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S 4803:2018  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 ライターの区分  4 

5 機能的要求事項  7 

5.1 ハードプッシュ式ライターの操作力(点火力)  7 

5.2 ダブルアクション式ライターの操作力(ロック解除力及び点火力)及び 

  操作変位(ロック解除変位)  7 

5.3 フリント式たばこライターの操作力(ホイール押し込み力)  7 

6 試験方法 7 

6.1 一般  7 

6.2 試験場所の温度条件  8 

6.3 試験装置の構成  8 

6.4 試料及び調整方法  10 

6.5 試験手順  10 

7 試験回数及び測定値の処理方法  21 

8 試験報告書  21 

附属書A(参考)押しボタン式多目的ライターに対する計測ジグの形状  22 

附属書B(参考)スライドボタン式多目的ライターに対する計測ジグの形状  23 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。これによって,JIS S 4803:2010は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

S 4803:2018 

 

たばこライター及び多目的ライター− 

操作力及び操作変位による幼児対策 

(チャイルドレジスタンス機能)安全仕様 

Lighters and utility lighters- 

Safety specifications for child-resistance by high operating force 

 

適用範囲 

この規格は,消費生活用製品安全法で定める特別特定製品に該当するたばこライター及び多目的ライタ

ー(以下,それぞれ,たばこライター及び多目的ライターといい,総称として,ライターという。)の操作

力,又は操作力と操作変位との組合せによるチャイルドレジスタンス機能(以下,CRという。)について

規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS S 4801 たばこライター−安全仕様 

JIS S 4802 多目的ライター−安全仕様 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS S 4801及びJIS S 4802によるほか,次による。 

3.1 

チャイルドレジスタンス機能 

51か月未満の幼児によるライターの点火を困難にするための機能。 

3.2 

操作力 

ライターを点火するために,点火操作部に作用させなければならない力の総称。ハードプッシュ式ライ

ターについては点火力に等しい。ダブルアクション式ライターについてはロック解除力及び点火力の両方

を指す。フリント式たばこライターについては,ホイール押し付け力に等しい。 

3.3 

操作変位 

ライターを点火するために,点火操作部に作用させなければならない点火操作部の移動量の総称。ハー

ドプッシュ式ライターについては点火変位に等しい。ダブルアクション式ライターについては,ロック解


S 4803:2018  

 

除変位及び点火変位の両方を指す。フリント式たばこライターについては,ホイール押し付け変位に等し

い。 

3.4 

点火力 

ピエゾ式ライターを点火するために,点火ボタンに作用させなければならない最小の力。 

3.5 

点火変位 

ピエゾ式ライターを点火するために,点火ボタンに作用させなければならない最小の移動量。 

3.6 

ロック解除力 

ダブルアクション式ライターを点火するために,ロック解除ボタンに作用させなければならない最小の

力。 

3.7 

ロック解除変位 

ダブルアクション式ライターを点火するために,ロック解除ボタンに作用させなければならない最小の

移動量。 

3.8 

ホイール押し込み力 

フリント式たばこライターを点火するために,ホイールに作用させなければならない最小の押し付け力。 

3.9 

点火方式 

ライターの点火に必要な火花を発生させるための方式。ピエゾ式及びフリント式がある。 

3.10 

CR方式 

CRを実現するための方式。ピエゾ式にはハードプッシュ式及びダブルアクション式,フリント式には

上面保護式及び空転式がある。 

3.11 

点火操作部 

CRを実現しているライターの部位。ハードプッシュ式ライターにおいては,点火ボタンを指す。これ

には押しボタン式,てこボタン式,及びスライドボタン式がある。ダブルアクション式たばこライターに

おいては,点火ボタンだけでなく,その操作面に備わる直線的に移動するロック解除ボタンも含む。ダブ

ルアクション式多目的ライターにおいては,点火ボタンだけでなく,ライター本体のいずれかの部位に備

わる直線的に移動するロック解除ボタンも含む。フリント式たばこライターにおいては,ホイールを指す。 

3.12 

使用目的 

ライターを使用するための主たる目的。ピエゾ式については,たばこへの点火を目的としたたばこライ

ター,及びそれ以外の様々な用途への使用を目的とした多目的ライターがある。フリント式については,

たばこライターだけがある。 

3.13 

ピエゾモジュール,圧電装置 


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圧電素子に瞬間的に大きな衝撃を加えることで,点火用の火花を電気的に発生させる装置。 

