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B 8638:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 調湿外気処理機の構成  4 

5 調湿外気処理機の種類  5 

6 性能 5 

6.1 冷媒漏れ  5 

6.2 定格風量  5 

6.3 有効換気量及び有効換気量率  5 

6.4 定格除湿冷房性能  5 

6.5 定格加湿暖房性能  6 

6.6 露付き  6 

6.7 始動特性  6 

6.8 電圧変動特性  6 

6.9 温度上昇  6 

6.10 絶縁特性  6 

6.11 騒音性能  6 

7 材料,構造及び安全性能  7 

7.1 冷媒回路  7 

7.2 冷媒及び冷凍機油  7 

7.3 電気安全に関する材料,構造及び性能 7 

7.4 排水確認  7 

7.5 冷媒回収口  7 

8 試験 7 

8.1 冷媒漏れ試験  7 

8.2 定格風量試験  7 

8.3 有効換気量試験  7 

8.4 定格除湿冷房性能試験  7 

8.5 定格加湿暖房性能試験  7 

8.6 露付き試験  7 

8.7 始動試験  7 

8.8 電圧変動試験  7 

8.9 温度上昇試験  8 

8.10 絶縁試験  8 


 

B 8638:2020 目次 

(2) 

ページ 

8.11 騒音試験  8 

9 検査 8 

9.1 形式検査  8 

9.2 受渡検査  9 

10 表示  9 

10.1 製品表示  9 

10.2 仕様書表示  9 

附属書A(規定)定格除湿冷房試験方法及び定格加湿暖房試験方法 11 

附属書B(規定)試験条件の許容差  15 

 

 


 

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(3) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法に基づき,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

産業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

注記 工業標準化法に基づき行われた日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法等の一

部を改正する法律附則第9条により,日本産業標準調査会の審議等の手続を経たものとみなさ

れる。 

 

 


 

 

日本産業規格          JIS 

 

B 8638:2020 

 

ヒートポンプデシカント方式による 

調湿外気処理機 

Humidity control outdoor air processing machines by heat pump desiccant 

system 

 

序文 

この規格は,ヒートポンプ技術とデシカント技術とを融合して,省エネルギー性及び室内の快適性を両

立した,省エネ形空調システムに用いられる調湿外気処理機の規格である。 

 

適用範囲 

この規格は,主として業務用の建物に用いられるように設計・製作された第1種換気方式で,無給水,

又は無給水かつ無排水の除湿機能及び加湿機能をもち,送風機を一つのきょう(筐)体に組み込んだ,定

格風量が150 m3/h〜2 000 m3/hのヒートポンプデシカント方式による調湿外気処理機(以下,調湿外気処

理機という。)について規定する。 

注記 給水を行わずに加湿する機能を“無給水加湿機能”,及び排水を行わずに除湿する機能を“無排

水除湿機能”ともいう。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 8616 パッケージエアコンディショナ 

JIS B 8620 小形冷凍装置の安全基準 

JIS B 8628 全熱交換器 

JIS B 8639 全熱交換器−風量,有効換気量,及び熱交換効率の測定方法 

JIS C 9335-2-40 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第2-40部:エアコンディショナ及び除

湿機の個別要求事項 

JIS K 2211 冷凍機油 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS B 8616及びJIS B 8628による。 

3.1 

調湿方式及び構成に関する用語 

3.1.1 

デシカント 

空気中の水分を吸収(吸着)したり,放出(脱着)したりすることで,湿度(空気中の水分)を調節す


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る吸湿材。 

3.1.2 

ヒートポンプデシカント方式 

デシカントによる水分の吸脱着を行う熱源として,冷媒の圧縮又は膨張による熱を利用したヒートポン

プ技術を用いた除加湿方式。 

3.1.3 

調湿外気処理機 

外気を必要に応じて除湿冷房及び加湿暖房し,換気を行うユニット。 

注記 調湿外気処理機には,除湿だけでなく加湿機能を併せもつ除湿・加湿兼用形,除湿だけの除湿

専用形,及び加湿だけの加湿専用形がある(箇条5参照)。 

3.1.4 

給気,SA(supply air) 

