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B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 記号及び単位  2 

5 試験装置 3 

5.1 一般的事項  3 

5.2 試験回路  3 

6 一般的試験条件  3 

6.1 試験用流体  3 

6.2 試験温度  3 

6.3 ケーシングの圧力  6 

6.4 定常状態  7 

6.5 体積流量  7 

6.6 圧力及び温度の測定位置  7 

7 試験手順及び評価手順  7 

7.1 一般的事項  7 

7.2 ポンプ  7 

7.3 モータ  8 

8 試験報告書  8 

8.1 一般的事項  8 

8.2 試験結果の表示  8 

9 規格準拠表示  9 

附属書A(規定)測定精度の等級  10 

附属書B(規定)実容量の計算  11 

 


 

B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本フル

ードパワー工業会(JFPA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。 

これによって,JIS B 8382:2000は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

B 8382:2010 

 

(ISO 8426:2008) 

油圧−容積式ポンプ・モータ−実容量の決定方法 

Hydraulic fluid power-Positive displacement pumps and motors- 

Determination of derived capacity 

 

序文 

この規格は,2008年に第2版として発行されたISO 8426を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

 

適用範囲 

この規格は,油圧ポンプ及びモータの安定動作条件並びに定められた連続回転速度における実容量の決

定方法について規定する。 

この規格においては,試験装置,試験手順及び試験結果の表示に関する必要な条件を示す。対象機器は,

機械エネルギーを軸に加えて,油圧エネルギーを流体で得るポンプ又は油圧エネルギーを流体に加えて,

機械的エネルギーが軸から得られるモータのいずれでもよい。 

測定精度は,A級,B級及びC級の3等級に分けられ,附属書Aに示す。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 8426:2008,Hydraulic fluid power−Positive displacement pumps and motors−Determination of 

derived capacity(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0125-1 油圧・空気圧システム及び機器−図記号及び回路図−第1部:図記号 

注記 対応国際規格:ISO 1219-1,Fluid power systems and components−Graphic symbols and circuit 

diagrams−Part 1: Graphic symbols for conventional use and data-processing applications(MOD) 

JIS B 0142 油圧及び空気圧用語 

注記 対応国際規格:ISO 5598,Fluid power systems and components−Vocabulary(NEQ) 

JIS B 8384 油圧−容積式ポンプ・モータ及び一体形トランスミッション−定常状態における性能測

定 

注記 対応国際規格:ISO 4409,Hydraulic fluid power−Positive-displacement pumps, motors and integral 

transmissions−Methods of testing and presenting basic steady state performance(IDT) 

JIS B 8385 油圧−ポンプ・モータ及び一体形トランスミッション−パラメータの定義及び文字記号 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

注記 対応国際規格:ISO 4391,Hydraulic fluid power−Pump, motors and integral transmissions−

Parameter definitions and letter symbols(IDT) 

JIS K 2001 工業用潤滑油−ISO粘度分類 

注記 対応国際規格:ISO 3448,Industrial liquid lubricants−ISO viscosity classification(MOD) 

ISO 6743-4,Lubricants, industrial oils and related products (class L)−Classification−Part 4: Family H 

(Hydraulic systems) 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0142によるほか,次による。 

3.1 

回転方向(direction of rotation) 

軸端から見た場合の回転方向。 

注記 分かりにくい場合には図示する。 

3.2 

体積流量(volume flow rate) 

単位時間に流路の横断面を通過する流体の体積。 

3.3 

実容量(derived capacity) 

試験条件下で測定された異なる出口圧力(ポンプの場合)又は異なる入口圧力(モータの場合)から計

算されるポンプ又はモータの1回転当たりの流体の体積。 

 