3.14 

ピエゾ式 

ピエゾ(圧電素子)に瞬間的に大きな衝撃を加えることで,ライターの点火に必要な火花を発生させる

点火方式の一つ。 

3.15 

フリント式 

回転するホイール上のやすり及びフリントを擦り合わせることで,たばこライターの点火に必要な火花

を発生させる点火方式の一つ。 

3.16 

ハードプッシュ式 

操作力を大きくすることでCRを実現する方式。ピエゾ式ライターにおけるCR方式の一つ。 

3.17 

ダブルアクション式 

操作方法をロック解除及び点火の2段階にすることでCRを実現する方式。ピエゾ式ライターにおける

CR方式の一つ。ただし,ロック解除後に手を離してもロック解除が持続するものはダブルアクション式

に含まない。 

3.18 

上面保護式 

ホイール上面に板ばねなどの保護機構をもたせることでCRを実現する方式。フリント式たばこライタ

ーにおけるCR方式の一つ。 

3.19 

空転式 

ホイール自身に空転構造をもたせることでCRを実現する方式。フリント式たばこライターにおけるCR

方式の一つ。 

3.20 

押しボタン式 

ライターを点火するためのボタンが回転軸をもたず,直線的に移動する方式。ピエゾ式ライターにおけ

る点火操作部の一つ。 

3.21 

てこボタン式 

ライターを点火するためのボタンが回転軸をもち,指がボタンを押し込む方向及びボタンが回転する方

向がほぼ同じ方式。ピエゾ式ライターにおける点火操作部の一つ。 

3.22 

スライドボタン式 

ライターを点火するためのボタンが回転軸をもち,指がボタンを押し込む方向及びボタンが回転する方

向がほぼ直交する方式。ピエゾ式ライターにおける点火操作部の一つ。 

3.23 

ホイール式 

たばこライターを点火するためのやすりの付いたホイールを回転させる方式。フリント式たばこライタ


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ーにおける点火操作部の一つ。 

3.24 

操作点 

ライターの使用時に,指が接触する点火操作部の代表点をいい,試験においては,接触子を用いて点火

操作部の操作力及び操作変位を計測するために作用する点。 

3.25 

計測点 

操作点における操作力及び操作変位の計測が困難な場合,その代替とする点。接触子を用いて,計測点

で計測した操作力及び操作変位を,適切な式を用いて操作点における操作力及び操作変位へと変換する。 

3.26 

計測ジグ 

操作点又は計測点における操作力及び操作変位の計測が困難な場合,それを補助するために使用する部

材。点火操作部に応じて,適切な計測ジグが必要となる。 

3.27 

接触子 

点火操作部の操作力及び操作変位を計測するために,操作点又は計測点の押し込みに使用する部材。点

火操作部に応じて,適切な接触子が必要となる。 

3.28 

回転子 

点火操作部の操作力及び操作変位を計測するために,操作点の回転に使用する部材。フリント式たばこ

ライターの試験に使用する。 

3.29 

対称面 

ライターを正面(図9,図12又は図13参照)から見たときに点火操作部の中央でライターを左右に分

割する仮想的な面であって,操作点を定める基準となる面。 

 

