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Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO/FDIS 13318-1 : 1999, Determination 

of particle size distribution by centrifugal liquid sedimentation methods−Part 1 : General principles and guidelines

を基礎として用いた。 

JIS Z 8823には,次に示す部編成がある。 

第1部:測定原理及び指針 

第2部:光透過遠心沈降法(予定) 

第3部:X線遠心沈降法(予定) 

第4部:遠心ピペット法(予定)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8823-1 : 2001 

(ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

液相遠心沈降法による粒子径分布 

の測定方法− 

第1部:測定原理及び指針 

Determination of particle size distribution by centrifugal liquid 

sedimentation methods−Part 1 : General principles and guidelines 

序文 この規格は,1999年に発行されたISO/FDIS 13318-1 (Determination of particle size distribution by 

centrifugal liquid sedimentation methods−Part 1 : General principles and guidelines) を翻訳し,技術的内容及び

規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

遠心沈降法は,粒子径測定方法の一つであり,多くの天然及び人造粉体の粒子径測定に使用されている。

この測定方法は特に,粒子径,0.1μm〜5μmの範囲で使用される。 

単独で,非常に多くの種類の粉体試料に対応できる粒子径測定法は存在しないが,多くの粉体に適用可能

な方法はある。この規格は,遠心沈降による測定が,たとえ異なった場所で行われても,比較にたえる測

定手順を規定するものである。 

遠心沈降法による粒子径測定は,次のような目的で行われる。 

− 物質の粒子径分布測定を必要とする研究に関連して 

− 粒子径分布が重要となる物質の製造管理に関連して 

− 契約で指定されている物質の仕様の保証 

重力沈降法に関してはJIS Z 8820(液相沈降法による粉体の粒子径分布測定方法通則),JIS Z 8821(ピペ

ット法による粉体の粒子径分布測定方法)及びJIS Z 8822(沈降質量法による粉体の粒子径分布測定方法)

で規定されている。 

1. 適用範囲 この規格は,特に,0.1μm〜5μmの粒子径範囲の粒子径分布を液相遠心沈降法によって,

粒子径分布を決定する方法を規定する。 

この規格では,有害な物質操作又は装置を使用することがあるが,その使用に伴う安全性に関すること

に関しては記述しない。使用の安全性,健康への配慮,規則などに関しては使用者の責任においてなされ

るべきことである。低沸点の揮発性液体の使用時には,耐有害物質及び防爆対策の施された装置を使用す

るなど,事前の配慮が必要である。 

この規格は,スラリー,液中に懸濁できる粒子状物質及びエマルジョンの粒子径分布の測定に適用する

ことができる。光透過沈降法は,密度が懸濁液より小さい場合にも適用できるが,懸濁粒子分散媒の間に

正の密度差がなければならない。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

background image

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,対応の程度を示す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO/FDIS 13318-1 : 1999, Determination of particle size distribution by centrifugal liquid 

sedimentation methods−Part 1 : General principles and guidelines (IDT)  

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法 

JIS Z 8804 液体比重測定方法 

JIS Z 8816 粉体試料サンプリング方法通則 

JIS Z 8819-1 粒子径分析結果の表示−第1部:図示方法 

JIS Z 8820 液相沈降法による粉体の粒子径分布測定方法通則 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

3.1 

終末沈降速度 (Terminal settling velocity)  粒子に作用する遠心力と流体抗力が釣り合った状態で,

静止液中を移動する粒子の速度。 

3.2 

ストークス径 (Stokes diameter)  実際に沈降する粒子と同一の密度,沈降速度をもちストークス則

を満たす球形粒子に相当する径。 

3.3 

開いた孔 (Open pores)  直接又は他の空げき(隙)を介して粒子外表面につながっている空げき。 

3.4 

閉じた孔 (Closed pores)  固体で取り囲まれ外表面と直接つながっていない空げき。 

3.5 

ふるい上 (Oversize)  ある特定の粒子径以上の大きさの割合。 

3.6 

ふるい下 (Undersize)  ある特定の粒子径未満の粒子の割合。 

4. 記号 

量 

記号 

単位 

相対粒子濃度 

無次元 

ふるい下質量分率 

Fi 

無次元 

重力加速度 

m・s−2 

沈降距離 

粒子径xmの粒子の吸光係数 

Km 

無次元 

係数 

K1 

m2・s−1 

係数 

K2 

m2・s−1 

ボルツマン定数 

J・K−1 

測定ゾーンの回転軸からの距離 

測定ゾーンの厚さ 

∆M 

回転速度 

rpm 

遠心容器壁半径 

粒子の回転軸からの距離 

レイノルズ数 

Re 

無次元 

液−空気界面位置 

絶対温度 

沈降時間 

終末沈降速度 

m・s−1 

ストークス径 

xi 

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Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

