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T 0330-2:2012 

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲  1 

2 引用規格  1 

3 用語及び定義  1 

4 強度試験の種類  2 

5 球圧子押込み強さ試験方法  2 

5.1 装置及び器具  2 

5.2 試験片  2 

5.3 試験方法  3 

5.4 試験結果の取扱い  5 

6 圧縮強さ試験方法  5 

6.1 装置及び器具  5 

6.2 試験片  6 

6.3 試験方法  6 

6.4 試験結果の取扱い  8 

7 報告 8 

7.1 必須項目  8 

7.2 補足項目  9 

 

 

 

 


 

T 0330-2:2012 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大

臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS T 0330 規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS T 0330-1 第1部:多孔質バイオセラミックスの気孔構造の分析方法 

JIS T 0330-2 第2部:多孔質バイオセラミックスの強度試験方法 

JIS T 0330-3 第3部:溶解速度試験方法 

JIS T 0330-4 第4部:りん酸カルシウム骨ペーストの物理化学的特性の測定方法 

 


 

 

日本工業規格 

      JIS 

 

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生体活性バイオセラミックス− 

第2部:多孔質バイオセラミックスの強度試験方法 

Bioceramics-Part 2: Testing method for mechanical strength of  

porous calcium phosphate bioceramics 

 

適用範囲 

この規格は,りん酸カルシウム系多孔質セラミックスの強度試験方法について規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ 

JIS B 0621 幾何偏差の定義及び表示 

JIS B 1501 転がり軸受−鋼球 

JIS B 7502 マイクロメータ 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語 

JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 1600によるほか,次による。 

3.1 

多孔質バイオセラミックス 

人工骨などに用いられるりん酸カルシウム系の多孔質セラミックス。 

3.2 

球圧子 

球圧子押込み強さ試験において,試験片の荷重点に圧縮負荷を加えるための球。 

3.3 

球圧子押込み破壊 

球圧子押込みによる圧縮負荷によって,試験片が大きく2個以上に破断するか,多数の小片若しくは粉

末状に破壊するか又は大きく押しつぶされた状態になること。これに伴い,押込み負荷は,  無負荷状態に

なるか又は荷重が大幅に低下する。 


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3.4 

球圧子押込み強さ 

試験片の荷重点に球圧子押込みによる圧縮荷重を加えたとき,試験片の破壊又は大きく押しつぶされた

状態になるまでに得られた最大荷重。 

3.5 

圧縮破壊 

圧縮負荷によって,試験片が大きく2個以上に破断するか,多数の小片若しくは粉末状に破壊するか又

は大きく押しつぶされた状態になること。これに伴い,圧縮負荷は,無負荷状態になるか,又は荷重が大

幅に低下する。 

3.6 

圧縮強さ 

試験片の軸方向に圧縮荷重を加えたとき,試験片の破壊又は大きく押しつぶされた状態になるまでに得

られた最大荷重を,試験前の試験片の荷重方向に垂直な断面積で除した値。 

3.7 

加圧板 

圧縮強さ試験において,試験片の上面及び下面を挟むジグ。 

 

強度試験の種類 

多孔質バイオセラミックスの強度試験には,球圧子押込み強さ及び圧縮強さの2種類の強度試験方法が

ある。必要に応じて球圧子押込み強さ試験,圧縮強さ試験のいずれか,又は両方の強度試験を行う。 

 

球圧子押込み強さ試験方法 

5.1 

装置及び器具 

球圧子押込み強さによる強度試験に用いる装置及び器具は,次による。 

5.1.1 

試験機 クロスヘッド速度を一定に保つことができ,最大荷重の±1 %以下の精度で荷重を計測で

きるもの。 

5.1.2 

球圧子 球圧子は,JIS B 1501に規定する呼び3/8の鋼球を用いる。 

5.1.3 

台座 試験片の下に配置する台座には,JIS Z 2244に規定するビッカース硬さ300 HV以上(ロッ

クウェル硬さ30 HRC以上)をもつ機械構造用炭素鋼鋼材を用いる。台座は,厚さが10 mm以上,試験片

接触面の面積が,試験片と台座との接触面積の4倍以上のものを用いる。台座の試験片接触面は,JIS B 0601

に規定する0.4 

洀洀刀慎

下に仕上げ,その平行度は,JIS B 0621に規定する0.01 mm以下とする。 

5.1.4 

マイクロメータ マイクロメータは,JIS B 7502に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以

