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(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 種類 3 

5 使用環境 4 

6 品質 4 

6.1 外観  4 

6.2 構造的性能  5 

6.3 浄水器としての性能  6 

6.4 浄水能力  6 

7 試験方法 7 

7.1 一般  7 

7.2 構造的性能試験  8 

7.3 浄水器としての性能試験  11 

7.4 浄水能力試験  14 

8 使用初期の放流及び維持管理の実施  15 

8.1 使用初期の放流  15 

8.2 維持管理  15 

8.3 装置の衛生性  15 

8.4 透過水の水質を測定するための装置 16 

9 検査方法 16 

10 こん(梱)包  16 

11 表示  16 

11.1 本体及び包装容器  16 

11.2 取扱説明書  17 

附属書A(規定)能力に限界があるろ材のろ過能力促進試験 19 

附属書B(規定)逆浸透膜によって除去する特定物質[ひ素(五価)]の除去性能試験  21 

附属書C(規定)逆浸透膜によって除去する特定物質(硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素)の 

除去性能試験  24 

附属書D(規定)溶解性蒸発残留物測定方法−電気伝導率測定による簡易法  27 

 

 


 

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まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人浄水器協会(JWPA)及び一般

財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

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家庭用逆浸透膜浄水器 

Household reverse osmosis water purifiers 

 

適用範囲 

この規格は,水道水を含む飲用水1) 中の溶存物質などを減少させる機能をもつ水処理器具(以下,浄水

器という。)のうち,主要ろ材として逆浸透膜を用いて,主に家庭用で使用する浄水器(以下,逆浸透膜浄

水器という。)について規定する。 

注1) 水道水を含む飲用水とは,水道法の水道水質基準に適合した水をいう。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 2308 ステンレス鋼製ねじ込み式管継手 

JIS B 2309 一般配管用ステンレス鋼製突合せ溶接式管継手 

JIS B 7414 ガラス製温度計 

JIS B 7505-1 アネロイド型圧力計−第1部:ブルドン管圧力計 

JIS G 3459 配管用ステンレス鋼鋼管 

JIS K 0101 工業用水試験方法 

JIS K 0130 電気伝導率測定方法通則 

JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 

JIS K 3802 膜用語 

JIS K 6742 水道用硬質ポリ塩化ビニル管 

JIS K 6743 水道用硬質ポリ塩化ビニル管継手 

JIS K 6778 ポリブテン管 

JIS K 6779 ポリブテン管継手 

JIS K 6787 水道用架橋ポリエチレン管 

JIS K 6788 水道用架橋ポリエチレン管継手 

JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬) 

JIS S 3201 家庭用浄水器試験方法 

JIS S 3241 家庭用浄水器 

JIS Z 8765 タービン流量計による流量測定方法 

JIS Z 8802 pH測定方法 


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用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 3802,JIS S 3201及びJIS S 3241によるほか,次による。 

3.1 

常時受圧形逆浸透膜浄水器 

逆浸透膜浄水器のうち,給水栓,その他の給水装置の一次側又は給水管に取り付けて常時圧力が浄水器

に作用するもの。連続式及び透過水タンク式のものがある。 

3.2 

稼動時受圧形逆浸透膜浄水器 

逆浸透膜浄水器のうち,給水栓,その他の給水装置の二次側に取り付けて常時圧力が浄水器に作用しな

いもの。使用の都度給水装置から水道水が供給される構造のもの。連続式及び透過水タンク式のものがあ

る。 

3.3 

給水タンク形逆浸透膜浄水器 

水道の給水管,給水栓などに接続しないで使用する逆浸透膜浄水器で,使用する給水が貯留タンクなど

に一時的に貯留され,使用の都度装置が作動するもの。連続式及び透過水タンク式のものがある。 

3.4 

連続式逆浸透膜浄水器 

常時受圧形逆浸透膜浄水器及び稼動時受圧形逆浸透膜浄水器で,得られた透過水がタンクなどに貯留さ

れることなく浄水器から連続的に供給されるもの。 

3.5 

透過水タンク式逆浸透膜浄水器 

常時受圧形逆浸透膜浄水器,稼動時受圧形逆浸透膜浄水器及び給水タンク形逆浸透膜浄水器で,得られ

た透過水をタンクなどに貯留してタンクから透過水が供給されるもの。透過水タンクが大気に開放される

構造及び密閉式の構造のものがある。 

3.6 

排水流量調整弁 

逆浸透膜によって分離された濃縮排水の水量を一定量とするための水量調整弁。 

3.7 

能力に限界のあるろ材 

逆浸透膜以外の浄水能力に限界のあるろ材。 

3.8 

給水タンク容量及び透過水タンク容量 

逆浸透膜浄水器への給水を貯留する給水タンク及び透過水を貯留する透過水タンクに貯留している水量

のうち実際に使用できる水量。満水状態から吐水されなくなるまでの実水量。 

3.9 

回収効率 

透過水タンク式逆浸透膜浄水器のうち密閉式透過水タンクをもつものにおいて,透過水タンクを空の状

態から満水まで貯水するときの回収率と,一定量使用した状態から満水まで貯水するときの回収率との平

均値。この規格では,一定量は装置が再度運転開始する容量で最低を250 mLとしている。 


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3.10 

吐水口空間保持用具 

透過水及び濃縮排水のための配管を設置する場合,適切な吐水口空間の保持を確実にするための用具。

ホースのホルダ,サポート用具などを含む。 

3.11 

吐水口空間保持代替用具 

濃縮排水を排水管などに直接放流する場合など,適切な吐水口空間を取ることが困難な場合に使用する

吐水口空間の保持と同等の性能をもつ用具。 

3.12 

貯留タンク 

逆浸透膜浄水器が装備する,給水タンク及び透過水タンクに対しての呼称。 

3.13 

加圧ポンプ 

逆浸透作用を起こすために必要な圧力を逆浸透膜にかけるためのポンプ。 

3.14 

逆浸透膜浄水器本体 

附属する貯留タンク,供給水流入口の一次側に設置される逆流防止装置を含む浄水器の全体。 

3.15 

浄水器に使用する用具 

逆浸透膜浄水器本体を使用するときに必要となる用具。これには,透過水の吐水用具(透過水蛇口など)

及び稼動時受圧形逆浸透膜浄水器に使用する給水切換用具(給水切換弁など)を含む。 

 

種類 

逆浸透膜浄水器の種類は,表1による。 

それぞれの種類の浄水器の構造(ブロック図)の例を,図1に示す。また,それぞれの逆浸透膜浄水器

については,加圧ポンプをもつもの又はもたないものがある。 

 

表1−逆浸透膜浄水器の種類 

種類の区分 

給水タンクの有無 

透過水タンクの有無・方式 

名称 

常時受圧形 

なし 

なし 

常時受圧形連続式逆浸透膜浄水器 

あり 

密閉式 

常時受圧形透過水タンク式逆浸透膜浄水器 

開放式 

稼動時受圧形 

なし 

なし 

稼動時受圧形連続式逆浸透膜浄水器 

あり 

密閉式 

稼動時受圧形透過水タンク式逆浸透膜浄水器 

開放式 

給水タンク形a) 

あり 

なし 

給水タンク形逆浸透膜浄水器 

あり 

密閉式 

給水タンク形及び透過水タンク式逆浸透膜浄
水器 

開放式 

注a) 給水タンク形は水道,又は給水栓には接続しない。 

 


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水道配管
に接続さ
れており,
常時水圧
を受ける 

常時受圧形連続式逆浸透膜浄水器のブロック図

の例 

常時受圧形透過水タンク式逆浸透膜浄水器のブロ

ック図の例 

 

 

水道配管
に接続さ
れており,
使用時に
だけ水圧
を受ける 

稼動時受圧形連続式逆浸透膜浄水器のブロック

図の例 

稼動時受圧形透過水タンク式逆浸透膜浄水器のブ

ロック図の例 

 

 

水道水を
給水タン
クに貯水
して使用
する。給水
配管には
接続しな
い 

給水タンク形逆浸透膜浄水器のブロック図の例 

給水タンク形及び透過水タンク式逆浸透膜浄水器

のブロック図の例 

 

