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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 0027-1995 

情報処理用語 

(オフィスオートメーション) 

Glossary of terms used in information processing 

(Office Automation) 

1. 適用範囲 この規格は,情報処理におけるオフィスオートメーション用語,定義及び対応英語につい

て規定する。 

備考1. 対応国際規格を,次に示す。 

ISO/IEC 2382-27 : 1994 Information technology−Vocabulary−Part 27:Office Automation 

2. この規格は,1994年12月に第1版として発行されたISO/IEC 2382-27を翻訳し,その技術

的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

2. 分類 用語は,次のとおり分類する。 

(1) 一般用語(27.01参照) 

(2) 電子メール(27.02参照) 

(3) テキスト,音声,画像及び映像の伝送(27.03参照) 

3. 表記法 この規格は,各用語を番号,用語,定義及び対応英語の四つの欄に分けて規定する。それぞ

れの欄における表記法及び解釈を,次に示す。 

(1) 番号 番号は,6個の数字によって表す。最初の2けたの数字は,情報処理用語の規格番号の末尾2

けたを示す。次の2けたの数字は,この規格での分類を示す。最後の2けたは,同一分類内の一連番

号を示す。 

(2) 用語 

(2.1) 同一の意味を示す用語が二つ以上ある場合は,表記した順に従って優先使用する。 

(2.2) 用語の一部が丸括弧( )で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場

合は,括弧内を省略したときとしないときの間に優先順位はない。 

(2.3) 類似の意味をもち,しかもその記述がほとんど同一である二つ以上の用語は,角括弧[ ]を用い

て一つにまとめて規定する。この場合,用語の欄の[ ]に対して,定義及び対応英語の欄の対応

する[ ]を採る。 

例 次の(a)と(b)とは同じである(27.01.04参照) 

(a) “テキスト[音声][画像][映像]伝送 

ネットワークを通しての,ある点から別の点への,テキスト[音声,画像,映像]の電子

的な転送。” 

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X 0027-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(b) “テキスト伝送 

ネットワークを通しての,ある点から別の点への,テキストの電子的な転送。 

音声伝送 

ネットワークを通しての,ある点から別の点への,音声の電子的な転送。 

画像伝送 

ネットワークを通しての,ある点から別の点への,画像の電子的な転送。 

映像伝送 

ネットワークを通しての,ある点から別の点への,映像の電子的な転送。” 

(2.4) 用語の使用分野を限定する場合には,用語に引き続く丸括弧( )内にそのことを示す。 

例 “ディレクトリ(電子メールにおける)”(27.02.04参照) 

(2.5) 用法を用語に引き続く丸括弧( )内に示す。 

例 “OA(省略形)”(27.01.01参照) 

(2.6) 用語の読み方を用語に引き続く丸括弧( )内に示すことがある。 

(3) 定義 

(3.1) 文中で下線の引いてある語は,情報処理用語に関する日本工業規格に規定されていることを示す。 

(3.2) 角括弧[ ]及び丸括弧( )の使い方は,(2)と同様とする。 

(4) 対応英語 

(4.1) この欄の英語は,対応国際規格に規定されている用語であって,規定されている定義と対応する。 

(4.2) 角括弧[ ]及び丸括弧( )の使い方は,(2)と同様とする。 

4. 情報処理用語(オフィスオートメーション) 

27.01 一般用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

27.01.01  オフィスオートメーシ

ョン, 
事務機械化, 
OA(省略形) 

事務処理の生産性向上を目的として,情報処理シス
テムによって行う事務作業の統合。 

備考1. この用語は,特に,テキスト,音声,

画像及び映像の処理及び通信を含む。 

2. 給与計算,受注管理などのデータ処理

作業は,通常オフィスオートメーショ
ンとは呼ばない。 

office automation,  
OA 

27.01.02  オフィスオートメーシ

ョンシステム, 
事務機械化システム, 
OAシステム(省略形) 

