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B 8358:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 部品名称 2 

5 安全性 4 

6 試験の種類  4 

7 試験方法 5 

8 表示 7 

9 規格準拠表示  8 

 

 


 

B 8358:2019  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人

日本フルードパワー工業会(JFPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて

日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した

日本産業規格である。これによって,JIS B 8358:2013は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本産業規格          JIS 

 

B 8358:2019 

 

油圧−ブラダ形アキュムレータ 

Hydraulic fluid power-Bladder type accumulators 

 

適用範囲 

この規格は,油圧システムに用いる本体の材料が鋼製であるブラダ形アキュムレータ(以下,アキュム

レータという。)について規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0142 油圧・空気圧システム及び機器−用語 

JIS K 2213 タービン油 

JIS K 6251 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方 

JIS K 6253-1 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第1部:通則 

JIS K 6258 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方 

JIS K 6261-1 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−低温特性の求め方−第1部:一般事項及び指針 

JIS Z 2329 非破壊試験−発泡漏れ試験方法 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0142によるほか,次による。 

3.1 

最高設計温度 

アキュムレータの設計における最高温度。 

3.2 

呼称容積 

アキュムレータの呼称として便宜的に用いる容積。 

3.3 

吐出し容積 

アキュムレータに加えられた圧力が回路の最高作動圧力から最低作動圧力に変化する間に,アキュムレ

ータから吐き出される作動油の容積。 

3.4 

吐出し流量 

吐出し容積を吐出しに要した時間で除した値。 


B 8358:2019  

  

部品名称 

アキュムレータの部品名称は,図1による。 

 

 


B 8358:2019  

 

 

 

 

a) 上部保守形 

b) 下部保守形 

c) 上下部保守形 

d) ポペット無し形 

 

番号 

名称 

番号 

名称 

番号 

名称 

番号 

名称 

番号 

名称 

本体 

ガス弁体 

Oリング 

13 

ばね 

17 

弁体 

トップキャップ 

バルブキャップ 

10 

バックアップリング 

14 

ブラダ保護座 

 

 

ブラダ 

バルブカバー 

11 

給排油弁本体 

15 

リングナット 

 

 

給気弁本体 

給気弁固定ナット 

12 

ポペット 

16 

プラグ 

 

 

図1−部品の名称 

2

 

B

 8

3

5

8

2

0

1

9

 

 

 

 

 


B 8358:2019  

  

安全性 

5.1 

技術基準 

アキュムレータを製造する上での技術基準は,高圧ガス保安法又はその他の規格に定める規定に従い,

十分な強度をもっていなければならない。 

5.2 

設置時の注意 

設置時の注意は,次による。 

a) アキュムレータには,設計圧力を超える圧力にならないよう安全装置を設ける。 

b) アキュムレータをスタンドに固定する場合,給排油弁本体に曲げモーメントがかからないようにする

のがよい。 

c) アキュムレータには,窒素ガスを封入しなければならない。 

5.3 

分解又は廃棄時の注意 

アキュムレータは,分解前に液圧を大気圧まで下げブラダ内の窒素ガスを完全に抜いてから分解しなけ

ればならない。また,廃棄の際は,部品の再組立ができない状態にして廃棄することが望ましい。 

 

試験の種類 

6.1 

一般 

試験の種類は,開発時に行う形式試験及び製品販売時に行う受渡試験の2種類とする。 

6.2 

形式試験 

形式試験は,新規設計時及び材質,形状などの変更による設計変更時に,次の試験を行う。 

なお,b) 及びc) については,アキュムレータ本体直胴部を除く部分の材質・寸法・形状が全く同じで,

直胴部の長さだけが異なるアキュムレータの場合には,直胴部の長さが±50 %であれば1機種で試験を行

い,他の機種による試験を省略することができる。 

a) ブラダの物理試験 

1) ブラダの引張試験 

2) ブラダの耐油性試験 

3) ブラダの耐寒性試験 

b) ブラダを除くアキュムレータ部品の破壊試験 

c) ブラダを除くアキュムレータ部品の疲労試験 

d) ブラダの繰返し作動試験 

e) アキュムレータの吐出し流量試験 

6.3 

受渡試験 

受渡試験は,形式試験を終了し,性能の確認されたアキュムレータと同形式のものについて,次の試験

を行う。ただし,試験項目及び各試験における規定値は,受渡当事者間の協定によって変更してもよい。 

a) ブラダのきず確認試験 

b) アキュムレータ部品の耐圧試験 

c) アキュムレータの作動試験 


B 8358:2019  

 