ライターの区分 

ライターは,表1のとおり区分する。ライターの名称は,点火方式,CR方式,点火操作部及び使用目

的で構成する。この規格ではライターの名称の一部を略して記載する場合があるが,これは略されていな

い細区分を満たす全てのライターを指す(注記参照)。また,それぞれの区分に属するライターの代表的

な外観を図1〜図4に示す。 

注記 例えば,“押しボタン式ライター”の場合,ピエゾ式ハードプッシュ押しボタン式たばこライタ

ー,ピエゾ式ハードプッシュ押しボタン式多目的ライター,ピエゾ式ダブルアクション押しボ

タン式たばこライター,及びピエゾ式ダブルアクション押しボタン式多目的ライターの4区分

を指す。“ダブルアクション式たばこライター”の場合,ピエゾ式ダブルアクション押しボタン

式たばこライター,及びピエゾ式ダブルアクションスライドボタン式たばこライターの2区分

を指す。 

 


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表1−ライターの区分 

点火方式 

CR方式 

点火操作部 

使用目的 

ライターの名称 

ピエゾ式 

ハード 
プッシュ式 

押しボタン式 

たばこライター 

ピエゾ式ハードプッシュ押しボタン式たばこ
ライター 

多目的ライター 

ピエゾ式ハードプッシュ押しボタン式多目的
ライター 

てこボタン式 

たばこライター 

ピエゾ式ハードプッシュてこボタン式たばこ
ライター 

多目的ライター 

ピエゾ式ハードプッシュてこボタン式多目的
ライター 

スライドボタン式 

たばこライター 

ピエゾ式ハードプッシュスライドボタン式た
ばこライター 

多目的ライター 

ピエゾ式ハードプッシュスライドボタン式多
目的ライター 

ダブル 
アクション式 

押しボタン式 

たばこライター 

ピエゾ式ダブルアクション押しボタン式たば
こライター 

多目的ライター 

ピエゾ式ダブルアクション押しボタン式多目
的ライター 

てこボタン式 

多目的ライター 

ピエゾ式ダブルアクションてこボタン式多目
的ライター 

スライドボタン式 

たばこライター 

ピエゾ式ダブルアクションスライドボタン式
たばこライター 

多目的ライター 

ピエゾ式ダブルアクションスライドボタン式
多目的ライター 

フリント式 上面保護式 

ホイール式 

たばこライター 

フリント式上面保護ホイール式たばこライタ
ー 

空転式 

フリント式空転ホイール式たばこライター 

 

 

 

 

 

 

 

 

a) 押しボタン式たばこライター 

b) 押しボタン式多目的ライター 

c) 押しボタン式多目的ライター 

 

 

 

図1−押しボタン式ライターの例 

 


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a) てこボタン式たばこライター 

b) てこボタン式多目的ライター 

c) てこボタン式多目的ライター 

 

 

 

図2−てこボタン式ライターの例 

 

 

 

 

 

 

a) スライドボタン式たばこライター 

b) スライドボタン式多目的ライター 

 

 

図3−スライドボタン式ライターの例 

 

 

 

図4−フリント式たばこライターの例 

 


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機能的要求事項 

5.1 

ハードプッシュ式ライターの操作力(点火力) 

ハードプッシュ式ライターについては,6.5.1〜6.5.3によって試験を行い,箇条7によって平均値を求め 

たとき,ライターの操作力(点火力)が次の値以上でなければならない。 

a) ハードプッシュ押しボタン式たばこライター 

:42 N 

b) ハードプッシュ押しボタン式多目的ライター 

:40 N 

c) ハードプッシュてこボタン式たばこライター 

:42 N 

d) ハードプッシュてこボタン式多目的ライター 

:40 N 

e) ハードプッシュスライドボタン式たばこライター 

:20 N 

f) 

ハードプッシュスライドボタン式多目的ライター 

:20 N 

5.2 

ダブルアクション式ライターの操作力(ロック解除力及び点火力)及び操作変位(ロック解除変位) 

ダブルアクション式ライターについては,6.5.1〜6.5.4によって試験を行い,箇条7によって平均値を求

めたとき,ライターの操作力(ロック解除力及び点火力)及び操作変位(ロック解除変位)がそれぞれ次

の値以上でなければならない。 

a) ダブルアクション押しボタン式たばこライター 

: 5 N,25 N,2 mm 

b) ダブルアクション押しボタン式多目的ライター 

:15 N,25 N,4 mm 

c) ダブルアクションてこボタン式多目的ライター 

:15 N,25 N,4 mm 

d) ダブルアクションスライドボタン式たばこライター : 5 N,15 N,2 mm 

e) ダブルアクションスライドボタン式多目的ライター :15 N,15 N,4 mm 

5.3 

フリント式たばこライターの操作力(ホイール押し込み力) 