記号及び単位 

この規格に用いる記号及び単位は,表1による。 

この規格に用いる図記号は,JIS B 0125-1による。 

表1−記号及び単位 

記号 

名称 

単位 

次元a) 


n b) 
p b) 
qv b) 
qv,e b) 
Vi b) 
θ b) 
ν 
ρ 

配管の内径 
回転速度 
圧力 
体積流量 
実際の流量 
実容量 
温度 
動粘度 
密度 

mm 
min−1 
MPa c) 
L/min d) 
L/min d) 
cm3 
℃ 
mm2/s 
g/cm3 


T−1 
ML−1T−2 
L3T−1 
L3T−1 
L3 
Θ 
L2T−1 
ML−3 

注a) M=質量,L=長さ,T=時間,Θ=温度 

b) 記号は,JIS B 8385による。 

c) 1 Pa=1 N/m2 

d) 1 L=1 dm3 

 

 

 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

試験装置 

5.1 

一般的事項 

5.1.1 

試験に先行する要件 

試験を開始する前に,機器は製造業者の推奨に従って運転しなければならない。 

5.1.2 

機器の取付け 

試験の設備は,空気の混入を防止できるように設計する必要があり,試験に先立って装置から気泡をす

べて除去するための配慮がされていなければならない。 

機器は,その製造業者の操作手引書に従って試験回路(5.2参照)に取り付け,試験しなければならない。

入口配管はまっすぐなもので,機器の吸込み寸法に合致した均一の内径のものでなければならない。 

5.1.3 

試験流体の清浄度 

試験流体の清浄度は,機器の製造業者の推奨に従わなければならない。試験回路には,必要な試験流体

の清浄度を得るために,十分な数量で,適切な形式のフィルタを設置しなければならない。試験回路に用

いたこれらのろ過手段の詳細は,試験報告書に記載しなければならない。 

5.2 

試験回路 

5.2.1 

一般的事項 

図1,図2及び図3は,基本的な試験回路を示すが,必要なすべての安全装置を含むものではない。試

験の実行責任者は,人員及び機器装置を危険から守るために十分な配慮をすることが重要である。 

5.2.2 

ポンプ試験回路 

図1に示すような開回路,又は図2に示すような閉回路を使用しなければならない。 

入口に加圧を必要とする場合には,制御弁を吸込み配管の圧力測定位置から少なくとも配管内径の10

倍離れた位置に設置しなければならない。 

吸込み圧力を増加させる必要がある場合には,次の手段を用いてよい。 

a) ブーストポンプ,及び吸込み圧力を要求された圧力に保持するリリーフ弁。 

注記 閉回路(図2参照)を用いる場合には,冷却目的のために,より多い流量が必要な場合を除

いて,ブーストポンプは全回路における損失流量をわずかに上回った流量を供給すればよい。 

b) 例えば,空気による加圧タンクなどのブーストポンプ以外の手段。これらの手段を用いる場合は,空

気の混入又は溶存空気の影響を最小にするよう配慮しなければならない。 

5.2.3 

モータ試験回路 

試験回路は,図3に示すように供給流量が制御できるものでなければならない。 

 

一般的試験条件 

6.1 

試験用流体 

試験に際しては,機器の製造業者が指定した流体を使用しなければならない。使用した流体は,試験報

告書に記載しなければならない。 

試験中に使用する流体の管理した温度における動粘度ν及び密度ρは,記録しなければならない。 

6.2 

試験温度 

試験は,機器の製造業者が推奨する流体の温度範囲で行わなければならない。試験流体温度及び周囲温

度は,表2に示された限度内に保持しなければならない。 

少なくとも次のa)〜d)の項目は,試験報告書に記録しなければならない。 

a) 機器の入口の流体温度 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

b) 機器の出口の流体温度 

c) 流量測定位置における流体の温度 

d) 周囲温度 

 

 

 1 温度計 

2 圧力計 
3 試験対象のポンプ 
4 積算流量計 
5 圧力制御弁 
6 冷却器 
7 積算流量計(代替位置) 

注記1 圧力及び温度の測定位置:2d≦L≦4d(6.6参照) 
注記2 回路図中に破線で示した部分は,ケースドレンがある場合だけに適用する。 

 

図1−ポンプの試験回路(開回路) 

 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

 

 

 1 温度計 

2 圧力計 
3 ブーストポンプ 
4 圧力制御弁(4a,4b) 
5 積算流量計 
6 試験対象のポンプ 
7 冷却器 
8 積算流量計(代替位置) 