試験方法 

7.1 

形式試験 

形式試験は,次による。 

a) ブラダの物理試験 ブラダの物理試験は次によって行い,各種使用条件に耐えることを確認する。 

1) ブラダの引張試験 ブラダに用いるゴムの引張試験は,JIS K 6251によって行う。試験片は,ブラ

ダから採取するか,又は標準試験片のいずれかを用いる。 

2) ブラダの耐油性試験 ブラダに用いるゴムの耐油性試験は,JIS K 6258によって行い,試験用潤滑

油は,No.1油又はNo.3油を用い,浸せき試験条件は100±1 ℃で70時間とする。このとき,引張

強さ及び伸びの変化の試験は,JIS K 6251によって行い,硬さ試験は,JIS K 6253-1によって行う。 

3) ブラダの耐寒性試験 ブラダに用いるゴムの耐寒性試験は,JIS K 6261-1によって行う。 

b) ブラダを除くアキュムレータ部品の破壊試験 ブラダを中央部で切り取り,内圧を受ける部品を組み

立てる。その内部に水又は油圧作動油を満たし,給排油口から破壊試験圧力を加え,破裂又は部品の

飛散がないことを確認する。破壊試験圧力は,式(1)による。 

PS

P

4

d

  (1) 

ここに, 

Pd: 破壊試験圧力(MPa) 

 

P: 最高使用圧力(MPa) 

 

S: σt/σa(温度補正の比で,構成材料が複数の場合には,そ

れらのうちの最大値) 

 

 

σt: 破壊試験時の温度における材料の許容引張応力

(N/mm2) 

 

 

σa: 最高設計温度における材料の許容引張応力

(N/mm2) 

 

c) ブラダを除くアキュムレータ部品の疲労試験 ブラダを除く内圧を受ける部品(給気弁本体がブラダ

に接着されているタイプは,ブラダを切り取る。)を組み立てて,試験スタンドに直立に取り付け,水

又は油圧作動油を用いて,表1,図2及び式(2)に規定する条件で106回の繰返し試験を行い,試験後

に各部品に破損又は亀裂がないことを確認する。また,製品と同じ状態での試験結果を得るために,

疲労試験を行う前にあらかじめアキュムレータ内に水又は油圧作動油を満たし,給排油口から最高使

用圧力の1.5倍の圧力を加え,5分間以上圧力を保持し,局部的な膨張,変形などの異常が生じないこ

とを確認する。 

なお,受渡当事者間の協定によって試験条件を変更してもよい。 

N

V

u

K

PK

P

  (2) 

ここに, 

Pu: 疲労試験圧力(MPa) 

 

P: 最高使用圧力(MPa) 

 

KV: ばらつき係数(圧力を受ける構成部品のうち,最もばら

つき係数が大きくなる値を使用する。また,表1に適合
する材料がない場合は,低合金鋼の値を使用する。) 

 

KN: 加速係数(107回相当とするための係数で1.15とする。) 

 


B 8358:2019  

  

表1−ばらつき係数KV(確信度90 %,非破壊度90 %) 

材料 

試験個数 

炭素鋼 

1.23 

1.16 

1.12 

1.10 

1.08 

ステンレス鋼 

1.26 

1.18 

1.14 

1.12 

1.10 

銅合金 

1.26 

1.18 

1.14 

1.12 

1.10 

ニッケル合金 

1.29 

1.20 

1.16 

1.13 

1.11 

チタン合金 

1.36 

1.25 

1.19 

1.16 

1.13 

アルミニウム合金 

1.40 

1.28 

1.21 

1.18 

1.15 

低合金鋼 

1.44 

1.30 

1.23 

1.19 

1.16 

 

