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C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 一般事項························································································································· 2 

5 環境パラメータ及びその厳しさのグループ別分類 ··································································· 3 

5.1 気象条件 ······················································································································ 3 

5.2 特別な気象条件 ············································································································· 3 

5.3 生物的条件 ··················································································································· 3 

5.4 化学的に活性な物質 ······································································································· 4 

5.5 機械的に活性な物質 ······································································································· 4 

5.6 機械的条件 ··················································································································· 4 

6 環境条件の組合せの記号表示 ······························································································ 4 

附属書A(参考)各クラスが包含する条件の要約 ······································································ 10 

附属書B(参考)環境分類を組み合わせた分類の条件 ································································· 13 

附属書C(参考)熱帯の環境分類1K10及び1K11の説明 ···························································· 14 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本電子

部品信頼性センター(RCJ)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。 

これによって,JIS C 60721-3-1 : 1997は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。 

JIS C 60721-3の規格群には,次に示す規格がある。 

JIS C 60721-3-0 通則 

JIS C 60721-3-1 保管条件 

JIS C 60721-3-2 輸送条件 

JIS C 60721-3-3 屋内固定使用の条件 

JIS C 60721-3-4 屋外固定使用の条件 

JIS C 60721-3-5 車載機器の条件 

JIS C 60721-3-6 船舶搭載機器の条件 

JIS C 60721-3-7 携帯及び移動使用の条件 

JIS C 60721-3-9 製品内部の環境条件 

  

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日本工業規格          JIS 

C 60721-3-1:2009 

(IEC 60721-3-1:1997) 

環境条件の分類−第3-1部: 

環境パラメータ及びその厳しさのグループ別分類 

−保管条件 

Classification of environmental conditions- 

Part 3: Classification of groups of environmental parameters and their 

severities-Section 1: Storage 

序文 

この規格は,1997年に第2版として発行されたIEC 60721-3-1を基に,技術的内容を変更することなく

作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,製品又は包装された製品を保管するときにさらされる環境パラメータ及びその厳しさのグ

ループの分類について規定する。 

この規格で規定する環境条件は,製品又はその最終的な性能に直接影響を及ぼす環境条件だけに適用す

る。製品に対する環境条件の影響は,特に規定しない。 

保管した状態での移動には適用しない。 

火災又は爆発に直接関係する環境条件及び電離放射線に関する条件には適用しない。その他の予測され

ない事象にも適用しない。特別な場合には,このような事象が発生する可能性について考慮することが望

ましい。海上の場合は,適用しない。 

屋内固定使用の条件,携帯及び移動使用の条件,車及び船舶内の条件並びに輸送の条件は,JIS C 60721-3

の他の規格で規定する。 

この規格は,広い分野に適用する限られた数の環境条件の分類について規定する。この規格の利用者は,

保管の条件を満たすために必要な最低限の分類を選択する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60721-3-1:1997,Classification of environmental conditions−Part 3: Classification of groups of 

environmental parameters and their severities−Section 1: Storage (IDT) 

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

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引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。 

JIS C 60721-1:2008 環境条件の分類−第1部:環境パラメータ及びその厳しさ 

注記 対応国際規格:IEC 60721-1:2002,Classification of environmental conditions−Part 1: 

Environmental parameters and their severities (IDT) 

JIS C 60721-3-0:1995 環境条件の分類  環境パラメータとその厳しさのグループ別分類  通則 

注記 対応国際規格:IEC 60721-3-0:1984,Classification of environmental conditions−Part 3: 

Classification of groups of environmental parameters and their severities−Introduction,Amendment 

1 (1987) (IDT) 

JIS C 60721-3-3:1997 環境条件の分類  環境パラメータとその厳しさのグループ別分類  屋内固定

使用の条件 

注記 対応国際規格:IEC 60721-3-3:1994,Classification of environmental conditions−Part 3: 

Classification of environmental parameters and their severities−Section 3: Stationary use at 

weatherprotected locations (IDT) 

JIS C 60721-3-4:1997 環境条件の分類  環境パラメータとその厳しさのグループ別分類  屋外固定

使用の条件 

注記 対応国際規格:IEC 60721-3-4:1995,Classification of environmental conditions−Part 3: 

Classification of groups of environmental parameters and their severities−Section 4: Stationary use 

at non-weatherprotected locations (MOD) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60721-1によるほか,次による。 

3.1 

保管 (storage) 

