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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 0211-1994 

(ISO/IEC 6429 : 1992) 

符号化文字集合用制御機能 

Information technology−Control 

functions for coded character sets 

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1992年第3版として発行されたISO/IEC 6429 (Information technology−Control functions for 

coded character sets) を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格で

ある。 

なお,この規格で点線の下線を付した部分は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,JIS X 0202に基づく7ビット符号,拡張7ビット符号,8ビット符号及び拡

張8ビット符号中で用いる制御機能及びその符号化表現を規定する。 

この規格は,文字表示装置で,次の双方向テキストを扱うための技術的手段を規定する。 

− 1種類の用字からなるが,一部を反対方向に表示しなければならないテキスト(例えば,アラビア文

字及びヘブライ文字の中の数字) 

− 複数の用字を反対方向に表示するテキスト(例えば,ラテン文字及びアラビア文字からなるテキスト,

又はラテン文字及びヘブライ文字からなるテキスト) 

− 上記に加えて,横書きで行の進む方向が上から下であるテキスト 

この規格が規定する制御機能は,主として文字表示装置との情報交換のために,文字符号化データ中に

埋め込んで用いる。 

一般に,制御機能は,文字表示入出力装置に対する効果によって定義される。したがって,この規格は,

一定の装置構成を想定している。この想定は,できる限り実装に制限を加えないようにしてある(6.参照)。 

制御機能は,機能の実行とともに,図形で表示しなければならないこともある。 

この規格は,改正時に制御機能を追加できる構造になっている。 

制御機能を規定する他の規格は,制御機能について,この規格より厳しい規定を設けてもよい。 

この規格を適用する装置は,適用業務によって多種類があり得る。この規格で規定するすべての事項を

一つの装置で実現するのは,技術的にも経済的にも非現実的となる。この規格は,適用業務に応じて適切

に選択した部分だけを実現することを意図している。 

2. 適合 

2.1 

適合の種類 規格に完全に適合するとは,すべての要件に合致することとする。規格にオプション

がない場合は,一意に決まる。規格にオプションがある場合には,それが明確に規定されていなければな

らないし,規格に適合していると主張するならば,採用しているオプションを明確に記述しなければなら

ない。 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

この規格は,それぞれの適用業務で異なった選択ができるように多くの機能を規定しているので,これ

とは違う性質をもっている。規格では何を選択したらよいかは明示していないが,規格に適合していると

主張するには選択した結果を明示しなければならない。このように選択を明示する適合を,部分適合とい

う。 

特定の目的のために選択した機能群を,情報交換で容易に参照できるように,ISO 2375に従って登録し

てもよい。 

2.2 

情報交換の適合 交換用符号化情報の符号化文字データ要素(CCデータ要素と呼ぶ。)は,その中

の制御機能の符号化表現が次の条件を満たすとき,この規格に適合する。 

a) この規格が規定する制御機能の符号化表現は,常に対応する制御機能を表さなければならない。 

b) この規格が規定する制御機能は,常にこの規格が規定する符号化表現で表さなければならない。 

c) この規格が今後の標準化のために予約している符号化表現が現れてはならない。 

この規格が規定しない制御機能及びモードの符号化表現は,a)〜c)を満たす条件に従って交換する情報

の中に現れてもよい(5.5,5.5.1及び7.4参照)。 

2.3 

装置の適合 2.3.1の要件並びに2.3.2及び2.3.3の一方又は両方の要件を満たす場合に,装置は,こ

の規格に適合している。適合していると主張する際には,2.3.1の記述を含む文書を示さなければならない。 

2.3.1 

装置の記述 この規格に適合する装置は,次の記述を備えなければならない。 

i) 

装置が送信又は受信・解釈できる符号化表現の選択を,この規格の箇条又はこの規格で規定する制御

機能を使って明示すること。 

ii) 2.3.2及び2.3.3でそれぞれ規定するように利用者が制御機能を送出又は認識する方法を明示すること。 

2.3.2 

送信装置 送信装置は,この規格に適合する選択された制御機能及び(モード選択パラメタを含

む。)そのパラメタ値の符号化表現を,CCデータ要素の一部として送信する能力をもたなければならない。 

このような装置では,選択したすべての制御機能の符号化表現を,利用者が符号化インタフェースを通

じて送信できなければならない。 

2.3.3 

受信装置 受信装置は,この規格に適合する選択された制御機能及び(モード選択パラメタを含

む。)そのパラメタ値の識符号化表現を,CCデータ要素の一部として受信し,解釈する能力をもたなけれ

ばならない。 

この規格でパラメタの既定値を規定している制御シーケンスを選択するとき,明示的な表現及び暗黙の

表現による既定値を含まなければならない。 

このような装置では,選択したすべての制御機能及び符号化インタフェースを通じて受信した符号化表

現を,選択した制御機能の中から利用者がそれと認識できるような形で利用可能にしなければならない。 

3. 引用規格 この規格で引用する規格を次に示す。これらの規格がこの規格の本体中で引用された場合

には,この規格の規定の一部とみなす。この規格の発行時点では,次の規格が最新規格であるが,最新版

が適用できるかどうかを検討するのが望ましい。 

ISO 1745 : 1975 Information processing−Basic mode control procedures for data communication systems 

備考 JIS X 5002(基本形データ伝送制御手順)-1975があるが,この国際規格と一部技術的に異な

っている。 

ISO 2022 : 1986 Information processing−ISO 7-bit and 8-bit coded character sets-code extension techniques 

備考 JIS X 0202(情報交換用符号の拡張法)-1991が,この国際規格と一致している。 

ISO 2375 : 1985 Data processing−Procedure for registration of escape sequences 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

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ISO 8613-6 : 1989 Information processing−Text and office systems−Office Document Architecture (ODA) 

and interchange format−Part 6 : Character content architectures 

備考 JIS X 4106[開放型文書体系 (ODA) 及び交換様式−第6部 文字内容体系]-1993が,この

国際規格と技術的に一致している。 

4. 記法及び定義 

4.1 

記法 この規格では,利用者の便宜のために次の記法を採用した。個々の制御機能,モード及びモ

ードの設定状態,又は図形文字を表すのに大文字の英字を使う。これは,例えば“空白”の概念と文字SPACE

(スペース)との間にみられる混乱を避けるためである。 

この規格で規定するモード及び制御機能の略号は,原国際規格のすべての翻訳でもそのまま使用するこ

とになっている。 

この規格では,xx/yyの形の記法を使う。ここで,xxは,7ビット符号表では00〜07,8ビット符号表

では00〜15の列番号,yyは00〜15の行番号を表す。 

4.2 

定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

4.2.1 

現在領域 (active area)  現在データ位置を含むデータ部内の領域。 

現在表示位置を含む表示部内の領域。 

4.2.2 

現在フィールド (active field)  現在データ位置を含むデータ部内のフィールド。 

現在表示位置を含む表示部内のフィールド。 

4.2.3 

現在行 (active line)  現在データ位置を含むデータ部内の行。 

現在表示位置を含む表示部内の行。 

4.2.4 

現在ページ (active page)  現在データ位置を含むデータ部内のページ。 

現在表示位置を含む表示部内のページ。 

4.2.5 

現在位置 (active position)  次にくる図形文字を表現する図形を表示するための文字位置又は次

に実行される制御機能の基点となる文字位置。 

参考 通常,現在位置は,表示面のカーソルで示す。 

現在データ位置 (active data position) データ部内で,データストリームから次の図形文字又は制御機能

を受信する文字位置,及び特定の制御機能の実行の基点となる文

字位置。 

現在表示位置 (active presentation position) 表示部内で,文字表示出力のために次の図形文字を受信す

る位置,及び特定の制御機能の実行の基点となる文字位置。 

参考 通常,現在表示位置は,表示面のカーソルで示す。 

4.2.6 

領域 (area)  必ずしも同一行にあるとは限らない連続する文字位置の並び。 

4.2.7 

補助装置 (auxiliary device)  データの入力,蓄積,検索又は表示のために文字表示装置に接続し

た装置。 

4.2.8 

双方向データ (bi-directional data)  左から右及び右から左のように,書く方向を変えて表示され

るテキスト列を含むデータ。 

4.2.9 

ビット組合せ (bit combination)  文字表現に使う順序付けられたビットの集合。 

4.2.10 バイト (byte)  一つの単位として取り扱うビット列。 

4.2.11 取り消す (to cancel)  その後の処理において無視できるようにデータに印を付けること。 

4.2.12 文字 (character)  データの構成,制御又は表現に用いる要素の集合の構成単位。 

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4.2.13 文字表示装置 (character-imaging device)  図形の形でデータを視覚的に表示する装置。CRT,プ

リンタなど。 

4.2.14 文字の進路 (character path)  表示部内の行に沿った文字位置の順序。 

4.2.15 文字位置 (character position)  図形を表示しているか,又は表示できる表示面上の部分。データ

部内では,その後の表示処理のために図形文字を受信する位置。表示部内では,文字表示出力を行うため

に図形文字を受信する位置。 

4.2.16 文字の進む方向 (character progression)  データ部内の行に沿った文字位置の順序。 

4.2.17 クリアする,解除する (to clear)  データの表示又はデータの表示に使われる情報(例えば,フィ

ールドの境界を示すタブ位置)を除去すること。 

4.2.18 符号化文字集合 (coded character set) ,符号 (code)  文字集合を定め,かつ,その集合内の文字

とビット組合せを1対1に関係付ける,あいまいでない規則の集合。 

4.2.19 符号化文字データ要素(CCデータ要素) [coded-character-data-element (CC data element)]  符

号化文字集合に関する一つ以上の識別された規格に従って,文字の符号化表現の列を構成する交換情報の

要素。 

参考1. JIS X 5003(開放型システム間相互接続の基本参照モデル)に従う通信環境においては,CC

データ要素は,JIS X 5003で定義されているプレゼンテーションプロトコルデータ単位 

(PPDU) に対応する情報の全部又は一部を構成する。 

2. 交換可能な媒体によって情報交換が実現している場合,CCデータ要素は,利用者データに対

応する情報の全部又は一部を構成し,媒体の初期化中に記録される情報の全部又は一部を構

成しない。 

4.2.20 符号拡張 (code extension)  与えられた符号の文字集合に含まれていない文字の符号化のために

用いる手法。 

4.2.21 符号表 (code table)  符号の中の各ビット組合せに割り当てた文字を示す表。 

4.2.22 制御文字 (control character)  一つのビット組合せだけで表現する制御機能。 

4.2.23 制御機能 (control function)  データの記録,処理,伝送及び解釈に影響を及ぼす作用で,一つ以

上のビット組合せで表現するもの。 

4.2.24 制御シーケンス (control sequence)  制御機能CONTROL SEQUENCE INTRODUCER(CSI,制

御シーケンス開始)から始まるビット組合せの列であって,パラメタをもつか又はもたない制御機能の符

号化表現のために使う。 

4.2.25 制御列 (control string)  制御のための論理的な単位としてデータストリーム中に現れるビット組

合せの列。 

4.2.26 カーソル (cursor)  表示面上で現在表示位置を示すための特別な標識。 

4.2.27 データ部 (data component)  受信したデータをその後の表示処理のために蓄積するのに使用され

る装置の一部分。 

4.2.28 小数点 (decimal mark)  数字の整数部分と小数部分とを分けるために使う図形で,通常はFULL 

STOP(ピリオド)又はCOMMA(コンマ)。 

4.2.29 既定値 (default)  特に指定しないときに想定する値又は状態。 

4.2.30 削除する (to delete)  文字位置から内容を取り除き,それによって空いたすき(隙)間に隣接す

る一連の文字を移動すること。 

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4.2.31 指示する (to designate)  文字集合を,即座に又は更に他の制御機能が出現してから,所定の方法

で表現できるように指定すること。 

4.2.32 装置 (device)  CCデータ要素の符号化情報を送信及び/又は受信できる情報処理機械の一部分。 

参考 通常の意味での入出力装置のほか,応用プログラム,ゲートウェイなどのプロセスの場合もあ

る。 

4.2.33 表示面 (display)  プリンタ及びCRTを含むすべての文字表示装置におけるデータの表示可能部

分。 

4.2.34 編集機能 (editor function)  データの視覚的な配置を編集,変更又は移動するのに用いる制御機能。 

4.2.35 適格である (eligible)  伝送又は転送しようとする領域を表すのに用いる用語。 

4.2.36 系 (environment)  データ処理システム,データ通信システム又はそのようなシステムの一部で,

一つの文字を表現するのに使用するビット数を指定する特性。 

4.2.37 消去する (to erase)  文字位置から内容を取り除き,それによって空いたすき(隙)間をそのまま

にしておくこと。 

4.2.38 エスケープシーケンス (escape sequence)  符号拡張手順において制御のために使用するビット組

合せ列。先頭のビット組合せは,制御文字ESCAPE(エスケープ)を表現する。 

4.2.39 フィールド (field)  文字タブ位置にある文字位置(フィールドの最初)から次の文字タブ位置に

ある文字位置の直前(フィールドの最後)までの文字位置からなる領域。 

4.2.40 終端バイト (final byte)  エスケープシーケンス又は制御シーケンスを終わらせるビット組合せ。 

4.2.41 書式機能 (formator function)  データストリームの送信者が情報をどのように整形し,表現して

欲しいかを記述する制御機能(書式制御又は表示制御機能)。 

4.2.42 図形文字 (graphic character)  制御機能以外で,通常,手書き・印字・表示の可視的表現をもち,

一つ以上のビット組合せからなる符号化表現をもつ文字。 

4.2.43 表示様式 (graphic rendition)  一連の図形を表示する際の視覚的様式。 

4.2.44 図形 (graphic symbol)  図形文字又は制御機能の視覚的表現。 

4.2.45 防護領域 (guarded area)  属性付き領域の特別な場合。この領域の内容は,データストリームの

形で伝送から除外してもよいし,補助入出力装置への転送から除外してもよい。 

4.2.46 初期状態 (initial state)  動作が可能になった後の装置の状態。この状態は,モードの“リセット”

状態であることが望ましい。 

4.2.47 中間バイト (intermediate byte) 

a) エスケープシーケンスの中で,制御機能ESCAPE(ESC,エスケープ)と終端バイトとの間にきても

よいビット組合せ。 

b) 制御シーケンスの中で,制御機能CONTROL SEQUENCE INTRODUCER(CSI,制御シーケンス開

始)と終端バイトとの間又はパラメタバイトと終端バイトとの間にきてもよいビット組合せ。 

4.2.48 呼び出す (to invoke)  所定のビット組合せが出現するだけで,指示された文字集合が表現できる

状態にすること。 

4.2.49 行 (line)  1列に並んだ文字位置の集合。 

4.2.50 行開始位置 (line home position)  データ部の行内の基準位置であって,現在データ位置が通常そ

の位置より手前へ移動できない位置。 

表示部の行内の基準位置であって,現在表示位置が通常その位置より手前へ移動できない位置。 

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4.2.51 行終了位置 (line limit position)  データ部の行内の基準位置であって,現在データ位置が通常そ

の位置を越えて移動できない位置。 

表示部の行内の基準位置であって,現在表示位置が通常その位置を越えて移動できない位置。 

4.2.52 行の向き (line orientation)  文字表示出力において行がどのように現れるのかを規定するための

用語。この規格では,これは横書き又は縦書きだけとしてよい。 

4.2.53 行の進む方向 (line progression)  行が順に現れる方向。 

4.2.54 オペレーティングシステム (operating system)  計算機プログラムの実行を制御するソフトウェ

アであって,スケジュール,デバッグ,入出力制御,課金処理,コンパイル,記憶域割当て,データ管理

及びこれらに関連した諸サービスを行うもの。 

4.2.55 ページ (page)  1列に並んだ行の集合。 

4.2.56 ページ開始位置 (page home position)  データ部のページ内の基準位置であって,現在行(現在デ

ータ位置を含む行)が通常その位置より手前へ移動できない位置。 

表示部のページ内の基準位置であって,現在行(現在表示位置を含む行)が通常その位置より手前へ移

動できない位置。 

4.2.57 ページ終了位置 (page limit position)  データ部のページ内の基準位置であって,現在行(現在デ

ータ位置を含む行)が通常その位置を越えて移動できない位置。 

表示部のページ内の基準位置であって,現在行(現在表示位置を含む行)が通常その位置を越えて移動

できない位置。 

4.2.58 パラメタバイト (parameter byte)  制御シーケンスの中で,制御機能CONTROL SEQUENCE 

INTRODUCER(CSI,制御シーケンス開始)と終端バイトとの間,又はCSIと中間バイトとの間にくる

ビット組合せ。 

4.2.59 表示部 (presentation component)  装置の中で,文字表示出力を行う部分。 

4.2.60 私用(又は試用)[private (or experimental) use]  標準化していない制御機能又はモードを,この

規格と両立する方式で表現する手段。 

4.2.61 保護領域 (protected area)  属性付き領域の特別な場合。この領域の内容は,手操作による変更か

ら保護されるとともに,消去からも保護される。 

4.2.62 属性化領域 (qualified area)  ある特性をもつ文字位置の列。 

4.2.63 レパートリ (repertoire)  符号化文字集合の一つ以上のビット組合せによって表現される,規定さ

れた文字の集合。 

4.2.64 スクロール (scroll)  表示面上の全体又は一部の図形を,指定した方向に移動する動作。 

4.2.65 選択領域 (selected area)  内容がデータストリームの形で伝送又は補助入出力装置へ転送するの

に適格となり得る文字位置の列。 

4.2.66 タブ (tabulation)  情報をそろえて配列するために,表示面上の文字位置又は行を指定する技法。 

4.2.67 タブ位置 (tabulation stop)  ある文字位置又はある行位置をタブに使用することの指定。文字タブ

位置は,フィールドの境界にもなる。 

4.2.68 利用者 (user)  装置が提供するサービスを使う人又はそれに代わるもの。 

参考1. “装置”が符号変換機能又はゲートウェイ機能であるならば,これは応用プログラムのよう

なプロセスであってよい。 

2. 利用者が用意するか又は利用者に提供される文字は,2.3を満足するものであれば装置固有の

符号化形式又は通常と異なる表示形式であってよい。 

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5. 符号化表現 

5.1 

概要 この規格での各制御機能は,次のいずれかとする。 

a) C0集合の要素 

b) C1集合の要素 

c) 制御シーケンス 

d) 単独の制御機能 

e) 制御列 

5.2 

C0集合の要素 この制御機能は,7ビット符号及び8ビット符号で00/00〜01/15のビット組合せに

よって表現する。 

制御機能の定義及び符号化表現は,8.3で規定する(表1参照)。 

C0集合を指示し呼び出す3バイトのエスケープシーケンスは,ESC 02/01 04/00とする。 

参考1. このエスケープシーケンスを使用する場合,C0集合のすべての制御機能が実装されているこ

とを想定している。 

2. C0集合が呼び出されていなくても,制御文字ESCAPE(ESC,エスケープ)は,有効であり,

ビット組合せ01/11で表現する。 

表1 C0集合の制御機能を表現するビット組合せ 

行番号 

列番号 

00 

0l 

00 

NUL 

DLE 

01 

SOH 

DC1 

02 

STX 

DC2 

03 

ETX 

DC3 

04 

EOT 

DC4 

05 

ENQ 

NAK 

06 

ACK 

SYN 

07 

BEL 

ETB 

08 

BS 

CAN 

09 

HT 

EM 

10 

LF 

SUB 

11 

VT 

ESC 

12 

FF 

IS4 

13 

CR 

IS3 

14 

SO又はLS1 

IS2 

15 

SI又はLS0 

IS1 

5.3 

C1集合の要素 この制御機能は,次のとおり表現する。 

a) 7ビット符号ではESC Feの形の2バイトのエスケープシーケンスによる。ここで,制御文字ESCは,

ビット組合せ01/11によって表現し,Feはビット組合せ04/00〜05/15のいずれかで表現する。 

b) 8ビット符号では08/00〜09/15のいずれかのビット組合せによる。ただし,JIS X 0202に従いアナウ

ンスシーケンスESC 02/00 04/06を用いる場合,C1集合の制御機能は,7ビット符号と同じくESC Fe

シーケンスで表現する。 

制御機能の定義と符号化表現は,8.3で規定する(表2a及び2b参照)。 

割り当てられないビット組合せは今後の標準化のために保留してあり,使用してはならない。ビット組

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

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合せ04/04(表2a参照)及び08/04(表2b参照)に関しては附属書F(参考)のF.8.2を参照のこと。 

このC1集合を指示し呼び出す3バイトのエスケープシーケンスは,ESC 02/06 04/00及びESC 02/02 04/03

とする。 

参考 これらのエスケープシーケンスを使用する場合は,C1集合のすべての制御文字が実装されてい

ることを想定する。 

表2a 7ビット符号におけるC1集合の制御機能Feを表現するビット組合せ 

行番号 

列番号 

04 

05 

00 

− 

DCS 

01 

− 

PU1 

02 

BPH 

PU2 

03 

NBH 

STS 

04 

− 

CCH 

05 

NEL 

MW 

06 

SSA 

SPA 

07 

ESA 

EPA 

08 

HTS 

SOS 

09 

HTJ 

− 

10 

VTS 

SCI 

11 

PLD 

CSI 

12 

PLU 

ST 

13 

RI 

OSC 

14 

SS2 

PM 

15 

SS3 

APC 

表2b 8ビット符号におけるC1集合の制御機能を表現するビット組合せ 

行番号 

列番号 

08 

09 

00 

− 

DCS 

01 

− 

PU1 

02 

BPH 

PU2 

03 

NBH 

STS 

04 

− 

CCH 

05 

NEL 

MW 

06 

SSA 

SPA 

07 

ESA 

EPA 

08 

HTS 

SOS 

09 

HTJ 

− 

10 

VTS 

SCI 

11 

PLD 

CSI 

12 

PLU 

ST 

13 

RI 

OSC 

14 

SS2 

PM 

15 

SS3 

APC 

5.4 

制御シーケンス 制御シーケンスは,制御機能CONTROL SEQUENCE INTRODUCER(CSI,制御

シーケンス開始)で始まり,パラメタがある場合にそれを表現する一つ以上のビット組合せが続き,更に,

制御機能を識別する一つ以上のビット組合せが続く,ビット組合せの並びとする。制御機能CSI自身は,

C1集合の要素とする。 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

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制御シーケンスの形は,次のとおりとする。 

CSI P ...P I ...I F 

ここで, 

a) CSIは,7ビット符号ではビット組合せ01/11(ESCを表現)及び05/11で,8ビット符号ではビット

組合せ09/11で表現する(5.3参照)。 

b) P ...Pは,パラメタバイトとし,パラメタバイトがあるときは03/00〜03/15のビット組合せからな

る。 

c) I ...Iは,中間バイトであり,中間バイトがあるときは02/00〜02/15のビット組合せからなる。終

端バイトFとともに,それらは制御機能を識別する。 

参考 中間バイトの個数は,この規格では制限しない。実際には,1個の中間バイトで16の異なるビ

ット組合せによって千種を超える制御機能が識別可能なので高々1個で十分であろう。 

d) Fは,終端バイトとし,04/00〜07/14のビット組合せのいずれかとする。終端バイトは,制御シーケ

ンスを終結させ,中間バイトがあるときはそれとともに,存在しないならば単独で,制御機能を識別

する。ビット組合せ07/00〜07/14は,私用(又は試用)の制御シーケンスの終端バイトとして使用で

きる。 

制御機能の定義及び符号化表現は,8.3で規定する(表3及び表4参照)。符号化例は,附属書B(参考)

のB.1を参照のこと。 

表3 中間バイトのない制御シーケンスの終端バイト 

行番号 

列番号 

04 

05 

06 

07 

00 

ICH 

DCH 

HPA 

私用 

01 

CUU 

SEE 

HPR 

02 

CUD 

CPR 

REP 

03 

CUF 

SU 

DA 

04 

CUB 

SD 

VPA 

05 

CNL 

NP 

VPR 

06 

CPL 

PP 

HVP 

07 

CHA 

CTC 

TBC 

08 

CUP 

ECH 

SM 

09 

CHT 

CVT 

MC 

10 

ED 

CBT 

HPB 

11 

EL 

SRS 

VPB 

12 

IL 

PTX 

RM 

13 

DL 

SDS 

SGR 

14 

EF 

SIMD 

DSR 

15 

EA 

− 

DAQ 

background image

10 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表4 一つの中間バイト02/00をもつ制御シーケンス終端バイト 

行番号 

列番号 

04 

05 

06 

07 

00 

SL 

PPA 

TATE 

私用 

01 

SR 

PPR 

TALE 

02 

GSM 

PPB 

TAC 

03 

GSS 

SPD 

TCC 

04 

FNT 

DTA 

TSR 

05 

TSS 

SLH 

SCO 

06 

JFY 

SLL 

SRCS 

07 

SPI 

FNK 

SCS 

08 

QUAD 

SPQR 

SLS 

09 

SSU 

SEF 

SPH 

10 

PFS 

PEC 

SPL 

11 

SHS 

SSW 

SCP 

12 

SVS 

SACS 

− 

13 

IGS 

SAPV 

− 

14 

− 

STAB 

− 

15 

IDCS 

GCC 

− 

割り当てられていないビット組合せは,今後の標準化のために保留してあり,使用してはならない。ビ

ット組合せ06/13は,JIS X 0221の17.に従い,IDENTIFY UNIVERSAL CHARACTER SUBSET(IUCS,

国際符号化文字部分集合識別)の終端バイトとして使用するために保留する[附属書F(参考)のF.8.3

参照]。 

5.4.1 

パラメタ表現 制御シーケンスは,制御機能の指定を完全にするために,一つ以上のパラメタを表

現するパラメタバイトの列P ...Pを含む場合がある。 

パラメタバイトは,03/00〜03/15のビット組合せとする。パラメタ列は,次のとおり解釈する。 

a) パラメタ列の先頭のビット組合せが03/00〜03/11の場合,そのパラメタ列は,5.4.2に従って解釈する。 

b) パラメタ列の先頭のビット組合せが03/12〜03/15の場合,そのパラメタ列は,私用(又は試用)のた

めのものとする。その形式及び意味は,この規格では規定しない。 

5.4.2 

パラメタ列の形式 パラメタ列の形式は,03/12〜03/15のビット組合せで始まるものを除き,次の

とおりとする。 

a) パラメタ列は一つ以上のパラメタ部分列からなり,各部分列は10進数で表す。 

b) 各パラメタ部分列は,03/00〜03/10の一つ以上のビット組合せからなる。03/00〜03/09のビット組合

せは数字のZERO〜NINEを表し,ビット組合せ03/10は,例えば,数の整数部と小数部とを分ける

パラメタ部分列内の分離標識に用いてよい。 

c) パラメタ部分列は,一つのビット組合せ03/11で分ける。 

d) ビット組合せ03/12〜03/15は,パラメタ列の最初のビット組合せとして用いる以外は,今後の標準化

のために保留する。 

e) 空のパラメタ部分列は,その列を含む制御機能の既定値を表す。 

f) 

各パラメタ部分列では,先立つビット組合せ03/00は,意味をもたないので省略してよい。パラメタ

部分列がビット組合せ03/00だけからなる場合,少なくともその一つは,部分列の値0を指示するた

めに残しておかなければならない。 

g) パラメタ列がビット組合せ03/11で始まる場合,この分離標識の直前に空のパラメタ部分列があると

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11 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

