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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 0607-1996 

非逐次記録を用いる追記形及び 

書換形の情報交換用媒体の 

ボリューム及びファイルの構造 

Information technology−Volume and file structure of write-once and 

rewritable 

media using non-sequential recording for information interchange 

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1995年に発行されたISO/IEC 13346-1 (Information technology−Volume and file structure of 

write-once and rewritable media using non-sequential recording for information interchange Part 1 : General),

ISO/IEC 13346-2 (Part 2 : Volume and boot block recognition),ISO/IEC 13346-3 (Part 3 : Volume structure),

ISO/IEC 13346-4 (Part 4 : File structure) 及びISO/IEC 13346-5 (Part 5 : Record structure) を翻訳し,技術的内

容を変更することなく一つにまとめて作成した日本工業規格であるが,第2部以降の規格内容は,原国際

規格を要約したものである。 

第1部 一般 

1. 適用範囲 この規格は,情報処理システム利用者間での媒体による情報交換のためのボリューム認識,

起動ブロック認識,ボリューム構造,ファイル構造及びレコード構造に関するフォーマット及び関連シス

テム要件を規定する。 

媒体への記録は,どのような順序でもセクタを記録可能とする方法で行わなければならない。 

備考 媒体は一種類に限定しない。媒体の種別は追記形,再生専用形,書換形又はそれらを組み合わ

せた複合形のどれであってもよい。 

この規格は次の5部構成をとる。 

(1) 第1部 一般 

(2) 第2部 ボリューム認識及び起動ブロック認識 

(3) 第3部 ボリューム構造 

(4) 第4部 ファイル構造 

(5) 第5部 レコード構造 

(6) 附属書1 ICB方策(第4部の一部分とする。) 

第1部は,引用規格,定義,表記法及び他の4部に適用する基本構造を規定する。 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2. 部の参照 この規格で用いる参照番号の最初の数字は,部番号を示す。例えば,2/5は第2部の第5

節を示し,図4/3は第4部の図3を示す。 

3. 適合性 

3.1 

媒体の適合性 媒体が,記録のための規格(1/5.10参照)に適合し,媒体のセクタに記録した情報が,

第1部の規定及び第2部〜第5部の一つ以上の部の規定に適合する場合には,媒体はこの規格に適合して

いるとする。適合性の表示に際しては,情報をこの規格の規定に従って記録している媒体のセクタ,並び

に媒体のそのセクタの内容が適合している部及び媒体交換の水準(2/10,3/11,4/15参照)を特定しなけ

ればならない。 

3.2 

情報処理システムの適合性 第1部及び第2部〜第5部の一つ以上の部が,作成システム(2/12,3/13,

4/17及び5/11参照),受領システム(2/13,3/14,4/18及び5/12参照)又は両方のシステムに関して規定

する要件を,情報処理システムが満たせば,その情報処理システムはこの規格に適合しているとする。適

合性の表示に際しては,その情報処理システムが第何部に適合し,それらの部のどの要求水準に適合し得

るかを特定しなければならない。 

4. 引用規格 次の規格に含まれる規定内容は,この規格の文中での引用によってこの規格の規定となる。

表示された版は,この規格の出版の際に有効であったものである。規格はすべて改訂の対象であり,この

規格に基づく合意の関係者は,次に示す規格の最新版の適用可能性を調べるのがよい。現在有効な国際規

格の登録維持は,ISO 及びIEC の構成員が行っている。 

ISO/IEC 646 : 1991 Information technology−ISO 7-bit coded character set for information interchange 

ISO/IEC 2022 : 1994 Information technology−Character code structure and extension techniques 

備考 JIS X 0202(情報交換用符号の拡張法)-1991が,この国際規格の1986年版と対応している。 

ISO 2375 : 1985 Data processing−Procedure for registration of escape sequences 

ISO/IEC 6429 : 1992 Information technology−Control functions for coded character sets 

備考 JIS X 0211(符号化文字集合用制御機能)-1994が,この国際規格と一致している。 

ISO 8859-1 : 1987 Information processing−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 1 : Latin 

alphabet No. 1 

ISO 9293 : 1987 Information processing−Volume and file structure of flexible disk cartridges for 

information interchange 

備考 JIS X 0605(情報交換用フレキシブルディスクカートリッジのボリューム及びファイル構成)

-1990が,この国際規格に技術的修正を加えたものである。 

ISO 9660 : 1988 Information processing−Volume and file structure of CD-ROM for information interchange 

備考 JIS X 0606(情報交換用CD-ROMのボリューム及びファイルの構造)-1990が,この国際規

格と対応している。 

ISO/IEC 9945-1 : 1990 Information technology−Portable Operating System Interface (POSIX)−Part 1 : 

System Application Program Interface (API) [C Language] 

ISO/IEC 10646-1 : 1993 Information technology−Universal Multiple-Octet Coded Character Set (UCS)−

Part 1 : Architecture and Basic Multilingual Plane 

備考 JIS X 0221[国際符号化文字集合 (UCS) −第1部 体系及び基本多言語面]-1995が,この

国際規格に一致(三つの附属書を付加)している。 

X 0607-1996  

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ISO/IEC 13490 : 1996 Information technology−Volume and file structure of read-only and write-once 

compact disk media for information interchange 

ISO/IEC 13800 : 1996 Information technology−Procedure for the registration of identifiers and attributes for 

volume and file structure 

ITU-T Recommendation V. 41 Code−Independent Error−Control System 

5. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

5.1 

応用プログラム (application)  ファイルの内容を処理し,ファイル又はそのファイルを記録したボ

リュームに関するシステム指定の属性データも処理できるプログラム。 

5.2 

バイト (byte)  単位として取り扱う8個の2進数字の列。記録のための規格(1/5.10参照)がバイ

トを記録する枠組みを8ビットより大きいと規定しているときには,この規格ではバイトはその枠組みの

最下位の8ビットに記録し,その他のビットにはZERO(1/6.7参照)を記録しなければならない。 

5.3 

記述子 (descriptor)  ボリューム又はファイルの記述情報を含む構造。 

5.4 

ファイル (file)  一つにまとまった情報。 

5.5 

処理システム (implementation)  情報処理システムが作成システム,受領システム又はその両方の

システムとして動作することを可能とする処理の集合。 

5.6 

作成システム (originating system)  他のシステムとの情報交換を目的としてボリューム集合にフ

ァイルの集合を書き込むことのできる情報処理システム。 

5.7 

受領システム (receiving system)  情報交換を目的として他のシステムが書き込んだボリューム集

合からファイルの集合を読み出すことのできる情報処理システム。 

5.8 

レコード (record)  情報の単位として取り扱うバイトの列。 

5.9 

セクタ (sector)  媒体のほかの番地付けた部分とは独立にアクセス可能な最小の番地付けた部分の

データ領域。 

5.10 記録のための規格 (standard for recording)  媒体中に記録する情報の記録方法及び番地付けの方

法を規定する規格。記録のための規格中で,この規格に関係のある規定は次のとおりとする。 

(1) 各セクタに対する一意の番地 

(2) 各セクタの長さ 

(3) セクタが再生専用形,追記形又は書換形であるかを判定する方法 

(4) 追記形の媒体に対して,各セクタが未記録かどうかを検出する方法 

(5) セクタの記録に際して行う事前処理の必要性の有無 

この規格と共に用いる記録のための規格には,媒体の作成者と受領者との間の同意が必要である。 

5.11 利用者 (user)  処理システムが提供するサービスを呼び出す人又は他の実体(例えば,応用システ

ム)。 

5.12 ボリューム (volume)  関係する記録のための規格が規定するセクタ番地空間。 

備考 通常,媒体はセクタ番地の1個の集合を持つ。このとき,その媒体は1個のボリュームとする。

媒体が媒体の両面に対して別々のセクタ番地を持つ場合には,その媒体は2個のボリュームと

する。 

5.13 ボリューム集合 (volume set)  同一のボリューム集合識別子を持つ1個以上のボリュームの集まり。 

6. 表記法 この規格では,次の表記法を用いる。 

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6.1 

数値表記法 

6.1.1 

10進表記法 10進表記法における数値は,10進数字で表す。 

6.1.2 

16進表記法 16進表記法における数値は, “#” を前置した1個以上の16進数字の列で表す。 

16進数字 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F 

10進数値 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 

6.2 

ビット欄 整数値を含む欄又は整数値を含む欄の一部は,ビットの配列として解釈する。このビッ

トの配列をビット欄と呼ぶ。 

nビットのビット欄におけるビット位置は,最下位のビットを0,最上位のビットをn-1に番号付ける。 

6.3 

記述子フォーマット 位置,長さ,名前及び各欄の内容を規定する図によって,記述子フォーマッ

トを規定する。各欄の解釈は,図に関連する文によって示す。 

図1/1 記述子フォーマットの例 

バイト 

位置 

長さ 

(バイト) 

名前 

内容 

 0 

 4 

データ長 (=D̲L) 

Uint32(1/7.1.5) 

 4 

32 

応用識別子 

Rregid(1/7.4) 

36 

 4 

予備 

#00バイト 

40 

 2 

種別 

Int16(1/7.1.4)=57 

42 

D̲L 

処理システム用 

バイト 

[D̲L+42] 

埋込み 

#00バイト 

図1/1によって規定する記述子は6個の欄を持つ。 

(1) データ長欄は,記述子のバイト位置0〜3にUint32(1/7.1.5参照)に従って記録した32ビット符号な

し整数とする。この欄の値はD̲Lとして参照する。 

(2) 応用識別子欄は,記述子のバイト位置4〜35に1/7.4に従って記録した応用プログラムの識別情報を

規定する32バイトの欄とする。 

(3) 予備欄は,記述子のバイト位置36〜39に記録した,各々が値#00を持つ4バイトとする。 

(4) 種別欄は,記述子のバイト位置40〜41に1/7.1.4に従って記録した16ビット符号付き整数とし,その

値は57でなければならない。 

(5) 処理システム用欄は,バイト位置42〜D̲L+41に記録したD̲Lバイトとする。ここでD̲Lは,この

記述子のデータ長欄に記録した値とする。記述子の中で参照する記号で表した長さは,その記述子の

中で定義するか,又は欄の解釈の中で記述しなければならない。この欄の解釈を規定する節は,この

規格が規定しないとしてもよいし,このバイトの特定の解釈を規定することもできる。 

(6) 埋込み欄は,各々が#00の値を持つ*で表す可変長の欄とする。この欄の解釈を規定する節は,この

欄の長さを規定しなければならない。 

6.4 

文字列 バイト列の値は,ISO/IEC 646 IRVで符号化した “ ” で囲んだ文字列で規定する。例えば, 

“sheep” はバイト列#53 #68 #65 #65 #70を表す。 

6.5 

算術表記法 表記法ip (x) は,xの整数部を意味する。 

表記法rem (a, b) は,a−b×ip (a/b) を意味する。ここで,a及びbは整数とする。 

6.6 

記述子列スキーマ この節が規定する表記法(以後,スキーマと呼ぶ。)は,構造フォーマットを規

定する。空白は意味をもたない。構造は,項の列でなければならない。項は〈 〉で囲んだ名前,又は { } 

で囲んだ構造定義のどちらかでなければならない。 [lab] を前置することによって,項に名前1abを付け

てもよい。項には,図1/2に示す繰返し演算子の一つを添え字として付けてもよい。 

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図1/2 繰返し演算子 

演算子 

解釈 

n+m 

n回からm回まで繰り返す。 

n+ 

n回以上繰り返す。 

n回繰り返す。 

項1|項2という表現は,列中のこの位置に項1又は項2のどちらかが現れることを意味する。 

名前は次の三つの方法の一つで決定する。 

(1) この規格で定義した記述子又は項の名前とする。 

(2) [ ] 表記法を用いて構造列定義の中で定義する。 

(3) 構造列定義に伴う文中で定義する。 

項の後に ( ) で囲まれた節があるとき,その項は,その節が真である対象だけを示す。 

これらの演算子を,評価する順序が遅いもの順に並べると,次のとおりとなる。 

         | 繰返し演算子 [ ] ( ) 

例として,図1/3に示すスキーマは,セットという項が0個以上のグループを意味することを規定する。

ここでグループは,二つ以上のグループ前端,グループ要素及び一つ以上のグループ後端の列とする。グ

ループ要素は,種別1の一つ若しくは二つの記述子,長さが偶数である種別2の一つの記述子,又は種別

3の一つ以上の記述子のいずれかである。 

図1/3 構造列スキーマの例 

           [セット]{ 

             [グループ]{ 

                <グループ前端> 2+ 

                [グループ要素]{ 

                  <種別1の記述子> 1+2 

                  |<種別2の記述子>(記述子長が偶数) 

                  |<種別3の記述子> 1+ 

                } 

                <グループ後端> 1+ 

               }0+ 

               } 

6.7 

他の表記法 

図1/4 他の表記法 

表記法 

解釈 

 BP 

記述子内のバイト位置。0から始まる。 

 RBP 

記述子内の相対バイト位置。0から始まる。 

 ZERO 

値が0である一つのビット。 

 ONE 

値が1である一つのビット。 

7. 基本種別 この規格は,次の基本種別を使用する。 

7.1 

数値 2進表記法で表したnビットの数値の記録フォーマットは,種別名Intn又はUintnで示す。こ

こで, 

(1) nは,2進数のビットの個数を表す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(2) Uintは,2進数で表す,0≦x<2nの範囲の符号なし整数を示す。 

(3) Intは,2の補数で表す,−2n-1<x<2n-1の範囲の符号付き整数を示す。 

数値は,この規格が規定する構造の欄を次のフォーマットの一つによって記録する。適用するフォーマ

ットは,構造の記述の中で規定する。 

参考 符号付き数値は,−2n-1を含まない。 

7.1.1 

8ビット符号なし数値 Uint8の数値は,8ビット符号なし数として1バイト欄に記録する。 

7.1.2 

8ビット符号付き数値 Int8の数値は,2の補数として1バイト欄に記録する。 

7.1.3 

16ビット符号なし数値 16進表現で#wxyzと表すUint16の数値は,2バイト欄に#yz #wxと記録

する。 

参考 例えば,10進数4660は16進表現で#1234となり,#34 #12と記録する。 

7.1.4 

16ビット符号付き数値 16進表現#wxyzによって,2の補数で表すInt16の数値は,2バイト欄に

#yz #wxと記録する。 

参考 例えば,10進数−30845は16進表現で#8765となり,#65 #87と記録する。 

7.1.5 

32ビット符号なし数値 16進表現で#stuvwxyzと表すUint32の数値は,4バイト欄に#yz #wx #uv #st

と記録する。 

参考 例えば,10進数305419896は16進表現で#12345678となり,#78 #56 #34 #12と記録する。 

7.1.6 

32ビット符号付き数値 16進表現で#stuvwxyzによって,2の補数で表すInt32の数値は,4バイ

ト欄に#yz #wx #uv #stと記録する。 

参考 例えば,10進数−559038737は16進表現で#DEADBEEFとなり,#EF #BE #AD #DEと記録す

る。 

7.1.7 

64ビット符号なし数値 16進表現で#klmnopqrstuvwxyzと表すUint64の数値は,8バイト欄に#yz 

#wx #uv #st #qr #op #mn #klと記録する。 

参考 例えば,10進数12345678987654321012は16進表現で#AB54A9A10A23D374となり,#74 #D3 #23 

#0A #A1 #A9 #54 #ABと記録する。 

7.2 

文字集合及び文字符号化 この規格で規定する記述子中の文字は,この1/7.2に規定する事項を除き,

ISO/IEC 646 IRVに従って符号化しなければならない。 

文字列を規定する欄で使用可能な文字集合をd文字と呼ぶ。文字列を規定する欄は,d文字又はdstring

(1/7.2.12参照)のいずれかを含むものとして指定する。これらの欄に使えるd文字の指定及び記録方法

は,1/7.2.1が定義するcharspecによって規定する。 

備考 多様な文字集合の利用を可能にすることは,この規格の要件である。一つの文字規格を使用す

るのが理想であるが,実際にはISO/IEC 646 IRV,ISO/IEC 2022,ISO 8859-1及びJIS X 0221

を含む数種類の文字規格を使用する。この規格は,数種類の文字集合を規定し,ほかの文字集

合を規定する機構を提供することによって現状の慣行に適応する。 

例えば,CS2(1/7.2.4参照)は基本文字集合としてISO/IEC 646 IRVを使用する。したがっ

て,文字を含む欄は,広く利用可能なこの文字集合の部分集合を使用する。 

7.2.1 

文字集合の指定 記述子のある欄に使用可能な文字集合は,図1/5に示すフォーマットを持つ

charspecによって規定する。 

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図1/5 charspecフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

 1 

文字集合の種別 

Uint8(1/7.1.1) 

63 

文字集合情報 

バイト 

7.2.1.1 

文字集合の種別 (RBP0)  この欄は,図1/6に示す文字集合を識別することによって,使用可能

な文字を指定する。 

図1/6 使用可能な文字集合 

種別 

使用可能な文字 

CS0符号化文字集合(1/7.2.2) 

CS1符号化文字集合(1/7.2.3) 

CS2符号化文字集合(1/7.2.4) 

CS3符号化文字集合(1/7.2.5) 

CS4符号化文字集合(1/7.2.6) 

CS5符号化文字集合(1/7.2.7) 

CS6符号化文字集合(1/7.2.8) 

CS7符号化文字集合(1/7.2.9) 

CS8符号化文字集合(1/7.2.10) 

