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B 8920:2014  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 種類及び記号  3 

5 最大積載質量  5 

6 品質 5 

6.1 一般要求事項  5 

6.2 外観  5 

6.3 接合部  5 

6.4 運行性能  5 

6.5 始動性能  6 

6.6 荷重性能  6 

6.7 袖の強度  6 

6.8 組立精度  6 

6.9 駐車ブレーキ性能  6 

7 構造 7 

7.1 車輪及びキャスタ  7 

7.2 駐車ブレーキ  7 

7.3 外観  7 

8 寸法 7 

9 試験方法 8 

9.1 運行性能試験  8 

9.2 始動性能試験  8 

9.3 荷重性能試験  9 

9.4 袖の強度試験  9 

9.5 組立精度試験  10 

9.6 駐車ブレーキ性能試験  10 

10 検査  10 

11 製品の呼び方  11 

12 表示  11 

12.1 車両本体への表示  11 

12.2 禁止事項及び注意事項の表示  11 

 

 


 

B 8920:2014  

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まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

運搬車両機器協会(JMHA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。これによって,JIS B 8920:1993は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

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ハンドトラック 

Hand trucks 

 

適用範囲 

この規格は,主として人力によって,構内,屋内などで人及び動物を除く荷物を運搬するために用いる

手押運搬車で,平床をもち最大積載質量1 200 kg以下のハンドトラックについて規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 8922 産業用車輪 

JIS B 8923 産業用キャスタ 

JIS K 6302 自転車−タイヤ 

JIS K 6304 自転車タイヤ用チューブ 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

平床形ハンドトラック 

3個以上の車輪をもち,荷台が平面で,その上部に構造物が付いていないハンドトラック(表1の記号F

の図参照)。 

3.2 

片袖形ハンドトラック 

平床形ハンドトラックの荷台の一端に,手押用袖を取り付けたハンドトラック(表1の記号Sの図参照)。 

3.3 

両袖形ハンドトラック 

平床形ハンドトラックの荷台の両端に,手押又は保護用袖を取り付けたハンドトラック(表1の記号D

又はPの図参照)。 

3.4 

箱形ハンドトラック 

車体が箱形のハンドトラック(表1の記号Bの図参照)。 

注記 箱の形状には,網製箱,布製箱なども含む。 

3.5 

棚形ハンドトラック 


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棚形に多段の積載面をもつハンドトラック(表1の記号Rの図参照)。 

3.6 

バケット形ハンドトラック 

バケット形の容器及び1個又は2個の車輪をもち,車軸を中心に,その前後に荷重を分散して運搬する

構造のハンドトラック(表1の記号Vの図参照)。 

3.7 

てこ形ハンドトラック 

てこ機構によって荷物を載せてから運搬することができるハンドトラック(表1の記号Hの図参照)。 

3.8 

てんびん形車輪配置 

4輪車の一部又は5輪車及び6輪車の前後車輪間中央に中高の固定車輪を配置し,前後の車輪はそれよ

り低い旋回車輪を取り付けてあり,平たん路面では前後いずれかの旋回車輪は路面と接触しない状態とな

る車輪配置。 

3.9 

荷台 

ハンドトラックの荷物を載せるための構造部。ただし,荷台の周りにある緩衝ゴム,袖の構造などは,

荷台長さ及び幅に含めない(図1参照)。 

3.9.1 

荷台長さ 

ハンドトラックの進行方向の荷台の最大寸法。 

3.9.2 

荷台幅 

ハンドトラックの進行方向に直角な方向の荷台の最大寸法。 

3.9.3 

積載面長さ 

ハンドトラックの進行方向の荷台長さから荷台積載の妨げになる部分を除いた寸法。 

3.9.4 

積載面幅 

ハンドトラックの進行方向に直角な方向の荷台長さから,荷台積載の妨げになる部分を除いた寸法。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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a) 片袖形の場合 

 

 

b) 両袖形の場合 

 

図1−荷台及び積載面関係図 

 

3.10 

積載面 

荷物を載せる荷台の面(図1参照)。積載面範囲は,積載面幅に積載面長さを乗じる。 

3.11 

遊び車輪 

てんびん形車輪配置のハンドトラックに取り付ける車輪のうち,前後進行方向に固定して取り付けた補

助車輪。 

3.12 

すくい金 

てこ形ハンドトラックの先端部分で,荷物の落下を防ぐとともに,荷物をすくい上げるための部分。 

3.13 

袖 

荷台両脇又は片側にある押し手又は側板。 

 

