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T 3252:2013  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義··················································································································· 1 

4 構成又は各部の名称·········································································································· 2 

5 物理的要求事項················································································································ 3 

5.1 外観及び清浄度 ············································································································· 3 

5.2 気密性 ························································································································· 3 

5.3 耐圧性 ························································································································· 3 

5.4 血管造影用活栓 ············································································································· 3 

5.5 おす(雄)めす(雌)かん(嵌)合部,継ぎ管及び導管の接続部············································ 3 

5.6 針なし造影剤用輸液セット ······························································································ 4 

5.7 針なし造影剤輸液セット用延長チューブ ············································································ 4 

6 生物学的安全性················································································································ 4 

7 無菌性の保証··················································································································· 4 

8 包装······························································································································· 4 

8.1 一次包装 ······················································································································ 4 

8.2 二次包装 ······················································································································ 4 

9 表示······························································································································· 4 

9.1 一次包装 ······················································································································ 4 

9.2 二次包装 ······················································································································ 4 

9.3 図記号の使用 ················································································································ 5 

附属書A(参考)流量の試験方法 ···························································································· 6 

附属書B(参考)血管造影用セットの構成品例 ·········································································· 8 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本医療器材工業

会(JMED)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。こ

れによって,JIS T 3252:2007は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

      JIS 

T 3252:2013 

血管造影用活栓,チューブ及び附属品 

Stopcocks, tubes and accessories for angiography 

序文 

この規格は,2007年に制定され今日に至っている。今回,構成品を追加するとともに,物理的要求事項

及び化学的要求事項を明確化し,更に使用者の利便性のため用語,文書構成などの内容を変更して改正し

た日本工業規格である。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,心臓及び脈管をX線写真で検査するため,造影剤を心臓,大血管及び冠動脈に注入する際

に用いる血管造影用活栓,造影用耐圧チューブ,針なし造影剤用輸液セット及び針なし造影剤輸液セット

用延長チューブで構成するもの(以下,血管造影用セットという。)並びにその構成品(以下,血管造影用

セットと合わせて各構成品という。)について規定する。ただし,この規格は,体外で接続するものに適用

し,血管造影カテーテル及び電動式造影剤注入装置には適用しない。 

なお,平成28年8月31日までJIS T 3252:2007は適用することができる。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。 

JIS T 0307:2004 医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号 

JIS T 0993-1:2012 医療機器の生物学的評価−第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及

び試験 

JIS T 3211:2011 滅菌済み輸液セット 

ISO 594-1:1986,Conical fittings with a 6 % (Luer) taper for syringes,needles and certain other medical 

equipment−Part 1: General requirements 

ISO 594-2:1998,Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes,needles and certain other medical 

equipment−Part 2: Lock fittings 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

一次包装 

血管造影用セット又は各構成品を直接に覆う包装で,血管造影用セット又は各構成品の無菌性を保持す

るためのもの。さらに,これを二次包装する場合には,いわゆる“内袋”に該当する。ただし,一次包装

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

で無菌性を保持しないものもあり,その場合は,保護キャップ等によって血管造影用セット又は各構成品

の内部の無菌性を保持している。 

3.2 

二次包装 

一次包装を直接に覆う包装。通常,一次包装した血管造影用セット又は各構成品を複数(例えば,5セ

ット)入れた包装。 

3.3 

血管造影用活栓 

流路切替が可能な造影剤混注部位。血管造影用のため,耐圧性をもつ。多連のものもある。 

3.4 

造影用耐圧チューブ 

造影剤などの薬液の流路となる導管。血管造影用のため,耐圧性をもつ。 

3.5 

針なし造影剤用輸液セット 

血管造影時に造影剤の容器から造影剤を血管造影用注射筒に導入するために用いる輸液セットで,せん

(穿)刺針のないもの。 

3.6 

針なし造影剤輸液セット用延長チューブ 

針なし造影剤用輸液セットのラインを延長するために用いるチューブで,チューブ端又はチューブの両

端にコネクタを備えるもの。注入用のポートをもつものもある。 

構成又は各部の名称 

血管造影用セットは,血管造影用活栓,造影用耐圧チューブ,針なし造影用輸液セット及び針なし造影

剤輸液セット用延長チューブで構成する。附属書Bに,各構成品の例を示す。一般的な構成例を図1に示

す。 

注記 血管造影用セットは,圧トランスデューサ及び圧力モニタリング用チューブセットと組み合わ

せて使用する場合もある。ただし,圧トランスび圧力モニタリング用チューブセットについて

はこの規格の対象とはしない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1−血管造影用セットの構成の例(点線で囲んだ部分がこの規格の適用する範囲) 

