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S 6060:2017  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 用語及び定義  1 

3 キャップ仕様  2 

3.1 一般事項  2 

3.2 キャップサイズ  2 

3.3 通気式キャップの空気流量  3 

4 表示 3 

附属書A(規定)空気流量の試験  4 

附属書B(参考)キャップの通気路の設計の手引  6 

附属書JA(規定)適用範囲外の筆記及びマーキング用具の分類及び用途  8 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表  9 

 

 


 

S 6060:2017  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本筆記具工業会

(JWIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS S 6060:1996は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

S 6060:2017 

 

筆記及びマーキング用具− 

窒息のリスクを軽減するためのキャップ仕様 

Writing and marking instruments- 

Specification for caps to reduce the risk of asphyxiation 

 

序文 

この規格は,2014年に第2版として発行されたISO 11540を基に,対応する部分については対応国際規

格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定され

ていない規定項目を日本工業規格として追加している。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。 

 

適用範囲 

この規格は,筆記及びマーキング用具のキャップによる窒息のリスクを軽減するための要求事項につい

て規定する。この規格は,通常又は予測可能な状況において,14歳までの子どもが使用することが大いに

想定される,これらの用具を対象とする。 

この規格は,次のものには適用しない。 

− 例えば,貴金属ペン,高価な万年筆,専門家用製図ペンなど,大人向けに設計されたか,又は大人専

用に意図された筆記及びマーキング用具 

− 替え芯の輸送用キャップ 

この規格では適用対象としない筆記及びマーキング用具の分類及び用途を,附属書JAに示す。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 11540:2014,Writing and marking instruments−Specification for caps to reduce the risk of 

asphyxiation(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

2.1 

筆記及びマーキング用具 

インキ又は他のマーキング用流体を内蔵した容器をもつペンを含む,着脱可能なキャップの付いた筆記

又はマーキングのための用具。 


S 6060:2017  

 

2.2 

キャップ 

筆記又はマーキング用ペン先を使用していないとき,これらを覆うように設計された着脱可能な閉鎖体

(附属書B参照)。 

 

キャップ仕様 

3.1 

一般事項 

キャップは,少なくとも次の3.2又は3.3のいずれかに適合しなければならない。 

3.2 

キャップサイズ 

厚さが19 mm以上で,直径が16

05

.0

00

.0

 mmのリングゲージに,キャップの主軸を垂直に導き入れて,キ

ャップの一部がゲージ内に入ったとき,キャップは自重で通過せず5 mm以上がリングゲージに入り込ま

ず残らなければならない(図1参照)。 

注記 この細分箇条に適合するキャップ又はこのゲージに入らないキャップは,大きすぎて吸入の危

険がないと考えられる。 

 

 

 1 落下の方向 

2 リングゲージ 
3 キャップ 
 

図1−リングゲージの形状・寸法 


S 6060:2017  

 

3.3 

通気式キャップの空気流量 

キャップは,附属書Aに従って試験した場合,圧力差が1.33 kPaのとき,キャップのいずれの向きにお

いても,室温で測定したとき,8 L/min以上の空気流量が確保できなければならない。 

注記 この細分箇条に適合するキャップは,窒息の危険がないと考えられる。 

 

表示 

筆記及びマーキング用具の本体又はその包装・添付文書には,製造業者及び/又は供給業者を認識でき

るような名称・商標又はその他の手段を,読みやすく,かつ,容易に消えないように表示しなければなら

ない。 


S 6060:2017  

 

附属書A 

(規定) 

空気流量の試験 

 

A.1 原理 

試験用キャップを,適切な直径の弾性体チューブに完全に挿入し,弾性体チューブを通して空気を流し

両方向で圧力低下を測定する。 

 

