サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 記号及び略語 ··················································································································· 3 

5 概要······························································································································· 3 

5.1 ユニバーサルカード所持者情報 ························································································ 3 

5.2 柔軟性 ························································································································· 3 

5.3 ユーザ関連情報のプライバシー ························································································ 4 

6 相互運用性のための要求 ···································································································· 4 

6.1 UCIの基本的なルール ···································································································· 4 

6.2 UCI構造 ······················································································································ 4 

6.3 UCIの構成 ··················································································································· 5 

7 UCI構成及び内容 ············································································································ 6 

7.1 グローバルUCIの一般構造 ····························································································· 6 

7.2 グローバルUCI構成要素 ································································································ 6 

7.3 ローカルUCIの一般構造 ································································································ 7 

7.4 UCIデータオブジェクト ································································································· 8 

8 UCIの構文 ····················································································································· 9 

8.1 グローバルUCIの構文 ··································································································· 9 

8.2 ローカルUCIの構文 ······································································································ 9 

9 UCIを読むための手順 ····································································································· 10 

9.1 EF̲ATR / INFOに存在するグローバルUCIの場合(処理例1) ············································ 11 

9.2 UCI̲DF / DOに存在するグローバルUCIの場合(処理例2) ················································ 11 

10 メンテナンス ················································································································ 13 

附属書A(規定)特別な支援を行うためのデータ要素仕様 ·························································· 14 

附属書B(規定)UCIにおけるタグ一覧及び各タグの簡易な説明 ················································· 35 

附属書C(参考)附属書AとJIS X 8341-7:2011との比較 ···························································· 37 

参考文献 ···························································································································· 38 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本ICカードシステム利用促

進協議会(JICSAP)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格で

ある。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 6905:2013 

(ISO/IEC 12905:2011) 

ICカード−情報端末の操作性を向上させる 

カード所持者優先情報 

Integrated circuit cards- 

Enhanced terminal accessibility using cardholder preference interface 

序文 

この規格は,2011年に第1版として発行されたISO/IEC 12905を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

現代社会の中で世界中で広く使われ,今なお増加中のカードシステムの情報端末(以下,“端末”という。)

のほとんどが均一なマン-マシンインタフェースしかもっていないので,特別な支援の必要な人又は高齢者

のカード所持者に対して,十分効果的な働きをしていない。 

この規格は,情報端末の操作性に係る機能を個人の好みに適合することができるメカニズムを定義する

ことによって,カード所持者と端末との相互作用であるマン-マシンインタフェースを改善することをめざ

している。カード所持者の優先情報をカード所持者自身のカードの中にもつことによって,端末の設計が

よりユーザフレンドリであることを手助けすることができる。この規格は,一般のカード所持者及び特別

な支援の必要なカード所持者の両方に役立つようになる。 

この規格の目的は,優先情報の内容及び相互運用性を改善するために国際的なシステムの中で相互に使

われることができる,統一した支援情報の内容と形体とを規定することである。 

さらに,今まではシステム開発者が個々に設計し,その費用を負担しなければならなかったが,この規

格に従うことによって,システム開発者ばかりでなく,製造業者にも利益があるようになる。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,カード所持者の優先情報を符号化し,ICカードをパーソナライズ(個人化)するためのデ

ータ要素の集合を規定する。これらのデータ要素は,カードから読み出され,ユーザ(カード所持者)が

ユーザインタフェースに関する特別なニーズをもっていることを端末に示すために使用される。この規格

は,ユーザインタフェースに対応した機能性を許容する,実際のアプリケーションプログラミングインタ

フェース又は他の端末特有ソフトウェアを標準化することを意図してはいない。また,端末の挿入口にカ

ードを入れるまでの過程は,この規格の範囲外である。 

この規格は,物理インタフェースから独立していて,カード所持者がカード受入れ装置(例えば,現金

自動預け払い機,券売機,自動販売機)を操作する場合に適用できる。 

この規格は,ID-1カードだけではなく,携帯電話のSIM/UIM(ID-000)及びJIS X 6322-1で規定する形

状を問わない(フォームファクターフリー)非接触ICカードにも適用する。 

この規格は,次を含む。 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− カード所持者優先情報のデータ要素。 

− データ要素の入出力のための格納フォーマット及び取出しフォーマット。 

− データ要素の情報に関連したセキュリティ。 

− データ要素へのアクセス方法。 

− カード所持者情報の保護。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO/IEC 12905:2011,Integrated circuit cards−Enhanced terminal accessibility using cardholder 

preference interface(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。 

JIS X 0412-1:2004 言語名コード−第1部:2文字コード 

注記 対応国際規格:ISO 639-1:2002,Codes for the representation of names of languages−Part 1: 

Alpha-2 code(MOD) 

JIS X 6320-4:2009 識別カード−ICカード−第4部:交換のための構成,セキュリティ及びコマンド 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 7816-4:2005,Identification cards−Integrated circuit cards−Part 4: 

Organization,security and commands for interchange(IDT) 

JIS X 6320-6:2006 ICカード−第6部:交換のための産業間共通データ要素 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 7816-6:2004,Identification cards−Integrated circuit cards−Part 6: 

Interindustry data elements for interchange(IDT) 

ISO/IEC 19785-3:2007,Information technology−Common Biometric Exchange Formats Framework−Part 3: 

Patron format specifications 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

データ要素(data element) 

名前,論理的内容の識別子,構成及び符号化方法が特定された,インタフェース上に現れる情報項目。 

[JIS X 6320-4:2009] 

3.2 

データオブジェクト(data object) 

カードのインタフェース上に現れる,必須のタグフィールド,必須の長さフィールド及び条件付きの値

フィールドの連結からなる情報。 

[JIS X 6320-4:2009] 

3.3 

テンプレート(template) 

構造化BER-TLVデータオブジェクトの値フィールドを形成するBER-TLVデータオブジェクトの集合。 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

[JIS X 6320-4:2009] 

3.4 

UCIデータの集合(UCI dataset) 

カード所持者の優先情報のためのデータ要素の集合。 

記号及び略語 

ACR 

access control rule 

アクセス制御規則 

b8..b1 

bits one to eight of a byte 

1バイトのビット1〜ビット8 

BCD 

binary coded decimal 

2進符号化10進数 

DO 

data object 

データオブジェクト 

ICC 

integrated circuit card 

ICカード 

PIN 

personal identification number 

個人識別番号 

SMS 

short message service 

ショートメッセージサービス 

TLV 

tag,length,value 

タグ,長さ,値 

UCI 

universal cardholder information 

ユニバーサルカード所持者情報 

AID 

application identifier 

アプリケーション識別子(JIS X 6320-4参照) 

ATR 

Answer-to-Reset 

リセット応答(JIS X 6320-4参照) 

DF 

dedicated file 

専用ファイル(JIS X 6320-4参照) 

EF 

elementary file 

基礎ファイル (JIS X 6320-4参照) 

OID 

Object Identifier 

オブジェクト識別子(JIS X 6320-4参照) 