調湿外気処理機から室内に供給する空気(図1参照)。 

 

 

 

外気(OA) 

給気(SA) 

還気(RA) 

排気(EA) 

 

図1−調湿外気処理機の空気の名称 

3.1.5 

外気,OA(outdoor air) 

室外から調湿外気処理機に導入する空気(図1参照)。 

3.1.6 

還気,RA(return air) 

室内から調湿外気処理機に導入する空気(図1参照)。 

3.1.7 

排気,EA(exhaust air) 

調湿外気処理機から室外に排出する空気(図1参照)。 

3.1.8 

第1種換気方式 


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室内外への給気及び排気を送風機などの機械によって,強制的に行う換気方式。 

3.1.9 

無給水加湿機能 

調湿外気処理機への給水を行わずに加湿をする機能。 

3.1.10 

無排水除湿機能 

調湿外気処理機からの排水を行わずに除湿をする機能。 

3.2 

性能に関する用語 

3.2.1 

給気量,QSA 

調湿外気処理機から室内に供給する風量(単位 m3/h)。 

3.2.2 

外気量,QOA 

室外から調湿外気処理機に導入する風量(単位 m3/h)。 

3.2.3 

還気量,QRA 

室内から調湿外気処理機に導入する風量(単位 m3/h)。 

3.2.4 

有効換気量,QSANet 

給気量QSAのうち,外気量QOAに由来する部分(単位 m3/h)。 

3.2.5 

有効換気量率,NSAR 

有効換気量(QSANet)を給気量(QSA)で除して求める比(%)。 

3.2.6 

定格機外静圧 

送風機の全静圧から調湿外気処理機の機内抵抗分を減じた静圧として仕様書に表示している値(単位 

Pa)。 

注記 定格機外静圧は,製造業者が指定する。 

3.2.7 

定格風量 

給気量として仕様書に表示した風量(単位 m3/h)。ただし,給気量と還気量とが異なるものにおいては,

給気量(単位 m3/h)及び還気量(単位 m3/h)として仕様書に表示している値。 

3.2.8 

定格点 

仕様書に表示している定格風量及び定格機外静圧における動作点。 

3.2.9 

定格除湿量 

調湿外気処理機が8.4に規定する試験において,外気(OA)から除去する水分量(単位 kg/h)。 


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3.2.10 

定格除湿冷房全熱能力 

調湿外気処理機が8.4に規定する試験において,外気(OA)から除去する熱量(単位 kW)。 

3.2.11 

定格除湿冷房顕熱能力 

調湿外気処理機が8.4に規定する試験において,外気(OA)から除去する顕熱冷房能力(単位 kW)。 

3.2.12 

定格除湿冷房消費電力 

調湿外気処理機が8.4に規定する試験において,消費する実効消費電力(単位 W)。 

3.2.13 

定格加湿量 

調湿外気処理機が8.5に規定する試験において,外気(OA)に加える水分量(単位 kg/h)。 

3.2.14 

定格加湿暖房全熱能力 

調湿外気処理機が8.5に規定する試験において,外気(OA)に加える熱量(単位 kW)。 

3.2.15 

定格加湿暖房顕熱能力 

調湿外気処理機が8.5に規定する試験において,外気(OA)に加える顕熱暖房能力(単位 kW)。 

3.2.16 

定格加湿暖房消費電力 

調湿外気処理機が8.5に規定する試験において,消費する実効消費電力(単位 W)。 

3.2.17 

風量調整機能 

調湿外気処理機に組み込む,風量を調整する装置。 

 

調湿外気処理機の構成 

調湿外気処理機は,送風,熱交換,水分交換,熱生成,その他機能を発揮するために必要な部品,及び

それらを内蔵するケーシングによって構成される。主要な部品の構成は,次のとおりとする。 

− 送風機 

− 熱源となるヒートポンプ機構(蒸発器,凝縮器,圧縮機及び冷媒回路の切換機構) 