フリント式たばこライターについては,6.5.5によって試験を行い,箇条7によって平均値を求めたとき,

ライターの操作力(ホイール押し込み力)が次の値以上でなければならない。 

a) 上面保護ホイール式たばこライター 

:31 N 

b) 空転ホイール式たばこライター 

:15 N 

 

試験方法 

6.1 

一般 

CR方式及び点火操作部に応じて,次の方法で操作力,又は操作力及び操作変位を計測する。操作点に

おける直接的な計測が困難な場合,計測点で計測した値を式を用いて変換してもよい。操作点又は計測点

における計測が困難な場合,それを補助するために計測ジグを使用してもよい。 

a) ハードプッシュ押しボタン式ライター 点火力を計測する。接触子を用いて操作点を点火ボタンの移

動方向に押し込み,ライターを点火するために,点火ボタンに作用させなければならない最小の力を

計測する。 

b) ハードプッシュてこボタン式ライター 点火力を計測する。回転軸をもつため,点火ボタンの移動が

直線的にはならないため,ピエゾモジュールの長軸に対して平行な方向,又は垂直な方向のうち点火

ボタンの回転方向に近いものを移動方向と近似とする。接触子を用いて操作点を点火ボタンの移動方

向に押し込み,ライターを点火するために,点火ボタンに作用させなければならない最小の力を計測

する。 

c) ハードプッシュスライドボタン式ライター 点火力を計測する。回転軸をもつため,点火ボタンの移

動が直線的にはならない。そこで,接触子を用いて計測点を押し込む。計測点で計測した力を操作点


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における点火力に変換し,ライターを点火するために,点火ボタンに作用させなければならない最小