概要 

5.1 

ユニバーサルカード所持者情報 

この規格は,カード所持者の優先情報を符号化し,カードをパーソナライズするためのデータ要素の集

合を規定する。データ要素の集合は,ユニバーサルカード所持者情報(UCI)と呼ばれる。 

カード所持者が提供・承認したUCIは,カードに保持され,そして,誰でもが自由にアクセスできる。

端末及びそのアプリケーションは,カード所持者が要求する様式でサービスを提供するために,データ要

素の集合を使用してもよい。 

カード所持者がアプリケーションを使用する以前に,UCIデータの集合は読まれることを意図している。

すなわち,データの集合は,端末にカードを提示した直後,又は,アプリケーション選択の直後に読まれ

てもよい。 

5.2 

柔軟性 

UCIは,既存であって事前に定義されているシステム及び端末,新しくてまだ決定されていないシステ

ム及び端末,異なったアプリケーションシナリオ,並びにプロバイダ特定の要求に対応できるように柔軟

な方法で規定されることが望ましい。UCIは,特定のシステム又は端末から独立していることが望ましい。 

さらに,UCIは,例えば,カード所持者の事情で変更したい場合には,カード所持者の要求で一時的又

は永久的に変更してもよい。 

この意味するところは,次のとおりである。 

− UCIデータの集合要素(3.4参照)の多くは,任意選択とし,カード所持者が決定する。この規格で規

定された任意選択のデータ要素が使用される場合,フォーマットは,この規格で規定されるとおりで

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なければならない。 

− UCIは,標準化された方法にならって追加情報を提供する必要があるプロバイダ及び実施者によって,

必要に応じて非公式に拡張されるだけでなく,バージョン番号を使用して正式にUCI自身を拡張でき

る。 

− 証明書又はデジタル署名は,UCIデータの集合の信ぴょう(憑)性及び完全性を保証するために任意

選択で結び付けてもよい。 

− カードにおけるUCIアプリケーションの実装は,JIS X 6320規格群に適合しているICカードにおけ

る使用に限らない。それは,他の仕様に適合しているICカードがこの規格に関する条項に対応する場

合,そのカードに実装されてもよい。 

5.3 

ユーザ関連情報のプライバシー 

ユーザプライバシーは,次のとおり提供される。 

− 端末は,カードに格納されたデータ要素又はデータオブジェクトを保持してはならない。 

− カード所持者優先情報に使用されるデータ要素の集合は,個人の識別目的に使用しないほうがよい。

データ要素の集合は,IDなしのカードに適用してもよい。 

− この規格で定義されるデータ要素は,カード所持者の障害の一部又は全てを記述することを意図して

いない。 

− UCIは,常に利用可能でなければならない。 

− UCI優先情報のデータの変更は,カード所持者の許可を得なければならない。 

相互運用性のための要求 

6.1 

UCIの基本的なルール 

UCIデータの集合は,この規格で規定されているアクセス機構を用いて,構造化データオブジェクト

(DO)の連鎖としてアクセス可能とする。各構造化データオブジェクトは,一つのUCI構成要素として

知られている。構造化DOは,BER−TLVフォーマットを使用しなければならない。構造化DOは,JIS X 

6320-4によるBER−TLV符号化を使用しなければならない。 

UCIデータの集合は,カード所持者がカスタマイズオプション(例えば,画面上の文字サイズを変更,

又は画面のコントラストを変更)を使用端末に提供するために,個々のカードに記録される。オプション

全ての一覧に関しては,附属書Aを参照。 

附属書Cは,附属書Aに記載したデータオブジェクトとJIS X 8341-7で記載されたものとの関係を示し

ている。 

6.2 

UCI構造 

UCIには,二つのタイプ,グローバル又はローカルが存在する。グローバルUCIは,ICCの全てのアプ

リケーションに共通で,ローカルUCIは,それぞれのアプリケーションファイルに存在する。ローカル

UCIに関しては,異なったアクセス制御規則(ACRs)の構成要素を適用してもよい。図1は,グローバル

UCI及びローカルUCIを示す。 

グローバルUCIは,この規格に適合する全ての実装に対して必須でなければならない。さらに,アプリ

ケーションファイルは,各ローカルUCIのアプリケーションに特有のカード所持者優先情報を含んでいて

もよい。 

background image

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1−グローバルUCI及びローカルUCI 

6.3 

UCIの構成 

6.3.1 

グローバルUCIの構成 

グローバルUCIは,構造化及び基本の両方のデータオブジェクトの論理的な階層構造として組み立てな

ければならない(JIS X 6320-4参照)。タグ“65”をもつDOは,グローバルUCIのルート(根幹)を構成

し,初期設定の後又はグローバルUCIの選択の後に,タグ“65”によって構成されたDOとして,直接,

インタフェースでアクセス可能であることを意味している。 

グローバルUCIで指定するデータ要素を図2に示すが,可能なデータ要素又は構成要素の全ては示して

いない。 

注記 JIS X 6320-6では,“7F22”カード保有者要求条件−必要機能及び“7F23”カード保有者要求

条件−除外機能となっているが,この規格では“要求条件”を“要求事項”とした。クレジッ
トカードなどは,クレジット会社から貸与されているものなので,保有者ではなく,所持者と
するのがよいと考えて変更した。 

図2−グローバルUCIで指定するDO 

6.3.2 

ローカルUCIの構成 

ローカルUCIで指定されるデータ要素を図3に示すが,可能なデータ要素又は構成要素の全ては示して

いない。ローカルUCIは,タグ“68”をルート(根幹)として必ず含み,タグ“7F22”及びタグ“7F23”

を含んでもよい。 

“65” 
カード所持者関
連データ 

“5F2D” 
優先言語 

“68” 
 
タグ割付け機関の識別 
及び 
カード所持者固有要件 

“7F22” 
カード所持者要求事項−必要機能 

“7F23” 
カード所持者要求事項−除外機能 

 
 

グローバルUCI 

アプリケーション1 

ローカルUCI 1 

アプリケーション2 

ローカルUCI 2 

アプリケーションn 

ローカルUCI n 

background image

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3−ローカルUCIで指定するDO 

UCI構成及び内容 

7.1 

グローバルUCIの一般構造 

インタフェース(カード端)で現れるグローバルUCIデータの集合は,カードに保持され,表1に規定

されるタグによって特定された単一構造化DOで構成されなければならない。 

表1−グローバルUCI構成要素 

名称 

タグ 

必須(M), 

任意選択(O) 

内容 

グローバルUCI 

“65” 

グローバルなユニバーサルカード所持者情報 

優先言語 
JIS X 6320-6から 

“5F2D” 

JIS X 6320-6及びJIS X 0412-1によるカード所持者優
先言語 

タグ割付け機関の識別及
びカード所持者固有要件 

“68” 

少なくとも一つのタグ割付け機関(タグ“06”,“41”,
“42”又は“4F”)及びこの機関が示す(おそらく障
害と関連している)カード所持者固有要件を含むテン
プレート 

タグ割付け機関によるカ
ード所持者固有要件 

“70”〜“77” 
“73”を除
く。 

タグ割付け機関によって定義された非共通DOは,タ
グ割付け機関を識別するDOによって,タグ“70”〜
“72”及びタグ“74”〜“77”のDOテンプレートに
格納しなければならない。 

カード所持者要求事項−
必要機能 
 
JIS X 6320-6は,カード保
有者要求条件−必要機能 

“7F22” 

装置などに対応してほしい機能(必要機能)を示すカ
ード所持者要求事項のデータ要素 

カード所持者要求事項−
除外機能 
 
JIS X 6320-6は,カード保
有者要求条件−除外機能 

“7F23” 

装置などに対応してほしくない機能(除外機能)を示
すカード所持者要求事項のデータ要素 

7.2 

グローバルUCI構成要素 

各グローバルUCI構成要素DOは,JIS X 6320-6で規定された構造(BER−TLV)及び符号化に従って,

フォーマットされなければならない。グローバルUCIは,次の情報源(7.2.1〜7.2.6)のDOで構成される。 

7.2.1 

グローバルUCI,タグ“65” 

グローバルUCIは,構造化及び基本の両方のDOの論理的な階層構造として組み立てられなければなら

ない(JIS X 6320-4参照)。タグ“65”をもつDOは,グローバルUCIのルート(根幹)を構成し,初期設

定の後又はグローバルUCIの選択の後に,タグ“65”によって構成されたDOとして,直接,インタフェ

“68” 
 
タグ割付け機関の識別 
及び 
カード所持者固有要件 

“7F22” 
カード所持者要求事項−必要機能 

“7F23” 
カード所持者要求事項−除外機能 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ースでアクセス可能であることを意味している。 

7.2.2 

カード所持者優先言語,タグ“5F2D” 

使用すべき優先言語(希望する優先順位で記述する。)は,例えば,カード所持者と対話する端末(ディ

スプレイ,プリンタ,音声)によって使用される。第一優先言語は,必須とする。最大四つの言語が含ま

れていてもよい。このDOは,2〜8バイトの値フィールドの可変長とする。このデータオブジェクトの値

フィールドは,JIS X 0412-1に従った言語符号を,2バイトで符号化しなければならない。最初(最左)

の符号化された言語は,最優先権をもっていて,既定値として端末によって使用されることが望ましい。 

7.2.3 

タグ割付け機関の識別及びカード所持者固有要件,タグ“68” 

UCI構成要素中では,特別なニーズの構造化DO(タグ“68”)テンプレートは,この細分箇条から7.2.6

までの中で規定されるか又は参照されているDOを少なくとも一つは,含んでいなければならない。この

DOは,端末インタフェース及び利用環境を構成するためのカード所持者優先情報のデータ要素を含んで

いる。 

これらのデータ要素の記述については附属書Aを,BER−TLV符号化に使用されるタグの表については

附属書Bを参照。 

さらに,DO“68”のテンプレートは,他の標準又は規定によって定義する,カード所持者の特別なニー

ズを符号化したDOを含んでもよいが,この場合,JIS X 6320-6で定義されている互換性のあるタグ割付

け体系を使う必要がある。UCI構造化DOの長さは,特別なニーズの符号化データ要素が指定する数に従

って決められ,このデータ要素は,カード所持者によって決定及び確認される。 

テンプレートは,少なくとも,タグ割付け機関を示すDOと,この機関がサポートするカード所持者固

有要件を示すDOとを含む。タグ割付け機関を示すDOは,参照規格を符号化するOIDを示すタグ“06”,

国名コード(JIS X 0304)及び任意の国データを示すタグ“41”,発行者識別番号(ISO/IEC 7812-1)を示

すタグ“42”,並びにAIDを示すタグ“4F”によって,タグ割付け機関を特定する。 

7.2.4 

カード所持者固有要件,“73”を除いたタグ“70”〜“77” 