みなす。パラメタ列がビット組合せ03/11で終わる場合,この分離標識の直後に空のパラメタ部分列

があるとみなす。パラメタ列の中でビット組合せ03/11が連続する場合,これらの分離標識の間に空

のパラメタ部分列があるとみなす。 

h) 制御機能が二つ以上のパラメタをもち,幾つかのパラメタ部分列が空であっても,分離標識(ビット

組合せ03/11)を省略してはならない[附属書F(参考)のF.10を参照]。 

符号化の例を,附属書B(参考)のB.2に示す。 

5.4.3 パラメタの種類 パラメタ付き制御シーケンスでは,各パラメタ部分列が一つのパラメタに対応し,

かつ,そのパラメタ値を表す。パラメタの個数は,制御機能によって定まり,固定のものと可変のものと

がある。パラメタの個数が可変の場合,パラメタの最大個数及び対応する動作の実行順序は,この規格で

は規定しない。 

パラメタは,純粋な数値か,又は制御機能が実行できる動作の番号表の一つを意味する選択肢であって

よい。 

後者のパラメタの場合には,一つのパラメタ値が二つ以上のパラメタ値の組合せと同じ意味をもつ場合

もある。 

割り当てられていない選択パラメタ値は,今後の標準化のために保留する。 

5.5 

単独の制御機能 単独の制御機能は,7ビット符号及び8ビット符号の中でESC Fsの形の2バイト

のエスケープシーケンスで表現する。ここで,ESCはビット組合せ01/11で表現し,終端バイトFsはビッ

ト組合せ06/00〜07/14のいずれかで表現する。 

制御機能の定義及び符号化表現は,8.3で規定する(表5参照)。 

表5 単独の制御機能 

行番号 

列番号 

06 

07 

00 

DMI 

− 

01 

INT 

− 

02 

EMI 

− 

03 

RIS 

− 

04 

CMD 

− 

05 

− 

− 

06 

− 

− 

07 

− 

− 

08 

− 

− 

09 

− 

− 

10 

− 

− 

11 

− 

− 

12 

− 

LS3R 

13 

− 

LS2R 

14 

LS2 

LS1R 

15 

LS3 

− 

割り当てられていないビット組合せは,今後の標準化のために保留してあり,使用してはならない。 

参考 ESC Fsシーケンスは,ISO 2375に従い,登録事務局が維持管理する “ISO International Register 

of Coded Character Sets to be Used with Escape Sequences” に登録される。ESC Fsシーケンスのい

ずれの候補も,登録のためにはISO/IEC JTC1/SC2の承認が必要である。その後,終端バイト

Fsを登録事務局が割り当てる。 

12 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

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5.6 

制御列 制御列は,ビット組合せの列とし,制御目的のための論理的な単位としてデータストリー

ム中に現れることがある。制御列は,開始区切り,指令列又は文字列,及び終了区切りSTRING 

TERMINATOR(ST,列終了)からなる。 

指令列は,00/08〜00/13及び02/00〜07/14の範囲の一連のビット組合せからなる。 

文字列は,START OF STRING(SOS,列開始)又はSTRING TERMINATOR(ST,列終了)を表現す

るビット組合せを除く一連のあらゆるビット組合せとする。 

指令列及び文字列の解釈は,この規格では規定しないので,データの送信者と受信者との間であらかじ

め合意しておく必要がある。 

この規格で規定する開始区切りは,次のとおりとする。 

a) APPLICATION PROGRAM COMMAND(APC,応用プログラム指令) 

b) DEVICE CONTROL STRING(DCS,装置制御列) 

c) OPERATING SYSTEM COMMAND(OSC,オペレーティングシステム指令) 

d) PRIVACY MESSAGE(PM,私用メッセージ) 

e) START OF STRING(SOS,列開始) 

6. 装置の概念 この規格における制御機能の定義は,文字表示装置の構成についての一般概念に基づい

て行う。その概念に準拠した装置の例としては,CRT,プリンタ,マイクロフィルム出力装置などがある。 

文字表示装置は,符号化された制御機能及び図形文字からなるデータストリームを受信することが可能

であり,文字表示出力を作り出すことが可能である。この出力は,左から右,右から左,上から下及び下

から上といった伝統的ないろいろな書き方の習慣に従って,人間が読めるものでなければならない。文字

表示出力は一般的に,文字位置及び行からなる1個以上の矩形の配列の形式で生成され,これをページと

呼ぶ。 

装置が単なる出力装置でなく,入出力装置の場合は,更に符号化された制御機能及び図形文字を伝送す

ることが可能となる。伝送されるデータストリームは一般的に,その装置に送信されたデータと,例えば,

その装置の付属のキーボードなどによって局所的に入力されたデータとの組合せから構成される。 

この規格は,文字表示出力を編成したりテキスト表示の向きを設定するための,多くの機能を含んでい

る。装置は,これらの機能のすべてを備えてもよいし,適用業務に特有の一部の機能だけを備えてもよい。 

この規格の定義は,双方向性装置が表示部(6.1.1参照)及びデータ部(6.1.3参照)の両方を備えている

ことを前提としている。単方向性装置又はデータ部を備えない双方向性装置の場合,現在データ位置,デ

ータ部,文字の進む方向などの用語はすべて,現在表示位置,表示部,文字の進路などと読み換えること。 

さらに,詳しい説明には,ECMA Technical Report 53を参照すること。 

6.1 

装置の構成 装置は,入力部,表示部及びデータ部から構成されるか,又は入力部及び表示部だけ

から構成される。 

入力部は,キーボードのような手入力の装置又はデータストリームから,表示するための情報を受信す

ることができる。この規格では,入力部は扱わない。 

単方向性装置内の表示部及び双方向性装置内の表示部は,共に文字表示出力を作り出すために使用され

る。その出力は,例えば,CRT又はプリンタに表示される。 

データ部は,一般的に双方向性装置だけが備えるものであって,受信した情報を後続の表示処理のため

に蓄積することを目的として使用される。 

13 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.1.1 

表示部 表示部は,連続する行の中の情報を表示することができる。行は,1列に並んだ文字位置

からなる。行及び文字位置は,自然数1,2,3,…によって識別する。 

表示部内での行の向きは,縦書き又は横書きとする。これは,文字表示出力内での行の現れ方を定義す

る。 

行の向きが横書きの場合,行の進む方向は,次のいずれかとする。 

− 上から下 

− 下から上 

行の向きが縦書きの場合,行の進む方向は,次のいずれかとする。 

− 左から右 

− 右から左 

表示部内の行に沿う文字位置の順番を,文字の進路と呼ぶ。 

行に沿う文字の進路は,次のいずれかとする。 

− (横書きの場合)左から右又は右から左 

− (縦書きの場合)上から下又は下から上 

行には,設定された行の進む方向に従って番号を付ける。 

文字位置には,設定された文字の進路に従って番号を付ける。 

個々の文字位置は,消去状態にあるか又は図形を表示しているかのいずれかとする。図形は,SPACE,

図形文字又は図形表現が必要な制御機能を表現する。 

すべての文字位置の初期状態は,“消去状態”とする。 

実装の仕方によって,文字位置が消去状態であるか,それともSPACEを表示している状態であるかの

区別ができないものがある。 

6.1.2 

現在表示位置 現在表示位置と呼ぶ文字位置が,表示部内に常にただ一つ存在する。 

現在表示位置は,文字表示出力用データストリーム中の次の図形文字を受信する文字位置,又は図形表

現が必要な制御機能を受信する文字位置とする。表示部内の現在表示位置は,特定の制御機能の実行の基

点となる文字位置とする(6.4参照)。 

現在表示位置は,指定によって(6.1.7参照),又は間接的に(6.1.8参照)移動できる。装置がデータ部

を備えない場合,現在表示位置は,自動的に移動できる(6.1.6参照)。 

参考 表示面では,カーソルと呼ぶ目に見える特別な標識を用いて現在表示位置を示すのが,一般的

な方法である。 

現在表示位置を含む行を現在行と呼ぶ。現在表示位置を含むフィールドを現在フィールドと呼ぶ。現在

表示位置を含む領域を現在領域と呼ぶ。現在表示位置を含むページを現在ページと呼ぶ。 

6.1.3 

データ部 データ部内では,受信したデータストリームは連続する行に組み立てられ,個々の行は

連続する文字位置からなる。行及び文字位置は,自然数1,2,3,…によって識別する。 

データ部内の行に沿う文字位置の順番を,文字の進む方向と呼ぶ。 

この規格自体は,データ部内での行の向きは横書き,行の進む方向は上から下,文字の進む方向は左か

ら右と考える。 

行には,行の進む方向に従って番号を付ける。 

文字位置には,文字の進む方向に従って番号を付ける。 

個々の文字位置は,消去状態にあるか,又はそこに図形文字若しくは制御機能が存在するかのいずれか

とする。 

14 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

すべての文字位置の初期状態は,“消去状態”とする。 

実装の仕方によって,文字位置が消去状態であるか,それとも文字位置にSPACEが存在するかの区別

ができないものがある。 

6.1.4 

現在データ位置 現在データ位置と呼ぶ文字位置が,データ部内に常にただ一つ存在する。 

現在データ位置は,受信したデータストリーム中の,次の図形文字又は次の制御機能に有効な文字位置

とする。現在データ位置は,特定の制御機能の実行の基点となる文字位置とする(6.4参照)。 

現在データ位置は,自動的に(6.1.6参照)若しくは指定によって(6.1.7参照),又は間接的に(6.1.8参

照)移動することができる。 

現在データ位置を含む行を現在行と呼ぶ。現在データ位置を含むフィールドを現在フィールドと呼ぶ。

現在データ位置を含む領域を現在領域と呼ぶ。現在データ位置を含むページを現在ページと呼ぶ。 

6.1.5 

現在データ位置と現在表示位置の関係 単方向性装置では,表示部だけを備える場合,又は表示部

及びデータ部の両方を備える場合のいずれの場合でも,現在データ位置と現在表示位置とは同一とする。 

双方向性装置でデータ部及び表示部の両方を備える場合,現在表示位置は,データ部内の現在データ位

置に対応する表示部内の文字位置とする。双方向性の環境では,文字の進む方向及び文字の進路の違いに

よって,データ部内の現在データ位置と表示部内の現在表示位置とが異なることがある。 

特定の制御機能は,現在データ位置で動作し,これに作用する。他の制御機能は,現在表示位置で動作

し,これに作用する。現在データ位置及び現在表示位置の一方が変更された場合,他方はこれに対応して

更新される。これを間接的な移動(6.1.8参照)と呼ぶ。 

装置がデータ部を備えない場合,データ部の特性である現在データ位置,現在データ位置の移動,文字

の進む方向などは,表示部の特性である現在表示位置,現在表示位置の移動,文字の進路などと,それぞ

れ同一のものとして扱う。 

6.1.6 

自動的な移動 自動的な移動は,現在データ位置の移動で,図形文字又は図形表現が必要な制御機

能を受信したときに起こる。単方向性装置では,データ部内の現在データ位置の自動的な移動の方向は,

文字の進む方向と同じとする。データ部を備えない装置では,自動的な移動は表示部内の現在表示位置に

適用するものとし,その方向は文字の進路と同じとする。双方向性装置では,自動的な移動の方向が,文

字の進む方向と異なってもよい。その方向は,適当な制御機能によって変更されるまで,文字の進む方向

と同じとする。 

自動的な移動の方向が文字の進む方向と同じで,かつ,現在データ位置が現在行の最終文字位置でない

場合は,現在データ位置は,その行の次の文字位置に移動する。 

自動的な移動の方向が文字の進む方向と反対で,かつ,現在データ位置が現在行の先頭の文字位置でな

い場合は,現在データ位置は,その行の直前の文字位置に移動する。 

現在データ位置が自動的な移動によって変更された場合,表示部内の現在表示位置は,それに伴って更

新される。これを間接的な移動と呼ぶ(6.1.8参照)。 

参考 次の状況で現在データ位置を移動させようとしたときの結果は,この規格では規定しない。 

− 現在データ位置が行の最終文字位置で自動的な移動の方向が文字の進む方向と同じ場合,

又は現在データ位置が行の先頭文字位置で自動的な移動の方向が文字の進む方向と反対の

場合に,自動的な移動をさせようとしたとき。 

実装の仕方によって,上のような移動をさせようとすれば,次のいずれかになろう。 

1) 循環した動きとなる。 

2) 位置は,移動しない(指定による位置の有効な移動が行われるまでは,図形文字が入力で

15 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

きない状態)。 

3) 動作位置は移動しないが,以前に入力した文字を置き換えるか,その上に重ね書きをする

かによって,図形文字の入力が可能となる。 

4) カーソルが見えなくなる。 

5) カーソルが画面の反対側の端に移動するが,1列又は1行分ずれる。 

6) スクロールする。 

7) その他,実装依存の動作をする。 

6.1.7 

指定による移動 データ部内での指定による移動は,現在データ位置をデータ部内の指定された文

字位置に移動させる制御機能が実行されたときに起こる,現在データ位置の移動とする。現在データ位置

が指定による移動によって変更された場合,表示部内の現在表示位置は,それに伴って更新される。これ

を間接的な移動と呼ぶ(6.1.8参照)。 

表示部内での指定による移動は,現在表示位置を表示部内の指定された文字位置に移動させる制御機能

が実行されたときに起こる,現在表示位置の移動とする。現在表示位置が指定による移動によって変更さ

れた場合,データ部内の現在データ位置は,それに伴って更新される。これを間接的な移動と呼ぶ(6.1.8

参照)。 

参考 次の状況で現在データ位置又は現在表示位置を移動させようとしたときの結果は,この規格で

は規定しない。 

− 例えば,行の最終文字位置を越えた位置,ページの最終行を越えた位置などの存在しない

文字位置に,指定による移動をさせようとしたとき。 

実装の仕方によって,上のような移動をさせようとすれば,次のいずれかになろう。 

1) 循環した動きとなる。 

2) 位置は,移動しない(指定による位置の有効な移動が行われるまでは,図形文字が入力で

きない状態)。 

3) 動作位置は移動しないが,以前に入力した文字を置き換えるか,その上に重ね書きをする

かによって,図形文字の入力が可能となる。 

4) カーソルが見えなくなる。 

5) カーソルが画面の反対側の端に移動するが,1列又は1行分ずれる。 

6) スクロールする。 

7) その他,実装依存の動作をする。 

6.1.8 

間接的な移動 データ部内での間接的な移動は,表示部内で指定による移動(6.1.7参照)によっ

て現在表示位置が変更されたとき,これを反映するために現在データ位置を変更する移動とする。 

表示部内での間接的な移動は,データ部内での自動的な移動(6.1.6参照)又は指定による移動(6.1.7

参照)によって現在データ位置が変更されたとき,これを反映するために現在表示位置を変更する移動と

する。 

6.2 

データストリーム データストリームは,連続した一つの流れとみなすことができる。その流れは

メッセージ,レコード及び/又はブロックの形をとることがあるが,この構造は,この規格の記述の抽象

度では装置の動作に影響を与えるものではない。データの論理的単位又は物理的単位の連結を,連続した

データの流れとみなすことができる。 

16 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

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6.2.1 

データの構成 データストリーム中のテキストは,文字列から構成されるものとしてみなすことが

できる。それぞれの文字列は,入れ子になった文字列を含んでもよい。文字列中の文字は,読まれること

を意図する順序で編成される。 

文字列は,それに伴う一つの方向をもつ。この方向は,制御機能又はより上位のプロトコルの使用によ

って文字列に与えてもよい。方向がこの方法で定義されない場合,方向は,そのとき設定されている文字

の進路の方向と同じとする。 

6.3 

文字表示出力 この規格では,文字表示出力は連続した流れとみなしているが,実際には,文字ご

と,行ごと又はページごとに出力してもよい。 

文字表示出力は,あらかじめ決められた大きさの一つ以上のページからなってもよい。 

ページは,あらかじめ決められた数の行で構成され,行は,あらかじめ決められた数の文字位置で構成

される。装置が稼働している間は,対応する制御機能によって,1ページ当たりの行数,1行当たりの文字

位置の数,行間隔及び文字間隔が変更されることがある。 

文字表示出力は,データ部に蓄積されたデータストリームによって表示部内に組み立てられ,表示部の

縦書き・横書き及び行の進む方向に従う。表示部内での行に沿った文字の表示は,文字の進路,文字の進

む方向及び文字列に付随する方向に依存する。 

文字の大きさは,固定であっても,表示する文字に依存してもよい。 

図形のフォントデザインは,この規格では規定しない。 

6.4 

書式機能及び編集機能 書式機能及び編集機能の2種類の制御機能は,文字表示装置における情報

の配置又は位置決めを行う。両者の主な違いは,書式機能がFORMAT EFFECTOR ACTION MODE

(FEAM,書式制御動作モード)の影響を受けるのに対し,編集機能はその影響を受けないことにある[附

属書A(参考)参照]。 

6.4.1 

書式機能 書式機能は,書式制御及び表示制御機能の二つとする。書式機能は,データストリーム

の一部であることもある。書式機能は,データストリームの送信者がその情報をどのように整形したり,

表示したりしたいかを記述する。 

したがって,装置は,受信した書式機能を蓄積しない場合,次の受信者にデータを伝送するときは,デ

ータを完全な形にするために書式機能を再生しなければならない。 

単方向性装置では,現在表示位置(又は,適用可能ならば,現在行)を書式機能が動作する基準位置と

する。双方向性装置では,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)

の設定によって,特定の書式機能はデータ部内の現在データ位置(又は,適用可能ならば,現在行)に対

して動作する。 

書式機能は,装置のFORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定に

依存して処理される。 

6.4.2 

合成図形文字 合成図形文字は,書式機能だけを使用して作る。編集機能は,この目的に使用して

はならない[附属書A(参考)のA.2参照]。 

6.4.3 

編集機能 編集機能は,データの表示上の並べ方を編集,変更又は移動することを主な目的とする。 

編集機能は,直ちに実行し,データストリームの一部とはならない。 

単方向性装置では,現在表示位置(又は,適用可能ならば,現在行)を編集機能が動作する基準位置と

する。双方向性装置では,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)

の設定によって,特定の編集機能は,データ部内の現在データ位置(又は,適用可能ならば,現在行)に

対して動作する。 

17 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.5 

選択領域及び属性付き領域 選択領域及び属性付き領域の規定は,主にバッファ付き入出力装置に

適用でき,SEND/RECEIVE MODE(SRM,送信・受信モード)の設定をSIMULTANEOUS(同時)にす

れば,バッファなし入出力装置にも適用できる。 

6.5.1 

選択領域 選択領域は,表示部内の文字位置の列とし,その内容は,データストリームとして伝送

したり,補助入出力装置(6.6参照)に転送したりするのに適格となり得る(7.3.1参照)。 

選択領域の始めは,START OF SELECTED AREA(SSA,選択領域開始)で指定する。SSAを受信した

後の現在表示位置である表示部内の文字位置を,選択領域の最初の文字位置とする。 

選択領域の終わりは,END OF SELECTED AREA(ESA,選択領域終了)で指定する。ESAを受信する

前の現在表示位置である表示部内の文字位置を,選択領域の最後の文字位置とする。 

選択領域の行内の文字位置は,その行の文字の進路に従って順序付けられる。 

6.5.2 

属性付き領域 属性付き領域は,表示部内の文字位置の列とし,次のいずれか又はそれらを組み合

わせた性質をもつ。 

a) 内容が手操作によって変更できないよう保護する。 

b) 入力可能な文字の種類を制限する(例えば,数字又は英字だけ)。 

c) 内容が消去できないよう保護する。 

d) 最初の文字位置にタブ位置が設定されている。 

e) 内容を,データストリームとしての伝送や補助入出力装置(6.6参照)への転送から除外する。すなわ

ち,防護する(6.5.2.2参照)。 

属性付き領域の始めは,DEFINE AREA QUALIFICATION(DAQ,領域属性定義)で指定する。DAQ

を受信した後の現在表示位置である表示部内の文字位置を,属性付き領域の最初の文字位置とする。属性

付き領域の種類は,DAQのパラメタ値で指定する。属性付き領域の終わりは,次の属性付き領域の始めで

決まる。 

属性付き領域の行内の文字位置の順序は,その行の文字の進路と同じか又は反対となり得る。 

6.5.2.1 

保護領域 保護領域は,属性付き領域の特別な場合とする。保護領域は,文字位置の列とし,そ

の内容が手操作によって変更できないよう保護し,ERASURE MODE(ERM,消去モード)の設定によっ

ては消去もできないよう保護する。一般に保護領域は,防護領域である場合とそうでない場合とがある。 

6.5.2.2 

防護領域 防護領域は,属性付き領域の特別な場合とする。防護領域は,GUARDED AREA 

TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード)の設定によってその内容がデータストリームとして

の伝送及び補助入出力装置への転送から除外される保護領域とする。DEFINE AREA QUALIFICATION

(DAQ,属性付き領域定義)を使用する代わりに,START OF GUARDED AREA(SPA,防護領域開始)

にEND OF GUARDED AREA(EPA,防護領域終了)を組み合わせて使用することができる。この場合,

防護領域の始めはSTART OF GUARDED AREA(SPA,防護領域開始)で指定し,防護領域の終わりは

END OF GUARDED AREA(EPA,防護領域終了)で指定する。SPAを受信した後の現在表示位置である

文字位置を,防護領域の最初の文字位置とする。EPAを受信する前の現在表示位置である文字位置を,防

護領域の最後の文字位置とする。 

参考 SPA及びEPAによって指定した防護領域とDAQによって指定した防護領域との間の相互作用

は,この規格では規定しない。 

6.6 

補助入出力装置 補助入出力装置の規定は,主にバッファ付き入出力装置に適用できる。

SEND/RECEIVE MODE(SRM,送信・受信モード)をSIMULTANEOUS(同時)に設定すれば,バッフ

ァなし入出力装置にも適用できる。 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

補助入出力装置との間のデータ転送は,キーボード上の適切なキー操作又はデータストリーム中に現れ

る制御機能MEDIA COPY(MC,媒体複写)によって開始する。 

複数の補助入出力装置がある場合は,MCのパラメタ値で適切な装置を指定する。 

補助装置から受信した入力データストリームは,他の受信データストリームと同様に処理する。補助装

置からの入力の終了方法は,実装による。 

6.7 

タブ及びフィールド タブは,表示部に関して,情報を系統的に配列することを目的として,文字

位置又は行を識別する技法とする。タブのために識別される文字位置又は行は,タブ位置で指示する。 

表示部内のタブ位置は,フィールドを開始し,フィールド間の境界として働く。フィールドは,文字タ

ブ位置の位置(フィールド開始)から次の文字タブ位置の直前の位置(フィールド終了)までの文字位置

の列として定義する。表示部内で,フィールド内の文字位置の順序及び行内のタブ位置の順序は,その行

の文字の進路によって決まる。 

文字タブ位置は,制御機能CURSOR TABULATION CONTROL(CTC,カーソルタブ制御),

CHARACTER TABULATION SET(HTS,文字タブ設定),TABULATION ALIGNED CENTRED(TAC,

中央そろえタブ),TABULATION ALIGNED LEADING EDGE(TALE,始端そろえタブ),TABULATION 

ALIGNED TRAILING EDGE(TATE,終端そろえタブ),TABULATION CENTRED ON CHARACTER

(TCC,文字中央タブ)によって,文字位置に割り当てられる。 

行タブ位置は,制御機能LINE TABULATION SET(VTS,行タブ設定)によって,行に割り当てられ

る。 

7. モード 

7.1 

モードの概念 この規格は,非常に広い範囲の装置について,多少の違いがあっても適用できるこ

とを意図している。そのうちの幾つかを,モードとして形式化する。モードは,装置がデータを伝送,受

信,処理又は表示する方法を扱う。各モードはセットとリセットとの二つの状態をもつ。7.2.1〜7.2.20の

最初に示す状態をリセット状態とする。 

モードの状態は,データストリーム中で制御機能SET MODE(SM,モードセット)及びRESET MODE

(RM,モードリセット)で明示的に指定しても,送受信者間の合意で指定してもよい。実装によっては,

幾つかのモード又はすべてのモードが一つの状態しかもたなくてもよいことがある。 

種々の機器でのデータの互換性及び交換の容易性を保証するために,モードの使用には反対する。下位

互換のためにモードを使わなければならない場合,モードのリセット状態を初期状態とすることが望まし

い。そうでなければ,誤った解釈を防ぐために,送受信者間で明示的な合意を取り交わす必要がある。 

7.2 

モードの定義 モードは,制御機能SET MODE(SM,モードセット)及びRESET MODE(RM,

モードリセット)を用いて設定及び解除する。SM又はRMのパラメタは,対象となるモードを示す。次

のモードは,RMによって定義に規定する第1の状態に,SMによって第2の状態になる。 

各モードは,略号のアルファベット順に並べる。これらの略号は,原国際規格のすべての翻訳でそのま

ま使用することになっている(表6参照)。 

background image

19 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表6 モードのまとめ 

略号 

リセット状態 

セット状態 

名前 

定義箇所 

BDSM 

EXPLICIT 

BI-DIRECTIONAL SUPPORT MODE 

7.2.1 

IMPLICIT 

CRM 

CONTROL 

CONTROL REPRESENTATION MODE 

7.2.2 

GRAPHIC 

DCSM 

PRESENTATION DEVICE COMPONENT SELECT MODE 

7.2.3 

DATA 

ERM 

PROTECT 

ERASURE MODE 

7.2.4 

ALL 

FEAM 

EXECUTE 

FORMAT EFFECTOR ACTION MODE 

7.2.5 

STORE 

FETM 

INSERT 

FORMAT EFFECTOR TRANSFER MODE 

7.2.6 

EXCLUDE 

GATM 

GUARD 

GUARDED AREA TRANSFER MODE 

7.2.7 

ALL 

GRCM REPLACING 

GRAPHIC RENDITION COMBINATION MODE 7.2.8 

CUMULATIVE 

HEM 

FOLLOWING 

CHARACTER EDITING MODE 

7.2.9 

PRECEDING 

IRM 

REPLACE 

INSERTION REPLACEMENT MODE 

7.2.10 

INSERT 

KAM 

ENABLED 

KEYBOARD ACTION MODE 

7.2.11 

DISABLED 

MATM SINGLE 

MULTIPLE AREA TRANSFER MODE 

7.2.12 

MULTIPLE 

PUM 

CHARACTER 

POSITIONING UNIT MODE 

附属書F(参考) 

SIZE 

のF.4.1 

SATM 

SELECT 

SELECTED AREA TRANSFER MODE 

7.2.14 

ALL 

SRM 

MONITOR 

SEND/RECEIVE MODE 

7.2.15 

SIMULTANEOUS  

SRTM 

NORMAL 

STATUS REPORT TRANSFER MODE 

7.2.16 

DIAGNOSTIC 

TSM 

MULTIPLE 

TABULATION STOP MODE 

7.2.17 

SINGLE 

TTM 

CURSOR 

TRANSFER TERMINATION MODE 

7.2.18 

ALL 

VEM 

FOLLOWING 

LINE EDITING MODE 

7.2.19 

PRECEDING 

ZDM 

ZERO 

ZERO DEFAULT MODE 

附属書F(参考) 

DEFAULT 

のF.4.2 

モードの定義は,表示部(6.1.1参照)及びデータ部(6.1.3参照)の両方を備える双方向性装置にも適用

する。単方向性装置又はデータ部を備えない双方向性装置の場合,現在データ位置,データ部,文字の進

む方向などの用語はすべて,現在表示位置,表示部,文字の進路などと読み換えること。 

7.2.1 

BDSM-BI-DIRECTIONAL SUPPORT MODE(双方向モード) 

EXPLICIT(明示) 制御機能は,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部

選択モード)の設定によって,データ部内又は表示部内で実行する。 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

IMPLICIT(暗黙) 制御機能は,データ部内で実行する。データのすべての双方向性は,装置自身で

取り扱う。 

7.2.2 

CRM-CONTROL REPRESENTATION MODE(制御機能表現モード) 