− デシカント 

図2に構成例を示す。 

 


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図2−調湿外気処理機の構成例 

 

調湿外気処理機の種類 

調湿外気処理機は,機能によって次のように分類する。 

a) 除湿・加湿兼用形 

b) 除湿専用形 

c) 加湿専用形 

調湿外気処理機の定格電圧は,単相交流100 V,単相交流200 V又は三相交流200 Vとし,定格周波数

は,50 Hz専用,60 Hz専用又は50 Hz・60 Hz共用とする。 

 

性能 

6.1 

冷媒漏れ 

冷媒漏れは,8.1に規定する試験を行ったとき,冷媒漏れがあってはならない。 

6.2 

定格風量 

8.2に規定する定格風量試験を行ったとき,得られる風量は,定格風量の±10 %でなければならない。 

6.3 

有効換気量及び有効換気量率 

有効換気量は,8.3に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格風量の90 %以上でなけ

ればならない。 

有効換気量率は,8.3に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した仕様書表示値の100 %以

上でなければならない。 

6.4 

定格除湿冷房性能 

6.4.1 

定格除湿量 

定格除湿量は,8.4に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格除湿量の100 %以上で

なければならない。 

6.4.2 

定格除湿冷房全熱能力 

定格除湿冷房全熱能力は,8.4に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格除湿冷房全

熱能力の100 %以上でなければならない。 

6.4.3 

定格除湿冷房顕熱能力 

定格除湿冷房顕熱能力は,8.4に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格除湿冷房顕

熱能力の100 %以上でなければならない。 


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6.4.4 

定格除湿冷房消費電力 

定格除湿冷房消費電力は,8.4に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格除湿冷房消

費電力の105 %以下でなければならない。 

6.5 

定格加湿暖房性能 

6.5.1 

定格加湿量 

定格加湿量は,8.5に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格加湿量の100 %以上で

なければならない。 

6.5.2 

定格加湿暖房全熱能力 

定格加湿暖房全熱能力は,8.5に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格加湿暖房全

熱能力の100 %以上でなければならない。 

6.5.3 

定格加湿暖房顕熱能力 

定格加湿暖房顕熱能力は,8.5に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格加湿暖房顕

熱能力の100 %以上でなければならない。 

6.5.4 

定格加湿暖房消費電力 

定格加湿暖房消費電力は,8.5に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格加湿暖房消

費電力の105 %以下でなければならない。 

6.6 

露付き 

露付きは,8.6に規定する試験を行ったとき,絶縁抵抗1 MΩ以上で,かつ,耐電圧に絶縁破壊などの異

常があってはならない。また,機器から結露水の滴下があってはならない。 

6.7 

始動特性 

始動特性は,8.7に規定する試験を行ったとき,誤動作などの異常がなく始動しなければならない。 

6.8 

電圧変動特性 

電圧変動特性は,8.8に規定する試験を行ったとき,誤動作などの異常がなく運転できなければならない。 

6.9 

温度上昇 

温度上昇は,8.9に規定する試験を行ったとき,巻線部 A 種 60 K,E 種 75 K,外郭 40 K 以下でなけ

ればならない(基準周囲温度 40 ℃のとき)。 

6.10 絶縁特性 

6.10.1 絶縁抵抗 

絶縁抵抗は,8.10.1に規定する試験を行ったとき,1 MΩ以上でなければならない。 

6.10.2 耐電圧 

耐電圧は,8.10.2に規定する試験を行ったとき,絶縁破壊などの異常があってはならない。 

6.10.3 耐湿絶縁 

耐湿絶縁は,8.10.3に規定する試験を行ったとき,0.3 MΩ以上でなければならない。 

6.10.4 注水絶縁 

注水絶縁は,8.10.4に規定する試験を行ったとき,1 MΩ以上でなければならない。 

6.11 騒音性能 

騒音性能は,8.11に規定する試験を行ったとき,箇条10によって表示した定格騒音+2 dB以下でなけ

ればならない。 

 