量 

記号 

単位 

ストークス径 

xst 

ストークス径の上限値 

xst,U 

ストークス径の下限値 

xst,L 

比 (M/S)2 

無次元 

(

)2

j

i/x

x

y

yij 

無次元 

液の粘度 

η 

Pa・s 

密度 −粒子密度 

ρs 

kg・m−3 

   −液密度 

ρ1 

kg・m−3 

回転角速度 

ω= 

60

2N

π 

radians・s−1 

5. 原理 

5.1 

概要 遠心沈降速度法は,液中で粒子が遠心力の作用によって一定速度で沈降するときの速度を測

定する方法である。沈降速度と粒子径の間には,低レイノルズ数領域で,ストークスの式[式(1)]が成立

する。このとき,得られるストークス径の誤差が3%を超えないためには,レイノルズ数は0.25以下が望

ましい。 

沈降法は,区分法と積算法とに分類できる。区分法は,既知の沈降距離及び時間における微小厚さの液

層内にある固体の濃度(懸濁液密度)を求める方法である。積算法は,懸濁液から沈降してくる固体量を

決定する方法である。 

測定試料の液中への分散法としては,回転媒体液の表面に薄層状に供給するラインスタート法と,媒体

中に粒子を均一に分散する一様沈降法がある。 

通常使用されているのは,一様沈降区分法(図1)とラインスタート区分法(図2)である。 

図1 一様沈降区分法 

図2 ラインスタート区分法 

5.1.1 

ラインスタート区分法 粒子はすべて,最初,回転半径Sの位置に薄層状で存在するが,時間が経

過すると,大粒子ほど外側に速く移動する。時間tに測定部にあるのは,式(7)で与えられるストークス径

の粒子だけである。しかし,実際には,測定部には厚みがあり,拡散のため,粒子には,多少の分布があ

る。 

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.1.2 

一様沈降区分法 粒子は始め,液中に均一に分散されており,遠心力を与えると,粒子密度が同じ

であれば,大粒子ほど速く外側へ移動する。したがって,時間tでは,半径Mの内側にはxStより大きい粒

子は存在しない。 

5.2 

粒子径の計算 粒子径は,粒子が遠心力場を,ストークス則を満たして運動するとして,次の式に

よって計算する。 

1

2

St

St

d

d

K

rx

t

r

V

=

=

 ········································································· (1) 

ここで,rは,回転中心軸から粒子までの距離である。そして,簡単なため,係数を式(2)のようにパラ

メータとしてまとめる。 

(

)

2

1

s

1

18

ρ

ρ

η

=

K

 ······································································· (2) 

5.2.1 

ラインスタート法 時間t=0で半径Sにあった粒子の位置は,式(1)を積分することによって,時

間tの関数として式(3)によって求める。 

=

1

2

St

expKt

x

S

rt

 ········································································ (3) 

ここで,rtは時間tでの,粒子の回転中心からの距離である。 

もし,すべての粒子が,同一半径位置Sから沈降し始めるとすると,時間tにvt=Mとなる粒子だけが

測定ゾーンに存在することになる。 

t

S

M

K

xt =

ln

1

,

St

 ····································································· (4) 

5.2.2 

一様沈降区分法 粒子が異なった半径位置から沈降し始める以外は,一様沈降法でも,ラインスタ

ート法と同様の関係が成立する。時間t経過後,測定部(回転中心からの距離M)にある粒子の粒子径xi,t

は,個々の粒子の出発点半径位置 (ri) と次の式の関係がある。 

t

S

M

K

xt =

i

1

,i

ln

 ····································································· (4a) 