 9-255 

将来の標準化のための予備 

備考 これらの文字集合を簡潔に次に示す。 

(1) CS0 合意による。 

(2) CS1 JIS X 0221によって指定する図形文字の全体又はその部分集合。 

(3) CS2 ISO 9660のファイル識別子中の文字を含む38個の図形文字の移植性の高い文字集合。 

(4) CS3 ISO/IEC 9945-1の移植性のあるファイル名集合の63個の図形文字。 

(5) CS4 ISO/IEC 646 IRVの95個の図形文字。 

(6) CS5 ISO 8859-1の191個の図形文字。 

(7) CS6 ISO/IEC 2022及びJIS X 0211によって指定する図形文字の集合。 

(8) CS7 ISO/IEC 2022及びJIS X 0211によって規定する図形文字の集合,ISO/IEC 2022及びJIS 

X 0211符号拡張文字。 

(9) CS8 多くのパーソナルコンピュータに移植しやすい53個の図形文字の集合。 

7.2.1.2 

文字集合情報 (RBP1)  次に示すCS0からCS8までの文字集合で規定するものを除いて,この欄

の内容はすべて#00バイトに設定する。 

備考 文字集合の種別CS0,CS1,CS6及びCS7は,文字集合情報欄を用いて図形文字集合を指定する

必要がある。CS1は,図形文字集合をISO/IEC 10646-1によって指定する図形文字集合に限定

する。CS0,CS6及びCS7は,特定な図形文字集合に限定されない。CS7は,符号拡張文字(1/7.2.9.1

を参照)を用いて,記述子欄で使うことができる。同じ図形文字集号を,文字集合の種別CS0,

CS1,CS6,又はCS7,を使って指定してもよい。文字集合情報欄においてエスケープシーケン

ス及び制御シーケンスを指定する順序は,この規格では規定しない。例えば文字集合の指定に

際して,G1文字集合を識別するエスケープシーケンスを,G0文字集合を指定するエスケープ

シーケンスの前に記録してもよい。別のバイト列をもつ文字集合情報欄が,同じ図形文字集合

を識別していることもある。 

7.2.2 

CS0文字集合 CS0文字集合及びそのd文字は,媒体の作成者と受領者との間の同意に従わなけれ

ばならない。 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

文字集合の識別を,文字集合情報欄に指定してもよい。その識別情報は,欄の先頭から連続して記録し,

使用しないバイトには#00を設定する。 

7.2.3 

CS1文字集合 CS1のd文字は,文字集合情報欄で規定した文字集合の図形文字でなければならな

い。 

文字集合情報欄は,ISO/IEC 2022及びJIS X 0211に従って,一つ以上のエスケープシーケンス,制御シ

ーケンス又はエスケープ・制御両シーケンスを規定する。これらのシーケンスは,JIS X 0221に規定する

8ビット環境で使用する図形文字集合を指定し,暗黙的に呼び出す。これらのシーケンスは,欄の先頭か

ら連続して記録し,使用しないバイトには#00を設定する。 

7.2.4 

CS2文字集合 CS2のd文字は,ISO/IEC 646 IRVの位置02/14,03/00〜03/09,04/01〜05/10及び

05/15の38文字とする。 

参考 これらの文字は,ピリオド,数字,英大文字及びアンダラインである。 

7.2.5 

CS3文字集合 CS3のd文字は,ISO/IEC 646 IRVの位置02/13〜02/14,03/00〜03/09,04/01〜05/10,

05/15及び06/01〜07/10の65文字とする。 

参考 これらの文字は,ハイフン(負符号),ピリオド,数字,英大文字,英小文字及びアンダライン

である。 

7.2.6 

CS4文字集合 CS4のd文字は,ISO/IEC 646 IRVの位置02/00〜07/14の95文字とする。 

7.2.7 

CS5文字集合 CS5のd文字は,ISO 8859-1の位置02/00〜07/14及び10/00〜15/15の191文字とす

る。 

7.2.8 

CS6文字集合 CS6のd文字は,文字集合情報欄で規定する文字集合の図形文字とする。 

文字集合情報欄は,ISO/IEC 2022及びJIS X 0211に従って一つ以上のエスケープシーケンス,制御シー

ケンス又はエスケープ・制御両シーケンスを規定する。これらのシーケンスは,ISO/IEC 2022又はJIS X 

0221に従って8ビット環境で使用する図形文字集合を指定し,暗黙的に呼び出す。これらのシーケンスは,

欄の先頭から連続して記録し,使用しないバイトには#00を設定する。 

7.2.9 

CS7文字集合 CS7のd文字は,文字集合情報欄及び符号拡張文字(1/7.2.9.1参照)で規定する文

字集合の図形文字とする。 

文字集合情報欄は,ISO/IEC 2022及びJIS X 0211に従って一つ以上のエスケープシーケンス,制御シー

ケンス又はエスケープ・制御両シーケンスを規定する。これらのシーケンスは,ISO/IEC 2022又はJIS X 

0221に従って8ビット環境で使用する図形文字集合を指定し,暗黙的に呼び出す。これらのシーケンスは,

欄の先頭から連続して記録し,使用しないバイトには#00を設定する。 

7.2.9.1 

符号拡張文字 CS7文字集合で規定するd文字を含むとした記述子の欄は,符号拡張文字と呼ぶ

次のものを一つ以上含んで別の文字集合を記述子欄に使用してもよい。 

(1) ISO/IEC 2022又はJIS X 0221に従うエスケープシーケンス 

(2) ISO/IEC 2022に従うシフト機能 

(3) JIS X 0211又はJIS X 0221に従う制御機能 

7.2.10 CS8文字集合 CS8のd文字は,ISO/IEC 646 IRVの位置02/01,02/03〜02/09,02/13〜02/14,03/00

〜03/09,04/00〜05/10,05/14〜06/00,07/11及び07/13〜07/14の53文字とする。 

参考 これらの文字は,感嘆符,番号記号,ドル記号,パーセント,アンパサンド,アポストロフィ

ー,左小括弧,右小括弧,ハイフン(負符号),ピリオド,数字,英大文字,アクサンシルコン

フレックス,アンダライン,アクサングラーブ,左中括弧,右中括弧及びオーバラインである。 

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X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.2.11 文字集合のリスト 文字集合の種別(1/7.2.1.1参照)のリストは,文字集合の種別がそのリストに

属する場合は,対応するビットをONEとし,それ以外はZEROにするUint32(1/7.1.5参照)で記録する。 

文字集合の種別CSnのビットは,Uint32(1/7.1.5参照)のビットnに記録する。ビット9〜31は将来の

標準化のための予備とし,ZEROに設定する。 

7.2.12 固定長文字欄 長さnのdstringは,d文字(1/7.2参照)を記録するnバイトの欄である。文字の

記録に使用するバイトの数は,バイトnにUint8(1/7.1.1参照)で記録する。ここでnは,この欄の長さ

とする。文字は欄の先頭バイトから記録し,記録した文字以後からバイトn−1までのバイト位置に,すべ

て#00を設定する。 

特記しない限り,dstringはすべてのバイトが#00であってはならない。 

7.3 

日時表示 timestampは,図1/7に示すフォーマットで記録日時を指定する。すべての欄が0の場合,

日時は指定しないことを意味する。 

図1/7 timestampフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

 0 

種別及び時間帯 

Uint16 (1/7.1.3) 

 2 

年 

Int16 (1/7.1.4) 

 4 

月 

Uint8 (1/7.1.1) 

 5 

日 

Uint8 (1/7.1.1) 

 6 

時間 

Uint8 (1/7.1.1) 

 7 

分 

Uint8 (1/7.1.1) 

 8 

秒 

Uint8 (1/7.1.1) 

 9 

1/100秒 

Uint8 (1/7.1.1) 

10 

100マイクロ秒 

Uint8 (1/7.1.1) 

11 

マイクロ秒 

Uint8 (1/7.1.1) 

7.3.1 

種別及び時間帯 (RBP0)  この欄の最上位4ビットは,4ビット数として解釈し,図1/8に示す

timestampの解釈を規定する。下位12ビットは,2の補数で表す符号付き12ビット数として解釈し,次の

とおりに解釈する。 

(1) 値が−1440〜1440の範囲では,その値は協定世界時からの日時の差を分で指定する。 

(2) 値が−2047の場合には,時間帯を指定していない。 

図1/8 timestampの解釈 

種別 

解釈 

timestampは協定世界時を指定する。 

timestampは現地時を指定する。 

timestampの解釈は媒体の作成者 
と受領者との間の同意に従う。 

3〜15 

将来の標準化のための予備とする。 

7.3.2 

年 (RBP2)  この欄は,1〜9999の数値で年を指定する。 

7.3.3 

月 (RBP4)  この欄は,1〜12の数値でその年の月を指定する。 

7.3.4 

日 (RBP5)  この欄は,1〜31の数値でその月の日を指定する。 

7.3.5 

時間 (RBP6)  この欄は,0〜23の数値でその日の時間を指定する。 

7.3.6 

分 (RBP7)  この欄は,0〜59の数値でその時間の分を指定する。 

7.3.7 

秒 (RBP8)  種別欄の値が2の場合,この欄は0〜60の数値でその分の秒を指定する。それ以外

は,この欄は0〜59の数値でその分の秒を指定する。 

7.3.8 

1/100秒 (RBP9)  この欄は,0〜99の数値で1/100秒を指定する。 

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10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.3.9 

100マイクロ秒 (RBP10)  この欄は,0〜99の数値で100マイクロ秒を指定する。 

7.3.10 マイクロ秒 (RBP11)  この欄は,0〜99の数値でマイクロ秒を指定する。 

7.4 

実体識別子 regidは,実体識別子を規定し,図1/9に示すフォーマットで記録する。regid中の識別

情報は,ある情報に関係し,この情報をregidの適用範囲と呼ぶ。regidの適用範囲は,regidを記録した欄

と,その欄の記述がregidの適用範囲部分であると指定するすべての情報とから成る。 

図1/9 regidフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

 0 

 1 

フラグ 

Uint8(1/7.1.1) 

 1 

23 

識別子 

バイト 

24 

 8 

識別子添字 

バイト 

7.4.1 

フラグ (RBP0)  この欄は,図1/10に示すregidの特性を規定する。 

図1/10 regidの特性 

ビット 

解釈 

不正: 処理システムがこのregidで規定する識別情報が有効でないregidの適用範囲内に媒体上の情報を

修正する場合には,このビットはONEに設定する。 
それ以外は,ZEROに設定する。 

保護: このビットがONEの場合には,このregidの内容を修正してはならない。 

このビットがZEROの場合は,このregidの内容を修正してもよい(3/13.1及び4/17.2.3参照)。 

2〜7 

将来の標準化のための予備とし,すべてのビットにZEROを設定する。 

7.4.2 

識別子 (RBP1)  この欄の先頭バイトが#2Bの場合には,この欄は,ISO/IEC 13490-2又はこの規

格で規定する識別子を含む。この欄の先頭バイトが#2Dの場合には,この欄は登録してはならない識別子

を含む。この欄の先頭バイトが#2Dでも#2Bでもない場合には,この欄は,ISO/IEC 13800に従って登録

可能な識別子を規定する。この規格と共に使用した識別子の登録に使う手続き規格は,媒体の作成者と受

領者との間の同意に従わなければならない。その手続き規格は,1バイトから23バイトまでの少なくとも

一つがゼロでない列として,識別子を規定する。この列は,この欄のバイト0からバイト22へ順に記録す

る。使用しないバイトには#00を設定する。 

識別子欄の内容の解釈は,regidを記録する記述子欄の記述中で規定しなければならない。 

この欄にすべて#00バイトを指定する場合には,この欄は識別子を規定しない。 

参考 値#2Bと#2Dは文字を表しているわけではない。しかし文字を表すために1バイトで記録する

値を用いる一般の符号化文字集合では,ISO/IEC 646 IRVのように,値#2Bは“+”に値#2D

は“−”に対応する。 

7.4.3 

識別子添字 (RBP24)  この欄は,追加の識別情報を指定する。ただし,その方法は,この規格で

は規定しない。 

11 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

第2部 ボリューム認識及び起動ブロック認識 

第1章 一般 

1. 適用範囲 この規格は,第1部の適用範囲(1/1.参照)に加えて,第2部として,次を規定すること

によって,ボリューム認識及び起動ブロック認識に関するフォーマット及び関連システム要件を規定する。 

(1) ボリューム認識 

(2) システムを動作状態にするために使う起動記述子 

(3) 媒体交換の水準 

(4) 異なるシステムの間での情報交換を可能にするため,情報処理システムが提供する処理に対する要件 

第2部は,この要件を規定するため,第2部に適合する媒体を作成又は受領しようとするシステム

が提供する機能を規定する。 

2. 部の参照 第1部の部の参照(1/2.参照)を第2部に適用する。 

3. 他の部との関係 他の規格又は他の部に対する第2部の関係を,3.が規定する。 

3.1 

入力 第2部は,他の規格又は他の部による次の規定を必要とする。 

(1) 記録のための規格(1/5.10参照) 

(2) ボリューム中の物理的先頭セクタの番地(2/8.1.1参照) 

(3) ボリューム認識空間(2/8.2参照) 

3.2 

出力 第2部は,他の規格又は他の部が使ってもよい次の内容を規定する。 

(1) ボリュームに情報を記録するために使った規格(2/9.1.2参照)の識別 

(2) システムを動作状態にするために使ってもよい情報 

4. 適合性 

4.1 

媒体の適合性 第1部の媒体の適合性(1/3.1参照)を第2部に適用する。 

4.2 

情報処理システムの適合性 第1部の情報処理システムの適合性(1/3.2参照)を第2部に適用する。 

5. 定義 第1部の定義(1/5.参照)に追加して,次の定義を第2部に適用する。 

5.1 

エクステント (extent)  セクタ番号が昇順に連続するセクタの列。エクステントの番地又は位置は,

セクタ列の最初のセクタの番号とする。 

6. 表記法 第1部の表記法(1/6.参照)を第2部に適用する。 

7. 基本種別 第1部の基本種別(1/7.参照)を第2部に適用する。 

第2章 ボリューム認識及び起動ブロック認識のための媒体に対する要件 

8. ボリューム認識 

8.1 

ボリューム中のデータの構成 

12 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.1.1 

セクタ番号 ボリュームの各セクタは,ここに規定する一意のセクタ番号で識別する。セクタ番号

0はボリュームの最初のセクタに割り当てる。 

8.2 

ボリューム認識空間 ボリューム認識空間のバイトは,昇順に割り当てた連続整数で番号付けする。 

8.3 

ボリューム認識領域 ボリューム認識列は,ボリューム認識空間のバイト番号32767の後から始ま

る最初のセクタの最初のバイトで開始する連続番号付きセクタに記録する。第2部では,ボリューム認識

空間に記録した,ボリューム認識領域以外の情報の解釈は規定しない。 

8.3.1 

ボリューム認識列 ボリューム認識列は,図2/1(原文参照)のスキーマに従って連続的に記録し

た1個以上のボリューム構造記述子(2/9.1参照)の列から成る。各ボリューム構造記述子は,記述子の内

容の解釈及びnの値(図2/1参照)を規定する規格又は節を規定する。 

8.3.1.1 

CD-ROMボリューム記述子集合 規格識別子欄が “BEA01” を含まず,JIS X 0606に従って解釈

される,連続的に記録したボリューム構造記述子の集合とする。 

8.4 

記述子の記録 第2部の全記述子は,記述子の最初のバイトをセクタの最初のバイトに一致させて

記録する。 

9. ボリューム認識構造 

9.1 

ボリューム構造記述子 ボリューム構造記述子は,図2/2(原文参照)に示すフォーマットで記録す

る。 

9.1.1 

構造種別 (BP0)  この欄の番号は,ボリューム構造記述子の種別を指定する。 

9.1.2 

規格識別子 (BP1)  図2/3(原文参照)に示すとおり,ボリューム構造記述子の解釈を指定する。 

9.1.3 

構造版数 (BP6)  この欄の番号は,ボリューム構造記述子の版を指定する。 

9.1.4 

構造データ (BP7)  この欄の解釈は,規格識別子欄で識別する規格又は節が規定する。 

9.2 

拡張領域先頭記述子 拡張領域先頭記述子は,図2/4(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

9.2.1 

構造種別 (BP0)  0を指定する。 

9.2.2 

規格識別子 (BP1)   “BEA01” を指定する。 

9.2.3 

構造版数 (BP6)  この記述子の版数を示し,値1を指定する。 

9.2.4 

構造データ (BP7)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

9.3 

拡張領域終端記述子 拡張領域終端記述子は,図2/5(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

9.3.1 

構造種別 (BP0)  0を指定する。 

9.3.2 

規格識別子 (BP1)   “TEA01” を指定する。 

9.3.3 

構造版数 (BP6)  この記述子の版数を示し,値1を指定する。 

9.3.4 

構造データ (BP7)  将来の標準化のための予備とする。 

9.4 

起動記述子 起動記述子は,図2/6(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

9.4.1 

構造種別 (BP0)  0を指定する。 

9.4.2 

規格識別子 (BP1)   “B00T2” を指定する。 

9.4.3 

構造版数 (BP6)  この記述子の版数を示し,値1を指定する。 

9.4.4 

予備 (BP7)  将来の標準化のための予備とし,#00に設定する。 

9.4.5 

体系種別 (BP8)  起動識別子欄を認識して,その起動識別子欄の内容に応じて動作できるシステ

ムの識別情報を指定する。 

9.4.6 

起動識別子 (BP40)  起動エクステント位置,起動エクステント長,ロード番地,開始番地及び起

動用の欄の内容を認識して,それらの内容に応じて動作できる処理システムの識別情報を指定する。 

13 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

9.4.7 

起動エクステント位置 (BP72)  起動情報を含むボリュームのエクステントの番地を指定する。 

9.4.8 

起動エクステント長 (BP76)  起動エクステント位置欄が指定するエクステントの長さを,バイト

数で指定する。 

9.4.9 

ロード番地 (BP80)  起動エクステントの欄が指定するエクステントの中の情報を複写するメモ

リの番地を指定する。 

9.4.10 開始番地 (BP88)  起動エクステントの欄が指定する情報をメモリに複写した後に,制御を転送す

るメモリの番地を指定する。 

9.4.11 記述子生成日時 (BP96)  この記述子を記録した日時を指定する。 

9.4.12 フラグ (BP108)  図2/7(原文参照)に示す起動記述子の特性を指定する。 

9.4.13 予備 (BP110)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

9.4.14 起動用 (BP142)  処理システム用とし,その内容は第2部では規定しない。 

10. 媒体交換の水準 第2部は,媒体交換の二つの水準を規定する。 

10.1 水準1 水準1には,起動記述子の起動識別子欄は,体系種別欄が同じ内容であるほかのすべての起

動記述子の起動識別子と異なっていなければならない。 

10.2 水準2 水準2には,制約がない。 

第3章 ボリューム認識及び起動ブロック認識のためのシステムに対する要件 

11. システム記述に対する要件 第2部は,ある情報を利用者と処理システムとの間で通信することを規

定する。 

12. 作成システムに対する要件 

12.1 一般 処理システムは,第2部 第2章のボリュームの規定に従って,拡張領域先頭記述子及び拡

張領域終端記述子を記録できなければならない。 

12.2 利用者による選択可能アクセス 

12.2.1 記述子 処理システムが,規格識別子欄の値を “CD001”, “CDW02” 又は “NSR02” とするボリ

ューム構造記述子を記録できるなら,処理システムはその記述子を,規格識別子欄の値に対応する規格又

は2/9.1.2に規定する節に従って記録しなくてはならない。 

13. 受領システムに対する要件 

13.1 一般 処理システムは,第2部 第2章のボリュームの規定に従って,拡張領域先頭記述子及び拡

張領域終端記述子を解釈できなければならない。 

13.2 利用者による選択可能アクセス 

13.2.1 記述子 処理システムが,規格識別子欄の値を “CD001”, “CDW02” 又は “NSR02” とするボリ

ューム構造記述子を解釈できるなら,処理システムはその記述子を,規格識別子欄の値に対応する規格又

は2/9.1.2に規定する節に従って解釈しなくてはならない。 

14 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

第3部 ボリューム構造 

第1章 一般 

1. 適用範囲 この規格は,第1部の適用範囲(1/1.参照)に加えて,第3部として,次を規定すること

によってボリューム構造に関するフォーマット及び関連システム要件を規定する。 

(1) ボリュームの属性及びボリュームに記録する記述子 

(2) ボリューム集合のボリューム間の関連 

(3) ボリュームの区画の属性 

(4) 論理ボリュームの属性及び論理ボリュームに記録する記述子 

(5) 媒体交換の水準 

(6) 異なるシステムの間での情報交換を可能にするため,情報処理システムが提供する処理に対する要件 

第3部は,この要件を規定するため,第3部に適合する媒体を作成又は受領しようとするシステム

が提供する機能を規定する。 

2. 部の参照 第1部の部の参照(1/2.参照)を第3部に適用する。 

3. 他の部との関係 他の規格又は他の部に対する第3部の関係を,3.が規定する。 

3.1 

入力 第3部は,他の規格又は他の部による次の規定を必要とする。 

(1) 記録のための規格(1/5.10参照) 