上の精度をもつものを用いる。 

5.1.5 

ダイヤルゲージ ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する目盛が0.01 mmのダイヤルゲージ又は

これと同等以上の精度をもつものを用いる。 

5.2 

試験片 

5.2.1 

試験片の形状及び寸法 

試験片の形状は,円柱とするが,正四角柱の試験片を用いてもよい。試験片の形状及び寸法は,図1に

よる。 

なお,試験片上下面の平行度は,JIS B 0621に規定する0.05 mm以下,上下面と側面との直角度は,JIS 


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B 0621に規定する0.05 mm以下とする。これと異なる寸法の試験片を用いる場合には,報告書に記載する。 

 

d

h

 

w

h

w

 

 

 

直径(d):10.0±0.1 mm 
高さ(h):10.0±0.1 mm 

一辺の長さ(w):10.0±0.1 mm 
高さ(h):10.0±0.1 mm 

a) 円柱 

b) 正四角柱 

 

 

図1−球圧子押込み強さ試験の試験片形状 

 

5.2.2 

試験片の個数 

試験片の個数は,10個以上とする。 

5.3 

試験方法 

5.3.1 

試験片の寸法の測定 

試験片の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつ測定装置を用

いて,あらかじめ0.01 mmの精度で測定する。 

5.3.2 

試験片の浸せき(漬)方法 

試験片をビーカーに入れ,それを真空容器の中に入れる。真空度は,約200〜3 000 Paで10分間保持す

る。保持後,この真空容器内のビーカーの中へ浸せき液としてカルシウム及びマグネシウムを含まないり

ん酸緩衝生理食塩水[以下,PBS(−) 溶液という。] pH 7.2〜7.4を入れる。ビーカーに入れるPBS(−)溶

液の量は,試験片の体積の10倍以上とし,試験片全体をPBS(−)溶液で十分に浸せきさせる。その後,真

空容器内圧を常圧に戻し24±1時間保持する。浸せき終了後,  試験片表面の余分な水分は拭き取っておく。

試験片の浸せきは,25±3 ℃の環境下で行う。試験片の浸せき方法の概略図を,図2に示す。 

5.3.3 

試験片の位置及び負荷方法 

試験片を台座の中心に置き,試験機,台座,試験片及び球圧子のそれぞれの中心軸が,同一線上にある

ことを確認する。 

球圧子を試験片に押込み,負荷を加える。球圧子押込み強さ試験方法の概略図を,図3に示す。 

5.3.4 

クロスヘッド速度 

球圧子押込み強さ試験におけるクロスヘッド速度は,0.5 mm/minとする。 

5.3.5 

荷重及び荷重点変位の測定 

試験開始から試験片破壊までの荷重及び荷重点変位を測定する。ここで,荷重点変位は,ダイヤルゲー

ジなどの変位検出器による変位(図4参照),又はクロスヘッド変位から測定する。 

 


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5.3.6 

試験片圧痕の大きさ 

球圧子押込み強さ試験後,球圧子押込みによって試験片に生じた圧痕の大きさが,試験片の直径,又は

正方形の一辺の長さよりも小さいことを確認する。 

5.3.7 

台座の再使用 

球圧子押込み強さ試験に使用した台座を再使用する場合,試験片と接触した面に生じた圧痕などの変形,

又はきずを十分除去する。 

5.3.8 

球圧子の再使用 

球圧子押込み強さ試験に使用した球圧子を再使用する場合,試験片と接触した面に圧痕などの変形,又

はきずがないことを確認する。圧痕などの変形又はきずがある場合には新しい面を使用する。 

 

 

図2−試験片の浸せき方法の概略図 

 

 

図3−球圧子押込み強さ試験方法の概略図 

 

 

 

 


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図4−球圧子押込み強さ試験の荷重点変位の測定の概略図 

 