注記1 圧力及び温度の測定位置:2d≦L≦4d(6.6参照) 
注記2 回路図中に破線で示した部分は,ケースドレンがある場合だけに適用する。 

 

図2−ポンプの試験回路(閉回路) 

 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

 

 1 制御流体供給源 

2 積算流量計 
3 温度計 
4 圧力計 
5 試験対象のモータ 
6 圧力制御弁 
7 積算流量計(代替位置) 

注記 圧力及び温度の測定位置:2d≦L≦4d(6.6参照) 

 

図3−モータの試験回路 

 

表2−特定の試験条件における各パラメータの許容変化限度 

制御パラメータ 

各精度等級a) に対する許容変化限度b) 

A級 

B級 

C級 

回転速度                   % 

±0.5 

±1 

±2 

流量                     % 

±0.5 

±1.5 

±2.5 

ゲージ圧力p<0.15 MPaのときの圧力     MPa 

±0.001 

±0.003 

±0.005 

ゲージ圧力p≧0.15 MPaのときの圧力     MPa 

±0.05 

±0.15 

±0.25 

試験流体温度                 ℃ 

±0.5 

±1 

±2 

周囲温度                   ℃ 

±2.5 

±2.5 

±2.5 

注a) 附属書A参照 

b) 表の許容変化限度は,変動幅であり,測定器の精度誤差ではない。 

 

6.3 

ケーシングの圧力 

機器のケーシング内の流体圧力が,性能に影響を及ぼす可能性がある場合には,試験中常に機器製造業

者の推奨値を維持しなければならない。この場合,ケーシングの圧力を試験報告書に記録しなければなら

ない。 

 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

6.4 

定常状態 

各々の測定は,制御パラメータの値が,表2に示す限度内にあるときに限って行わなければならない。 

6.5 

体積流量 

試験対象機器の体積流量は,モータの入口又はポンプの出口に近い位置で測定し,そのときの温度と圧

力とを合わせて記録しなければならない。 

6.6 

圧力及び温度の測定位置 

圧力測定位置は,その機器のポート面から管内径の2倍から4倍までの範囲となるように決定しなけれ

ばならない。 

温度測定位置は,その機器の圧力測定位置から管内径の2倍から4倍までの範囲内で,機器からより離

れた箇所でなければならない。 

この距離は,もっと長くてもよいが,その場合には管による圧力損失を考慮しなければならない。 

 