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材料,構造及び安全性能 

7.1 

冷媒回路 

冷媒回路の安全性は,JIS B 8620の規定に適合しなければならない。 

7.2 

冷媒及び冷凍機油 

冷媒は,適切な品質のものを用い,冷凍機油は,JIS K 2211によるもの又はこれと同等以上の品質のも

のを用いなければならない。 

7.3 

電気安全に関する材料,構造及び性能 

電気安全に関する材料,構造及び性能は,JIS C 9335-2-40の規定に適合するか,又はJIS B 8616の附属

書B(電気安全に関する材料,構造及び性能)に適合しなければならない。 

7.4 

排水確認 

凝縮水が発生する機器の場合,凝縮水の排水確認は,容易にできる構造でなければならない。 

7.5 

冷媒回収口 

冷媒回収のための接続口がなければならない。 

 

試験 

8.1 

冷媒漏れ試験 

冷媒漏れ試験は,JIS B 8620の5.5(冷媒設備各部の圧力試験)によって行う。 

8.2 

定格風量試験 

定格風量試験は,JIS B 8639の箇条5(風量測定)で規定する方法によって,調湿外気処理機を定格周

波数(±1 %)及び定格電圧(±2 %)とした環境で,定格機外静圧時の風量を測定する。風量調整機能を

もつものは,定格風量が目標となるように設定する。 

8.3 

有効換気量試験 

有効換気量試験は,JIS B 8639の箇条6(有効換気量測定)によって,調湿外気処理機を定格周波数(±

1 %)及び定格電圧(±2 %)とした環境で,定格機外静圧時の有効換気量を測定する。風量調整機能をも

つものは定格風量が目標となるように設定する。 

8.4 

定格除湿冷房性能試験 

定格除湿冷房性能試験は,附属書Aによって行う。 

8.5 

定格加湿暖房性能試験 

定格加湿暖房性能試験は,附属書Aによって行う。 

8.6 

露付き試験 

露付き試験は,JIS B 8628の附属書F(露付き試験方法)で規定する方法によって,調湿外気処理機を

定格周波数(±1 %)及び定格電圧(±2 %)とした環境で,定格点の状態となるよう調整して運転した状

態及び停止状態で行う。 

8.7 

始動試験 

始動試験は,定格周波数において定格電圧の85 %の電圧を加え,誤動作などの異常がなく始動すること

を確認する。 

8.8 

電圧変動試験 

電圧変動試験は,8.9に規定する温度状態において,電源電圧をプラス側及びマイナス側にそれぞれ10 %

変動させて,異常なく運転することを確認する。 


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8.9 

温度上昇試験 

温度上昇試験は,定格周波数の定格電圧を加えて連続運転し,各部の温度が一定となったと確認したと

き,熱電温度計法又は抵抗法によって測定する。 

8.10 絶縁試験 

8.10.1 絶縁抵抗試験 

絶縁抵抗試験は,8.9に規定する試験の実施前後に直流500 V絶縁抵抗計で充電部と非充電金属部との間

の絶縁抵抗を測定する。 

8.10.2 耐電圧試験 

耐電圧試験は,8.10.1に規定する試験に引き続いて,定格電圧が100 Vのものでは1 000 V,定格電圧が

200 V以上300 V以下のものでは1 500 Vの電圧で,周波数が50 Hz又は60 Hzの正弦波に近い電圧を充電

部と非充電金属部との間に連続して1分間加える。  

なお,多量生産する場合は,試験電圧の120 %を1秒間印加して,これに代えることができる。 

8.10.3 耐湿絶縁試験 

調湿外気処理機を45 ℃で4時間予熱した後,周囲温度40±3 ℃,相対湿度が88 %以上92 %以下に24

時間保った後,外郭表面に付着した水分を拭き取り,直流500 V絶縁抵抗計によって充電部と非充電金属

部との間の絶縁抵抗を測定する。 

8.10.4 注水絶縁試験 

屋外に面して設置する調湿外気処理機は,通常の使用状態(運転中又は停止中)において,調湿外気処

理の屋外側に降雨状態で一様に約45°の傾斜方向から,清水を毎分3 mmの水量で注水し,1時間経過し

た後,絶縁抵抗及び耐電圧の試験を行う。 

8.11 騒音試験 

騒音試験は,調湿外気処理機を定格周波数(±1 %)で,定格電圧(±2 %)の下で,定格除湿冷房性能

又は定格加湿暖房性能の試験条件で,定格能力を発揮する設定で運転して,JIS B 8628の附属書G(騒音

測定方法)又はJIS B 8616の附属書D(騒音試験方法)に規定する方法によって,騒音を測定する。風量