の力を計測する。 

d) ダブルアクション式ライター 点火力に加えてロック解除力及びロック解除変位を計測する。点火力

については,同じ点火ボタンをもつハードプッシュ式ライターと同じ方法で計測を行う。このとき,

ロック解除状態を保持できるように,ロック解除ボタンを適切に固定する。ロック解除力及びロック

解除変位については,接触子を用いて操作点をロック解除ボタンの移動方向に押し込み,ロックを解

除するために,ロック解除ボタンに作用させなければならない最小の力及び変位を計測する。 

e) フリント式上面保護たばこライター及びフリント式空転たばこライター 火花を発生させるために

必要なホイール押し込み力を計測する。操作点を回転子に対して押し込み,火花を発生させるために,

ホイールに作用させなければならない最小の力を計測する。 

6.2 

試験場所の温度条件 

試験場所の温度条件は,23 ℃±2 ℃とする。 

6.3 

試験装置の構成 

6.3.1 

ピエゾ式ライター試験装置 ピエゾ式ライターの試験装置は,ライターの固定,操作点又は計測点

の定速押し込み,操作力及び操作変位の計測などの機能を備えたものとする。ただし,力及び変位につい

ては小数点以下1桁の分解能で計測できるものとする。試験装置の具体的な構成は,次による。 

a) 定速押し込み装置 装置に内蔵されたモーターなどによって,荷重センサーに取り付けた接触子を,

操作点又は計測点に対して鉛直下方向に一定速度で押し込むための装置。この装置は,ライターを試

験するために十分な試験空間をもつものとする。また,装置には十分な剛性が備わり,試験中に加わ

る負荷によって,たわみ及び変形が生じないものとする。装置が可動部の移動量を測定する機能をも

つ場合には,これを操作変位として代替できる。 

注記 操作変位は,定速押し込み装置によらず,JIS B 7503に規定するダイヤルゲージなどを用い

て直接測定してもよい。 

b) 荷重センサー 操作点又は計測点を押し込む力を計測するためのセンサー。定速押し込み装置の可動

部に設置して使用する。荷重センサーには,フォースセンサー,ロードセル,プッシュプルゲージな

どがある。 

c) 接触子 操作点又は計測点を押し込むための部材。荷重センサーの力検出部位に固定して用いる。材

質及び形状は,点火操作部に応じて適切なものを用いる。 

なお,接触子がライターの操作点又は計測点以外と接触する可能性がある場合には,計測ジグを用

いてこれを回避する。押しボタン式多目的ライターに対する計測ジグの一例については附属書Aを,

スライドボタン式多目的ライターに対する計測ジグの一例については附属書Bを参照する。 

d) ライター固定台 ライターを固定するための台座。ライター及び接触子の位置合わせにも使用する。

試験中にライターがずれたり脱落したりしないものとする。 

 

ピエゾ式ライター試験装置の構成例は,図5による。 

 


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a) 正面 

b) 側面 

図5−ピエゾ式ライター試験装置の構成例 

 

6.3.2 

フリント式たばこライター試験装置 フリント式たばこライターの試験装置は,ライターの固定,

操作点の定荷重押し込み,等速回転,ホイール押し込み力の計測などの機能を備えたものとする。ただし,

押し込み力については1 Nの分解能で計測できるものとする。試験装置の具体的な構成は,次による。 

a) 定荷重押し込み装置 装置に設置されたリニアガイドの可動部に付加したおもり(錘)などによって,

可動部上に固定したライターの操作点を,回転子に対して鉛直下方向に一定荷重で押し込むための装

置。この装置は,ライターを試験するために十分な試験空間をもつものとする。また,装置には十分

な剛性が備わり,試験中に操作点に加わる負荷によって,たわみ及び変形が生じないものとする。 

b) 火花センサー ライターから発生する火花の有無を判定するセンサー。ホイールの近傍に接地して使

用する。 

注記 火花センサーにはフォトダイオードなどがある。また,火花発生の有無は,火花センサーに

よらず,目視によって判断してもよい。 

c) 回転子 モーターなどによって一定の速度で回転する円柱状の部材。材質及び形状は,ホイールに応

じて適切なものを用いる。ホイール上の操作点を回転子に対して押し込むことで,ホイールを一定速

度で回転させる。 

d) ライター固定台 ライターを固定するための台座。ライター及び回転子の位置合わせにも使用する。

試験中にライターがずれたり脱落したりしないものとする。 

 

フリント式たばこライター試験装置の構成例は,図6による。 

 


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a) 正面 

b) 側面 

図6−フリント式たばこライター試験装置の構成例 

 

6.4 

試料及び調整方法 

6.4.1 

試料 

試験に用いる試料は,特に規定がない限り未使用の完成品で,正常に燃料を入れたライターとする。 

6.4.2 

調整方法 

試験に用いる試料は,この試験を行う前に,23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,全ての試料を安定

させる。試料は,試験開始前に点火操作を数回行い,点火操作部が正常に動作することを目視で確認する。 

6.5 

試験手順 

6.5.1 

押しボタン式ライターの点火力 

ハードプッシュ押しボタン式ライター及びダブルアクション押しボタン式ライターの点火力の計測には,

ピエゾ式ライター試験装置を用いる。試験手順は次による。 

a) エッジ状の接触子を使用する(図7参照)。試験中に接触子が操作点以外と接触しないようにする。ま

た,試験中に接触子にたわみ及び変形が生じないものとする。 

注記 接触子の材質には,JIS G 4308に規定するSUS304などがある。 

b) 点火ボタンの上面が平らな場合には,ピエゾモジュールの中心軸及び点火ボタン上面の交点を操作点

とする(図8参照)。点火ボタンの上面が凹状の場合には,点火ボタンの対称面上にある最下点を操作

点とする(図8参照)。点火ボタンの上面が凸状の場合には,点火ボタンの対称面上にある最上点を操

作点とする(図8参照)。 

c) 操作点が接触子の中心軸の直下に位置し,ピエゾモジュールの中心軸が鉛直となるように試料をライ

ター固定台に固定する。ただし,点火ボタンの対称面に対して接触子のエッジが直交するものとする

(図9参照)。 

d) 接触子で操作点を押し込み,ライターを点火するために必要な最小の押し込み力を記録する。試験を

行うときの接触子の速度は,100 mm/min±10 mm/minとする。試験中に,操作点及び接触子が滑らな

いことを確認する。 

 