(2) ボリューム中の論理セクタ(3/8.1.2参照)の大きさ 

(3) 第2部に従って記録したボリュームでは,第2部で規定するボリューム認識列に3/9.1で記述する記

述子(複数回記録することができる。)を含まなければならない。 

(4) 第2部に従って記録したボリュームでは,ボリューム認識空間(2/8.2参照)がボリューム全体となる。 

(5) 第2部に従って記録したボリュームでは,ボリュームの物理的先頭セクタ(2/3.1参照)をボリューム

中の先頭セクタとする。 

(6) 区画記述子(3/10.5.6参照)の区画内容用欄に記録する情報 

(7) 論理ボリューム記述子(3/10.6.7参照)の論理ボリューム内容用欄に記録する情報 

3.2 

出力 第3部は,他の規格又は他の部が使ってもよい次の内容を規定する。 

(1) 1個以上のボリュームから成るボリューム集合(3/8.6参照) 

(2) ボリューム中のボリューム空間(3/8.2参照) 

(3) ボリューム中の固定の大きさの論理セクタ(3/8.1.2参照) 

(4) 区画(3/8.7参照) 

(5) 区画で構成する論理ボリューム(3/8.8参照) 

(6) 論理ボリューム中の区画の数値識別情報(3/8.8参照) 

(7) 論理ボリュームを構成する固定の大きさの論理ブロック 

(8) 論理ボリュームを構成する論理ブロックの大きさ 

(9) ボリュームの属性 

(10) 論理ボリュームの属性 

(11) 区画の属性 

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15 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(12) この部(3/9.1参照)に従って記録したボリュームであることを示す識別情報 

4. 適合性 

4.1 

媒体の適合性 第1部の媒体の適合性(1/3.1参照)を第3部に適用する。 

4.2 

情報処理システムの適合性 第1部の情報処理システムの適合性(1/3.2参照)を第3部に適用する。 

5. 定義 第1部の定義(1/5.参照)に追加して,次の定義を第3部に適用する。 

5.1 

開始点 (anchor point)  ボリューム記述子列のエクステントを識別する記述子を記録するための,

規定された論理セクタ番号集合中の一つの論理セクタ番号。 

5.2 

巡回冗長検査 (cyclic redundancy check, CRC)  バイト列の正しさを計算する方法。 

5.3 

エクステント (extent)  昇順に連続する論理セクタ番号(3/8.1.2.1参照)をもつ論理セクタの集合。

エクステントの番地又は位置は,論理セクタ列の最初の論理セクタ番号とする。 

5.4 

論理ブロック (logical block)  論理ボリューム中の割付けの単位。 

5.5 

論理セクタ (logical sector)  ボリューム中の割付けの単位。 

5.6 

論理ボリューム (logical volume)  1個以上の区画の集合。 

5.7 

区画 (partition)  ボリューム中の論理セクタから成る一つのエクステント。 

6. 表記法 第1部の表記法(1/6.参照)を第3部に適用する。 

7. 基本種別 第1部の基本種別(1/7.参照)に追加して,次の基本種別を第3部に適用する。 

7.1 

エクステント記述子 エクステント記述子は,以降extent̲adで示し,図3/1で示すフォーマットで

記録する。 

図3/1 エクステント記述子 (extent̲ad) のフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

エクステント長 

Uint32(1/7.1.5) 

エクステント位置 

Uint32(1/7.1.5) 

7.1.1 エクステント長 (RBP0)  エクステント位置欄で識別するエクステントの長さをバイト数で示す。

エクステントの長さは,230未満とする。 

特記しない限り,エクステントの長さは,論理セクタの大きさの整数倍とする。 

7.1.2 

エクステント位置 (RBP4)  エクステントの位置を論理セクタ番号で指定する。エクステントの

長さが0の場合は,エクステントを指定しないことを示し,この欄には0を設定する。 

7.2 

記述子タグ 第3部で規定する記述子には,16バイト長の構造であるタグ (tag) を記述子の先頭に

記録する。タグは,図3/2に示すフォーマットで記録する。 

参考 共通のタグ構造を使用するのは,二つの主な理由がある。一つは,ほとんどの記述子は,共通

なCRC及びフォーマット版数を扱う必要があるためである。もう一つの理由は,媒体の破壊又

は何らかの方法で不正となった後の回復を実現するためである。ここで記述するタグは,自己

識別する構造であり,小さな環境でも確認できる。 

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16 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3/2 タグ (tag) のフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

 0 

タグ識別子 

Uint16 (1/7.1.3) 

 2 

記述子版数 

Uint16 (1/7.1.3) =2 

 4 

タグチェックサム 

Uint8 (1/7.1.1) 

 5 

予備 

#00バイト 

 6 

タグ通し番号 

Uint16 (1/7.1.3) 

 8 

記述子CRC 

Uint16 (1/7.1.3) 

10 

記述子CRC長 

Uint16 (1/7.1.3) 

12 

タグ位置 

Uint32 (1/7.1.5) 

7.2.1 

タグ識別子 (RBP0)  記述子種別を指定する。種別0は,第3部で規定する記述子のフォーマッ

トでないことを示す。種別1〜7及び9は,図3/3で示すとおりに規定する。種別8は,第3部及び第4部

で同一に規定する。種別256〜265は,第4部で規定する。その他の種別は,将来の標準化のための予備と

する。第3部で規定する記述子種別を,図3/3に示す。 

図3/3 記述子の解釈 

種別 

解釈 

基本ボリューム記述子 

 (3/10.1) 

開始ボリューム記述子ポインタ 

 (3/10.2) 

ボリューム記述子ポインタ 

 (3/10.3) 

処理システム用ボリューム記述子  (3/10.4) 

区画記述子 

 (3/10.5) 

論理ボリューム記述子 

 (3/10.6) 

未割付け空間記述子 

 (3/10.8) 

終端記述子 

(3/10.9及び4/14.2) 

論理ボリューム保全記述子  

 (3/10.10) 

7.2.2 

記述子版数 (RBP2)  記述子の版数を示し,値2を指定する。 

7.2.3 

タグチェックサム (RBP4)  タグの0〜3バイトと5〜15バイトとの和を256で割った余りを指定

する。 

7.2.4 

予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,0に設定する。 

7.2.5 

タグ通し番号 (RBP6)  記述子集合の識別を指定する。この欄の内容が0の場合は,記述子集合

の識別を指定しないことを示す。 

参考 この欄は,記述子をグループに分けるために使用できる。例えば,書換形媒体を再使用する場

合,処理システムでは,ボリュームを初期化したときに使用した通し番号と異なる通し番号を

選択してもよい。これによって,障害回復機構は,回復する必要のない以前のデータの回復を

避けることができる。この方式を代替する唯一の方式は,ボリュームの初期化を強制すること

である。 

7.2.6 

記述子CRC (RBP8)  記述子タグ直後の先頭バイトから始まる記述子バイトのCRCを指定する。 

バイト数は,記述子CRC長欄で指定する。CRCは,16ビットでCRC-ITU-T多項式(ITU-T勧告V. 41

参照)で生成する。 

x16+x12+x5+1 

備考 例えば,#70 #6A #77の3バイトのCRCは,#3299である。処理システムは,記述子CRC長欄

の値を0にすることで,CRCの計算を避けられる。このとき,記述子CRCの値も0とする。 

7.2.7 

記述子CRC長 (RBP10)  記述子CRCを計算するのに使用したバイト数を指定する。 

17 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.2.8 

タグ位置 (RBP12)  記述子の先頭バイトを含む論理セクタの番号を指定する。 

参考 タグ位置は冗長に見えるが,その主な目的は,論理セクタ又は論理ブロックの先頭16バイトが

記述子タグと同一フォーマットの場合,高い確度でそれを記述子タグとすることである。 

第2章 ボリューム構造のための媒体に対する要件 

8. ボリューム構造 

8.1 

ボリューム中の情報の構成 

8.1.1 

セクタ番号 ボリューム中の各セクタは,一意のセクタ番号で識別する。 

8.1.2 

論理セクタ ボリュームは,等しい長さの論理セクタで構成する。 

8.1.2.1 

論理セクタ番号 ボリューム中の各論理セクタは,一意の論理セクタ番号で識別する。 

8.1.2.2 

論理セクタの記録 論理セクタの未記録セクタは,すべて#00バイトと解釈する。 

8.2 

ボリューム空間 ボリューム中の情報は,ボリュームの論理セクタの集合に記録する。この論理セ

クタの集合を,ボリューム中のボリューム空間と呼ぶ。 

8.3 

ボリューム記述子 ボリュームの特性は,3/8.4.2で示すボリューム記述子列に記録するボリューム

記述子で規定する。 

8.4 

ボリューム記述子列 

8.4.1 

ボリューム記述子列の内容 ボリューム記述子列は,1個以上の基本ボリューム記述子,0個以上

の処理システム用ボリューム記述子,0個以上の区画記述子,0個以上の論理ボリューム記述子,及び0

個以上の未割付け空間記述子から成る。各々のボリューム記述子には,ボリューム記述子順序番号を割り

当てる。 

8.4.2 

ボリューム記述子列の記録 ボリューム記述子列は,ボリューム空間の論理セクタのエクステント

列として記録する。ボリューム記述子列のエクステントは,図3/4(原文参照)のスキーマに従って記録

する。 

8.4.2.1 

開始点 ボリューム空間の最大論理セクタ番号をnとし,k=ip (n/59) とした場合,256,n−256,

n,kの0ではない整数倍(nより大きくない。)の論理セクタ番号のうち2個以上を開始点とする。 

8.4.2.2 

予備ボリューム記述子列集合 予備ボリューム記述子列をボリューム中に記録してもよい。予備

ボリューム記述子列を識別する場合,予備ボリューム記述子列は,主ボリューム記述子列と同等のボリュ

ーム記述子列(3/8.4.2.3参照)を規定しなければならない。 

8.4.2.3 

同等ボリューム記述子列 二つのボリューム記述子列の同等性は,ボリューム記述子列の各々の

正規形で決定する。 

8.4.3 

最新記述子 次に示す記述子のクラスにおいて,最大のボリューム記述子順序番号をもつ記述子を

最新記述子として使用する。 

(1) ボリューム識別子,ボリューム集合識別子及び記述子用文字集合の欄の内容が同じ基本ボリューム記

述子 

(2) 同じ区画番号をもつ区画記述子 

(3) 論理ボリューム識別子及び記述子用文字集合の欄の内容が同じ論理ボリューム記述子 

(4) 未割付け空間記述子 

8.4.4 

記述子の記録 フォーマットをバイト位置 (BP) で示す第3部の記述子は,論理セクタの先頭バイ

トが記述子の先頭バイトになるように記録する。 

18 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

フォーマットを相対バイト位置 (RBP) で示す第3部の記述子は,記述子の説明で指定する以外に論理

セクタ中の位置に関する制限はない。 

記述子を論理セクタに記録するとき,記述子の終端から論理セクタの終端までの空間は,将来の標準化

のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

8.5 

ボリューム空間の割付け 論理セクタをボリューム空間の割付け単位とする。 

8.6 

ボリューム集合 ボリューム集合は,共通のボリューム集合の識別情報をもつ1個以上のボリュー

ムで構成する。 

8.7 

区画 区画は,ボリューム中のエクステントとして記述し,0〜65535の区画番号で識別する。 

8.8 

論理ボリューム 論理ボリューム記述子は,論理ボリューム識別情報,論理ボリュームの論理ブロ

ック長,論理ボリュームを構成する区画リストの順序を規定する。 

8.8.1 論理ブロック 論理ボリューム中の区画の論理セクタは,等しい大きさの論理ブロックを構成する。 

8.8.2 

論理ボリュームの保全 論理ボリュームの保全は,論理ボリューム中に記録した情報の状態を記述

する。この状態は,論理ボリューム保全記述子(3/10.10参照)によって規定する。 

9. ボリューム認識構造 

9.1 

NSR記述子 NSR記述子は,図3/5(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

9.1.1 

構造種別 (BP0)  0を指定する。 

9.1.2 

規格識別子 (BP1)   “NSR02” を指定する。 

9.1.3 

構造版数 (BP6)  この記述子の版数を示し,値1を指定する。 

9.1.4 

予備 (BP8)  将来の標準化のための予備とし,0を設定する。 

9.1.5 

構造データ (BP8)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

10. ボリュームデータ構造 

10.1 基本ボリューム記述子 基本ボリューム記述子は,ボリューム及びボリュームの属性を識別し,図

3/6(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

10.1.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を1とする。 

10.1.2 ボリューム記述子順序番号 (BP16)  この記述子に対するボリューム記述子の順序番号を指定す

る。 

10.1.3 基本ボリューム記述子番号 (BP20)  この基本ボリューム記述子に割り当てた基本ボリューム記

述子番号を指定する。 

10.1.4 ボリューム識別子 (BP24)  ボリュームの識別情報を指定する。 

10.1.5 ボリューム順序番号 (BP56)  このボリュームが属しているボリューム集合中のこのボリューム

の順序を示す番号を指定する。 

10.1.6 最大ボリューム順序番号 (BP58)  この記述子を記録するときに割り当てたボリューム集合の最

大ボリューム順序番号を指定する。 

10.1.7 交換水準 (BP60)  この記述子で記述するボリュームの現状の媒体交換水準(3/11.参照)を指定す

る。 

10.1.8 交換最大水準 (BP62)  この記述子の交換水準欄で指定可能な交換水準の最大値を指定する。 

10.1.9 文字集合リスト (BP64)  この記述子によって記述するボリューム中に記録する,第3部で規定し

た記述子の,内容をcharspec(1/7.2.1参照)とする欄が指定する文字集合を識別する。 

19 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10.1.10 文字最大集合リスト (BP68)  この記述子の文字集合リスト欄には,この欄(1/7.2.11参照)で規

定していない文字集合を指定してはならない。 

10.1.11 ボリューム集合識別子 (BP72)  このボリュームが属するボリューム集合の識別情報を指定する。 

10.1.12 記述子用文字集合 (BP200)  ボリューム識別子欄及びボリューム集合識別子欄で使用可能なd文

字(1/7.2参照)を指定する。 

10.1.13 説明用文字集合 (BP264)  ボリューム抄録及びボリューム著作権通告エクステントの内容を説明

する方法を指定する。 

10.1.14 ボリューム抄録 (BP328)  このボリュームの抄録情報を含む論理セクタのエクステントを指定す

る。 

10.1.15 ボリューム著作権通告 (BP336)  このボリュームの著作権通告情報を含む論理セクタのエクステ

ントを指定する。 

10.1.16 応用プログラム識別子 (BP344)  応用プログラムの識別情報を指定する。 

10.1.17 記録日時 (BP376)  この記述子を記録した日時を指定する。 

10.1.18 処理システム識別子 (BP388)  処理システム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能な

処理システムに対する識別情報を指定する。 

10.1.19 処理システム用 (BP420)  処理システム用に確保する。この規格では,この欄の内容を規定しな

い。 

10.1.20 先行ボリューム記述子列位置 (BP484)  ボリューム記述子列の一つ前のボリューム記述子列を記

録する論理セクタのエクステントの番地を指定する。 

10.1.21 フラグ (BP488)  図3/7(原文参照)に示す基本ボリューム記述子の特性を指定する。 

10.1.22 予備 (BP490)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

10.2 開始ボリューム記述子ポインタ 開始ボリューム記述子ポインタは,ボリューム中に記録する主ボ

リューム記述子列及び予備ボリューム記述子列のエクステントを規定し,図3/8(原文参照)に示すフォ

ーマットで記録する。 

10.2.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を2とする。 

10.2.2 主ボリューム記述子列エクステント (BP16)  主ボリューム記述子列のエクステントを指定する。 

10.2.3 予備ボリューム記述子列エクステント (BP24)  予備ボリューム記述子列のエクステントを指定

する。 

10.2.4 予備 (BP32)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

10.3 ボリューム記述子ポインタ ボリューム記述子ポインタは,ボリューム中に記録するボリューム記

述子列のエクステントを規定し,図3/9(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

10.3.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を3とする。 

10.3.2 ボリューム記述子順序番号 (BP16)  この記述子に対するボリューム記述子の順序番号を指定す

る。 

10.3.3 ボリューム記述子列続きエクステント (BP20)  ボリューム記述子列における続きのエクステン

トを指定する。 

10.3.4 予備 (BP28)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

10.4 処理システム用ボリューム記述子 処理システム用ボリューム記述子は,この記述子の処理システ

ム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能な処理システムを識別し,図3/10(原文参照)に示す