この規格以外のタグ割付け機関によって定義されたDOは,タグ“70”〜“77”(“77”を除く。)をもつ

DOのテンプレートに格納するとともに,そのタグ割付け機関を特定するDO(規格参照を符号化するOID

を示すタグ“06”,国機関を示すタグ“41”,発行者識別番号を示すタグ“42”,及びAIDを示すタグ“4F”)

を伴わなければならない。 

7.2.5 

必要機能のためのカード所持者要求事項,タグ“7F22” 

装置などに対応してほしい機能を示すカード所持者要求事項[例えば,カード所持者は,ATM(現金自

動預け払い機)に音声アシストを要求する。]のデータ要素。 

7.2.6 

除外機能のためのカード所持者要求事項,タグ“7F23” 

装置などに対応してほしくない機能を示すカード所持者要求事項(例えば,カード所持者は,指紋照合

を使用できない。)のデータ要素。 

7.3 

ローカルUCIの一般構造 

インタフェース(カード端)で現れるローカルUCIデータの集合は,カードに保持され,表2に規定さ

れるタグによって特定された単一構造化DOで構成されなければならない。 

background image

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−ローカルUCI構成要素 

名称 

タグ 

必須(M), 

任意選択(O) 

内容 

タグ割付け機関の識別及
びカード所持者固有要件 

“68” 

少なくとも一つのタグ割付け機関(タグ“06”,“41”,
“42”又は“4F”)及びこの機関が示す(おそらく障
害と関連している)カード所持者固有要件を含むテン
プレート 

タグ割付け機関によるカ
ード所持者固有要件 

“70”〜“77” 
“73”を除く 

タグ割付け機関によって定義された非共通DOは,タ
グ割付け機関を識別するDOによって,タグ“70”〜
“72”及びタグ“74”〜“77”のDOテンプレートに
格納しなければならない。 

カード所持者要求事項−
必要機能 
 
JIS X 6320-6は,カード保
有者要求条件−必要機能 

“7F22” 

装置などに対応してほしい機能(必要機能)を示すカ
ード所持者要求事項のデータ要素 

カード所持者要求事項−
除外機能 
 
JIS X 6320-6は,カード保
有者要求条件−除外機能 

“7F23” 

装置などに対応してほしくない機能(除外機能)を示
すカード所持者要求事項のデータ要素 

7.4 

UCIデータオブジェクト 

表1で説明されたDOに加えて,表2で説明されたUCIの共通DOは,JIS X 6320-6によって定義され

た意味をもち,UCIデータの集合のいかなるテンプレートの中にあってもよい。表3は,DOの一般的な

使用を示す。 

表3−一般的使用のDO 

DO名称制御 

タグ 

定義及び追加情報 

タグリスト 

“5C” 

このリストを含む構成要素の適用対象となる一連のUCI構成要素を示すた
めに使用 
 
JIS X 6320-4 区切り符号のないタグフィールドの連結 

カード所持者証明 

“7F21” 

履歴追跡のためにカード又はUCI発行者が使用する(フォーマットについて
は,この規格で規定しない。)。 
UCI構成要素に国コードが必要な場合,国コードによってフォーマットを決
定することが期待される。 
それは,DO UCIのテンプレートの中にあってもよい(タグ“7F22”及び
“7F23”)。 

対象識別子(OID) 

“06” 

タグ割付け機関を識別するためのDO 

任意データ 

“53” 

UCIにおいて使用する,ISO/IEC 7816シリーズで定義されていない構成要素
の名称(例えば,“CEN URI UCI”,“ユニバーサルカード所持者情報”) 

ユニフォームリソース
ロケータ(URL) 

“5F50” 

このDOは,URLで指定されたサーバによって提供されるサービスを示すの
に使用されてもよい。 

表示メッセージ 

“5F45” 

表示するメッセージを含むデータ要素 

background image

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

UCIの構文 

8.1 

グローバルUCIの構文 

一般的なシナリオでは,タグ“65”のDOテンプレートの構造は,表4に示す様式であってもよい。 

表4−一般的なデータオブジェクトを使用したグローバルUCI(タグ“65”)の構文の例 

タグ 

長さ 

値 

“65” 

可変 

グローバルUCIデータオブジェクトのルート 

タグ 

長さ 

値 

“5F2D” 

可変 

言語(最大4) 

言語1 

言語2 

言語3 

言語4 

“68” 

可変 

タグ割付け機関の識別及びカード所持者固有要件 

タグ 

値 

“06” 
“41” 
“42” 
“4F” 

可変 

タグ割付け機関のための識別 
“06”<OID>,“41” <CC>,“42” <IIN> 又は “4F” 
<RID> 

“70” 

可変 

タグ割付け機関によるカード所持者固有要件1 

“71” 

可変 

タグ割付け機関によるカード所持者固有要件2 

“7F22” 

可変 

カード所持者要求事項−必要機能 

タグ 

値 

T1 

L1 

V1: カード所持者要求事項−必要機能1 

T2 

L2 

V2: カード所持者要求事項−必要機能2 

T3 

L3 

V3: カード所持者要求事項−必要機能3 

“7F23” 

可変 

カード所持者要求事項−除外機能 

T1 

L1 

V1: カード所持者要求事項−除外機能1 

T2 

L2 

V2: カード所持者要求事項−除外機能2 

8.2 

ローカルUCIの構文 

一般的なシナリオでは,タグ“68”のDOテンプレートの構造は,表5に示す様式であってもよい。 

background image

10 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表5−一般的なデータオブジェクトを使用したローカルUCI(タグ“68”)の構文の例 

タグ 

長さ 

値 

“68” 

可変 

タグ割付け機関の識別及びカード所持者固有要件 

タグ 

長さ 

値 

“06” 
“41” 
“42” 
“4F” 

可変 

タグ割付け機関のための識別 
“06”<OID>,“41” <CC>,“42” <IIN> 又は “4F” <RID> 

“70” 

可変 

タグ割付け機関によるカード所持者固有要件1 

“71” 

可変 

タグ割付け機関によるカード所持者固有要件2 

“7F22” 

可変 

カード所持者要求事項−必要機能 

T1 

L1 

V1: カード所持者要求事項−必要機能1 

T2 

L2 

V2: カード所持者要求事項−必要機能2 

T3 

L3 

V3: カード所持者要求事項−必要機能3 

“7F23” 

可変 

カード所持者要求事項−除外機能 

T1 

L1 

V1: カード所持者要求事項−除外機能1 

T2 

L2 

V2: カード所持者要求事項−除外機能2 

UCIを読むための手順 

ICカードからのグローバルUCI構成要素の検索は,JIS X 6320-4で説明されたメカニズムのいずれかを

使用して行ってもよい。以降で説明する全ての手順がグローバルUCI構成要素を返さない場合,カードは,

いかなるグローバルUCI構成要素をももっていないとみなす。 

グローバルUCI及びローカルUCIの格納方法は,この規格の範囲外とする。 

グローバルUCIに対してDOを更新すること,及び/又は,追加することを推奨しない。ローカルUCI

に対してDOを更新すること,及び/又は,追加することは可能とする。同じDOがグローバルUCIとロ

ーカルUCIとの両方に存在する場合,ローカルUCIに優先権がなければならない。 

グローバルUCI構成要素は,次のいずれかとする。 

− カード所持者に関連するいかなる認証処理よりも優先する。それは自由にアクセスされる。 

− 正しいPINを提示したときに,アクセスできる。 

注記 国によっては,正しいPINを提示したときにアクセスしてもよい。 

グローバルUCI構成要素はカードに保存され,次のいずれかでアクセスできる。 

− 処理例1:データオブジェクトを取り扱うEF̲ATR / INFOファイルに直接保存したDO列としてのア

クセス。 

− 処理例2:AID“E8 28 E4 69 00”をもつ,独立の一つのアプリケーションによるアクセス。 

処理例1 

グローバルUCIは,グローバルUCI構成要素が,EF̲ATR / INFOに保存したDO列として利用可能であ

るとき,読出しコマンド機能を使用して読むことができる。 

処理例2 

グローバルUCIが独立しているアプリケーションとして実装されたとき,暗黙の選択アプリケーション

background image

11 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

とすることが推奨される。JIS X 6320-4に従って,UCI AIDは管理情報バイト[“Fy”(y: 長さ)+ AID]

又は初期データ列中に存在していることが望ましい。そうでない場合,グローバルUCIは,DF名として

AIDを指定したSELECTコマンドで選択されなければならない。 

9.1 

EF̲ATR / INFOに存在するグローバルUCIの場合(処理例1) 

EF̲ATR / INFOに存在するグローバルUCIを読むための手順を図4に示す。グローバルUCIがEF̲ATR 

/ INFOに存在しないとき,グローバルUCIを探すために図5に進む。 

1) カードは,接触インタフェース又は非接触インタフェースを通して活性化される。 

2) 管理情報バイト中のUCI̲AIDを確認する。 

− UCI̲AIDが存在する場合,処理例2に進む(UCI̲DF / DOを選択する。)。 

− UCI̲AIDが存在しない場合,3) に進む。 

3) EF̲ATR / INFOでグローバルUCIを確認する。 

− グローバルUCIがEF̲ATR / INFOに存在する場合,4) に進む。 

− グローバルUCIがEF̲ATR / INFOに存在しない場合,処理例2に進む(UCI̲ DF / DOを選択す

る。)。 

4) グローバルUCIを読み込み,アプリケーションの処理に進む。 

図4−処理例1:EF̲ATR / INFOにUCIをもつICC 

9.2 

UCI̲DF / DOに存在するグローバルUCIの場合(処理例2) 

UCI̲DFに存在するグローバルUCIを読むための手順を図5に示す。グローバルUCIがICCに存在しな

いとき,ICCは,それぞれのアプリケーションファイルにローカルUCIをもっていてもよい。 

開始 

UCI̲AID は 

管理情報バイト? 

