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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 9112-1997 

ほ乳瓶 

Feeding bottles 

1. 適用範囲 この規格は,乳幼児の保育に用いるほ乳瓶について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS K 7105 プラスチックの光学的特性試験方法 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 種類 ほ乳瓶は,ガラス製ほ乳瓶及びプラスチック製ほ乳瓶の2種類とする。 

3. 材料 

3.1 

ガラス製ほ乳瓶 ガラス製ほ乳瓶の材料は,ほうけい酸ガラスとする。 

3.2 

プラスチック製ほ乳瓶 プラスチック製ほ乳瓶の材料は,ポリエチレン,ポリプロピレン,又はポ

リカーボネートとする。 

4. 品質 

4.1 

形状及び容量 

4.1.1 

口部の形状 口部の形状は,乳首の取付方式によって,キャップ式及びじかづけ式の2種類とする。 

4.1.2 

容量 ほ乳瓶の容量(最高表示目盛)は,表1による。 

表1 ほ乳瓶の容量(最高表示目盛) 

単位ml 

表示容量 

50 

100 

120 

150 

200 

240 

250 

300 

最高表示 
目盛における
許容差 

ガラス製 

±5 

±6.5 

±7 

±8 

±9 

±10 

±10 

±12 

プラスチック製 

±4 

±4 

±4 

±4 

±4 

±5 

±5 

±6 

4.2 

容量目盛 ほ乳瓶には,次に示す容量目盛を付けなければならない。 

(1) 目盛幅は10mlとし,最低目盛は最高表示目盛の20%以下とする。 

なお,最高表示目盛の許容差は,4.1.2に適合しなければならない。 

(2) 目盛線及び表示数値は,鮮明で高温殺菌処理によって変化しないものとする。 

4.3 

外観 完成品の外観性能は,次の各項に適合しなければならない。 

(1) 口部は,平滑で本体の形状は正しく均整で,著しい偏りがないこと。 

(2) 割れ,かけ,ひびがなく未溶解物が含まれていないこと。 

(3) 使用上支障となる泡,異物,すじ,型肌,ひずみ,きず,汚れなどがないこと。 

T 9112-1997  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.4 

衛生性 衛生性は,食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく食品,添加物等の規格基準に適

合しなければならない。 

4.5 

熱衝撃強さ ガラス製ほ乳瓶は,5.2の試験方法で試験したとき,割れてはならない。 

4.6 

透明度 プラスチック製ほ乳瓶の透明度は,5.3の試験方法で試験したとき,光線透過率は80%以上

でなければならない。 

4.7 

耐老化性 プラスチック製ほ乳瓶は,5.4の試験方法で試験したとき,外観に著しい変化がなく,か

つ,容量の変化は1%以内でなければならない。 

また,試験後の透明度についても,光線透過率は80%以上でなければならない。 

4.8 

耐加圧変形 プラスチック製ほ乳瓶は5.5の試験方法で試験したとき,圧縮方向の径のたわみ率が

10%以下でなければならない。 

5. 試験方法 

5.1 

容量 ほ乳瓶の容量は,最小目盛が0.1g以下の質量計を用い,表示容量の目盛線の上端まで水を入

れたときの質量から,水を入れないときの質量を差し引き,1gを1mlとして求める。 

5.2 

熱衝撃強さ 熱衝撃強さの試験は,次のとおり行う。 

(1) 水槽に水を入れ,温度を測定する。 

(2) 恒温器を,水槽中の水の温度より85℃高く設定する。 

(3) 恒温器が設定温度となった後,恒温器にほ乳瓶を入れ,30分間以上保つ。 

(4) ほ乳瓶を,5±1秒で恒温器から水槽に移し,完全に浸し,8秒から2分間保つ。 

(5) ほ乳瓶を,水槽から取り出し,直ちに割れの有無を調べる。 

備考1. 水槽は,水道水を流し続けるなどによって,水温を±1℃に保つこと。 

2. 恒温器は,温度を±1℃に保てること。 

5.3 

透明度 透明度の試験は,JIS K 7105の5.5(光線透過率及び全光線反射率)によって行う。 

5.4 

耐老化性 耐老化性の試験は,プラスチック製ほ乳瓶を,沸騰水中に20分間,氷水中に20分間交

互に浸せきし,これを10回繰り返す。 

5.5 

耐加圧変形 プラスチック製ほ乳瓶の胴中央又は最大外径の部分に,図1に示すような圧縮ジグを

用い20N {2.04kgf} の圧縮荷重を加えたときの,この部分のたわみを測定し,たわみ率を次の式によって

算出する。この場合,試験室の温度は,20±5℃とする。 

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T 9112-1997  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 耐加圧変形試験圧縮ジグ 

100

1

2

1

×

=

D

D

D

B

ここに, 

B: たわみ率 (%)  

D1: 試験前の外径 (mm)  

D2: 圧縮時の外径 (mm)  

6. 検査 ほ乳瓶は,4.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取検査方式に

よって行う。 

7. 表示 ほ乳瓶の本体には,次の事項を表示しなければならない。 

(1) 最高表示容量 (ml)  

(2) 製造業者名又はその略号 

関連規格 ISO 718 : 1990 Laboratory glassware−Thermal shock and thermal shock endurance−Test methods 

T 9112-1997  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS T 9112改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

 山 田   隆 

国立衛生試験所 

(幹事) 

○ 小 川 晋 永 

社団法人日本硝子製品工業会 

 遠 藤 善 久 

通商産業省生活産業局 

 古 市 正 敏 

工業技術院標準部 

 高 橋 孝 一 

通産産業省通商産業検査所 

 加 山 英 雄 

財団法人日本規格協会 

 岸 野 忠 信 

財団法人日本規格協会 

 辰 濃   隆 

社団法人日本食品衛生協会 

○ 田 代 光 雄 

ピジョン株式会社 

○ 高 尾 嘉 文 

ジェクス株式会社 

○ 福 澤 幸 雄 

東工業株式会社 

○ 桑 垣 章二郎 

釜屋化学工業株式会社 

○ 長谷川 洋 治 

株式会社イノアックコーポレーション 

 奥   利 江 

主婦連合会 

 田 中 真 弓 

財団法人日本消費者協会 

 上 原   章 

国民生活センター 

 菱 木 純 子 

全国地域婦人団体連絡協議会 

 齋 藤 有 常 

日本百貨店協会 

(事務局) 

 吉 田 晃 雄 

社団法人日本硝子製品工業会 

 備考 ○は分科会委員も兼ねる。 

 文責 JIS T 9112(ほ乳瓶)改正原案作成委員会分科会