フォーマットで記録する。 

20 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10.4.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を4とする。 

10.4.2 ボリューム記述子順序番号 (BP16)  この記述子に対するボリューム記述子の順序番号を指定す

る。 

10.4.3 処理システム識別子 (BP20)  処理システム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能な処

理システムの識別情報を指定する。 

10.4.4 処理システム用 (BP52)  処理システム用に確保する。この規格では,この欄の内容を規定しない。 

10.5 区画記述子 区画記述子は,区画の大きさ及び位置を規定し,図3/11(原文参照)で示すフォーマ

ットで記録する。 

10.5.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を5とする。 

10.5.2 ボリューム記述子順序番号 (BP16)  この記述子に対するボリューム記述子の順序番号を指定す

る。 

10.5.3 区画フラグ (BP20)  図3/12(原文参照)で示す区画の特性を指定する。 

10.5.4 区画番号 (BP22)  区画に対する数値識別情報を指定する。 

10.5.5 区画内容 (BP24)  区画の内容を解釈する方法の識別情報を規定する。第3部で規定する識別情報

を図3/13(原文参照)に示す。 

10.5.6 区画内容用 (BP56)  この区画記述子で識別する区画中に記録した情報の解釈に必要な情報を指

定する。この欄の内容は,区画中に記録した情報を解釈するための関連する規格で規定する。 

10.5.7 アクセス種別 (BP184)  この区画記述子で識別する区画中の論理セクタで許可するアクセス方法

を指定する。アクセス種別を図3/14(原文参照)に示す。 

10.5.8 区画開始位置 (BP188)  区画が始まる論理セクタ番号を指定する。 

10.5.9 区画長 (BP192)  区画に含まれる論理セクタの個数を指定する。 

10.5.10 処理システム識別子 (BP196)  処理システム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能な

処理システムの識別情報を指定する。 

10.5.11 処理システム用 (BP228)  処理システム用に確保し,この規格では,この欄の内容を規定しない。 

10.5.12 予備 (BP356)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

10.6 論理ボリューム記述子 論理ボリューム記述子は,図3/15(原文参照)で示すフォーマットで記録

する。 

10.6.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を6とする。 

10.6.2 ボリューム記述子順序番号 (BP16)  この記述子に対するボリューム記述子の順序番号を指定す

る。 

10.6.3 記述子用文字集合 (BP20)  論理ボリューム識別子欄で使用可能なd文字(1/7.2参照)を指定す

る。 

10.6.4 論理ボリューム識別子 (BP84)  論理ボリュームの識別情報を指定する。 

10.6.5 論理ブロック長 (BP212)  論理ブロックの大きさをバイト数で指定する。 

10.6.6 範囲識別子 (BP216)  媒体の作成者と受領者との間で同意した記述子の欄の使用規則及び制限を

規定する範囲の識別情報を指定する。 

10.6.7 論理ボリューム内容用 (BP248)  この論理ボリューム記述子で識別する論理ボリューム中に記録

した情報の解釈に必要な情報を指定する。 

10.6.8 マップ表長 (=MT̲L) (BP264)  区画マップの長さをバイト数で指定する。 

10.6.9 区画マップの個数 (=N̲PM) (BP268)  区画マップ欄に記録した区画マップの個数を指定する。 

21 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10.6.10 処理システム識別子 (BP272)  処理システム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能な

処理システムの識別情報を指定する。 

10.6.11 処理システム用 (BP304)  処理システム用に確保し,この規格では,この欄の内容を規定しない。 

10.6.12 保全列エクステント (BP432)  論理ボリューム保全列の先頭エクステントを指定する。 

10.6.13 区画マップ (BP440)  欄の先頭バイトから開始して連続的に記録したN̲PM個の区画マップを含

む。区画マップは,異なる種別でもよい。 

10.7 区画マップ 

10.7.1 区画マップの共通フォーマット 区画マップは,図3/16(原文参照)に示すフォーマットで記録す

る。 

10.7.1.1 区画マップ種別 (RBP0)  この欄の数値は,区画マップの種別を指定する。種別を図3/17(原文

参照)に示す。 

10.7.1.2 区画マップ長 (=PM̲L) (RBP1)  区画マップ種別欄及び区画マップ長欄を含んだこの区画マッ

プの長さをバイト数で指定する。 

10.7.1.3 区画マップ情報 (RBP2)  この欄の解釈は,区画マップ種別欄で識別する規格若しくは節又は区

画マップ種別欄の数値が0の場合の媒体の作成者と受領者との間の同意で規定する。 

10.7.2 第1種区画マップ このマップ種別は,論理ボリュームを記録するボリューム集合中のボリューム

中の区画を識別し,図3/18(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

10.7.2.1 区画マップ種別 (RBP0)  1を指定する。 

10.7.2.2 区画マップ長 (RBP1)  6を指定する。 

10.7.2.3 ボリューム順序番号 (RBP2)  論理ボリュームを記録するボリューム集合に属し,ボリューム順

序番号がこの欄の内容と等しいボリュームを指定する。 

10.7.2.4 区画番号 (RBP3)  ボリューム順序番号欄で指定したボリューム中にあり,区画番号欄がこの欄

の内容と等しい区画記述子で識別する区画を指定する。 

10.7.3 第2種区画マップ このマップ種別は,媒体の作成者と受領者との間の同意した方法で区画を識別

し,図3/19(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

10.7.3.1 区画マップ種別 (RBP0)  2を指定する。 

10.7.3.2 区画マップ長 (RBP1)  64を指定する。 

10.7.3.3 区画識別子 (RBP2)  媒体の作成者と受領者との間の同意した方法で区画の識別情報を指定す

る。 

10.8 未割付け空間記述子 未割付け空間記述子は,未割付けのエクステントを規定し,図3/20(原文参

照)に示すフォーマットで記録する。 

10.8.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を7とする。 

10.8.2 ボリューム記述子順序番号 (BP16)  この記述子に対するボリューム記述子の順序番号を指定す

る。 

10.8.3 割付け記述子の個数 (=N̲AD) (BP20)  この記述子で記録する割付け記述子の個数を指定する。 

10.8.4 割付け記述子 (BP24)  N̲AD個のextent̲ad(3/7.1参照)記述子を含む。これらの記述子のエク

ステント長欄は,論理セクタの大きさの整数倍の値を設定する。 

10.9 終端記述子 終端記述子は,ボリューム記述子列(3/8.4.2参照)の終端として記録してもよい。終

端記述子は,図3/21(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

10.9.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を8とする。 

22 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10.9.2 予備 (BP16)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

10.10 論理ボリューム保全記述子 論理ボリューム保全記述子は,論理ボリュームの保全状態を規定し,

図3/22(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

10.10.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を9とする。 

10.10.2 記録日時 (BP16)  この記述子を記録した日時を指定する。 

10.10.3 保全種別 (BP28)  保全記述子の種別を指定する。種別を図3/23(原文参照)に示す。 

10.10.4 保全列続きエクステント (BP32)  論理ボリューム保全列の続きのエクステントを指定する。 

10.10.5 論理ボリューム内容用 (BP40)  関連した論理ボリューム中に記録した情報の解釈に必要な情報

を指定する。 

10.10.6 区画個数 (=N̲P) (BP72)  関連した論理ボリューム中の区画の個数を指定する。 

10.10.7 処理システム用の長さ (=L̲IU) (BP76)  処理システム用の欄の長さをバイト数によって指定す

る。 

10.10.8 利用可能空間テーブル (BP80)  関連した論理ボリューム記述子中の区画マップ欄のエントリに

対応した区画の利用可能な空間の総和を,論理ブロック数によって指定する。 

10.10.9 サイズテーブル (BP N̲P×4+80)  関連した論理ボリューム記述子中の区画マップ欄のエントリ

に対応した区画のサイズを,論理ブロック数によって指定する。 

10.10.10 処理システム用 (BP N̲P×8+80)  処理システムの識別情報を指定する。 

11. 媒体交換の水準 第3部は,媒体交換の三つの水準を規定する。 

次に示す水準の規定において,Nをボリューム中の最大論理セクタ番号とする。 

11.1 水準1 水準1には,次の制約が伴う。 

(1) 開始ボリューム記述子ポインタは,論理セクタ番号256及びN−256に記録しなければならない。 

(2) ボリューム記述子列は,論理セクタ番号256及びN−256に記録したボリューム記述子ポインタで規

定し,単一エクステントで記録しなければならない。 

(3) 論理ボリューム記述子は,第1種区画マップだけを含まなければならない。 

(4) 任意の論理ボリューム記述子で規定する区画群は,区画の記録順に連結し,単一エクステントを形成

しなければならない。 

(5) 主ボリューム記述子列には,一つだけの基本ボリューム記述子が存在しなければならない。 

(6) 主ボリューム記述子列では,処理システム用記述子は1個以下でなければならない。 

(7) 主ボリューム記述子列では,同一の区画番号をもつ区画記述子は,1個以下でなければならない。 

(8) ボリューム集合は,一つだけのボリュームから成る。 

11.2 水準2 水準2には,次の制約が伴う。 

(1) ボリューム集合は,一つだけのボリュームから成る。 

11.3 水準3 水準3には,制約がない。 

第3章 ボリューム構造のためのシステムに対する要件 

12. システム記述に対する要件 第3部は,ある情報を利用者と処理システムとの間で受け渡すことを規

定する。 

23 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

13. 作成システムに対する要件 

13.1 一般 処理システムは,3/11.で規定した媒体交換の水準の一つに従って,ボリューム集合中の3/10.

で規定したすべての記述子を記録できなければならない。 

処理システムは,利用者から要求されない限り,基本ボリューム記述子中の交換最大水準欄及び文字最

大集合リスト欄を変更してはならない。 

処理システムは,文字集合種別CS2に対するビットをONEに設定する文字集合(1/7.2.11参照)のリス

トを記録できなければならない。 

利用者が特に使用する基本ボリューム記述子を規定しない場合は,処理システムは,ボリューム記述子

番号0の基本ボリューム記述子を使用しなければならない。 

処理システムは,利用者の要求があれば,第3部で規定した記述子中のregid(1/7.4参照)欄の不正ビ

ット又は保護ビットを変更してもよい。 

regid(1/7.4参照)の適用範囲の情報を更新した結果,今までどおりにregid中の識別情報によって同意

していたregidの適用範囲で記録した情報を,処理システムが保証できなくなった場合は,処理システム

は,regid中のフラグ欄の不正ビットをセットし,regidの識別子欄を変更してはならない。 

13.2 利用者による不可欠アクセス 

13.2.1 記述子 処理システムは,次に示す記述子の各欄に記録する情報を利用者が供給することを許さな

ければならない。利用者がいずれかの欄の情報を供給しない場合には,処理システムがそれを供給しなけ

ればならない。 

(1) 基本ボリューム記述子 

(a) 基本ボリューム記述子番号 

(b) ボリューム識別子 

(c) ボリューム順序番号 

(d) 最大ボリューム順序番号 

(e) 交換最大水準 

(f) 文字最大集合リスト 

(g) ボリューム集合識別子 

(h) 記述子文字集合 

(2) 区画記述子 

(a) 区画番号 

(b) 区画内容 

(c) アクセス種別 

(d) 区画開始位置 

(e) 区画長 

(3) 論理ボリューム記述子 

(a) 記述子文字集合 

(b) 論理ボリューム識別子 

(c) 論理ブロック長 

(d) 区画マップの個数 

(e) 区画マップ 

24 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

13.3 利用者による任意アクセス 基本ボリューム記述子中のボリューム抄録欄及びボリューム著作権通

告欄で規定するエクステントに記録する情報を利用者が供給することを処理システムが許す場合,利用者

が供給したそれらの情報を処理システムが記録しなければならない。 

13.3.1 記述子 次に示す記述子の各欄に記録する情報を利用者が供給することを処理システムが許す場

合,利用者が供給したそれらの情報を処理システムが記録しなければならない。利用者による欄の情報の

供給がない場合には,処理システムがその情報を供給しなければならない。 

(1) 基本ボリューム記述子 

(a) 文字集合リスト 

(b) 説明用文字集合 

(c) 応用プログラム識別子 

(2) 論理ボリューム記述子 

(a) 範囲識別子 

13.3.2 複数ボリュームのボリューム集合 処理システムは,ボリューム順序番号mを割り当てたボリュ

ーム集合中ボリュームに情報を記録した後は,ボリューム順序番号nを割り当てたボリューム集合中ボリ

ュームに情報を記録する要求を行ってはならない (1≦n<m)。 

処理システムは,ボリューム順序番号nを割り当てたボリューム集合中ボリュームに情報を記録できる

十分な空間がある場合は,ボリューム順序番号m+1を割り当てたボリューム集合中ボリュームに情報を

記録する要求を行ってはならない (1≦n≦m)。 

14. 受領システムに対する要件 

14.1 一般 処理システムは,第3部で規定した媒体交換水準の一つに従って,ボリューム集合中の3/10.

で規定したすべての記述子を解釈できなければならない。 

利用者が使用する基本ボリューム記述子を特に規定しない場合は,処理システムは,ボリューム記述子

番号0の基本ボリューム記述子を使用しなければならない。 

14.2 利用者による不可欠アクセス 

14.2.1 記述子 処理システムは,基本ボリューム記述子中のボリューム抄録欄及びボリューム著作権通告

欄で規定するエクステントに記録した情報を利用者に提供しなければならない。 

処理システムは,次に示す記述子の各欄に記録した情報へのアクセスを利用者に許さなければならない。 

(1) 基本ボリューム記述子 

(a) ボリューム識別子 

(b) ボリューム順序番号 

(c) 最大ボリューム順序番号 

(d) 交換水準 

(e) 交換最大水準 

(f) 文字最大集合リスト 

(g) ボリューム集合識別子 

(h) 記述子文字集合 

(i) 説明用文字集合 

(2) 区画記述子 

(a) 区画番号 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(b) 区画内容 

(c) アクセス種別 

(d) 区画開始位置 

(e) 区画長 

(3) 論理ボリューム記述子 

(a) 論理ボリューム識別子 

(b) 範囲識別子 

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X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

第4部 ファイル構造 

第1章 一般 

1. 適用範囲 この規格は,第1部の適用範囲(1/1.参照)に加えて,第4部として,次を規定すること

によって,ファイル構造に関するフォーマット及び関連システム要件を規定する。 

(1) ファイルの配置 

(2) ファイルの属性 

(3) 論理ボリュームのファイル間の関連 

(4) 媒体交換の水準 

(5) 異なるシステム間での情報交換を可能にするために,情報処理システムが提供する処理に対する要件 

第4部は,この要件を規定するために,第4部に適合する媒体を作成又は受領しようとするシステ

ムが提供する機能を規定する。 

2. 部の参照 第1部の部の参照(1/2.参照)を第4部に適用する。 

3. 他の部との関係 他の規格又は他の部に対する第4部の関係を,3.が規定する。 

3.1 

入力 第4部は,他の規格又は他の部による次の規定を必要とする。 

(1) 一つ以上のボリュームから成るボリューム集合 

(2) ボリューム順序番号(4/8.1参照)を割り当てる方法 

(3) 区画から成る論理ボリューム 

(4) 論理ボリューム中の区画の,番号による識別情報 

(5) ボリュームを第3部に従って記録する場合,3/8.8に従って番号付けた区画 

(6) 一つ以上のファイル集合を記録する論理ボリュームの識別情報 

(7) 論理ボリュームの区画を固定長の論理ブロックに分割する方式 

(8) 区画中の論理ブロック番号による識別情報 

(9) 論理ブロックの大きさ。512の整数倍であること。 

(10) 論理ブロックが未記録かどうかの判定手段 

(11) ボリュームを第3部に従って記録する場合,論理ブロックを構成する論理セクタのすべてが未記録の

場合,その論理ブロックは未記録とする。論理ブロックは,完全に記録済み又は完全に未記録のいず

れかでなければならない。 

(12) 論理ボリュームのファイル集合記述子列(4/8.3.1参照)の先頭エクステントを識別する手段 

(13) ボリュームを第3部に従って記録する場合,論理ボリュームのファイル集合記述子列の先頭のエクス

テントは,ファイル集合記述子を記録した論理ボリュームを記述する論理ボリューム記述子の論理ボ

リューム内容用欄(3/10.6.7参照)に,long̲ad(4/14.14.2参照)として記録する。 

(14) 論理ボリュームの論理ボリュームヘッダ記述子(4/14.15参照)を指定する手段 

(15) ボリュームを第3部に従って記録する場合,論理ボリュームの最新論理ボリューム保全記述子の論理

ボリューム内容用欄(3/10.10.5参照)に,論理ボリュームヘッダ記述子を記録する。 

(16) ファイル集合を記録する論理ボリュームの各区画について次で示すものを識別する手段 

(a) 未割付け空間表及び未割付け空間ビットマップ(4/10.参照) 

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(b) 未初期化空間表及び未初期化空間ビットマップ(4/10.参照) 

(c) 区画保全表(4/10.参照) 

ボリュームを第3部に従って記録する場合,区画を記述する区画記述子(3/10.5参照)の区画内容

用欄(3/10.5.6参照)は,区画ヘッダ記述子(4/14.3参照)として記録する。その区画記述子は,区画

内容欄が “+NSR02” でなければならない。 

3.2 

出力 第4部は,他の規格又は他の部が使ってもよい次の内容を規定する。 

(1) ファイルのデータ空間(4/8.8.2参照) 