UCI は ATR̲EFの中か? 

処理例2に進む 

UCIの読込み及び分析 

アプリケーションに進む 

1) 

2) 

3) 

4) 

12 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) カードは,接触インタフェース又は非接触のインタフェースを通して活性化されるか,又は処理例

1から継続して処理される。 

2) AIDでUCI̲DF / DOを選択する。 

− UCI̲DF / DOがICCに存在する場合,3) に進む。 

− UCI̲DF / DOがICCに存在しない場合,5) に進む。 

3) アクセス条件を確認する。 

− DF / DOにアクセス条件がある場合,アクセス条件をクリアし,4) に進む。アクセス条件をクリ

アできない場合,5) に進む。 

− DF / DOにアクセス条件がない場合,4) に進む。 

4) グローバルUCIを読んで分析する。情報端末のインタフェースを変更するためにUCIの情報を使用

する。 

5) アプリケーションを選択する。 

6) ローカルUCIを確認する。 

− ローカルUCIがアプリケーションに存在する場合,7) に進む。 

− ローカルUCIがアプリケーションに存在しない場合,9) に進む。 

7) アクセス条件を確認する。 

− DF /DOにアクセス条件がある場合,アクセス条件をクリアし,8) に進む。アクセス条件をクリ

アできない場合,9) に進む。 

− DF / DOにアクセス条件がない場合,8) に進む。 

8) ローカルUCIを読んで,分析する。情報端末のインタフェースを変更するためにUCIの情報を使用

する。 

9) アプリケーション処理に進む。 

同じDOがグローバルUCIとローカルUCIとの両方に存在する場合,ローカルUCIに優先権がなけれ

ばならない。 

background image

13 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5−処理例2:UCI̲DF / DOに存在するグローバルUCIの場合 

10 メンテナンス 

この規格のUCIデータ要素(附属書A)のメンテナンス(保全)は,ISO/IEC JTC 1/SC 17/WG 4によ

って管理されなければならない。 

WG 4で管理する理由は,この規格の対応国際規格の改正のときに,ユーザ要件データオブジェクトの

全てが,この対応国際規格に記載されていることが望ましいからである。任意のデータオブジェクトの挿

入,削除又は修正を許すために,ISO/IEC JTC 1/SC 17/WG 4は,新しいデータオブジェクトのアプリケー

ションを吟味し,WG 4によって受け入れられた要求データオブジェクトのリストをISO/IEC JTC 1/SC 17

ウェブサイトで公表する。SC 17ウェブサイトで公表されたユーザ要件データオブジェクトは,この対応

国際規格の次期改正で組み込まれる。 

開始 

処理例1から 

UCI DF/DOの 

選択 

アクセス 

自由? 

アクセス条件の 

クリア 

グローバルUCI 

の読取り 

アプリケーション 

選択 

ローカルUCIの 

読取り 

ローカルUCI? 

アプリケーションへ進む 

アクセス自由? 

アクセス条件の 

クリア 

6) 

7) 

5) 

9) 

8) 

1) 

4) 

2) 

3) 

14 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(規定) 

特別な支援を行うためのデータ要素仕様 

A.1 ユーザインタフェースデータオブジェクト 

A.1.1 概論 

この附属書の各データオブジェクトの目標を,次に示す。 

− カード所持者の優先要求事項をサポートする。 

− 端末で優先要求機能のサポートを可能にする。 

カード所持者要求事項のためのデータオブジェクトは,カード所持者要求事項に従って記載される。そ

れらのうち入力及び出力に関連した条項をA.2に,入力だけに関連した条項をA.3に,出力だけに関連し

た条項をA.4に示す。詳細な符号化はそれぞれの条項で与えられる。 

各データオブジェクトに関しては,次の記述子を含んでもよい。 

− 目的(当該データオブジェクトの使用の簡単な説明) 

− フォーマット(データオブジェクトのサイズ,及び場合によっては内容を説明するために使用される

シンボリックなフォーマット) 

− 内容(データオブジェクト符号化のための定義) 

カードに存在しないデータオブジェクトは,カードを使用する場面でそのデータオブジェクトが示す特

別な要求がないことを意味する。 

データオブジェクトがUCIによって規定されないところでは,次のいずれかを推奨する。 

− ISO/IEC TR 29138シリーズを参照して各値について決める。 

− 利用可能な場合,端末の関連機能を適用する。 

A.1.2 原則 

次の原則は,この規格の中でカード所持者優先情報データオブジェクトの識別に適用される。 

1) この規格では,カード所持者優先情報DOは,JIS X 6320-6に従って状況依存クラスのタグ(“80”

〜“BF”)を使用することで符号化され,タグ“7F22”のテンプレート又はタグ“7F23”のテンプ

レートに保存される。同じデータオブジェクトが両方のテンプレートに存在するときは,除外機能

(タグ“7F23”)の方を優先することが望ましい。 

2) 一般に,データ要素はデータオブジェクトの値フィールドに提示される。 

3) データオブジェクトは,次のバイトストリングの連結とする。 

− タグを参照する,必須のタグフィールド 

− 値フィールドのバイト数を示す必須の長さフィールド 

− Lバイト(“L”は“00”と等しくないとき)の条件付きの値フィールド 

background image

15 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2 ユーザ要求事項の符号化 

A.2.1 一般的特性 

A.2.1.1 言語 

目的:ユーザが優先する順に最大四つの言語を示す。 

フォーマット:一つの言語当たり二つの英字 

内容:この要素を,JIS X 0412-1に従って,JIS X 6320-6で定義されるタグ“5F2D”に符号化する。 

このデータオブジェクトは,タグ“5F2D”の使用で扱われる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.17 Language”に対応する。 

A.2.1.2 数値,時刻,及び日付表示 

目的:選択する小数点を示すために使用する数値区切り文字,及び,時刻を示すために使用するフォー

マットを示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:数値表記バイト設定の符号化は,表A.1に従わなければならない。 

表A.1−数値,時刻,及び日付表示データオブジェクト(“9F6A”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

数値 

− 

− 

− 

− 

− 

小数点にコンマ(“,”)を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

小数点にピリオド(終止符“.”)を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

小数点にスペース(“ ”)を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

時刻 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

12時間時計を使用。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

24時間時計を使用。 

− 

− 

− 

他の値 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

日付表示 

− 

− 

− 

− 

− 

日,月,年を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

月,日,年を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

年,月,日を使用 

他の値 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.28 Numeric, time and date presentation”に対応して

いる。 

注記2 小数点にスペースを使用しないほうがよい。 

A.2.2 特殊装置 

A.2.2.1 SMS通信 

目的:要求されたSMS通信を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:SMS通信のために使用する設定の符号化は,表A.2に従わなければならない。 

background image

16 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.2−SMS通信データオブジェクト(“9F5F”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

SMS入力を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

SMS出力を要求 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.12 SMS communication”に対応する。 

A.3 入力のためのユーザ要求事項の符号化 

A.3.1 一般的特性 

A.3.1.1 入力要求 

目的:端末にデータ入力するために使用する方法を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:入力要求バイトの符号化は,表A.3に従わなければならない。 

表A.3−入力要求データオブジェクト(“9F59”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

音声入力 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

キーボード(ハードウェア)入力要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

特殊なキーボードの接続 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

無線 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

タッチパネル 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 SMS入力又は出力については,表A.2を参照。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.10 Input requirements”に対応する。 

注記3 特殊なキーボードなどの入力装置では,入力が衝突しないように設定する。 

注記4 “無線”は,一般にWi-Fi又はブルートゥースなどである。詳細は適用範囲外である。 

A.3.1.2 タイムアウト 

目的:使用者の入力処理を完了するため,通常のタイムアウトを超えた追加時間の要求を示すこと,こ

れによって,装置のタイムアウトによって引き起こされる入力誤りを減少させる。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:タイムアウト又は一連のタイムアウトの前に要求する時間(秒数) 

このデータオブジェクトのタグは,“9F5C”を用いる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.16 Time-outs”に対応する。 