試験手順及び評価手順 

7.1 

一般的事項 

7.1.1 

この規格は,容積式ポンプ及び容積式モータのいずれにも適用することができる。モータとして使

用する機器はモータとして,ポンプとして使用する機器はポンプとして試験する。モータとして試験を行

い,決定した実容量と,ポンプとして試験を行い決定した実容量とは,異なる結果になることがある。 

7.1.2 

測定に当たっては,機器の性能が測定範囲全域にわたって表示されるように,測定位置及びその数

を決定しなければならない。 

7.1.3 

流量の測定を,代替位置において測定した場合,及び試験を行う機器のポート面(例えば,ポンプ

の出口又はモータの入口)ではない位置で測定した場合には,代替位置における流体温度及び圧力の測定・

記録を行い,代替位置における流量を機器のポート面における値に校正しなければならない。 

これらの校正は,JIS B 8384に従って行わなければならない。ただし,流量の校正は,機器のポート面

と代替測定位置とにおける温度及び圧力の差を補償することが必要である。 

7.2 

ポンプ 

7.2.1 

各試験中,入力軸の回転速度及び出口における流体温度は,表2に示す許容変化限度の範囲に保た

れなければならない。 

7.2.2 

機器が可変容量形の場合は,試験は,最大容量,及び必要に応じてその75 %,50 %及び25 %容量

で試験を行う。 

7.2.3 

試験機器が,逆方向流れが可能なもの又は逆回転が可能なものである場合は,図1及び図2に示す

試験回路を修正する必要がある。図示した回路は,単一方向の流れの場合だけに適用できる。 

7.2.4 

表3に示す各圧力p2において,出口流量qv, 2,eを測定し実容量を決定する。 

7.2.5 

附属書Bに指定した方法を用いて各々の回転速度,入口流体温度及び容量試験条件における実容

量Viを算出する。 

表3−ポンプ及びモータの試験圧力 

測定精度の等級 

圧力の測定数 

全連続定格圧力範囲における圧力の変化量 

A級 
B級 
C級 

10又はそれ以上 
5又はそれ以上 
3又はそれ以上 

圧力の増分間隔は等しくする。 
圧力の増分間隔は等しくする。 
最大定格圧力の20 %,50 %及び100 % 

 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

7.3 

モータ 

7.3.1 

各試験中,出力軸の回転速度及び入口における流体温度は,表2に示す許容変化限度の範囲に保た

なければならない。 

7.3.2 

機器が可変容量形の場合は,試験は,最大容量,及び必要に応じてその75 %,50 %及び25 %容量

で試験を行う。 

7.3.3 

試験機器が逆方向流れが可能なもの,又は逆回転が可能なものである場合は,図3に示す試験回路

を修正する必要がある。図示した回路は,単一方向の流れの場合だけに適用できる。 

7.3.4 

表3に示す各圧力p1において,出口流量qv, 1,eを測定し実容量を決定する。 

7.3.5 

モータの出口における代替位置において流量が測定された場合,また,試験機器がタンクに還流す

る外部ドレン方式である場合は,モータ出口及びケースからの流量は7.1に示すような圧力と温度とで修

正し,合計してモータに入力する流量を求める。 

7.3.6 

附属書Bに指定した方法を用いて各々の出力軸回転速度,入口流体温度及び容量試験条件におけ

る実容量Viを算出する。 

 

試験報告書 

8.1 

一般的事項 

試験報告書は,少なくとも次の情報を入れて作成する。 

a) 試験日時及び場所 

b) 試験者名及び/又は責任者名 

c) 機器の種類,可能な場合は形式及び製造番号を含む 

d) 測定精度の等級(附属書A参照) 

e) 周囲温度(6.2参照) 

f) 

ろ過の詳細(5.1.3参照) 

g) 流量計の位置を含み,試験回路の詳細(5.2参照) 

h) 試験用流体の詳細,すなわちISO 6743-4による分類,JIS K 2001による動粘度及び密度(6.1参照) 

i) 

入口温度(6.2参照) 

j) 

ケース内圧力。ただし,必要に応じて(6.3参照) 

8.2 

試験結果の表示 

8.2.1 

容積式ポンプ及びモータの実容量は,JIS B 8384に基づいて求められる試験対象である機器の容積

効率と機械効率とを決定する基礎となる最も重要な値であるので,経済的に許される限り,最も正確な手

段を用いて決定しなければならない数値である。試験データは,その重要性から数値によって表示し,か

つ,計算によって決定した最終値でなければならない。グラフで表示する場合は,押しのけ容積を読み取

ることができる十分な大きさのスケールとしなければならない。 

8.2.2 

少なくとも次のa)〜f)の項目を表示しなければならない。 

a) 入口圧力 

b) 出口圧力 

c) 回転速度 

d) 次のいずれかの流量 

1) ポンプ出口流量 

2) モータ入口流量 


B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

e) 流量測定の時間間隔 

f) 

試験流体の温度 

8.2.3 

試験によって得られたデータをもとに,少なくとも次のa)〜f)の項目を表示しなければならない。 

a) 試験対象となった機器の差圧(MPa) 

b) 流量(L/min) 

c) 実際の回転速度(min−1) 

d) 試験流体の動粘度(mm2/s) 

e) 試験流体の密度(g/cm3) 

f) 

計算された実容量(押しのけ容積)(cm3) 

 

規格準拠表示 

この規格に準拠していることを試験報告書,カタログ及び販売資料に表示する場合は,次の文を記載し

なければならない。 

“実容量の決定のための試験は,JIS B 8382油圧−容積式ポンプ・モータ−実容量の決定方法に準拠す

る。” 

 

 

 

 


10 

B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

附属書A 

(規定) 

測定精度の等級 

 