(2) ファイルの属性 

(3) ディレクトリの属性 

(4) ディレクトリ階層の属性 

4. 適合性 

4.1 

媒体の適合性 第1部の媒体の適合性(1/3.1参照)を第4部に適用する。 

4.2 

情報処理システムの適合性 第1部の情報処理システムの適合性(1/3.2参照)を第4部に適用する。 

5. 定義 第1部の定義(1/5.参照)に追加して,次の定義を第4部に適用する。 

5.1 

エクステント (extent)  昇順に連続する論理ブロック番号をもつ論理ブロックの列。エクステント

の番地又は位置は,その先頭論理ブロックの番号とする。 

5.2 

ファイル集合 (file set)  ファイル及びディレクトリの集まり。 

5.3 

グループID (group ID)  利用者のグループの識別情報。 

5.4 

論理ブロック (logical block)  論理ボリューム中の割付けの単位。 

5.5 

論理ボリューム (logical volume)  一つ以上のファイル集合を記録した区画の空でない集合。 

5.6 

区画 (partition)  ボリューム中の論理ブロックのエクステント。 

5.7 

利用者ID (user ID)  利用者の識別情報。 

6. 表記法 第1部の表記法(1/6.参照)を第4部に適用する。 

7. 基本種別 第1部の基本種別(1/7.参照)に追加して,次の基本種別を第4部に適用する。 

7.1 

記録番地 論理ブロック番地は,lb̲addrで示し,図4/1のフォーマットで記録する。 

図4/1 論理ブロック番地 (lb̲addr) のフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

論理ブロック番号 

Uint32 (1/7.1.5) 

区画参照番号 

Uint16 (1/7.1.3) 

7.1.1 

論理ブロック番号 (RBP0)  区画参照番号欄で識別する区画の先頭からの相対ブロック番号を指

定する。論理ブロック番号0は,区画の先頭の論理ブロックであることを示す。 

7.1.2 

区画参照番号 (RBP4)  論理ボリューム(4/3.1参照)中の区画の識別番号を指定する。 

7.2 

記述子タグ 第4部で規定する記述子には,16バイト長の構造であるタグ (tag) を記述子の先頭に

記録する。タグは,図4/2のフォーマットで記録する。 

参考 共通のタグ構造を使用するのは,二つの主な理由がある。一つは,ほとんどの記述子は,共通

なCRC及びフォーマット版数を扱う必要があるためである。もう一つの理由は,媒体の破壊又

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は何らかの方法で不正になった後の回復を実現するためである。ここで示すタグは,自己識別

する構造であり,小さな環境でも確認できる。 

図4/2 タグ (tag) のフォーマット 

RBP 

長さ 

名前 

内容 

 0 

タグ識別子 

Uint16 (1/7.1.3) 

 2 

記述子版数 

Uint16 (1/7.1.3) 

 4 

タグチェックサム 

Uint 8 (1/7.1.1) 

 5 

予備 

#00バイト 

 6 

タグ通し番号 

Uint16 (1/7.1.3) 

 8 

記述子CRC 

Uint16 (1/7.1.3) 

10 

記述子CRC長 

Uint16 (1/7.1.3) 

12 

タグ位置 

Uint32 (1/7.1.5) 

7.2.1 

タグ識別子 (RBP0)  記述子種別を指定する。種別0は,第4部で規定する記述子のフォーマッ

トでないことを示す。種別1〜7及び9は,第3部で規定する。種別8は,第3部及び第4部で同一に規

定する。種別256〜265は,第4部で規定する。その他の種別は,将来の標準化のための予備とする。第4

部で規定する記述子種別を,図4/3に示す。 

図4/3 記述子の解釈 

種別 

解釈 

 8 

終端記述子(3/10.9及び4/14.2) 

 256 

ファイル集合記述子 (4/14.1) 

 257 

ファイル識別記述子 (4/14.4) 

 258 

割付けエクステント記述子 (4/14.5) 

 259 

間接エントリ (4/14.7) 

 260 

終端エントリ(4/14.8) 

 261 

ファイルエントリ (4/14.9) 

 262 

拡張属性ヘッダ記述子 (4/14.10.1) 

 263 

未割付け空間エントリ (4/14.11) 

 264 

空間ビットマップ記述子 (4/14.12) 

 265 

区画保全エントリ (4/14.13) 

7.2.2 

記述子版数 (RBP2)  記述子の版数を示し,値2を指定する。 

7.2.3 

タグチェックサム (RBP4)  タグの0〜3バイトと5〜15バイトとの和を256で割った余りを指定

する。 

7.2.4 

予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,#00を設定する。 

7.2.5 

タグ通し番号 (RBP6)  記述子集合の識別情報を指定する。この欄の内容が0の場合は,記述子

集合の識別をしないことを意味する。 

参考 この欄は,記述子をグループに分けるために使用できる。例えば,書換形媒体を再使用する場

合,処理システムでは,ボリュームを初期化したときに使用した順序番号と異なる順序番号を

選択してもよい。これによって,障害回復機構は,回復する必要のない以前のデータの回復を

避けることができる。この方式を代替する唯一の方式は,ボリュームの初期化を強制すること

である。 

7.2.6 

記述子CRC (RBP8)  記述子タグ直後の先頭バイトから始まる記述子バイトのCRCを指定する。

バイト数は,記述子CRC長欄で指定する。CRCは16ビットで,CRC-ITU-T多項式(ITU-T勧告V. 41参

照)で生成する。 

x16+x12+x5+1 

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備考 例えば,#70 #6A #77の3バイトのCRCは,#3299である。処理システムは,記述子CRC長欄

の値を0にすることで,CRCの計算を避けられる。このとき,記述子CRCの値も0とする。 

7.2.7 

記述子CRC長 (RBP10)  記述子CRCを計算するのに使用したバイト数を指定する。 

7.2.8 

タグ位置 (RBP12)  記述子の先頭バイトを含む論理ブロックの番号を指定する。論理ブロック番

号は、この記述子を記録する区画内における論理ブロック番号である。 

参考 タグ位置は冗長に見えるが、そのおもな目的は、論理セクタ又は論理ブロックの先頭16バイト

が記述子タグと同一フォーマットの場合、高い確度でそれを記述子タグとすることである。 

第2章 ファイル構造のための媒体に対する要件 

8. ファイル構造 

8.1 

ボリューム集合 ボリューム集合の各ボリュームには,4/3.1に示すとおりにボリューム順序番号を

割り当てる。 

8.2 

ボリューム集合中の情報の構成 論理ボリューム及び論理ボリュームに関連するファイル集合は,

ボリューム集合に記録する。 

8.3 

論理ボリューム中の情報の構成 第4部では,論理ボリュームを一つ以上のボリュームに存在する

区画の集合とする。 

8.3.1 

ファイル集合記述子列 ファイル集合記述子列は,論理ボリュームにエクステントの列として記録

する。ファイル集合記述子列は,図4/4(原文参照)に示すスキーマに従って記録する。 

すべてのファイル集合記述子に,ファイル集合記述子番号を割り当てる。 

すべてのファイル集合に,ファイル集合番号を割り当てる。 

8.4 

区画中の情報の構成 ファイル集合を記録する論理ボリュームの各区画について,次で示すものの

位置を識別する手段として,第4部の入力パラメタ(4/3.1参照)で指定する必要がある。 

(1) 未割付け空間表及び未割付け空間ビットマップ(4/10.参照) 

(2) 未初期化空間表及び未初期化空間ビットマップ(4/10.参照) 

(3) 区画保全表(4/11.参照) 

8.5 

ファイル集合 ファイル集合は,ファイル集合記述子で識別し,次で示すものを指定する。 

(1) ファイル集合を記録する論理ボリュームの名前 

(2) ファイル集合記述子で識別するファイル集合に関連する記述子の欄で使用可能な文字集合 

(3) ファイル集合記述子で識別するファイル集合のファイルを記述するディレクトリ階層のルートの識別

情報 

(4) ファイル集合の著作権及び抄録についての情報 

8.6 

ディレクトリ ディレクトリは,0個以上のファイル又はディレクトリの識別情報をもつ。ディレク

トリ階層は,一つのルートディレクトリから始まるディレクトリの集合とする。 

ディレクトリは,図4/5(原文参照)のスキーマに従って記録する。 

8.6.1 

ディレクトリ記述子の順序 ディレクトリのディレクトリ記述子を,第4部に従って並べる場合,

次の順に並べる。 

(1) ファイル識別子の相対値の昇順 

(2) ファイル版数の相対値の降順 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.6.2 

ディレクトリ階層の大きさの制限 ディレクトリ階層中のディレクトリで記述するディレクトリ

及びファイルの個数の合計は,232より小さくなければならない。 

8.7 

パス名 パス名は,ファイル又はディレクトリを名前で示す場合に使用する。 

8.7.1 

帰着パス名 ディレクトリ階層中では,ファイル又はディレクトリを示すすべてのパス名は,帰着

パス名をもつ。 

8.8 

ファイル ファイルは,記録したデータの位置及び属性を指定するファイルエントリ(4/14.9参照)

で記述する。 

8.8.1 

ファイルの属性 ファイルエントリは,ファイルの属性を規定する。属性の幾つかはファイルエン

トリ中の欄に記録する。残りは,拡張属性として記録する。 

8.8.2 

ファイルのデータ空間 ファイルのデータ空間は,次で示すものとする。 

(1) ファイルを論理ブロックのエクステントの列の内容として記録する場合,このエクステントがファイ

ルのデータ空間とする。データ空間のバイトには,昇順に連続番号を割り当てる。番号付けは,デー

タ空間の先頭エクステントの先頭論理ブロックの先頭バイトに割り当てる0から始まる。 

(2) ファイルをファイルエントリの割付け記述子欄に記録する場合,ファイルエントリの割付け記述子欄

の先頭バイトから始まる割付け記述子欄の長さで指定するバイト数がファイルのデータ空間とする。

データ空間のバイトは,昇順に連続番号を割り当てる。番号付けは,データ空間の先頭バイトに割り

当てる0から始まる。 

ファイルのデータ空間のバイト数を,ファイルの情報長(4/14.9.10参照)と呼ぶ。 

8.9 

レコード構造 ファイルの情報を,4/14.9.7に従うレコードの集合としてもよい。 

8.10 情報制御ブロック (ICB)  ファイルの各インスタンスは,ICBの一つのエントリで記述する。ファ

イルのインスタンスを記述するエントリの集合は,一つ以上のICB中のエントリの集合で記述する。この

ICBの集合は,4/8.10.1で示すICB階層を形成する。 

ICBは,論理ブロックのエクステント中に記録するICBエントリの列とする。ICBの番地又は位置は,

そのエクステントの番地とする。列の一つのエントリは,次に示すもののいずれかとする。 

(1) ファイル又はエクステントの集合の記録実体を記述する,直接エントリ 

(2) ほかのICBを記述する,間接エントリ(4/14.7参照) 

(3) このエントリ以降にエントリがないことを示す,終端エントリ(4/14.8参照) 

(4) このエントリ以降にエントリがないことを示す,未記録論理ブロック 

8.10.1 ICB階層 ICB階層は,ルートICBから始まるICBの集合とする。ルートICBは,ICB階層のレ

ベル1の唯一のICBとする。間接エントリによってほかのICBを識別するICBは,識別されるICBの親

ICBとする。 

9. 拡張属性 拡張属性は,属性種別及び属性副種別を指定し,属性ごとの固有の情報を指定してもよい。

拡張属性は,ファイルに関連する。すべての拡張属性は,一つ以上の拡張属性空間に記録する。属性種別

欄及び属性副種別欄が同一内容である拡張属性を,拡張属性のインスタンスと呼ぶ。 

拡張属性空間は,次に示すものの一つとする。 

(1) ファイルエントリの拡張属性欄 

(2) ファイルエントリで識別するICBによって記述するファイル 

いずれの場合でも,拡張属性空間は,図4/6(原文参照)で示すスキーマに従って記録する。 

31 

X 0607-1996  

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10. 区画空間管理 第4部では,区画の空間管理の種別として2種類を規定する。一つは,割付け可能な

空間(未割付け空間)とし,もう一つは,割付けの前に準備が必要な空間(未初期化空間)とする。いず

れの場合も,区画空間を,区画中の論理ブロックの集まりを指定する空間集合で指定する。空間集合は,

4/l0.1で示す空間表又は空間ビットマップとして記録する。 

10.1 空間集合 空間集合は,空間表又は空間ビットマップとして記録する。 

空間表は,間接エントリ及び未割付け空間エントリ(4/14.11参照)から成るICB階層として記録する。

空間集合の論理ブロックは,空間表の最終の空間エントリで示すエクステントに属するすべての論理ブロ

ックとする。 

空間ビットマップは,1エクステントで記録したnビットの列を含む空間ビットマップ記述子として記

録する。ここで,nは区画の論理ブロック数とする。ビットsの値は,バイトip (s/8) のビットrem (s, 8) に

記録する。ここで,エクステントの先頭バイトをバイト0とする。空間集合は,ビットsがONEであるす

べての論理ブロックから成る。 

11. 区画の保全 区画の保全状況は,媒体に記録する情報の状態を示し,区画ヘッダ記述子(4/14.3参照)

で指定する区画保全表に記録する。これは,間接エントリ及び次に示す区画保全エントリから成る。 

(1) オープン保全エントリは,最後のクローズ保全エントリが存在すればその記録後に,区画に何らかの

データを記録する前に記録する必要がある。 

(2) クローズ保全エントリは,利用者のデータを完全に記録し,第4部に適合する区画中に記録する記述

子を記録した後に記録してもよい。 

(3) 安定保全エントリは,第4部に適合する区画に記録するすべての記述子を記録した後に記録してもよ

い。ただし,ファイルを記述するファイルエントリのファイル種別欄(4/14.6.6参照)の内容が0,5,

6,7又は9であるファイルのデータの記録が完了している必要はない。 

12. 割付け記述子 割付け記述子(4/14.14参照)は,エクステントの位置,長さ及び種別を示す。エクス

テントの種別は,次のとおりとする。 

(1) データを記録済み 

(2) 割付け済みかつ未記録 

(3) 未割付けかつ未記録 

未割付け又は未記録のエクステントの内容は,すべてが#00バイトと解釈する。割付けは,現在又は将

来の使用のために一つ以上のエクステントを予約し,記録ができることを保証するとともに,ほかで使用

されないことを保証する。 

割付け記述子の列は,エクステント又は欄に連続的に記録する。 

割付け記述子の列のエクステント又は欄は,次のいずれかで終了する。 

(1) 欄の終了 

(2) エクステント長欄が0の割付け記述子 

(3) 割付け記述子の列の記録が続く続きエクステントを識別する割付け記述子 

続きエクステントは,図4/7(原文参照)のスキーマに従って記録する。 

割付け記述子は,関連する情報長を示す。これは,エクステント中の情報の量をバイト数で示す。ext̲ad

(4/14.14.3参照)は,情報長を欄としてもつ。ほかの割付け記述子は,情報長はエクステント長と等しい。 

32 

X 0607-1996  

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12.1 ファイルの記述 ファイルのエクステントを記述する割付け記述子の列を,ファイル本体として記

録し,その後にファイル後部を付けて,図4/8(原文参照)のスキーマに従って記録する。 

LBSは,論理ブロック長を示す。割付け記述子の種別は,ICBタグ欄のフラグ欄(4/14.6.8参照)で指

定する。 

13. 記述子の記録 フォーマットをバイト位置 (BP) で示す第4部の記述子は,論理ブロックの先頭バイ

トが記述子の先頭バイトになるように記録することを示し,その記述子の長さは,空間ビットマップ記述

子の長さを除いて,論理ブロック長を超えない。 

フォーマットを相対バイト位置 (RBP) で示す第4部の記述子は,記述子の説明で指定する以外に論理

ブロック中の位置に関する制限はない。 

記述子を論理ブロックに記録するとき,記述子の終端から論理ブロックの終端までの空間は,将来の標

準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14. ファイルデータ構造 

14.1 ファイル集合記述子 ファイル集合記述子は,図4/9(原文参照)に示すフォーマットで記録し,フ

ァイル及びディレクトリ集合を識別する。 

14.1.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別欄の内容を256とする。 

14.1.2 記録日時 (BP16)  この記述子を記録した日時を指定する。 

14.1.3 交換水準 (BP28)  この記述子で記録するファイル集合の現状の媒体交換水準(4/15参照)を指定

する。 

14.1.4 交換最大水準 (BP30)  この記述子の交換水準欄で指定可能な交換水準の最大値を指定する。 

14.1.5 文字集合リスト (BP32)  この記述子によって記述するファイル集合の中に記録する,第4部で規

定した記述子の,内容をcharspec(1/7.2.1参照)とする欄が指定する文字集合を識別する。 

14.1.6 文字最大集合リスト (BP36)  この記述子の文字集合リスト欄には,この欄(1/7.2.11参照)で規

定しない文字集合を指定してはならない。 

14.1.7 ファイル集合番号 (BP40)  この記述子に割り当てたファイル集合番号を指定する。 

14.1.8 ファイル集合記述子番号 (BP44)  この記述子に割り当てたファイル集合記述子番号を指定する。 

14.1.9 論理ボリューム識別子用文字集合 (BP48)  論理ボリューム識別子欄で使用可能なd文字(1/7.2

参照)を指定する。 

14.1.10 論理ボリューム識別子 (BP112)  ファイル集合に記録する論理ボリュームの識別子を指定する。 

14.1.11 ファイル集合用文字集合 (BP240)  d文字(1/7.2参照)を規定する第4部の幾つかの欄の記述子

で使用可能なd文字(1/7.2参照)を指定する。 

14.1.12 ファイル集合識別子 (BP304)  この記述子で識別したファイル集合の識別子を指定する。 

14.1.13 著作権ファイル識別子 (BP336)  この記述子で識別したファイル集合中に記録した情報に対する

著作権通告を含むルートディレクトリ中の一つのファイルを識別する。 

14.1.14 抄録ファイル識別子 (BP368)  この記述子で識別したファイル集合中に記録した情報に対する抄

録を含むルートディレクトリ中の一つのファイルを識別する。 

14.1.15 ルートディレクトリ (BP400)  この記述子で識別したファイル集合に関連するディレクトリ階層

のルートディレクトリを記述するICBの位置を指定する。 

33 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.1.16 範囲識別子 (BP416)  媒体の作成者と受領者との間の同意を取った記述子の欄の使用規則及び制

限を規定する範囲の識別情報を指定する。 

14.1.17 後続エクステント (BP448)  ファイル集合記述子列における続きのエクステントを指定する。 

14.1.18 予備 (BP464)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.2 終端記述子 この記述子は,図4/10(原文参照)に示すフォーマットでファイル集合記述子列(4/8.3.1