A.3.1.3 メニュー選択モード 

目的:メニュー選択のために使用する設定を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:使用するモード(例えば,強調ではなく番号で選択する。)バイト設定の符号化は,表A.4に従わ

なければならない。 

background image

17 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.4−メニュー選択データオブジェクト(“9F73”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

メニュー選択モード 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

強調で選択 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

番号付きリストから選択 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.35 Menu selection”に対応する。 

注記2 メニュー選択モードは,それぞれ単独での利用しかないが,次の改正では併用できるモード

を追加するのがよい。 

注記3 “強調で選択”とは,視力の弱い人が表示画面から少し離れたところから選択を可能とする

ためのものである。 

A.3.2 入力装置 

A.3.2.1 キーボードの特性 

目的:優先するキーボードの特性を示す。 

フォーマット:2バイトのバイナリ 

内容:キーボード特性バイトの符号化は,表A.5及び表A.6に従わなければならない。 

表A.5−キーボード特性データオブジェクト(“9F5E”)の1バイト目の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

PINパッド最上列 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

PINパッド最上列は,1,2,3を示す。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

PINパッド最上列は,7,8,9を示す。 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

英数字の配置 

− 

− 

− 

− 

− 

英数字の配置(QWERTY) 

− 

− 

− 

− 

− 

英数字の配置(AZERTY) 

− 

− 

− 

− 

− 

英数字の配置(英字順番で) 

− 

− 

− 

他の値 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

表A.6−キーボード特性データオブジェクト(“9F5E”)の2バイト目の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

リピートキー(例えば,押下時自動反復) 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

コーディング入力(例えば,点字のための) 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

スティックキー(例えば,シフトキー押下状態にする) 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

デバウンス(例えば,シフトキー押下状態の解除) 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.11 Keyboard characteristics”に対応する。 

注記2 JIS X 8341-7参照。 

background image

18 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.3.2.2 画面上のキーボード 

目的:使用する画面上のキーボードの表示 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:画面上のキーボードバイト表示設定の符号化は,表A.7に従わなければならない。 

表A.7−画面上のキーボードバイトデータオブジェクト(“9F69”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

キーボード 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

拡張キーボード 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

標準キーボード 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

レイアウト 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

一般的なレイアウト 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ブロックレイアウト 

− 

− 

− 

− 

他の値 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

キー配置 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

101キー 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

102キー 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

106キー 

− 

− 

他の値 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.27 On-screen keyboard”に対応する。 

注記2 各キーボードが排他的ではないので,入力同士の衝突がないように設定する。 

A.3.2.3 タッチパネル画面 

目的:タッチパネル入力装置のために使用するレイアウト及びアイコンの特性を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:タッチパネル画面バイトの符号化は,表A.8に従わなければならない。 

表A.8−タッチパネル画面データオブジェクト(“9F5A”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

タッチパネル画面を使用しない。 

− 

− 

− 

− 

− 

ボタンサイズ 

− 

− 

− 

− 

− 

大きいボタンサイズを要求 

− 

− 

− 

− 

− 

非常に大きいボタンサイズを要求 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

接触検出領域に指が入ることに反応 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

接触検出領域から指が出ることに反応 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

上の表で,“ボタン”は,入力を起動するために画面上で触れる目標領域を示す。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.14 Touchpanel screen”に対応する。 

A.3.2.4 ポインタボタン 

目的:使用するポインタボタンの設定を示す。 

background image

19 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:ポインタボタンバイト設定の符号化は,表A.9に従わなければならない。 

表A.9−ポインタボタンデータオブジェクト(“9F67”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

主ボタンと副ボタンとの切換え 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ダブルクリックの速度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ダブルクリックの速度−低速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ダブルクリックの速度−通常 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ダブルクリックの速度−高速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

クリックロックをオン(有効)にする。 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.25 Pointer buttons”に対応する。 

A.3.2.5 ポインタ特性 

目的:使用するポインタ特性を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:ポインタ特性バイト設定の符号化は,表A.10に従わなければならない。 

表A.10−ポインタ特性データオブジェクト(“9F68”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインタ速度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインタ速度−低速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインタ速度−通常 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインタ速度−高速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

次の位置に自動移動 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインタ軌跡表示 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

タイピング中はポインタを隠す。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

指定キー(CTRL)を押すとポインタ位置を示す。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインタの移動にキーパッドを使用する。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.26 Pointer characteristics”に対応する。 

注記2 “次の位置に自動移動”の意味は,“移動するという表明なしに直接新しいポジションに変わ

る”ということである。 

A.3.2.6 スクロールモード 

目的:使用するスクロールモードの設定を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:使用するスクロールモード(例えば,スクロールホイール,上下方向ボタン,左右方向ボタン),

及びスクロール速度設定の符号化は,表A.11に従わなければならない。 

background image

20 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.11−スクロールモードデータオブジェクト(“9F74”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

スクロールの方法 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ホイールでスクロールする。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

上下方向ボタン 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

左右方向ボタン 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

速度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

速度−低速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

速度−通常 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

速度−高速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.36 Scrolling mode”に対応する。 

A.3.2.7 キーボード以外の入力要求 

目的:キーボード以外で端末にデータ入力するために使用する方法を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:入力要求バイトの符号化は,表A.12に従わなければならない。 

表A.12−キーボード以外の入力要求データオブジェクト(“9F6B”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

音声入力 

− 

− 

− 

− 

音声入力−字単位 

− 

− 

− 

− 

音声入力−単語 

− 

− 

− 

− 

音声入力−文章 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

音声入力のフィードバック 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ポインティング機器による入力 

− 

− 

− 

− 

音声入力−音節単位 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.13 Non-keyboard input requirements”に対応する。 

A.3.3 生体認証 

A.3.3.1 生体認証特性 

目的:使用する生体認証を示す。 

フォーマット:可変+(3〜10)×nバイトのバイナリ 

注記1 フォーマットは,次の組合せによって決定する。 

タグ 

長さ 

タグ 

長さ 

値 

“BF7B” 

(2バイト) 

可変 

(1〜2バイト)

“80” 

(1バイト) 

(1バイト) 

表A.14の値 

(1バイト) 

表A.15の値(n) 

(1バイト) 

注記2 対応国際規格では,タグを“9F7B”としているが,これはBER̲TLVの構造化データのオブ

ジェクトのタグ値に従っていない。ここでは,仮に“BF7B”としてある。 

background image

21 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

nで指定した数だけ,タグ“A0”で始まるデータオブジェクト,及び/又は,タグ“82”で始まるデー

タオブジェクトを設定する。 

タグ 

長さ 

タグ 

長さ 

値 

タグ 

長さ 

値 

“A0” 

(1バイト) 

6〜8 

(1バイト) 

“82” 

(1バイト) 

1〜3 

(1バイト) 

表A.16の値 

(1〜3バイト)

“83” 

(1バイト) 

(1バイト) 

表A.17の値 

(1バイト) 

タグ 

長さ 

値 

“82” 

(1バイト) 

1〜3 

(1バイト) 

表A.16の値 

(1〜3バイト)

内容:特定の生体認証システムを使用することに物理的又は文化的な問題がある人々のために,生体認

証特性バイトの符号化は,表A.13,表A.14,表A.15,表A.16,及び表A.17に従わなければなら

ない。 

生体認証タイプ及び生体認証サブタイプの両方は,任意選択で,生体認証特性の第二バイトで生体認証

情報の数がゼロでない場合,要求された両方の組合せが規定されなければならない。 

表A.13−生体認証特性の構造 

タグ 

長さ 

値 

有無 

“BF7B”

可変 

タグ 

長さ 

値 

“80” 

生体認証特性 
第2バイトは,生体認証インスタンスの数を含む。 
表A.14及び表A.15(n)を参照 

必須 

表A.15の値(n)によって,タグ“A0”で始まるデータオブジェクト,
及び/又は,タグ“82”で始まるデータオブジェクトがn回出現する。 

任意選択 

“A0” 6〜8 

生体認証タイプ,表A.16及び表A.17参照 

タグ 

長さ 

値 

“82” 

1〜3 

生体認証タイプ,表A.16参照 任意選択 

“83” 

生体認証サブタイプ,表A.17
参照 

任意選択 
生体認証と一緒に使用 

“82” 

1〜3 

生体認証タイプ,表A.16参照 

任意選択 

表A.14−生体認証特性 最初のデータオブジェクトの内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

生体認証特性の代わりにPINを使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

PINではなく,生体認証特性を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

生体認証に多くの時間を費やすことを許す。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

利用する生体認証インスタンスを宣言する。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

利用しない生体認証インスタンスを宣言する。 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

生体認証インスタンスについて,必要機能(タグ“7F22”)又は除外機能(タグ“7F23”)のいずれかが

宣言されなければならない。両方のビットが設定される場合,それは除外機能(タグ“7F23”)の宣言を

意味する。 

background image

22 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.15−生体認証特性 二番目のデータオブジェクトの内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