調整機能をもつものは,定格風量が目標となるように設定する。 

 

検査 

9.1 

形式検査 

形式検査1) は,次の各項について,箇条8の試験方法によって行い,箇条6及び箇条7の規定に適合し

なければならない。 

a) 冷媒漏れ 

b) 定格風量 

c) 有効換気量又は有効換気量率 

d) 定格除湿冷房性能 

e) 定格加湿暖房性能 

f) 

露付き 

g) 始動特性 

h) 絶縁抵抗 

i) 

耐電圧 

j) 

耐湿絶縁 


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k) 注水絶縁 

l) 

騒音 

なお,除湿・加湿兼用形の場合はd)及びe)の項目を検査し,除湿専用形又は加湿専用形の場合は,それ

ぞれd)又はe)の項目を検査する。 

注1) 形式検査とは,製品の品質が設計で示された全ての品質項目を満足するかどうかを判定するた

めの検査をいう。 

9.2 

受渡検査 

受渡検査2) は,各製品ごとに,次の各項について,箇条8の試験方法によって,それぞれ箇条6の規定

に適合しなければならない。 

なお,検査は,合理的な抜取方法によってもよい。 

a) 消費電力 

b) 絶縁抵抗 

c) 耐電圧 

d) 始動特性 

注2) 受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計及び製造に関わる製品の受渡しのとき

に,必要と認められる品質項目が満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。 

 

10 表示 

10.1 製品表示 

調湿外気処理機には,通常の据付け状態で見やすいところ3) に容易に消えない方法で,表1に規定する

項目を表示しなければならない。 

注3) 外郭表面,工具などを使用せずに容易に操作できる蓋で覆われた外郭内部の表面をいう。 

10.2 仕様書表示 

仕様書には,表1に規定する項目を表示しなければならない。 

 


10 

B 8638:2020  

 

表1−性能に関する表示項目 

表示項目 

製品表示 

仕様書 

表示 

機能による種類 

除湿・加湿 

兼用 

除湿専用 

加湿専用 

除湿・加湿 

兼用 

除湿専用 

加湿専用 

製品名 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

形式 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

定格電圧 (相,V) 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

定格周波数 (Hz) 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

定格風量 (m3/h)a) c) 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

定格機外静圧 (Pa)a) c) 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

定格除湿量 (kg/h)a) b) 

○ 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

定格加湿量 (kg/h)a) b) 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

○ 

定格除湿 
冷房性能 

a) b) 

全熱能力 (kW) 

○ 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

顕熱能力 (kW) 

− 

− 

− 

○ 

○ 

− 

消費電力 (W) 

○ 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

定格加湿 
暖房性能 

a) b) 

全熱能力 (kW) 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

○ 

顕熱能力 (kW) 

− 

− 

− 

○ 

− 

○ 

消費電力 (W) 

○ 

− 

○ 

○ 

− 

○ 

定格騒音 (dB)a) b) 

− 

− 

− 

○ 

○ 

○ 

有効換気量(m3/h)又は有効換気
量率(%) 