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a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

 先端の厚さ(t) :1 mm 
 

幅(w) :点火操作部の横幅以上 

 

高さ(h) :試験装置が点火操作部以外の部位と接触しない高さ 

 

面取り :C 0.1 mm程度(糸面取り) 

 

図7−押しボタン式ライターの接触子の例 

 

 

 

 

 

 

 

 

a) 平面 

b) 凹状 

c) 凸状 

 

 

 

図8−押しボタン式ライターの操作点の例 

 

 


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a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

図9−押しボタン式ライターの固定方法の例 

 

6.5.2 

てこボタン式ライターの点火力 

ハードプッシュてこボタン式ライター,及びダブルアクションてこボタン式多目的ライターの点火力の

計測には,ピエゾ式ライター試験装置を用いる。試験手順は,次による。 

a) 円柱状の接触子を使用する(図10参照)。接触子の押し込みに伴い,操作点が接触面上を移動するた

め,摩擦の小さな材質から作成する。点火ボタンとの接触面は,滑らかな平面とする。試験中に接触

子が操作点以外と接触しないようにする。また,試験中に接触子にたわみ及び変形が生じないものと

する。 

注記 接触子の材質には,ポリアセタール(POM)樹脂などがある。 

b) 回転軸から最も離れた点火ボタン上の点を操作点とする(図11参照)。最も離れた点が複数ある場合

には,点火ボタンの対称面上にある最遠点を操作点とする。最も離れた点がカバー又はボタンガード

によって保護されている場合には,回転軸からなるべく離れており,かつ,接触子の接触面とボタン

の上面とがほぼ同じ方向を向く点を操作点とする。 

c) 操作点が接触子の接触面内に位置し,近似した点火ボタンの移動方向が鉛直となるように試料をライ

ター固定台に固定する(図12及び図13参照)。 

d) 接触子で操作点を押し込み,ライターを点火するために必要な最小の押し込み力を記録する。試験を

行うときの接触子の速度は,100 mm/min±10 mm/minとする。試験中に,操作点及び接触子に引っか

かりがないこと,及び操作点が接触面から外れないことを確認する。 


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a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

 

 

 

c) 点火ボタン側面 

d) 点火ボタン正面 

 

 

直径(D) :点火操作部と確実に接触する長さ 

 

高さ(h) :試験装置が点火操作部以外の部位と接触しない高さ 

 

φd :点火操作部の曲率半径の2倍よりも小さい直径 

 

W :点火操作部と確実に接触する長さ 

 

図10−てこボタン式ライターの接触子の例 

 

 


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a) 長方形 

b) 曲面 

c) カバー 

 

 

 

 

d) ボタンガード1 

e) ボタンガード2 

  

図11−てこボタン式ライターの操作点の例 

 
 

 

 

 

a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

図12−てこボタン式ライターの固定方法の例 

 


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a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

図13−てこボタン式ライターの固定方法の例 

 