参照)の終端として記録してもよい。 

14.2.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(3/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を8とする。 

14.2.2 予備 (BP16)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.3 区画ヘッダ記述子 この記述子は,未割付け空間表,未初期化空間表及び区画保全表を規定する。

4/3.1の規定に従って,図4/11(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.3.1 未割付け空間表 (RBP0)  この区画の未割付け空間表(4/10参照)を指定する。 

14.3.2 未割付け空間ビットマップ (RBP8)  この区画の未割付け空間ビットマップ(4/10参照)を記録

したエクステントを指定する。 

14.3.3 区画保全表 (RBP16)  この区画の区画保全表(4/11参照)を指定する。 

14.3.4 未初期化空間表 (RBP24)  この区画の未初期化空間表(4/10参照)を指定する。 

14.3.5 未初期化空間ビットマップ (RBP32)  この区画の未初期化空間ビットマップ(4/10参照)を記録

したエクステントを指定する。 

14.3.6 予備 (RBP40)  将来の標準化のために予備とし,すべてのバイトに#00を設定する。 

14.4 ファイル識別記述子 この記述子は,図4/12(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.4.1 記述子タグ (RBP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を257とする。 

14.4.2 ファイル版数 (RBP16)  このファイル識別子欄で指定したファイルの版数番号を1〜32767の数

字で指定する。 

14.4.3 ファイル特性 (RBP18)  図4/13(原文参照)に示すファイル特性を指定する。 

14.4.4 ファイル識別子の長さ (=L̲FI) (RBP19)  ファイル識別子欄の長さをバイト数で指定する。 

14.4.5 ICB (RBP20)  ファイルを記述しているICBの位置を指定する。 

14.4.6 処理システム用の長さ (=L̲IU) (RBP36)  処理システム用欄の長さをバイト数で指定する。 

14.4.7 処理システム用 (RBP38)  L̲IUが0より大きい場合,最初の32バイトにregid(1/7.4参照)形

式で処理システムの識別情報を指定する。処理システムは,残りの領域の内容を認識でき,それに従って

実行できる。残りの領域の内容は,第4部で規定しない。このregidの範囲は,この記述子で識別したフ

ァイルの内容と属性を規定する記述子内容を含んでいる。 

14.4.8 ファイル識別子 (RBP [L̲IU+38])  ICB欄で識別するICBによって記述したファイルの識別情報

を指定する。 

14.4.9 埋込み (RBP [L̲FI+L̲IU+38])  すべてのバイトを#00に指定する。 

14.5 割付けエクステント記述子 図4/14(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.5.1 記述子タグ (RBP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を258とする。 

14.5.2 先行割付けエクステント位置 (RBP16)  記述子を記述する区画中に,この先行割付けエクステン

トの番地を指定する。 

14.5.3 割付け記述子の長さ (=L̲AD) (RBP20)  ファイル識別子欄の長さをバイト数で指定する。 

34 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.6 ICBタグ ICB中のすべてのエントリは共通形式を持ち,共通フォーマットではtag(4/7.2参照)の

後に,図4/15(原文参照)に示すicbtagがあり,その後に,各エントリ種別に一意であってこのエントリ

定義に記述する部分が続く。 

14.6.1 記録済み直接エントリの個数 (RBP0)  このエントリより前にこのICB階層中に記録した直接エ

ントリの個数を指定する。 

14.6.2 方策種別 (RBP4)  ICBが属するICB階層を構成する方策(図4/16原文参照)に示す数値を指定

する。 

14.6.3 方策パラメタ (RBP6)  方策種別欄で指定した方策に従って解釈する。 

14.6.4 最大エントリ番号 (RBP8)  ICBに記録可能なエントリの最大個数を指定する。 

14.6.5 予備 (RBP10)  将来の標準化のための予備とし,#00を設定する。 

14.6.6 ファイル種別 (RBP11)  図4/17(原文参照)に示すファイルの種別を指定する。 

14.6.7 親ICB位置 (RBP12)  親のICBの位置を指定する。 

14.6.8 フラグ (RBP18)  図4/18(原文参照)に示すファイルの記録情報を指定する。 

14.7 間接エントリ 図4/19(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.7.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を259とする。 

14.7.2 ICBタグ (BP16)  この記述子に対するicbtag(4/14.6参照)のファイル種別欄の内容を3とする。 

14.7.3 間接ICB (BP36)  ほかのICBの番地を指定する。 

14.8 終端エントリ 図4/20(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.8.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を260とする。 

14.8.2 ICBタグ (BP16)  この記述子に対するicbtag(4/14.6参照)のファイル種別欄の内容を11とする。 

14.9 ファイルエントリ 図4/21(原文参照)に示すフォーマットでICBに記録する直接エントリとする。 

14.9.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を261とする。 

14.9.2 ICBタグ (BP16)  この記述子に対するicbtag(4/14.6参照)のファイル種別欄の内容は,4/14.6.6

の規定に従って記録する。 

14.9.3 利用者ID (BP36)  ファイル所有者の利用者IDを指定する。 

14.9.4 グループID (BP40)  ファイル所有者のグループIDを指定する。 

14.9.5 許可条件 (BP44)  下に示す欄のビット31の設定に従って利用者のクラス別に許可するファイル

のアクセス(図4/22原文参照)を指定する。 

(1) 利用者の利用者IDが,利用者ID欄と同じである場合,ビット10〜14を適用する。 

(2) (1)以外で,利用者のグループIDが,グループID欄と同じ場合,ビット5〜9を適用する。 

(3) ほかは,ビット0〜4を適用する。 

14.9.6 ファイルリンク数 (BP48)  このICBを識別するファイル識別記述子の個数を指定する。 

14.9.7 レコードフォーマット (BP50)  図4/23(原文参照)に示すファイル中の情報のフォーマットを指

定する。 

14.9.8 レコード表示属性 (BP51)  図4/24(原文参照)に示すファイル中にレコードの処理を規定し,文

字表示装置に表示する際の処理を指定する。 

14.9.9 レコード長 (BP52)  ファイル中の各レコードの長さをバイト数で指定する。 

14.9.10 情報長 (BP56)  ファイルに対する割付け記述子の情報長の和に等しい(4/8.8.2及び4/12参照)。 

14.9.11 記録済み論理ブロック数 (BP64)  ファイルに対して割付け記述子で指定した記録済み論理ブロ

ックの個数(4/12.1参照)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.9.12 アクセス日時 (BP72)  このファイルエントリを記録する前に,ファイル作成又はファイルに読出

しアクセスを行った最新日時を指定する。 

14.9.13 変更日時 (BP84)  ファイルに対する書込みアクセス又はファイル作成の最新日時を指定する。 

14.9.14 属性日時 (BP96)  ファイルの属性を変更又はファイル作成の最新日時を指定する。 

14.9.15 チェックポイント (BP108)  ファイルの最初のインスタンスについて1を指定し,利用者が指示

する際に1だけ増加する。 

14.9.16 拡張属性ICB (BP112)  ファイルに対する拡張属性ファイルを記述するICBを指定する。 

14.9.17 処理システム識別子 (BP128)  ファイルエントリに対する割付け記述子の処理システム用欄があ

る場合,その内容を認識し,その内容に従って実行可能な処理システムの識別情報を指定する。 

14.9.18 一意ID (BP160)  ファイルに対する数値識別子を指定する。 

14.9.19 拡張属性の長さ (=L̲EA) (BP168)  拡張属性欄の長さをバイト数で指定する。 

14.9.20 割付け記述子の長さ (=L̲AD) (BP172)  割付け記述子欄の長さをバイト数で指定する。 

14.9.21 拡張属性 (BP176)  拡張属性空間(4/9.参照)を指定する。 

14.9.22 割付け記述子 (BP [L̲EA+176])  4/12.1の規定に従って記録した割付け記述子列とする。 

14.10 拡張属性 拡張属性に関するファイルを14.10では現ファイルとする。 

14.10.1 拡張属性ヘッダ記述子 拡張属性ヘッダ記述子は,図4/25(原文参照)で示すフォーマットで記録

する。 

14.10.1.1 記述子タグ (RBP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を262とする。 

14.10.1.2 処理システム属性位置 (RBP16)  処理システム用拡張属性の先頭を,ファイルの拡張属性を記

録する拡張属性空間の先頭からのバイトの相対位置で指定する。 

14.10.1.3 応用プログラム属性位置 (RBP20)  応用プログラム用拡張属性の先頭を,ファイルの拡張属性

を記録する拡張属性空間の先頭からのバイトの相対位置で指定する。 

14.10.2 共通フォーマット 拡張属性は,図4/26(原文参照)で示すフォーマットで記録する。 

14.10.2.1 属性種別 (RBP0)  拡張属性の種別を指定する。 

14.10.2.2 属性副種別 (RBP4)  拡張属性の副種別を指定する。 

14.10.2.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.2.4 属性長 (=A̲L) (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.2.5 属性データ (RBP12)  この欄の解釈は,属性種別欄の値に従う。 

14.10.3 文字集合情報 文字集合情報拡張属性は,図4/27(原文参照)に示すフォーマットで記録する。現

ファイルの内容を解釈するのに使う符号化文字集合を指定する。 

14.10.3.1 属性種別 (RBP0)  1を指定する。 

14.10.3.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.3.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.3.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.3.5 エスケープシーケンス長 (=ES̲L) (RBP12)  エスケープシーケンス欄の長さをバイト数で指

定する。 

14.10.3.6 文字集合種別 (RBP16)  1/7.2.1.1で規定した文字集合種別を指定する。ただし,文字集合情報

欄(1/7.2.1.2参照)の代りにエスケープシーケンス欄を使用する。 

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X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.10.3.7 エスケープシーケンス (RBP17)  ISO 2022及びJIS X 0221に従って一つ以上のエスケープシー

ケンス,制御シーケンス又はエスケープ・制御両シーケンスを規定する。これらのシーケンスは,ISO 2022

又はJIS X 0211に従って8ビット環境でファイルの内容を解釈するのに使用する符号化文字集合を指定し,

暗黙的に呼び出す。 

14.10.4 代替許可条件 この拡張属性は,ISO 9660のファイルアクセス許可条件をサポートするのに使用

可能な欄を図4/28(原文参照)に示すフォーマットで指定する。 

14.10.4.1 属性種別 (RBP0)  3を指定する。 

14.10.4.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.4.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.4.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.4.5 所有者識別情報 (RBP12)  この拡張属性のグループ識別情報欄によって識別するグループに所

属するファイル所有者の識別情報を16ビット数で指定する。 

14.10.4.6 グループ識別情報 (RBP14)  ファイル所有者が所属するグループの識別情報を16ビット数で

指定する。 

14.10.4.7 許可条件 (RBP16)  利用者クラス別にファイルの読出し,書込み,実行及び削除のアクセス許

可を図4/29(原文参照)に示すフォーマットで指定する。 

14.10.5 ファイル日時拡張属性 現ファイルに対する日時を図4/30(原文参照)に示すフォーマットで指定

する。 

14.10.5.1 属性種別 (RBP0)  5を指定する。 

14.10.5.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.5.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.5.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.5.5 データ長 (=D̲L) (RBP12)  ファイル日時存在欄で規定する日時を記録するために使うバイト

数を指定する。 

14.10.5.6 ファイル日時存在 (RBP16)  ファイル日時欄にどの日時を記録するかを図4/31(原文参照)に

示すフォーマットで指定する。 

14.10.5.7 ファイル日時 (RBP20)  ファイル日時存在欄で示す日時を,そのビット位置の昇順にtimestamp

(1/7.3参照)として連続的に記録する。 

14.10.6 情報日時拡張属性 現ファイル情報に対する日時を図4/32(原文参照)に示すフォーマットで指定

する。 

14.10.6.1 属性種別 (RBP0)  6を指定する。 

14.10.6.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.6.3 予備 (RBP5)  将来の標準化用のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.6.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.6.5 データ長 (=D̲L) (RBP12)  情報日時存在欄で規定する日時を記録するために使うバイト数を

指定する。 

14.10.6.6 情報日時存在 (RBP16)  情報日時欄にどの日時を記録するかを図4/33(原文参照)に示すフォ

ーマットで指定する。 

14.10.6.7 情報日時 (RBP20)  情報日時存在欄で示す日時を,そのビット位置の昇順にtimestamp(1/7.3

参照)として連続的に記録する。 

37 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.10.7 装置仕様 媒体の作成者と受領者との間の同意した装置を図4/34(原文参照)に示すフォーマット

で指定する。 

14.10.7.1 属性種別 (RBP0)  12を指定する。 

14.10.7.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.7.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.7.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.7.5 処理システム用の長さ (=IU̲L) (RBP12)  処理システム用欄の長さをバイト数で指定する。 

14.10.7.6 主装置識別情報 (RBP16)  媒体の作成者と受領者との間の同意で決定する。 

14.10.7.7 副装置識別情報 (RBP20)  媒体の作成者と受領者との間の同意で決定する。 

14.10.7.8 処理システム用 (RBP24)  IU̲Lが0より大きい場合,最初の32バイトにregid形式で処理シス

テムの識別情報を指定する。処理システムは,残りの領域の内容を認識でき,その内容に従って実行でき

る。残りの領域の内容は第4部では規定しない。 

14.10.8 処理システム用拡張属性 図4/35(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.10.8.1 属性種別 (RBP0)  2048を指定する。 

14.10.8.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.8.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.8.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.8.5 処理システム用の長さ (=IU̲L) (RBP12)  処理システム用欄の長さを指定する。 

14.10.8.6 処理システム識別子 (RBP16)  処理システム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能

な処理システムの識別情報を指定する。 

14.10.8.7 処理システム用 (RBP48)  処理システム用に確保し,第4部ではこの欄の内容を規定しない。 

14.10.9 応用プログラム用拡張属性 図4/36(原文参照)に示す形式で記録する。 

14.10.9.1 属性種別 (RBP0)  65536を指定する。 

14.10.9.2 属性副種別 (RBP4)  1を指定する。 

14.10.9.3 予備 (RBP5)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.10.9.4 属性長 (RBP8)  拡張属性の全体の長さを指定する。 

14.10.9.5 応用プログラム用の長さ (=AU̲L) (RBP12)  応用プログラム用欄の長さを指定する。 

14.10.9.6 応用プログラム識別子 (RBP16)  応用プログラム用欄の内容を識別する応用プログラム識別子

を指定する。 

14.10.9.7 応用プログラム用 (RBP48)  応用プログラム用に確保し,第4部ではこの欄の内容を規定しな

い。 

14.11 未割付け空間エントリ 図4/37(原文参照)に示すフォーマットでICB内に記録する直接エントリ

とする。 

14.11.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を263とする。 

14.11.2 ICBタグ (BP16)  この記述子に対するicbtag(4/14.6参照)のファイル種別欄の内容を1とする。 

14.11.3 割付け記述子の長さ (=L̲AD) (BP36)  割付け記述子欄の長さをバイト数で指定する。 

14.11.4 割付け記述子 (BP40)  割付け記述子の種別は,ICBタグ欄のフラグ欄(4/14.6.8参照)に従う。 

14.12 空間ビットマップ記述子 区画中のすべての論理ブロックに対するビットを指定し,図4/38(原文

参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.12.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を264とする。 

38 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.12.2 ビット数 (=N̲BT) (BP16)  ビットマップ欄の有効なビットの個数を指定する。 

14.12.3 バイト数 (=N̲B) (BP20)  ビットマップ欄のバイトの個数を指定する。 

14.12.4 ビットマップ (BP24)  区画中の各々の論理ブロックに対するビットを指定する。 

14.13 区画保全エントリ 図4/39(原文参照)に示すフォーマットでICBに記録する直接エントリとする。 

14.13.1 記述子タグ (BP0)  この記述子に対するtag(4/7.2参照)のタグ識別子欄の内容を265とする。 

14.13.2 ICBタグ (BP16)  この記述子に対するicbtag(4/14.6参照)のファイル種別欄の内容を2とする。 

14.13.3 記録日時 (BP36)  この保全エントリを記録した時間を指定する。 

14.13.4 保全種別 (BP48)  保全エントリの種別を図4/40(原文参照)に示す。 

14.13.5 予備 (BP49)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.13.6 処理システム識別子 (BP224)  処理システム用欄の内容を認識し,その内容に従って実行可能な

処理システムの識別情報を指定する。 

14.13.7 処理システム用 (BP256)  第4部では,この欄の内容を規定しない。 

14.14 割付け記述子 

14.14.1 短割付け記述子 short̲adで表し,図4/41(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.14.1.1 エクステント長 (RBP0)  下位の30ビットは,エクステントの長さをバイト数で指定する。上

位の2ビットは,エクステントの種別を表し,その内容を図4/42(原文参照)に示す。 

14.14.1.2 エクステント位置 (RBP4)  この短割付け記述子を記録する区画中のエクステントの論理ブロ

ック番号を指定する。 

14.14.2 長割付け記述子 long̲adで表し,図4/43(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.14.2.1 エクステント長 (RBP0)  4/14.14.1.1に従って記録する。 

14.14.2.2 エクステント位置 (RBP6)  エクステントの論理ブロック番号を指定する。 

14.14.2.3 処理システム用 (RBP10)  処理システム用に確保する。この規格では,この欄の内容を規定し

ない。 

14.14.3 拡張割付け記述子 ext̲adで表し,図4/44(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.14.3.1 エクステント長 (RBP0)  4/14.14.1.1に従って記録する。 