CONTROL(制御) すべての制御機能は,規定どおりに実行する。書式機能の処理方法は,FORMAT 

EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定による。装

置は,制御機能の実行に加え,その図形表現を表示することもある。 

GRAPHIC(図形) すべての制御機能は,制御機能RESET MODE(RM,モードリセット)を除き,

図形文字として扱う。装置は,制御機能の蓄積及び図形表現としての表示に加え,

その制御機能を実行することもある。 

参考 RMを除くすべての制御機能が影響を受ける。 

7.2.3 

DCMS-DEVICE COMPONENT SELECT MODE(表示部データ部選択モード) 

PRESENTATION(表示部) 特定の制御機能は,表示部内で実行する。表示部内の現在表示位置(又

は,適用可能ならば,現在行)が,その制御機能を実行する基準位置と

なる。 

DATA(データ部) 特定の制御機能は,データ部内で実行する。データ部内の現在データ位置(又は,

適用可能ならば,現在行)が,その制御機能を実行する基準位置となる。 

参考 影響を受ける制御機能は,CPR,CR,DCH,DL,EA,ECH,ED,EF,EL,ICH,IL,LF,

NEL,RI,SLH,SLL,SPH及びSPLである。 

7.2.4 

ERM-ERASURE MODE(消去モード) 

PROTECT(保護あり) 消去の制御機能は,非保護領域の内容だけに作用する。 

ALL(全域) 消去の制御機能は,非保護領域と同様に,保護領域の内容にも作用する。 

参考 影響を受ける制御機能は,EA,ECH,ED,EF及びELである。 

7.2.5 

FEAM-FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(書式制御動作モード) 

EXECUTE(実行) 書式機能は,動作を即座に実行する。書式制御を実行したうえ,更に蓄積しても

よい。 

STORE(蓄積) 書式機能は,蓄積するが実行しない。定められた動作は,関連するデータを伝送又

は転送したときに,ほかの装置での実行にゆだねられる。 

参考 影響を受ける制御機能は,BPH,BS,CR,DTA,FF,FNT,GCC,GSM,GSS,HPA,HPB,

HPR,HT,HTJ,HTS,HVP,JFY,NEL,PEC,PFS,PLD,PLU,PPA,PPB,PPR,PTX,

QUAD,RI,SACS,SAPV,SCO,SCS,SGR,SHS,SLH,SLL,SLS,SPD,SPI,SPQR,

SRCS,SRS,SSU,SSW,STAB,SVS,TAC,TALE,TATE,TBC,TCC,TSS,VPA,VPB,

VPR及びVTSである。 

7.2.6 

FETM-FORMAT EFFECTOR TRANSFER MODE(書式制御転送モード) 

INSERT(挿入) 書式機能は,伝送するデータストリーム中,又は補助入出力装置へ転送するデータ

中に挿入することができる。 

EXCLUDE(除外) FORMAT EFFECTOR TRANSFER MODE(FETM,書式制御転送モード)が

STORE(蓄積)の間に受信したもの以外の書式機能は,伝送データストリーム又

は補助入出力装置へ転送するデータに含めない。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.7 

GATM-GUARDED AREA TRANSFER MODE(防護領域転送モード) 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

GUARD(防護あり) 適格な領域のうち,非防護領域の内容だけを伝送又は転送する。 

ALL(全域) 適格な領域の中の非防護領域の内容も防護領域の内容も伝送又は転送する。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.8 

GRCM-GRAPHIC RENDITION COMBINATION MODE(表示様式組合せモード) 

REPLACING(置換) 制御機能SELECT GRAPHIC RENDITION(SGR,表示様式選択)が現れるた

びに,先立つSGRの効果は,ここで終了する。SGRが現れた後も変化させな

い表示様式は,このSGRで再指定しなければならない。 

CUMULATIVE(追加) 制御機能SELECT GRAPHIC RENDITION(SGR,表示様式選択)が現れる

たびに,SGRで指定した表示様式だけが変化する。他のすべての表示様式

は変化しない。 

参考 影響を受ける制御機能は,SGRである。 

7.2.9 

HEM-CHARACTER EDITING MODE(文字方向編集モード) 

FOLLOWING(順側) DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モー

ド)の設定がPRESENTATION(表示部)のとき,表示部内の現在表示位置及

びこれに引き続く文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進路の方向に

移動する。現在表示位置に続く文字位置の内容は,文字削除によって,文字の

進路と反対方向に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モ

ード)の設定がDATA(データ部)のとき,データ部内の現在データ位置及び

これに続く文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進む方向に移動する。

現在データ位置に続く文字位置の内容は,文字削除によって,文字の進む方向

と反対方向に移動する。 

PRECEDING(逆側) 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モー

ド)の設定がPRESENTATION(表示部)のとき,表示部内の現在表示位置及

びこれに引き続く文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進路と反対方

向に移動する。現在表示位置に続く文字位置の内容は,文字の削除によって,

文字の進路の方向に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モ

ード)の設定がDATA(データ部)のとき,データ部内の現在データ位置及び

これに先立つ文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進む方向と反対方

向に移動する。現在データ位置に先立つ文字位置の内容は,文字の削除によっ

て,文字の進む方向に移動する。 

参考 影響を受ける制御機能は,DCH及びICHである。 

参考 原国際規格では,HEM及びDCSMの設定がそれぞれPRECEDING及びPRESENTATIONの

ときの,文字挿入による文字位置の内容の移動に関する記述に誤りがある。この誤りの訂正に

関しては,現在ISO/IEC JTC1/SC2で検討中である。承認された場合,7.2.9は,次のとおり訂

正される予定である。 

7.2.9 

HEM-CHARACTER EDITING MODE(文字方向編集モード) 

FOLLOWING(順側) DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モー

ド)の設定がPRESENTATION(表示部)のとき,表示部内の現在表示位置及

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22 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

びこれに引き続く文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進路の方向に

移動する。現在表示位置に続く文字位置の内容は,文字削除によって,文字の

進路と反対方向に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モ

ード)の設定がDATA(データ部)のとき,データ部内の現在データ位置及び

これに続く文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進む方向に移動する。

現在データ位置に続く文字位置の内容は,文字削除によって,文字の進む方向

と反対方向に移動する。 

PRECEDING(逆側) 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モー

ド)の設定がPRESENTATION(表示部)のとき,表示部内の現在表示位置及

びこれに先立つ文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進路と反対方向

に移動する。現在表示位置に続く文字位置の内容は,文字の削除によって,文

字の進路の方向に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モ

ード)の設定がDATA(データ部)のとき,データ部内の現在データ位置及び

これに先立つ文字位置の内容は,文字挿入によって,文字の進む方向と反対方

向に移動する。現在データ位置に先立つ文字位置の内容は,文字の削除によっ

て,文字の進む方向に移動する。 

参考 影響を受ける制御機能は,DCH及びICHである。 

7.2.10 IRM-INSERTION REPLACEMENT MODE(挿入置換モード) 

REPLACEMENT(置換) 図形文字又は図形表現を必要とする制御機能の図形は,現在表示位置の図

形の表示を置き換えて(又は実装の仕方によっては合成して)表示する。 

INSERT(挿入) 図形文字又は図形表現を必要とする制御機能の図形は,現在表示位置に挿入する。 

参考 制御機能の中で図形表現を必要とするものだけが影響を受ける。 

7.2.11 KAM-KEYBOARD ACTION MODE(キーボード動作モード) 

ENABLED(入力可) 手操作による入力機能の全部又は一部が使用できる。 

DISABLED(入力不可) 手操作による入力機能の全部又は一部が使用できない。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.12 MATM-MULTIPLE AREA TRANSFER MODE(複数領域転送モード) 

SINGLE(単一) 現在表示位置を含む選択領域の内容だけを,伝送又は転送に適格とする。 

MULTIPLE(複数) すべての選択領域の内容を,伝送又は転送に適格とする。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.13 PUM-POSITIONING UNIT MODE(位置決め単位モード) 附属書F(参考)のF.4.1参照。 

7.2.14 SATM-SELECTED AREA TRANSFER MODE(選択領域転送モード) 

SELECT(選択あり) 選択領域の内容だけを,伝送又は転送に適格とする。 

ALL(全域) 選択領域の設定と無関係に,すべての文字位置の内容を,伝送又は転送に適格とする。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.15 SRM-SEND/RECEIVE MODE(送信・受信モード) 

MONITOR(モニタ) 局所的に入力したデータを,即時に表示する。 

SIMULTANEOUS(同時) 局所的な入力機能は,出力機構から論理的に切り離してある。受信したデ

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ータだけを表示する。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.16 SRTM-STATUS REPORT TRANSFER MODE(状態報告転送モード) 

NORMAL(通常) DEVICE CONTROL STRING(DCS,装置制御列)形式の状態報告は,自動的に

は生成されない。 

DIAGNOSTIC(診断) DEVICE CONTROL STRING(DCS,装置制御列)形式の状態報告は,伝送

又は転送するすべてのデータストリームに組み込まれる。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.17 TSM-TABULATION STOP MODE(タブ位置モード) 

MULTIPLE(全行) 表示部内の現在行(現在表示位置を含む行)のタブ位置を設定又は解除するとと

もに,現在行に先立つ行及び現在行に引き続く行の対応する文字位置に対しても

設定又は解除する。 

SINGLE(1行) 表示部の現在行だけに対して,タブ位置を設定又は解除する。 

参考 影響を受ける制御機能は,CTC,DL,HTS,IL及びTBCである。 

7.2.18 TTM-TRANSFER TERMINATION MODE(転送終結モード) 

CURSOR(カーソル) 表示部内の現在表示位置に先立つ文字位置の内容だけを,伝送又は転送に適格

とする。 

ALL(全域) 現在表示位置に先立つ文字位置,現在表示位置に引き続く文字位置及び現在表示位置に

ある文字位置の内容を,伝送又は転送に適格とする。 

参考 影響を受ける制御機能はない。 

7.2.19 VEM-LINE EDITING MODE(行編集モード) 

FOLLOWING(順側) DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モー

ド)の設定がPRESENTATION(表示部)のとき,行の挿入によって,表示部

内の現在行(現在表示位置を含む行)の内容及び現在行に引き続く行の内容が

行の進む方向に移動し,行の削除によって,現在行に引き続く行の内容が行の

進む方向と反対方向に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モ

ード)の設定がDATA(データ部)のとき,行の挿入によって,データ部内の

現在行(現在データ位置を含む行)の内容及び現在行に引き続く行の内容が行

の進む方向に移動し,行の削除によって,現在行に引き続く行の内容が行の進

む方向と反対方向に移動する。 

PRECEDING(逆側) 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モー

ド)の設定がPRESENTATION(表示部)のとき,行の挿入によって,現在行

(現在表示位置を含む行)の内容及び現在行に先立つ行の内容が行の進む方向

と反対方向に移動し,行の削除によって,現在行に先立つ行の内容が行の進む

方向に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モ

ード)の設定がDATA(データ部)のとき,行の挿入によって,現在行(現在

データ位置を含む行)の内容及び現在行に先立つ行の内容が行の進む方向と反

対方向に移動し,行の削除によって,現在行に先立つ行の内容が行の進む方向

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

に移動する。 

参考 影響を受ける制御機能は,DL及びILである。 

7.2.20 ZDM-ZERO DEFAULT MODE(既定値0モード) 附属書F(参考)のF.4.2参照。 

7.3 

モード間の相互作用 相互作用のあるモード群は,a)〜d)の4組とする。 

a) GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード),MULTIPLE AREA TRANSFER 

MODE(MATM,複数領域転送モード),SELECTED AREA TRANSFER MODE(SATM,選択領域

転送モード)及びTRANSFER TERMINATION MODE(TTM,転送終結モード) 

b) CONTROL REPRESENTATION MODE(CRM,制御機能表現モード)及びFORMAT EFFECTOR 

ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード) 

c) CHARACTER EDITING MODE(HEM,文字方向編集モード)及びINSERTION REPLACEMENT 

MODE(IRM,挿入置換モード) 

d) BI-DIRECTIONAL SUPPORT MODE(BDSM,双方向モード)及びDEVICE COMPONENT SELECT 

MODE(DCSM,表示部データ部選択モード) 

7.3.1 

GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード),MULTIPLE AREA 

TRANSFER MODE(MATM,複数領域転送モード),SELECTED AREA TRANSFER MODE(SATM,

選択領域転送モード)及びTRANSFER TERMINATION MODE(TTM,転送終結モード) 

これらのモードは,組み合わされて,伝送するデータストリーム又は補助入出力装置に転送するデータ

の形式に対して,次の結合効果を及ぼす。 

用語“現在選択領域”は,表示部内で現在位置を含む選択領域を示し,用語“適格である”は,ある領

域を伝送又は転送してもよいことを示す。 

a) TTM,SATM及びMATMの設定がそれぞれCURSOR(カーソル),SELECT(選択あり)及びSINGLE

(単一)のとき,現在選択領域のうち現在表示位置の直前までの内容を適格とする。 

b) TTM,SATM及びMATMの設定がそれぞれCURSOR(カーソル),SELECT(選択あり)及び

MULTIPLE(複数)のとき,すべての選択領域のうち現在表示位置の直前までの内容を適格とする。 

c) TTM及びSATMの設定がそれぞれCURSOR(カーソル)及びALL(全域)のとき,現在表示位置

の直前までのバッファの内容を適格とする。 

d) TTM,SATM及びMATMの設定がそれぞれALL(全域),SELECT(選択あり)及びSINGLE(単

一)のとき,現在選択領域の内容すべてを適格とする。 

e) TTM,SATM及びMATMの設定がそれぞれALL(全域),SELECT(選択あり)及びMULTIPLE(複

数)のとき,すべての選択領域の内容を適格とする。 

f) 

TTM及びSATMの設定が共にALL(全域)のとき,バッファの内容すべてを適格とする。 

g) GATMの設定がGUARD(防護あり)のとき,適格である領域に完全に包含される防護領域を除いて,

適格である領域の内容を伝送又は転送する。適格である領域に部分的に含まれる防護領域の,適格で

ある部分の内容が伝送されるかどうかは,実装依存とする。 

h) GATMの設定がALL(全域)のとき,適格な領域の非防護データ及び防護データが伝送又は転送さ

れる。 

現在表示位置が選択領域内にない場合,上のa)及びd)のデータストリームの形式は,この規格では規定

しない。 

7.3.2 

CONTROL REPRESENTATION MODE(CRM,制御機能表現モード)及びFORMAT EFFECTOR 

ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード) 

25 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) CRM及びFEAMの設定がそれぞれCONTROL(制御)及びEXECUTE(実行)のとき,すべての制

御機能は,規定どおり実行する。 

b) CRM及びFEAMの設定がそれぞれCONTROL(制御)及びSTORE(蓄積)のとき,書式機能は,

図形文字として扱う。 

c) CRMの設定がGRAPHIC(図形)のとき,RESET MODE(RM,モードリセット)を除くすべての

制御機能は,図形文字として扱う。 

7.3.3 

HEM-CHARACTER EDITING MODE(文字方向編集モード)及びIRM-INSERTION 

REPLACEMENT MODE(挿入置換モード) 

a) IRMの設定がREPLACE(置換)の場合,HEMは,制御機能DELETE CHARACTER(DCH,文字

削除)及び制御機能INSERT CHARACTER(ICH,文字挿入)だけに影響を及ぼす。 

b) IRMの設定がINSERT(挿入)の場合,図形文字又は図形表示を要求された制御機能を受信したとき

の効果は,HEMの設定にも依存する。HEMの設定がFOLLOWING(順側)のとき,現在位置の自

動的な移動は,通常のとおり行う。HEMの設定がPRECEDING(逆側)のとき,現在位置は,移動

しない。 

b)で,現在位置がデータ部内の現在データ位置又は表示部内の現在表示位置のどちらを意味するかは,

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定による。 

7.3.4 

BI-DIRECTIONAL SUPPORT MODE(BDSM,双方向モード)及びDEVICE COMPONENT 

SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード) 

a) BDSM及びDCSMの設定がそれぞれEXPLICIT(明示)及びDATA(データ部)のとき,制御機能

はデータ部内で実行する。 

b) BDSM及びDCSMの設定がそれぞれEXPLICIT(明示)及びPRESENTATION(表示部)のとき,

制御機能は,表示部内で実行する。 

参考 影響を受ける制御機能は,CPR,CR,DCH,DL,EA,ECH,ED,EF,EL,ICH,IL,LF,

NEL,RI,SLH,SLL,SPH及びSPLである。 

c) BDSMの設定がIMPLICIT(暗黙)のとき,すべての関連する制御機能は,データ部内で実行する。

データの双方向に関するすべての処理は,装置そのものが行う。DCSMの設定は影響を与えず,DATA

(データ,リセット状態)に設定されているものとみなされる。 

7.4 

私用モード 装置は,7.2に示す以外のモードを実装してもよい。このようなモードを私用モードと

呼ぶ。SET MODE(SM,モードセット)及びRESET MODE(RM,モードリセット)を参照のこと。 

私用モードのリセット状態では,2.3.1に従って識別された(モードの制御パラメタを含む。)すべての

制御機能の符号化表現の選択を許さなければならず,その符号化表現にこの規格で規定したとおりの意味

をもたせなければならない。 

8. 制御機能 

8.1 

制御機能の型 この規格が規定する制御機能の型は,次の4種類とする。 

a) C0集合の要素である制御機能 

b) C1集合の要素である制御機能 

c) 制御シーケンス 

d) 次のいずれかで示される独立制御機能 

− ESC Fsシーケンス 

26 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− ESC 02/03 Fシーケンス 

パラメタの有無によって更に幾つかの形式の制御シーケンスがある。 

制御機能及び制御シーケンスの種々の形式に使用する記法を次に示す。これらの記法は,8.3の制御機能

の定義及び8.2の制御機能の分類で使う。ESC 02/03 F形式の独立制御機能については,それをこの規格に

取り込むことが予期されないので,この規格ではその記法を規定しない。 

a) 

(C0) 

:C0集合の要素 

b) (C1) 

:C1集合の要素 

c) 

(NP) 

:パラメタをもたない制御シーケンス[附属書F(参考)のF.9参照] 

d) (Pn) 

:一つの数値パラメタをもつ制御シーケンス 

e) 

(Pn1;Pn2) :二つの数値パラメタをもつ制御シーケンス 

f) 

(Pn...) 

:任意の個数の数値パラメタをもつ制御シーケンス 

g) 

(Ps) 

:一つの選択パラメタをもつ制御シーケンス 

h) (Ps1 ; Ps2) :二つの選択パラメタをもつ制御シーケンス 

j) 

(Ps...) 

:任意の個数の選択パラメタをもつ制御シーケンス 

k) (Fs) 

:ESC Fsシーケンスによって表す独立制御機能 

参考 原国際規格では,編集上の誤りのため項番i)が抜けている。しかし,この規格では,原国際規

格との箇条の対応を保つために,訂正せずにそのまま翻訳してある。 

8.2 

制御機能の分類 この規格で規定する制御機能を分類して次に示す。この分類は,この規格の理解

を助けることを目的としたもので,使い方をこの分類に従うように制限するものではない。 

8.2.1 

区切り 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

APC (C1) 

APPLICATION PROGRAM COMMAND(応用プログラム指令) 

8.3.2 

CMD (Fs) 

CODING METHOD DELIMITER(符号化法区切り) 

8.3.11 

DCS 

(C1) 

DEVICE CONTROL STRING(装置制御列) 

8.3.27 

OSC (C1) 

OPERATING SYSTEM COMMAND(オペレーティングシステム指令) 8.3.90 

PM 

(C1) 

PRIVACY MESSAGE(私用メッセージ) 

8.3.95 

SOS 

(C1) 

START OF STRING(列開始) 

8.3.129 

ST 

(C1) 

STRING TERMINATOR(列終了) 

8.3.144 

8.2.2 

開始標識 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

CSI 

(C1) 

CONTROL SEQUENCE INTRODUCER(制御開始) 

8.3.16 

ESC 

(C0) 

ESCAPE(エスケープ) 

8.3.49 

SCI 

(C1) 

SINGLE CHARACTER INTRODUCER(単一文字開始) 

8.3.110 

8.2.3 

シフト機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

LS0 

(C0) 

LOCKING-SHIFT ZERO(ロッキングシフト0) 

8.3.76 

LS1 

(C0) 

LOCKING-SHIFT ONE(ロッキングシフト1) 

8.3.77 

LS1R (Fs) 

LOCKING-SHIFT ONE RIGHT(ロッキングシフト1右) 

8.3.78 

LS2 

(Fs) 

LOCKING-SHIFT TWO(ロッキングシフト2) 

8.3.79 

LS2R (Fs) 

LOCKING-SHIFT TWO RIGHT(ロッキングシフト2右) 

8.3.80 

27 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

LS3 

(Fs) 

LOCKING-SHIFT THREE(ロッキングシフト3) 

8.3.81 

LS3R (Fs) 

LOCKING-SHIFT THREE RIGHT(ロッキングシフト3右) 

8.3.82 

SI 

(C0) 

SHIFT-IN(シフトイン) 

8.3.120 

SO 

(C0) 

SHIFT-OUT(シフトアウト) 

8.3.127 

SS2 

(C1) 

SINGLE-SHIFT TWO(シングルシフト2) 

8.3.142 

SS3 

(C1) 

SINGLE-SHIFT THREE(シングルシフト3) 

8.3.143 

8.2.4 

書式制御 

略号 形式 

名前 

規定箇条 

BS 

(C0) 

BACKSPACE(後退) 

8.3.5 

CR 

(C0) 

CARRIAGE RETURN(復帰) 

8.3.15 

FF 

(C0)  

FORM FEED(書式送り) 

8.3.52 

HPA (Pn) 

CHARACTER POSITION ABSOLUTE(文字位置決め) 

8.3.58 

HPB (Pn) 

CHARACTER POSITION BACKWARD(文字位置後退) 

8.3.59 

HPR (Pn) 

CHARACTER POSITION FORWARD(文字位置前進) 

8.3.60 

HT 

(C0) 

CHARACTER TABULATION(文字タブ) 

8.3.61 

HTJ (C1) 

CHARACTER TABULATION WITH JUSTIFICATION(引寄せタブ) 

8.3.62 

HTS (C1) 

CHARACTER TABULATION SET(文字タブ設定) 

8.3.63 

HVP (Pn1;Pn2) CHARACTER AND LINE POSITION(文字位置行位置決め) 

8.3.64 

LF 

(C0) 

LINE FEED(改行) 

8.3.75 

NEL (C1) 

NEXT LINE(次行) 

8.3.87 

PLD (C1) 

PARTIAL LINE FORWARD(部分行前進) 

8.3.93 

PLU (C1) 

PARTIAL LINE BACKWARD(部分行後退) 

8.3.94 

PPA 

(Pn) 

PAGE POSITION ABSOLUTE(ページ決め) 

8.3.97 

PPB 

(Pn) 

PAGE POSITION BACKWARD(ページ後退) 

8.3.98 

PPR (Pn) 

PAGE POSITION FORWARD(ページ前進) 

8.3.99 

RI 

(C1) 

REVERSE LINE FEED(逆改行) 

8.3.105 

TBC (Ps) 

TABULATION CLEAR(タブ解除) 

8.3.155 

TSR (Pn) 

TABULATION STOP REMOVE(タブ除去) 

8.3.157 

VPA (Pn) 

LINE POSITION ABSOLUTE(行位置決め) 

8.3.159 

VPB (Pn) 

LINE POSITION BACKWARD(行位置後退) 

8.3.160 

VPR (Pn) 

LINE POSITION FORWARD(行位置前進) 

8.3.161 

VT 

(C0) 

LINE TABULATION(行タブ) 

8.3.162 

VTS (C1) 

LINE TABULATION SET(行タブ設定) 

8.3.163 

8.2.5 

表示制御機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

BPH (C1) 

BREAK PERMITTED HERE(分割可) 

8.3.4 

DTA (Pn1;Pn2) DIMENSION TEXT AREA(テキスト領域寸法) 

8.3.37 

FNT 

(Ps1;Ps2) FONT SELECTION(フォント指示) 

8.3.54 

GCC (Ps) 

GRAPHIC CHARACTER COMBINATION(図形文字合成) 

8.3.55 

GSM (Pn1;Pn2) GRAPHIC SIZE MODIFICATION(文字サイズ変更) 

8.3.56 

28 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

GSS 

(Pn) 

GRAPHIC SIZE SELECTION(文字サイズ指定) 

8.3.57 

JFY 

(Ps...) 

JUSTIFY(行そろえ) 

8.3.74 

NBH (C1) 

NO BREAK HERE(分割不可) 

8.3.86 

PEC 

(Ps) 

PRESENTATION EXPAND OR CONTRACT(拡大縮小) 

8.3.91 

PFS 

(Ps) 

PAGE FORMAT SELECTION(ページ形式選択) 

8.3.92 

PTX 

(Ps) 

PARALLEL TEXTS(並列テキスト) 

8.3.100 

QUAD (Ps...) 

QUAD(クワタ詰め) 

8.3.103 

SACS (Pn) 

SET ADDITIONAL CHARACTER SEPARATION(字間空け設定) 

8.3.108 

SAPV (Ps...) 

SELECT ALTERNATIVE PRESENTATION VARIANTS(代替表示法選

択) 

8.3.109 

SCO (Ps) 

SELECT CHARACTER ORIENTATION(文字回転選択) 

8.3.111 

SCP 

(Ps1;Ps2) SELECT CHARACTER PATH(文字進路選択) 

8.3.112 

SCS 

(Pn) 

SET CHARACTER SPACING(文字ピッチ設定) 

8.3.113 

SDS 

(Ps) 

START DIRECTED STRING(方向付き文字列開始) 

8.3.115 

SGR (Ps...) 

SELECT GRAPHIC RENDITION(表示様式選択) 

8.3.118 

SHS 

(Ps) 

SELECT CHARACTER SPACING(文字ピッチ選択) 

8.3.119 

SIMD (Ps) 

SELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(自動移動方向選択) 

8.3.121 

SLH 

(Pn) 

SET LINE HOME(行開始位置設定) 

8.3.123 

SLL 

(Pn) 

SET LINE LIMIT(行終了位置設定) 

8.3.124 

SLS 

(Pn) 

SET LINE SPACING(行ピッチ設定) 

8.3.125 

SPD 

(Ps1;Ps2) SELECT PRESENTATION DIRECTIONS(表示方向選択) 

8.3.131 

SPH 

(Pn) 

SET PAGE HOME(ページ開始位置設定) 

8.3.132 

SPI 

(Pn1;Pn2) SPACING INCREMENT(ピッチ指定) 

8.3.133 

SPL 

(Pn) 

SET PAGE LIMIT(ページ終了位置設定) 

8.3.134 

SPQR (Ps) 

SELECT PRINT QUALITY AND RAPIDITY(印字品質速度選択) 

8.3.135 

SRCS (Pn) 

SET REDUCED CHARACTER SEPARATION(字間詰め設定) 

8.3.137 

SRS 

(Ps) 

START REVERSED STRING(逆進開始) 

8.3.138 

SSU 

(Ps) 

SELECT SIZE UNIT(サイズ単位選択) 

8.3.140 

SSW (Pn) 

SET SPACE WIDTH(スペース幅設定) 

8.3.141 

STAB (Ps) 

SELECTIVE TABULATION(選択的タブ) 

8.3.145 

SVS 

(Ps) 

SELECT LINE SPACING(行ピッチ選択) 

8.3.150 

TAC (Pn) 

TABULATION ALIGNED CENTRED(中央そろえタブ) 

8.3.152 

TALE (Pn) 

TABULATION ALIGNED LEADING EDGE(始端そろえタブ) 

8.3.153 

TATE (Pn) 

TABULATION ALIGNED TRAILING EDGE(終端そろえタブ) 

8.3.154 

TCC (Pn1;Pn2) TABULATION CENTRED ON CHARACTER(文字中央タブ) 

8.3.156 

TSS 

(Pn) 

THIN SPACE SPECIFICATION(細間隔指定) 

8.3.158 

8.2.6 

編集機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

DCH (Pn) 

DELETE CHARACTER(文字削除) 

8.3.26 

DL 

(Pn) 

DELETE LINE(行削除) 

8.3.33 

29 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

EA 

(Ps) 

ERASE IN AREA(領域内消去) 

8.3.38 

ECH (Pn) 

ERASE CHARACTER(文字消去) 

8.3.39 

ED 

(Ps) 

ERASE IN PAGE(ページ内消去) 

8.3.40 

EF 

(Ps) 

ERASE IN FIELD(フィールド内消去) 

8.3.41 

EL 

(Ps) 

ERASE IN LINE(行内消去) 

8.3.42 

ICH 

(Pn) 

INSERT CHARACTER(文字挿入) 

8.3.65 

IL 

(Pn) 

INSERT LINE(行挿入) 

8.3.68 

8.2.7 

カーソル制御機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

CBT (Pn) 

CURSOR BACKWARD TABULATION(カーソル後退タブ) 

8.3.7 

CHA (Pn) 

CURSOR CHARACTER ABSOLUTE(カーソル文字位置決め) 

8.3.9 

CHT (Pn) 

CURSOR FORWARD TABULATION(カーソル前進タブ) 

8.3.10 

CNL (Pn) 

CURSOR NEXT LINE(カーソル復帰行前進) 

8.3.12 

CPL 

(Pn) 

CURSOR PRECEDING LINE(カーソル復帰行後退) 

8.3.13 

CTC (Ps...) 