6.5.3 

スライドボタン式ライターの点火力 

ハードプッシュスライドボタン式ライター及びダブルアクションスライドボタン式ライターの点火力の

計測には,ピエゾ式ライター試験装置を用いる。試験手順は,次による。 

a) 円柱状の接触子を使用する(図14参照)。接触子の押し込みに伴い,計測点が接触面上を移動するた

め,摩擦の小さな材質から作成する。点火ボタンとの接触面は滑らかな平面とする。試験中に接触子

が計測点以外と接触しないようにする。また,試験中に接触子にたわみ及び変形が生じないものとす

る。 

注記 接触子の材質には,ポリアセタール(POM)樹脂などがある。 

b) ライターの本体に面する点火ボタンの火口側端点を計測点とする(図15参照)。 

c) 計測点が接触子端部の直下に位置し,ピエゾモジュールの中心軸が水平となるように試料をライター

固定台に固定する(図16参照)。 

d) 接触子で計測点を押し込み,ライターを点火するために必要な最小の押し込み力Fp(N)及び押し込

み変位Dp(mm)を記録する。試験を行うときの接触子の速度は,100 mm/min±10 mm/minとする。

試験中に,計測点及び接触子に引っかかりがないこと,及び計測点が接触面から外れないことを確認

する。 

e) 図面などからライターの各部の寸法及び角度を取得する(図17参照)。次の式を用いて,押し込み力

Fp及び押し込み変位Dpから点火力Fiを算出する。Fp,Dp,及びFiの関係を次に示す。 

2

m

p

m

o

m

p

i

sin

1

r

D

θ

r

r

F

F

 

ここに, 

Fi: 点火力(N) 

 

Fp: 押し込み力(N) 

 

Dp: 押し込み変位(mm) 

 

θm: 初期状態における,回転中心と計測点とを結ぶ直線が,ピエ


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ゾモジュールの中心軸と成す角度(図17参照) 

 

rm: 回転中心から計測点までの距離(図17参照)(mm) 

 

ro: 回転中心から操作点までの距離(図17参照)(mm) 

 

 

 

 

a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

 

直径(D) :試験中,点火操作部と確実に接触する長さ 

 

高さ(h) :試験装置が点火操作部以外の部位と接触しない高さ 

 

Dp :押し込み変位 

 

図14−スライドボタン式ライターの接触子の例 

 

 

図15−スライドボタン式ライターの操作点の例 

 


17 

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a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

図16−スライドボタン式ライターの固定方法の例 

 

 

 

 θm :回転中心と計測点とを結ぶ直線が,ピエゾモジュールの中心軸と成す角度 
 rm :回転中心から計測点までの距離 
 ro :回転中心から操作点までの距離 

 

図17−スライドボタン式ライターの寸法及び角度 

 

6.5.4 

ダブルアクション式ライターのロック解除力及びロック解除変位 

ダブルアクション式ライターのロック解除力及びロック解除変位の計測には,ピエゾ式ライター試験装

置を用いる。試験手順は,次による。 

a) エッジ状の接触子を使用する(図18参照)。試験中に接触子が操作点以外と接触しないようにする。

また,試験中に接触子にたわみ及び変形が生じないものとする。 

注記 接触子の材質には,JIS G 4308に規定するSUS304などがある。 

b) ロック解除ボタンの移動方向に対する最後点を操作点とする(図19及び図20参照)。最後点が複数あ

る場合には,点火ボタンの対称面上にある最後点を操作点とする。 

c) 操作点が接触子端部の直下に位置し,ロック解除ボタンの移動方向が鉛直となるように試料をライタ

ー固定台に固定する。ただし,接触子の中心軸がロック解除ボタンの対称面上にあるものとする(図

21参照)。 

d) 接触子で操作点を押し込み,ロックを解除するために必要な最小の押し込み力及び押し込み変位を記

録する。試験を行うときの接触子の速度は,100 mm/min±10 mm/minとする。試験中に,操作点及び

接触子が滑らないことを確認する。ロックが解除されるボタンの位置が不明瞭な場合には,ロックを

解除するために必要な最小の押し込み変位をノギスなどによる手計測,又は図面などから取得しても

よい。 

 


18 

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a) ロック解除ボタン側面 

b) ロック解除ボタン上面 

 

 

先端の厚さ(t) :1 mm 

 

幅(w) :ロック解除ボタンの高さ以上 

 

高さ(h) :試験装置が点火操作部以外の部位と接触しない高さ 

 

面取り :C 0.1 mm程度(糸面取り) 

 

図18−ダブルアクション式ライターの接触子の例 

 

 

 

 