物理的要求事項 

5.1 

外観及び清浄度 

血管造影用セット及び各構成品を目視で検査したとき,内面に微粒子又は異物の付着があってはならな

い。 

5.2 

気密性 

血管造影用セット及び各構成品は,その一端を除く全ての開口部を閉じた後,20〜30 ℃の水中に入れ,

閉じていない開口部から20 kPaで10秒間空気を送り込んだとき,空気の漏れがあってはならない。5.3の

試験を実施し,耐圧性を標ぼう(榜)する場合は,気密性は適用しなくてもよい。 

5.3 

耐圧性 

耐圧性能を保証する血管造影用セット又は各構成品に関しては,血管造影用セット又は各構成品の一端

を除く全ての開口部を閉じた後,23±1 ℃の水を充塡し,閉じていない開口部から保証値として表示する

圧力を10秒間加えたとき,いずれの箇所から漏れがあってはならない。対象とする血管造影用セット及び

各構成品には,保証する圧力値を表示し,使用者に情報提供する。 

注記 耐圧性と合わせて流量を標ぼう(榜)する場合は,附属書Aを参考とするのがよい。 

5.4 

血管造影用活栓 

5.4.1 

接合強度 

血管造影用活栓の接合部は,接合部の軸方向に15秒間,15 Nの張力を加えたとき,これに耐えなけれ

ばならない。また,血管造影用活栓の本体とコックとの接合部は,回転軸方向に15秒間,15 Nの張力を

加えたとき,これに耐えなければならない。 

5.4.2 

コック操作性 

血管造影用活栓の全てのコックを流路が全て開通した状態とする。この状態でコックを操作するとき,

隣り合う構成品の機能性に影響を及ぼさずに流路を開閉できるよう設計されていなければならない。 

5.5 

おす(雄)めす(雌)かん(嵌)合部,継ぎ管及び導管の接続部 

各接続部は,15 Nの力で15秒以上引っ張ったとき,緩んではならない。また,おす(雄)めす(雌)

かん(嵌)合部は,ISO 594-1:1986又はISO 594-2:1998に適合しなければならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.6 

針なし造影剤用輸液セット 

JIS T 3211:2011の5.4,5.5,5.6,5.8及び5.12に適合したものでなければならない。 

5.7 

針なし造影剤輸液セット用延長チューブ 

JIS T 3211:2011の5.6に適合しなければならない。 

生物学的安全性 

JIS T 0993-1:2012に規定する生物学的安全性の評価を行う。 

無菌性の保証 

無菌性を保証する場合は,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保

を行う。 

注記 滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。 

包装 

8.1 

一次包装 

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,

輸送及び保管中に製品を適切に保護できなければならない。ただし,一次包装で無菌性を保持しないもの

は,保護キャップ等でセット内部の無菌性を保持する。また,一度開封したら,包装は簡単に再シールで

きず,開封したことが明確に分かるものでなければならない。 

無菌維持を目的としない場合には,通常の取扱い,輸送及び保管中に製品を適切に保護できる包装でな

ければならない。 

8.2 

二次包装 

二次包装は,通常の取扱い,輸送及び保管中に製品を保護できる強度をもたなければならない。 

表示 

9.1 

一次包装 

一次包装には,次の事項を表示する。 

a) “滅菌済み”の旨 

b) 製造番号又は製造記号 

c) “再使用禁止”の旨(“ディスポーザブル”の表現は使用しない。) 

d) 一次包装で無菌性を保証していないものは,その旨 

9.2 

二次包装 

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いないで,一次包装を最小販売単位の包装

として用いる場合には,次の事項を一次包装に表示する。 

なお,製造番号又は製造記号が滅菌年月を表している場合には,改めて滅菌年月の表示をする必要はな

い。また,滅菌年月の代わりに使用期限を表示してもよい。 

a) 製造販売業者の氏名又は名称,及び住所 

b) 販売名 

c) 数量(入り数) 

d) “滅菌済み”の旨 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

e) “再使用禁止”の旨(“ディスポーザブル”の表現は使用しない。) 

f) 

製造番号又は製造記号 

g) 滅菌年月 

h) 他の法定表示事項 

9.3 

図記号の使用 

9.1及び9.2は,JIS T 0307:2004に規定する適切な図記号を使用することによってこれに替えてもよい。 

注記 JIS T 0307:2004に規定する主な図記号の例を,表1に示す。 

表1−JIS T 0307に規定する主な図記号の例 

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附属書A 

(参考) 

流量の試験方法 

A.1 概要 

流量の試験は,試料に水を通し,その流量を容積及び質量から算出する。 

A.2 水 

水は,蒸留水又は脱イオン水を用いる。 

A.3 装置 

A.3.1 定水位槽 給水管及びISO 594-1:1986に規定するおす(雄)はめ合いになっている部品を備え,試

料を取り付けていないときの流量が,1分間当たり525±25 mLであり,静水水頭高さが1 000±5 mmの水

槽。適切な装置の例を,図A.1に示す。 

A.3.2 採集・測定容器 採集・測定を行うための容器は,精度±1 %とする。 

A.3.3 タイマー 収集時間を測定するための装置。 

A.4 試験手順 

A.4.1 定水位槽(A.3.1)に水温22±2 ℃の水を入れる。試料をおす(雄)はめ合い部にはめる。 

A.4.2 試料に水を通す。測定時間内(30秒以上)に流出した水を,適切な容器に収集し,容積をシリン

ダー(A.3.2)で測定する。 

注記 水の密度を1 m3当たり1 000 kgと仮定してその質量を測定してもよい。 

A.4.3 同一試料について,A.4.2の試験を同じ時間で5回繰り返す。 

A.5 試験結果の表現方法 

容積の平均値を計算し,それを試料を通過した水の流量としてmL/分で表す。算出した平均値をミリリ

ットルの整数の近似値まで丸める。 

A.6 試験報告書 

試験報告書には次の情報を記載する。 

a) 試料の識別記号 

b) 試料の平均流量(mL/分) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

定水位槽 

蒸留水又は脱イオン水 

取水口 

オーバーフロー管 

給水管 

6 %の(ルアー)テーパ付きおす(雄)はめ合い部 

検体 

採集・測定容器 

図A.1−検体を通る流量を決定するための装置の例 

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附属書B 

(参考) 

血管造影用セットの構成品例 

各構成品を表B.1に例示する。 

表B.1−構成品例 

構成品 

構成品図 

血管造影用活栓 

造影用耐圧チュ
ーブ 

針なし造影剤用
輸液セット 

針なし造影剤輸
液セット用延長
チューブ 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.1−構成品例(続き) 

構成品 

構成品図 

多連活栓 

通気装置 

継ぎ管 

保護キャップ 

コネクタ類 

逆止弁