− 

− 

− 

○ 

○ 

○ 

製造番号又は製造年 

○ 

○ 

○ 

− 

− 

− 

製造業者名又はその略号 

○ 

○ 

○ 

− 

− 

− 

注a) 50 Hz・60 Hz 共用のものは,それぞれの周波数について表示する。ただし,50 Hz及び60 Hzの値が同一と

なるものは,この限りでない。 

b) 定格性能を表示する。 

c) 給気量(m3/h)と還気量(m3/h)とが異なるものにおいては,給気量(m3/h)及び還気量(m3/h)として仕様

書に表示する。 

 


11 

B 8638:2020  

 

附属書A 

(規定) 

定格除湿冷房試験方法及び定格加湿暖房試験方法 

 

A.1 一般 

調湿外気処理機は,空気エンタルピー試験法を用いて,調湿外気処理機の外気及び還気の吸込み空気の

エンタルピー,調湿外気処理機の給気エンタルピー,並びに関連する風量を測定して,性能を決定する。 

この試験法は,JIS B 8616を基に作成しており,調湿外気処理機の性能を計測する方法を規定する。 

 

A.2 試験装置 

試験装置は,図A.1による。 

8.2に規定した風量測定装置及び空気の温湿度測定装置を調湿外気処理機に接続する。それぞれの空気通

路のダンパの位置は,風量計測時に確定した設定に固定する。 

注記 図A.1は,室内設置の場合の原理を示したもので,試験は,調湿外気処理機の設置状態又はそ

れに近い状態で行う。 

 

 

 

室外側試験室 

室外側空気調整装置 

室内側試験室 

室内側空気調整装置 

調湿外気処理機 

給気空気吹出口 

外気空気吸込口 

 8 還気空気吸込口 
 9 排気空気吹出口 
10 温湿度測定装置 
11 差圧測定装置(マノメータ) 
12 ダンパ(機外静圧調整用) 
13 風量測定装置(給気) 
14 風量測定装置(還気) 

15 電力計 

 

図A.1−調湿外気処理機の性能試験装置の基本測定原理図 

 


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A.3 試験条件 

A.3.1 一般 

試験室の空気調整装置及び調湿外気処理機は,平衡状態となるまで予備運転を行う。 

室内側及び室外側の吸込空気の乾球温度及び湿球温度,又は相対湿度は,予備運転期間から試験に用い

るデータ測定期間までを通して,1分以下の間隔で測定する。 

A.3.2 予備運転期間 

試験室の空気調整装置及び調湿外気処理機は,表A.1又は表A.2に規定する試験条件(許容ばらつきを

含む。)を満たす状態が10分以上継続するまで運転する。 

A.3.3 平衡運転期間 

平衡運転期間は,予備運転期間のすぐ後に続く期間とする。平衡運転期間は,表A.1又は表A.2に規定

する試験条件(許容ばらつきを含む。)を満たす状態が1時間以上継続するまで運転する。 

A.3.4 データ測定期間 

データ測定期間は,平衡運転期間のすぐ後に続く期間とする。データ測定期間は,15分以上とする。た

だし,データ測定期間内に状態が切り替わるなど周期運転を行うものについては,3周期以上運転する。 

A.3.5 試験条件 

A.3.5.1 定格除湿冷房性能試験 

定格除湿冷房性能試験の試験条件は,表A.1による。 

 

表A.1−定格除湿冷房性能試験条件 

項目 

試験条件 

還気(RA)吸込空気 

 

− 乾球温度 (℃) 

27 

− 湿球温度 (℃) 

19 

外気(OA)吸込空気 

 

− 乾球温度 (℃) 

33 

− 湿球温度 (℃) 

28 

許容ばらつきは,附属書Bに規定する。 

 

A.3.5.2 定格加湿暖房性能試験 

定格加湿暖房性能試験の試験条件は,表A.2による。 

 

表A.2−定格加湿暖房性能試験条件 

項目 

試験条件 

還気(RA)吸込空気 

 

− 乾球温度 (℃) 

22 

− 相対湿度 (%RH) 

50 

外気(OA)吸込空気 

 