製品を一定の場所に長期間置いておくが,その期間中に製品を使用しない状態。 

3.2 

屋内 (weatherprotected location) 

製品が気象の影響から保護されている場所。 

− 完全な屋内(囲われている場所):気象の直接的影響が完全に遮断されている場所。 

− 部分的な屋内(雨よけがある場合):気象の直接的影響が完全には遮断されていない場所。 

3.3 

屋外 (non-weatherprotected location) 

製品が気象の直接的な影響から保護されていない場所。 

一般事項 

一般的な指針は,JIS C 60721-3-0による。 

規定した値は,すべて最大又は限界値であるため,規定した厳しさを超える可能性は低い。通常,これ

らの値に達することはあっても,永続はしない。場所によっては,ある一定期間の発生頻度が異なること

もある。このような発生頻度は,この規格に含めないが,すべての環境パラメータを考慮することが望ま

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

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しい。必要な場合には,発生頻度を追加して規定することが望ましい。 

発生持続時間及び発生頻度の詳細は,JIS C 60721-3-0による。 

与えられた環境条件の組合せによっては,製品に対する影響が強まる場合があることに注意しなければ

ならない。このことは,特に,生物的条件又は化学的若しくは機械的に活性な物質の条件に,高い相対湿

度が加わった場合にいえる。 

極端な又は特殊な環境条件が存在することも考えられる。こうした特殊条件のもとで保管する製品の仕

様は,受渡当事者間の協定による。 

環境パラメータ及びその厳しさのグループ別分類 

気象条件(K),特別な気象条件(Z),生物的条件(B),化学的に活性な物質(C),機械的に活性な物質(S)及

び機械的条件(M)について,それぞれの区分を表1〜表6に規定する。 

この分類によって,保管時の製品に適用する各種環境条件のいろいろな組合せが可能になる。これは,

屋外気候などの局部的な影響も考慮した世界各地の保管条件として現実的な条件を示す。 

環境パラメータの中には,厳しさを数値で規定することができないものがある。 

特定の場所及び製品は,例えば,次に示すように規定して全部のクラスを一組にして参照しなければな

らない(箇条6 参照)。 

例 1K2/1Z1/1B1/1C2/1S1/1M3 

各クラスが包合する条件の要約を,附属書Aに示す。 

5.1 

気象条件 

製品の保管条件に関する気象条件は,クラス1K1〜1K11で規定する。これらは,製品に影響を与えるす

べてのパラメータを考慮したものであり,長期間にわたり世界中で経験してきたものである。例えば,屋

外の気象条件,建物の構造,温度・湿度制御システム,屋内条件,各種機器からの熱放散,人間の存在な

どである。これらの条件では,すべて通常の場合を対象としており,例外的な事象は対象としない。 

クラス1K10及び1K11で規定する熱帯地域の気象条件は,附属書Cで説明する。 

適切なクラスを選択するために,屋内の環境条件は屋外の条件,特に気温,日射及び建物の構造によっ

て左右されるという事実に注意することが望ましい。断熱効果がよい又は熱容量が大きい壁は,昼夜間の

又は長期間の外気温変化のピークを緩やかにする。断熱効果が悪い又は熱容量が小さい壁では,そのよう

な効果をもたないので,昼間の日射と夜間の建物からの熱放射の効果によって,むしろピークが拡大する。

日射の効果は,蓄熱効果及び温室効果によっても大きくなる。 

製品及び機能部品に対する影響の面で,屋外では屋内よりも大きな割合を占める気象条件がある。この

観点から,特に温度変化,日射,降雨,風速及び風冷の影響を考慮することが望ましい。 

これらの効果の厳しさは,例えば,建物の状況(材料の種類及び厚さ,表面の色,外壁などの気密性又

は通気性など)及び保管の条件(保管場所,風雨にさらされる程度)によって影響を受ける。 

5.2 

特別な気象条件 

熱放射,周囲空気の動き及び/又は雨以外の水といったパラメータが,他の気象条件と組み合わされる

と新たな厳しさを生じる場合があるので,これらの特別な条件を,表2に規定する。この場合,厳しさを

増す事象が同時発生すると仮定した場合,不要な過剰設計につながることもある。 

5.3 

生物的条件 

これらの条件については,定量的な厳しさを規定しない。表3の規定パラメータは,代表例であり,完

全であるとは限らない。 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

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5.4 

化学的に活性な物質 