CURSOR TABULATION C0NTROL(カーソルタブ制御) 

8.3.17 

CUB (Pn) 

CURSOR LEFT(カーソル左) 

8.3.18 

CUD (Pn) 

CURSOR DOWN(カーソル下) 

8.3.19 

CUF (Pn) 

CURSOR RIGHT(カーソル右) 

8.3.20 

CUP (Pn1;Pn2) CURSOR POSITION(カーソル位置決め) 

8.3.21 

CUU (Pn) 

CURSOR UP(カーソル上) 

8.3.22 

CVT (Pn) 

CURSOR LINE TABULATION(カーソル行タブ) 

8.3.23 

8.2.8 

表示制御機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

NP 

(Pn) 

NEXT PAGE(次ページ) 

8.3.88 

PP 

(Pn) 

PRECEDING PAGE(前ページ) 

8.3.96 

SD 

(Pn) 

SCROLL DOWN(スクロール下) 

8.3.114 

SL 

(Pn) 

SCROLL LEFT(スクロール左) 

8.3.122 

SR 

(Pn) 

SCROLL RIGHT(スクロール右) 

8.3.136 

SU 

(Pn) 

SCROLL UP(スクロール上) 

8.3.148 

8.2.9 

装置制御機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

DC1 

(C0) 

DEVICE CONTROL ONE(装置制御1) 

8.3.28 

DC2 

(C0) 

DEVICE CONTROL TWO(装置制御2) 

8.3.29 

DC3 

(C0) 

DEVICE CONTROL THREE(装置制御3) 

8.3.30 

DC4 

(C0) 

DEVICE CONTROL FOUR(装置制御4) 

8.3.31 

8.2.10 情報分離機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

IS1 

(C0) 

INFORMATION SEPARATOR ONE(情報分離標識1) 

8.3.70 

IS2 

(C0) 

INFORMATION SEPARATOR TWO(情報分離標識2) 

8.3.71 

IS3 

(C0) 

INFORMATION SEPARATOR THREE(情報分離標識3) 

8.3.72 

30 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

IS4 

(C0) 

INFORMATION SEPARATOR FOUR(情報分離標識4) 

8.3.73 

参考 各情報分離標識には二つの名前が付けられる。INFORMATION SEPARATOR FOUR(IS4,情

報分離標識4),INFORMATION SEPARATOR THREE(IS3,情報分離標識3),INFORMATION 

SEPARATOR TWO(IS2,情報分離標識2)及びINFORMATION SEPARATOR ONE(IS1,

情報分離標識1)という名前は,一般名である。 

FILE SEPARATOR(FS,ファイル分離標識),GROUP SEPARATOR(GS,グループ分離標

識),RECORD SEPARATOR(RS,レコード分離標識)及びUNIT SEPARATOR(US,ユニ

ット分離標識)という名前は,特定名であり,主として情報分離標識を階層的に使用する適用

業務に使うことを意図している。US,RS,GS及びFSの昇順に,上位の階層の情報を分離す

る。この場合,データは通常ある特定の分離標識で分離されるが,一つ上級の分離標識では分

離できず,それより上級の分離標識では分離可能であると考えられる。 

IS3及びIS4は,ISO/IEC 10538においてPAGE TERMINATOR(PT,ページ終了)及び

DOCUMENT TERMINATOR(DT,ドキュメント終了)という名前がそれぞれ与えられ,既定

状態に対する表示属性をリセットするために用いられる。 

8.2.11 領域定義 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

DAQ (Ps...) 

DEFINE AREA QUALIFICATION(領域属性定義) 

8.3.25 

EPA 

(C1) 

END OF GUARDED AREA(防護領域終了) 

8.3.47 

ESA 

(C1) 

END OF SELECTED AREA(選択領域終了) 

8.3.48 

SPA 

(C1) 

START OF GUARDED AREA(防護領域開始) 

8.3.130 

SSA 

(C1) 

START OF SELECTED AREA(選択領域開始) 

8.3.139 

8.2.12 モード設定 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

RM 

(Ps...) 

RESET MODE(モードリセット) 

8.3.107 

SM 

(Ps...) 

SET MODE(モードセット) 

8.3.126 

8.2.13 伝送制御機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

ACK (C0) 

ACKNOWLEDGE(肯定応答) 

8.3.1 

DLE (C0) 

DATA LINK ESCAPE(伝送制御拡張) 

8.3.34 

ENQ (C0) 

ENQUIRY(問合せ) 

8.3.45 

EOT (C0) 

END OF TRANSMISSION(伝送終了) 

8.3.46 

ETB 

(C0) 

END OF TRANSMISSION BLOCK(伝送ブロック終結) 

8.3.50 

ETX (C0) 

END OF TEXT(テキスト終結) 

8.3.51 

NAK (C0) 

NEGATIVE ACKNOWLEDGE(否定応答) 

8.3.85 

SOH (C0) 

START OF HEADING(ヘッディング開始) 

8.3.128 

STX 

(C0) 

START OF TEXT(テキスト開始) 

8.3.147 

SYN 

(C0) 

SYNCHRONOUS IDLE(同期信号) 

8.3.151 

8.2.14 その他の制御機能 

略号 

形式 

名前 

規定箇条 

BEL 

(C0) 

BELL(ベル) 

8.3.3 

31 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

CAN (C0) 

CANCEL(取消) 

8.3.6 

CCH (C1) 

CANCEL CHARACTER(文字取消) 

8.3.8 

CPR (Pn1;Pn2) ACTIVE POSITION REPORT(現在位置報告) 

8.3.14 

DA 

(Ps) 

DEVICE ATTRIBUTES(装置識別) 

8.3.24 

DEL --- 

DELETE(抹消) 

8.3.32 

DMI (Fs) 

DISABLE MANUAL INPUT(手操作入力不可) 

8.3.35 

DSR 

(Ps) 

DEVICE STATUS REPORT(装置状態報告) 

8.3.36 

EM 

(C0) 

END OF MEDIUM(媒体終端) 

8.3.43 

EMI 

(Fs) 

ENABLE MANUAL INPUT(手操作入力可) 

8.3.44 

FNK (Pn) 

FUNCTION KEY(ファンクションキー) 

8.3.53 

IDCS (Ps) 

IDENTIFY DEVICE CONTROL STRING(装置制御列識別) 

8.3.66 

IGS 

(Ps) 

IDENTIFY GRAPHIC SUBREPERTOIRE(図形文字サブレパートリ識

別) 

8.3.67 

INT 

(Fs) 

INTERRUPT(割込み) 

8.3.69 

MC 

(Ps) 

MEDIA COPY(媒体複写) 

8.3.83 

MW 

(C1) 

MESSAGE WAITING(メッセージ待ち) 

8.3.84 

NUL (C0) 

NULL(空) 

8.3.89 

PU1 

(C1) 

PRIVATE USE ONE(私用1) 

8.3.101 

PU2 

(C1) 

PRIVATE USE TWO(私用2) 

8.3.102 

REP 

(Pn) 

REPEAT(くり返し) 

8.3.104 

RIS 

(Fs) 

RESET TO INITIAL STATE(初期状態復帰) 

8.3.106 

SEE 

(Ps1;Ps2) SELECT EDITING EXTENT(編集範囲選択) 

8.3.116 

SEF 

(Ps1;Ps2) SHEET EJECT AND FEED(排給紙) 

8.3.117 

STS 

(C1) 

SET TRANSMIT STATE(送信状態設定) 

8.3.146 

SUB 

(C0) 

SUBSTITUTE(置換) 

8.3.149 

8.3 

制御機能の定義 ここでは,制御機能を略号のアルファベット順に並べる。これらの略号は,原国

際規格のすべての翻訳でそのまま使用することになっている。 

制御機能の定義は,表示部(6.1.1参照)及びデータ部(6.1.3参照)の両方を備える双方向性装置を扱う。

単方向性装置又はデータ部を備えない双方向性装置の場合,現在データ位置,データ部,文字の進む方向

などの用語はすべて,現在表示位置,表示部,文字の進路などに読み換えること。このことは,この規格

の旧版に従って実装された制御機能の使用が,この規格で取り入れられた双方向性の能力によって影響を

受けないことも意味する。 

8.3.1 

ACK-ACKNOWLEDGE(肯定応答) 

形式:(C0) 

表現:00/06 

ACKは,肯定応答として,受信側が送信側に送信する。 

ACKの用法は,ISO 1745による。 

8.3.2 

APC-APPLICATION PROGRAM COMMAND(応用プログラム指令) 

形式:(C1) 

表現:09/15又はESC 05/15 

32 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

APCは,応用プログラムが使用する制御列の開始区切りとして使う。引き続く指令列は,00/08〜00/13

及び02/00〜07/14の範囲のビット組合せからなる。この制御列は,終了区切りSTRING TERMINATOR(ST,

列終了)で終結する。この指令列の解釈は,これを用いる応用プログラムによる。 

8.3.3 

BEL-BELL(ベル) 

形式:(C0) 

表現:00/07 

BELは,注意を喚起する必要があるときに使う。警報装置又は注意装置を制御することもある。 

8.3.4 

BPH-BREAK PERMITTED HERE(分割可) 

形式:(C1) 

表現:08/02又はESC 04/02 

BPHは,テキストを整形するときに行を分割してもよい箇所を示すのに使う。BPHは,二つの図形文

字の間で使う。一方又は両方がSPACE(スペース)でもよい。 

8.3.5 

BS-BACKSPACE(後退) 

形式:(C0) 

表現:00/08 

BSは,データ部内の現在データ位置を,自動的な移動方向と逆の方向に1文字分動かす。 

自動的な移動方向は,SET IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(SIMD,自動移動方向選択)のパラ

メタ値による。 

8.3.6 

CAN-CANCEL(取消) 

形式:(C0) 

表現:01/08 

CANは,データストリーム中で先立つデータが誤っていることを示すのに使う。その結果,このデータ

は無視される。この制御機能の意味は,各適用業務及び/又は送信者と受信者の間で定める。 

8.3.7 

CBT-CURSOR BACKWARD TABULATION(カーソル後退タブ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/10 

パラメタ既定値:Pn=1 

CBTは,表示部内で文字の進路に従って,現在表示位置をこれに先立つn個目の文字タブ位置の文字位

置に移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.8 

CCH-CANCEL CHARACTER(文字取消) 

形式:(C1) 

表現:09/04又はESC 05/04 

CCHは,データストリーム中で,直前の(一つ以上のビット組合せで表現される。)図形文字及び制御

機能CCH自身の両方を,データストリームの以後の解釈で無視することを示すのに使う。ここで,図形

文字は,SPACE(スペース)を含む。 

データストリーム中でCCHの直前の文字が(一つ以上のビット組合せで表現される。)制御機能の場合,

CCHの効果はこの規格では規定しない。 

8.3.9 

CHA-CURSOR CHARACTER ABSOLUTE(カーソル文字位置決め) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/07 

33 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

パラメタ既定値:Pn=1 

CHAは,現在表示位置を表示部内の現在行のn番目の文字位置に移動する。ここで,nはPnの値とす

る。 

8.3.10 CHT-CURSOR FORWARD TABULATION(カーソル前進タブ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/09 

パラメタ既定値:Pn=1 

CHTは,表示部内で文字の進路に従って,現在表示位置をこれに引き続くn番目の文字タブ位置の文字

位置に移動する,ここで,nはPnの値とする。 

8.3.11 CMD-CODING METHOD DELIMITER(符号化法区切り) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 06/04 

CMDは,JIS X 0202に従って符号化されたデータ列の区切りとしてJIS X 0202の一般レベルへ制御を

切り替えるのに使う。 

上位レベルのプロトコルがデータ列を区切る手法を定義している場合,例えばデータ列の長さを指定し

ている場合,CMDの使用は,必す(須)ではない。 

8.3.12 CNL-CURSOR NEXT LINE(カーソル復帰行前進) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/05 

パラメタ既定値:Pn=1 

CNLは,現在表示位置を表示部内のこれに引き続くn番目の行の1番目の文字位置に移動する。ここで,

nはPnの値とする。 

8.3.13 CPL-CURSOR PRECEDING LINE(カーソル復帰行後退) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/06 

パラメタ既定値:Pn=1 

CPLは,現在表示位置を表示部内のこれに先立つn番目の行の1番目の文字位置に移動する,ここで,

nはPnの値とする。 

8.3.14 CPR-ACTIVE POSITION REPORT(現在位置報告) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 05/02 

パラメタ既定値:Pn1=1,Pn2=1 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)の場合,CPRは,それを送信する装置の現在表示位置が,表示部内の行の進

む方向のn行目で,かつ,文字の進路のm番目の文字位置にあることを報告する。ここで,nはPn1の値

とし,mはPn2の値とする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSN,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)の場合,CPRは,それを送信する装置の現在データ位置が,データ部内の行の進む方向のn行目で,

かつ,文字の進む方向のm番目の文字位置にあることを報告する。ここで,nはPn1の値とし,mはPn2

の値とする。 

34 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

CPRは,DEVICE STATUS REPORT(装置状態報告,DSR)の要求に応答して送ってもよく,要求な

しで送ってもよい。 

8.3.15 CR-CARRIAGE RETURN(復帰) 

形式:(C0) 

表現:00/13 

CRの効果は,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定

及びSELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(SIMD,自動移動方向選択)のパラメタ値による。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)で,かつ,SIMDのパラメタ値が0の場合,CRは,現在表示位置を表示部内

の同一行の行開始位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメ

タ値で設定する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)で,かつ,SIMDのパラメタ値が1の場合,CRは,現在表示位置を表示部内

の同一行の行終了位置に移動する。行終了位置は,SET LINE LIMIT(SLL,行終了位置設定)のパラメ

タ値で設定する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSN,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ)で,かつ,SIMDのパラメタ値が0の場合,CRは,現在データ位置をデータ部内の同一行の行開始

位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSN,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ)で,かつ,SIMDのパラメタ値が1の場合,CRは,現在データ位置をデータ部内の同一行の行終了

位置に移動する。行終了位置は,SET LINE LIMIT(SLL,行終了位置設定)のパラメタ値で設定する。 

8.3.16 CSI-CONTROL SEQUENCE INTRODUCER(制御シーケンス開始) 

形式:(C1) 

表現:09/11又はESC 05/11 

CSIは,制御シーケンスの第1文字として使用する(5.4参照)。 

8.3.17 CTC CURSOR TABULATION CONTROL(カーソルタブ制御) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...05/07 

パラメタ既定値:Ps=0 

CTCは,パラメタ値によって,表示部内に一つ以上のタブ位置を設定又は解除する。 

現在表示位置に文字タブ位置を設定する。 

現在行(現在表示位置を含む行)に行タブ位置を設定する。 

現在表示位置にある文字タブ位置を解除する。 

現在行にある行タブ位置を解除する。 

現在行にあるすべての文字タブ位置を解除する。 

すべての文字タブ位置を解除する。 

すべての行タブ位置を解除する。 

パラメタ値が0,2又は4の場合,影響を受ける行数は,TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置

モード)の設定による。 

8.3.18 CUB-CURSOR LEFT(カーソル左) 

35 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/04 

パラメタ既定値:Pn=1 

CUBは,現在表示位置を表示部内で,文字の進路が水平であればn文字,文字の進路が垂直であればn

行,左に移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.19 CUD-CURSOR DOWN(カーソル下) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/02 

パラメタ既定値:Pn=1 

CUDは,現在表示位置を表示部内で,文字の進路が水平であればn行,文字の進路が垂直であればn

文字,下方に移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.20 CUF-CURSOR RIGHT(カーソル右) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/03 

パラメタ既定値:Pn=1 

CUFは,現在表示位置を表示部内で,文字の進路が水平であればn文字,文字の進路が垂直であればn

行,右に移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.21 CUP-CURSOR POSITION(カーソル位置決め) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 04/08 

パラメタ既定値:Pn1=1 ; Pn2=1 

CUPは,現在表示位置を表示部内で,行の進む方向のn番目の行で,かつ,文字の進路のm番目の文

字位置に移動する。ここで,nはPn1の値,mはPn2の値とする。 

8.3.22 CUU-CURSOR UP(カーソル上) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/01 

パラメタ既定値:Pn=1 

CUUは,現在表示位置を表示部内で,文字の進路が水平であればn行,文字の進路が垂直であればn

文字,上方に移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.23 CVT-CURSOR LINE TABULATION(カーソル行タブ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/09 

パラメタ既定値:Pn=1 

CVTは,現在表示位置を,表示部内でこれに引き続くn番目の行タブ位置の行の,対応する文字位置に

移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.24 DA-DEVICE ATTRIBUTES(装置識別) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 06/03 

パラメタ既定値:Ps=0 

パラメタ値が0以外の場合,DAは,これを送出する装置を識別するのに使う。そのパラメタ値は,今

36 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

後定める登録に従う装置の形式を識別する符号とする。パラメタ値が0の場合,DAは,これを受信した

装置に識別用のDAを要求するのに使う。 

8.3.25 DAQ-DEFINE AREA QUALIFICATION(領域属性定義) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...06/15 

パラメタ既定値:Ps=0 

DAQは,表示部内の現在表示位置が属性付き領域の最初の文字位置であることを示す。属性付き領域の

最後の文字位置は,表示部内これに引き続く属性付き領域の最初の文字位置の直前の文字位置とする。 

パラメタ値は,属性付き領域の種類を指定する。 

 0 非保護で,かつ,非防護 

 1 保護で,かつ,防護 

 2 図形文字入力 

 3 数字入力 

 4 アルファベット入力 

 5 属性付き領域の最後の文字位置にそろえた入力 

 6 ZERO詰め 

 7 文字タブ位置を現在表示位置(この属性付き領域の最初の文字位置)に設定し,フィールドの開始を示す。 

 8 保護で,かつ,非防護 

 9 SPACE詰め 

10 属性付き領域の最初の文字位置にそろえた入力 

11 入力フィールドの文字位置の順序を逆にする。すなわち,各行の最後の文字位置が最初の文字位

置になる。逆もまた同じ。入力は,新しく設定された最初の文字位置から始まる。 

この制御機能は,TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モード)の設定と独立に働く。パラメ

タ値7による文字タブ位置は,現在行だけに設定する。 

参考 領域を定義する制御機能(DAQ,EPA,ESA,SPA及びSSA)はSRS列又はSDS列の中で使

うべきではない。 

8.3.26 DCH-DELETE CHARACTER(文字削除) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/00 

パラメタ既定値:Pn=1 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)の場合,DCHは,現在表示位置の内容及びCHARACTER EDITING MODE

(HEM,文字方向編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の文字位置の内容を,表示部か

ら除去する。ここで,nはPnの値とする。その結果生じるすき(隙)間は,隣接する一連の文字位置の内

容を現在表示位置に移動して埋める。移動した部分の反対側の端のn個の文字位置は,消去状態になる。 

移動する範囲は,SELECT EDITING EXTENT(SEE,編集範囲選択)で設定する。 

移動する部分にある選択領域の始め若しくは終わり,属性付き領域の始め若しくは終わり,又はタブ位

置に対するDCHの効果は,この規格では規定しない。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)の場合,DCHは,現在データ位置の内容及びCHARACTER EDITING MODE(HEM,文字方向編

37 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の文字位置の内容を,データ部から除去する。ここ

で,nはPnの値とする。その結果生じるすき(隙)間は,隣接する一連の文字位置の内容を現在データ位

置に移動して埋める。移動した部分の反対側の端のn個の文字位置は,消去状態になる。 

8.3.27 DCS-DEVICE CONTROL STRING(装置制御列) 

形式:(C1) 

表現:09/00又はESC 05/00 

DCSは,装置の制御に使用する制御列の開始区切りとして使う。引き続く指令列は,00/08〜00/13及び

02/00〜07/14の範囲のビット組合せからなってもよい。制御列は,終了区切りSTRING TERMINATOR(ST,

列終了)で終結する。 

指令列は,受信装置に対する一つ以上の指令又は送信装置からの一つ以上の状態報告を表現する。指令

列の目的及び形式は,先立つ最後のIDENTIFY DEVICE CONTROL STRING(IDCS,装置制御列識別)

の指定によるか,又は送信・受信装置依存とする。 

8.3.28 DC1-DEVICE CONTROL ONE(装置制御1) 

形式:(C0) 

表現:01/01 

DC1は,主に補助装置の電源投入又は起動に使う。DC1がこの目的に必要でない場合,DC1は,装置

を動作の基本状態に復帰させる(DC2及びDC3参照)機能又はDC2,DC3及びDC4が提供しない装置制

御機能に使ってよい。 

参考 データフロー制御に使うときは,DC1は, “X-ON” と呼ぶことがある。 

8.3.29 DC2-DEVICE CONTROL TWO(装置制御2) 

形式:(C0) 

表現:01/02 

DC2は,主に補助装置の電源投入又は起動に使う。DC2がこの目的に必要でない場合,DC2は,装置

を動作の特殊モードに設定する機能(この場合,装置を基本状態に復帰させるにはDC1を使う。)又はDC1,

DC3及びDC4が提供しない装置制御機能に使ってもよい。 

8.3.30 DC3-DEVICE CONTROL THREE(装置制御3) 

形式:(C0) 

表現:01/03 

DC3は,主に補助装置の電源切断又は停止に使う。この機能は,副次的な停止,例えば,待ち,一時停

止,待機又は休止であってもよい(この場合,装置を基本状態に復帰させるにはDC1を使う。)。DC3が

この目的に必要でない場合は,DC3は,DC1,DC2及びDC4が提供しない装置制御機能に使ってもよい。 

参考 データフロー制御に使うときは,DC3は, “X-OFF” と呼ぶことがある。 

8.3.31 DC4-DEVICE CONTROL FOUR(装置制御4) 

形式:(C0) 

表現:01/04 

DC4は,主に補助装置の電源切断又は停止に使う。DC4がこの目的に必要でない場合,DC4は,DC1,

DC2及びDC3が提供しない装置制御機能に使ってもよい。 

8.3.32 DEL-DELETE(抹消) 附属書F(参考)のF.8.1参照。 

参考 DELは,過去に制御機能として使われていたが,現在では使われない。 

8.3.33 DL-DELETE LINE(行削除) 

38 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/13 

パラメタ既定値:Pn=1 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,DLは,現在行(現在表示位置を含む行)の内容及びLINE EDITING 

MODE(VEM,行編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の行の内容を表示部から除去す

る。ここで,nはPnの値とする。その結果生じるすき(隙)間は,隣接する一連の行の内容を現在行に移

動して埋める。移動した部分の反対側の端のn個の行は,消去状態になる。 

現在表示位置は,現在行内の行開始位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始

位置)のパラメタ値で設定する。TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モード)の設定がSINGLE

(1行)の場合,消去状態になった行の文字タブ位置は,解除される。 

移動する範囲は,SELECT EDITING EXTENT(SEE,編集範囲選択)で設定する。 

移動する部分にある選択領域の始め若しくは終わり,属性付き領域の始め若しくは終わり,又はタブ位

置も,同様に移動する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,DLは,現在行(現在データ位置を含む行)の内容及びLINE EDITING MODE(VEM,

行編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の行の内容をデータ部から除去する。ここで,n

はPnの値とする。その結果生じるすき(隙)間は,隣接する一連の行の内容を現在行に移動して埋める。

移動した部分の反対側の端のn個の行は,消去状態になる。現在データ位置は,現在行中の行開始位置に

移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置)のパラメタ値で設定する。 

8.3.34 DLE-DATA LINK ESCAPE(伝送制御拡張) 

形式:(C0) 

表現:01/00 

DLEは,補助伝送制御機能を提供するためだけに使う。 

DLEの用法は,ISO 1745による。 

8.3.35 DMI-DISABLE MANUAL INPUT(手操作入力不可) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 06/00 

DMIは,装置の手操作による入力機能を不可能にする。 

8.3.36 DSR-DEVICE STATUS REPORT(装置状態報告) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 06/14 

パラメタ既定値:Ps=0 

DSRは,次に示すパラメタ値によって,これを送出した装置の状態を報告するか,又は相手側装置から

の状態報告を要求するのに使う。 

使用可能。いかなる障害も検出していない。 

使用中。改めてDSRを要求しなければならない。 

使用中。後でもう一度DSRを送る予定である。 

障害を検出した。改めてDSRを要求しなければならない。 

障害を検出した。後でもう一度DSRを送る予定である。 

39 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

DSRを要求する。 

ACTIVE POSITION REPORT(CPR,動作位置報告)で動作位置の報告を要求する。 

パラメタ値が0,1,2,3又は4のDSRは,これだけで使ってもよいし,パラメタ値5のDSR, MESSAGE 

WAITING(MW,メッセージ待ち)などによる要求に応じて使ってもよい。 

8.3.37 DTA-DIMENSION TEXT AREA(テキスト領域寸法) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 02/00 05/04 

パラメタ既定値:なし 

DTAは,ページのテキスト領域の寸法を設定する。 

DTAによる寸法の設定は,データストリーム中の次のDTAまで有効とする。 

Pn1は,行の向きに垂直な方向の寸法を指定する。 

Pn2は,行の向きに平行な方向の寸法を指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)のパラメタ値で設定する。 

8.3.38 EA-ERASE IN AREA(領域内消去) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 04/15 

パラメタ既定値:Ps=0 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,EAは,次に示すパラメタ値によって,現在属性付き領域(表示部内

で現在表示位置を含む属性付き領域)内の文字位置を消去状態にする。 

現在表示位置及び属性付き領域の終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

属性付き領域の始めから,現在表示位置を含んで現在表示位置までの文字位置を消去状態にする。 

属性付き領域のすべての文字位置を,消去状態にする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,EAは,次に示すパラメタ値によって,現在属性付き領域(データ部内で現在データ位置

を含む属性付き領域)内の文字位置を消去状態にする。 

現在データ位置及び属性付き領域の終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

属性付き領域の始めから,現在データ位置を含んで現在データ位置までの文字位置を消去状態にする。 

属性付き領域のすべての文字位置を,消去状態にする。 

保護領域の文字位置も消去状態にするか,非保護領域の文字位置だけを消去状態にするかは,ERASURE 

MODE(ERM,消去モード)の設定による。 

8.3.39 ECH-ERASE CHARACTER(文字消去) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/08 

パラメタ既定値:Pn=1 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,ECHは,表示部内で現在表示位置及びこれに引き続くn-1個の文字

位置を消去状態にする。ここで,nはPnの値とする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,ECHは,データ部内の現在データ位置及びこれに引き続くn-1個の文字位置を消去状態に