したがって,測定ゾーン内では,粒子径に差がある。そして,最も小さな出発点半径はSなので,測定

ゾーン内に存在する最も大きな粒子の径はxStとなる。 

5.2.3 

走査型一様沈降区分法 走査型の装置では,時間t=0での測定半径はM0,時間tではMtとなる。

時間tに測定部にある最も大きな粒子の大きさは,式(4a)中のMをMtとすることによって得られる。 

5.3 

頻度分布の計算 

5.3.1 

概要 計算は操作法によって異なる。 

5.3.2 

ラインスタート法 時間t,半径Mの測定ゾーンでの粒子濃度C (M, t) は,径xSt,t[式(4)から得ら

れる時間t,測定部内での平均粒子径]の粒子の質量分率に比例するので,頻度分布の計算は容易である。 

粒子濃度が十分に希薄,かつ,粒子径が光回折による測定下限径以上であれば,減衰光量は光路中にあ

る粒子の投影断面積に比例する。したがって,xtでの減衰光量を,その直径の粒子の面積を表すこの曲線

を積分すれば,質量基準のふるい下積算分布が得られる(図3参照)。 

background image

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

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図3 ラインスタート光透過遠心沈降法による減衰光量とストークス径の関係 

粒子径が照射光の波長とほぼ等しくなると,幾何光学が成立しなくなるので,補正が必要となる。この

補正には,次の式で定義される吸光係数Kmを用いる。 

きに粒子がさえぎる光

幾何光学が成立すると

さえぎられた光量

の粒子によって実際に

径i

m

x

K=

 ······················ (5) 

この補正は一般に,ソフトウェアの形で装置に組み込まれている。そして,Kmの値は大きな粒子では1

であるが,ミー散乱域(おおよそ0.5μmまで)で2まで大きくなる。その後レイリー散乱域で急激に減少

する。 

5.3.3 

一様沈降区分法 同一径の二つの球形粒子を,半径の20倍離して,液界面から同時に重力沈降さ

せると,粒子は,相対位置関係を保って沈降する。しかし,遠心沈降装置内では,粒子は半径方向に沈降

するので,粒子間間隔は沈降とともに広がる。したがって,外周部ほど粒子は希釈される。 

沈降開始時に半径Siで,粒子が∆Siの厚みで存在していたものが,測定ゾーンMで,厚みが∆Mとなっ

たとすると,xiより小さな粒子の質量分率Fiと測定濃度Cの間には,次の関係が成立する。 

C

S

M

F

C

i

d

2

0∫

=

 ········································································ (6) 

この場合の一般解(カマックの式)は,次の式で与えられる。 

(

)

j

l

i

l

j

i

l

j

ji

i

l

i

i

ji

i

l

j

i

l

i

i

i

i

i

i

F

y

y

y

y

y

y

y

y

C

y

y

F

=

+

+

+

+

+

+

+

=

,

,

,

,

1

,1

2

1

 ·························· (7) 

2

=SM

yi

ここで,

 ···································································· (8) 

2

,

=

j

i

x

x

i

j

i

y

y

 ············································································ (9) 

Fi=1,2,3,4.....m:y0,i=1   yii=yi 

式(7)はFiを求めるための連立一次方程式であり,測定され濃度Ciを陽に含んでいる。式中の係数は,

測定時間での粒子径xiの比によって定まる。 

したがって,比が等比級数的に変化するとすれば,係数は容易に計算でき,方程式そのものも簡単化と

なる。係数は,また,遠心容器の形状と懸濁液量によっても変化する(参考文献[1]参照)。 

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

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5.3.4 

走査型一様沈降区分法 この場合,Mは連続的に変化する。 

6. 測定可能粒子径範囲 

6.1 

測定上限粒子径 遠心沈降法による測定可能上限粒子径は,ほとんど最初の1分間の測定精度に依

存している。重力沈降では,測定可能上限粒子径は2μm程度,遠心沈降法では5μm程度である。しかし,

高粘度の分散媒又は回転速度を低くすれば,更に粒径の粗い粒子径の測定も可能である。 

6.2 

測定下限粒子径 

6.2.1 

熱拡散効果(ブラウン運動) 温度が一定で変動がなければ,測定下限粒子径 (xSt,L) は,次のよ

うに求められる。 

時間tにおける粒子の熱拡散(ブラウン運動)による平方根平均変位は,次の式のようになる。 

t

t

x

t

K

Δr

S

2

,

TB=

 ········································································· (10) 