利用する又は利用しない生体認証インスタンス数 

表A.16−生体認証タイプデータオブジェクト(“82”)の内容 

インスタンス名称 

インスタンスの符号化 

サブタイプデータオブジェクト使用有無 

利用可能なインスタンスがない 

“00” 

複数の生体認証タイプ 

“01” 

顔 

“02” 

声 

“04” 

指 

“08” 

有り 

虹彩 

“10” 

有り 

網膜 

“20” 

有り 

掌形 

“40” 

有り 

署名/サイン 

“80” 

打鍵 

“01 00” 

唇の動き 

“02 00” 

顔の熱 

“04 00” 

手の熱 

“08 00” 

歩行 

“10 00” 

体臭 

“20 00” 

DNA 

“40 00” 

耳 

“80 00” 

有り 

手形 

“01 00 00” 

有り 

掌紋 

“02 00 00” 

有り 

静脈 

“04 00 00” 

有り 

足形 

“08 00 00” 

有り 

注記 静脈については,手の甲若しくは手のひら(掌),又は,指がある。 

表A.17−生体認証サブタイプデータオブジェクト(“83”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

情報なし。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

右 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

左 

− 

− 

− 

− 

− 

指の指定なし。 

− 

− 

− 

− 

− 

親指 

− 

− 

− 

− 

− 

人差し指 

− 

− 

− 

− 

− 

中指 

− 

− 

− 

− 

− 

薬指 

− 

− 

− 

− 

− 

小指 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この任意選択フィールドは,利用する生体認証タイプの標本(例えば,右手の人差し指)を設定する。この

フィールドは,表A.16で指定した生体認証タイプにだけ関連する。 

生体認証タイプ及びサブタイプの定義は,ISO/IEC 19785-3:2007の表11.5及び表11.6に対応する。 

background image

23 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.3.4 物理的特性 

A.3.4.1 入力装置の位置 

目的:情報入力においてユーザを支援するために,データ入力装置の高さの位置決めを自動で行うこと

を可能にする。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:このオブジェクトの値は,希望する入力装置の中心の高さを床面から0.1 m単位で指示する。 

このデータオブジェクトは,タグ“9F5B”を用いる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.15 Position of input device”に対応する。 

A.4 端末出力に対するユーザ要求の符号化 

A.4.1 ディスプレイ装置 

A.4.1.1 一般的特性 

A.4.1.1.1 画面の色 

目的:視覚情報提示のために使用する色を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:画面の色の符号化は,表A.18に従わなければならない。 

表A.18−画面の色データオブジェクト(“9F52”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

アプリケーションの標準色を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

この表の下に規定する値に従って使用する文字の色 

− 

− 

− 

− 

− 

この表の下に規定する値に従って使用する背景色 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

無地の背景 

テキスト及び背景の色分け一覧表: 

− 000:白 

− 001:赤 

− 010:だいだい(橙) 

− 011:黄 

− 100:緑 

− 101:青 

− 110:紫 

− 111:黒 

注記1 文字及び背景の色の設定は異なっていることが望ましい。これらの色は単に目安であり,可

能ならば,鮮やかな色を使用するのを避けることが望ましい。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.3 Screen colour”に対応する。 

A.4.1.1.2 回避色 

目的:ユーザに視覚情報を表示するとき,特定の避けるべき色及び色の組合せを示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:回避色バイトの符号化は,表A.19に従わなければならない。 

background image

24 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.19−回避色データオブジェクト(“9F53”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

赤での情報表示を避ける。 

− 

− 

− 

− 

赤と緑との組合せでの情報表示を避ける。 

− 

− 

− 

− 

青と黄との組合せでの情報表示を避ける。 

− 

− 

− 

− 

最大コントラストの白黒で情報を表示する。 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.4 Colour avoidance”に対応する。 

A.4.1.1.3 インタフェースの複雑さレベル 

目的:対話又はユーザに提示する言葉の複雑さのレベルを示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:インタフェースの複雑さレベルの符号化は,表A.20に従わなければならない。 

表A.20−インタフェースの複雑さレベルデータオブジェクト(“9F5D”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

対話レベル 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

簡易な対話レベルを要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

非常に簡易な対話レベルを要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

言葉 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

簡易な言葉を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

非常に簡易な言葉を要求 

− 

− 

− 

− 

他の値 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

文字密度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

低い文字密度を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

非常に低い文字密度を要求 

− 

− 

他の値 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.18 Interface complexity level”に対応する。 

A.4.1.2 文の特性 

A.4.1.2.1 字体 

目的:特定タイプの字体の要求を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:字体の使用スタイルについての符号化は,表A.21に従わなければならない。 

background image

25 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.21−字体データオブジェクト(“9F65”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

現地語の字体 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

移動も点滅もしない文字 

− 

− 

− 

− 

− 

セリフ/サンセリフ/等幅字体 

− 

− 

− 

− 

− 

セリフ字体を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

サンセリフ字体を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

等幅字体を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

BDFを使用 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.23 Font”に対応する。 

注記2 “現地語の字体”の“現地語”とは,その機器のある国,又は地域の言語をいう。 

A.4.1.2.2 文字サイズ 

目的:このデータオブジェクトは,全ての本文情報について使用するサイズを端末装置に提供すること

を可能にする。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:文字の高さは,ミリメートル単位で表現される。文字の幅は,表示される特定のフォントのため

の規定された高さに比例していなければならない。 

このデータオブジェクトは,タグ“9F51”を用いる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.2 Character size”に対応する。 

A.4.1.2.3 見出し(字幕) 

目的:字幕のタイプを示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:字幕の速度,字幕の幕部分の透明度,及び拡張された字幕(例えば,音響効果の記述を含んでい

る。)のために使用する速度の設定の符号化は,表A.22に従わなければならない。 

表A.22−見出しデータオブジェクト(“9F70”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

表示の最高速度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

表示の最高速度−低速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

表示の最高速度−通常 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

表示の最高速度−高速 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

字幕透明度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

字幕透明度−低 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

字幕透明度−標準 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

字幕透明度−高 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

拡張された字幕 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

background image

26 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.32 Captions (subtitles)”に対応する。 

A.4.1.3 文以外の特性 

A.4.1.3.1 記号 

目的:文字,記号,点字又はいずれかの組合せによる視覚情報の提示方法を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:このフィールドの内容は,表A.23に従わなければならない。 

表A.23−記号データオブジェクト(“9F50”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

文字を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

記号を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

手話を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

点字出力を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

カード所持者が使用する現地語のための補助情報 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 点字(b4)が設定されている場合,タグ“9F6F”の標準設定はグレード1の六点点字とする。

しかし,点字は視覚情報でないことから,次の改正では,この表から削除する。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.1 Symbols”に対応している。 

A.4.1.3.2 アイコン 

目的:アイコンを提示する方法を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:アイコンスタイルのために使用する設定の符号化は,表A.24に従わなければならない。 

表A.24−アイコンデータオブジェクト(“9F66”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

アイコンを拡大 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

コントラストを増大 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

文字記述を示す。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

アプリケーションの標準色を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

この表の下に規定する値に従って使用する記号の色 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は0に設定する。 

記号の色分け一覧表: 

− 000:白 

− 001:赤 

− 010:だいだい(橙) 

− 011:黄 

− 100:緑 

− 101:青 

− 110:紫 

− 111:黒 

background image

27 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記1 記号の色の設定はタグ“9F52”を使用して設定された背景色と異なっていることが望ましい。

これらの色は単に目安であり,可能ならば,鮮やかな色を使用するのを避けることが望まし

い。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.24 Icons”に対応する。 

A.4.1.3.3 アニメーション 

目的:アニメーションを提示する方法を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:アニメーションの速度のために使用する設定の符号化は,表A.25に従わなければならない。 

表A.25−アニメーションデータオブジェクト(“9F76”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

アニメーションを使用しない。 

− 

− 

− 

− 

− 

アニメーションの速度 

− 

− 

− 

− 

− 

アニメーションの速度−低速 

− 

− 

− 

− 

− 

アニメーションの速度−通常 

− 

− 

− 

− 

− 

アニメーションの速度−高速 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.37 Animation”に対応する。 

A.4.1.3.4 可聴プロンプトの代わりの可視出力 

目的:可聴プロンプトを示すために発生する可視信号を提示する方法を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:可聴プロンプトの可視出力のために使用する設定の符号化は,表A.26に従わなければならない。 

表A.26−可聴プロンプトの代わりの可視出力データオブジェクト(“9F6E”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

視覚信号なし 

− 

− 

− 

− 

点滅 

− 

− 

− 

− 

画面全体が点滅 

− 

− 

− 

− 

アクティブウィンドウが点滅 

− 

− 

− 

− 

アクティブウィンドウのタイトルバーが点滅 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

全画面テキストモードアプリケーションが音を生成す
るときに,可視信号の着色設定 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
ビットb8は0に設定する。 