40 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

する。ここで,nはPnの値とする。 

保護領域の文字位置も消去状態にするか,非保護領域の文字位置だけを消去状態にするかは,ERASURE 

MODE(ERM,消去モード)の設定による。 

8.3.40 ED-ERASE IN PAGE(ページ内消去) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 04/10 

パラメタ既定値:Ps=0 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,EDは,次に示すパラメタ値によって,現在ページ(表示部内で現在

表示位置を含むページ)内の文字位置を消去状態にする。 

現在表示位置及びページの終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

ページの始めから,現在表示位置を含んで現在表示位置までの文字位置を消去状態にする。 

ページ内のすべての文字位置を消去状態にする。 

表示部データ部選択モード [DEVICE COMPONENT SELECT MODE (DCSM)] の設定がDATA(デー

タ部)のとき,EDは,次に示すパラメタ値によって,現在ページ(データ部内で現在データ位置を含む

ページ)内の文字位置を消去状態にする。 

現在データ位置からページの終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

ページの始めから,現在データ位置を含んで現在データ位置までの文字位置を消去状態にする。 

ページ内のすべての文字位置を消去状態にする。 

保護領域の文字位置も消去状態にするか,非保護領域の文字位置だけを消去状態にするかは,ERASURE 

MODE(ERM,消去モード)の設定による。 

8.3.41 EF-ERASE IN FIELD(フィールド内消去) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 04/14 

パラメタ既定値:Ps=0 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,EFは,次に示すパラメタ値によって,現在フィールド(表示部内で

現在表示位置を含むフィールド)内の一部又はすべての文字位置を消去状態にする。 

現在表示位置及びフィールドの終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

フィールドの始めから,現在表示位置を含んで現在表示位置までの文字位置を消去状態にする。 

フィールド内のすべての文字位置を消去状態にする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,EFは,次に示すパラメタ値によって,現在フィールド(データ部内で現在データ位置を

含むフィールド)内の一部又はすべての文字位置を消去状態にする。 

現在データ位置及びフィールドの終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

フィールドの始めから,現在データ位置を含んで現在データ位置までの文字位置を消去状態にする。 

フィールド内のすべての文字位置を消去状態にする。 

保護領域の文字位置も消去状態にするか,非保護領域の文字位置だけを消去状態にするかは,ERASURE 

MODE(ERM,消去モード)の設定による。 

8.3.42 EL-ERASE IN LINE(行内消去) 

41 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 04/11 

パラメタ既定値:Ps=0 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,ELは,次に示すパラメタ値によって,現在行(表示部内で現在表示

位置を含む行)内の一部又はすべての文字位置を消去状態にする。 

現在表示位置及び行の終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

行の始めから,現在表示位置を含んで現在表示位置までの文字位置を消去状態にする。 

行内のすべての文字位置を消去状態にする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,ELは,次に示すパラメタ値によって,現在行(データ部内で現在データ位置を含む行)

行内の一部又はすべての文字位置を消去状態にする。 

現在データ位置及び行の終わりまでの文字位置を消去状態にする。 

行の始めから,現在データ位置を含んで現在データ位置までの文字位置を消去状態にする。 

行内のすべての文字位置を消去状態にする。 

保護領域の文字位置も消去状態にするか,非保護領域の文字位置だけを消去状態にするかは,ERASURE 

MODE(ERM,消去モード)の設定による。 

8.3.43 EM-END OF MEDIUM(媒体終端) 

形式:(C0) 

表現:01/09 

EMは,媒体の物理的な終わり,媒体の使用部分の終わり又は媒体上に記録してあるデータの必要部分

の終わりを識別するのに使う。 

8.3.44 EMI-ENABLE MANUAL INPUT(手操作入力可) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 06/02 

EMIは,装置の手操作による入力機能を可能にするのに使う。 

8.3.45 ENQ-ENQUIRY(問合せ) 

形式:(C0) 

表現:00/05 

ENQは,受信者に応答を要求するために送信側が伝送する。 

ENQの用法は,ISO 1745による。 

8.3.46 EOT-END OF TRANSMISSION(伝送終了) 

形式:(C0) 

表現:00/04 

EOTは,一つ以上のテキストの伝送の完了を示すのに使う。 

EOTの用法は,ISO 1745による。 

8.3.47 EPA-END OF GUARDED AREA(防護領域終了) 

形式:(C1) 

表現:09/07又はESC 05/07 

EPAは,現在表示位置が表示部内の文字位置の列の最後で,その内容が手操作による変更に対して保護

42 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

され,GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード)の設定によって伝送若しく

は転送に対して防護され,又はERASURE MODE(ERM,消去モード)の設定によって消去に対して保

護されてもよいことを示すのに使う。この文字位置の並びの始めは,START OF GUARDED AREA(SPA,

防護領域開始)で示す。 

参考 領域定義の制御機能(DAQ,EPA,ESA,SPA及びSSA)は,SRS列又はSDS列の中では使

用しないほうがよい。 

8.3.48 ESA-END OF SELECTED AREA(選択領域終了) 

形式:(C1) 

表現:08/07又はESC 04/07 

ESAは,現在表示位置が表示部内の文字位置の列の最後で,その内容がデータストリームとして伝送し

たり補助入出力装置に転送したりするのに適格であることを示すのに使う。この文字位置の並びの始めは,

START OF SELECTED AREA(SSA,選択領域開始)で示す。 

参考 領域定義の制御機能(DAQ,EPA,ESA,SPA及びSSA)は,SRS列又はSDS列の中では使

用しないほうがよい。 

8.3.49 ESC-ESCAPE(エスケープ) 

形式:(C0) 

表現:01/11 

ESCは,符号拡張のために使う。データストリーム中でそれに引き続く幾つかのビット組合せの意味を

変える。 

ESCの用法は,JIS X 0202による。 

8.3.50 ETB-END OF TRANSMISSION BLOCK(伝送ブロック終結) 

形式:(C0) 

表現:01/07 

ETBは,データが伝送上の理由でブロックに分割してある場合のブロックの終わりを示すのに使う。 

ETBの用法は,ISO 1745による。 

8.3.51 ETX-END OF TEXT(テキスト終結) 

形式:(C0) 

表現:00/03 

ETXは,テキストの終わりを示すのに使う。 

ETXの用法は,ISO 1745による。 

8.3.52 FF-FORM FEED(書式送り) 

形式:(C0) 

表現:00/12 

FFは,現在表示位置を表示部内の次の書式又は次のページのページ開始位置の行の対応した文字位置に

移動する。ページ開始位置は,SET PAGE HOME(SPH,ページ開始位置設定)のパラメタ値で設定する。 

8.3.53 FNK-FUNCTION KEY(ファンクションキー) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/07 

パラメタ既定値:なし 

FNKは,操作したファンクションキーをパラメタによって識別する制御機能とする。 

43 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.3.54 FNT-FONT SELECTION(フォント指示) 

形式:(Ps1 ; Ps2) 

表現:CSI Ps1 ; Ps2 02/00 04/04 

パラメタ既定値:Ps1=0 ; Ps2=0 

FNTは,データストリーム中でこれに引き続くSELECT GRAPHIC RENDITION(SGR,表示様式選択)

で選択する基本フォント又は代替フォントを識別するのに使う。パラメタPs1は,基本フォント又は代替

フォントを次のとおり指定する。 

基本フォント 

第1代替フォント 

第2代替フォント 

第3代替フォント 

第4代替フォント 

第5代替フォント 

第6代替フォント 

第7代替フォント 

第8代替フォント 

第9代替フォント 

パラメタPs2は,将来定める登録簿に従って文字フォントを識別する。 

8.3.55 GCC-GRAPHIC CHARACTER COMBINATION(図形文字合成) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 05/15 

パラメタ既定値:Ps=0 

GCCは,2個以上の図形文字を1個の図形として表示することを示すのに使う。パラメタ値0のGCC

は,これに続く2個の図形文字を1個の図形として表示することを示す。パラメタ値1のGCC及びパラ

メタ値2のGCCは,それぞれ,1個の図形として表示する文字列の始め及び終わりを示す。 

参考 GCCは,合成する図形の要素の相対的な大きさ及び位置関係を明示するものではない。最も単

純な場合,2個の要素が“半角”で横に並んでいてもよい。例えば,日本語のテキストでは,

一対の文字を普通の漢字1文字分の大きさを占めるように横に並べて表現することがある。 

8.3.56 GSM-GRAPHIC SIZE MODIFICATION(文字サイズ変更) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 02/00 04/02 

パラメタ既定値:Pn1=100 ; Pn2=100 

GSMは,引き続くテキストに対して,FONT SELECTION(FNT,フォント指示)によって識別するす

べての基本フォント及び代替フォントの,GRAPHIC SIZE SELECTION(GSS,文字サイズ指定)によっ

て指定した高さ及び幅を変更するのに使う。設定した値は,データストリーム中の次のGSM又はGSSの

出現まで有効とする。 

Pn1は,GSSで設定した高さに対する百分率で高さを指定する。 

Pn2は,GSSで設定した幅に対する百分率で幅を指定する。 

8.3.57 GSS-GRAPHIC SIZE SELECTION(文字サイズ指定) 

形式:(Pn) 

44 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表現:CSI Pn 02/00 04/03 

パラメタ既定値:なし 

GSSは,引き続くテキストに対して,FONT SELECTION(FNT,フォント指示)によって識別するす

べての基本フォント及び代替フォントの高さ及び幅を設定するのに使う。設定した値は,データストリー

ム中の次のGSSまで有効とする。 

Pnは,高さを指定し,幅は高さから暗黙に決まる。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)による。 

8.3.58 HPA-CHARACTER POSITION ABSOLUTE(文字位置決め) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/00 

パラメタ既定値:Pn=1 

HPAは,現在データ位置を現在行(現在データ位置を含むデータ部内の行)の文字位置nに移動する。

ここで,nはPnの値とする。 

8.3.59 HPB-CHARACTER POSITION BACKWARD(文字位置後退) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/10 

パラメタ既定値:Pn=1 

HPBは,現在データ位置を,文字の進む方向と反対方向にn文字位置だけ移動する。ここで,nはPn

の値とする。 

8.3.60 HPR-CHARACTER POSITION FORWARD(文字位置前進) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/01 

パラメタ既定値:Pn=1 

HPRは,現在データ位置を文字の進む方向にn文字位置だけ移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.61 HT-CHARACTER TABULATION(文字タブ) 

形式:(C0) 

表現:00/09 

HTは,現在表示位置を次の文字タブ位置に移動する。 

さらに,次の文字タブ位置がTABULATION ALIGNED CENTRE(TAC,中央そろえタブ),

TABULATION ALIGNED LEADING EDGE(TALE,始端そろえタブ),TABULATION ALIGNED 

TRAILING EDGE(TATE,終端そろえタブ)又はTABULATION CENTRED ON CHARACTER(TCC,

文字中央タブ)で設定してある場合,HTは,これらのタブ位置の特性に従って行内に位置付けるべきテ

キスト列の始めを示す。このテキスト列の終わりは,データストリーム中の次のHT,CARRIAGE RETURN

(CR,復帰)又はNEXT LINE(NEL,次行)の出現で示す。 

8.3.62 HTJ-CHARACTER TABULATION WITH JUSTIFICATION(引寄せタブ) 

形式:(C1) 

表現:08/09又はESC 04/09 

HTJは,現在フィールドが次の文字タブ位置の直前の文字位置で終わるように現在フィールド(表示部

内で現在表示位置を含むフィールド)の内容を前進させる。現在表示位置は次の文字タブ位置に移動する。

移動した文字列に先立つ一連の文字位置は,消去状態になる。 

45 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.3.63 HTS-CHARACTER TABULATION SET(文字タブ設定) 

形式:(C1) 

表現:08/08又はESC 04/08 

HTSは,表示部内で現在表示位置に文字タブ位置を設定する。 

影響を受ける行数は,TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モード)の設定による。 

8.3.64 HVP-CHARACTER AND LINE POSITION(文字位置行位置決め) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 06/06 

パラメタ既定値:Pn1=1 ; Pn2=1 

HVPは,データ部内で現在データ位置を行の進む方向の行位置nに,文字の進む方向の文字位置mに

移動する。ここで,nはPn1の値,mはPn2の値とする。 

8.3.65 ICH-INSERT CHARACTER(文字挿入) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/00 

パラメタ既定値:Pn=1 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,ICHは,表示部内で現在表示位置及びCHARACTER EDITING MODE

(HEM,文字方向編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の文字位置を消去状態にするこ

とで,n個の文字の挿入の準備をするのに使う。ここで,nはPnの値とする。現在表示位置及びそれに隣

接する一連の文字位置の以前の内容は,現在表示位置から離れる方向に移動する。移動した部分の反対側

の端のn個の文字位置の内容は,除去される。現在表示位置は,現在行の行開始位置に移動する。行開始

位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定する。 

移動する範囲は,SELECT EDITING EXTENT(SEE,編集範囲選択)で設定する。 

移動する部分にある選択領域の始め及び終わり,属性化領域の始め及び終わり並びにタブ位置に対する

ICHの効果は,この規格では規定しない。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,ICHは,データ部内で現在データ位置及びCHARACTER EDITING MODE(HEM,文字

方向編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の文字位置を消去状態にすることで,n個の

文字の挿入の準備をするのに使う。ここで,nはPnの値とする。現在データ位置及びそれに隣接する一連

の文字位置の以前の内容は,現在データ位置から離れる方向に移動する。移動した部分の反対側の端のn

個の文字位置の内容は除去される。現在データ位置は現在行の行開始位置に移動する。行開始位置はSET 

LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定する。 

8.3.66 IDCS-IDENTIFY DEVICE CONTROL STRING(装置制御列識別) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 04/15 

パラメタ既定値:なし 

IDCSは,引き続くDEVICE CONTROL STRING(DCS,装置制御列)の指令列の目的及び形式を指定

するのに使う。指定した目的と形式は,データストリーム中の次のIDCSまで有効とする。 

パラメタ値は,次のとおりとする。 

STATUS REPORT TRANSFER MODE(SRTM,状態報告転送モード)のDIAGNOSTIC(診断)

46 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

状態で使うために保留 

JIS X 0202の動的再定義可能文字集合 (DRCS) のために保留 

これらのパラメタ値に対応する指令列の形式及び解釈は,この規格とは別の特定の規格で定める。この

制御機能を私用の指令列を識別するのに使う場合は,私用のパラメタ値を用いなければならない。 

8.3.67 IGS-IDENTIFY GRAPHIC SUBREPERTOIRE(図形文字サブレパートリ識別) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 04/13 

パラメタ既定値:なし 

IGSは,ISO/IEC 10367の図形文字のレパートリを引き続くテキスト中で用いることを示すのに使う。 

IGSは,そのパラメタ値で,ISO/IEC 7350に従って登録してある図形文字レパートリを識別する。 

8.3.68 IL-INSERT LINE(行挿入) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 04/12 

パラメタ既定値:Pn=1 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,ILは,表示部内で現在行(現在表示位置を含む行)及びLINE EDITING 

MODE(VEM,行編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の行を消去状態にすることで,

n個の行の挿入の準備をするのに使う。ここで,nはPnの値とする。現在行及び隣接する行の以前の内容

は,現在行から離れる方向に移動する。移動部分の反対側の端のn個の行は,除去される。現在表示位置

は,現在行の行開始位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラ

メタ値で設定する。 

移動部分の範囲は,SELECT EDITING EXTENT(SEE,編集範囲選択)で設定する。 

移動部分にある選択領域の始め若しくは終わり,属性付き領域の始め若しくは終わり,又はタブ位置も

同様に移動する。 

TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モード)の設定がSINGLE(1行)のとき,それらの行

内の文字タブ位置は解除され,消去状態になる。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,ILは,データ部内で現在行(現在データ位置を含む行)及びLINE EDITING MODE(VEM,

行編集モード)の設定によってこれの直前又は次のn-1個の行を消去状態にすることで,n個の行の挿入

の準備をするのに使う。ここで,nはPnの値とする。現在行及び隣接する行の以前の内容は,現在行から

離れる方向に移動する。移動部分の反対側の端のn個の行は,除去される。現在データ位置は,現在行の

行開始位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定

する。 

8.3.69 INT-INTERRUPT(割込み) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 06/01 

INTは,受信装置に対して,現在実行中の処理に割込みを起こし,あらかじめ合意した手続きを開始す

ることを指示するのに使う。この制御機能は,いずれの向きの伝送に使ってもよい。 

8.3.70 IS1-INFORMATION SEPARATOR ONE(情報分離標識1)[US-UNIT SEPARATOR(ユニット分

離標識)] 

47 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

形式:(C0) 

表現:01/15 

IS1は,データを論理的に区分及び分類するのに使う。その具体的な意味は,適用業務ごとに定義しな

ければならない。この制御機能を階層的に使う場合,ユニットと呼ぶデータ項目を区分する(8.2.10参照)。 

8.3.71 IS2-INFORMATION SEPARATOR TWO(情報分離標識2)[RS-RECORD SEPARATOR(レコー

ド分離標識)] 

形式:(C0) 

表現:01/14 

IS2は,データを論理的に区分及び分類するのに使う。その具体的な意味は,適用業務ごとに定義しな

ければならない。この制御機能を階層的に使う場合,レコードと呼ぶデータ項目を区分する(8.2.10参照)。 

8.3.72 IS3-INFORMATION SEPARATOR THREE(情報分離標識3)[GS-GROUP SEPARATOR(グルー

プ分離標識)] 

形式:(C0) 

表現:01/13 

IS3は,データを論理的に区分及び分類するのに使う。その具体的な意味は,適用業務ごとに定義しな

ければならない。この制御機能を階層的に使う場合,グループと呼ぶデータ項目を区分する(8.2.10参照)。 

8.3.73 IS4-INFORMATION SEPARATOR FOUR(情報分離標識4)[FS-FILE SEPARATOR(ファイル分

離標識)] 

形式:(C0) 

表現:01/12 

IS4は,データを論理的に区分及び分類するのに使う。その具体的な意味は,適用業務ごとに定義しな

ければならない。この制御機能を階層的に使う場合,ファイルと呼ぶデータ項目を区分する(8.2.10参照)。 

8.3.74 JFY-JUSTIFY(行そろえ) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...02/00 04/06 

パラメタ既定値:Ps=0 

JFYは,表示部内で次に示すパラメタ値で決まる形式に行そろえする図形文字列の始めを示すのに使う

[附属書C(参考)参照]。 

行そろえなし。これに先立つテキストの行そろえ終了 

語の送込み 

語間隔調整 

字間隔調整 

ハイフン付け 

行開始位置そろえ 

行開始位置と行終了位置との間の中央に配置 

行終了位置そろえ 

イタリア式ハイフン付け 

行そろえする文字列の終わりは,データストリーム中の次のJFYで示す。 

行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定する。行終了位置は,

SET LINE LIMIT(SLL,行終了位置設定)のパラメタ値で設定する。 

48 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.3.75 LF-LINE FEED(改行) 

形式:(C0) 

表現:00/10 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,LFは,表示部内で現在表示位置を次の行の対応する文字位置に移動

する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,LFは,データ部内で現在データ位置を次の行の対応する文字位置に移動する。 

8.3.76 LS0-LOCKING-SHIFT ZERO(ロッキングシフト0) 

形式:(C0) 

表現:00/15 

LS0は,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変える。 

LS0の用法は,JIS X 0202による。 

参考 LS0は,8ビット系だけで使う。7ビット系では代わりにSHIFT-IN(SI,シフトイン)を使う。 

8.3.77 LS1-LOCKING SHIFT ONE(ロッキングシフト1) 

形式:(C0) 

表現:00/14 

LS1は,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変える。 

LS1の用法は,JIS X 0202による。 

参考 LS1は,8ビット系だけで使う。7ビット系では代わりにSHIFT-OUT(SO,シフトアウト)を

使う。 

8.3.78 LS1R-LOCKING-SHIFT ONE RIGHT(ロッキングシフト1右) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 07/14 

LS1Rは,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変え

る。 

LS1Rの用法は,JIS X 0202による。 

8.3.79 LS2-LOCKING-SHIFT TWO(ロッキングシフト2) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 06/14 

LS2は,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変える。 

LS2の用法は,JIS X 0202による。 

8.3.80 LS2R-LOCKING-SHIFT TWO RIGHT(ロッキングシフト2右) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 07/13 

LS2Rは,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変え

る。 

LS2Rの用法は,JIS X 0202による。 

8.3.81 LS3-LOCKING-SHIFT THREE(ロッキングシフト3) 

形式:(Fs) 

49 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表現:ESC 06/15 

LS3は,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変える。 

LS3の用法は,JIS X 0202による。 

8.3.82 LS3R-LOCKING-SHIFT THREE RIGHT(ロッキングシフト3右) 

形式:(Fs) 

表現:ESC 07/12 

LS3Rは,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変え

る。 

LS3Rの用法は,JIS X 0202による。 

8.3.83 MC-MEDIA COPY(媒体複写) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 06/09 

パラメタ既定値:Ps=0 

MCは,次に示すパラメタ値によって,補助入出力装置からのデータの転送若しくは補助入出力装置へ

のデータの転送を開始し,又は受信したデータストリームの補助入出力装置への中継を可能若しくは不可

能にするのに使う。 

第1補助装置への転送を開始する。 

第1補助装置からの転送を開始する。 

第2補助装置への転送を開始する。 

第2補助装置からの転送を開始する。 

第1補助装置への中継を停止する。 

第1補助装置への中継を開始する。 

第2補助装置への中継を停止する。 

第2補助装置への中継を開始する。 

この制御機能は,補助装置の電源投入・切断のためには使わない。 

8.3.84 MW-MESSAGE WAITING(メッセージ待ち) 

形式:(C1) 

表現:09/05又はESC 05/05 

MWは,受信装置のメッセージ待ちを表示させるのに使う。MW受信に対する適切な肯定応答には,

DEVICE STATUS REPORT(DSR,装置状態報告)を用いるのがよい。 

8.3.85 NAK-NEGATIVE ACKNOWLEDGE(否定応答) 

形式:(C0) 

表現:01/05 

NAKは,否定応答として,受信側から送信側に伝送する。 

NAKの用法は,ISO 1745による。 

8.3.86 NBH NO-BREAK HERE(分割不可) 

形式:(C1) 

表現:08/03又はESC 04/03 

NBHは,テキストを整形するとき行を分割してはならない箇所を示すのに使う。NBHは,二つの図形

文字の間で使う。ここで図形文字は,一方又は両方がSPACE(スペース)でもよい。 

50 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.3.87 NEL-NEXT LINE(次行) 

形式:(C1) 

表現:08/05又はESC 04/05 

NELの作用は,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設

定及びSELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(SIMD,自動移動方向選択)のパラメタ値による。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)で,かつ,SIMDのパラメタ値が0の場合,NELは,現在表示位置を表示部

内の次の行の行開始位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラ

メタ値で設定する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)で,かつ,SIMDパラメタ値が1の場合,NELは,現在表示位置を表示部内

の次の行の行終了位置に移動する。行終了位置は,SET LINE LIMIT(SLL,行終了位置設定)のパラメ

タ値で設定する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)で,かつ,SIMDのパラメタ値が0の場合,NELは,現在データ位置をデータ部内の次の行の行開

始位置に移動する。行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定する。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)で,かつ,SIMDパラメタ値が1の場合,NELは,現在データ位置をデータ部内の次の行の行終了

位置に移動する。行終了位置は,SET LINE LIMIT(SLL,行終了位置設定)のパラメタ値で設定する。 

8.3.88 NP-NEXT PAGE(次ページ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/05 

パラメタ既定値:Pn=1 

NPは,表示部内で引き続くn番目のページを表示する。ここで,nはPnの値とする。 

この制御機能の現在表示位置に対する効果は,この規格では規定しない。 

8.3.89 NUL-NULL(空) 

形式:(C0) 

表現:00/00 

NULは,媒体又は時間間隔の空きを埋めるのに使う。NULは,データストリームの内容に影響を与え

ることなく挿入したり削除したりできる。ただし,この扱いで情報の割付け及び/又は機器の制御に影響

が出る場合がある。 

8.3.90 OSC-OPERATING SYSTEM COMMAND(オペレーティングシステム指令) 

形式:(C1) 

表現:09/13又はESC 05/13 

OSCは,オペレーティングシステムが使用する制御列の開始区切りとして使う。引き続く指令列は,00/08

〜00/13及び02/00〜07/14の範囲のビット組合せで表現される文字列からなる。この制御列は,終了区切

りのSTRING TERMINATOR(ST,列終了)で終結する。指令列の解釈は,これを用いるオペレーティン

グシステムによる。 

8.3.91 PEC-PRESENTATION EXPAND OR CONTRACT(拡大縮小) 

形式:(Ps) 

51 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表現:CSI Ps 02/00 05/10 

パラメタ既定値:Ps=0 

PECは,引き続くテキストの図形文字のピッチ及びその文字幅を設定するのに使う。ピッチは,現在行

に,データストリーム中で最後に現れたSET CHARACTER SPACING(SCS,文字ピッチ設定),SELECT 

CHARACTER SPACING(SHS,文字ピッチ選択)又はSPACING INCREMENT(SPI,ピッチ指定)で

指定したピッチの倍数で指定する。文字幅はこれらの制御機能によって暗黙に設定される。設定したピッ

チ及び文字幅は,次のPEC,SCS,SHS又はSPIがデータストリーム中に現れるまで有効とする。パラメ

タ値は,次のとおりとする。 

標準(SCS,SHS又はSPIで指定したとおり) 

拡大(2倍以下) 

縮小(0.5倍以上) 

8.3.92 PFS-PAGE FORMAT SELECTION(ページ形式選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 04/10 

パラメタ既定値:Ps=0 

PFSは,テキストをページに表示する領域を,用紙の大きさに基づいて設定するのに使う。このページ

の形式は,データストリーム中で引き続いて現れるFORM FEED(FF,書式送り)で始まる。 

設定した表示領域は,データストリーム中で次のPFSが現れるまで有効とする。パラメタ値は,次のと

おりとする[附属書E(参考)参照]。 

 0 縦長の基本テキスト交換形式 

 1 横長の基本テキスト交換形式 

 2 縦長の基本A4形式 

 3 横長の基本A4形式 

 4 縦長の北米レター形式 

 5 横長の北米レター形式 

 6 縦長の拡張されたA4形式 

 7 横長の拡張されたA4形式 

 8 縦長の北米リーガル形式 

 9 横長の北米リーガル形式 

10 A4ショート行形式 

11 A4ロング行形式 

12 B5ショート行形式 

13 B5ロング行形式 

14 B4ショート行形式 

15 B4ロング行形式 

ページ開始位置は,SET PAGE HOME(SPH,ページ開始位置設定)のパラメタ値で設定する。ページ

終了位置は,SET PAGE LIMIT(SPL,ページ終了位置設定)のパラメタ値で設定する。 

8.3.93 PLD-PARTIAL LINE FORWARD(部分行前進) 

形式:(C1) 

表現:08/11又はESC 04/11 

52 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

PLDは,表示部内で現在表示位置を行の進む方向に部分的にずれた仮想的な行の,対応する文字位置に

移動する。このずれは,ここからデータストリーム中の引き続く最初のPARTIAL LINE BACKWARD(PLU,

部分行後退)の出現までの文字が下付きに表示できるか,又はこれに先立つ文字が上付きに表示されてい

るなら引き続く文字が現在行(現在表示位置を含む行)に戻って表示できるのに十分でなければならない。 

PLU以外の書式制御とPLDとの相互作用は,この規格では規定しない。 

8.3.94 PLU-PARTIAL LINE BACKWARD(部分行後退) 

形式:(C1) 