 

記号 M:能力に限界のあるろ材,P:加圧ポンプ.RO:逆浸透膜,T:貯留タンク(給水タンク又は透過水タンク) 
注記 透過水タンクの止水機構(透過水蛇口など)は,密閉式タンクの場合は必要となる。 

図1−逆浸透膜浄水器の例(ブロック図) 

 

使用環境 

逆浸透膜浄水器は,一般家庭における標準的な使用環境で使用することを意図しており,その標準的な

使用環境条件は次による。 

a) 使用場所 屋内 

b) 使用水質 水道法(昭和32年法律第177号)に基づく水質基準に関する省令(平成15年厚生労働省

令第101号)に適合する水。 

注記 水質基準は逐次改正されるので最新の改正省令を参照。 

c) 一般的仕様の場合の使用温度 20 ℃±15 ℃とする。 

d) 寒冷地仕様の場合の使用温度に対する配慮 問題がないよう適切な凍結防止を行う。 

e) 水温 20 ℃±15 ℃とする。 

f) 

水圧 逆浸透膜浄水器の最小動水圧又は最低作動水圧から設定水圧までとする。 

 

品質 

6.1 

外観 

逆浸透膜浄水器の外観は,次による。 

なお,それぞれの項目の特性については,製造業者の規定する限度見本などによって合否判断を管理し


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なければならない。 

a) けがをするようなばり,エッジなどがあってはならない。 

b) 変色,退色及び色むら(装飾を目的としたものは除く。)が目立ってはならない。 

c) 樹脂製の外板で覆われる場合,異物,泡,型きず,ひけマーク,ウェルドマーク,フローライン,膨

れ,その他のきずが目立ってはならない。 

d) 金属製の外板で覆われる場合,取付けのためのねじ,ボルト及びナットが容易に外れてはならない。

ただし,設置又はメンテナンスのためのものを除く。 

e) 塗装を行った場合,塗装面は,流れ,ゆず肌,はじき,あな,泡などが目立ってはならない。 

6.2 

構造的性能 

6.2.1 

耐圧性能 

耐圧性能は,7.2.1によって試験したとき,水漏れ,変形,破損,その他の異常があってはならない。 

6.2.2 

水撃限界性能 

水撃限界性能は,7.2.2によって試験したとき,水撃による上昇圧力が1.5 MPa以下とする。 

6.2.3 

逆流防止性能 

給水栓,その他の給水装置又は給水管に接続して使用する逆浸透膜浄水器は,供給水入口に逆流防止弁

かそれ以上の性能をもつ逆流防止装置が装備されていなければならない。また,逆流防止性能は,7.2.3に

よって試験したとき,流入側への水漏れ,変形,破損,その他の異常があってはならない。 

6.2.4 

耐久性能 

耐久性能は,7.2.4によって試験した後,耐圧性能,水撃限界性能及び逆流防止性能を満足しなければな

らない。逆浸透膜浄水器に使用する用具については,水漏れ,変形,破損,その他の異常があってはなら

ない。 

6.2.5 

耐寒性能 

耐寒性能は,7.2.5によって試験したとき,水漏れ,変形,破損,その他の異常があってはならない。た

だし,耐寒性能をもつものに限る。 

6.2.6 

浸出性能 

浸出性能は,7.2.6によって試験したとき,給水装置の構造及び材質の基準に関する省令(平成9年3月

19日厚生省令第14号)(以下,基準省令という。)の別表第一に示された浸出性能の基準表のうち,給水

栓その他給水装置の末端に設置されている給水用具の浸出液に係る基準の項に示された各基準を満足しな

ければならない。 

6.2.7 

透過水吐出口の設置及び濃縮排水管の接続と吐水口空間保持代替用具の性能 

逆浸透膜浄水器からの透過水吐出口(透過水蛇口など)及び濃縮排水の配管は,基準省令の別表第二に

示された吐水口空間を設けて設置されなければならない。 

吐水口空間保持用具が使用される場合は,その使用によって適切な吐水口空間を維持できることが確実

であるものとする。 

濃縮排水管の設置において適切な吐水口空間を確保することが難しく,吐水口空間保持代替用具が設置

される場合は,7.2.7の方法で試験され合格したもの,又は同等の性能をもつ装置が設置されなければなら

ない。ただし,逆浸透膜浄水器として逆流防止性能をもっている場合を除く。 

注記 基準省令別表第二に定める,維持しなければならない吐水口空間の例を,表2に参考として示

す。 


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表2−逆浸透膜の配管設置に必要な吐水口空間(参考) 

単位 mm 

呼び径 

近接壁から吐水口の中心までの

水平距離 

シンクの越流面から吐水口の最

下端までの垂直距離 

13以下のもの 

25以上 

25以上 

 

6.2.8 

貯留タンク容量 

給水タンク及び透過水タンクの容量は,7.2.8によって試験したとき,測定した値が表示容量の−10 %以

上でなければならない。 

6.2.9 

流量制御 

逆浸透膜浄水器の性能を維持するため,排水流量調整弁などを装備しなければならない。 

6.3 

浄水器としての性能 

6.3.1 

ろ過流量 

ろ過流量は,7.3.1によって試験したとき,測定した値が表示のろ過流量の−5 %以上でなくてはならな

い。 

6.3.2 

最小動水圧 

最小動水圧は,7.3.2の方法によって試験したとき,一定のろ過流量を0.5 L/minとして圧力を測定した

値が,表示の使用可能な最小動水圧の+10 %以下となるものでなければならない。ただし,透過水タンク

式逆浸透膜浄水器については,表示のろ過流量を得ることができる最小動水圧の+10 %以下となるもので

なければならない。 

上記方法によって得た数値をメガパスカル単位又はキロパスカル単位で表示する。 

なお,給水タンク形逆浸透膜浄水器を除く。 

6.3.3 

最低作動水圧 

加圧ポンプをもつ逆浸透膜浄水器の最低作動水圧は,7.3.3によって試験をしたときの最低作動水圧が表

示の最低作動水圧の+10 %以下でなければならない。 

6.3.4 

回収率 

回収率は,7.3.4によって,試験をしたときの回収率が表示の回収率の−10 %以上でなければならない。 

6.3.5 

回収効率 

密閉式透過水タンクをもつ逆浸透膜浄水器の回収効率は,7.3.5によって試験をしたときの回収効率が表

示の回収効率の−10 %以上でなければならない。 

6.4 

浄水能力 

6.4.1 

一般 

浄水能力の表示をする物質については,JIS S 3201の除去性能試験に定める物質とする。また,飲用水

として井戸水などの地下水が使用される場合に含有するおそれのある特定物質については,附属書B及び

附属書Cに定める物質とする。 

なお,家庭用品品質表示法の除去対象物質としては,遊離残留塩素浄水能力がなければならない。 

注記 水道水以外で飲用に供せられる水については,水道法の水道水質基準に適合した水を対象とし

ている。 

6.4.2 

逆浸透膜浄水器の基本性能 

逆浸透膜浄水器の基本性能は,溶解性蒸発残留物除去性能によって表すものとする。基本性能は,7.4.1


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によって試験した全ての時点で,除去率が80 %以上でなければならない。 

注記 溶解性蒸発残留物除去性能は,NSF/ANSI 58などの海外の規格,又は海外にて製造,販売され

る製品においては溶解性蒸留残留物基本性能として規定されていることが多い。 

6.4.3 

除去性能 

除去性能は,7.4.2によって試験したときに,除去率は80 %以上とする。 

6.4.4 

ろ過能力 

ろ過能力は,7.4.3によって試験したとき,除去率が80 %に低下するまでの総ろ過水量を測定した値が,

表示のろ過能力の−10 %以上でなければならない。ただし,連続式逆浸透膜浄水器の濁りろ過能力の場合

は,ろ過流量が表示のろ過流量の1/2まで低下する場合又は除去率が80 %に低下するまでのいずれか早い

方の総ろ過水量を測定した値が,表示のろ過能力の−10 %以上でなければならない。 

なお,能力に限界のあるろ材をもつものに対して,7.4.4によってろ過能力促進試験を行ったときも同様

とする。 

6.4.5 

逆浸透膜によって除去する特定物質の除去性能 

逆浸透膜によって除去する物質のうち,ひ素(五価),硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素についての除去性能