A.2 装置 

A.2.1 空気供給源 脈動がなく,流量25 L/min以上で供給できるもので,圧力範囲が4 kPa〜50 kPaのも

の。 

A.2.2 流量調節装置 ±0.1 L/minの精度で空気流量を調節できるもの。 

A.2.3 流量計 5 L/min〜10 L/minの範囲の流量を±0.2 L/minの精度で測定できるもの。 

A.2.4 圧力計 4.00 kPaの圧力を,±0.01 kPaの精度で測定できるもの。 

A.2.5 連結器及び配管 A.2.1〜A.2.4の装置を図A.1に従って連結できるもの。 

A.2.6 弾性体チューブ キャップの最大部で測った外接円の80 %〜85 %の内径をもつもの。弾性体チュ

ーブの厚さは0.75 mm±0.25 mmで,ショアAの硬さは55±10とする。 

注記1 装置の構成図を図A.1に示す。 

注記2 キャップ本体に適した直径のチューブを確保することが困難なことがあるため,必要に応じ

て浸せき(漬)成形法でチューブを製造してもよい。 

 

A.3 手順 

A.3.1 

キャップを挿入して装置に接続したとき,キャップの両端に弾性体チューブの直径程度の長さがあるよ

うに,弾性体チューブ(A.2.6参照)を切断する。弾性体チューブの内面全体に,石けん液又はその他の低

粘性の適切な潤滑剤を塗布する。キャップを弾性体チューブ長さのほぼ中心に挿入し,実際的に可能であ

れば,キャップの中心軸が弾性体チューブの主軸と平行になるようにする。 

A.3.2 

適切な連結器及び配管を使用し,図A.1に従って,弾性体チューブにキャップを挿入したもの(A.3.3

参照)を装置に接続する。空気供給源(A.2.1)を開き,圧力計に1.33 kPaの圧力差が表示されるまで,流

量を調節する。この圧力のときに流量計に指示された流量を読み取り,記録する。 

A.3.3 

空気供給源を閉じ,キャップを挿入したままの弾性体チューブを取り外し,向きを逆にしてA.3.2の手

順を繰り返す。 


S 6060:2017  

 

 

 

 1 空気供給源 

2 流量調節装置 
3 流量計 
4 圧力計 
5 弾性体チューブ 
6 キャップ 
7 空気放出口 
 

図A.1−試験装置の構成図 


S 6060:2017  

 

附属書B 

(参考) 

キャップの通気路の設計の手引 

 

B.1 

各通気路ごとの設計の手引 

キャップの通気路は,外部通気路及び内部通気路の二つとし,次にその考え方を示す。 

B.1.1 外部通気路の場合 

空気流量を確保する方法として,外部通気路をクリップ又はその他の突起物で確保する場合,それらが

キャップ本体に確実に固定され,キャップ本体の長手方向に沿って,少なくとも6.8 mm2の連続した空気

通路が,両端から2 mm以内,又はキャップ本体の端を越えるまで延びていることが望ましい。 

外部通気路は,図B.1内の斜線部2の部分を指す。空気通路が完全に密閉されていない場合,その断面

積は,主軸又は最大寸法に対して垂直な断面の周りにしっかりと巻き付けた木綿糸によって囲まれる部分

とみなすことができる。また,この面積はCADシステムを使用して計算してもよい。 

B.1.2 内部通気路の場合 

空気流量を確保する方法として,内部通気路をキャップ内部の孔によって設ける場合,断面積がおよそ

3.4 mm2の単一の円形孔部がこの基準に適合すると考えられるが,複数の小さな孔の場合は,総断面積を

より大きくすることが必要なこともある。内部通気路とは,キャップ内部の孔によって,空気通路を確保

するもので,図B.2の斜線部2の部分を指す。 

注記 この附属書に適合するキャップは窒息の危険がないと考えられるが,妥当性を確認するために

は空気流量試験が必要である。ここに記載する設計とは異なる外部通気に依存するキャップで

あっても,最大許容内径に近い弾性体チューブを使用して試験したとき,3.3の空気流量の要求

事項を満たすことがある。そのようなキャップは,キャップ外接円の80 %に近い内径のチュー

ブを使用して再試験を行うことが賢明な予防策である。 

 

 