 

 T=TR+T1+TF+T2≧0.3秒 

 

0.4T≦TR+T1≦0.6T 

 

0.9T1≦T2≦1.1T1 

 

図2−サイクル条件 

 

d) ブラダの繰返し作動試験 ブラダの繰返し作動試験は,アキュムレータによって表2に規定する条件

で行う。 

なお,繰返し作動試験後に各部に有害な欠陥(ブラダの割れ,剝がれ,膨潤,ポペットのかじりな

ど)がないことを確認する。 

 

表2−繰返し作動試験条件 

繰返し回数 

封入圧力 

作動圧力(油圧) 

105回以上 

最高使用圧力の50 % 

封入圧力〜最高使用圧力 
(ただし,20 MPa以下とする。) 

 

e) アキュムレータの吐出し流量試験 アキュムレータの吐出し流量試験は,アキュムレータによって表

1.05 Pu 

0.05Pu 

T1 

T2 

時間(秒)

TR 

TF 

Pu 

圧力(MPa) 


B 8358:2019  

 

3に規定する封入圧力を満たすよう窒素ガスを封入し,表3に規定する作動圧力(油圧)で変化させ,

吐出し時間及び吐出し容積を測定し,算出した吐出し流量をカタログなどに記載する。 

 

表3−吐出し流量試験条件 

封入圧力 

作動圧力(油圧) 

3.8 MPa 

6.3 MPaから4.2 MPaまで下げる 

 

7.2 

受渡試験 

受渡試験は,次による。 

a) ブラダのきず確認試験 ブラダを呼称容積以上に膨らむように空気圧を加えて,各部に有害なきずが

ないことを確認した後,空気漏れの有無を確認する。空気漏れは,空気を充塡したままのブラダを水

槽中に5分以上浸すか,又はJIS Z 2329の発泡液をブラダの全面に塗って漏れがないことを確認する。 

b) アキュムレータ部品の耐圧試験 アキュムレータ内に水などの安全な液体を満たし,給排油口から最

高使用圧力の1.5倍の圧力を加え,5分間以上圧力を保持し,局部的な膨張,変形などの異常が生じな

いことを確認する。 

c) アキュムレータの作動試験 アキュムレータの作動試験は,アキュムレータに表4に規定する封入圧

力を満たすように窒素ガスを封入し,表4に規定する作動圧力(油圧)で行う。 

なお,作動試験の前後又は試験中に,給気口に発泡液などをかけ封入した窒素ガスの漏れがないこ

とを確認する。 

 

表4−作動試験条件 

最高使用圧力 

繰返し回数 

封入圧力 

作動圧力(油圧) 

7 MPa未満 

5回以上 

最高使用圧力の50 % 

最高使用圧力の60 %〜80 % 

7 MPa以上 

3.5 MPa 

5 MPa〜7 MPa 

 

7.3 

試験用油 

試験用油は,特に指定がない場合には,JIS K 2213に規定するタービン油のISO VG 32又はISO VG 46

による。 

 

表示 

アキュムレータには,a)〜d) の事項を永久的に消えない方法で表示しなければならない。 

また,e)〜i) の事項をアキュムレータ又はアキュムレータに貼ったラベルに表示しなければならない。 

a) 製造年月 

b) 製造番号又はロット番号 

c) 製造業者の名称又は記号 

d) 最高使用圧力(MPa単位) 

e) “充塡ガスには窒素だけ使用のこと” 

f) 

“注意!圧力容器につき分解前に圧抜きのこと” 

g) 容積(リットル単位) 

h) 封入圧力を記載する欄 


B 8358:2019  

  

i) 

製造業者又は供給業者の名称及び所在地 

 

規格準拠表示 

この規格に従っていることを,試験報告書,カタログ,販売資料及びアキュムレータに貼るラベルに記

載する場合には,次の文言を用いる。 

“ブラダ形アキュムレータは,JIS B 8358(油圧−ブラダ形アキュムレータ)に準拠する。”