試験は,次のとおりとする。 

a) ひ素(五価) 逆浸透膜浄水器によるひ素(五価)の除去性能は,7.4.5によって試験した全ての時点

で,透過水に含まれるひ素(五価)の濃度がひ素として0.01 mg/Lを超えてはならない。 

なお,ひ素(五価)除去性能に関する基準は,次の1) 及び2) の判定基準のうち一つに該当する浄

水器に対してだけ設定することができる。 

1) 遊離残留塩素が,逆浸透膜浄水器の入口で検出される又は逆浸透膜浄水器の前段階にて添加されて

いる。 

2) 逆浸透膜浄水器の入口の供給水には,ひ素(五価)だけが含まれることが実証されている。 

b) 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 逆浸透膜浄水器による硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の除去性能は,

7.4.5によって試験した全ての試料に含まれる硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の濃度の平均値並びに全

体数の90 %の試料の濃度が硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の濃度が10 mg/Lを超えてはならない。 

なお,この場合,亜硝酸態窒素は1.0 mg/Lを超えないこととする。 

 

試験方法 

7.1 

一般 

試験は測定操作に先立ち,当該逆浸透膜浄水器の使用方法によって逆浸透膜のじゅん養運転を実施する。 

なお,製造業者の意向,部品製造業者の都合などによって逆浸透膜浄水器を構成する部品又は部材の一

部を変更する場合は,次に示す品質に変化がないことを条件として構造的性能試験の一部を省略すること

ができる。 

a) 外観(浄水器完成品及びそれを使用するための部材) 

b) ろ過流量 

c) ろ過能力 

d) 最小動水圧又は最低作動水圧 

e) 耐寒性能(耐寒性能をもつものに限る。) 

f) 

容量 

g) 表示 


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7.2 

構造的性能試験 

7.2.1 

耐圧性能試験 

逆浸透膜浄水器の耐圧性能試験方法は,次のとおりとする。 

a) 一次側止水機構の耐圧性能試験 逆浸透膜浄水器の供給水入口に設置される電磁弁などは,基準省令

に定める方法によって試験を行う。 

b) 逆浸透膜浄水器本体の耐圧性能試験 逆浸透膜浄水器本体の耐圧性能試験は,次による。 

1) 一次側止水機構のある場合の常時受圧形逆浸透膜浄水器本体の耐圧性能試験 基準省令に定める

方法によって,試験を行う。ただし,一次側の動水圧を0.75 MPaで保持しながら1分間通水する。 

なお,供試浄水器本体に減圧弁などを附属する場合にはこれらを装備して試験を行い,入口側に

電磁弁などが装備されている場合にはこれを開状態として試験を行う。 

2) 一次側止水機構のない場合の常時受圧形逆浸透膜浄水器本体の耐圧性能試験 基準省令に定める

方法によって,試験を行う。 

3) 稼動時受圧形逆浸透膜浄水器本体の耐圧性能試験 基準省令に定める方法によって,試験を行う。

ただし,一次側の動水圧を0.35 MPaで保持しながら1分間通水する。 

c) 耐圧性能試験の省略 変更する部品又は部材単体で耐圧性能試験を実施し,6.2.1の性能を満足してい

る場合は,逆浸透膜浄水器本体の耐圧性能試験を省略することができる。 

7.2.2 

水撃限界性能試験 

逆浸透膜浄水器の水撃限界性能試験方法は,次のとおりとする。 

a) 常時受圧形逆浸透膜浄水器の水撃限界性能試験 基準省令に定める方法によって,試験を行う。 

b) 稼動時受圧形逆浸透膜浄水器の水撃限界性能試験(一時止水機能のあるもの) 基準省令に定める方

法によって,その浄水器の表示のろ過流量で通水しながら,一時止水機能を急閉する。 

c) 水撃限界性能試験の省略 変更するそれぞれの部品又は部材が6.2.2の性能を満足していることが明

らかな場合,個々の部品又は部材においての試験又は逆浸透膜浄水器本体の試験を省略することがで

きる。 

7.2.3 

逆流防止性能試験 

逆浸透膜浄水器の逆流防止性能試験方法は,次のとおりとする。 

なお,濃縮排水管は閉じて行い,透過水吐出口へのパイプなどの試験用具の接続が困難な場合は,逆浸

透膜モジュール出口側又は,透過水タンク入口側へ接続してもよい。 

a) 常時受圧形逆浸透膜浄水器の逆流防止性能試験 基準省令に定める方法によって,試験を行う。 

b) 稼動時受圧形逆浸透膜浄水器の逆流防止性能試験 基準省令に定める方法によって,3 kPaの静水圧

を1分間加える。 

c) 逆流防止性能試験の省略 変更するそれぞれの部品又は部材が供試浄水器の逆流防止装置の二次側に

位置し,かつ圧力変化に影響を受けない場合は,試験を省略することができる。 

7.2.4 

耐久性能試験 

耐久性能試験は,表3に従って行う。 

 


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表3−逆浸透膜浄水器の耐久性能試験 

区分 

対象部位 

適用試験箇条 

常時受圧形 

使用する一次側止水機構(電磁弁など) 

7.2.4 a) 

逆浸透膜浄水器本体 

7.2.4 b) 2.1) 

稼動時受圧形 

7.2.4 b) 2.2) 

給水タンク形 

7.2.4 b) 2.3) 

逆浸透膜浄水器に使用する用具(給水切換用具及び透過水蛇口など) 

7.2.4 c) 

 

a) 逆浸透膜浄水器一次側止水機構の耐久性能試験 逆浸透膜浄水器の供給水入口に設置される電磁弁

などは基準省令に定める方法によって,耐久性能試験を行う。 

b) 逆浸透膜浄水器本体の耐久性能試験 逆浸透膜浄水器本体の耐久性能試験は,次による。 

1) 試験装置 試験装置は,次による。 

1.1) 試験は,図2に示すような試験装置に,供試浄水器を通常の使用状態(一般的に水平とする。以

下,同じ。)に取り付けて行う。 

1.2) 圧力計は,JIS B 7505-1に規定する精度等級が1.6級以上のブルドン管圧力計又は同等以上の精度

をもつデジタル式の圧力計を用いる。 

 

 

図2−逆浸透膜浄水器本体の耐久性能試験装置の例 

 

2) 試験操作 試験操作は,次による。 

2.1) 常時受圧形逆浸透膜浄水器本体の耐久性能試験 

2.1.1) 圧力源の静水圧を0.75 MPaに設定し,この圧力条件を維持しながら,供試浄水器の透過水吐出

口(透過水蛇口など)を解放した状態で通水する。 

なお,供試浄水器に減圧弁などが附属する場合はこれらを装備して試験を行い,供給水入口に

電磁弁などが装備されている場合はこれを開状態として試験を行う。 

2.1.2) 一次側に取り付けた開閉弁を2秒/回以上,15秒/回未満の開閉の操作を行う。この動作をも

って1回として,4回/分以上,30回/分未満の頻度で,連続的に100 000回繰り返し負荷をか

ける。 

2.1.3) 100 000回のサイクル圧力負荷動作を行った後,供試浄水器に適用される耐圧性能試験,水撃限

界性能試験及び逆流防止性能試験を行う。 

2.1.4) 耐圧性能に影響を及ぼさないろ材など(耐圧容器に納められた能力に限界のあるろ材フィルタな

ど)は,取り外して試験をしてもよい。 

2.2) 稼動時受圧形逆浸透膜浄水器本体の耐久性能試験 


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2.2.1) 圧力源の動水圧を0.35 MPaに設定し,この圧力条件を維持しながら,供試浄水器の透過水吐出