種類及び記号 

ハンドトラックは,車体種類の記号と,車輪配置の記号とを組み合わせて表す(表1参照)。 

 

 

 

 

 

 


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表1−種類及び記号 

車体種類 

車輪配置 

種類の記号 

名称 

記号 

基本形状 

 
 

 

車輪数 

記号 

配置図 

3輪 

U3 

 

4輪 

U4 

 

S4 

 

T4 

 

5輪 

T5 

 

6輪 

T6 

 

平床形 

ハンドトラック 

 

F−U3 
F−U4 

F−S4 
F−T4 
F−T5 
F−T6 

片袖形 

ハンドトラック 

 

S−U3 
S−U4 

S−S4 
S−T4 
S−T5 
S−T6 

両袖形 

ハンドトラック 

 

D−U3 
D−U4 

D−S4 
D−T4 
D−T5 
D−T6 

 

P−U3 
P−U4 

P−S4 
P−T4 
P−T5 
P−T6 

箱形 

ハンドトラック 

 

B−U3 
B−U4 

B−S4 
B−T4 
B−T5 
B−T6 

棚形 

ハンドトラック 

 

R−U3 
R−U4 

R−S4 
R−T4 
R−T5 
R−T6 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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表1−種類及び記号(続き) 

車体種類 

車輪配置 

種類の記号 

名称 

記号 

基本形状 

車輪数 

記号 

配置図 

バケット形 

ハンドトラック 

 

1輪 

W1 

 

V−W1 

2輪 

W2 

 

V−W2 

てこ形 

ハンドトラック 

 

2輪 

W2 

 

H−W2 

注記1 基本形状の記号は,次による。 

l:荷台長さ  w:荷台幅 

注記2 車輪配置図の記号は,次による。 

:固定キャスタ又は車輪    

:旋回キャスタ    

:遊び車輪 

 

最大積載質量 

荷台に積載可能な荷物の最大質量で,最大積載質量は1 200 kg以下とし,通常,表2の数値のいずれか

を選択する。 

 

表2−最大積載質量 

単位 kg 

最大積載質量 

50,100,150,200,250,300,400,500,600,800,1 000,1 200 

 

品質 

6.1 

一般要求事項 

ハンドトラックを構成する部品は,機械的に安全な構造で欠陥がなく,十分な強度及び適切な品質の材

料を使用しなければならない。摩耗に対しては十分耐え得る構造を確保し,かつ,腐食に対しての保護も

十分配慮しなければならない。 

6.2 

外観 

ハンドトラックには,塗装不良,めっき不良,及び使用上有害なきず,ひずみ,ひび,割れなどがあっ

てはならない。 

6.3 

接合部 

接合部には,使用上有害な接合不良,隙間,緩み,その他の不具合があってはならない。 

6.4 

運行性能 

ハンドトラックの運行性能は,9.1の運行性能試験を行ったとき,運行中の安定性が良好でなければなら


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ない。 

6.5 

始動性能 

ハンドトラックの始動性能は,9.2の始動性能試験を行ったとき,その始動力が,表3に適合しなければ

ならない。ただし,2輪以下のハンドトラックには適用しない。 

 

表3−始動力 

最大積載質量 

kg 

始動力 

 

直進運行方向 

90°角運行方向(外側) 

      50未満 

 55 以下 

128 以下 

 50以上 100未満 

 69 以下 

152 以下 

100以上 150未満 

 88 以下 

196 以下 

150以上 200未満 

 98 以下 

221 以下 

200以上 250未満 

103 以下 

240 以下 

250以上 300未満 

111 以下 

265 以下 

300以上 400未満 

123 以下 

304 以下 

400以上 500未満 

135 以下 

348 以下 

500以上 600未満 

147 以下 

392 以下 

600以上 800未満 

170 以下 

472 以下 

 800以上 1 000未満 

196 以下 

557 以下 

1 000以上 1 200以下 

221 以下 

643 以下 

 