事務作業を統合するために用いる情報処理システ
ム。 

office automation system 

27.01.03  加入者, 

サービス利用者 

オフィスオートメーションシステムのサービスの
利用を許可された利用者。 

subscriber 

27.01.04  テキスト[音声][画

像][映像]伝送 

ネットワークを通して,ある点から別の点へ,テキ
スト[音声][画像][映像]を電子的に転送するこ
と。 

text [voice] [image] [video] 

transmission 

27.01.05  電子保存文書 

履歴を残すため又はバックアップのための,記憶装
置内の文書の集まり。 

例 ある文書のさまざまな版 (version) の集ま

りを格納したもの。 

electronic archive 

27.01.06  ファイルすること, 

格納 

電子的手段若しくは光学的手段による,又はハード
コピーとしての文書の格納。 

filing 

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X 0027-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

27.01.07  文書の配信 

受信者のシステムヘの文書の転送。 

document delivery 

27.01.08  配布先表 

発信者が確定及び指名したり,発信者が使用したり
するための,予定受信者の一覧表。 

distribution list 

27.01.09  発信者 

メッセージを作成し,そのあて先を決め,通常は,
送信する利用者。 

originator 

27.01.10  受信者 

メッセージのあて先となる利用者。 

備考 受信が予定されているがまだ受信され

ていない場合は,予定受信者という。 

recipient 

27.01.11 

封筒 

メッセージの一部分であって,メッセージの発信,
送信又は配信の際に使用される,受信者の識別子, 
経路選択情報又は他の情報からなる部分。 

envelope 

27.01.12  文書交換様式 

オフィスオートメーションシステムの利用者間で
交換のために文書を表現する仕様。 

document interchange format 

27.01.13  メッセージ 

一つのまとまりとして転送されるビット列又は文
字列。 

備考 メッセージは,封筒と内容の二つの部分

から構成される。 

message (in electronic 

messaging) 

27.01.14  音声メール 

ディジタル化された音声メッセージであって,格納
され,一人以上の受信者に回送されるもの。 

voice message 

27.01.15  非公開写し受信者 

識別情報が,同じメッセージのほかの受信者に公開
されていない受信者。 

blind-copy recipient 

27.01.16  写し受信者, 

二次受信者 

メッセージの正受信者ではないが,常に通知される
ように配布先表に含まれる受信者。 

copy recipient, 
secondary recipient 

27.01.17  卓上形応用プログラム オフィスオートメーションのサービスを利用する

ために,利用者端末上で直接実行可能な応用プログ
ラム。 

例 電子カレンダ,計算器,電話番号簿。 

desk application 

27.01.18  統合ソフトウェア 

個々のプログラムで実行される表計算,テキスト処
理,データベース管理,事務用グラフ作成など幾つ
かの機能を結合したソフトウェアパッケージ。 

integrated software 

27.02 電子メール 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

27.02.01  電子メール, 

Eメール(省略形) 

計算機ネットワーク上の利用者端末間で伝送され
る,メッセージ形式の書状。 

electronic mail, 
E-mail 

27.02.02  電子メッセージ通信 

電子的な手段によるメッセージの転送,記憶及び検
索。 

electronic messaging 

27.02.03  書簡箱, 

メールボックス, 
電子メールボックス 

受信電子メール及び発信電子メールを保持するた
めの論理記憶又は仮想記憶の領域。 

mailbox, 
electronic mailbox 

27.02.04  ディレクトリ(電子メ

ールにおける) 

計算機ネットワーク上であて先となりうる利用者
又はサービスの体系的な一覧表。 

directory (in electronic mail) 

27.02.05  受信箱 

受信電子メールだけを収容する書簡箱。 

in-basket, 
inbox 

27.02.06  送信箱 

送信電子メールを収容し,発信済みメールも収容で
きる書簡箱。 

out-basket 

27.02.07  同報メール 

計算機ネットワーク内のすべての利用者端末あて
に伝送される電子メール。 

broadcast mail 

27.02.08  メッセージ検索 

書簡箱から受信電子メールを取り出す過程。 

message retrieval 

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X 0027-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