口(透過水蛇口など)を解放した状態で通水する。 

2.2.2) 一次側に取り付けた開閉弁を2秒/回以上,15秒/回未満の開閉の操作を行う。この動作をも

って1回として,4回/分以上,30回/分未満の頻度で,連続的に30 000回繰り返し負荷をか

ける。 

2.2.3) 30 000回のサイクル圧力負荷動作を行った後,供試浄水器に適用される耐圧性能試験,水撃限界

性能試験及び逆流防止性能試験を行う。 

2.2.4) 耐圧性能に影響を及ぼさないろ材など(耐圧容器に納められた能力に限界のあるろ材フィルタな

ど)は,取り外して試験をしてもよい。 

2.3) 給水タンク形逆浸透膜浄水器本体の耐久性能試験 

2.3.1) 供試浄水器の使用方法に従って通水を行う。給水タンク形及び透過水タンク式の場合,透過水タ

ンクに満水になるまで通水する。 

2.3.2) 透過水蛇口を2秒/回以上,15秒/回未満の開閉の操作を行う。この動作をもって1回として,

4回/分以上,30回/分未満の頻度で,連続的に30 000回繰り返し負荷をかける。この間,透

過水がなくならないように給水タンクへ給水する。 

2.3.3) ろ材など(耐圧容器に納められた能力に限界のあるろ材フィルタなど)は,取り外して試験をし

てもよい。 

c) 逆浸透膜浄水器に使用する用具の耐久性能試験 稼動時受圧形逆浸透膜浄水器に使用する給水切換

用具(給水切換弁など)及び透過水の吐水用具(透過水蛇口など)の耐久性能試験は供試浄水器の使

用方法によって,30 000回行うこととする。 

なお,これらの用具が供試浄水器本体と合わせて耐久性能試験ができる場合に限り,この試験を省

略することができる。 

d) 耐久性能試験の省略 

変更するそれぞれの部品又は部材が6.2.4の性能を満足していることが明らかな場合,個々の部品又は部

材においての試験又は装置全体の試験を省略することができる。 

7.2.5 

耐寒性能試験 

製造業者が指定する凍結防止処置を行った後,基準省令に定める方法によって,試験を行う。 

7.2.6 

浸出性能試験 

逆浸透膜浄水器の浸出性能試験は,基準省令に定める方法によって試験を行う。 

なお,操作によって得た滞水量が1 L未満の浄水器については,浸出液で押し出し,採水量を1 Lとし,

採水の方法については次による。 

a) 連続式逆浸透膜浄水器の浸出性能試験 連続式逆浸透膜浄水器の浸出性能試験は,JIS S 3241の7.10.1

(連続式浄水器の場合)の規定によって,試験を行う。 

b) 透過水タンクをもつ逆浸透膜浄水器の浸出性能試験 透過水タンクをもつ逆浸透膜浄水器の浸出性

能試験は,基準省令に定める方法に示された浸出液を通常の使用方法に従い,あらかじめ3回通水を

繰り返した後透過水タンクから排水する。再度,浸出液を通水し透過水タンクを満水とした後,水温

を維持しながら16時間静置後に透過水を採水し試料液とする。 

なお,試料液の採水量は,透過水全量とする。 

c) 浸出性能試験の省略 変更するそれぞれの部品又は部材が単体で6.2.6の性能を満たしている場合で,

更に次に示す条件のいずれも満足する場合には,浸出性能試験を省略することができる。 


11 

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1) それぞれの部品又は部材において個別に測定された浸出性能が基準省令に適合し,新たな部品又は

部材の追加がないという状態で組み立てられている。 

2) 部品又は部材を変更する前に行った浸出性能試験において計測された表面積対容積の比率(接触面

積比)を増加させることがない。 

3) 装置を構成する全部品の個別の測定値の合計濃度が基準省令に示す判定基準を超えることがない。 

7.2.7 

吐水口空間保持代替用具の性能試験 

基準省令に定める吐水口空間を設けることができない場合において使用する吐水口空間保持代替用具は,

基準省令に定める逆流防止性能試験,負圧破壊性能試験によって試験を行う。 

7.2.8 

貯留タンク容量試験 

7.2.8.1 

給水タンク容量試験 

給水タンク容量試験は,次による。 

a) 給水タンクにあらかじめ,製造業者の指示する方法によって,満水位置が表示されている場合はその

位置まで,表示のない場合はあふれない状態まで供給水を注入する。 

b) 供試浄水器の使用方法によって運転し,浄水器の運転が低水位で停止するまで続ける。低水位で自動

停止する機能のない場合は,製造業者が指定する時間当たりの透過水量が得られなくなるまで運転を

続ける。 

c) 再度,a) の操作を繰り返し,このときの注入した給水量を測定し給水タンクの容量とする。 

d) 複数の給水タンクをもつ場合は,給水タンクごとに測定する。 

7.2.8.2 

透過水タンク容量試験 

透過水タンク容量試験は,次による。 

a) 密閉式の透過水タンクの場合,製造業者が指定する圧力で被圧部分をあらかじめ加圧する。 

b) 未使用のろ材を組み込んだ浄水器を供試浄水器の使用方法によって初期通水後,通常の使用方法で通

水する。 

c) 透過水が透過水タンクに流入しなくなった後,新たに透過水が流入しない状態で,透過水蛇口から透

過水全量を排水採水し,容量を測定し,透過水タンクの容量とする。 

d) 複数の透過水タンクをもつ場合は,透過水タンクごとに測定する。 

7.3 

浄水器としての性能試験 

7.3.1 

ろ過流量試験 

JIS S 3201の6.1(ろ過流量試験)に規定する方法によって,試験を行う。 

7.3.2 

最小動水圧試験 

JIS S 3201の6.2(最小動水圧試験)に規定する方法によって,試験を行う。 

7.3.3 

最低作動水圧試験 

逆浸透膜浄水器の最低作動水圧試験は,次による。 

a) 図3の装置に取り付けた未使用のろ材が組み込まれた供試浄水器に対して,ポンプを運転して徐々に

加圧する。 

なお,このとき供試浄水器の加圧ポンプの作動条件が,透過水タンクの水位,圧力などによって制

御されている場合は作動条件が満足している状態で試験を行う。 

b) 次に示すいずれかの場合で供試浄水器の一次側の圧力を測定し,最低作動水圧とする。 

1) 供試浄水器の作動スイッチが作動開始する。 

2) 供試浄水器に装備される加圧ポンプが起動する。 


12 

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3) 透過水が出始める。 

7.3.4 

回収率試験  

JIS S 3201の6.3(回収率試験)に規定する方法によって,試験を行う。 

7.3.5 

回収効率試験 

密閉式透過水タンクをもつ逆浸透膜浄水器の回収効率試験は,次のとおりとする。 

a) 試験装置 試験に使用する装置の一例を,図3に示す。 

 

 

図3−逆浸透膜浄水器の回収効率及び基本性能試験装置の例 

 

1) 試験装置に使用する配管,計器類など 

1.1) 配管類 JIS B 2308,JIS B 2309及びJIS G 3459に規定するSUS316などのステンレス管及び管継

手,JIS K 6742及びJIS K 6743に規定する硬質ポリ塩化ビニル管及び管継手,JIS K 6778及びJIS 

K 6779に規定するポリブテン管及び管継手又はJIS K 6787及びJIS K 6788に規定する架橋ポリエ

チレン管及び管継手で腐食,さびの発生などがなく,運転圧力に耐えるもの。 

1.2) 弁類 ダイヤフラム弁,ボール弁,三方弁などで腐食及び運転圧力に耐えるもの。 

1.3) 原水調製槽 試験用に使用する原水を調製し,また貯留するもので,腐食に耐え,タンク内で原

水が十分に混合できる構造となっているもの。 

1.4) ポンプ 供試浄水器に供給する原水を十分に圧送するもので,腐食に耐えるもの。 

1.5) 積算流量計 JIS Z 8765に規定するタービン流量計と同級以上の精度をもつ積算流量計。 

1.6) 流量計 JIS Z 8765に規定するタービン流量計と同級以上の精度をもつ流量計。 

1.7) 圧力計 JIS B 7505-1に規定するブルドン管圧力計と同級以上の精度をもつ圧力計で,最大圧力が

測定圧力の1.5〜2倍程度を測定可能なもの。精度等級は,1.6級以上のもの。また,圧力振動など

によって指示値に誤差が生じる場合があるので,制振機構付きの圧力計を用い,標準圧力計によ

る定期的な校正を行うことが望ましい。 

1.8) 温度調節装置 加熱及び冷却の装置を含めた自動温度調節装置。 

2) 機器 測定に使用する機器は,次のとおりとする。 


13 

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2.1) 温度計 JIS B 7414の表6(浸没線付温度計の構造及び機能)に規定する浸没線付100度温度計