表現:08/12又はESC 04/12 

PLUは,表示部内で現在表示位置を行の進む方向とは反対方向に部分的にずれた仮想的な行の,対応す

る文字位置に移動する。このずれは,ここからデータストリーム中の引き続く最初のPARTIAL LINE 

FORWARD(PLD,部分行前進)の出現までの文字が上付きに表示できるか,又はこれに先立つ文字が下

付きに表示されているなら引き続く文字が現在行に戻って表示できるのに十分でなければならない。 

PLD以外の書式制御とPLUとの相互作用は,この規格では規定しない。 

8.3.95 PM私用メッセージ (PRIVACY MESSAGE) 

形式:(C1) 

表現:09/14又はESC 05/14 

PMは,私用メッセージに使用する制御列の開始区切りとして使う。引き続く指令列は,00/08〜00/13

及び02/00〜07/14の範囲のビット組合せで表現する文字列からなる。この制御列は,終了区切りSTRING 

TERMINATOR(ST,列終了)で終結する。この指令列の解釈は,これを用いる当事者間の取決めによる。 

8.3.96 PP-PRECEDING PAGE(前ページ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/06 

パラメタ既定値:Pn=1 

PPは,表示部内で先立つn番目のページを表示する。ここで,nはPnの値とする。 

この制御機能の現在表示位置に対する効果は,この規格では規定しない。 

8.3.97 PPA-PAGE POSITION ABSOLUTE(ページ決め) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/00 

パラメタ既定値:Pn=1 

PPAは,データ部内で現在データ位置をn番目のページの対応する文字位置に移動する。ここで,nは

Pnの値とする。 

8.3.98 PPB-PAGE POSITION BACKWARD(ページ後退) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/02 

パラメタ既定値:Pn=1 

PPBは,データ部内で現在データ位置をこれに先立つn番目のページの対応する文字位置に移動する。

ここで,nはPnの値とする。 

8.3.99 PPR-PAGE POSITION FORWARD(ページ前進) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/01 

53 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

パラメタ既定値:Pn=1 

PPRは,データ部内で現在データ位置をこれに引き続くn番目のページの対応する文字位置に移動する。

ここで,nはPnの値とする。 

8.3.100 PTX-PARALLEL-TEXTS(並列テキスト) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 05/12 

パラメタ既定値:Ps=0 

PTXは,データストリーム中では連続して送り,通常は隣接した行に互いに並列に表示しようとする図

形文字列を区切るのに使う。 

パラメタ値は,次のとおりとする。 

並列テキストの終わり 

並列テキストの主文字列の始め 

並列テキストの従文字列の始め 

日本語の表音注記の始め 

中国語の表音注記の始め 

表音注記の終わり 

パラメタ値が1のPTXは,一つ以上の従文字列と並べて表示しようとする主文字列の始めを示す。 

パラメタ値が2,3又は4のPTXは,主文字列又は直前の従文字列と並べて表示しようとする従文字列

の始まりを示す。同時に,直前の主文字列又は従文字列の終わりも示す。従文字列の終わりを,次に現れ

る1以外のパラメタ値のPTXで示す。 

パラメタ値が0のPTXは,互いに並べて表示しようとする文字列の終わりを示す。 

参考 PTXは,主文字列及び従文字列の相対的な位置又は並列文字列の図形文字の相対的な大きさを

明示的に示すものではない。従文字列は,通常主文字列を含む行の隣の行に又は直前の従文字

列を含む行の隣に表示する。主文字列の最初の図形文字及び従文字列の最初の図形文字は,通

常各々の行の同じ文字位置に表示する。しかし,表示したときに主文字列より長い従文字列は,

主文字列の中央にそろえてもよい。異なる言語の段落のような長い文字列の場合,これらの文

字列は,並行した段の連続した数行にわたって表示してよい。この場合,その始めを互いにそ

ろえ,短い段落の後ろには余白をとる。 

日本語の表音注記は,通常漢字の読み又は意味を表す半分の大きさ又はそれより小さな仮名

文字であり,横書きのときは漢字の上に,縦書きのときは右に付ける。 

中国語の表音注記は,通常一つ以上の漢字の発音を表すピンイン文字であり,漢字の上部に

表示する。ピンイン文字は,漢字と同じ行でその漢字に続けて表示してもよく,この場合はピ

ンイン文字を括弧で囲む。 

8.3.101 PU1-PRIVATE USE ONE(私用1) 

形式:(C1) 

表現:09/01又はESC 05/01 

PU1は,標準としての意味をもたず,必要に応じて私用に使う機能として保留する。ただし,データの

送信者と受信者との間で,前もって合意しておかなければならない。 

8.3.102 PU2-PRIVATE USE TWO(私用2) 

形式:(C1) 

54 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表現:09/02又はESC 05/02 

PU2は,標準としての意味をもたず,必要に応じて私用に使う機能として保留する。ただし,データの

送信者と受信者との間で,前もって合意しておかなければならない。 

8.3.103 QUAD-QUAD(クワタ詰め) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...02/00 04/08 

パラメタ既定値:Ps=0 

QUADは,次に示すパラメタ値で決まる形式に従って,1行内で位置決めする図形文字列の終わりを示

すのに使う 

[附属書C(参考)参照]。 

行開始位置にそろえる。 

行開始位置にそろえ,リーダで埋める。 

行開始位置と行終了位置の中央にそろえる。 

行開始位置と行終了位置の中央にそろえ,リーダで埋める。 

行終了位置にそろえ,リーダで埋める 

行開始位置及び行終了位置の両端にそろえる。 

位置決めする文字列の始めは,データストリーム中のこれに先立つQUAD若しくは書式制御機能FORM 

FEED(FF,書式送り),CHARACTER AND LINE POSITION(HVP,文字位置行位置決め),LINE FEED

(LF,改行),NEXT LINE(NEL,次行),PAGE POSITION ABSOLUTE(PPA,ページ決め),PAGE 

POSITION BACKWARD(PPB,ページ後退),PAGE POSITION FORWARD(PPR,ページ前進),REVERSE 

LINE FEED(RI,逆改行),LINE POSITION ABSOLUTE(VPA,行位置決め),LINE POSITION 

BACKWARD(VPB,行位置後退),LINE POSITION FORWARD(VPR,行位置前進)又はLINE 

TABULATION(VT,行タブ)のいずれかで示す。 

行開始位置は,SET LINE HOME(SLH,行開始位置設定)のパラメタ値で設定する。行終了位置は,

SET LINE LIMIT(SLL,行終了位置設定)のパラメタ値で設定する。 

8.3.104 REP-REPEAT(繰返し) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/02 

パラメタ既定値:Pn=1 

REPは,データストリーム中で直前の文字がSPACE(スペース)を含む(一つ以上のビット組合せで

表現された)図形文字のとき,それをn回繰り返すことを指定するのに使う。ここで,nはPnの値とする。

REPの直前の文字が制御機能又は制御機能の一部である場合のREPの効果は,この規格では規定しない。 

8.3.105 RI-REVERSE LINE FEED(逆改行) 

形式:(C1) 

表現:08/13又はESC 04/13 

RIは,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,表示部内で現在表示位置を直前の行の対応する文字位置に移動する。 

RIは,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA

(データ部)のとき,データ部内で現在データ位置を直前の行の対応する文字位置に移動する。 

8.3.106 RIS-RESET TO INITIAL STATE(初期状態復帰) 

55 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

形式:(Fs) 

表現:ESC 06/03 

RISは,装置を初期状態,すなわち装置が操作可能になった直後の状態に復帰する。これには例えば,

タブ位置を解除する,属性付き領域を除去する,表示様式をリセットする,すべての文字位置を消去状態

にする,現在表示位置を表示部内の最初の行の最初の位置に移動する,現在データ位置をデータ部内の最

初の行の最初の位置に移動する,モードをリセット状態にする,などがある。 

8.3.107 RM-RESET MODE(モードリセット) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...06/12 

パラメタの既定値:なし 

RMは,次に示すパラメタ値によって,受信装置のモードをリセット状態にする。 

 1 GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード) 

 2 KEYBOARD ACTION MODE(KAM,キーボード動作モード) 

 3 CONTROL REPRESENTATION MODE(CRM,制御機能表現モード) 

 4 INSERTION REPLACEMENT MODE(IRM,挿入置換モード) 

 5 STATUS REPORT TRANSFER MODE(SRTM,状態報告転送モード) 

 6 ERASURE MODE(ERM,消去モード) 

 7 LINE EDITING MODE(VEM,行編集モード) 

 8 BI-DIRECTIONAL SUPPORT MODE(BDSM,双方向モード) 

 9 DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード) 

10 CHARACTER EDITING MODE(HEM,文字方向編集モード) 

11 POSITIONING UNIT MODE(PUM,位置決め単位モード)[附属書F(参考)のF.4.1参照] 

12 SEND/RECEIVE MODE(SRM,送信・受信モード) 

13 FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード) 

14 FORMAT EFFECTOR TRANSFER MODE(FETM,書式制御転送モード) 

15 MULTIPLE AREA TRANSFER MODE(MATM,複数領域転送モード) 

16 TRANSFER TERMINATION MODE(TTM,転送終結モード) 

17 SELECTED AREA TRANSFER MODE(SATM,選択領域転送モード) 

18 TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モード) 

19 [使用しない。附属書F(参考)のF.5.1参照] 

20 [使用しない。附属書F(参考)のF.5.1参照] 

21 GRAPHIC RENDITION COMBINATION MODE(GRCM,表示様式組合せモード) 

22 ZERO DEFAULT MODE(ZDM,既定値0モード)[附属書F(参考)のF.4.2参照] 

参考 私用モードは,私用パラメタを使って実装してもよい(5.5.1及び7.4参照)。 

8.3.108 SACS-SET ADDITIONAL CHARACTER SEPARATION(字間空け設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/12 

パラメタ既定値:Pn=0 

SACSは,引き続くテキストの追加の字間空けを設定するのに使う。設定した字間空けは,データスト

リーム中の次のSACS若しくはSET REDUCED CHARACTER SEPARATION(SRCS,字間詰め設定)が

56 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現れるまで,又は,データストリーム中の次のCARRIAGE RETURN/LINE FEED(CR/LF,復帰改行)

又はNEXT LINE(NEL,次行)によって既定値にリセットするまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pnは,字間空けの単位の数を指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)のパラメタ値による。 

8.3.109 SAPV-SELECT ALTERNATIVE PRESENTATION VARIANTS(代替表示法選択) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...02/00 05/13 

パラメタ既定値:Ps=0 

SAPVは,引き続くテキストの一つ以上の代替表示方法を指定するのに使う。パラメタ値は,次のとお

りとする。 

 0 (実装に依存する)既定の表示法。データストリーム中のこれに先立つSAPVの効果をすべて無効にする。 

 1 10進数字は,ラテン用字で使用する図形で表示する。 

 2 10進数字は,アラビア用字で使用する図形で表示する。 

 3 文字の進路が右から左のとき,使用中の図形文字集合に属する図形文字のうち左右一対で用いる

もの(小括弧,大括弧,中括弧,不等号など)は“鏡に映した”ように,すなわち対の相手のよ

うに表示する。例えば,LEFT PARENTHESIS(左括弧)という名前の符号化図形文字は,RIGHT 

PARENTHESIS(右括弧)のように表示し,その逆も同様である。 

 4 文字の進路が右から左のとき,数式の演算子及び区切りを表す図形文字のうち,垂直軸に対して

線対称でないものは,垂直軸に関して鏡に映したように表示する。 

 5 次の図形文字は,孤立形で表示する。 

 6 次の図形文字は,語頭形で表示する。 

 7 次の図形文字は,語中形で表示する。 

 8 次の図形文字は,語末形で表示する。 

 9 ビット組合せ02/14で小数点を表そうとするとき,FULL STOP(ピリオド)の図形で表示する。 

10 ビット組合せ02/14で小数点を表そうするとき,COMMA(コンマ)の図形で表示する。 

11 母音は,直前の文字の上又は下に表示する。 

12 母音は,直前の文字の後ろに表示する。 

13 アラビア字の形状は,文字の前後関係によって決める。 

14 アラビア字の形状は,文字の前後関係によって決める。アラビア文字の合字は使わない。 

15 パラメタ値3及び4の効果を取り消す。 

16 母音を表示しない。 

17 文字列の方向が右から左のとき,イタリック体の文字を左に傾ける。文字列の方向が左から右の

とき,イタリック体の文字を右に傾ける。 

18 アラビア字の形状は,文字の前後関係によって変えず,数字を含む図形文字を蓄えられたままの

形で表示する。 

19 アラビア字の形状は,文字の前後関係によって変えず,数字を除く図形文字を蓄えられたままの

形で表示する。 

20 10進数字は,装置依存の図形で表示する。 

21 パラメタ値5,6,7及び8の効果が,取り消されるまでの引き続く文字列に対して有効となるよ

うに設定する。 

57 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

22 パラメタ値21の効果を無効にする。すなわち,パラメタ値5,6,7及び8の効果が,次の1個

の図形文字だけに有効となるように,再設定する。 

8.3.110 SCI-SINGLE CHARACTER INTRODUCER(単一文字開始) 

形式:(C1) 

表現:09/10又はESC 05/10 

SCIとそれに引き続くビット組合せは,制御機能又は図形文字を表現するのに使う。SCIに引き続くビ

ット組合せは,00/08〜00/13又は02/00〜07/14でなければならない。SCIの使用は,今後の標準化のため

に保留する。 

8.3.111 SCO-SELECT CHARACTER ORIENTATION(文字回転設定) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 06/05 

パラメタ既定値:Ps=0 

SCOは,データストリーム中の引き続く図形文字の回転角度を設定するのに使う。設定した値は,デー

タストリーム中に次のSCOが現れるまで有効とする。 

パラメタ値は,次のとおりとする。 

0° 

45° 

90° 

135° 

180° 

225° 

270° 

315° 

回転は,正方向すなわち反時計まわりとし,文字の進路に沿った図形文字の通常の表示に対して適用す

る。影響を受ける文字の回転の中心点は,この規格では規定しない。 

8.3.112 SCP-SELECT CHARACTER PATH(文字進路選択) 

形式:(Ps1; Ps2) 

表現:CSI Ps1 ; Ps2 02/00 06/11 

パラメタ既定値:なし 

SCPは,表示部内の現在行(現在表示位置を含む行)及び引き続く行に対して,行の向きを基準にして,

文字の進路を選択するのに使う。さらに,SCPは,表示部内の現在行の内容及びデータ部内の現在行(現

在データ位置を含む行)の内容を更新するのに使う。これは即座に効果がある。 

Ps1は,文字の進路を示す。 

(横書きの場合)左から右,又は(縦書きの場合)上から下 

(横書きの場合)右から左,又は(縦書きの場合)下から上 

Ps2は,表示部の内容及びデータ部の内容に与える効果を示す。 

未定義(実装に依存) 

参考 この場合は,現在表示位置又は現在データ位置の絶対的な移動を初期化するCR,NEL又は他

の制御機能が次に出現した後で,その効果が現れることを許容してもよい。 

表示部に新たに設定された文字の進路の特性に従って,データ部内の現在行(現在データ位置を含

58 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

む行)の内容に対応するように,表示部内の現在行(現在表示位置を含む行)の内容を更新する。

すなわち,現在データ位置は,データ部内の現在行の最初の文字位置に移動し,表示部内の現在表

示位置はそれに従って更新される。 

表示部に新たに設定された文字の進路の特性に従って,表示部内の現在行(現在表示位置を含む行)

の内容に対応するように,データ部内の現在行(現在データ位置を含む行)の内容を更新する。す

なわち,現在表示位置は,表示部の現在行の最初の文字位置に移動し,データ部の現在データ位置

はそれに従って更新される。 

8.3.113 SCS-SET CHARACTER SPACING(文字ピッチ設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/07 

パラメタ既定値:なし 

SCSは,引き続くテキストに文字ピッチを設定するのに使う。設定した文字ピッチは,データストリー

ム中に次のSCS,SELECT CHARACTER SPACING(SHS,文字ピッチ選択)又はSPACING INCREMENT

(SPI,ピッチ指定)が現れるまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pnは,文字ピッチを指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)のパラメタ値で設定する。 

8.3.114 SD-SCROLL DOWN(スクロール下) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/04 

パラメタ既定値:Pn=1 

SDは,表示部内のデータを,横書きの場合にはn行分だけ,縦書きの場合にはn文字位置分だけ,デ

ータが下へ動いて見えるように移動する。ここで,nはPnの値とする。 

現在表示位置は,この制御機能の影響を受けない。 

8.3.115 SDS-START DIRECTED STRING(方向付き文字列開始) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 05/13 

パラメタ既定値:Ps=0 

SDSは,データ部内で文字列の開始及び終了を設定するとともに,文字列の方向を設定するのに使う。

この方向は,現在設定されている方向と異なってもよい。指定された文字列は,先立つテキストに続く。

設定されている文字の進む方向は,影響を受けない。 

方向付き文字列の開始は,0以外のパラメタ値をもつSDSで示す。方向付き文字列は,一つ以上の文字

列を入れ子として含んでもよい。入れ子の列は,0以外のパラメタ値をもつSDSによって開始する方向付

き文字列であるか,又はパラメタ値1のSTART REVERSED STRING(SRS,逆文字列開始)によって開

始する逆文字列であってもよい。このような文字列の始まりは,常に入れ子のより深い次のレベルを呼び

出す。 

この規格では,入れ子になった文字列内での現在データ位置の場所は,規定しない。 

方向付き文字列の終了は,パラメタ値が0のSDSで示す。このような文字列の終了は,常により高い入

れ子の次のレベルを再設定する(ここで終了した文字列の直前の列が有効である。)。ここで終了した文字

列の直前に有効であった方向に再設定される。現在データ位置は,ここで終了した文字列の文字に続く文

字位置に移動する。 

59 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

パラメタ値は,次のとおりとする。 

方向付き文字列の終了。以前の方向を再設定する。 

方向付き文字列の開始。左から右の方向を設定する。 

方向付き文字列の開始。右から左の方向を設定する。 

参考1. SDS列中で制御機能CVT,HT,SCP,SPD又はVTを受信した場合の効果は,この規格で

は規定しない。 

2. 領域定義の制御機能(DAQ,EPA,ESA,SPA及びSSA)は,SDS列の中では使用しないほ

うがよい。 

8.3.116 SEE-SELECT EDITING EXTENT(編集範囲選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 05/01 

パラメタ既定値:Ps=0 

SEEは,引き続く文字若しくは行の挿入,削除の編集範囲を設定するのに使う。設定した範囲は,デー

タストリーム中に次のSEEが現れるまで有効とする。編集範囲は,次に示すパラメタ値で指定する。 

移動する範囲は,表示部内の現在ページに限る。 

移動する範囲は,表示部内の現在行に限る。 

移動する範囲は,表示部内の現在フィールドに限る。 

移動する範囲は,表示部内の現在属性付き領域に限る。 

移動する範囲は,全表示部内の関連する部分とする。 

8.3.117 SEF SHEET EJECT AND FEED(排給紙) 

形式:(Ps1 ; Ps2) 

表現:CSI Ps1 ; Ps2 02/00 05/09 

パラメタ既定値:Ps1=0 ; Ps2=0 

SEFは,用紙を1枚印刷装置から指定した出力保管機構に排出し,指定した給紙機構から印刷装置に新

たに1枚を給紙する。 

Ps1のパラメタ値は,次のとおりとする。 

用紙を排出し,新たに給紙しない。 

用紙を排出し,給紙機構1から1枚を給紙する。 

用紙を排出し,給紙機構2から1枚を給紙する。 

.  

.  

.  

用紙を排出し,給紙機構nから1枚を給紙する。 

Ps2のパラメタ値は,次のとおりとする。 

用紙を排出し,出力スタッカを指定しない。 

用紙を出力スタッカ1に排出する。 

用紙を出力スタッカ2に排出する。 

.  

.  

.  

60 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用紙を出力スタッカnに排出する。 

8.3.118 SGR-SELECT GRAPHIC RENDITION(表示様式選択) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...06/13 

パラメタ既定値:Ps=0 

SGRは,引き続くテキストの表示様式を一つ以上設定するのに使う。設定した属性は,GRAPHIC 

RENDITION COMBINATION MODE(GRCM,表示様式組合せモード)に依存し,データストリーム中

に次のSGRが現れるまで有効とする。各表示様式は,次に示すパラメタ値で指定する。 

 0 (実装で定まる)既定様式。GRAPHIC RENDITION COMBINATION MODE(GRCM,表示様式

組合せモード)の設定とは無関係にデータストリーム中で先立つすべてのSGRの効果を取り消す。 

 1 太字又は高輝度 (bold or increased intensity) 

 2 細字,低輝度又は第2色 (faint, decreased intensity or second colour) 

 3 斜体 (italicized) 

 4 一重下線付き (single underlined) 

 5 低速明滅(毎分150回未満) (slowly blinking) 

 6 高速明滅(毎分150回以上) (rapidly blinking) 

 7 陰像(ネガ) (negative image) 

 8 文字表示せず (concealed characters) 

 9 文字抹消(文字は,判読可能であるが,抹消したことが分かる。) (crossed out) 

10 基本(既定)フォント [primary (default) font] 

11 第1代替フォント (first alternative font) 

12 第2代替フォント (second alternative font) 

13 第3代替フォント (third alternative font) 

14 第4代替フォント (fourth alternative font) 

15 第5代替フォント (fifth alternative font) 

16 第6代替フォント (sixth alternative font) 

17 第7代替フォント (seventh alternative font) 

18 第8代替フォント (eighth alternative font) 

19 第9代替フォント (ninth alternative font) 

20 ドイツ書体(ゴシック体) [Fraktur (Gothic)] 

21 二重下線付き (doubly underlined) 

22 通常色又は通常輝度(太字でも細字でもない。) (normal colour or normal intensity) 

23 非斜体,非ドイツ書体 (not italicized, not Fraktur) 

24 下線なし(一重でも二重でもない。) (not underlined) 

25 定常(明滅せず) [steady (not blinking)] 

26 (CCITT勧告T.61によって,プロポーショナルスペーシングのために保留) 

27 陽像(ポジ) (positive image) 

28 文字表示 (revealed characters) 

29 文字抹消せず (not crossed out) 

30 黒色表示 (black display) 

61 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

31 赤色表示 (red display) 

32 緑色表示 (green display) 

33 黄色表示 (yellow display) 

34 青色表示 (blue display) 

35 マゼンタ色表示 (magenta display) 

36 シアン色表示 (cyan display) 

37 白色表示 (white display) 

38 [今後の標準化のために保留。JIS X 4106で規定されている文字前景色設定用] 

39 (実装で定まる)既定色表示 [default display colour (implementation defined)] 

40 黒色背景 (black background) 

41 赤色背景 (red background) 

42 緑色背景 (green background) 

43 黄色背景 (yellow background) 

44 青色背景 (blue background) 

45 マゼンタ色背景 (magenta background) 

46 シアン色背景 (cyan background) 

47 白色背景 (white background) 

48 [今後の標準化のために保留。JIS X 4106で規定されている文字背景色設定用] 

49 (実装で定まる)既定背景色表示 [default background colour (implementation defined)] 

50 (パラメタ値26で設定した表示様式の効果を取り消すために保留) 

51 外枠つき (framed) 

52 丸で囲む (encircled) 

53 上線付き (overlined) 

54 外枠なしで,丸で囲まず (not framed, not encircled) 

55 上線なし (not overlined) 

56 (今後の標準化のために保留) 

57 (今後の標準化のために保留) 

58 (今後の標準化のために保留) 

59 (今後の標準化のために保留) 

60 横書き文字の下線又は縦書き文字の右側線 (single line below character with horizontal line orientation 

or single line on the right side of character with vertical line orientation) 

61 書き文字の二重下線又は縦書き文字の二重右側線 (double line below character with horizontal line 

orientation or double line on the right side of character with vertical line orientation) 

62 横書き文字の上線又は縦書き文字の左側線 (single line above character with horizontal line orientation 

or single line on the left side of character with vertical line orientation) 

63 横書き文字の二重上線又は縦書き文字の二重左側線 (double line above character with horizontal line 

orientation or double line on the left side of character with vertical line orientation) 

64 表意文字の強調 (ideogram stress marking) 

65 パラメタ値60〜64及び66〜69で設定した表示様式の効果の取り消し (cancels the effect of the 

rendition aspects established by parameter values 60 to 64 and 66 to 69) 

62 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

66 横書き文字の下線又は縦書き文字の左側線 (single line below character with horizontal line orientation 

or single line on the left side of character with vertical line orientation) 

67 横書き文字の二重下線又は縦書き文字の二重左側線 (double line below character with horizontal line 

orientation or single line on the right side of character with vertical line orientation) 

68 横書き文字の上線又は縦書き文字の右側線 (single line above character with horizontal line orientation 

or single line on the right side of character with vertical line orientation) 

69 横書き文字の二重上線又は縦書き文字の二重右側線 (double line above character with horizontal line 

orientation or double line on the right side of character with vertical line orientation) 

参考 使用可能なパラメタ値の組合せは,実装で定まる。 

8.3.119 SHS-SELECT CHARACTER SPACING(文字ピッチ選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 04/11 

パラメタ既定値:Ps=0 

SHSは,引き続くテキストの文字ピッチを設定するのに使う。設定したピッチは,データストリーム中

に次のSHS,SET CHARACTER SPACING(SCS,文字ピッチ設定)又はSPACING INCREMENT(SPI,

ピッチ指定)が現れるまで有効とする。パラメタ値は,次のとおりとする。 

25.4mm当たり10文字 

25.4mm当たり12文字 

25.4mm当たり15文字 

25.4mm当たり 6文字 

25.4mm当たり 3文字 

50.8mm当たり 9文字 

25.4mm当たり 4文字 

8.3.120 SI-SHIFT-IN(シフトイン) 

形式:(C0) 

表現:00/15 

SIは,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変える。 

SIの用法は,JIS X 0202による。 

参考 SIは,7ビット系だけで使う。8ビット系では,代わりにLOCKING-SHIFT ZERO(LS0,ロ

ッキングシフト0)を使う。 

8.3.121 SIMD-SELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(自動移動方向選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 05/14 

パラメタ規定値:Ps=0 

SIMDは,文字の進む方向に関係するデータ位置の,自動的な移動の方向を選択する。パラメタ値は,

次のとおりとする。 

自動的な移動の方向が文字の進む方向と同じ 

自動的な移動の方向が文字の進む方向と反対 

8.3.122 SL-SCROLL LEFT(スクロール左) 

形式:(Pn) 

63 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表現:CSI Pn 02/00 04/00 

パラメタ既定値:Pn=1 

SLは,表示部内のデータを,横書きの場合にはn文字位置分だけ,縦書きの場合にはn行分だけ,デー

タが左へ動いて見えるように移動する。ここで,nはPnの値とする。 

現在表示位置は,この制御機能の影響を受けない。 

8.3.123 SLH-SET LINE HOME(行開始位置設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/05 

パラメタ既定値:なし 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)のとき,SLHは,表示部内でデータストリーム中に引き続き現れるCARRIAGE 

RETURN(CR,復帰),DELETE LINE(DL,行削除),INSERT LINE(IL,行挿入)及びNEXT LINE

(NEL,次行)によって現在表示位置が移動する位置を,現在行(現在表示位置を含む行)及び引き続く

テキストの行の文字位置nに設定するのに使う。ここで,nはPnの値とする。装置がデータ部を備えない

場合,この位置は,それより手前への現在表示位置の自動的な移動が発生してはならない位置ともする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,SLHは,データ部内でデータストリーム中に引き続き現れるCARRIAGE RETURN(CR,

復帰),DELETE LINE(DL,行削除),INSERT LINE(IL,行挿入)及びNEXT LINE(NEL,次行)に

よって現在データ位置が移動する位置を,現在行(現在データ位置を含む行)及び引き続くテキスト行の

文字位置nに設定するのに使う。ここで,nはPnの値とする。この位置は,それより手前への現在データ

位置の自動的な移動が発生してはならない位置ともする。 

設定した位置は,行開始位置と呼び,データストリーム中に次のSLHが現れるまで有効とする。 

8.3.124 SLL-SET LINE LIMIT(行終了位置設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/06 

パラメタ既定値:なし 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示)の場合,SLLは,表示部内でSELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION

(SIMD,自動移動方向選択)のパラメタ値が1のときにデータストリーム中に引き続き現れるCARRIAGE 

RETURN(CR,復帰)又はNEXT LINE(NL,次行)によって現在表示位置が移動する位置を現在行(現

在表示位置を含む行)及び引き続くテキストの行の文字位置nに設定するのに使う。ここで,nはPnの値

とする。装置がデータ部を備えない場合,この位置は,現在表示位置の自動的な移動がそれを越えて発生

してはならない位置ともする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)のとき,SLLは,データ部内で現在データ位置の自動的な移動がそれを越えて発生しない位置を現

在行(現在データ位置を含む行)及び引き続くテキストの行の文字位置nに設定するのに使う。SELECT 

IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(SIMD,自動移動方向選択)のパラメタ値が1のとき,データス

トリーム中に引き続き現れるCARRIAGE RETURN(CR,復帰)又はNEXT LINE(NL,次行)で現在

データ位置が移動するデータ部内の位置ともする。 

この位置は,行終了位置と呼び,データストリーム中に次のSLLが現れるまで有効とする。 

64 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.3.125 SLS-SET LINE SPACING(行ピッチ設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/08 

パラメタ既定値:なし 

SLSは,引き続くテキストの行ピッチを設定するのに用いる。この行ピッチは,データストリーム中に

次のSELECT LINE SPACING(SVS,行ピッチ選択),SPACING INCREMENT(SPI,ピッチ指定)又は

SLSが現れるまで有効とする。 

Pnは,行ピッチを指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で設定する。 

8.3.126 SM-SET MODE(モードセット) 

形式:(Ps...) 