自然大気の汚染は,主に工業活動,車及び暖房システムから放出される化学物質によって生じる。さら

に,化学的影響は,海水及び融雪用の塩による塩霧によっても生じる。汚染は,製品の機能及び材質に影

響を及ぼすことがある。 

この分類で規定する値は,数年間にわたる調査から得られたものである。高濃度の直接的影響は,短時

間であっても材質に急激な損傷を生じ,再生できないことがあるので,最大値を規定する。これらの化学

的に活性な物質の影響は,製品の内部部品に長期的に作用するので,平均値も規定する。 

実際には,この規格で分類した汚染物質(パラメータ)が同時に存在するというわけではない。さらに,

これらの汚染物質の濃度が同時に,かつ,均一に増加するという確率は低い。地域の状況によっては,一

種類の汚染物質の値だけが高いということもしばしばある。クラス1C1で規定した値は,通常,田園地域

及び工業活動が低い地域の場合の値である(表4参照)。クラス1C2で規定した値は,都市地域の値であ

る。したがって,これらの二つのクラスの厳しさは,それぞれの規定したすべてのパラメータの複合作用

を考慮する必要がある。しかし,クラス1C3の厳しさは,不経済な過剰設計を避けるために,すべてのパ

ラメータの複合作用を考慮する必要はない。クラス1C3の場合には,適用する場所に関連すると思われる

単一のパラメータの厳しさだけを選択することが可能である。例えば,その場所に存在している化学的に

活性な物質について,クラス1C3の単一のパラメータを選択した場合には,特に明記しないパラメータは,

すべてクラス1C2の厳しさを適用する。 

注記 この規格では,海塩又は融雪用の塩以外の化学的に活性な液体及び固体は考慮しない。 

5.5 

機械的に活性な物質 

この環境条件で生じる効果が似ている砂及びじんあい(塵埃)は同一の分類とする(表5参照)。 

5.6 

機械的条件 

定常振動(正弦波)の条件は,低い振動数範囲については変位振幅の厳しさで,高い振動数範囲につい

ては加速度振幅の厳しさで,それぞれ分類する(表6参照)。 

ランダム振動は,この規格では考慮していない。十分な情報が入手できた場合に取り入れる。 

衝撃を含む非定常振動は,一次の減衰していない最大衝撃応答スペクトルを用いて分類する[JIS C 

60721-1の表1の付記事項 6)参照]。 

環境条件の組合せの記号表示 

箇条5で示したように,どのような場所で保管される製品についても,環境条件の組合せが規定できる。

したがって,その組合せの数及び組合せの自由度(フレキシビリティ)は非常に大きい。しかし,このフ

レキシビリティは,実際にいつも利点があるというわけではない。例えば,特定の場所に対する環境条件

を,別々のグループが選択すると,いつもわずかな違いが生じ,混乱が生じることがある。 

一般的な場合に対する環境条件の組合せの種類を制限するために,標準的な組合せの分類を,表7から

選定する。与えられた場所又は製品に対して,例えば,IE12というような条件を引用する。環境条件がこ

の分類で包含できない場合は,箇条5 で示すそれぞれの分類を引用する。ただし,組合せから外れたパラ

メータの厳しさについては,記号の後に例えば,“IE12,ただし,砂の条件は,300 mg/m3である”という

ような規定を追加する。 

附属書Bに,環境分類を組み合わせた分類を包含する条件を示す。 

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C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

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表1−気象条件の分類 

環境パラメータ 

単位 

クラス10) 

1K1 

1K2 

1K3 

1K4 

1K5 

1K6 

1K7 

1K8 

1K9 

1K10 

11) 

1K11 

11) 

a) 低温 

℃ 

+206) 

+5 

−5 

−25 

−40 

−55 

−20 

−33 

−65 

+5 

−20 

b) 高温 

℃ 

+256) 

+40 

+45 

+55 

+70 

+70 

+35 

+40 

+55 

+40 

+55 

c) 低相対湿度1) 

% 

20 

10 

10 

10 

20 

15 

30 

d) 高相対湿度1) 

% 

75 

85 

95 

100 

100 

100 

100 

100 

100 

100 

100 

e) 低絶対湿度1) 

g/m3 

0.5 

0.1 

0.02 

0.9 

0.26 

0.003 

0.9 

f) 高絶対湿度1) 

g/m3 

15 

25 

29 

29 

35 

35 

22 

25 

36 

36 

27 

g) 温度変化の速度2) 