6.6 

荷重性能 

6.6.1 

耐荷重性能 

ハンドトラックの耐荷重性能は,9.3.1の耐荷重性能試験を行ったとき,各部に使用上有害なたわみ,ひ

ずみ,割れ,その他の不具合が生じてはならない。 

6.6.2 

各支点間の最大たわみ量 

最大たわみ量は,9.3.2の各支点間の最大たわみ量の測定を行ったとき,最大積載質量において測定支点

間距離の1/150以内とする。 

6.7 

袖の強度 

ハンドトラックの袖の強度は,9.4の袖の強度試験を行ったとき,各部に使用上有害なたわみ,ひずみ,

割れ,その他の不具合が生じてはならない。 

6.8 

組立精度 

ハンドトラックの組立精度は,9.5の試験を行ったとき,無負荷状態で表4のとおりでなければならない。

ただし,バケット形状及びてこ形ハンドトラック,てんびん形車輪配置のハンドトラックには適用しない。 

 

表4−組立精度 

単位 mm 

荷台長さ 

全車輪と検査台上面との隙間 

 

900以下 

3以下 

 900を超え  1 200以下 

5以下 

 

6.9 

駐車ブレーキ性能 

駐車ブレーキは,9.6の試験を行ったとき,ハンドトラックを停止できなければならない。 


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構造 

7.1 

車輪及びキャスタ 

ハンドトラックは,車体にJIS B 8922に規定する車輪,JIS B 8923に規定するキャスタ,JIS K 6302に

規定する運搬車用タイヤ及びJIS K 6304に規定するタイヤ用チューブを適宜組み合わせて構成する。ただ

し,車輪は,車輪支持金具を使用せず,車体に車軸を直接固定することができる(図2参照)。また,必

要に応じて旋回止め,車輪の回転止めのための機構又は装置を備えることができる。 

 

 

a) キャスタの場合 

 

 

b) 車体に車軸を直接固定の場合 

図2−車体への車輪及びキャスタの固定 

 

7.2 

駐車ブレーキ 

ハンドトラックの駐車ブレーキをもつものにあっては,次の一つ以上の駐車ブレーキをもつものとする。 

a) ストッパ付き旋回キャスタ 

b) 2輪を同時に固定する駐車ブレーキ 

c) 床面に車体を固定する駐車ブレーキ 

7.3 

外観 

ハンドトラックには,通常の走行及び取扱い操作で人体に危害を及ぼすおそれがある鋭い角,とがり,

ばり,かえりなどの不具合があってはならない。 

 

寸法 

ハンドトラックの荷台長さ及び荷台幅は,表5によることが望ましい。ただし,バケット形ハンドトラ

ック及びてこ形ハンドトラックは,除くものとする。 

 

表5−荷台長さ及び荷台幅 

単位 mm 

荷台長さ 

荷台幅 

600 

400 

630 

450 

710 

450 

750 

500 

900 

600 

1 200 

750 

 


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試験方法 

9.1 

運行性能試験 

ハンドトラックの積載面の2/3以上に,最大積載質量を均一に負荷し,平らなコンクリート路面上で,

前進・後進の運行及び左右360°の旋回運行を行う(図3参照)。 

負荷用積載物は,ブロック又は,砂のう(嚢)とし,通常,20 kg,25 kg,30 kg,50 kgを各質量単位と

する。 

 

 

図3−運行性能試験での前進・後進運行及び旋回運行 

 

9.2 

始動性能試験 

9.2.1 

直進運行始動性能試験 

ハンドトラックの積載面の2/3以上に,最大積載質量を均一に負荷し,水平に置いた定盤又は厚さ12 mm

以上の平らな鋼板(以下,検査台という。)上で,車輪を運行と同方向にし,5分間放置した後,押し手の

位置に水平な力を加えて始動力を測定する(図4参照)。 

なお,袖がない場合は,積載面の位置に水平な力を加えて始動力を測定する。 

袖に押し手部分がない場合の押し手の位置は,路面から750 mmの高さとする。袖の高さが750 mmに

満たない場合は,袖の頂部とする。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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a) 直進進行時 

 

 

b) 車輪90°方向時 

 

図4−始動性能試験 

 