14.14.3.2 記録長 (RBP4)  下位の30ビットは,エクステントに記録するバイト数を指定する。上位の2

ビットは,将来の標準化用に確保し,0を指定する。 

14.14.3.3 情報長 (RBP8)  エクステント位置欄で指定するエクステントの先頭バイトから記録する情報

の長さをバイト数で指定する。 

14.14.3.4 エクステント位置 (RBP12)  エクステントの論理ブロック番号を指定する。 

14.14.3.5 処理システム用 (RBP18)  処理システム用に確保する。この規格では,この欄の内容を規定し

ない。 

14.15 論理ボリュームヘッダ記述子 ファイル及びディレクトリの数値識別子を指定し,図4/45(原文参

照)に示すフォーマットで記録する。 

14.15.1 一意ID (RBP0)  関連する論理ボリューム中に記録するすべてのファイルエントリ中の一意ID欄

の値より大きい値を指定する。 

14.15.2 予備 (RBP8)  将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。 

14.16 パス名 

14.16.1 パス要素 図4/46(原文参照)に示すフォーマットで記録する。 

14.16.1.1 要素種別 (RBP0)  図4/47(原文参照)に示す要素種別を指定する。 

39 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

14.16.1.2 要素識別子の長さ (=L̲CI) (RBP1)  要素種別欄が1又は5である場合,要素識別子欄の長さを

バイト数で指定する。 

14.16.1.3 要素ファイル版数 (RBP2)  要素のファイル版数を指定する。 

14.16.1.4 要素識別子 (RBP4)  要素を識別する。 

15. 媒体交換の水準 第4部は,媒体交換の三つの水準を規定する。 

15.1 水準1 水準1には,次の制約が伴う。 

(1) ファイル識別子欄の長さは12を超えてはならない。 

(2) ディレクトリに対するファイル識別子(4/14.4参照)は,図4/48(原文参照)のスキーマに従う。フ

ァイル識別文字列は,空白,コンマ,ピリオド及び逆ソリダスを除くd文字列とする。ただし,空白,

コンマ,ピリオド及び逆ソリダスが符号拡張文字(1/7.2.9.1参照)の一部ならば,これらをファイル

識別文字列に含んでよい。 

備考 逆ソリダスは,JIS X 0201では円記号に対応する。 

(3) ディレクトリでないファイルに対するファイル識別子(4/14.4参照)は,図4/49(原文参照)のスキ

ーマに従う。 

(4) 同じファイル識別子を持つディレクトリ内の記述子は一つとする。 

(5) ファイルエントリのファイルリンク数欄の値は8を超えてはならない。 

(6) シンボリックリンクを表すファイルエントリは記録しない。 

(7) 帰着パス名(4/8.7.1参照)の最大長は64を超えてはならない。 

15.2 水準2 水準2には,次の制約が伴う。 

(1) ファイル識別子の長さ及び要素識別子欄の長さは14を超えてはならない。 

(2) 帰着パス名(4/8.7.1参照)の最大長は1023を超えてはならない。 

(3) ファイルエントリのファイルリンク数欄の値は8を超えてはならない。 

15.3 水準3 水準3には,制約がない。 

第3章 ファイル構造のためのシステムに対する要件 

16. システム記述に対する要件 第4部は,ある情報を利用者と処理システムとの間で受け渡すことを規

定する。 

17. 作成システムに対する要件 

17.1 一般 処理システムは,4/15.で規定した媒体交換水準の一つに従って,ボリューム集合中の4/14.で

規定したすべての記述子及びファイル集合を記録できなければならない。 

処理システムは,文字集合(1/7.2.11参照)のリストを記録できなければならない。そのリストでは,文

字集合種別CS2に対するビットをONEに設定しなければならない。 

regid(1/7.4参照)の適用範囲の情報を更新した結果,今までどおりにregid中の識別情報によって同意

していたregidの適用範囲で記録した情報を,処理システムが保証できなくなった場合は,処理システム

は,regid中のフラグ欄の不正ビットをセットし,regidの識別子欄を変更してはならない。 

17.2 利用者による不可欠アクセス 

17.2.1 ファイル 処理システムは,記録するファイル集合の構成情報を利用者から得なければならない。 

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17.2.2 ファイル集合 処理システムは,利用者が論理ボリューム上で使用するファイル集合を指定するこ

と及び次に論理ボリュームを記録するボリューム群を識別することを許さなければならない。 

利用者が使用するファイル集合を指定せずに論理ボリュームを指定する場合,処理システムは,ファイ

ル集合番号0をもつファイル集合記述子によって記述するファイル集合を使用しなければならない。 

17.2.3 記述子 処理システムは,次に示す記述子の各欄に記録する情報を利用者が供給することを許さな

ければならない。利用者がいずれかの欄の情報を供給しない場合には,処理システムがそれを供給しなけ

ればならない。 

(1) ファイル集合記述子 

(a) 交換最大水準 

(b) 文字最大集合リスト 

(c) ファイル集合番号 

(d) 論理ボリューム識別子用文字集合 

(e) 論理ボリューム識別子 

(f) ファイル集合識別子 

(g) 著作権ファイル識別子 

(2) ファイル識別記述子 

(a) ファイル版数 

(b) ファイル特性 

(c) ファイル識別子 

処理システムは,利用者から要求されない限り,次に示す記述子の各欄に記録した情報を変更してはな

らない。 

(a) ファイル集合記述子の交換最大水準欄 

(b) ファイル集合記述子の文字最大集合リスト欄 

(c) regid(1/7.4参照)欄のビット0及びビット1 

(d) ファイルエントリのフラグ欄の連続ビット 

(e) ファイルエントリのフラグ欄の再配置不可ビット 

(f) ディレクトリ記述子のファイル特性欄の存在ビット 

17.3 利用者による任意アクセス 次に示す記述子の各欄に記録する情報を利用者が供給することを処理

システムが許す場合,利用者が供給したそれらの情報を処理システムが記録しなければならない。利用者

による欄の情報の供給がない場合には,処理システムがその情報を供給しなければならない。 

(1) ファイル集合記述子 

(a) 文字集合リスト 

(b) ファイル集合用文字集合 

(c) 抄録ファイル識別子 

(d) 範囲識別子 

(2) ファイルエントリ 

(a) 利用者ID 

(b) グループID 

(c) 許可条件 

(d) レコードフォーマット 

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(e) レコード表示属性 

(f) レコード長 

(g) 情報長 

(h) アクセス日時 

(i) 変更日時 

(j) 属性変更日時 

(k) チェックポイント 

(3) 拡張属性 

(a) 属性種別 

(b) 属性副種別 

(c) 属性データ 

17.3.1 レコード 4/14.9.7に従ってファイル構成情報を解釈する指定を,処理システムが利用者に許可す

る場合,処理システムはファイルの各レコードのレコード長及びファイルのデータ空間を構成するバイト

数を利用者から得なければならない。 

17.3.2 ファイル種別 ファイルをISO/IEC 9945-1で規定するブロック専用装置,ISO/IEC 9945-1で規定

する文字専用装置,ISO/IEC 9945-1で規定するFIFOファイル又はISO/IEC 9945-1によって識別する

C-ISSOCKファイル種別に従って解釈する指定を,処理システムが利用者に許可する場合,利用者が供給

するファイル属性を処理システムが記録しなければならない。利用者がファイル属性を供給しない場合は,

それらの属性を処理システムが記録してはならない。 

17.3.3 許可条件 処理システムは,4/14.9.5と4/14.10.4とのどちらか一方又は両方に従ったファイル及び

ディレクトリに対するアクセスを提供しなければならない。しかし,処理システムの保護方式がこれらの

方式と互換性がないとき,処理システムは,そのようなアクセスを提供しなくともよい。 

17.4 制限 

17.4.1 複数ボリュームのボリューム集合 ボリューム順序番号mのボリューム集合中のボリュームに情

報を記録した後は,処理システムに対し,ボリューム順序番号nを割り当てたボリューム集合中のボリュ

ームに情報を記録する要求を行ってはならない (1≦n<m)。 

ボリューム順序番号nを割り当てたボリューム集合中のボリュームに情報を記録できる十分な空間があ

る場合,処理システムに対し,ボリューム順序番号m+1を割り当てたボリューム集合中のボリュームに

情報を記録する要求を行ってはならない (1≦n≦m)。 

17.4.2 レコード長 処理システムは,記録するファイルのレコード長を制限してもよい。処理システムは,

1レコードにつき制限値mを超えるバイトを記録する必要はない。制限値mは,2048以上とする。 

17.4.3 ファイル日時 ファイル日時拡張属性をファイルに対して記録しない場合,処理システムは,ファ

イル日時拡張属性のファイル日時存在欄に0の値を記録したものとして動作しなければならない。 

17.4.4 情報日時 情報日時拡張属性をファイルに対して記録しない場合,処理システムは,情報日時拡張

属性の情報日時存在欄に0の値を記録したものとして動作しなければならない。 

17.4.5 代替許可条件 処理システムは,拡張属性の代替許可条件(4/14.10.4参照)の許可条件欄のビット

0〜ビット3を無視してもよい。ファイルの所有者が要求する場合,拡張属性の代替許可条件(4/14.10.4

参照)の許可条件欄のビット4〜ビット7を無視してもよい。 

18. 受領システムに対する要件 

42 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

18.1 一般 処理システムは,4/15.で規定した媒体交換水準の一つに従って記録するボリューム集合から,

ファイル及び4/14.で規定した記述子を読み出せなければならない。 

利用者が使用するファイル集合を指定せずに論理ボリュームを指定する場合,処理システムは,ファイ

ル集合番号0をもつファイル集合記述子が記述するファイル集合を使用しなければならない。 

18.2 ファイル 処理システムは,記録したファイル構成情報を利用者が利用可能にしなければならない。

処理システムが,ファイル構成情報を4/14.9.7に従ってファイル構成情報と解釈する指定を,処理システ

ムが利用者に許可する場合,処理システムは,ファイルの各レコードのレコード長及びファイルの表示属

性を利用者が利用可能としなければならない。 

18.2.1 ファイル種別 ファイルをISO/IEC 9945-1で規定するブロック専用装置,ISO/IEC 9945-1で規定

する文字専用装置,ISO/IEC 9945-1で規定するFIFOファイル又はISO/IEC 9945-1によって識別する

C̲ISSOCKファイル種別に従って解釈する指定を,処理システムが利用者に許可する場合,処理システム

はファイルの属性を利用者が利用可能としなければならない。 

18.2.2 許可条件 処理システムは,4/14.9.5と4/14.10.4とのどちらか一方又は両方に従ったファイル及び

ディレクトリに対するアクセスを提供しなければならない。しかし,処理システムの保護方式がこれらの

方式と互換性がないとき,処理システムは,そのようなアクセスを提供しなくともよい。 

18.3 利用者による不可欠アクセス 処理システムは,利用者が要求したファイルの位置を求めたり,そ

れらのファイルが記録されたボリュームの位置を求めることを可能にする十分な情報を利用者が供給する

ことを許さなければならない。 

18.3.1 記述子 処理システムは,次に示す記述子の各欄に記録された情報へのアクセスを利用者に許さな

ければならない。 

(1) ファイル集合記述子 

(a) 交換最大水準 

(b) 文字最大集合リスト 

(c) ファイル集合ID 

(d) 著作権ファイル識別子 

(e) 範囲識別子 

(2) ファイル識別子記述子 

(a) ファイル版数 

(b) ファイル特性 

(c) ファイル識別子 

18.4 制限 

18.4.1 レコード長 処理システムは,利用するレコード長を制限してもよい。処理システムは,1レコー

ドにつき制限値mを超えるバイトの利用要求を実行する必要はない。制限値mは,2048以上とする。 

18.4.2 ファイル日時 ファイル日時拡張属性がファイルに対して記録されない場合,処理システムはファ

イル日時拡張属性のファイル日時存在欄に0の値を記録したものとして動作しなければならない。 

18.4.3 情報日時 情報日時拡張属性がファイルに対して記録されない場合,処理システムは情報日時拡張

属性の情報日時存在欄に0の値を記録したものとして動作しなければならない。 

18.4.4 代替許可条件 処理システムは,拡張属性の代替許可条件(4/14.10.4)の許可条件欄のビット0〜ビ

ット3を無視してもよい。ファイルの所有者が要求する場合,拡張属性の代替許可条件(4/14.10.4)の許可条

件欄のビット4〜ビット7を無視してもよい。 

43 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(規定) ICB方策 

1.1 

一般 附属書1は,ICB階層(4/8.10.1参照)を構成する4方策を規定する。 

1.2 

方策1 ICB階層の各ICBがk個のエントリのエクステントである方策を規定する。ここでkは,ICB

タグ欄の最大エントリ番号欄の値とする。 

1.3 

方策2 方策1で構成するICB階層に基づくICB階層のリストを構成する方策を規定する。 

1.4 

方策3 ICB階層の各ICBがk個のエントリのエクステントである方策を規定する。ここでkは,ICB

タグ欄の最大エントリ番号欄の値とし,ICB階層にはh水準があるとする。hの値は,ICB階層の各ICB

に関するICBタグ欄[icbtag(4/14.6)参照]の方策パラメタ欄において,Uint16(1/7.1.3参照)として記録

する。ICB階層の水準hでの各ICBは,k個の直接エントリから構成する。1≦n<hにおいて,水準nでの

各ICBは,k個の間接エントリから構成し,その各々は,Inと呼ぶICB階層の水準n+1でのICBの番地

を規定する。 

1.5 

方策4 方策4のICB階層は,一つの直接エントリをもつ単一ICBから構成されなければならない。 

44 

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第5部 レコード構造 

第1章 一般 

1. 適用範囲 この規格は,第1部の適用範囲(1/1.参照)に加えて,第5部として,次を規定すること

によって,レコード構造に関するフォーマット及び関連システム要件を規定する。 

(1) ファイルを構成している情報をレコードの集まりとして解釈する必要があるときに使用するレコード

構造 

(2) ファイルのレコードの属性 

(3) 異なるシステム間で情報交換を可能にするため,情報処理システムが提供する処理に対する要件 

第5部は,この要件を規定するため,第5部に適合する媒体を作成又は受領しようとするシステム

が提供する機能を規定する。 

2. 部の参照 第1部の部の参照(1/2.参照)を第5部に適用する。 

3. 他の部との関係 他の規格又は他の部に対する第5部の関係を,3.が規定する。 

3.1 

入力 第5部は,他の規格又は他の部による次の規定を必要とする。 

(1) ファイルのデータ空間(5/6.1参照) 

(2) ファイルのレコードを5/9.2.4,5/9.2.5,5/9.2.6,5/9.2.7及び5/9.2.8に従って解釈する場合,又は5/9.3

に従って表示する場合には,改行,垂直タブ,書式送り,及び復帰文字を含む文字を,ファイルのデ

ータ空間でどのように符合化するかを指定しなければならない。 

3.2 

出力 第5部は,他の規格又は他の部が使ってもよい次の内容を規定する。 

(1) レコード種別の識別及び指定(5/9.2参照) 

(2) レコード表示属性の識別及び指定(5/9.3参照) 

4. 引用規格 次の規格に含まれる規定内容は,この規格の文中での引用によってこの規格の規定となる。

表示された版は,この規格の出版の際に有効であったものである。規格はすべて改訂の対象であり,この

規格に基づく合意の関係者は,次に示す規格の最新版の適用可能性を調べるのがよい。現在有効な国際規

格の登録維持は,ISO及びIECの構成員が行っている。 

ISO/IEC 1539 : 1991 Information technology−Programming Languages−FORTRAN 

備考 JIS X 3001(電子計算機プログラム言語 FORTRAN)-1982が,この国際規格の前の版であ

るISO 1539 : 1980に対応している。 

5. 適合性 

5.1 

媒体の適合性 第1部の媒体の適合性(1/3.1参照)を第5部に適用する。 

5.2 

情報処理システムの適合性 第1部の情報処理システムの適合性(1/3.2参照)を第5部に適用する。 

6. 定義 第1部の定義(1/5.参照)に追加して,次の定義を第5部に適用する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.1 

ファイルのデータ空間 (data space of file)  ファイル用に規定したバイト集合がファイルのデータ

空間である。バイト集合のバイトには昇順の連続番号を割り当てる。番号付けはファイルの先頭バイトを

0とする。 

7. 表記法 第1部の表記法(1/6.参照)を第5部に適用する。 

8. 基本種別 第1部の基本種別(1/7.参照)に追加して,次の基本種別を第5部に適用する。 

8.1 

16ビット符号なし数値 (MSB)  16進表現で#wxyzと表すUint16MSBの数値は,2バイト欄に#wx 

#yzと記録する。 

参考 例えば10進数4660は,16進表現で#1234と表し,#12 #34と記録する。 

第2章 レコード構造のための媒体に対する要件 

9. レコード構造 ファイル中の情報は,第5部の規定に従ってレコード(1/5.8参照)の集まりとして構

成してもよい。レコード長は,レコードのバイト数とする。レコードは,ファイルのデータ空間のコンテ

ナに記録し,そのコンテナをMDUと呼ぶ。 

9.1 

ファイルとの関係 各MDUは,ファイルのデータ空間(5/6.1参照)の連続するバイトの集まりか

ら成る。最初のMDUは,ファイルのデータ空間の最初のバイトから始まり,そのMDUに続くMDUは,

前にあるMDUの最後のバイトの直後のバイトから始まる。 

ファイルのデータ空間にバイトが存在しない場合,MDUはファイルに記録しなかったとする。 

9.2 

レコード種別 第5部の規定に従って記録するファイル中のレコードは,次に示す種別のいずれか

とする。一つのファイル中のレコードはすべて同一種別とする。 

(1) 埋込み固定長 

(padded fixed-length) 

(5/9.2.1参照) 

(2) 固定長 

(fixed-length) 

(5/9.2.2参照) 

(3) 8ビット可変長 

(variable-length-8) 

(5/9.2.3.1参照) 

(4) 16ビット可変長 

(variable-length-16) 

(5/9.2.3.2参照) 

(5) 16ビットMSB可変長 

(variable-length-16-MSB) 

(5/9.2.3.3参照) 

(6) 32ビット可変長 

(variable-length-32) 

(5/9.2.3.4参照) 

(7) 印刷文字区切り 

(stream-print) 

(5/9.2.4参照) 

(8) LF区切り 

(stream-LF) 

(5/9.2.5参照) 

(9) CR区切り 

(stream-CR) 

(5/9.2.6参照) 

(10) CRLF区切り 

(stream-CRLF) 

(5/9.2.7参照) 

(11) LFCR区切り 

(stream-LFCR) 

(5/9.2.8参照) 

9.2.1 

埋込み固定長レコード 同じ長さのレコードから成るファイルに使用するレコードで,最小割当て

の長さを1とする。MDUは,図5/1に示すスキーマに従って記録する。 

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46 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5/1 埋込み固定長レコードのスキーマ 