℃/min 

0.1 

0.5 

0.5 

0.5 

1.0 

1.0 

0.5 

0.5 

0.5 

0.5 

0.5 

h) 低気圧3) 

kPa 

70 

70 

70 

70 

70 

70 

70 

70 

70 

70 

70 

i) 

高気圧3) 

kPa 

106 

106 

106 

106 

106 

106 

106 

106 

106 

106 

106 

j) 日射 

W/m2 

500 

700 

700 

1 120 

1 120 

1 120 

1 120 

1 120 

1 120 

1 120 

1 120 

k) 熱放射 

なし 

なし 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

l) 

周囲空気の動き4) 

m/s 

0.5 

1.08) 

1.08) 

1.08) 

5.08) 

5.08) 

8) 

8) 

8) 

508) 

50 

m) 結露(凝縮) 

なし 

なし 

なし 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

n) 降水(降雨,降雪,

降ひょうなど) 

なし 

なし 

なし 

なし 

あり

9) 

あり

9) 

あり

9) 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

o) 降雨の厳しさ 

mm/min 

なし 

なし 

なし 

なし

9) 

なし

9) 

なし

9) 

15 

15 

15 

p) 低雨温度5) 

℃ 

なし 

なし 

なし 

なし

9) 

なし

9) 

なし

9) 

+5 

+5 

+5 

+5 

+5 

q) 雨以外の水 

なし 

なし 

なし 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

7) 

r) 氷及び霜の生成 

なし 

なし 

なし 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

あり 

なし 

あり 

注1) 相対湿度は,絶対湿度の規定値によって制限されるため,例えば,環境パラメータa)及びc),又はb)及び

d)の厳しさは同時に生じない。 

2) 5分間の平均値。 

3) 70 kPaの値は,屋外条件の限界値を表し,通常は高度3 000 mでの値である。地理的な場所によっては,こ

れより高い場所もある。鉱坑内の条件は,考慮しない。 

4) 自然対流による冷却システムは,周囲空気の動きの逆作用によって妨害されることがある。 

5) 雨温度は,b)及びj)を同時に考慮することが望ましい。雨による冷却効果は,製品の表面温度と関連して考

慮しなければならない。 

6) 規定温度±2 ℃の許容差で空調している場所である。 

7) 特別な気象条件(表2参照)から選択した,1Z1(無視できる)又は1Z2(熱放射がある条件,例えば,部屋

暖房システムの近く)のいずれかの場所に関連して生じる条件。 

8) 特別な気象条件(表2参照)から選択した,1Z3(30 m/s)又は1Z4(50 m/s)を適用してもよい。 

9) 部分的に屋内へ吹き込んだ降水に適用する。 

10) この規格の気象条件のクラスは,JIS C 60721-3-3及びJIS C 60721-3-4のクラスを次のように包含する。 

1K1は3K1を,1K2は3K3を,1K3は3K5を,1K4は3K6を,1K5は3K7を,1K6は3K8を,1K7は4K1

を,1K8は4K2を,1K9は4K4を,1K10は4K5を,1K11は4K6をそれぞれ含む。 

11) クラス1K10(熱帯湿潤)及び1K11(熱帯乾燥)で規定する熱帯地域の気象条件は,附属書Cで説明する。 

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C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

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表2−特別な気象条件の分類 

環境パラメータ 

クラス3) 

単位 

特別条件Z 

k) 熱放射 

1Z1 

なし 

無視できる 

1Z2 

なし 

熱放射がある条件,例えば,部屋暖房システムの近く 

l) 

周囲空気の動き1) 

1Z3 

m/s 

30 

1Z4 

m/s 

50 

q) 雨以外の水2) 

1Z5 

なし 

滴水 

1Z6 

なし 

水噴射 

1Z7 

なし 

波浪 

注1) 自然対流による冷却システムは,周囲空気の動きの逆作用によって妨害されることがある。 

2) 水中の条件は考慮しない。 

3) この規格の特別な気象条件のクラスは,JIS C 60721-3-3及びJIS C 60721-3-4のクラスを次のように

包含する。 

1Z1は3Z1を,1Z2は3Z2を,1Z3は3Z6及び4Z4を,1Z4は4Z5を,1Z5は3Z7を,1Z6は3Z10

及び4Z8を,1Z7は4Z9をそれぞれ含む。 

表3−生物的条件の分類 

環境パラメータ 

単位 

クラス1) 