可視信号の色分け一覧表: 

− 000:白 

− 001:赤 

− 010:だいだい(橙) 

− 011:黄 

− 100:緑 

background image

28 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− 101:青 

− 110:紫 

− 111:黒 

注記1 これらの色は単に目安であり,可能ならば,鮮やかな色を使用するのを避けることが望まし

い。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.39 Visible output of audible prompts”に対応してい

る。 

A.4.1.3.5 可聴プロンプトの代わりの可視信号の間隔 

目的:全画面テキストモードのアプリケーションが音を発生させるとき,可視信号の間隔時間を示す。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:値は,10分の1秒単位として規定された可視信号の継続時間とする。 

このデータオブジェクトは,タグ“9F7A”を用いる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.40 Duration of a visible signal indicating audible output”

に対応する。 

A.4.1.3.6 画面向上ソフトウェア 

目的:画面向上ソフトウェアのための要求を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:画面向上ソフトウェア共通設定の符号化は,表A.27に従わなければならない。 

表A.27−画面向上ソフトウェアデータオブジェクト(“9F64”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

通常使用の拡大ソフトウェア(表示を拡大する虫眼鏡
の機能) 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

通常使用以外の拡大ソフトウェアを使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

マウスカーソル部分を表示 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

キーボードフォーカスを表示 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

文字修正部分を表示 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

倍率 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

倍率−低 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

倍率−標準 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

倍率−高 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
ビットb8は0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.22 Screen enhancement software”に対応する。 

A.4.1.4 特殊装置 

A.4.1.4.1 点字ディスプレイ 

目的:点字ディスプレイの設定を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:点字ディスプレイ設定の符号化は,表A.28に従わなければならない。 

注記1 タグ“9F50”の点字ビット(b4)を設定しておくことが望ましい。 

background image

29 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.28−点字ディスプレイデータオブジェクト(“9F6F”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

等級 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

グレード1の点字 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

グレード2の点字(短縮) 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

点の数 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

6点 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

8点 

− 

− 

− 

− 

他の値 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

強調文字の修飾を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

太字,斜体,下線及び削除文字の修飾を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

着色文字の修飾を使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
ビットb8は0に設定する。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.31 Braille display”に対応する。 

A.4.1.4.2 光信号 

目的:LED表示の設定を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:光学信号のために使用する設定の符号化は,表A.29に従わなければならない。 

このデータオブジェクトは,タグ“9F7D”を用いる。 

注記 光信号装置とのインタフェースは,ISO/IEC 24727-4で提供される。 

表A.29−光信号データオブジェクト(“9F7D”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

要求する信号 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

静的信号要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

点滅信号要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

セキュリティプロトコル確立を光信号として要求 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ユーザ入力を光信号として要求 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

A.4.1.5 物理的特性 

A.4.1.5.1 画面の位置 

目的:情報の読取りにおいてユーザを支援するために,画面の高さの位置決めを自動で行うことを可能

にする。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:このオブジェクトの値は,希望する視覚ディスプレイの中心の高さを地面又は床面から0.1 m単

位で指示する。 

このデータオブジェクトは,タグ“9F54”を用いる。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.5 Position of screen”に対応する。 

background image

30 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記2 現在の規定は固定式だが,次の改正では,様々な端末機器に対応するために柔軟な指定がで

きるようにする必要がある。 

A.4.1.5.2 画面の角度 

目的:情報の読取りにおいてユーザを支援するために,画面の角度の位置決めを自動で行うことを可能

にする。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:このオブジェクトの値は,希望する視覚ディスプレイの調整角度を地面又は床面に対しての度数

(°)で指示する。 

このデータオブジェクトは,タグ“9F7C”を用いる。 

A.4.2 オーディオ装置 

A.4.2.1 一般的特性 

A.4.2.1.1 音声説明 

目的:音声説明のために使用する設定を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:説明レベル(例えば,説明はどれくらい詳細であるか)の設定の符号化は,表A.30に従わなけれ

ばならない。 

表A.30−音声説明データオブジェクト(“9F71”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

説明レベル 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

説明レベル−簡易 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

説明レベル−標準 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

説明レベル−詳細 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.33 Audio description”に対応する。 

A.4.2.2 文の特性 

A.4.2.2.1 画面読取り 

目的:読取りソフトウェアのための要求を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:画面読取りのために使用する設定の符号化は,表A.31に従わなければならない。 

background image

31 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.31−画面読取りデータオブジェクト(“9F61”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

画面読取り 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

標準の画面読取りを使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

装置備え付け以外の画面読取りを使用 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

画面上に現れる事象(イベント)の通知 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

入力した文字の読上げ 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

アクティブ項目へマウスポインタを移動 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

読取りソフトウェアのナビゲート表示を最小化 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.19 Screen reader”に対応する。 

A.4.2.2.2 読上げ速度 

目的:使用する読上げ速度の要求を示す。 

フォーマット:二桁のBCDとして符号化された1バイト 

内容:1分間当たりの読上げ単語の数(表記は,10で除した値とする。) 

このデータオブジェクトは,タグ“9F63”を用いる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.21 Speech rate”に対応する。 

A.4.2.2.3 記号類の読上げ 

目的:使用する記号類の読上げを示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:読上げバイト単位で設定の符号化は,表A.32に従わなければならない。 

表A.32−記号類の読上げデータオブジェクト(“9F6D”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

タブを読み上げる。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

句読点を読み上げる。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ボタンを読み上げる。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ハイフンを読み上げる。 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.30 Content of the speech output of non-alphanumeric 

characters”に対応する。 

注記2 “ボタンを読み上げる”とは,例えば,決められたキーボタンを押すと所定の音声出力があ

る要求である。 

A.4.2.2.4 リンク 

目的:リンク(HTMLの中で示されるように)のために使用する音声出力を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:リンク音声プレゼンテーションバイトの符号化は,表A.33に従わなければならない。 

background image

32 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.33−リンクデータオブジェクト(“9F62”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

スピーチリンク 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

異なった音声 
(リンクされた音声であることを識別するため) 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

音響効果 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

男性/女性 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

男性の声 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

女性の声 

− 

− 

− 

他の値 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.20 Links”に対応する。 

注記2 Webページとのリンクである“スピーチリンク”は,テキスト又は写真であるかもしれない。

このタグは,これらのリンクを言語化する。 

A.4.2.3 文以外の特性 

A.4.2.3.1 音量増幅 

目的:声又は他の出力情報のために,音量増幅が端末によって実行されるのを可能にする。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:音量増幅バイトの符号化は,表A.34に従わなければならない。 

表A.34−音量増幅データオブジェクト(“9F56”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

端末の通常の音量レベルから,bit 8の指標に従って,
b7〜b1のdBAの量を補正する。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

b1〜b7のビットで表す正の数 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

b1〜b7のビットで表す負の数 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.7 Sound amplification”に対応する。 

A.4.2.3.2 高域周波数増幅 

目的:高域の声又は他の出力情報のために,音量増幅が端末によって実行されるのを可能にする。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:高域周波数増幅バイトの符号化は,表A.35に従わなければならない。 

表A.35−高域周波数増幅データオブジェクト(“9F57”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

端末の通常の音量レベルから,bit 8の指標に従って,
b7〜b1のdBAの量を補正する。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

b1〜b7のビットで表す正の数 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

b1〜b7のビットで表す負の数 

注記1 高域周波数とは,1 kHz以上の可聴周波数を指す。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.8 High frequency amplification”に対応する。 

background image

33 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.4.2.3.3 低域周波数増幅 

目的:低域の声又は他の出力情報のために,音量増幅が端末によって実行されるのを可能にする。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:低域周波数増幅バイトの符号化は,表A.36に従わなければならない。 

表A.36−低域周波数増幅データオブジェクト(“9F58”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

端末の通常の音量レベルから,bit 8の指標に従って,
b7〜b1のdBAの量を補正する。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

b1〜b7のビットで表す正の数 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

b1〜b7のビットで表す負の数 

注記1 低域周波数とは,1 kHz以下の可聴周波数を指す。 

注記2 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.9 Low frequency amplification”に対応する。 

A.4.2.3.4 明瞭な音 

目的:背景音がないほうがよいことを示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:明瞭な音バイト設定の符号化は,表A.37に従わなければならない。 

表A.37−明瞭な音データオブジェクト(“9F72”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

背景音,及び,不要な音がない。 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.34 Clean audio”に対応する。 

A.4.2.4 物理装置 

A.4.2.4.1 出力装置 

目的:情報を読み上げるために使用する装置を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:スピーチ出力バイトの符号化は,表A.38に従わなければならない。 

表A.38−スピーチ出力データオブジェクト(“9F55”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

出力 

− 

− 

− 

− 

− 

スピーカ出力を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

ヘッドホン出力を要求 

− 

− 

− 

− 

− 

補聴器(磁気誘導ループを要求) 