− 乾球温度 (℃) 

− 相対湿度 (%RH) 

50 

許容ばらつきは,附属書Bに規定する。 

 


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A.4 試験手順 

A.4.1 定格除湿冷房性能試験 

定格除湿量,定格除湿冷房全熱能力,定格除湿冷房顕熱能力及び定格除湿冷房消費電力を決定する。可

変速圧縮機を組み込んだ調湿外気処理機の場合,その製造業者は,定格除湿冷房運転周波数を指定しなけ

ればならない。調湿外気処理機の定格除湿冷房性能試験は,この運転周波数で行う。 

A.4.2 定格加湿暖房性能試験 

定格加湿量,定格加湿暖房全熱能力,定格加湿暖房顕熱能力及び定格加湿暖房消費電力を決定する。可

変速圧縮機を組み込んだ調湿外気処理機の場合,その製造業者は,定格加湿暖房運転周波数を指定しなけ

ればならない。調湿外気処理機の定格加湿暖房性能試験は,この運転周波数で行う。 

 

A.5 定格除湿冷房性能の算出 

A.5.1 定格除湿量 

試験データに基づく除湿量qdehum(kg/h)は,式(A.1)によって算出する。 

600

3

)

1(

)

(

600

3

)

(

n

n

SA

OA

v

n

SA

OA

v

dehum

W

'

W

W

q

W

W

q

q

  (A.1) 

ここに, 

qv: 給気吹出空気の体積流量(風量)(m3/s) 

 

WOA: 外気吸込空気の絶対湿度(乾き空気基準)

[kg/kg(DA)] 

 

WSA: 給気吹出空気の絶対湿度(乾き空気基準)

[kg/kg(DA)] 

 

νn: ノズル(給気側)位置での乾き空気の比体

積(乾き空気基準)[m3/kg(DA)] 

 

ν'n: ノズル(給気側)位置での湿り空気の比体

積(m3/kg) 

 

Wn: ノズル(給気側)入口における空気の絶対

湿度(乾き空気基準)[kg/kg(DA)] 

A.5.2 定格除湿冷房全熱能力 

試験データに基づく除湿冷房全熱能力φtc(kW)は,式(A.2)によって算出する。 

)

1(

000

1

)

(

000

1

)

(

φ

n

n

SA

OA

v

n

SA

OA

v

tc

W

'

h

h

q

h

h

q

  (A.2) 

ここに, 

hOA: 外気吸込空気の比エンタルピー(乾き空気

基準)[J/kg(DA)] 

 

hSA: 給気吹出空気の比エンタルピー(乾き空気

基準)[J/kg(DA)] 

A.5.3 定格除湿冷房顕熱能力 

試験データに基づく除湿冷房顕熱能力φsc(kW)は,式(A.3)によって算出する。 

)

1(

000

1

)

(

000

1

)

(

φ

n

n

SA

SA

OA

OA

v

n

SA

SA

OA

OA

v

sc

W

'

t

c

t

c

q

t

c

t

c

q

p

p

p

p

  (A.3) 

ここに, 

cpOA: 外気吸込空気の湿り空気の比熱(乾き空気

基準)[J/(kg・K) (DA)] 

 

cpSA: 給気吹出空気の湿り空気の比熱(乾き空気

基準)[J/(kg・K) (DA)] 

 

tOA: 外気吸込空気の乾球温度(℃) 

 

tSA: 給気吹出空気の乾球温度(℃) 


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A.5.4 定格除湿冷房消費電力 

定格除湿冷房消費電力は,定格除湿冷房性能試験で消費する電力を測定する。 

A.5.5 除湿量・能力・消費電力の算出 

A.5.1〜A.5.4の算出は,データ測定期間における測定値の平均値とする。ただし,データ測定期間内に

状態が切り替わるなど周期運転を行うものにあっては,周期の始まりから終わりまでの3周期以上の積算

値及び経過時間を用いて算出する。 

 