5.4 

試験結果の取扱い 

5.4.1 

荷重−荷重点変位曲線 

試験開始から球圧子押込み破壊までの間の荷重−荷重点変位曲線を作成する。 

5.4.2 

球圧子押込み強さ 

荷重−荷重点変位曲線の図から,球圧子押込み強さである荷重の最大値を求める。この最大荷重値時の

荷重点変位も記録する。 

5.4.3 

平均値及び標準偏差の計算 

球圧子押込み強さの平均値及び標準偏差は,個々の試験片の測定値から次の計算によって求め,JIS Z 

8401の規定によって,有効数字3桁に丸める。 

n

i

i

n

x

x

1

I

I

  (1) 

n

i

i

n

x

x

S

1

2

I

I

I

1

  (2) 

ここに, 

¯¯xI: 球圧子押込み強さの平均値(N) 

 

xIi: 個々の試験片の球圧子押込み強さ(N) 

 

SI: 球圧子押込み強さの標準偏差(N) 

 

n: 試験片の個数 

 

圧縮強さ試験方法 

6.1 

装置及び器具 

圧縮強さによる強度試験に用いる装置及び器具は,次による。 

6.1.1 

試験機 クロスヘッド速度を一定に保つことができ,最大荷重の±1 %以下の精度で荷重を計測で

きるもの。 

 


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6.1.2 

加圧板 上下の加圧板には,JIS Z 2244に規定するビッカース硬さ300 HV以上(ロックウェル硬

さ30 HRC以上)をもつ機械構造用炭素鋼鋼材を用いる。加圧板は,厚さが10 mm以上,試験片接触面の

面積が, 試験片と加圧板との接触面積の4倍以上のものを用いる。加圧板の試験片接触面は,JIS B 0601

に規定する0.4 

洀洀刀慎

下に仕上げ,その平行度は,JIS B 0621に規定する0.01 mm以下とする。 

6.1.3 

マイクロメータ マイクロメータは,JIS B 7502に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以

上の精度をもつものを用いる。 

6.1.4 

ダイヤルゲージ ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する目盛が0.01 mmのダイヤルゲージ又は

これと同等以上の精度をもつものを用いる。 

6.2 

試験片 

6.2.1 

試験片の形状及び寸法 

試験片の形状は,円柱とするが,正四角柱の試験片を用いてもよい。試験片の形状及び寸法は,図5に

よる。 

なお,試験片上下面の平行度は,JIS B 0621 に規定する0.05 mm以下,上下面と側面との直角度は,JIS 

B 0621 に規定する0.05 mm以下とする。これと異なる寸法の試験片を用いる場合には,試験片の高さは,

直径又は正方形の一辺の1.5倍が望ましく,形状及び寸法を報告書に記載する。 

 

d

h

 

h

w

w

 

 

 

直径(d):10.0±0.1 mm 
高さ(h):15.0±0.1 mm 

一辺の長さ(w):10.0±0.1 mm 
高さ(h):15.0±0.1 mm 

a) 円柱 

b) 正四角柱 

 

 

図5−圧縮強さ試験の試験片形状 

 

6.2.2 

試験片の個数 

試験片の個数は,10個以上とする。 

6.3 

試験方法 

6.3.1 

試験片の寸法の測定 

試験片の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつ測定装置を用

いて,あらかじめ0.01 mmの精度で測定する。 

6.3.2 

試験片の浸せき方法 

試験片をビーカーに入れ,それを真空容器の中に入れる。真空度は,約200〜3 000 Paで10分間保持す

る。保持後,この真空容器内のビーカーの中へ浸せき液としてPBS(−)溶液pH 7.2〜7.4を入れる。ビーカ

ーに入れるPBS(−)溶液の量は試験片の体積の10倍以上とし,試験片全体をPBS(−)溶液で十分に浸せき


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させる。その後,真空容器内圧を常圧に戻し24±1時間保持する。浸せき終了後,試験片表面の余分な水