1B1 

1B2 

1B3 

a) 植物系 

なし 

無視できる 

かび,菌など 

b) 動物系 

なし 

無視できる 

げっ歯類(ねず
みなど)の動物
及びその他製品
に有害な動物。 
白あり(蟻)を
除く。 

げっ歯類(ねず
みなど)の動物
及びその他製品
に有害な動物。 
白ありを含む。 

注1) この規格の生物的条件のクラスは,JIS C 60721-3-3及びJIS C 60721-3-4の

クラスを次のように包含する。 

1B1は3B1を,1B2は3B2及び4B1を,1B3は3B3及び4B2をそれぞれ

含む。 

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C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

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表4−化学的に活性な物質の分類 

環境パラメータ 

単位1) 

クラス5) 

1C1L 

1C1 

1C2 

1C33) 

最大値 

最大値 

平均値

2) 

最大値 

2) 

平均値

2) 

最大値 

2) 

a) 海塩及び融雪用の塩 

なし 

なし 

なし4) 

塩霧 

塩霧 

b) 二酸化硫黄 

mg/m3 

0.1 

0.1 

0.3 

1.0 

5.0 

10 

cm3/m3 

0.037 

0.037 

0.11 

0.37 

1.85 

3.7 

c) 硫化水素 

mg/m3 

0.01 

0.01 

0.1 

0.5 

3.0 

10 

cm3/m3 

0.007 1 

0.007 1 

0.071 

0.36 

2.1 

7.1 

d) 塩素 

mg/m3 

0.01 

0.1 

0.1 

0.3 

0.3 

cm3/m3 

0.003 4 

0.034 

0.034 

0.1 

0.1 

0.34 

e) 塩化水素 

mg/m3 

0.01 

0.1 

0.1 

0.5 

1.0 

5.0 

cm3/m3 

0.006 6 

0.066 

0.066 

0.33 

0.66 

3.3 

f) ふっ化水素 

mg/m3 

0.003 

0.003 

0.01 

0.03 

0.1 

2.0 

cm3/m3 

0.003 6 

0.003 6 

0.012 

0.036 

0.12 

2.4 

g) アンモニア 

mg/m3 

0.3 

0.3 

1.0 

3.0 

10 

35 

cm3/m3 

0.42 

0.42 

1.4 

4.2 

14 

49 

h) オゾン 

mg/m3 

0.01 

0.01 

0.05 

0.1 

0.1 

0.3 

cm3/m3 

0.005 

0.005 

0.025 

0.05 

0.05 

0.15 

i) 

窒素酸化物 
(二酸化窒素の当量値で表示) 

mg/m3 

0.1 

0.1 

0.5 

1.0 

3.0 

9.0 

cm3/m3 

0.052 

0.052 

0.26 

0.52 

1.56 

4.68 

注1) 単位cm3/m3の数値は,温度20 ℃,圧力101.3 kPaでの単位mg/m3の数値から,計算によって求めたも

ので,概略値である。 

2) 平均値は,長期間の期待値。最大値は,限界値又はピーク値で,1日に付き30分間以内で生じる。 

3) クラス1C3は,規定のすべてのパラメータの組合せ効果を満たすことが必す(須)ではない。単一の

パラメータの値を,このクラスから選択してもよい。この場合には,特に明記しないパラメータは,す
べてクラス1C2の厳しさを適用する。 

4) 海岸の部分的な屋内では,海水からの塩霧が存在することがある。 

5) この規格の化学的に活性な物質のクラスは,JIS C 60721-3-3及びJIS C 60721-3-4のクラスを次のよう

に包含する。 

1C1Lは3C1Lを,1C1は3C1及び4C1を,1C2は3C2及び4C2を,1C3は3C3及び4C3をそれぞ

れ含む。 

表5−機械的に活性な物質の分類 

環境パラメータ 

単位 

クラス1) 

1S1 

1S2 

1S3 

1S4 

a) 砂 

mg/m3 

なし 

30 

300 

1 000 

b) じんあい(浮遊) 

mg/m3 

0.01 

0.2 

5.0 

15 

c) じんあい(沈殿) 

mg/ (m2・h)  