 1 木綿糸の線 

2 弾性体チューブとキャップとで囲まれる領域(外部通気路) 
 

図B.1−外部通気路が施されているキャップの例の外観図及び断面図 


S 6060:2017  

 

 

 

1 キャップ 
2 孔(内部通気路) 

 

図B.2−内部通気路が施されているキャップの断面図(図は一例を示す) 

 


S 6060:2017  

 

附属書JA 

(規定) 

適用範囲外の筆記及びマーキング用具の分類及び用途 

 

適用範囲の対象とはしない筆記及びマーキング用具の分類及び用途を,表JA.1に示す。 

 

表JA.1−筆記及びマーキング用具の適用範囲外の分類及び用途 

分類1 

分類2 

用途 

具体例a) 

産業用 

主に産業現場で使用される
もの 

工業用 

鉄鋼用,電線用,ゴム用など,対象物及び用途を明
示したペン 

医療用 

医療器具及び手術部位(皮膚)へのマーキングペン 

建築用 

建築資材及び施工部位へのマーキングペン 

特定の事務作業で使用され
るもの 

印鑑付き 

伝票処理作業用ボールペン 

証券用 

証券などの公文書への筆記用ペン 

速記用 

速記文字及び速記符号を書くためのペン 

専門家用 

主に専門家に使用されるも
の 

アート・デザ
イン用 

デザイン画及びレタリング文字用カラーペン 

製図用 

図面を書くためのペン 

注a) 上記製品以外にも,使用時及び保管時に(基本的に)大人の管理下にあると想定されるものは適用範囲外と

判断することができる。 

 


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附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS S 6060:2017 筆記及びマーキング用具−窒息のリスクを軽減するためのキ
ャップ仕様 

ISO 11540:2014,Writing and marking instruments−Specification for caps to reduce the 
risk of asphyxiation 

 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規 
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 適用範囲外につい

て,附属書JAを追
加した。 

 

適用範囲外について,例
を記載。 

追加 

附属書JAに対象外の具体例を追加
して示した旨を追記した。技術的差
異はない。 

適用範囲外を明確にするためであ
り,ISOへの改訂提案は行わない。 

3.2 キャッ
プサイズ 

注記でゲージに入
らないキャップも
適合であることを
補足した。 

 

3.2 

箇条本文に適合するも
ののみを危険がないと
説明。 

追加 

本文の内容を補足するため追記し
たが,技術的差異はない。 

ISOへの改訂提案は行わない。 

3.3 通気式
キャップの
空気流量 

注記1及び注記2の
内部通気及び外部
通気の記載を附属
書Bに移動した。 

 

3.3 

注記1及び注記2に内部
通気及び外部通気の記
載。 

削除 

記載内容を附属書Bに移動しただ
けで,技術的差異はない。 

記載内容に変更ないため,ISOへ
の改訂提案は行わない。 

− 

− 

 

3.4 

試験報告書について記
載。 

削除 

従来JISでも記載がなく,記載内容
も一般的なため,実質技術的差異は
ない。 

ISOへの改訂提案は行わない。 

附属書A 
(規定) 

A.3.4の試験報告書
の細分箇条を削除
した。 

 

A.3.4 

試験報告書について記
載。 

削除 

従来JISでも記載がなく,記載内容
も一般的なため,実質技術的差異は
ない。 

ISOへの改訂提案は行わない。 

附属書B 
(参考) 

3.3の内部通気に関
する記載と図を追
加した。 

 

− 

− 

− 

− 

− 

附属書JA 
(規定) 

適用範囲外につい
て,具体例を記載し
た。 

 

− 

− 

追加 

日本の実情に合わせた具体例を記
載,技術的差異はない。 

適用範囲外を明確にするためであ
り,ISOへの改訂提案は行わない。 

 

2

 

S

 6

0

6

0

2

0

1

7

 

 

 

 

 


10 

S 6060:2017  

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11540:2014,MOD 

関連する外国規格 

BS 7272-1:2008 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

 

 

2

 

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