9.2.2 

90°角運行始動性能試験 

ハンドトラックの積載面の2/3以上に,最大積載質量を均一に負荷し,検査台上で,車輪を運行方向に

対し両輪とも90°外側に向け5分間放置した後,押し手の位置に水平な力を加えて始動力を測定する(図

4参照)。 

なお,袖がない場合は,積載面の位置に水平な力を加えて始動力を測定する。 

9.3 

荷重性能試験 

9.3.1 

耐荷重性能試験 

ハンドトラックの積載面に,最大積載質量の1.5倍の等分布荷重を5分間負荷した後,負荷を取り除き,

異常の有無を調べる。ただし,てこ形ハンドトラックについては,最大積載質量の1.5倍の等分布荷重を

荷台に負荷する試験及びすくい金に負荷する試験を行う。 

棚形ハンドトラックの場合の最大積載質量は,積載面の数で等分した試験荷重をそれぞれの棚に負荷す

る。バケット形ハンドトラックの場合は,バケット内全体に粉・粒体を満たす。 

9.3.2 

各支点間の最大たわみ量の測定 

検査台上に,その車体の車輪支持金具又は車軸取付部を支え,その水平度,安定性を確かめた後,ハン

ドトラックの積載面に,最大積載質量の1.5倍の等分布荷重を5分間負荷した後,負荷を取り除き,測定

具を用い,各支点間の最大たわみを測定する。 

9.4 

袖の強度試験 

ハンドトラックを固定し,押し手の位置に水平に9.2.1の直進運行始動性能試験で測定した始動力の6

倍の力を1分間加えた後,負荷を取り除き,異常の有無を調べる。この試験は,前後両方向について行う。 

なお,この試験は,片袖形ハンドトラック及び両袖形ハンドトラックだけに適用する(図5参照)。 

 


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図5−袖の強度試験 

 

9.5 

組立精度試験 

検査台上で,遊び車輪を除く全車輪と検査台との隙間を測定する。  

9.6 

駐車ブレーキ性能試験 

ハンドトラックの積載面に最大積載質量の等分布荷重を負荷し5.71°の傾斜角(10 %勾配)が得られる

検査台傾斜面に,そのハンドトラックを置き,駐車ブレーキを作動させ,3分間放置し,動きの有無を調

べる(図6参照)。 

 

 

図6−駐車ブレーキの性能試験 

 

10 検査 

ハンドトラックの検査は,次の項目について行い,箇条6〜箇条8に適合したものを合格とする。 

a) 形式検査1)項目 

1) 一般要求事項 

2) 外観 

3) 接合部 

4) 運行性能 

5) 始動性能 

6) 荷重性能 

7) 袖の強度 

8) 組立精度 


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9) 駐車ブレーキ性能 

10) 構造 

11) 安全性 

b) 製品検査2)項目 

1) 外観 

2) 接合部 

3) 構造 

注1) 製品の品質が設計で示した全ての特性を満足するかどうか判定するための検査。 

2) 

既に形式検査に合格したものと同じ設計及び製造による製品の受渡しのときに,必要と認め

る品質特性に適合するかどうかを判定するための検査。 

 

11 製品の呼び方 

製品の呼び方は,規格番号又は規格名称,ハンドトラックの種類の記号及び車輪配置の記号による。 

例 JIS B 8920 S-U4  

 

                   ハンドトラックの種類の記号 

                        S:片袖形ハンドトラック 

                      U4:2固定・2旋回キャスタ 

 

          規格番号(又は規格名称:ハンドトラック) 

 

12 表示 

12.1 車両本体への表示 

この規格の全ての要求事項に適合したハンドトラックには,次の事項を表示する。 

a) 規格番号及び種類の記号及び車輪配置の記号 

b) 最大積載質量 

c) 製造業者名又はその略号 

12.2 禁止事項及び注意事項の表示 

禁止事項及び注意事項の表示は,ハンドトラック本体に表示する。ただし,本体に記載できない場合に

は,取扱説明書に記載してもよい。表示及び取扱説明書への取扱い上の禁止事項及び注意事項の例を,次

に示す。 

a) 人は,乗らない,乗せない。 

b) 動物は,乗せない。 

c) 荷物積載時の注意及び警告。 

1) 積載する荷物の質量及び大きさの限度。 

2) 積載質量を遵守する旨の警告。 

3) 荷の重心位置が高くなると安定性を損なう旨の警告。 

4) 荷の高さによって前方が見えなくなることへの警告。 

5) 荷崩れしないよう積載することの警告。 

d) 始業前の点検の実施。 


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e) 運行速度の制限。 

f) 

傾斜地での使用に対する警告。 

g) その他必要な情報。