 

a) ロック解除ボタン側面 

b) ロック解除ボタン上面 

 

図19−ダブルアクション式ライターの操作点の例 

 

 

 

 

 

a) ロック解除ボタン側面 

b) ロック解除ボタン上面 

 

図20−ダブルアクション式ライターの操作点の例 

 

 


19 

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a) ロック解除ボタン側面 

b) ロック解除ボタン上面 

 

図21−ダブルアクション式ライターの固定方法の例 

 

6.5.5 

フリント式たばこライター 

フリント式たばこライターのホイール押し込み力の計測には,フリント式たばこライター試験装置を用

いる。試験手順は,次による。 

a) 円柱状の回転子を使用する(図22参照)。回転子は高速に接触回転するため,十分な剛性をもつ金属

の芯材及び十分な耐久性をもつゴムの表面材から作成する。試験中に回転子が操作点以外と接触しな

いようにする。また,試験中に回転子にたわみ及び変形が生じないものとする。 

注記 材質は,芯材としてJIS G 4308に規定するSUS304など,表面材としてウレタンゴム(デュ

ロメータ硬さA70)などがある。 

b) ライターの対称面上にあるホイール上端点を操作点とする(図23参照)。 

c) 操作点が回転子の直上に位置し,ライター本体が鉛直となるように試料をライター固定台に固定する

(図24参照)。ただし,ホイールの回転軸及び回転子の回転軸が鉛直平面内に位置するものとする。 

d) おもりで操作点を回転子に押し込み,火花を発生させるために必要な最小の押し込み力を記録する。

試験を行うときの回転子の速度は,300 rpm±30 rpmとする。操作点が回転子に接触したときに,ホイ

ールの回転方向が通常の使用時と同じになるように回転方向を決める。火花センサーは,火花を検出

できる適切な位置に配置する。ただし,目視によって火花の発生を判断できる場合には,火花センサ

ーを使用しなくてもよい。 

なお,試料,リニアガイドの可動部,又はライター固定台の質量に等しいカウンターウェイトを用

いる場合には,おもりの質量による力をホイール押し込み力とする。そうでない場合には,おもりと

これらの質量との和による力をホイール押し込み力とする。 

 


20 

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a) 正面図 

b) 側面図 

 

 直径(D) :30 mm 
 

幅(w) :ライター本体の横幅以上 

 

図22−フリント式たばこライターの回転子の例 

 

 

 

 

図23−フリント式たばこライターの操作点の例 

 

 


21 

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図24−フリント式たばこライターの固定方法の例 

 

試験回数及び測定値の処理方法 

試験は,一つの試料について最低5回の計測を行い,平均値を小数点以下1桁まで求め,JIS Z 8401の

規則B(四捨五入)によって整数値に丸める。 

 

試験報告書 

試験報告書を作成する場合は,次の事項を含めなければならない。 

a) 規格番号 

b) ライターの区分 

c) 試験結果の平均値 

d) 試験年月日 

e) その他必要な事項 

 


22 

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附属書A 

(参考) 

押しボタン式多目的ライターに対する計測ジグの形状 

 

A.1 概要 

点火ボタンに保護カバーをもつ多目的ライターの計測ジグの例を,図A.1に示す(6.5.1参照)。ただし,

試験中にジグにたわみ及び変形が生じないものとする。 

 

 

 

 

a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

図A.1−保護カバーのある多目的ライターの接触子の例 

 


23 

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附属書B 

(参考) 

スライドボタン式多目的ライターに対する計測ジグの形状 

 

B.1 

概要 

長いバーナー部をもつスライドボタン式ライターの計測ジグの例を,図B.1に示す(6.5.3参照)。ただ

し,試験中にジグにたわみ及び変形が生じないものとする。また,試験中に点火ボタンとジグとの間にず

れが生じないよう,確実に固定するものとする。 

 

 

 

 

a) 点火ボタン側面 

b) 点火ボタン正面 

 

図B.1−長いバーナー部をもつスライドボタン式ライターの接触子の例 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS G 4308 ステンレス鋼線材