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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 3861-1979 

溶接部の放射線透過試験の技術検定 

における試験方法及び判定基準 

Standard Qualification Procedure for Radiographic  

Testing Technique of Welds 

1. 適用範囲 この規格は,鋼,ステンレス鋼,アルミニウム,チタンなどの溶接部の放射線透過試験の

技術検定における試験方法及び判定基準について規定する。 

引用規格: 

JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条 

JIS H 4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管 

JIS H 4160 アルミニウム及びアルミニウム合金はく 

JIS Z 3104 鋼溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法 

JIS Z 3105 アルミニウム溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法 

JIS Z 3108 アルミニウム管の円周溶接部の放射線透過試験方法 

関連規格:JIS Z 3106 ステンレス鋼溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法 

JIS Z 3107 チタン溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法 

2. 試験の種類及び試験方法 試験の種類及び試験片は,表1による。試験方法は,透過写真の撮影及び

透過写真の観察並びに等級分類により行う。 

表1 試験の種類及び試験片 

種類 

撮影対象 

試験片 

B種(1) 

平板突合せ溶接部 平板試験片(板厚4mm) 

F種 

すみ肉溶接部 

すみ肉試験片(板厚6mm) 

T種 

管突合せ溶接部 

管試験片(肉厚6mm,外径100mm) 

注(1) B種を放射線透過試験技術の基本とする。 

3. 透過写真の撮影 

3.1 

試験片 透過写真の撮影に使用する試験片は,鋼,ステンレス鋼,アルミニウム,チタンなどの代

表としてアルミニウム製とし、図1に示すように健全な板又は管と余盛に相当するものとの間に,あらか

じめ形状・寸法のわかった欠陥に相当する工作を施した同材質のはく,板又は条をはさんだものとする。 

また,その材質は,JIS H 4160(アルミニウム及びアルミニウム合金はく)のA1100H,JIS H 4000(ア

ルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条)のA1100P又はA1200P及びJIS H 4080(アルミニウム及び

アルミニウム合金継目無管)のA5052TE又はA5052TDとする。 

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Z 3861-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 試験片 

Z 3861-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2 

撮影方法 撮影方法は,JIS Z 3105(アルミニウム溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級

分類方法)又はJIS Z 3108(アルミニウム管の円周溶接部の放射線透過試験方法)による。 

3.3 

撮影記録 透過写真については,次の事項について記録する。 

(1) 試験片の材質 

(2) 母材の厚さ 

(3) 材厚 

(4) 撮影年月日 

(5) X線装置名 

(6) 焦点の大きさ 

(7) 使用管電圧 

(8) 使用管電流 

(9) 露出時間 

(10) フィルム 

(11) 増感紙 

(12) 透過度計 

(13) 階調計 

(14) 焦点−フィルム間距離 

(15) 透過度計−フイルム間距離 

(16) 現像液 

(17) 現像時間 

(18) 現像温度 

4. 透過写真の観察 

4.1 

観察試料 観察する試料は,3.で撮影した透過写真とする。 

4.2 

観察方法 透過写真は,暗所において十分明るいフィルム観察器を用いて観察する。この際,原則

として観察範囲に適合した固定マスクを使用する。 

4.3 

観察記録 次の事項について観察を行い,その結果を記録する。 

(1) 透過度計識別度 

(2) 試験部の欠陥以外の部分の写真濃度 

(3) 階調計の必要な部分の写真濃度及びその濃度差 

5. 等級分類 等級分類は,JIS Z 3104(鋼溶接部の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法)

及びJIS Z 3105に規定する透過写真の具備すべき条件をそれぞれ満足している透過写真によって行う。 

(1) 鋼溶接部の等級分類は,試験用の標準透過写真を用いて行う。 

(2) アルミニウム溶接部の等級分類は,3.で撮影した透過写真を用いて行う。 

(3) ステンレス鋼,チタンなどについては,5.(1)及び5.(2)によって省略してもよい。 

6. 判定基準 

6.1 

撮影及び観察 3.1及び3.2により撮影された透過写真は,JIS Z 3105又はJIS Z 3108に規定する透

過写真の具備すべき条件を満足しなければならない。 

Z 3861-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

また,3.3の撮影記録,4.3の観察記録には所定の事項が正しく記入されていなければならない。 

6.2 

透過写真の等級分類 5.(1)及び5.(2)の透過写真については,欠陥の位置及び寸法と,それに対応す

る等級分類の結果が正しくなければならない。 

溶接部会 溶接部放射線検査専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

仙 田 富 男 

大阪大学 

廣 瀬 定 康 

資源エネルギー庁 

田 村 忠 男 

工業技術院標準部 

石 井 勇五郎 

社団法人日本溶接協会 

小宮山 賢 郎 

東京都立工業技術センター 

安 田 健 二 

財団法人日本海事協会 

森 田 静 泓 

社団法人軽金属溶接構造協会 

応 和 俊 雄 

株式会社神戸製鋼所 

竹 内 寛 司 

株式会社日本軽金属総合研究所 

島 津 恭 之 

小西六写真工業株式会社 

水 沼   守 

理学電機株式会社 

冨 田 真 巳 

三菱重工業株式会社 

岸 上 守 孝 

石川島播磨重工業株式会社 

明 石 重 雄 

株式会社横河橋梁製作所 

川 口 義 男 

日産自動車株式会社 

石 井 正 義 

日本石油精製株式会社 

河 野 光 雄 

月島機械株式会社 

丹 下 正 雄 

東京瓦斯株式会社 

繁 田 道 男 

日立造船株式会社 

(事務局) 

桜 井 俊 彦 

工業技術院標準部材料規格課 

田 中 利 穂 

工業技術院標準部材料規格課