MDUを偶数バイト長にする必要がある場合にだけ#00を記録しなければならない。 

9.2.2 

固定長レコード 同じ長さのレコードから成るファイルに使用するレコードで,最小割当ての長さ

を1とする。MDUは,図5/2に示すスキーマに従って記録する。 

図5/2 固定長レコードのスキーマ 

9.2.3 

可変長レコード 異なる長さのレコードから成るファイルに使用するレコードで,次に示すいずれ

かの種別とする。 

(1) 8ビット可変長 

(2) 16ビット可変長 

(3) 16ビットMSB可変長 

(4) 32ビット可変長 

ファイルには最大レコード長を割り当てる。ファイル中のすべてのレコード長は,この値を超えてはな

らない。可変長レコードの最小の長さを0とする。 

可変長レコードの長さは,レコード制御語 (record control word RCW) に記録する。レコード長はRCW

そのものの長さを含まない。RCWの値の解釈は図5/3に示すとおりとする。図5/3においてnはファイル

のレコードのRCWのビット数を表す。 

図5/3 RCWの値の意味 

RCW値 

意味 

2n−1 

論理ブロックの最後RCW 

0〜2n−2 

レコードの長さ 

備考 RCWの長さは,RCWの値に含めない。 

9.2.3.1 

8ビット可変長 8ビット可変長レコードを含むMDUは,図5/4に示すスキーマに従って記録す

る。図5/4においてRCWは,Uint8(1/7.1.1参照)として記録する。 

図5/4 8ビット可変長レコードのスキーマ 

9.2.3.2 

16ビット可変長 16ビット可変長レコードを含むMDUは,図5/5に示すスキーマに従って記録

する。図5/5においてRCWは,Uint16(1/7.1.3参照)として記録する。 

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47 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5/5 16ビット可変長レコードのスキーマ 

MDUを偶数バイト長にする必要がある場合にだけ#00を記録しなければならない。 

9.2.3.3 

16ビットMSB可変長 16ビットMSB可変長レコードを含むMDUは,図5/6に示すスキーマ

に従って記録する。図5/6においてRCWは,Uint16MSB(5/8.1参照)として記録する。 

図5/6 16ビットMSB可変長レコードのスキーマ 

MDUを偶数バイト長にする必要がある場合にだけ#00を記録しなければならない。 

備考 16ビットMSB可変長レコードの規定は,ISO 9660との互換性のためだけに含まれている。16

ビットMSB可変長レコードではなく,16ビット可変長レコードを使用することを推奨する。 

9.2.3.4 

32ビット可変長 32ビット可変長レコードを含むMDUは,図5/7に示すスキーマに従って記録

する。図5/7においてRCWは,Uint32(1/7.1.5参照)として記録する。 

図5/7 32ビット可変長レコードのスキーマ 

9.2.4 

印刷文字区切りレコード 異なる長さのレコードから成るファイルに使用するレコードとする。 

印刷文字区切りレコードから成るファイルには,最大レコード長を割り当てる。ファイル中のすべての

レコード長は,この値を超えてはならない。印刷文字区切りレコードの最小の長さは0とする。 

印刷文字区切りレコードの最初のバイトは#00バイトとしてはならない。 

そのMDUは,図5/8に示すスキーマに従って記録する。 

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48 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5/8 印刷文字区切りレコードのスキーマ 

9.2.5 

LF区切りレコード 異なる長さのレコードから成るファイルに使用するレコードとする。 

LF区切りレコードから成るファイルには,最大レコード長を割り当てる。ファイル中のすべてのレコー

ド長は,この値を超えてはならない。LF区切りレコードの最小の長さは0とする。 

LF区切りレコードの最初のバイトは#00バイトとしてはならない。 

そのMDUは,図5/9に示すスキーマに従って記録する。 

図5/9 LF区切りレコードのスキーマ 

9.2.6 

CR区切りレコード 区切り以外は5/9.2.5に従う。MDUは,図5/10に示すスキーマに従って記録

する。 

図5/10 CR区切りレコードのスキーマ 

9.2.7 

CRLF区切りレコード 区切り以外は5/9.2.5に従う。MDUは,図5/11に示すスキーマに従って記

録する。 

図5/11 CRLF区切りレコードのスキーマ 

9.2.8 

LFCR区切りレコード 区切り以外は5/9.2.5に従う。MDUは,図5/12に示すスキーマに従って

記録する。 

図5/12 LFCR区切りレコードのスキーマ 

49 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

9.3 

レコード表示属性 レコードを文字表示装置上に表示する場合のファイル中のレコードの処理を

9.3で規定する。第5部が規定するどのレコード種別(5/9.2参照)によってもファイルを記録していない

場合,そのファイルのレコードは,ここで規定するレコード表示属性に従って処理する必要はない。 

第5部に従ったレコードで記録したファイルは,次に示すレコード表示属性種別のいずれかとする。 

(1) LF-CR(5/9.3.1参照) 

(2) 最初のバイト位置(5/9.3.2参照) 

(3) 暗黙(5/9.3.3参照) 

9.3.1 LF-CR表示属性 文字表示装置上に表示する場合,ファイルの各レコードの前に改行文字 (LF) を,

後に復帰文字 (CR) を置く。 

9.3.2 

最初のバイト位置表示属性 文字表示装置上に表示する場合,ファイルの各レコードの最初のバイ

トは,ISO 1539が規定するとおり,行送り文字 (vertical spacing) と解釈する。 

9.3.3 

暗黙表示属性 文字表示装置上に表示する場合,ファイルの各レコードは,その表示装置用の必要

な制御情報を含んでいるものとして解釈する。 

第3章 レコード構造のためのシステムに対する要件 

10. システム記述に対する要件 第5部は,ある情報を利用者と処理システムとの間で受渡しすることを

規定する。 

11. 作成システムに対する要件 

11.1 一般 

11.1.1 ファイル 5/9.2に規定するレコード種別に従ったファイル構成情報を解釈する指定を,処理シス

テムが利用者に許可する場合,処理システムはファイルの各レコードのレコード長を利用者から得なけれ

ばならない。 

5/9.3に規定するレコード表示属性に従ったファイル構成情報を解釈する指定を,処理システムが利用者

に許可する場合,処理システムはファイルのレコード表示属性を利用者から得なければならない。 

11.1.2 レコード長 処理システムは,記録するファイルのレコード長を制限してもよい。処理システムは,

1レコードにつき制限値mを超えるバイトを記録する必要はない。制限値mは2048以上とする。 

12. 受領システムに対する要件 

12.1 一般 

12.1.1 ファイル 5/9.2に規定するレコード種別に従ったファイル構成情報を解釈する指定を,処理シス

テムが利用者に許可する場合,処理システムはファイルの各レコードのレコード長を利用者が利用可能に

しなければならない。 

5/9.3に示すレコード表示属性に従ったファイル構成情報を解釈する指定を,処理システムが利用者に許

可する場合,処理システムは,ファイルのレコード表示属性を利用者が利用可能にしなければならない。 

12.1.2 レコード長 処理システムは,利用者に利用可能にするレコードのレコード長を制限してもよい。

処理システムは,1レコードにつき制限値mを超えるバイトを利用者が利用可能にする必要はない。制限

値mは2048以上とする。 

50 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

光ディスク標準化委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

板 生   清 

中央大学 

市 浦 秀 一 

三洋電機株式会社 

石 井 正 則 

日本電気株式会社 

伊 藤   武 

富士通株式会社 

伊 藤 雅 樹 

日本電気株式会社 

糸 岡   晃 

大日本スクリーン製造株式会社 

井 上   栄 

株式会社東芝 

岩 下 隆 二 

パイオニア株式会社 

岡 田 和 夫 

三菱電機株式会社 

沖 野 芳 弘 

松下電器産業株式会社 

釘 屋 文 雄 

株式会社日立製作所 

倉 重 有 幸 

通商産業省(1993年7月まで) 

古 市 正 敏 

通商産業省(1993年7月から) 

工 藤 芳 明 

大日本印刷株式会社 

小 町 祐 史 

松下電送株式会社 

佐 藤 正 聡 

株式会社ニコン 

菅 谷 寿 鴻 

株式会社東芝 

瀬戸屋 英 雄 

通商産業省 

徳 丸 春 樹 

日本放送協会 

戸 島 知 之 

日本電信電話株式会社 

中 山 純一郎 

シャープ株式会社 

南 雲   牧 

パルステック工業株式会社 

西 尾   衛 

ソニー株式会社 

橋 詰   隆 

株式会社小野測器 

前 野 仁 典 

沖電気工業株式会社 

正 川 仁 彦 

オリンパス光学工業株式会社 

水 上   誠 

日本電信電話株式会社 

宮 原 鉄 州 

大日本インキ化学工業株式会社 

三 和 邦 彦 

日本アイ・ビー・エム株式会社 

守 島   浩 

株式会社日立製作所 

守 部 峰 生 

株式会社富士通研究所 

吉 田 秀 実 

三菱化学株式会社 

萬   雄 彦 

日立マクセル株式会社 

(オブザーバ) 

久 保 高 啓 

静岡大学 

佐々木 修 二 

日本電子部品信頼性センター 

笹 森 栄 造 

キヤノン株式会社 

西 澤 紘 一 

日本板硝子株式会社 

三 橋 慶 喜 

日本板硝子株式会社 

(事務局) 

久 保 文 敬 

財団法人光産業技術振興協会 

光ディスク標準化委員会 フォーマット分科会 構成表 

氏名 

所属 

(主査) 

小 町 祐 史 

松下電送株式会社 

石 井 正 則 

日本電気株式会社 

伊 藤   武 

富士通株式会社 

糸 岡   晃 

大日本スクリーン製造株式会社 

井 上   栄 

株式会社東芝 

工 藤 芳 明 

大日本印刷株式会社 

51 

X 0607-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

氏名 

所属 

佐 野 浩 一 

通商産業省 

守 島   浩 

株式会社日立製作所 

(事務局) 

久 保 文 敬 

財団法人光産業技術振興協会 

X 0607-1996  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この追補は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人光産業技

術振興協会 (OITDA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣がJIS X 0607-1996を平成13年4月

20日付けで改正したことに伴って発行されたものである。 

備考 原規格は第2版として改正発行されているが,第1版からの変更箇所が極めて少ないため,JIS

では変更箇所を追補の様式で改正する。(解説1.2を参照。) 

この追補には,次に示附属書及び解説がある。 

附属書1(参考) ISO/IEC 13346-2 : 1999 

附属書2(参考) ISO/IEC 13346-3 : 1999 

附属書3(参考) ISO/IEC 13346-4 : 1999 

附属書4(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 0607 : 2001 

(ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

非逐次記録を用いる追記形及び 

書換形の情報交換用 

媒体のボリューム及び 

ファイルの構造 追補1 

Technical Corrigendum 1 to Volume and file structure of write-once and 

rewritable media using non-sequential 

recording for information interchange 

序文 この追補は,1999年に第2版として発行されたISO/IEC 13346-2, 3, 4 (Information technology−

Volume and file structure of write-once and rewritable media using non-sequential recording for information 

interchange−Part 2 : Volume and boot block recognition, Part 3 : Volume structure, Part 4 : File structure) につい

て,その第1版からの変更箇所を技術的内容を変更することなく要約した,JIS X 0607-1996に対する追補

である。 

JIS X 0607-1996を次のとおりに改正する。 

1. JIS X 0607-1996  第2部に対する変更 

a) この追補に従って記録された媒体の認識のために,NSR03記述子を追加する。 

参考 この変更は,13.2.1,及び末尾に添付の原規格(参考)Part 2のFigure 3に含まれる。 

2. JIS X 0607-1996  第3部に対する変更 

a) NSR記述子を,NSR02からNSR03に更新する。 

参考 この変更は,9.1.2,並びに末尾に添付の原規格(参考)Part 3のFigure 5及びFigure 13に含ま

れる。 

b) 記述子タグ版数の値を2から3に更新する。値2は,従来の媒体用に使ってよい。 

参考 この変更は,7.2.2,13.1及び14.1に含まれる。 

c) タグ識別子の集合は,処理システム用として保留する。 

参考 この変更は7.2.1に含まれる。 

d) ボリューム記述子は,追記形区画又は再生専用形区画の中で許可される。 

参考 この変更は,8.5に含まれる。 

3. JIS X 0607-1996  第4部に対する変更 

X 0607 : 2001 (ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) NSR記述子を,NSR02からNSR03に更新する。 

参考 この変更は,3.1に含まれる。 

b) 記述子タグ版数の値を2から3に更新する。値2は,従来の媒体用に使ってよい。 

参考 この変更は,7.2.2及び18.1に含まれる。 

c) ファイルストリームを追加する。ファイルストリームは,データの複数集合を一つのファイル識別子

と関連付けることを可能にする。それを記述する節及びサポートする構造を追加する。 

参考 この変更は,5.,8.8,9.,14.1,並びに末尾に添付の原規格(参考)Part 4のFigure 9,Figure 13,

Figure 17及びFigure 18に含まれる。 

d) 新しいファイルエントリである拡張ファイルエントリを導入して,ファイルストリーム及び組込み生

成時間を考慮する。 

参考 この変更は,14.,及び末尾に添付の原規格(参考)Part 4のFigure 3に含まれる。 

e) 親ICB位置の指定が拡張されて,方策種別4を含む。 

参考 この変更は,14.6.7に含まれる。 

f) 

エクステント長の定義を明確化する。 

参考 この変更は,14.14.1.1に含まれる。 

X 0607 : 2001 (ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(参考) ISO/IEC 13346-2 : 1999 

Information technology−Volume and file structure of write-once and rewritable media using non-sequential 

recording for information interchange−Part 2 Volume and boot block recognition 

この附属書1は,規定の部ではない。 

X 0607 : 2001 (ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2(参考) ISO/IEC 13346-3 : 1999 

Information technology-Volume and file structure of write-once and rewritable media using non-sequential recording 

for information interchange−Part 3 Volume structure 

この附属書2は,規定の一部ではない。 

X 0607 : 2001 (ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3(参考) ISO/IEC 13346-4 : 1999 

Information technology−Volume and file structure of write-once and rewritable media using non-sequential 

recording for information interchange−Part 4 File structure 

この附属書3は,規定の一部ではない。 

background image

X 0607 : 2001 (ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書4(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS X 0607 : 2001 非逐次記録を用いる追記形及び
書換形の情報交換用媒体のボリューム及びファイ
ルの構造 

ISO/IEC 13346-1 : 1995 一般 
ISO/IEC 13346-2 : 1999 ボリューム認識及び起動ブロック認識 
ISO/IEC 13346-3 : 1999 ボリューム構造 
ISO/IEC 13346-4 : 1999 ファイル構造 
ISO/IEC 13346-5 : 1995 レコード構造 

(I)JISの規
定 

(II)国際規格番号 
ISO/IEC 13346-1 
ISO/IEC 13346-2 
ISO/IEC 13346-3 
ISO/IEC 13346-4 
ISO/IEC 13346-5 

(III)国際規格の規定 (IV)JISと国際規格との技術的差異の項目ごと

の評価及びその内容 

(V)JISと国際規
格との技術的差
異の理由及び今
後の対策 




号 

内容 

項目 
番号 

内容 

項目ご
との評
価 

技術的差異の内容 

第1部  

一般 

MOD/
変更 

この規格は,1995年に発行された
ISO/IEC 13346-1〜ISO/IEC 13346-5を
翻訳し,技術的内容を変更することな
く,一つにまとめて作成した日本工業
規格であるが,第2部以降の規格内容
は,原国際規格を要約したものであり,
日本工業規格の制定に際し,原国際規
格の編集が行われている。 

第2部  

ボリューム認
識及び起動ブ
ロック認識 

第3部  

ボリューム構
造 

第4部  

ファイル構造 

第5部  

レコード構造 

 
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  −MOD/変更 ·········· 国際規格の規定内容を変更している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  −MOD ················ 国際規格を修正している。 

X 0607 : 2001 (ISO/IEC 13346-2, 3, 4 : 1999) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

解説表6.1 光ディスク標準化委員会の構成 

氏名 

所属 

(委員長) 

板 生   清 

東京大学 

(副委員長) 

小 町 祐 史 

松下電送システム株式会社 

石 井 正 則 

日本電気株式会社 

土 屋 洋 一 

三洋電機株式会社 

吉 岡   誠 

富士通株式会社 

増 井 久 之 

財団法人マルチメディアソフト振興協会 

木 目 健次朗 

三菱電機株式会社 

入 江   満 

三菱電機株式会社 

八 田   勲 

通商産業省工業技術院 

横 川 文 彦 

パイオニア株式会社 

菅 谷 寿 鴻 

株式会社東芝 

入 江 英 之 

株式会社東芝 

高 橋 正 彦 

株式会社日立製作所 

徳 丸 春 樹 

日本放送協会 

田 辺 隆 也 

日本電信電話株式会社 

応 和 英 男 

ソニー株式会社 

松 林 宣 秀 

オリンパス光学工業株式会社 

戸 島 知 之 

NTTインテリジェントテクノロジ株式会社 

三 和 邦 彦 

日本アイ・ビー・エム株式会社 

村 上 善 照 

シャープ株式会社 

山 田   昇 

松下電器産業株式会社 

金 沢 安 矩 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

(事務局) 

増 田 岳 夫 

財団法人光産業技術振興協会 

杉 森 輝 彦 

財団法人光産業技術振興協会 

田 辺 正 剛 

財団法人光産業技術振興協会 

解説表6.2 光ディスク標準化委員会フォーマット分科会の構成 

氏名 

所属 

(統括) 

小 町 祐 史 

松下電送システム株式会社 

(副統括) 

八 谷 祥 一 

株式会社アプリックス 

(副統括) 

高 橋 正 悦 

株式会社リコー 

石 井 正 則 

日本電気株式会社 

伊 藤 精 悟 

株式会社東芝 

工 藤 芳 明 

大日本印刷株式会社 

後 藤 芳 稔 

松下電器産業株式会社 

沢 田   要 

川鉄情報システム株式会社 

徳 丸 春 樹 

日本放送協会 

徳 光 健 司 

株式会社日立製作所 

中 根 和 彦 

三菱電機株式会社 

八 田   勲 

通商産業省工業技術院 

吉 岡   誠 

富士通株式会社 

(事務局) 

増 田 岳 夫 

財団法人光産業技術振興協会 

松 川 茂 樹 

財団法人光産業技術振興協会