分は拭き取っておく。試験片の浸せきは,25±3 ℃の環境下で行う。試験片の浸せき方法の概略図を図2

に示す。 

6.3.3 

試験片の位置及び負荷方法 

試験片を加圧板の中心に置き,試験機,加圧板及び試験片のそれぞれの中心軸が,同一線上にあること

を確認する。 

試験片に上下の加圧板で直接負荷を加える。圧縮強さ試験方法の概略図を,図6に示す。 

6.3.4 

クロスヘッド速度 

圧縮強さ試験におけるクロスヘッド速度は,0.5 mm/minとする。 

6.3.5 

荷重及び変位の測定 

試験開始から試験片破壊までの荷重及び変位を測定する。ここで,変位は,ダイヤルゲージなどの変位

検出器による変位(図7参照),又はクロスヘッド変位から測定する。 

 

 

図6−圧縮強さ試験方法の概略図 

 

 

図7−圧縮強さ試験の変位測定の概略図 

 


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6.3.6 

加圧板の再使用 

圧縮強さ試験に使用した加圧板を再使用する場合,試験片と接触した面に生じた圧痕などの変形,又は

きずを十分除去する。 

6.4 

試験結果の取扱い 

6.4.1 

荷重−変位曲線 

試験開始から圧縮破壊までの間の荷重−変位曲線を作成する。 

6.4.2 

圧縮強さ 

圧縮強さは,荷重−変位曲線の図から得られた最大荷重の測定値から,次の式によって求め,JIS Z 8401

によって,有効数字3桁に丸める。この最大荷重時の変位も記録する。 

a) 円柱 

2

C

π

4

d

P

σ=

  (3) 

b) 正四角柱 

2

C

w

P

σ=

 (4) 

ここに, 

σC: 圧縮強さ(MPa) 

 

P: 試験片が圧縮破壊するまでの最大荷重(N) 

 

d: 円柱試験片の直径(mm) 

 

w: 正四角柱試験片の一辺の長さ(mm) 

6.4.3 

平均値及び標準偏差の計算 

圧縮強さの平均値及び標準偏差は,個々の試験片の測定値から次の計算によって求め,JIS Z 8401の規

定によって,有効数字3桁に丸める。 

n

i

i

n

x

x

1

C

C

  (5) 

n

i

i

n

x

x

S

1

2

C

C

C

1

)

(

  (6) 

ここに, 

¯¯xC: 圧縮強さの平均値(MPa) 

 

xCi: 個々の試験片の圧縮強さ(MPa) 

 

SC: 圧縮強さの標準偏差(MPa) 

 

n: 試験片の個数 

 

報告 

7.1 

必須項目 

7.1.1 

球圧子押込み強さ試験 

試験結果報告書には,次の事項を記載しなければならない。 

a) この規格番号 

b) 材料の名称及び種類 

c) 試験片形状及び寸法 

d) 球圧子の材質及び直径 

e) 浸せき条件(溶液の種類,浸せき時間,浸せき温度及び真空度) 


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f) 

試験機の名称及び形式 

g) 試験条件(クロスヘッド速度) 

h) 試験片の個数 

i) 

試験結果(球圧子押込み強さ及び最大荷重時の荷重点変位)の一覧 

j) 

球圧子押込み強さの平均値及び標準偏差 

k) 荷重−荷重点変位曲線 

l) 

台座の材質,硬さ及び寸法 

7.1.2 

圧縮強さ試験 

試験結果報告書には,次の事項を記載しなければならない。 

a) この規格番号 

b) 材料の名称及び種類 

c) 試験片形状及び寸法 

d) 浸せき条件(溶液の種類,浸せき時間,浸せき温度及び真空度) 

e) 試験機の名称及び形式 

f) 

試験条件(クロスヘッド速度) 

g) 試験片の個数 

h) 試験結果(圧縮強さ及び最大荷重時の変位)の一覧 

i) 

圧縮強さの平均値及び標準偏差 

j) 

荷重−変位曲線 

k) 加圧板の材質,硬さ及び寸法 

7.2 

補足項目 

球圧子押込み強さ試験及び圧縮強さ試験の試験結果報告書には,次の事項を付記することが望ましい。 

a) 材料の製造業者及び製造年月日 

b) 材料の添加物の種類及び焼結方法 

c) 材料の気孔率及び平均気孔径 

d) 材料の化学成分 

e) 素材からの試験片の採取条件及び加工条件(試験片の熱処理を行った場合には,その条件を含む。) 

f) 

温度,湿度などの試験環境条件 

g) 試験年月日,試験場所及び試験者名