100Pのガラス製棒状温度計,半導体センサー方式によるデジタル温度計又はその他の方式による

温度計をあらかじめ標準温度計で校正したもの。 

2.2) pH計 JIS Z 8802に規定するpH計。これはあらかじめ,JIS K 0101の11.1 (4)(pH計の校正)

に規定する方法で校正したもの。 

2.3) 電気伝導率計 JIS K 0130に規定する電気伝導率計。これはあらかじめ,JIS K 0130に規定する

方法で校正したもの。 

b) 原水の調製 回収効率試験に使用する水は,遊離残留塩素を含まない脱イオン水を用い,試験中は表

4に示す条件を維持する。 

 

表4−回収効率試験に使用する水 

項目 

規格値 

濁度 

1度以下 

pH 

7.5±0.5 

温度 

20±3 ℃ 

電気伝導率 

0.1 mS/m以下 

 

上記の水に濃度が750±40 mg/Lになるように,JIS K 8150に定める塩化ナトリウムを加え,これを

原水とする。 

c) 供試浄水器の準備 あらかじめ製造業者の取扱説明書に従って初期運転を行った装置に対して試験を

行う。逆浸透膜前後に装備されるフィルタなどは,試験前に取り外しておく。 

また,密閉式透過水タンクは7.2.8.2のa) の規定によってあらかじめ加圧しておく。 

d) 採水の方法 採水の方法は,次のとおりとする。 

1) ステップ1 

1.1) 供試浄水器の使用方法によって透過水を注水し満水とした後,供試浄水器の使用方法によって透

過水タンクを空にする。 

1.2) 再度満水になるまで通水を行う。このとき,満水になるまでの運転中に供試浄水器より排水され

た濃縮排水を回収し,この容量をステップ1の濃縮排水の量として記録する。 

1.3) 注水後,1.1) と同様に排水してタンクの全量を回収し,この容量をステップ1の透過水の量とし

て記録する。 

2) ステップ2 

2.1) ステップ1と同様の方法で,透過水タンクが満水になるまで通水を行う。 

2.2) 装置が再稼動するまで透過水を回収する。装置の再稼動時に,回収した水の容量が250 mL未満の

場合は,最低でも250 mLになるまで透過水を回収し続ける。この水の容量は,ステップ2の透過

水の量として記録する。 

2.3) 再度満水になるまで通水を行い,同時に濃縮排水を回収する。この容量をステップ2の濃縮排水

の量として記録する。 

e) 回収効率の計算 回収効率は,次の式によって算出する。 

100

2

1

2

b

2

p

2

p

1b

1p

1p

ef

L

L

L

L

L

L

E

 


14 

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ここに, 

Eef: 回収効率(%) 

 

Lp1: ステップ1で採水した透過水の量(L) 

 

Lb1: ステップ1で透過水タンクを満水にするまでに排水され

た濃縮排水の量(L) 

 

Lp2: ステップ2で採水した透過水の量(L) 

 

Lb2: ステップ2で透過水タンクを満水にするまでに排水され

た濃縮排水の量(L) 

 

7.4 

浄水能力試験 

7.4.1 

逆浸透膜浄水器の基本性能試験 

逆浸透膜浄水器の基本性能は,溶解性蒸発残留物除去性能によって表し,次による。 

a) 試験装置 試験装置は,7.3.5のa) の規定による。 

b) 原水の調製 原水の調製は,7.3.5のb) の規定による。 

c) 供試浄水器の準備 供試浄水器の準備は,7.3.5のc) の規定による。 

d) 通水操作 試験圧力を,初期動水圧0.35±0.018 MPaとし,b) に示した原水を使用して通水する。 

なお,設計上の給水圧力が上記動水圧より低い場合は設計上の給水圧力を初期動水圧として通水す

る。 

e) 採水の方法 採水の方法は,次のとおりとする。 

なお,原水の試料は,供試浄水器の直近の上流側又はこれと同等と認められる箇所で採水する。透

過水の試料は,特に規定しない限り,供試浄水器の直近の下流側又はこれと同等と認められる箇所で

採水する。 

1) 連続式逆浸透膜浄水器の採水の方法 原水及び透過水の試料は,製造業者の指定する方法によって

透過水が飲用可とされた後双方を採水する。 

2) 透過水タンク式逆浸透膜浄水器の採水の方法 透過水タンクの透過水の試料は,実際に逆浸透膜浄

水器が使用される状況を想定した次に示す方法によって採水する。試料は採水することができる透

過水タンク中の全ての透過水から採水する。 

− 原水及び透過水は,1日目の4時間後と8時間後に採水する。透過水タンクは試料採水ごとに

空にし,試料は採水できる全体量から採水する。 

− 2日目〜4日目までの試験においては,試験開始から24,28,32,48,52,56,72,76及び80

時間後に250 mLを採水する。 

なお,250 mLだけの採水では,装置が稼動しない場合は装置が再稼動するまでの最小限度の透過

水を採水する。 

− 5日目と6日目とは休止期間であり,80時間後の採水の後7日目の採水まで,64時間配管に接

続したまま透過水は一切採水しない。7日目の初め(試験開始から144時間目)に透過水タン

クの全量を排水し,試料は採水できる全体量から採水する。最後の試料は7日目,試験開始か

ら148時間目にタンク内の全体量から採水する。 

f) 溶解性蒸発残留物の測定 溶解性蒸発残留物の測定は,e) によって採水したそれぞれの試料について,

JIS K 0101に規定する方法によって分析する。 

g) 計算の方法 計算の方法は,次のとおりとする。 

1) 溶解性蒸発残留物除去率の計算 除去性能試験では,次に示す方法によって溶解性蒸発残留物の除

去率を計算する。溶解性蒸発残留物除去率は,小数点以下2桁目を四捨五入して,小数点以下1桁

に丸める。ただし,一定の基準値を設けて試験を行う場合は,当該基準値以上又は以下として結果


15 

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を表してもよい。 

なお,溶解性蒸発残留物除去率は,全ての試料において測定し,次の式によって算出する。 

得られた溶解性蒸発残留物除去率を,当該逆浸透膜浄水器の溶解性蒸発残留物除去性能とする。 

100

1

S

f

C

C

j

Re

 

ここに, 

Rej: 溶解性蒸発残留物除去率(%) 

 

Cf: 透過水中の濃度 

 

CS: 原水中の濃度 

 

7.4.2 

除去性能試験 

JIS S 3201の6.4(除去性能試験)に規定する方法によって,試験を行う。 

7.4.3 

ろ過能力試験 

JIS S 3201の6.5(ろ過能力試験)に規定する方法によって,試験を行う。 

7.4.4 

能力に限界のあるろ材のろ過能力促進試験 

6.4に規定する除去対象物質のうち,装置の活性炭フィルタなどの能力に限界のあるろ材によって除去す

るものについては,ろ過能力の促進試験をすることができる。その場合の試験方法及び表示方法は,附属

書Aによる。 

7.4.5 

逆浸透膜によって除去する特定物質の除去性能試験 

逆浸透膜によって除去する物質のうち,ひ素(五価),硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素については除去性能

試験をすることができる。その場合の試験方法及び表示方法は,附属書B及び附属書Cによる。 

 