0.4 

1.5 

  20 

40 

注1) この規格の機械的に活性な物質のクラスは,JIS C 60721-3-3及びJIS C 

60721-3-4のクラスを次のように包含する。 

1S1は3S1を,1S2は3S2を,1S3は4S2を,1S4は4S3をそれぞれ

含む。 

background image

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表6−機械的条件の分類 

環境パラメータ 

単位 

クラス2) 

1M1 

1M2 

1M3 

1M4 

a) 定常振動,正弦波 

変位振幅(2 Hz〜9 Hzにおいて) 

mm 

0.3 

1.5 

3.0 

7.0 

加速度振幅(9 Hz〜200 Hzにおいて) 

m/s2 

10 

20 

b) 非定常振動,衝撃を含む 

衝撃応答スペクトル,タイプL 

 ピーク加速度â1) 

m/s2 

40 

40 

なし 

なし 

衝撃応答スペクトル,タイプI 

 ピーク加速度â1) 

m/s2 

なし 

なし 

100 

なし 

衝撃応答スペクトル,タイプII 

 ピーク加速度â1) 

m/s2 

なし 

なし 

なし 

250 

c) 静的荷重 

kPa 

注1) 図1参照。説明は,JIS C 60721-1の表1の付記事項6) 参照。 

2) この規格の機械的条件のクラス(静的荷重を除く。)は,JIS C 60721-3-3及びJIS C 60721-3-4のク

ラスを次のように包含する。 

1M1は3M1を,1M2は3M2を,1M3は3M4を,1M4は3M6及び4M6をそれぞれ含む。 

表7−環境条件の組合せの記号表示 

環境条件 

記号 

IE11 

IE12 

IE13 

IE14 

気象 

1K2 

1K3 

1K4 

1K8 

特別な気象 

1Z2 

1Z2 

1Z1 

1Z1 

− 

− 

1Z3 

1Z4 

− 

1Z5 

1Z5 

1Z6 

生物 

1B1 

1B1 

1B2 

1B2 

化学的に活性な物質 

1C2 

1C2 

1C2 

1C2 

機械的に活性な物質 

1S2 

1S2 

1S3 

1S3 

機械的条件 

1M2 

1M2 

1M2 

1M3 

background image

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

  

正弦半波パルスでの作用時間の例 
 タイプL : 作用時間22 ms 
 タイプI : 作用時間11 ms 
 タイプII : 作用時間6 ms 
図の説明は,JIS C 60721-1の表1の付記事項 6) 参照。 

図1−衝撃応答のタイプ(一次の最大衝撃応答スペクトル) 

10 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

各クラスが包含する条件の要約 

序文 

この附属書は,本体について補足するものであって,規定の一部ではない。 

A.1 概要 

この附属書は,各クラスが包含する条件の要約を示す。 

環境パラメータ及びその厳しさの選択に影響がある条件については,JIS C 60721-3-3及びJIS C 

60721-3-4のA.2に示す。 

気温,相対湿度及び絶対湿度の相互依存関係を記述した気候図(climatograms)は,JIS C 60721-3-4の

図B.1に示す。 

A.2 気象条件の要約 

A.2.1 気象条件(K) 