ここで,係数K2は 

πη

3

2

2

kT

K=

 ·············································································· (11) 

正確な結果を得るには,∆PTB,tは粒子が測定ゾーンまで沈降する距離 (M−S) の10%よりも小さく保つ

べきである。したがって,式(10)のtを消去するには,∆rTB,tに0.1 (M−S),tに式(3)を代入すれば次の式が

得られる。 

(

)

3

2

2

1

TB

L,

St,

ln

100

S

M

S

M

K

K

S

=

························································ (12) 

例1. 測定温度293.15Kで,球形のクオーツ(密度:2 650kg/m3)の粒子をイソプロパノール(密度:

804kg/m3,粘度:2.256mPa・s)中に懸濁させ,回転スピードを750rpm (78.54rad/s),K1=3.57×

10−9m2/s,K2=3.81×10−19m3/sで測定した際,Sを40mm,Mを50mmとすると信頼できる粒子

の下限は67μmとなる。回転スピードを倍にした際は42μmとなる。 

6.2.2 

測定ゾーン幅の影響 測定ゾーンの内側M−∆Mへ沈降した粒子は,外側Mへ沈降した粒子の直

径より小さいから,スキャンの分解能は測定ゾーン幅の影響を受ける。ゾーン−高さ−限界分解能は次の

式のように定義できる。 

ΔM

M

M

M

x

x

x

Z

=

,

st

,

st

,

st

zone

 ············································· (13) 

そして,ある時間tにおいて,式(4)から 

(

)

S

M

S

ΔM

M

Z

ln

ln

ln

ln

1

1

zone

=

 ···················································· (14) 

式(14)はS,∆M及びZzoneの関数としてMを逐次計算すれば求めることができる。許容最小分解能は30

である。実験室用程度の装置では,距離Mmin p=S+15∆Mでこの条件を満足する。検出器がMmin zpを通過

する時間 (tlimit) は個々の装置のスキャン機能によって定まる。その時間にSからMmin zにちょうど到達し

た粒子が,その条件での測定可能下限粒子径のものであり,次の式で与えられる。 

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

imit

1

min

1

L,

st,

ln

t

S

M

K

x

z

z

=

 ···························································· (15) 

例2. 例1.において,∆Mが50μmなら,式(14)は解け,Mmin z=40.75mmとなる。また,tlimit=1 800s (30min) 