使用初期の放流及び維持管理の実施 

8.1 

使用初期の放流 

未使用の逆浸透膜を使用開始する場合,逆浸透膜への浸せき(漬)時間などを考慮しあらかじめ製造業

者が決めた時間,透過水を放流しなければならない。透過水タンク式逆浸透膜浄水器で放流すべき透過水

を排出することができない構造の場合,未使用の逆浸透膜を当該装置へ装着する前に初期の通水操作を行

う。 

8.2 

維持管理 

逆浸透膜浄水器は当初の逆浸透膜の性能を維持するため,定期的な維持管理を行わなければならない。 

製造業者又は販売業者は,使用者に対して販売契約書,取扱説明書などを含む書類にてその必要性を説

明し,かつ実施しなければならない。 

a) 除去性能確認のため,定期的(約1年間以内)に電気伝導率計,又はそれに準じる装置を用いて透過

水の水質を測定し,逆浸透膜に劣化が生じていないことを確認する。 

b) 供給水入口に設置した逆流防止弁などの逆流防止装置が,正しく機能を発揮していることを確認する。 

c) 製造業者又は販売業者は使用者の逆浸透膜浄水器の使用状態を把握し,定期的に逆浸透膜を含むろ材

を交換する,又は交換しなければならないことを使用者に確実に通知する。 

8.3 

装置の衛生性 

吐水蛇口からの細菌侵入による逆汚染の対策を含む,装置全体に関する衛生性について,製造業者又

は販売業者は定期的な維持管理を行わなければならない。さらに,使用者が定期的に行わなければなら

ない維持管理の方法などを取扱説明書などに明記しなければならない。 

なお,定期的な維持管理で製造業者又は販売業者が行う場合で,かつ通常の使用時に必要性がない場合


16 

S 3242:2019  

  

にはその限りではない。 

8.4 

透過水の水質を測定するための装置 

使用者が行う維持管理のために透過水の水質を測定する電気伝導率計又はそれに準じる装置が附属され

ている場合は,附属する装置などは適切に校正されたものでなければならない。 

 

検査方法 

浄水器の検査は,形式検査2) と受渡検査3) とに区分し,検査の項目はそれぞれ次による。 

なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。 

注2) 製品の品質が,設計で示した全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。 

3) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める

特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。 

a) 形式検査項目 形式検査項目は,次による。 

なお,7.1に規定する範囲で部材の仕様を変更した場合など,品質に変化がないと考えられる項目に

ついて省略することができる。 

1) 外観検査(浄水器完成品及びそれを使用するための部材) 

2) ろ過流量 

3) ろ過能力 

4) 最小動水圧 

5) 最低作動水圧(加圧ポンプをもつものに限る。) 

6) 耐圧性能 

7) 水撃限界性能 

8) 逆流防止性能 

9) 耐久性能 

10) 耐寒性能(耐寒性能をもつものに限る。) 

11) 浸出性能 

12) 容量(貯留タンクをもつものに限る。) 

13) 表示 

b) 受渡検査項目 

受渡検査項目は,外観検査(浄水器完成品及びそれを使用するための部材)とする。 

 

10 

こん(梱)包 

こん包は,JIS S 3241の箇条9[こん(梱)包]の規定による。 

 

11 

表示 

11.1 

本体及び包装容器 

家庭用逆浸透膜浄水器には,家庭用品品質表示法に規定する表示を行う。 

表示する事項については,次のとおりとする。 

なお,浄水器本体の表示については,b) 及びn) を必須とし,ラベルの貼り付けなどによって浄水器本

体から容易に剝がれない方法とする。 

a) 規格の番号及び名称 


17 

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b) 製造業者名又はその略号及び住所又は電話番号 

c) 材料の種類 

d) ろ材の種類 

e) ろ過流量 

f) 

使用可能な最小動水圧又は最低作動水圧 

g) 回収率(密閉式ろ過水タンクをもつものは回収率として回収効率を表示する。) 

h) 浄水能力 

i) 

ろ材の取換時期の目安 

j) 

容量(貯留タンクをもつ逆浸透膜浄水器に限る。) 

k) 逆浸透膜浄水器の基本性能 

l) 

運転開始時の放流時間(時間又は水量)(連続式逆浸透膜浄水器に限る。) 

m) 使用電圧及び消費電力量(ポンプなど電力消費機器を使用する場合に限る。) 

n) 使用上の注意 

使用上の注意には,衛生性担保のため,一定期間使用しない場合の適正な放流時間(水量),フィル

タ類の処置方法などを適切な場所に表示する(一定期間使用しない場合に,自動で放流が行われるな

どの衛生性を担保できる装置の構成になっている場合には省略できる。)。 

11.2 

取扱説明書 

11.2.1 

一般 

取扱説明書には,次の事項を記載しなければならない。また,データシートなどに記載した場合はこれ

を製品に添付しなければならない。 

11.2.2 

使用初期の放流 

8.1の規定に基づいて未使用の逆浸透膜を使用開始する場合の透過水の適正な放流時間(水量)を取扱説

明書に表示しなければならない。 

なお,次に示す場合はこれに加えてそれぞれを表示をしなければならない。 

a) 連続式逆浸透膜浄水器においては,再起動した後の透過水の適正な使用前放流時間(水量)を取扱説

明書のほか,浄水器本体の適切な場所に表示しなければならない。ただし,適切な場所は製品の大き

さなどに応じて使用者の見やすい場所とする。 

注記 この表示は家庭用品品質表示法に基づく表示のうち,“使用上の注意”に含まれる。 

b) 透過水タンク式逆浸透膜浄水器においては,再起動した後などにおいて透過水タンク内の水質が仕様

の範囲で低下することがあることを取扱説明書などに表示しなければならない。ただし,透過水の水

質が低下したとき,又は定期的(除去率が低下するまでの期間に安全率を考慮した期間)に自動的に

排水する機構をもつものを除く。 

11.2.3 

逆浸透膜浄水器の性能,警告などの表示 

逆浸透膜浄水器は性能が適切に維持されていることを確認するために,性能データシート,取扱説明書

などに透過水の水質を適切に維持できる方法を規定するか,又はそのための定期的な維持管理の必要性を

記載しなければならない。 

a) 透過水の水質を測定するための装置の使用方法 透過水の水質を測定するための,電気伝導率計又は

それに準じる装置が附属されている場合は,校正の方法を含むそれらの操作方法が取扱説明書に記載

されていなければならない。 

b) 化学物質など除去性能低下の警告の表示 逆浸透膜浄水器では性能が一時的に低下する現象があるこ


18 

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とを取扱説明書に明記しなければならない。また,逆浸透膜の劣化などが原因で浄水器が仕様書どお

りの機能を果たしていない場合があることを取扱説明書に記載しなければならない。 

c) 能力に限界のあるろ材フィルタなどの交換の説明 逆浸透膜前後に活性炭などの能力に限界のある

ろ材フィルタが設置されている場合,そのフィルタの交換の必要性を取扱説明書などで説明しなけれ

ばならない。また,b) に示す性能低下を防ぐ目的でろ材としてイオン交換樹脂等を活性炭フィルタな

どと分けて個別に使用する場合,その旨を取扱説明書に明記し,活性炭などとは別にろ材の取換時期

の目安を明記する。 

11.2.4 その他の記載事項 

取扱説明書に記載する,使用方法(使用始めに必要な透過水の排出に関する事項などを含む。)に関する

事項は,次による。 

a) 使用上の注意に関する事項 

b) 未使用の逆浸透膜の使用開始時における透過水の放流に関する事項 

c) 透過水の取扱いに関する事項 

d) 透過水の水質を適切に維持する方法 

e) 透過水の水質が一時的に低下する場合があること 

f) 

透過水タンクの水質が仕様の範囲で低下すること(透過水タンクをもつ浄水器に限る。) 

g) 製品の取付工事が必要な場合は,取付工事に関する事項 

h) 取り換える必要のあるろ材(交換フィルタなど)がある場合は,取換時期・取換方法に関する事項 

i) 

能力に限界のあるろ材として,イオン交換樹脂を使用する場合は,その事項。 

j) 

製品の日常の手入れに関する事項 

k) 水質測定のための装置の取扱方法(水質測定のための装置を備えるものに限る。) 

l) 

問題発生時の対応,メンテナンスに関する事項 

m) 使用電圧及び消費電力量(ポンプなど電力消費機器を使用する場合に限る。) 

n) その他必要とする事項 

 


19 

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附属書A 

(規定) 