27.02.09  フォルダ 

文書又は電子メールの分類のために使用される論
理記憶又は仮想記憶の領域。 

folder 

27.03 テキスト,音声,画像及び映像の伝送 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

27.03.01  テレックス 

テレプリンタ又はそれと同等の装置間での,テキス
ト伝送のための公衆交換サービス。 

telex 

27.03.02  テレテックス 

レター並みの印字品質で加入者間の通信を提供す
る電子メールサービス。 

備考1. テレテックスは,テレックスの機能強

化版であり,テレックスよりも高速度
で大文字・小文字混在データの伝送が
可能である。 

2. この用語とテレテキストを同義に使用

してはならない。 

teletex 

27.03.03  テレテキスト 

ニュース,天気予報,広告などのような選択可能な
テキスト形式の資料を,直接に加入者のテレビジョ
ンに提供する同報サービス。 

備考1. 加入者がテレテキスト信号を受信する

には,特別なデコーダが必要になる。 

2. この用語とテレテックスを同義に使用

してはならない。 

teletext, 
broadcast videography 

27.03.04  ビデオテックス, 

ビューデータ 

電話通信ネットワークにおいて,対話形式による英
数字情報及び図形情報の交換を提供するサービス。
この情報は,画面上に表示される。 

videotex, 
interactive videography, 
viewdata(イギリスだけ) 

27.03.05  コンピュータ会議 

計算機ネットワークを使用した,参加者間での対話
形通信。 

computer conferencing 

27.03.06  仲介形会議 

参加者が仲介者を介してメッセージを交換する形
態のコンピュータ会議。仲介者はメッセージを受
諾,編集又は排除できる。 

moderated conference 

27.03.07  遠隔会議 

幾つかの地点の参加者間の,電気通信機能を用いた
対話形通信。 

備考1. 遠隔会議には,電話会議及び静止画又

は動画を用いたテレビ会議を含む。 

2. 図1参照。 

teleconferencing 

27.03.08  テレビ会議 

音声,テキスト及び図形の伝送に加え,参加者自身
の静止画像又は動画像の伝送も提供している遠隔
会議。 

video conferencing 

27.03.09  電話会議 

音声による対話が可能な,及び場合によってはファ
ックスが使用できる電話回線によって参加者が接
続される遠隔会議。 

conference call 

27.03.10  ファックス, 

ファクシミリ 

紙面の,電気通信システムを介した伝送,及び受信
地における,同一画像の写しの生成。 

fax, 
facsimile, 
telefax 

27.03.11 

ファックスを送る 

ファックスを用いて,画像を伝送する。 

to fax 

27.03.12  ファックス文書 

ファックスから受け取った写し。 

fax, 
telecopy 

27.03.13  ファックス装置, 

ファクシミリ装置 

画像をファックスによって伝送したり受け取った
りするために使用する機能単位。 

fax machine, 
facsimile machine 

27.03.14  ファックスボード 

利用者端末内に搭載されるボードであって,ファッ
クスによる画像の送受信のために使用されるもの。 

fax board 

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X 0027-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

27.03.15  ファックスモデム 

ファックス装置の機能と変復調装置の機能とを組
み合わせた機能単位。 

fax modem 

27.03.16  電子文書交換, 

電子データ交換, 
EDI(省略形) 

標準的な規則に従った計算機システム間でのデー
タ及び文書の交換。 

electronic document 

interchange, 

electronic data interchange, 
EDI(省略形) 

図1 遠隔会議,電話会議,テレビ会議の関係 

情報処理用語−オフィスオートメーションJIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

大 野 義 夫 

慶應義塾大学理工学部電気工学科 

大 村   清 

日本電信電話株式会社研究開発推進部支援システム部門 
OAサービスグループ 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会技術・検査部標準課 

佐 藤 文 孝 

東芝コンピュータエンジニアリング株式会社中部テクノセン

ター 

下 田 宏 一 

日本ユニシス株式会社商品情報出版室 

瀬戸屋 英 雄 

工業技術院標準部情報規格課 

高 橋   厚 

キャノン株式会社創造環境推進センター技術標準推進部 
技術標準推進課 

野 溝 文 俊 

株式会社日立テクニカルコミュニケーションズ 

水 野 晴 之 

沖電気工業株式会社情報通信システム事業本部 
オープンソリューションセンタソフトウェア技術第2部技術

第1課 

森 田 徹 郎 

富士通株式会社オープンシステム事業本部特許推進部 

(事務局) 

及 川   清 

社団法人情報処理学会情報規格調査会