって表示を
するのがよい。
a) 感電
b) 引火,爆発
(地色 黄色)
(上部枠内の地色 赤色)
参考図 1 警告ラベルの例
参考 JMS 0071 船用電気器具の警告表示に関する指針 参照
関連規格 JMS 0071 日本船舶標準協会規格:船用電気器具の警告表示に関する指針
JEL 119 日本電球工業会規格:船用電球
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
単位 mm
部品番号
部品名称
形式
D
H
L1
L2
1
灯体
60
150
220
100
160
2
グローブ枠
100
170
240
120
170
3
ガード
200
200
295
140
195
4
ガラスグローブ(ランプ保護カバー)
備考1. 括弧内寸法は,参考として示す。
5
端子箱ふた
2. 構造形状は,一例を示す。
6
反射板
7
耐圧スタッド式導体
8
耐圧パッキン式電線貫通金物
9
保護接地端子
10
錠締ボルト
11
錠締ボルト
12
ヒンジピン
13
ソケット
14
ガスケット