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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 0221-1976 

包装材料の透水度試験方法 

Method of Water Permeability Test for Packing Material 

1. 適用範囲 この規格は,防水を目的とする包装材料の透水度(1)試験方法について規定する。 

注(1) 透水度とは,膜状物質の一面が水に接触したとき,他の面まで水(ここで水とは,気相及び液

相の水を意味する)が通過するのに要する時間で表し,膜状物質を通過した水が粉末砂糖及び

染料の混合物からなる指示薬に色の変化を与えることにより測定する。 

引用規格:4ページに示す。 

2. 器具 

2.1 

散粉器 容量約10ml,外径約15mmの片方の口を封じたガラス管(以下,管という。)の開いた口

をJIS Z 8801(標準ふるい)の標準網ふるい177μm又は210μmの金網でおおい,口の周辺からはみだし

た部分を折り曲げ,その上を細いひもでしばって管に固定する(図1参照)。 

2.2 

乾燥容器 容量約100mlの広口ガラスびんに乾燥剤を入れ,乾燥剤の上をガラス繊維で十分におお

う。 

2.3 

散粉器と乾燥容器の取付け方 乾燥容器の口に合わせたゴムせんの中央に穴をあけて管にはめたも

のを乾燥容器にさし込む。このとき散粉器と乾燥剤が直接触れてはならない(図1参照)。 

備考 散粉器は,中の指示薬が湿らないように散粉時以外はこの乾燥容器の中にさし込んでおき,永

く放置するときはデシケーターに保存する。 

2.4 

時計ざら 直径50mm 

2.5 

時計 ストップウォッチ又は他の適当な時計装置 

3. 用剤 

3.1 

指示薬 

(1) JIS K 8383(サッカロース)の特級及びJIS K 4302(メチル・バイオレット)をそれぞれ別に乾燥後

粉末にし,JIS Z 8801の標準網ふるい149μmのふるいを通過させる。 

(2) メチル・バイオレット2%及びサッカロース98%(重量比)を静かにへらで混合し,次にJIS Z 8801

の標準網ふるい840μmのふるいを2回若しくは3回又は混合物が均一に見えるまで通過させ,混合を

完全にする。 

なお,このとき過度な動揺や激しい処理は避けてデシケーター中に保存する。 

3.2 

水 蒸留水又は水道水を1回蒸煮したものを用いる。 

3.3 

封ろう剤 次の各項に適合しなければならない。 

(a) 試験用紙及び時計ざらから容易にはく離せず,また封かん操作が容易であること。 

なお,てん料及び固形分を含まないことが望ましい。 

Z 0221-1976  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(b) 20±1℃の温度で軟化,変形及び変量することなく,吸水性及び吸湿性がないこと。 

備考 JIS Z 0208〔防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)〕による封ろう剤を用いても良い。 

4. 試験用紙 JIS P 8110(試験用紙採取方法)により75mm平方の汚損のない試験用紙(2)を,表及び裏が

試験できるように,それぞれ5枚以上とる。 

注(2) 試験用紙に特に折り目などを付けても良いが,報告にはその詳細を付記する。 

5. 操作 試験用紙をJIS P 8111(試験用紙の前処置)によって処理し,表及び裏について,それぞれ5

枚以上を次の操作で試験を行う。 

(1) 処理した試験用紙の端約3mmを溶融したワックスにつけて浸ろうする(図2参照)。 

(2) 試験用紙と水との接触する面の反対側の表面上に,散粉器をさかさにして軽くたたいて指示薬を振り

散らし均一な薄層を作る(図3参照)。 

(3) 指示薬の薄層上を時計ざらでおおい,時計ざらのまわりに溶融したワックスを流して試験用紙にシー

ルする(図4参照)。 

(4) 20±1℃の温度に保った水の表面に,数個の(観察を満足に行える程度に多くの)試験用紙を静かに,

下面に気ほうができないように浮かべ,水との接触の瞬間にストップウォッチを始動する。 

また時間が長くなるときは時間を記録する。 

備考 試験用紙の下面に気ほうのできないようにするためには,少し角度をつけて浮かべるとよい。 

また試験用紙がしわ付防水紙などのように平らでない場合には,水面に浮かべる前にブラシ

で面をぬらすとよい。 

(5) 指示薬の変色を観察して,試験用紙が水と接触してから最も急速に変色するまでの時間を測定し,透

水度とする。 

もし指示薬の変色が不平均である場合は,指示薬が散粉されている面の1/2が変色するときをもって

終点とする。 

また変色が全面で均一になる場合や,特に試験が長時間にわたる場合は,色の深さによって終点(3)

を決定する。 

注(3) 終点を決めるのに困難な場合には,ルーペで試験用紙上の指示薬を観察し,試験用紙を通過し

た水又は湿気で指示薬が溶解されることによって強く変色された小水滴が,多数生ずる直前ま

での時間とする。 

また通常は,このときの試験用紙の指示薬の変色の程度によって変色の基準にすると良い。 

6. 報告 この結果は,JIS Z 0221(包装材料の透水度試験方法)による透水度として,次により報告す

る。 

(1) 水と接触した面を,表及び裏それぞれの場合に区別して,透水度の平均値,最小値及び最大値を記録

する。 

(2) 試験用紙に試験前特に処理した場合(例えば折目をつけるなど)には,その詳細について付記する。 

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Z 0221-1976  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 

図2 

図3 

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Z 0221-1976  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図4 

引用規格: 

JIS K 4302 メチル・バイオレット 

JIS K 8383 サッカロース(試薬) 

JIS P 8110 試験用紙採取方法 

JIS P 8111 試験用紙の前処置 

JIS Z 0208 防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法) 

JIS Z 0221 包装材料の透水度試験方法 

JIS Z 8801 標準ふるい