A.6 定格加湿暖房性能の算出 

A.6.1 定格加湿量 

試験データに基づく加湿量qhum(kg/h)は,式(A.4)によって算出する。 

600

3

)

1(

)

(

600

3

)

(

n

n

OA

SA

v

n

OA

SA

v

hum

W

'

W

W

q

W

W

q

q

  (A.4) 

A.6.2 定格加湿暖房全熱能力 

試験データに基づく加湿暖房全熱能力φth(kW)は,式(A.5)によって算出する。 

)

1(

000

1

)

(

000

1

)

(

φ

n

OA

SA

v

n

OA

SA

v

th

W

'

h

h

q

h

h

q

n

  (A.5) 

A.6.3 定格加湿暖房顕熱能力 

試験データに基づく加湿暖房顕熱能力φsh(kW)は,式(A.6)によって算出する。 

)

1(

000

1

)

(

000

1

)

(

φ

n

n

OA

OA

SA

SA

v

n

OA

OA

SA

SA

v

sh

W

'

t

c

t

c

q

t

c

t

c

q

p

p

p

p

  (A.6) 

A.6.4 定格加湿暖房消費電力 

定格加湿暖房消費電力は,定格加湿暖房性能試験で消費する電力を測定する。 

A.6.5 加湿量・能力・消費電力の算出 

A.6.1〜A.6.4の算出は,データ測定期間における測定値の平均値とする。ただし,データ測定期間内に

状態が切り替わるなど周期運転を行うものにあっては,周期の始まりから終わりまでの3周期以上の積算

値及び経過時間を用いて算出する。 

 


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附属書B 

(規定) 

試験条件の許容差 

 

B.1 

試験中の許容ばらつき 

試験中の許容ばらつきは,表B.1で規定する。 

 

表B.1−試験中の許容ばらつき 

測定値 

規定の試験条件からの 
算術平均値のばらつき 

規定の試験条件からの 

個々の読み値の最大ばらつき 

調湿外気処理機へ供給される空気の: 

乾球温度 
湿球温度 
相対湿度 

 

±0.3 ℃ 
±0.2 ℃ 
±5 % 

 

±0.5 ℃ 
±0.3 ℃ 

±10 % 

体積風量 

±5 % 

±10 % 

静圧(静圧ゼロの場合) 

±2.5 Pa 

±5 Pa 

静圧(100 Pa以下の場合) 

±5 Pa 

±10 Pa 

静圧(100 Paを超える場合) 

±5 % 

±10 % 

電圧 

±1 % 

±2 % 

 

B.2 

測定の不確かさ 

測定計器の不確かさは,表B.2で規定する。 

 

表B.2−測定の不確かさ 

測定量 

測定の不確かさa) 

空気: 

乾球温度 
湿球温度b) 

 

0.2 ℃ 

0 ℃以上は,0.2 ℃ 
0 ℃未満は,0.3 ℃ 

静圧 

5 Pa(100 Pa以下の場合) 

5 %(100 Paを超える場合) 

1 Pa(静圧ゼロの場合) 

体積風量 

5 %(参考値) 

電圧,電流,電力及び周波数 

1.0 % 

時間 

0.2 % 

質量 

1.0 % 

トレーサガス濃度 

5.0 % 

冷媒圧力 

2.0 % 

注記 一般に,測定の不確かさには,多くの要素が含まれている。それらの要素のあるも

のは,一連の測定の結果の統計的分布に基づいて推定される場合があり,実験的標
準偏差によって特徴付けられる。その他要素の推定は,経験又はその他の情報に基
づく。 

注a) 測定の不確かさは,95 %信頼区間に基づき,測定の真値がその中に存在する値の範

囲を特徴付けることによる推定である(ISO/IEC Guide 98-3参照)。 

b) 湿球温度は,直接測定するか,直接測定できない場合は,乾球温度と露点温度又は

相対湿度とから間接的に計算できる。 


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参考文献 ISO/IEC Guide 98-3:2008,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of 

uncertainty in measurement(GUM:1995)