表現:CSI Ps...06/08 

パラメタ既定値:なし 

SMは,次に示すパラメタ値によって,受信装置のモードをセット状態にする。 

 1 GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード) 

 2 KEYBOARD ACTION MODE(KAM,キーボード動作モード) 

 3 CONTROL REPRESENTATION MODE(CRM,制御機能表現モード) 

 4 INSERTION REPLACEMENT MODE(IRM,挿入置換モード) 

 5 STATUS REPORT TRANSFER MODE(SRTM,状態報告転送モード) 

 6 ERASURE MODE(ERM,消去モード) 

 7 LINE EDITING MODE(VEM,行編集モード) 

 8 BI-DIRECTIONAL SUPPORT MODE(BDSM,双方向モード) 

 9 DEVICE COMPONENT SELECTION MODE(DCSM,表示部データ部選択モード) 

10 CHARACTER EDITING MODE(HEM,文字方向編集モード) 

11 POSITIONING UNIT MODE(PUM,位置決め単位モード)[附属書F(参考)のF.4.1参照] 

12 SEND/RECEIVE MODE(SRM,送信・受信モード) 

13 FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード) 

14 FORMAT EFFECTOR TRANSFER MODE(FETM,書式制御転送モード) 

15 MULTIPLE AREA TRANSFER MODE(MATM,複数領域転送モード) 

16 TRANSFER TERMINATION MODE(TTM,転送終結モード) 

17 SELECTED AREA TRANSFER MODE(SATM,選択領域転送モード) 

18 TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モード) 

19 [使用しない。附属書F(参考)のF.5.1参照] 

20 [使用しない。附属書F(参考)のF.5.2参照] 

21 GRAPHIC RENDITION COMBINATION(GRCM,表示様式組合せモード) 

22 ZERO DEFAULT MODE(ZDM,既定値0モード) 

参考 私用モードは,私用パラメタを使って実現できる(5.5.1及び7.4参照)。 

8.3.127 SO-SHIFT-OUT(シフトアウト) 

形式:(C0) 

表現:00/14 

65 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

SOは,符号拡張のために使う。データストリーム中で,これに引き続くビット組合せの意味を変える。 

SOの用法は,JIS X 0202による。 

参考 SOは,7ビット系だけで使う。8ビット系では,代わりにLOCKING-SHIFT 1(LS1,ロッキ

ングシフト1)を使う。 

8.3.128 SOH-START OF HEADING(ヘッディング開始) 

形式:(C0) 

表現:00/01 

SOHは,ヘッディングの始めを示すのに使う。 

SOHの用法は,ISO 1745による。 

8.3.129 SOS-START OF STRING(列開始) 

形式:(C1) 

表現:09/08又はESC 05/08 

SOSは,制御列の開始区切りとして使う。これに引き続く文字列は,SOS又はSTRING TERMINATOR

(ST,列終了)を除くあらゆるビット組合せからなる。この制御列は,終了区切りSTRING TERMINATOR

(ST,列終了)で終結する。文字列の解釈は,適用業務による。 

8.3.130 SPA-START OF GUARDED AREA(防護領域開始) 

形式:(C1) 

表現:09/06又はESC 05/06 

SPAは,現在表示位置が表示部内の文字位置の列の始めで,その内容が手操作による変更に対して保護

され,GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード)の設定によって伝送若しく

は転送に対して防護され,又はERASURE MODE(ERM,消去モード)の設定によって消去に対して保

護されてもよいことを示すのに使う。 

この列の終端は,END OF GUARDED AREA(EPA,防護領域終了)で示す。 

参考 領域を定義する制御機能 (DAQ,EPA,ESA,SPA,SSA) は,SRS列又はSDS列の中では使

用してはならない。 

8.3.131 SPD-SELECT PRESENTATION DIRECTIONS(表示方向選択) 

形式:(Ps1 ; Ps2) 

表現:CSI Ps1 ; Ps2 02/00 05/03 

パラメタ既定値:Ps1=0 ; Ps2=0 

SPDは,表示部内で行の向き,行の進む方向及び文字の進路を選択するのに使用する。さらに,SPDは,

表示部の内容及びデータ部の内容を更新するのに使用する。この機能は,直ちに作用する。 

Ps1は,行の向き,行の進む方向及び文字の進路を指定する。 

行の向き 

:横書き 

行の進む方向 :上から下 

文字の進路 

:左から右 

行の向き 

:縦書き 

行の進む方向 :右から左 

文字の進路 

:上から下 

行の向き 

:縦書き 

行の進む方向 :左から右 

66 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

文字の進路 

:上から下 

行の向き 

:横書き 

行の進む方向 :上から下 

文字の進路 

:右から左 

行の向き 

:縦書き 

行の進む方向 :左から右 

文字の進路 

:下から上 

行の向き 

:横書き 

行の進む方向 :下から上 

文字の進路 

:右から左 

行の向き 

:横書き 

行の進む方向 :下から上 

文字の進路 

:左から右 

行の向き 

:縦書き 

行の進む方向 :右から左 

文字の進路 

:下から上 

Ps2は,表示部の内容及びデータ部の内容に対する作用を指定する。 

未定義(実装依存) 

参考 この場合は,現在表示位置又は現在データ位置の絶対的な移動を初期化するCR,FF又は他の

制御機能が次に出現した後で,その効果が現れることを許容してもよい。 

表示部の新しく設定された特性に従って,表示部の内容をデータ部の内容に一致させて更新す

る。現在データ位置は,データ部内の最初の行の最初の文字位置に移動し,表示部内の現在表示

位置をそれに応じて更新する。 

表示部の新しく設定された特性に従って,データ部の内容を表示部の内容に一致させて更新す

る。現在表示位置は,表示部中の最初の行の最初の文字位置に移動し,データ部中の現在表デー

タ位置をそれに応じて更新する。 

8.3.132 SPH-SET PAGE HOME(ページ開始位置設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/09 

パラメタ既定値:なし 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

RRESENTATION(表示部)の場合,SPHは,データストリーム中で引き続いてFORM FEED(FF,書式

送り)が現れるたびに,表示部の現在ページ(現在表示位置を含むページ)に及びそれに引き続く各ペー

ジ内のn行目に,現在表示位置が移動する位置を設定する。ここで,nはPnの値とする。データ部を備え

ない装置の場合,この位置は,それより手前への現在表示位置の自動的な移動が発生してはならない位置

ともする。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSN,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)の場合,SPHは,データストリーム中で引き続いてFORM FEED(FF,書式送り)が現れるたび

に,データ部の現在ページ(現在データ位置を含むページ)内及びそれに引き続く各ページ内のn行目に,

現在データ位置が移動する位置を設定する。ここで,nはPnの値とする。データ部を備えない装置の場合,

67 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

この位置は,それより手前への現在表示位置の自動的な移動が発生してはならない位置ともする。 

ここで設定された位置は,ページ開始位置と呼び,データストリーム中に次のSPHが現れるまで有効と

する。 

8.3.133 SPI-SPACING INCREMENT(ピッチ指定) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 02/00 04/07 

パラメタ既定値:なし 

SPIは,引き続くテキストに対して,行ピッチ及び文字ピッチを設定するのに使う。設定した行ピッチ

は,データストリーム中に次のSPI,SET LINE SPACING(SLS,行ピッチ設定)又はSELECT CHARACTER 

SPACING(SVS,行ピッチ選択)が現れるまで有効とする。設定した文字ピッチは,データストリーム中

に次のSET CHARACTER SPACING(SCS,文字ピッチ設定)又はSELECT CHARACTER SPACING(SHS,

文字ピッチ選択)が現れるまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pn1は,行ピッチを指定する。 

Pn2は,文字ピッチを指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で設定する。 

参考 SPIで設定した文字ピッチは,データストリーム中に次のSCS,SHS及びSHSのほかに,次の

SPIが現れるまで有効であるが,原国際規格では,これに関する記述が抜けている。この誤り

の訂正に関しては,現在ISO/IEC JTC1/SC2で検討中である。承認された場合,8.3.133は,次

のとおり訂正される予定である。 

8.3.133 SPI-SPACING INCREMENT(ピッチ指定) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 02/00 04/07 

パラメタ既定値:なし 

SPIは,引き続くテキストに対して,行ピッチ及び文字ピッチを設定するのに使う。設定した行ピッチ

は,データストリーム中に次のSPI,SET LINE SPACING(SLS,行ピッチ設定)又はSELECT CHARACTER 

SPACING(SVS,行ピッチ選択)が現れるまで有効とする。設定した文字ピッチは,データストリーム中

に次のSPI,SET CHARACTER SPACING(SCS,文字ピッチ設定)又はSELECT CHARACTER SPACING

(SHS,文字ピッチ選択)が現れるまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pn1は,行ピッチを指定する。 

Pn2は,文字ピッチを指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で設定する。 

8.3.134 SPL-SET PAGE LIMIT(ページ終了位置設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/10 

パラメタ既定値:なし 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定が

PRESENTATION(表示部)の場合,SPLは,表示部の現在ページ(現在表示位置を含むページ)内及び

それに引き続くテキストの各ページ内のn行目に,現在表示位置が,通常はこれを越えて前進しない位置

を設定する。ここで,nはPnの値とする。データ部を備えない装置の場合,この位置は,それを越える現

在表示位置の自動的な移動が発生してはならない位置ともする。 

68 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSN,表示部データ部選択モード)の設定がDATA(デー

タ部)の場合,SPLは,データ部の現在ページ(現在データ位置を含むページ)内及びそれに引き続くテ

キストの各ページ内のn行目に,それを越える現在データ位置の自動的な移動が発生してはならない位置

を設定する。 

ここで設定された位置は,ページ終了位置と呼び,データストリーム中に次のSPLが現れるまで有効と

する。 

8.3.135 SPQR-SELECT PRINT QUALITY AND RAPIDITY(印字品質速度選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 05/08 

パラメタ既定値:Ps=0 

SPQRは,出力の品質と速度が相反する関係にある出力装置の相対的な印字品質及び印字速度を選択す

るのに使う。選択した値は,データストリーム中で次のSPQRが現れるまで有効とする。パラメタ値は,

次のとおりとする。 

印字品質は可能な限り高く,印字速度は低速 

印字品質は中程度,印字速度は中速 

印字品質は下書き程度,印字速度は可能な限り高速 

8.3.136 SR-SCROLL RIGHT(スクロール右) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 04/01 

パラメタ既定値:Pn=1 

SRは,表示部内のデータを,横書きの場合にはn文字位置分だけ,縦書きの場合にはn行分だけ,デ

ータが右へ動いて見えるように移動する。ここで,nはPnの値とする。 

現在表示位置は,この制御機能の影響を受けない。 

8.3.137 SRCS-SET REDUCED CHARACTER SEPARATION(字間詰め設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/06 

パラメタ既定値:Pn=0 

SRCSは,これに続くテキストの文字の字間詰めを設定するのに使う。設定した字間詰めは,データス

トリーム中に次のSRCS若しくはSET ADDITIONAL CHARACTER SEPARATION(SACS,字間空け設

定)が現れるまで,又はこれに引き続くCARRIAGE RETURN/LINE FEED(CR/LF,復帰/改行)若し

くはNEW LINE(NEL,次行)によって既定値にリセットするまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pnは,字間詰めの単位の数を指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で設定する。 

8.3.138 SRS-START REVERSED STRING(逆文字列開始) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 05/11 

パラメタ既定値:Ps=0 

SRSは,データ部内で文字列の方向並びに文字列の開始及び終了を設定する。文字列の方向は,現在設

定されている方向と反対方向になる。設定された文字列は,直前のテキストに続く。設定されている文字

の進む方向には,影響を与えない。 

69 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

逆文字列の始まりは,パラメタ値1のSRSで表す。逆文字列は,入れ子になっている一つ以上の文字列

を含んでもよい。この入れ子になっている文字列は,先頭をパラメタ値が1のSRSが示す逆文字列又は先

頭をパラメタ値が0でないSTART DIRECTED STRING(SDS,方向付き文字列開始)が示す方向付き文

字列とする。これらの列の先頭ごとに入れ子のレベルが深くなる。 

この入れ子になった文字列の中での現在データ位置は,この規格では規定しない。 

逆文字列の終わりはパラメタ値が0のSRSで示す。文字列の終了のたびに,(終了した列の直前に有効

であった)入れ子のレベルが再設定される。文字列の方向も,終了した列の直前に有効であった方向が再

設定される。現在データ位置は,終了した文字列の直後の文字位置に移動される。 

パラメタ値は,次のとおりとする。 

逆文字列の終了(以前の方向の再設定) 

逆文字列の開始(方向の反転) 

参考1. この規格では,SRS列の中で制御機能CVT,HT,SCP,SPD又はVTを受信した場合の効

果は規定しない。 

2. 領域定義の制御機能(DAQ,EPA,ESA,SPA及びSSA)は,SRS列の中で使うべきではな

い。 

8.3.139 SSA-START OF SELECTED AREA(選択領域開始) 

形式:(C1) 

表現:08/06又はESC 04/06 

SSAは,現在表示位置が表示部内の文字位置の列の始めで,その内容がデータストリームとして伝送し

たり補助入出力装置に転送したりするのに適格であることを示すのに使う。 

この列の終わりは,END OF SELECTED AREA(ESA,選択領域終了)で示す。実際に伝送又は転送す

る文字列は,GUARDED AREA TRANSFER MODE(GATM,防護領域転送モード)の設定及び防護領域

による。防護領域は,DEFINE AREA QUALIFICATION(DAQ,領域属性定義)又はSTART OF GUARDED 

AREA(SPA,防護領域開始)及びEND OF GUARDED AREA(EPA,防護領域終了)で指定する。 

参考 領域定義の制御機能(DAQ,EPA,ESA,SPA及びSSA)は,SRS列又はSDS列の中で使う

べきではない。 

8.3.140 SSU-SELECT SIZE UNIT(サイズ単位選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 04/09 

パラメタ既定値:Ps=0 

SSUは,制御機能の数値パラメタが表す単位を設定するのに使う。設定した単位は,データストリーム

中で次のSSUが現れるまで有効とする。パラメタ値は,次のとおりとする。 

CHARACTER(文字):この単位の寸法は装置依存 

MILLIMETER(ミリメートル) 

COMPUTER DECIPOINT(コンピュータデシポイント):0.035 28mm(25.4mmの1/720) 

DECIDIDOT(デシディド):0.037 59mm (10/266mm) 

MIL(ミル):0.025 4mm(25.4mmの1/1 000) 

BASIC MEASURING UNIT(BMU,基本測定単位):0.021 17mm(25.4mmの1/1 200) 

MICROMETER(マイクロメートル):0.001mm 

PIXEL(ピクセル):装置で指定可能な最小増分 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

DECIPOINT(デシポイント):0.035 14mm (35/996mm) 

8.3.141 SSW-SET SPACE WIDTH(スペース幅設定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 05/11 

パラメタ既定値:なし 

SSWは,引き続くテキストのSPACE(スペース)による間隔を設定するのに使う。設定した間隔は,

データストリーム中で次にSSWが現れるか,CARRIAGE RETURN/LINE FEED(CR/LF,復帰/改行),

CARRIAGE RETURN/FORM FEED(CR/FF,復帰/書式送り)又はNEXT LINE(NEL,次行)によっ

て,既定値にリセットするまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pnは,間隔を指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で設定する。 

既定値の文字SPACE(スペース)による間隔は,現在のフォントが固定ピッチの場合はデータストリー

ム中でこれに先立つSET CHARACTER SPACING(SCS,文字ピッチ設定),SELECT CHARACTER 

SPACING(SHS,文字ピッチ選択)又はSELECT SPACING INCREMENT(SPI,ピッチ指定)によって

指定し,現在のフォントがプロポーショナルピッチの場合は文字SPACE(スペース)の名目上の幅で指定

する。 

8.3.142 SS2-SINGLE-SHIFT TWO(シングルシフト2) 

形式:(C1) 

表現:08/14又はESC 04/14 

SS2は,符号拡張のために使う。データストリーム中でこれに引き続くビット組合せの意味を変える。 

SS2の用法は,JIS X 0202による。 

8.3.143 SS3-SINGLE-SHIFT THREE(シングルシフト3) 

形式:(C1) 

表現:08/15又はESC 04/15 

SS3は,符号拡張のために使う。データストリーム中でこれに引き続くビット組合せの意味を変える。 

SS3の用法は,JIS X 0202による。 

8.3.144 ST-STRING TERMINATOR(列終了) 

形式:(C1) 

表現:09/12又はESC 05/12 

STは,APPLICATION PROGRAM COMMAND(APC,応用プログラム指令),DEVICE CONTROL 

STRING(DCS,装置制御列),OPERATING SYSTEM COMMAND(OSC,オペレーティングシステム

指令),PRIVACY MESSAGE(PM,私用メッセージ)及びSTART OF STRING(SOS,列開始)で開始

した指令列の終了区切りとして使う。 

8.3.145 STAB-SELECTIVE TABULATION(選択的タブ) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 05/14 

パラメタの既定値:なし 

STABは,表示部内の引き続くテキストを,パラメタPsの値によって,リストから選択したタブ位置の

位置及び特性に従ってそろえる。 

この制御機能の用法及びこの制御機能が参照するタブ位置のリストを指定する方法は,他の規格,例え

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ばJIS X 4106による。 

8.3.146 STS-SET TRANSMIT STATE(送信状態設定) 

形式:(C1) 

表現:09/03又はESC 05/03 

STSは,受信装置を送信状態にするのに使う。この状態で,その装置からのデータの伝送が可能になる。 

データの実際の伝送の開始は,データ通信又は入出力インタフェース制御手順による。ただし,これら

は,この規格の範囲外とする。 

送信状態は,受信データストリーム中にSTSが出現するか又はキーボードの適切なキーを操作すること

によって設定する。 

8.3.147 STX-START OF TEXT(テキスト開始) 

形式:(C0) 

表現:00/02 

STXは,テキストの始め及びヘッダの終わりを示す。 

STXの用法は,ISO 1745による。 

8.3.148 SU-SCROLL UP(スクロール上) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 05/03 

パラメタ既定値:Pn=1 

SUは,表示部内のデータを,横書きの場合にはn行分だけ,縦書きの場合にはn文字位置分だけ,デ

ータが上へ動いて見えるように移動する。ここで,nはPnの値とする。 

8.3.149 SUB-SUBSTITUTE(置換) 

形式:(C0) 

表現:01/10 

SUBは,不当又は誤りと判明した文字に置き換えて使う。SUBへの置き換えは,自動的な手段で起こる。 

8.3.150 SVS-SELECT LINE SPACING(行ピッチ選択) 

形式:(Ps) 

表現:CSI Ps 02/00 04/12 

パラメタ既定値:Ps=0 

SVSは,引き続くテキストに行ピッチを設定するのに使う。設定したピッチは,データストリーム中で

次のSVS,SET LINE SPACING(SLS,行ピッチ設定)又はSPACING INCREMENT(SPI,ピッチ指定)

が現れるまで有効とする。パラメタ値は,次のとおりとする。 

25.4mm当たり6行 

25.4mm当たり4行 

25.4mm当たり3行 

25.4mm当たり12行 

25.4mm当たり8行 

30.0mm当たり6行 

30.0mm当たり4行 

30.0mm当たり3行 

30.0mm当たり12行 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

25.4mm当たり2行 

8.3.151 SYN-SYNCHRONOUS IDLE(同期信号) 

形式:(C0) 

表現:01/06 

SYNは,同期伝送システムで,他のいかなる文字も伝送しない場合(アイドル状態)にデータ端末装置

間で同期をとるための信号又は同期を保持するための信号を作り出すのに使う。 

SYNの用法は,ISO 1745による。 

8.3.152 TAC-TABULATION ALIGNED CENTRED(中央そろえタブ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/02 

パラメタ既定値:なし 

TACは,中央そろえのための文字タブ位置を,表示部の現在行(現在表示位置を含む行)内及びこれに

引き続くテキストの行内の文字位置nに設定する。ここで,nはPnの値とする。TACは,以前にその位

置に設定したタブ位置を置き換えるが,他の位置のタブ位置には影響しない。 

TACによって設定されたタブ位置に基づき中央そろえするテキスト文字列は,その文字列の最初の図形

文字(の終端)と最後の図形文字(の始端)とのタブ位置からの距離がほぼ等しくなるように位置付ける。 

参考 文字列の最初の図形文字の終端及び最後の図形文字の始端とは,それぞれ文字の進路に関して

文字列の最初の図形文字及び最後の図形文字の外側のへり(縁)を意味する。例えば,行の向

きが横書きで文字の進路が左から右の場合,文字列 “ABCDE” の最初の図形文字の終端は “A” 

の左側のへり(縁)であり,最後の図形文字の始端は “E” の右側のへり(縁)である。 

8.3.153 TALE-TABULATION ALIGNED LEADING EDGE(始端そろえタブ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/01 

パラメタ既定値:なし 

TALEは,始端そろえのための文字タブ位置を,表示部の現在行(現在表示位置を含む行)内及びこれ

に引き続くテキストの行内の文字位置nに設定する。ここで,nはPnの値とする。TALEは,以前にその

位置に設定したタブ位置を置き換えるが,他の位置のタブ位置には影響しない。 

TALEによって設定したタブ位置でそろえるテキスト文字列は,その文字列の最後の図形文字(の始端)

がタブ位置の所にくるように位置付ける。 

8.3.154 TATE-TABULATION ALIGNED TRAILING EDGE(終端そろえタブ) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/00 

パラメタ既定値:なし 

TATEは,終端そろえのための文字タブ位置を,表示部の現在行(現在表示位置を含む行)内及び引き

続くテキストの行内の文字位置nに設定する。ここで,nはPnの値とする。TATEは,以前にその位置に

設定したタブ位置を置き換えるが,他のタブ位置には影響をしない。 

TATEによって設定されたタブ位置でそろえるテキスト列は,そのテキスト列の最初の図形文字(の終

端)がタブ位置の所にくるように位置付ける。 

8.3.155 TBC-TABULATION CLEAR(タブ解除) 

形式:(Ps) 

73 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表現:CSI Ps 06/07 

パラメタ既定値:Ps=0 

TBCは,次に示すパラメタ値により,表示部内の1個以上のタブ位置を解除する。 

現在表示位置にある文字タブ位置を解除する。 

現在行にある行タブ位置を解除する。 

現在行にあるすべての文字タブ位置を解除する。 

すべての文字タブ位置を解除する。 

すべての行タブ位置を解除する。 

すべてのタブ位置を解除する。 

パラメタ値が0又は2の場合,影響を受ける行数は,TABULATION STOP MODE(TSM,タブ位置モ

ード)の設定による。 

8.3.156 TCC-TABULATION CENTRED ON CHARACTER(文字中央タブ) 

形式:(Pn1 ; Pn2) 

表現:CSI Pn1 ; Pn2 02/00 06/03 

パラメタ既定値:Pn1についてはなし。Pn2=32 

TCCは,対象となる図形文字をそろえるための文字タブ位置を,表示部内の現在行(現在表示位置を含

む行)及び引き続くテキストの行の文字位置nに設定する。ここで,nはPn1の値とし,中央そろえを行

う対象となる文字はPn2で指定する。TCCは,以前にその文字位置に設定したタブ位置を置き換えるが,

他のタブ位置には影響しない。 

TCCによって設定したタブ位置でそろえるテキスト文字列の位置決めは,対象となる図形文字が文字列

中で最初に出現することで決め,その文字の中央をタブ位置にそろえる。対象となる文字が文字列中にな

い場合は,列の最初の文字の終端をタブ位置に位置付ける。 

Pn2の値は,現在呼び出してある符号の中の対象文字の符号表の位置(2進値)を示す。7ビット系では,

32〜127を許容範囲値とし,8ビット系では,32〜127及び160〜255を許容範囲値とする。 

8.3.157 TSR-TABULATION STOP REMOVE(タブ除去) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 06/04 

パラメタ既定値:なし 

TSRは,表示部の現在行(現在表示位置を含む行)内及び引き続くテキストの行内の文字位置nにある,

すべての文字タブ位置を解除する。しかし,他の位置のタブ位置には影響しない。ここで,nはPnの値と

する。 

8.3.158 TSS-THIN SPACE SPECIFICATION(細間隔指定) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 02/00 04/05 

パラメタ既定値:なし 

TSSは,引き続くテキストに対して細間隔の幅を設定するのに使う。設定した幅は,データストリーム

の次のTSSが現れるまで有効とする[附属書C(参考)参照]。 

Pnは,細間隔の幅を指定する。 

パラメタ値が表す単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で設定する。 

8.3.159 VPA-LINE POSITION ABSOLUTE(行位置決め) 

74 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/04 

パラメタ既定値:Pn=1 

VPAは,現在データ位置を行の進む方向と平行にデータ部内の行位置nに移動する。ここで,nはPn

の値とする。 

8.3.160 VPB-LINE POSITION BACKWARD(行位置後退) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/11 

パラメタ既定値:Pn=1 

VPBは,現在データ位置を行の進む方向と反対の方向にデータ部内でn行位置だけ移動する。ここで,

nはPnの値とする。 

8.3.161 VPR-LINE POSITION FOREWARD(行位置前進) 

形式:(Pn) 

表現:CSI Pn 06/05 

パラメタ既定値:Pn=1 

VPBは,現在データ位置を行の進む方向と同じ方向にデータ部内でn行位置だけ移動する。ここで,n

はPnの値とする。 

8.3.162 VT-LINE TABULATION(行タブ) 

形式:(C0) 

表現:00/11 

VTは,現在表示位置を,表示部内の引き続く行タブが設定された行の,対応する文字位置に移動する。 

8.3.163 VTS-LINE TABULATION SET(行タブ設定) 

形式:(C1) 