気象条件は,次の11のクラス記号で分類する。各気候群は,JIS C 60721-2-1に示す。 

1K1 このクラスは,空調が完備した囲われている場所に適用する。気温及び湿度の調節は,必要な条件

を維持するため連続的に行う。 

保管製品は,弱い日射にさらされたり,空調システムからの風による周囲空気の動きにさらされる

ことがある。熱放射,結露,降水,雨以外の水及び結氷にはさらされない。 

1K2 このクラスは,クラス1K1の条件に加えて,温度調節を行っている囲われた場所に適用する。湿度

は,調節しない。 

特に,屋外条件と大きな差があるとき,要求条件を維持するため,暖房又は冷房を用いる。 

保管製品は,日射及び熱放射にさらされることがある。また,開いている窓,特殊な条件などで生

じる建物内の風による周囲空気の動きにもさらされる。 

1K3 このクラスは,クラス1K2の条件に加えて,温度及び湿度も調節されていない囲われている場所に

適用する。 

特に,このクラスの条件と屋外気象条件とで大きな差がある場合,低い温度を上げるために暖房を

使用してもよい。 

保管製品は,結露,雨以外の水及び結氷にさらされることがある。 

1K4,1K5,1K6 これらのクラスは,クラス1K3の条件に加えて,屋外と直接通じている場所,例えば,

部分的な屋内に適用する。 

これらの気象条件のクラスは,建物のタイプ及び屋外気象条件によって,変化する範囲

が変わることがある(5.1参照)。 

保管製品は,多少の吹き降りの雨にさらされることがある。 

1K7,1K8,1K9 これらのクラスは,クラス1K4,1K5及び1K6の条件に加えて,直接屋外条件にさらさ

れる場所に適用する。 

クラス1K7は,限定屋外気候群の条件に対するものである。 

11 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

クラス1K8は,温暖屋外気候群の条件に対するものである。 

クラス1K9は,全地球屋外気候群の条件に対するものである。 

1K10 クラス1K10は,屋外気候(熱帯雨林地帯における熱帯湿潤気候)の“湿潤温暖”(WDa)及び“湿

潤温暖,変化少”(WDaE)の条件に対するものである。 

1K11 クラス1K11は,屋外気候(熱帯付近の地域の熱帯乾燥気候,例えば,砂漠)の“乾燥温暖”(WDr),

“緩乾燥温暖”(MWDr)及び“極乾燥温暖”(EWDr)の条件に対するものである。 

厳しさが表1の気象クラスで規定するこれらのパラメータのほかに,保管製品は,熱放射,周囲空気の

動き及び雨以外の水にさらされる場合がある。該当する場合には,表2から厳しさを求めてもよい。 

A.2.2 生物的条件(B) 

生物的条件は,次のように三つのクラス記号で分類する。 

1B1 このクラスは,特定の生物から害を受ける危険がない場所に適用する。これには,防護対策が含ま

れる。例えば,特別の製品設計を行ったり,かびが増殖したり,動物などが侵入できないような構

造の場所に保管することである。 

1B2 このクラスは,クラス1B1の条件に加えて,かびの増殖,白あり以外の動物などの侵入があるよう

な場所に適用する。 

1B3 このクラスは,クラス1B2の条件に加えて,白ありの侵入があるような場所に適用する。 

A.2.3 化学的に活性な物質(C) 

化学的に活性な物質は,次の四つのクラス記号で分類する。 

1C1L このクラスは,雰囲気が連続して制御されている場所に適用する。 

1C1 このクラスは,クラス1C1Lの条件に加えて,田園地域及び工業活動が少なく,交通量が多くない都

市地域の場所に適用する。冬季には,都市の密集地域で暖房を使用すると汚染が増大する可能性が

ある。沿岸地域の雨よけがある場所で,塩霧が発生することもある。 

1C2 このクラスは,クラス1C1の条件に加えて,地域全体に工業活動が分散しているか又は交通量の多

い都市地域で生じる汚染が,通常レベルとなっている場所に適用する。 

1C3 このクラスは,クラス1C2の条件に加えて,工業化学物質の放出源に隣接した場所に適用する。 

A.2.4 機械的に活性な物質(S) 

機械的に活性な物質は,次の四つのクラス記号で分類する。 

1S1 このクラスは,じんあいができるだけ少なくなるように予防措置が取られている場所に適用する。

砂の侵入が防止されている。 

1S2 このクラスは,クラス1S1の条件に加えて,じんあい又は砂ができるだけ少なくなるような特別な

予防措置は取られていないが,じんあい又は砂の発生源から離れた場所に適用する。 

1S3 このクラスは,クラス1S2の条件に加えて,都市地域を含む,砂又はじんあいの発生源に近接して

いる場所に適用する。 

1S4 このクラスは,クラス1S3の条件に加えて,空中に砂又はじんあいが風で舞い上がる割合の高い場

所,及び砂又はじんあいを発生する場所に適用する。 

A.2.5 機械的条件(M) 

機械的条件は,次の四つのクラス記号で分類する。 

1M1 このクラスは,振動及び衝撃が少ない場所に適用する。 

1M2 このクラスは,1Mlの条件に加えて,振動の影響が小さい場所に適用する。 

1M3 このクラスは,1M2の条件に加えて,振動及び衝撃の影響が大きい場所,例えば,機械装置又は付

12 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

近を通過する車などから振動又は衝撃が伝わる場所などに適用する。 

1M4 このクラスは,1M3の条件に加えて,振動及び衝撃のレベルが高い場所,例えば,重機械及びベル

トコンベアの近くの場所に適用する。 

13 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(参考) 