では,式(15)は,xSt,L,p=0.129μmとなる。 

7. 試料のサンプリング 沈降による測定では正確な結果を得るために,精密な試料の採取が必要な条件

である。試料は,JIS Z 8816に従ってサンプリングしなければならない。 

8. 沈降試験の前処理 

8.1 

液及び粒子密度 密度が未知の場合,JIS Z 8804に従い,測定温度で液体の密度を決め,そしてJIS 

K 0061に従って粒子の密度を決める。 

8.2 

懸濁助剤 粉体は,懸濁液だけでは良好な分散状態になるとは限らないので,適切な分散剤が必要

な場合がある。この分散剤は懸濁液と混合したり,直接粉体に加えることによって用いられる。懸濁媒液

は,次のような条件を満たさなければならない。 

a) 液体の粘度は,測定が長くなりすぎないように,また最大粒子が早く沈降しすぎないように選択しな

ければならない。 

b) 液体は,沈降中にフロック又は凝集の形成を抑制することが望ましい。これは,しばしば湿潤又は分

散剤の添加によってだけ達成される。 

c) 固体は,液体中で溶解したり化学的に変化せず,また膨張及び収縮もしないことが望ましい。 

8.3 

試料の分散法 もし,粒子が液体中で容易にならないなら,又は静止した状態でフロックを形成す

るなら,その系に分散剤を添加しなければならない。適切な分散剤の特定又は適用の助けにするため,JIS 

Z 8820を参照。 

9. 試験条件 

9.1 

温度 測定温度は,ストークス式の液体密度及び粘度の値を決める。したがって,測定の間試料の

温度を狭い範囲に保つことが重要である。幾つかの液体の粘度は温度によって相当変化するので,沈降容

器の温度は±1K以内の一定に保つことが推奨される。もし,温度変化が±1Kより大きいなら,測定の初

めと終わりの温度を記録し,粘度の計算にその平均値を用いることを推奨する。 

対流を最小にするには,温度の変化速度を±0.05Kmin−1より小さくすることが推奨される。 

9.2 

懸濁液濃度 ストークスの式は,無限媒体中を非常にゆっくりと沈降する単一球形粒子に対して適

用されるものである。しかし,有限距離内に粒子が存在し,相互に影響し合い,更に近接する壁の影響を

受ける実際の沈降測定では,この条件は満たされない。できるだけこれらの影響を小さくするため,低い

濃度を用いることが望ましい。推奨される最大濃度は0.2vol%であり,容器の壁効果を許容限界以下に減

らすには壁間距離は最低5mmとすることが望ましい。もし,最大濃度を超えなければならない場合には,

濃度の影響が無視し得るかどうか決めるため二つ又はそれ以上の異なる濃度で測定を行うことが望ましい。 

10. バリデーション 試験結果のバリデーションにおいては,測定手順と装置の性能の双方を一定間隔で

チェックすることが重要である。チェックの頻度は,それぞれの試験室で決めてもよい。 

標準物質,例えば,BCR (Bureau Community of Reference),又はthe U. S. National Institute of Standards and 

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

Technology (NIST) から入手できる標準物質によるバリデーションを推奨する。すべてのバリデーション結

果の記録は保存しておき,その結果を測定ごとに参照しなければならない。 

11. 測定結果の報告 データは,グラフ,又はグラフと表の形で表現される。次の事項とともに,JIS Z 

8819-1を参照。 

プロットする場合,粒子直径を横軸,縦軸にふるい下又はふるい上質量パーセントとする。 

報告には,次の事項が含まれていることが望ましい。 

・ 測定を行った組織名 

・ 測定者名 

・ 測定の日付と特記事項 

・ 関連する規格 

・ 試験資料を特定するのに必要な情報 

・ 試料の処理方法(乾燥,解砕)もしあれば 

・ 懸濁液,温度,密度,粘度及び使用量 

・ 分散剤とその濃度 

・ 粉体,質量及び密度 

・ 懸濁液の分散法 

・ この規格に規定されていないその他の操作 

参考文献 [1] Allen, T. (1997) , Particle Size Measurement, Fifth edition, Chapman and Hall 

     社団法人日本粉体工業技術協会編 (1994),粒子径計測技術,日刊工業新聞社 

Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

金 岡 千嘉男 

金沢大学大学院 

(副委員長) 

伊 串 達 夫 

株式会社堀場製作所 

(副委員長) 

遠 藤 茂 寿 

工業技術院資源環境技術総合研究所 

(副委員長) 

竹 内   和 

株式会社島津製作所 

鈴 木   昇 

宇都宮大学 

増 田 弘 昭 

京都大学大学院 

内 海 良 治 

工業技術院名古屋工業技術研究所 

日 高 重 助 

同志社大学 

藤 田 昌 宏 

通商産業省機械情報産業局 

淺 川 敏 郎 

工業技術院標準部 

山 村 修 蔵 

財団法人日本規格協会 

山 崎 芳 巳 

社団法人日本粉体技術協会 

細 谷 俊 夫 

社団法人セメント協会研究所 

鈴 木 裕 介 

塩野義製薬株式会社製剤研究所 

山 崎   保 

研削材工業会 

南   孝 和 

ホソカワミクロン株式会社粉体工学研究所 

一 条 和 夫 

リオン株式会社 

岡   宏 一 

大塚電子株式会社 

河 田 憲 男 

日機装株式会社 

木 村   淳 

株式会社ニレコ 

橋 本 邦 弘 

新東工業株式会社 

福 島 信 彦 

日本カノマックス株式会社 

藤 本 敬 二 

シスメックス株式会社 

寶 田   馨 

シスメックス株式会社 

松 野 秀 彦 

株式会社日本レーザー 

岩 崎 和 宏 

株式会社ベックマンコールター 

仲 井 和 之 

日本ベル株式会社 

朝 木 美 保 

ユアサアイオニクス株式会社 

(事務局) 

小 川 恵 右 

社団法人日本粉体工業技術協会