− 

− 

− 

− 

− 

他の値 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.6 Speech output”に対応する。 

background image

34 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.4.3 種々雑多な特性 

A.4.3.1 代替テキスト 

目的:代替テキスト(HTMLの中で示されるように)使用の有無を示す。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:代替テキストバイトの提示のための設定の符号化は,表A.39に従わなければならない。 

表A.39−代替テキストデータオブジェクト(“9F6C”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

代替テキストを読み上げる。 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.29 ALT text”に対応する。 

A.4.3.2 事前格納メッセージ 

目的:補助画面に表示される特定の事前格納メッセージを要求する。 

フォーマット:1バイトのバイナリ 

内容:メッセージバイトの提示のための設定の符号化は,表A.40に従わなければならない。 

表A.40−事前格納メッセージデータオブジェクト(“9F78”)の内容 

b8 

b7 

b6 

b5 

b4 

b3 

b2 

b1 

意味 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

話の速度 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

ゆっくり,明確に話す。 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 

− 

将来利用のため,ISO/IEC JTC 1/SC 17によって予約 
それまでは,xの値は全て0に設定する。 

注記1 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.41 Pre-stored messages”に対応する。 

注記2 補助画面とは,主画面上の一部に,例えば聴覚障がいのある利用者の要求で,唇の動きで言

葉を理解するために,“私を見てほしい”などという表示をするためのものである。 

A.4.3.3 可変メッセージ 

目的:補助画面にカードに保存したメッセージの表示を要求する。 

フォーマット:nバイトのASCII英数字 

内容:表示すべきメッセージ 

このデータオブジェクトは,タグ“9F79”を用いる。 

注記 この細分箇条は,EN 1332-4:2007の“5.4.42 Variable messages”に対応する。 

background image

35 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(規定) 

UCIにおけるタグ一覧及び各タグの簡易な説明 

UCIにおけるタグ一覧及び各タグの簡易な説明を表B.1に示す。 

表B.1−UCIにおけるタグ一覧及び各タグの簡易な説明 

データオブジェクト 

タグ 

意味 

表又は細分箇条の

番号 

使用される 

テンプレート 

“9F50” 

記号 

表A.23 

“7F22” 

“9F51” 

文字サイズ 

A.4.1.2.2 

“7F22” 

“9F52” 

画面の色 

表A.18 

“7F22” 

“9F53” 

回避色 

表A.19 

“7F23” 

“9F54” 

画面の位置 

A.4.1.5.1 

“7F22” 

“9F55” 

スピーチ出力 

表A.38 

“7F22” 

“9F56” 

音量増幅 

表A.34 

“7F22” 

“9F57” 

高域周波数増幅 

表A.35 

“7F22” 

“9F58” 

低域周波数増幅 

表A.36 

“7F22” 

“9F59” 

入力要求 

表A.3 

“7F22”,“7F23” 

“9F5A” 

タッチパネル画面 

表A.8 

“7F22” 

“9F5B” 

入力装置の位置 

A.3.4.1 

“7F22” 

“9F5C” 

タイムアウト 

A.3.1.2 

“7F22” 

“9F5D” 

インタフェースの複雑さレベル 

表A.20 

“7F22” 

“9F5E” 

キーボード特性 

表A.5及び表A.6 

“7F22” 

“9F5F” 

SMS通信 

表A.2 

“7F22” 

“9F61” 

画面読取り 

表A.31 

“7F22” 

“9F62” 

リンク 

表A.33 

“7F22” 

“9F63” 

読上げ速度 

A.4.2.2.2 

“7F22” 

“9F64” 

画面向上ソフトウェア 

表A.27 

“7F22” 

“9F65” 

字体 

表A.21 

“7F22”,“7F23” 

“9F66” 

アイコン 

表A.24 

“7F22” 

“9F67” 

ポインタボタン 

表A.9 

“7F22” 

“9F68” 

ポインタ特性 

表A.10 

“7F22” 

“9F69” 

画面上のキーボード 

表A.7 

“7F22” 

“9F6A” 

数値,時刻,及び日付表示 

表A.1 

“7F22” 

“9F6B” 

キーボード以外の入力要求 

表A.12 

“7F22” 

“9F6C” 

代替テキスト 

表A.39 

“7F22” 

“9F6D” 

記号類の読上げ 

表A.32 

“7F22” 

“9F6E” 

可聴プロンプトの代わりの可視出力 

表A.26 

“7F22”,“7F23” 

“9F6F” 

点字ディスプレイ 

表A.28 

“7F22” 

“9F70” 

見出し(字幕) 

表A.22 

“7F22” 

“9F71” 

音声説明 

表A.30 

“7F22” 

“9F72” 

明瞭な音 

表A.37 

“7F22” 

“9F73” 

メニュー選択 

表A.4 

“7F22” 

“9F74” 

スクロールモード 

表A.11 

“7F22” 

“9F76” 

アニメーション 

表A.25 

“7F22”,“7F23” 

“9F78” 

事前格納メッセージ 

表A.40 

“7F22” 

background image

36 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.1−UCIにおけるタグ及び意味の要約(続き) 

データオブジェクト 

タグ 

意味 

表又は細分箇条の

番号 

使用される 

テンプレート 

“9F79” 

可変メッセージ 

A.4.3.3 

“7F22” 

“9F7A” 

可聴プロンプトの代わりの点滅可視信号 

A.4.1.3.5 

“7F22” 

“BF7B” 

生体認証特性 

表A.13〜表A.17 

“7F22”,“7F23” 

“9F7C” 

画面の角度 

A.4.1.5.2 

“7F22” 

“9F7D” 

光信号 

表A.29 

“7F22” 

“5F2D” 

言語 

A.2.1.1 

“7F22” 

background image

37 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(参考) 

附属書AとJIS X 8341-7:2011との比較 

附属書AとJIS X 8341-7:2011との比較を表C.1に示す。 

表C.1−附属書AとJIS X 8341-7:2011との比較 

附属書A 

JIS X 8341-7及びコメント 

記号 

文字サイズ 

画面の色 

回避色 

画面の位置 

スピーチ出力 

音量増幅 

高域周波数増幅 

低域周波数増幅 

入力要求 

タッチパネル画面 

入力装置の位置 

タイムアウト 

5.2.10 一定時間後無効機能 

インタフェースの複雑さレベル 

キーボード特性 

SMS通信 

画面読取り 

5.2.14 画面読み上げ機構 

リンク 

読上げ速度 

画面向上ソフトウェア 

字体 

アイコン 

ポインタボタン 

ポインタ特性 

画面上のキーボード 

5.2.11 画面キーボード 

数値,時刻,及び日付表示 

キーボード以外の入力要求 

5.2.12 音声操作 

代替テキスト 

記号類の読上げ 

可聴プロンプトの代わりの可視出力 

5.2.8 サウンド表示,及び,5.2.9 サウンド解説 

点字ディスプレイ 

見出し(字幕) 

音声説明 

明瞭な音 

メニュー選択 

スクロールモード 

アニメーション 

生体認証特性 

事前格納メッセージ 

可変メッセージ 

可聴プロンプトの代わりの点滅可視信号 

言語 

JIS X 6320-6 

38 

X 6905:2013 (ISO/IEC 12905:2011) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 

JIS Z 8514 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−キーボードの要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 9241-4,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals 

(VDTs)−Part 4: Keyboard requirements(IDT) 

JIS X 6320-3 識別カード−ICカード−第3部:外部端子付きICカードの電気的インタフェース及び伝

送プロトコル 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 7816-3,Identification cards−Integrated circuit cards−Part 3: Cards with 

contacts−Electrical interface and transmission protocols(IDT) 

JIS X 6320-11 ICカード−第11部:バイオメトリクスを用いた本人確認 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 7816-11,Identification cards−Integrated circuit cards−Part 11: Personal 

verification through biometric methods(IDT) 

ISO/IEC TR 29138-1,Information technology−Accessibility considerations for people with disabilities−Part 1: 

User needs summary 

ISO/IEC TR 29138-2,Information technology−Accessibility considerations for people with disabilities−Part 2: 

Standards inventory 

ISO/IEC TR 29138-3,Information technology−Accessibility considerations for people with disabilities−Part 3: 

Guidance on user needs mapping 

ISO/IEC 24727-4:2008,Identification cards−Integrated circuit card programming interfaces−Part 4: 

Application programming interface (API) administration 

EN 1332-4:2007,Identification card systems−Man-machine interface−Part 4: Coding of user requirements for 

people with special needs 

CWA 13987:2000,Smart Card Systems−Interoperable Citizen Services−User Related Information 

JIS X 6322(規格群) 識別カード−非接触(外部端子なし)ICカード−近接型 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 14443 (all parts),Identification cards−Contactless integrated circuit cards

−Proximity cards(IDT) 

JIS X 8341-7:2011 高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサービ

ス−第7部:アクセシビリティ設定 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 24786:2009,Information technology−User interfaces−Accessible user 

interface for accessibility settings(IDT)