表現:08/10又はESC 04/10 

VTSは,現在行(現在表示位置を含む行)に行タブ位置を設定する。 

9. 7ビット符号表現と8ビット符号表現の間の変換 この規格で規定する制御機能は,7ビット符号に

も8ビット符号にも符号化できる。どちらの符号化表現も等価であり,かつ,JIS X 0202に従っている。 

しかし,これらの制御機能を含むデータを,7ビット符号から8ビット符号の表現に又はその逆に変換

するとき,変換アルゴリズムによっては,その結果が形式的にはこの規格に合致しない場合がある。 

このような,意図しないが不可避な差異を許容するため,正規の規則を次のとおり拡張する。 

8ビット符号では,次のものを表すために,列10〜15のビット組合せを使用してもよい。 

− 制御シーケンス中のパラメタバイト,中間バイト及び終端バイト 

− 制御列を構成している指令列及び文字列の内容 

− シングルシフト制御機能の対象となるビット組合せ 

この場合,10/00〜15/14の範囲のビット組合せは,02/00〜07/14の範囲の対応するビット組合せと同じ

意味をもつ。 

7ビット符号では,次の場所には制御文字SHIFT-OUT(SO,シフトアウト)及びSHIFT-IN(SI,シフ

トイン)が現れてもよい。 

− CONTROL SEQUENCE INTRODUCER(CSI,制御シーケンス開始)と制御シーケンスの終端バイト

75 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

との間 

− 制御列の開始区切りとSTRING TERMINATOR(ST,列終了)との間 

− シングルシフト制御機能とその対象となるビット組合せとの間 

SO及びSIは,制御シーケンス,制御列及びシングルシフト制御機能並びにその対象となるビット組合

せの解釈には影響しないが,データストリーム中の引き続くビット組合せの意味に影響を及ぼす場合があ

る。 

76 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(参考) 書式機能及び編集機能 

A.1 編集機能と書式機能との差異 編集機能と書式機能との対比を,特定のモードとの相互作用とともに,

制御機能CURSOR NEXT LINE(CNL,カーソル復帰行前進)及びNEXT LINE(NEL,次行)を用いた

例で示す。 

この例では,文字の進路は,左から右,行の進む方向は,上から下とする。さらに,英大文字列 

A B C D E 

を入力又は受信し,現在表示位置が例えばCURSOR LEFT(CUB,カーソル左)などによって,文字D

に戻っているものとする。この状態から,次のそれぞれの場合を考察する。 

a) CURSOR NEXT LINE(CNL,カーソル復帰行前進)受信。この場合,それまでに受信したデータに

影響を及ぼさず,現在表示位置は,次の行の先頭に移動する。 

b) FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定がEXECUTE(実行)

のときにNEXT LINE(NEL,次行)受信。この場合,a)の場合と同じ結果となる。 

c) FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定がSTORE(蓄積)で,

かつINSERTION REPLACEMENT MODE(IRM,挿入置換モード)の設定がREPLASE(置換)の

ときにNEXT LINE(NEL,次行)受信。この場合,文字DはNELに置き換わる。 

その後,このデータを,FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)

の設定がEXECUTE(実行)になっている他の装置に転送した場合,その結果は,次のようになる。 

E F 

d) FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定がSTORE(蓄積)で,

かつINSERTION REPLACEMENT MODE(IRM,挿入置換モード)の設定がINSERT(挿入)のと

きにNEXT LINE(NEL,次行)受信。この場合,NELは文字CとDとの間に入る。その後,このデ

ータを,FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定がEXECUTE

(実行)になっている他の装置に転送した場合,その結果は,次のようになる。 

FORMAT EFFECTOR ACTION MODE(FEAM,書式制御動作モード)の設定がSTORE(蓄積)のと

きに受信した書式機能は,編集機能で編集できる。 

例えば,d)の場合で,A B CとD E Fとの間に入ったNELは,DELETE CHARACTER(DCH,文字削

除)で削除でき,その結果初期の状態に戻る。 

A.2 合成図形文字 編集機能が直ちに実行されるのに対し,書式機能は受信装置に蓄積できるので,図形

文字の合成には,書式機能は使ってよいが,編集機能は使ってはならない。例えば,記号≠を,=[EQUALS 

SIGN(等号)]と/[SOLIDUS(斜線)]とで合成する場合, 

77 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

=CUB/ 

というシーケンスを,重ね書き機能のない装置が受信した場合,期待した結果は,得られない。しかし,

このような装置でも, 

=BS/ 

というシーケンスを保存し,意図したとおりの合成記号を実際に生成できる装置に転送することができる。 

この例は,編集機能と書式機能との効果の差異を説明するのに役立てることだけを目的としている。2

個以上の図形文字を1個の図形として表示する場合は,制御機能GRAPHIC CHARACTER 

COMBINATION(GCC,図形文字合成)を使うべきである。 

78 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(参考) 符号化例 

B.1 制御シーケンスの例 制御シーケンスの一般形は,次のとおりとする。 

CSI P...P I...I F 

8ビット系では,制御機能CURSOR RIGHT(CUF,カーソル右)は,1文字位置のカーソル前進の場

合,次のいずれかで表現できる。 

09/11 03/01 04/03 

01/11 05/11 03/01 04/03 

他の例として,次のようにも表現できる。 

09/11 03/00 03/01 04/03 

09/11 04/03 

第1の例は,先立つZERO (03/00) が意味をもたないことを示す。第2の例では,CUFのパラメタの既

定値が1であることを利用している。 

7ビット系では,次のようになる。 

01/11 05/11 03/01 04/03 

上の二つの例は,それぞれ次のようになる。 

01/11 05/11 03/00 03/01 04/03 

01/11 05/11 04/03 

8ビット系では,SCROLL RIGHT(SR,スクロール右)は,28文字位置だけ移動する場合,例えば次

のいずれかで表現できる。 

09/11 03/02 03/08 02/00 04/01 

01/11 05/11 03/02 03/08 02/00 04/01 

7ビット系では,対応する表現が次のようになる。 

01/11 05/11 03/02 03/08 02/00 04/01 

8ビット系では,数字及びアルファベットの入力を許すDEFINE AREA QUALIFICATION(DAQ,領域

属性定義)は,次のいずれかで表現できる。 

09/11 03/03 03/11 03/04 06/15 

01/11 05/11 03/03 03/11 03/04 06/15 

7ビット系では,対応する表現が次のようになる。 

01/11 05/11 03/03 03/11 03/04 06/15 

background image

79 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.2 パラメタ列の例 

文字 

ビット組合せ 

説明 

03/07 

値7のパラメタ 

98 

03/09 03/08 

値98のパラメタ 

4 ; 2 

03/04 03/11 03/02 

それぞれ値4及び値2をもつ二つのパラメタ 

=3 

03/13 03/03 

私用パラメタ列 

6 ; 

03/06 03/11 

二つのパラメタで,1番目の値は6,2番目の値は既定値 

; 5 

03/11 03/05 

二つのパラメタで,1番目の値は既定値,2番目の値は5 

1 ; ; 4 

03/01 03/11 03/11 03/04 三つのパラメタで,1番目の値は1,2番目の値は既定値,3番目の値は4 

0007 

03/00 03/00 03/00 03/07 値7のパラメタ 

80 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C(参考) テキスト組版 

テキスト組版機能をもつ表示装置及びシステムは,制御機能JUSTIFY(JFY行そろえ)及びQUAD

(QUADクワタ詰め)を利用することがある。テキスト組版の分野では,幾つかの用語を非常に特定の意

味で使用する。これらの用語は,印刷出版業界におけるのと同じ意味で,この規格の中でも使用している。

この附属書では,符号化情報の交換及び文字表示装置と互換性のある用語で説明する。 

QUADもJFYも両端の“マージン”の間へのテキスト(図形文字と空白)の割付けを扱う。マージン

とは表示に使えない領域であり,その境界でテキストの各行が始まり又は終わる。(QUAD機能又はJFY

機能のある)複数ページのバッファをもつ表示装置では,一般に任意の文字位置にマージンが設定できる。

JFY機能がデータストリーム中の1行以上のテキストを扱うのに対し,QUAD機能は単一行を扱う。いず

れの場合も,テキストの“行端そろえ”が可能である。行端そろえしたテキストは,可能ならばマージン

の境界で行が始まり又は終わる。行開始位置そろえとはマージン境界(多段組テキストでは,動作位置に

先立つ最初のマージン境界)からテキストが始まることである。同様に行終了位置そろえとは,マージン

境界でテキストが終わることである。テキストの行端そろえの過程で空白を生成することがある。 

空白を“埋める”という動作は,JFY及びQUAD機能にそれぞれ特有な方法で行う。QUAD機能の場

合,空白を“リーダ”で埋めることができる。リーダとは,空白領域に挿入するパターン(多くの場合,

繰返し図形文字列)である。JFY機能を使用する場合,埋める操作はより複雑であり,後述する。 

マージン及びテキストの行端そろえについて述べてきたので,次にマージンに行端そろえをしないテキ

ストについて述べる。これに当たるテキストは,次の二つに分類できる。すなわち,“中央そろえ”をした

テキストと,“そろえない”テキストである。この規格では,そろえないテキストを扱う。中央そろえのテ

キストは,行開始位置マージンへの空白と行終了位置マージンへの空白とがなるべく同じ大きさになるよ

うに両マージン間に配置する。“そろえない”という用語は,テキストが中央そろえも行端そろえもしてい

ないときに使用する。 

JFY機能を利用する処理では,両端のマージンの間にテキストを(明示的に)そろえて配置することと,

(暗黙的に)そろえないで配置することがある。行開始位置及び行終了位置とに両端そろえをするには“埋

めるもの”が必要になる。埋めるものは,異なる幅の空白,単語又は単語の一部である。ここで,単語と

は,単語自身の図形文字のほか,単語の終わりを示す区切り文字又はSPACEも含むものとする。個々の

行そろえの方法は,使用するパラメタ値の組合せによる。単語の送り込みで行開始位置マージンと行終了

位置マージンの間に両端ぞろえする行は,まず設定したマージン境界の間に残りの単語が収まるよう,テ

キストに単語を追い込んだりテキストから追い出したりして,長さを調整する。この過程で行に追加する

単語は,データストリームの引き続く行から得る。行から取り除いた語は,データストリームの引き続く

行に送る。マージン境界の間に収まるだけの単語を取り出した後,(単語や図形文字の間の)空白は,行開

始位置そろえ及び行終了位置そろえの両方が完成するように調整する。この空白調整は,実装によって,

文字間隔及び可変長の空白を用いて行う。語間隔調整パラメタ値を使用するときは,単語間の空白調整を

適用する。字間隔調整パラメタ値を使用するときは,隣接する図形文字間の空白調整を適用する。語間隔

調整及び字間隔調整の両方のパラメタ値を使用するとき,どちらの間隔を調整するかの選択は,実装依存

とする。特殊な場合として,単語の一部分を使って埋めることがある。この場合にはハイフン付け処理を

使用する。ハイフン付けのパラメタ値を使用するときは,実装に従って,単語は,言葉の切れ目で分割さ

れる。これは多くの場合,音節の切れ目に相当する。イタリア式ハイフン付けパラメタ値を使用するとき

81 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

は,マージンの間に収まらない最初の単語を切断し,その行の最後の文字に下線を付け,その単語の残り

の部分をデータストリームに入れ,次の行に送る。 

82 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D(参考) 実装に依存する事項 

ここでは,実装に依存する事項を次に挙げるが,すべてを網羅しているわけではない。 

1) 実装で採用する制御機能。 

2) 一つ以上のキー押下によって発生するビットの個数,文字の個数及びビット組合せの形式。 

3) 入力した文字を,直ちに表示するか又は(部分的に若しくは完全に)処理してから表示するか。 

4) バッファがあるとき,その容量が,表示領域より大きいか,等しいか又は小さいか。 

5) 制御機能が,バッファ内で場所を占めるか,表示面上で場所を占めるか又はその両方か。 

6) データストリーム中の処理のどの時点で制御機能を実行するか。 

7) 消去状態の表示をどうするか。 

8) 特定の制御シーケンスを,符号化した状態のままにしておくのか,又はレジスタ若しくは表のデー

タに変換するのか。 

9) パラメタをもつ制御機能のうち,この規格が標準の既定値を規定していないものについて,実装が

定義する値があるのか否か。 

10) 誤り回復時にとるべき動作は何か。 

11) 電源投入時のモードの設定も含めた装置の初期状態。 

12) 表示する文字位置の幅が(その位置を占める文字に依存して)固定か又は可変か。 

13) 設計上の制限や一時的な機能停止のため,装置が実現できない制御機能及び図形文字を受信した場

合,装置がとるべき動作。 

14) CONTROL REPRESENTATION MODE(CRM,制御機能表現モード)の設定を変えたとき,既に

装置が入力若しくは受信した制御機能にも影響が及ぶのか,又はその後で入力若しくは受信する制

御機能にだけ影響が及ぶのか。 

15) 防護領域の一部が適格である領域に含まれているとき,その部分の文字を伝送又は転送するか否か。 

83 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書E(参考) テキスト領域の形式 

E.1 概要 この附属書は,本体8.3.92で定義される制御機能PAGE FORMAT SELECTION(PFS,ページ

書式選択)に関する補足事項を示すことを目的とする。 

E.2 テキスト領域の寸法 表E.1は,PFSのパラメタの種々の値に対応するテキスト領域の寸法を示す。 

備考1. パラメタ値0〜9によるページの1ページ当たりの行数を定義する場合,オプションの “call 

identification line” (CCITT勧告T. 60参照)に必要な追加の空白を考慮する。この空白はテ

キスト領域に含まれない。 

2. この附属書では,北米ページ形式に使われる30.0mm当たり6行の行間隔,又は任意のペー

ジ形式に使われる25.4mm当たり2行若しくは12行,又は30.0mm当たり3行,4行若しく

は12行の行間隔に対する,1ページ当たりの行数は規定しない。 

3. この附属書では,パラメタ値が10〜15のPFSで指定されるページ形式に使われる25.4mm

当たり10若しくは15文字の文字間隔,又はパラメタ値が0〜9のPFSで指定されるページ

形式に使われる25.4mm当たり3文字の文字間隔に対する,1行当たりの文字数は規定しな

い。 

E.3 行開始位置 パラメタ値が0〜9のPFSで指定されるページ形式に対して,行開始位置は,文字間隔

ごとに次のとおりとする。 

25.4mm当たり 6文字 : 各行の第4文字位置 

25.4mm当たり 10文字 : 各行の第6文字位置 

25.4mm当たり 12文字 : 各行の第7文字位置 

25.4mm当たり 15文字 : 各行の第8文字位置 

備考 パラメタ値0〜9のPFSで指定されるページ形式に対して,行開始位置は,行開始位置と用紙

の縁との間に約20mmの余白を取るように指定される。 

パラメタ値が10〜15のPFSで指定されるページ形式に対して,行開始位置は,文字間隔ごとに次のと

おりとする。 

25.4mm当たり 3文字 : 各行の第3文字位置 

25.4mm当たり 6文字 : 各行の第5文字位置 

25.4mm当たり 12文字 : 各行の第9文字位置 

備考 パラメタ値10〜15のPFSで指定されるページ形式に対して,行開始位置は,行開始位置と用

紙の縁との間に約25mmの余白を取るように指定される。 

background image

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表E.1 テキスト領域の寸法 

PFS 

パラメタ値 

意味 

行間隔に対する 

1ページ当たりの行数 

文字間隔に対する 

1行当たりの文字数 

25.4mm 

当たり 

30.0mm 

当たり 

25.4mm 

当たり 

 8  6  4  3 

 6 

 3  6  10  12  15 

縦長の基本テキスト交換形式 73 55 37 28 

46 

46  77  92 115 

横長の基本テキスト交換形式 50 38 25 19 

32 

62 105 125 156 

縦長の基本A4形式 

78 59 39 30 

49 

46  77  92 115 

横長の基本A4形式 

50 38 25 19 

32 

66 110  132 165 

縦長の北米レター形式 

74 56 37 28 

48  80  96 120 

横長の北米レター形式 

53 40 27 20 

62 105 125 156 

縦長の拡張されたA4形式 

88 66 44 33 

55 

46  77  92 115 

横長の拡張されたA4形式 

58 44 29 22 

36 

66 110  132 165 

縦長の北米リーガル形式 

98 74 49 37 

48  80  96 120 

横長の北米リーガル形式 

53 40 27 20 

80 135 161 201 

10 

A4ショート行形式 

59 39 30 

22 45 

 89 

11 

A4ロング行形式 

38 25 19 

32 66 

131 

12 

B5ショート行形式 

49 33 24 

18 38 

 75 

13 

B5ロング行形式 

32 21 16 

27 56 

111 

14 

B4ショート行形式 

75 50 38 

27 56 

111 

15 

B4ロング行形式 

49 33 25 

39 79 

157 

85 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書F(参考) ISO/IEC 6429第3版とISO 6429第2版との相違点 

F.1 概要 この規格の原国際規格ISO/IEC 6429第3版では,次に示すとおり幾つかの技術的な追加及び

改良を行った。さらに,不要な多重参照を取り除くといった編集上の改良を行った。ラテン用字への偏り

は,既に第2版で取り除き,“水平”,“垂直”,“上”,“下”などの用語を“文字”,“行”,“後退”,“前進”

などの用語に置き換えている。しかし,略号は,既に広く実装され,他の規格からも参照されているので,

変更することができなかった。そのため,LINE POSITION FORWARD(旧名VERTICAL POSITION 

RELATIVE)に対するVPRや,PARTIAL LINE BACKWARD(旧名PARTIAL LINE UP)に対するPLU

のように,略号が実際の頭字語になっていないものがある。 

主な技術的追加事項は,双方向テキストの操作及びテキスト通信のためのモード及び制御機能に関する

ものである。主な削除事項は,既に第2版の附属書E(参考)で使わない方がよいとしたモード及び制御

機能に関するものである。 

F.2 装置の概念 本体6.では,双方向テキストに関する要求を解決するために,装置の概念を全面的に書

き直した。 

F.3 新しいモード 次の二つの新しいモードを導入した。 

BI-DERECTIONAL SUPPORT MODE(BDSM,双方向モード) 

DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード) 

F.4 使用を控えるモード POSITIONING UNIT MODE(PUM,位置決め単位モード)及びZERO 

DEFAULT MODE(ZDM,既定値0モード)は,使わない方がよい。これらの規定は,本体からこの附属

書に移してある。 

F.4.1 PUM-POSITIONING UNIT MODE(位置決め単位モード) 

CHARACTER(文字) 位置決めの書式制御の数値パラメタの単位は,1文字位置とする。 

SIZE(サイズ) 位置決めの書式制御の数値パラメタの単位は,SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単

位選択)で設定されたものとする。 

参考1. 影響を受ける制御機能は,CUB,CUD,CUF,CUU,HPA,HPB,HPR,HVP,SLH,SLL,

SSU,VPA,VPB及びVPRである。 

2. 制御機能SELECT SIZE UNIT(SSUサイズ単位選択)のパラメタ既定値がCHARACTER(文

字)なので,このモードは冗長であり,もはや使わない方がよい。 

F.4.2 ZDM-ZERO DEFAULT MODE(既定値0モード) 

ZERO(ゼロ) 制御機能のパラメタ値0は,数0を意味する。 

DEFAULT(既定値) パラメタ値0は,数0とは異なるかもしれないパラメタの既定値を示す。 

参考1. このモードは,この規格の原国際規格の初版 (ISO 6429 : 1983) における“空のパラメタ部分

列又はビット組合せ03/00で構成されるパラメタ部分列は,制御機能によって決まる既定値を

表現する。”を実現するために設けられたものである。 

SELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)で定められる単位を表現する数値パラメタ

においては,値0が指定できる。 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

繰返し回数を指定する数値パラメタにおいては,パラメタ値0は,動作なしに対応する。

いずれの場合においても,0を特別な(使用できない)場合とせずに,負でない数値のパラ

メタが使用できる。 

明示的なパラメタ値が使用されない場合,パラメタ既定値を表すために,空のパラメタ部

分列を使用してパラメタ値を省略するのが望ましい。 

影響を受ける制御機能は,CBT,CHA,CHT,CNL,CPL,HPR,CUB,CUD,CUF,

CUP,CUU,CVT,DCH,DL,ECH,GSM,HPA,HPB,CPR,HVP,ICH,IL,NP,

PP,PPA,PPB,PPR,REP,SD,SL,SR,SU,TCC,VPA,VPB及びVPRである。 

2. この規格の原国際規格の初版 (ISO 6429 : 1983) から既に10年以上が経過している。パラメ

タ既定値の定義が変更されてしまったので,もはやこのモードは使う必要がない。 

F.5 削除したモード 

F.5.1 EBM-EDITING BOUNDARY MODE(編集境界モード) このモードは,既にこの規格の原国際規

格第2版 (ISO 6429 : 1988) で使わない方がよいことになっていたので,今回これを削除した。 

F.5.2 LF/NL-LINE FEED/NEW LINE MODE(改行・復帰改行モード) このモードは,既にこの規格の

原国際規格第2版 (ISO 6429 : 1988) で使わない方がよいことになっていたので,今回これを削除した。 

F.6 新しい制御機能 次に示す5個の新しい制御機能を導入した。 

a) 双方向テキストのための3個の制御機能 

SELECT CHARACTER PATH(SCP,文字進路選択) 

START DIRECTED STRING(SDS,方向付き列開始) 

SELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(SIMD,自動移動方向選択) 

b) テキスト通信のための2個の制御機能 

SET PAGE HOME(SPH,ページ開始位置設定) 

SET PAGE LIMIT(SPL,ページ終了位置設定) 

F.7 変更した制御機能 制御機能SELECT ALTERNATIVE PRESENTATION VARIANT(SAPV,代替表

示法選択),SELECT PRESENTATION DIRECTION(SPD,表示方向選択),START REVERSED STRING

(SRS,逆進開始)は,新しい制御機能との相互作用を考慮して修正を加えた。 

制御機能SHEET EJECT AND FEED(SEF,排給紙)は,出力スタッカの選択のために第2パラメタを

追加した。制御機能CARRIAGE RETURN(CR,復帰)及びNEW LINE(NEL,次行)は,現在位置(表

示部内の現在表示位置,及びデータ部内の現在データ位置)を,ページ開始位置又はページ終了位置のど

ちらに移動するかが,制御機能SELECT IMPLICIT MOVEMENT DIRECTION(SIMD,自動移動方向選

択)のパラメタ値によって決まるよう変更した。 

他の多くの制御機能の定義において,細かな調整を行った。例えば,SPDへの言及は,関連性又は必要

性がなければ取り止めたり,新しい制御機能への依存性を影響のある制御機能の定義に加えたりした。 

カーソル制御機能は,双方向性装置の表示部で動作し,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,

表示部データ部選択モード)の設定には依存しない。文字位置又は行位置の移動のための制御機能は,デ

ータ部で動作し,DEVICE COMPONENT SELECT MODE(DCSM,表示部データ部選択モード)の設定

に依存する。これらの制御機能のSELECT SIZE UNIT(SSU,サイズ単位選択)への依存性は,削除した。 

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X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

F.8 削除した制御機能 

F.8.1 DELETE(DEL,抹消) 文字DELETE(ビット組合せ07/15,ISO/IEC 646の6.5参照)は,厳密

な意味で制御機能ではないので,この規格の原国際規格の本文から削除した。 

DELは,本来,せん孔テープ上の誤った文字又は不要な文字を消去するのに使っていた。DEL文字は,

CCデータ要素の情報内容に影響を与えることなく,挿入したり,削除したりできる。ただし,この扱い

では,情報の書式及び/又は機器の制御に影響の出る場合がある。 

F.8.2 INDEX(IND,インデクス) C1集合のビット組合せ (08/04) に符号化されていた制御機能INDEX

(IND,インデクス)は,この規格の原国際規格第2版 (ISO 6429 : 1988) で使わない方がよいことになっ

ていたので,今回これを削除した。 

F.8.3 CHARACTER TABULATION SET ABSOLUTE(HTSA,文字位置指定タブ設定) 任意個の数値パ

ラメタをもつ制御列 (CSI Pn...02/00 04/14) として符号化していたCHARACTER TABULATION SET 

ABSOLUTE(HTSA,文字位置指定タブ設定)は,この規格の原国際規格第2版 (ISO 6429 : 1988) で使

わない方がよいことになっていたので,今回これを削除した。 

F.9 パラメタなしの制御シーケンスを表現する新しい型の制御機能 この規格の原国際規格の以前の版

は,パラメタなしの制御機能を暗黙に許容していたが,この型の制御シーケンスは本体8.で明示的には指

定していなかった。さらに,このような制御シーケンスで表現される制御機能は,存在しなかった。 

パラメタなしの制御シーケンスは,この規格の原国際規格の今回の版で導入された。この新しい型の制

御シーケンスで表現する制御機能がこの規格の原国際規格の将来の版で定義する必要が生じた場合,その

制御機能は1個の中間バイト02/01をもつ制御シーケンスとすることになっている。 

F.10  削除されたオプション パラメタ列の書式に関する本体5.4.2の規則は,h)に最後の空のパラメタ部

分列に先立つ分離標識が省略できるというオプションを含んでいた。 

このオプションは,同一の制御機能に対して互換性のない異なる実装をもたらしていたため,別のやり

方に従う適用業務の間での情報交換の障害となっていた。そのため,このオプションは,削除した。 

88 

X 0211-1994 (ISO/IEC 6429 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書G(参考) 参考文献 

ISO/IEC 646 : 1991 Information technology−ISO 7-bit coded character set for information interchange 

ISO 8859 Information processing−8-bit single-byte coded graphic character sets 

ISO 8859-1 : 1987 Part 1 : Latin alphabet No.1 

ISO 8859-2 : 1987 Part 2 : Latin alphabet No.2 

ISO 8859-3 : 1988 Part 3 : Latin alphabet No.3 

ISO 8859-4 : 1988 Part 4 : Latin alphabet No.4 

ISO/IEC 8859-5 : 1988 Part 5 : Latin/Cyrillic alphabet 

ISO 8859-6 : 1987 Part 6 : Latin/Arabic alphabet 

ISO 8859-7 : 1987 Part 7 : Latin/Greek alphabet 

ISO 8859-8 : 1988 Part 8 : Latin/Hebrew alphabet 

ISO/IEC 8859-9 : 1989 Part 9 : Latin alphabet No.5 

ISO/IEC 8859-10 : 1992 Part 10 : Latin alphabet No.6 

ISO/IEC 7350 : 1991 Information technology−Registration of repertoires of graphic characters from ISO 10367 

ISO/IEC 10538 : 1991 Information technology−Control functions for text communication 

ECMA-17 : 1968 Graphic representation of the control characters of the 7-bit coded character set for information 

interchange 

ECMA TR/53 : 1992 Handling of bi-directional texts 

ISO International Register of Coded Character Sets to be used with Escape Sequences 

情報交換用制御機能JIS改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

芝 野 耕 司 

東京国際大学商学部 

(幹事) 

伊 藤 和 夫 

NTTデータ通信株式会社開発本部第1技術部 

伊 藤 龍 彦 

日本ユニシス株式会社システムプロダクト本部企画部 

榎 本 義 彦 

日本アイ・ビー・エム株式会社ソフトウェア技術推進 

親 泊   肇 

日本電気株式会社第1コンピュータ事業本部 

コンピュータ事業部 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会技術部 

小 池 建 夫 

株式会社日立製作所オフィスシステム事業部企画本部 

製品企画部 

佐 伯 俊 則 

通商産業省機械情報産業局 

佐 藤 敬 幸 

横河ヒューレットパッカード株式会社調査室 

島 倉 達 郎 

株式会社東芝パソコン技術部 

瀬戸屋 英 雄 

通商産業省工業技術院標準部 

山 崎 康 一 

株式会社沖テクノシステムズラボラトリ開発第二部 

(規格調整専門委員) 

徳 永 英 二 

(事務局) 

及 川   清 

社団法人情報処理学会情報規格調査会