A.1 測定精度等級 

試験は,必要とする精度に応じて,当事者間の合意によるA級,B級又はC級の3等級のいずれかに対

して行うものとする。 

注記1 A級及びB級の試験は,より正確に決定する必要のある特別な場合に対応するものである。 

注記2 A級及びB級の試験は,より正確な装置と手法を必要とするため,試験の費用が増加するこ

とに留意する。 

 

A.2 誤差 

試験に用いる装置又は手法は,校正の結果又は国際標準器との比較において,その系統誤差が表A.1に

示す限度を超えないことが証明されているものでなければならない。 

注記1 表A.1に示す百分比限度は,測定対象の量の値にかかわるものであり,試験最大値又は測定

器の最大指示値に関するものではない。 

注記2 測定器の平均指示値は,測定対象の量の真実の平均絶対値とは一致しないことがあるが,そ

の理由は,測定器固有の精度上の条件と,校正上の限界によるものであり,このような不確

かさの要因を“系統誤差”という。 

 

表A.1−校正中に決定する測定器の許容系統誤差 

測定項目 

各精度等級に対する許容系統誤差 

A級 

B級 

C級 

回転速度                  % 

±0.5 

±1 

±2 

流量                    % 

±0.5 

±1.5 

±2.5 

ゲージ圧力p<0.15 MPaのときの圧力    MPa 

±0.001 

±0.003 

±0.005 

ゲージ圧力p≧0.15 MPaのときの圧力    MPa 

±0.05 

±0.15 

±0.25 

試験流体温度                ℃ 

±0.5 

±1 

±2 

 

 


11 

B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

附属書B 

(規定) 

実容量の計算 

 

B.1 

総則 

流量は,容量(押しのけ容積)が呼び値で安定する圧力において記録しなければならない。当初の結果

が,製造業者の推奨する連続定格圧力範囲において実容量が呼び値に一致しない場合には,ポンプについ

ては入口圧力を増加させ,また,モータについては出口圧力を増加させて,試験を繰り返して行わなけれ

ばならない。 

実容量の偏差が流体温度の制御上の誤差,又はその他のパラメータの測定若しくは制御上の誤差によっ

て生じたものではないことを確認しなければならない。疑わしき数値が,誤差及び異常によって生じたの

か,又は特定の条件下で実在する特性であるかを決定し,再評価しなければならない。試験結果が疑わし

い値であった場合は,適正な条件下で再試験を行わなければならない。 

 

B.2 

実容量算出の原理 

容積式油圧ポンプ・モータの実容量は,あるポンプ出口圧力又はモータ入口圧力pにおいて測定した数

点のポンプ出口流量又はモータ入口流量qから求めることができる(図B.1参照)。 

最小二乗法によって,特定の圧力範囲に対するq及びpの最適線形関数を確定するとともに,明らかな

ランダム誤差がある場合にはそれを除く。実容量Viは,その特性曲線Δ p−qのゼロ切片によって,容量

が呼び値で安定する範囲で決定する。 

回転速度,流体温度及び機器の押しのけ容積ごとの各試験条件において,実容量Viは次の式に示す最小

二乗法によって決定しなければならない。 

Δ p=0 のとき, 

n

q

V

i

i

 

k

j

j

k

j

j

k

j

j

k

j

k

j

j

k

j

j

j

j

k

j

j

p

k

p

k

p

k

q

p

k

q

p

k

q

k

q

1

2

1

1

2

1

1

1

2

1

i

1

1

1

1

1

1

 

ここに, 

qi: 圧力差Δ p=0のときの流量 

 

n: 回転速度 

 

Δ p: 入口と出口との差圧 

 

Δ pj: j番目の測定におけるポンプ出口又はモータ入口圧

力での差圧 

 

qj: j番目の測定における流量 

 

k: 圧力の測定数 

 

 

 

 


12 

B 8382:2010 (ISO 8426:2008) 

 

 

 X軸:差圧,Δ p 

Y軸:流量,q 
1:Δ pjにおける測定流量,qj 
2:算出した差圧Δ p=0時の流量 
 

図B.1−実容量の決定例 

 

 

 

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