能力に限界があるろ材のろ過能力促進試験 

 

A.1 概要 

この附属書は,逆浸透膜浄水器に使用される浄水能力に限界のあるろ材について,各除去対象物質のろ

過能力の促進試験を規定する。逆浸透膜浄水器に使用される能力に限界のあるろ材フィルタ部分を取り外

し,装置本体と別途で試験を行う。 

対象となる能力に限界のあるろ材は,次のとおりとする。 

− 逆浸透膜の前段に装着するフィルタ(プレフィルタ) 

− 逆浸透膜の後段に装着するフィルタ(ポストフィルタ) 

 

試験に関してはJIS S 3201を参照しているが,活性炭フィルタなど能力に限界のあるろ材に対して逆浸

透膜浄水器に設定されたろ過流量以上の,製造業者の定める流量によって通水し,ろ過能力を求めるもの

である。この附属書ではJIS S 3201に規定されていない部分を規定する。この附属書の対象となる除去対

象物質は,JIS S 3201の6.5(ろ過能力試験)に示す物質とする。 

 

A.2 試験方法 

除去対象物質ごとの試験方法は,JIS S 3201に規定するろ過能力試験の方法による。その場合の試験流

量はそれぞれ製造業者の定めるところによるが,逆浸透膜浄水器に設定された値以上であることとする。 

 

A.3 計算 

逆浸透膜の前段に設けられる,プレフィルタなどの場合は,試験で得られた透過水量を次に従って総透

過水量を求める。 

100

per

R

V

V

 

ここに, 

V: 前段に設けられるプレフィルタにおける総透過水量 

 

Vper: 試験で求められた透過水量 

 

R: 回収率4)(%) 

 

注4) 密閉式透過水タンクをもつ逆浸透膜浄水器の場合は,回収率に代わり回収効率(%)を用いる。 

なお,逆浸透膜の後段に装着するポストフィルタの場合は,試験で得られた透過水量を総透

過水量として求める。 

 

A.4 表示 

この附属書の規定によって得られた総ろ過水量は,製造業者によって定められた流量及び圧力による促

進条件によって求められたものである。したがって,この規定によって得られた総ろ過水量を表示する場

合は次のとおりとする。 

a) 家庭用品品質表示法に基づく品質表示のそれぞれの除去対象物質の総ろ過水量は,JIS S 3201の試験

に基づくものを表示する必要があるため,これには使用することができない。 


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S 3242:2019  

  

b) 表示に際しては,試験規格及び試験条件の表示を行う必要がある。 

c) 家庭用品品質表示に基づく表示項目とは別に,“JIS S 3242の附属書Aに基づく浄水能力(促進試験方

法による)”と明記した上で表示する。表示の一例を,図A.1に示す。 

d) 複数のフィルタを試験した場合,試験したフィルタごとに表示する。 

 

 

図A.1−促進試験による浄水能力の表示の例 

JIS S 3242の附属書Aに基づく浄水能力 

(促進試験方法による) 

遊離残留塩素 

8 500 L 

総トリハロメタン 

8 500 L 

クロロホルム 

8 500 L 

ブロモジクロロメタン 

8 500 L 

ジブロモクロロメタン 

8 500 L 

ブロモホルム 

8 500 L 

テトラクロロエチレン 

8 500 L 

トリクロロエチレン 

8 500 L 

農薬(CAT) 

8 500 L 

かび臭(2-MIB) 

8 500 L 

濁り 

8 500 L 

 除去率 80 %(濁りはろ過流量50 %) 

試験条件 ろ過流量4.0 L/min 


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附属書B 

(規定) 

逆浸透膜によって除去する特定物質[ひ素(五価)]の除去性能試験 

 

B.1 

概要 

この附属書は,水道水以外の飲用される井戸水(地下水)などに基準値を超えて混入する可能性がある

特定物質のうちひ素(五価)の除去性能試験を規定する。ひ素(五価)は,使用する逆浸透膜によって除

去される特定物質であり,その除去性能試験を規定したものである。 

注記 この附属書に規定する試験方法はNSF/ANSI 58及びNSF/ANSI 53を参考に記載した。 

 

B.2 

ひ素(五価) 

ひ素(五価)の除去性能試験のための原水の濃度,使用する試薬,試験の合格基準である基準値及び試

験方法を表B.1に示す。 

逆浸透膜によるひ素除去性能は,価数によって異なる。ひ素(五価)5) は,逆浸透膜で除去することが

できる。ひ素(三価)6) は,検出可能な遊離残留塩素又は他の酸化剤の存在によって,酸化されひ素(五

価)になる。一部の水道には,ひ素(五価)だけを含むことがある。ひ素(五価)除去性能に関する基準

は,次に示すa) 及びb) の判定基準のうち一つに該当する浄水器に対してだけ設定することができる。 

a) 遊離残留塩素が,逆浸透膜浄水器の入口で検出される又は逆浸透膜浄水器の前段階にて添加されてい

る。 

b) 逆浸透膜浄水器の入口の供給水には,ひ素(五価)だけが含まれることが実証されている。 

注5) As(V),As(+5) 及びひ酸塩としても知られている。 

6) As(III),As(+3) 及び亜ひ酸塩としても知られている。 

 

表B.1−逆浸透膜によって除去するひ素(五価),原水の濃度,試薬及び試験方法 

特定物質 

平均原水濃度 

基準値 

試薬 

試験方法 

ひ素(五価) 

0.30±0.03 mg/L(ひ素と
して) 

0.01 mg/L 

Na2HAsO4・7H2O 

水質基準に関する省令の規定に
基づき厚生労働大臣が定める方
法(平成15年厚生労働省告示第
261号) 

 

B.3 

除去性能 

逆浸透膜浄水器によるひ素(五価)の除去性能は,B.4によって試験した全ての時点で,ろ過水に含ま

れるひ素(五価)の濃度が表B.1の基準値に示す値を超えてはならない。 

 

B.4 

試験 

B.4.1 原水を作製するための水 

a) 温度 常温における試験中の温度変化は,±3 ℃とする。 

b) 水 試験に使用する水は,遊離残留塩素を含まない脱イオン水を用い,試験中は表B.2に示す条件を

維持する。 


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表B.2−試験に使用する水 

項目 

規格値 

濁度 

1度以下 

pH 

7.5±0.5 

水温 

20±3 ℃ 

電気伝導率 

0.1 mS/m以下 

 

B.4.2 装置及び器具 

7.4.1のa) による。 

B.4.3 試験操作の準備 

逆浸透膜の前後に装着されている,能力に限界のあるろ材フィルタなどは,あらかじめ取り外し,逆浸

透膜単体として試験を行う。 

 

B.5 

試験方法 

試験は次による。測定操作に先立ち,供試浄水器の使用方法によって逆浸透膜のじゅん養運転を実施す

る。 

a) 原水の調製 

1) B.4.1に規定する水に,あらかじめ濃度が200〜500 mg/Lになるように,JIS K 8150に定める塩化ナ

トリウムを加える。 

2) 原水は表B.1に記載する試薬を加え調製することとする。 

b) 試験圧力 試験圧力は,初期動水圧0.35±0.018 MPaにて通水する。 

なお,設計上の給水圧力が上記動水圧より低い場合は設計上の給水圧力を初期動水圧として通水す

る。 

c) 通水操作 通水操作は次による。 

1) 逆浸透膜を,製造業者の取扱説明書に従って表B.2に規定した水を使用し,あらかじめ洗浄してお

く。 

2) B.5 a) で調製した原水を使用し,b) に示す圧力にて通水する。 

d) 採水 採水の方法は7.4.1のe) に定める方法による。 

e) 分析 採水した透過水は,速やかにひ素(五価)の濃度を分析する。分析方法は水質基準に関する省

令の規定に基づき厚生労働大臣が定める方法(平成15年厚生労働省告示第261号)に規定する方法に

よる。 

 

B.6 

計算 

除去率の計算は次に示す式による。除去率は,小数点以下2桁目を四捨五入によって,小数点以下1桁

に丸める。 

100

1

S

f

C

C

j

Re

 