環境分類を組み合わせた分類の条件 

序文 

この附属書は,本体について補足するものであって,規定の一部ではない。 

四つの標準的な環境条件の組合せの記号分類について,要約を示す。 

詳細な説明は,附属書Aに示す。 

一般的な環境条件は,次の四つの記号で分類する。 

IE11 この分類の環境条件は,連続的に温度制御された場所で,要求された条件を維持するために加熱さ

れ,冷却され,又は湿度が制御される。例えば,開いた窓を通して,日射及び熱源の放射にさらさ

れ,かつ,空気は移動するが,生物による損傷はない。汚染物質の量は市街地域並で,工場又は大

量の車からの汚染が広範囲に拡散された場所である。砂及びじんあいに対する特別の対策はないが,

それらの発生源は近くになく,振動は非常に低いレベルである。 

IE12 IE11の条件に加えて,温度及び湿度の制御がないが,低温に対してはヒータが使われることがある。

建物の構造は,極端に高い温度を避けるようになっているが,結露,水滴の落下及び氷が発生する。 

IE13 IE12の条件に加えて,建物は昼夜の外気の変動を最低限保護するが,日射にさらされ,かつ,雨が

吹き込み,かびの成長及び動物(白ありを除く。)による損傷があり,砂及びじんあいの発生源が近

くにある。 

IE14 IE13の条件に加えて,屋外,熱放射を受けない,空気の動きは自然のまま,かつ,近くを通る車又

は機械から伝達される衝撃がある場所に適用する。 

14 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(参考) 

熱帯の環境分類1K10及び1K11の説明 

序文 

この附属書は,本体について補足するものであって,規定の一部ではない。 

C.1 概要 

熱帯とは,南北の回帰線(北緯23度27分及び南緯23度27分)に挟まれた地域である。熱帯地域には,

JIS C 60721-2-1に規定する気候の型のうち,次のものがある。 

乾燥温暖(WDr) 

緩乾燥温暖(MWDr) 

極乾燥温暖(EWDr) 

湿潤温暖(WDa) 

湿潤温暖,変化少(WDaE) 

熱帯は,日中は高温であり,しばしば強い降雨がある。このような地域では季節的な変化がほとんどな

い。熱帯気候には,赤道上の熱帯雨林の“湿潤温暖”気候型から,回帰線周辺の砂漠の“乾燥温暖”気候

型まであり,この二つの型を区別する。 

− 熱帯乾燥気候:“乾燥温暖”,“緩乾燥温暖”及び“極乾燥温暖”の組合せ 

− 熱帯湿潤気候:“湿潤温暖”及び“湿潤温暖,変化少”の組合せ 

標高によっては,気象条件が緯度によって決まる通常の条件と著しく異なる場所がある(例えば,山頂

での日射及び気圧,又は氷及び雪の条件)。熱帯の環境条件は,多くの地域で一様であるが,一部の地域で

は非常に厳しい気象条件がある。 

安定条件: 

− 一日の温度変化が1 ℃以下であり,年間温度変化は最大6 ℃以下である。 

− 平均的な日照時間は,10.5時間から13.5時間である。 

− 日射強度は,一様である。 

− 多くの動物にとって,安定な条件である。 

極端な条件: 

− 降雨:赤道の周辺では年間を通して降雨があり,回帰線の周辺では一定の時期に強い降雨の期間があ

る。 

− 海上での熱帯サイクロン:風速30 m/s(最大60 m/s以上になることもある。),例えば,西太平洋では

台風,カリブ海ではハリケーンがある。 

− 好ましくない腐食性環境:強い降雨がある地域では,腐葉土及び鉱物による腐食がある。 

− 砂漠の土壌は,高温及び強風によって急速に乾燥する。 

− 熱帯雨林の植物の繁茂及び山岳地域のまばらな樹木。 

− サバンナ又はステップ(草原)の草原地域及び植物のない砂漠地域。 

background image

15 

C 60721-3-1:2009 (IEC 60721-3-1:1997) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

C.2 気候図(climatograms) 

熱帯地域の二つの気候型の気候図を,図C.1に示す。図C.1は,C.1に記載する気候の型に対する温度

及び湿度の年間極値の平均値に基づく。 

図C.1−熱帯湿潤型気候及び熱帯乾燥型気候の気候図 

参考文献 JIS C 60721-2-1:1995 環境条件の分類 自然環境の条件−温度及び湿度 

注記 対応国際規格:IEC 60721-2-1:1982,Classification of environmental conditions−Part 2: 

Environmental conditions appearing in nature−Temperature and humidity (IDT)