ここに, 

Rej: 除去率(%) 

 

Cf: 透過水中の濃度 

 

CS: 原水中の濃度 

 


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S 3242:2019  

 

B.7 

表示 

この附属書の規定によって得られた逆浸透膜によって除去できるひ素(五価)の除去性能を表示する場

合は,次のとおりとする。 

a) 家庭用品品質表示法に基づく品質表示のそれぞれの除去対象物質の総ろ過水量は,JIS S 3201の試験

に基づくものを表示する必要があるため,これには使用することができない。 

b) 表示に際しては,試験規格及び試験条件の表示を行う。 

c) 家庭用品品質表示に基づく表示項目とは別に,“JIS S 3242の附属書Bに基づく逆浸透膜によって除

去できる特定物質除去性能”と明記した上で透過水の濃度の値及び除去率を表示する。表示の一例を,

図B.1に示す。 

 

 

図B.1−逆浸透膜によって除去できる特定物質除去性能の表示例 

JIS S 3242の附属書Bに基づく浄水性能 

逆浸透膜に依存する特定物質除去性能 

 

ひ素(五価):0.006 mg/L(除去率98 %) 

 

この逆浸透膜浄水器で処理した水に含まれるひ素(五価)の濃度は

0.010 mg/Lを超えない。 


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附属書C 
(規定) 

逆浸透膜によって除去する特定物質(硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素)の除去

性能試験 

 

C.1 概要 

この附属書は,水道水以外の飲用される井戸水などに基準値を超えて混入する可能性がある特定物質の

うち硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の除去性能試験を規定する。硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素は,使用する

逆浸透膜によって除去される特定物質であり,その除去性能試験を規定したものである。 

注記 この附属書に規定する試験方法はNSF/ANSI 58及びNSF/ANSI 53を参考に記載した。 

 

C.2 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 

硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の除去性能試験のための原水の濃度,使用する試薬,試験の合格基準であ

る基準値及び試験方法を表C.1に示す。 

また,原水の中には硝酸態窒素として30 mg/Lを超えるところがあり,より毒性の強い亜硝酸態窒素が

含まれることがある。そのような水道では最大許容濃度に適合するろ過水を保証するため,追加の処理方

法及び/又は個別の設計による装置を付加しなければならない。表C.1に示す10 mg/Lの基準値のうち,

亜硝酸態窒素は1.0 mg/Lを超えないものとする。 

 

表C.1−逆浸透膜によって除去する硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の原水の濃度,試薬及び試験方法 

特定物質 

平均原水濃度 

基準値 

試薬 

試験方法 

硝酸態窒素及び 
亜硝酸態窒素 

30.0±3 mg/L 
 
(27 mg/L NO3-N及び 
3 mg/L NO2-N) 

10 mg/L 
 
(ただし,亜硝酸
態窒素は1.0 mg/L
を超えないこと) 

NaNO3,NaNO2 

水質基準に関する省令
の規定に基づき厚生労
働大臣が定める方法(平
成15年厚生労働省告示
第261号) 

 

C.3 除去性能 

逆浸透膜浄水器による硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の除去性能は,C.4によって試験した全ての試料に

含まれる硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の濃度の平均値及び全体数の90 %の試料の濃度が,表C.1の基準値

に示す値を超えてはならない。 

 

C.4 試験 

C.4.1 原水を作製するための水 

a) 温度 常温における試験中の温度変化は,±3 ℃とする。 

b) 水 試験に使用する水は,遊離残留塩素を含まない脱イオン水を用い,試験中は表C.2に示す条件を

維持する。 


25 

S 3242:2019  

 

表C.2−試験に使用する水 

項目 

規格値 

濁度 

1度以下 

pH 

7.5±0.5 

水温 

20±3 ℃ 

電気伝導率 

0.1 mS/m以下 

 

C.4.2 装置及び器具 

7.4.1のa) による。 

C.4.3 試験操作の準備 

逆浸透膜の前後に装着されている,能力に限界のあるろ材フィルタなどは,あらかじめ取り外し,逆浸

透膜単体として試験を行う。 

 

C.5 試験方法 

試験は次による。測定操作に先立ち,供試浄水器の使用方法によって逆浸透膜のじゅん養運転を実施す

る。 

a) 原水の調製 原水の調製は,次による。 

1) C.4.1に規定する水に,あらかじめ濃度が750±40 mg/LとなるようにJIS K 8150に定める塩化ナト

リウムを加える。 

2) 原水は表C.1に記載する試薬を加え調製することとする。 

b) 試験圧力 試験圧力は,初期動水圧0.35±0.018 MPaにて通水する。 

なお,設計上の給水圧力が上記動水圧より低い場合は設計上の給水圧力を初期動水圧として通水す

る。 

c) 通水操作 通水操作は,次による。 

1) 逆浸透膜を,製造業者の取扱説明書に従って表C.2に規定した水を使用し,あらかじめ洗浄してお

く。 

2) C.5 a) に示す項目ごとの原水を使用し,b) に示す圧力で通水する。 

d) 採水 採水の方法は7.4.1のe) に定める方法による。 

e) 分析 採水した透過水は,速やかに硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の濃度を分析する。分析方法は,水

質基準に関する省令の規定に基づき厚生労働大臣が定める方法(平成15年厚生労働省告示第261号)

に規定する方法による。 

 

C.6 計算 

除去率の計算は次に示す式による。除去率は,小数点以下2桁目を四捨五入によって,小数点以下1桁

に丸める。 

100

1

S

f

C

C

j

Re

 

ここに, 

Rej: 除去率(%) 

 

Cf: 透過水中の濃度 

 

CS: 原水中の濃度 

 


26 

S 3242:2019  

  

C.7 表示 

この附属書の規定によって得られた逆浸透膜によって除去できる硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の除去性

能を表示する場合は,次のとおりとする。 

a) 家庭用品品質表示法に基づく品質表示のそれぞれの除去対象物質の総ろ過水量は,JIS S 3201の試験

に基づくものを表示する必要があるため,これには使用することができない。 

b) 表示に際しては,試験規格及び試験条件の表示を行う。 

c) 家庭用品品質表示に基づく表示項目とは別に,“JIS S 3242の附属書Cに基づく逆浸透膜によって除

去できる特定物質除去性能”と明記した上で透過水の濃度の値及び除去率を表示する。表示の一例を,

図C.1に示す。 

 

 

図C.1−逆浸透膜によって除去できる特定物質除去性能の表示例 

 

JIS S 3242の附属書Cに基づく浄水性能 

逆浸透膜に依存する特定物質除去性能 

 

硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素:4.5 mg/L(除去率85 %) 

 

この逆浸透膜浄水器で処理した水に含まれる硝酸態及び亜硝

酸態の濃度は10 mg/Lを超えず,かつ亜硝酸態窒素は1.0 mg/L

を超えない。 


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附属書D 
(規定) 

溶解性蒸発残留物測定方法−電気伝導率測定による簡易法 

 

D.1 概要 

この附属書は,溶解性蒸発残留物除去性能の測定試験において,溶解性蒸発残留物の濃度を電気伝導率

計を用いて簡易的に求める測定方法を規定する。 

 

D.2 試薬 

試薬は,次による。 

a) 塩化ナトリウム JIS K 8150による。 

b) 塩化ナトリウム溶液(300 mg/L) 塩化ナトリウム0.30 gを,JIS K 0557に規定する水A2,A3又は

A4で全量を1 Lとしたもの。 

 

D.3 分析操作 

D.3.1 試料の測定操作 

a) 電気伝導率の測定は,JIS K 0130による。 

b) D.3.2によって作成した検量線から,試料の溶解性蒸発残留物濃度を算出する。 

D.3.2 検量線の作成 

検量線の作成は,次による。 

a) 塩化ナトリウム溶液を段階的に,水で希釈する。 

b) D.3.1と同様に操作して,電気伝導率を測定する。 

c) JIS K 0101の16.(懸濁物質及び蒸発残留物)に規定する方法で,溶解性蒸発残留物濃度を測定する。 

d) 電気伝導率と溶解性蒸発残留物との関係を求め,検量線を作成する。