>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

 

日本工業規格          JIS 

 

S 3106 - 1994 

 

 

家庭用除湿剤 

Dehumidifying agent for home use 

 

 

1. 適用範囲 この規格は,一般家庭の押入れ,たんすなど比較的狭い空間において除湿を目的として使

用するもので,除湿を行うための吸湿剤の成分に塩化カルシウム,酸化カルシウム,塩化マグネシウム及

びシリカゲルを使用した家庭用除湿剤(以下,家庭用除湿剤という。)について規定する。ただし,商品の

包装用のもの並びに食品及び人体に使用するものを除く。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS C 1601 指示熱電温度計 

JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条 

JIS K 0102 工場排水試験方法 

JIS K 8122 塩化カルシウム二水和物(試薬) 

JIS L 1086 接着しん地試験方法 

JIS P 3801 ろ紙(化学分析用) 

JIS P 8113 紙及び板紙の引張強さ試験方法 

JIS R 9001 工業用石灰 

JIS S 6037 マーキングペン 

JIS Z 0701 包装用シリカゲル乾燥剤 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

JIS Z 8801 標準ふるい 

 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 防湿シート 使用前に透湿膜を通して空気中の水蒸気を吸湿剤が吸収しないように,透湿膜の外側に

施すシート。 

(2) 外袋 使用前に透湿膜を通して空気中の水蒸気を吸湿剤が吸収しないように,透湿膜の外側に施す袋。 

(3) 透湿膜 吸湿剤と空気との境界にあって,空気中の水蒸気が通過する量を調整する膜。 

(4) 潮解液 吸湿剤が,空気中の水蒸気を吸収して溶けた液。 

(5) 再生使用形 吸湿剤(家庭用除湿剤の透湿膜などをはがすなどして取りだしたものを除く。)が吸湿し

た水分を,太陽熱,温風などで蒸発させることによって,再び使用できるもの。 

 

3. 種類 家庭用除湿剤の種類は,構造によって分類し,表1のとおりとする。 


S 3106 - 1994  

表1 種類 

種類 

構造 

パックタイプ 

使い切り形 

図1の(1)参照 

再生使用形 

タンクタイプ 

使い切り形 

図1の(2)参照 

詰替形 

図1の(3)参照 

ガードタイプ 

使い切り形 

図1の(4)参照 

詰替形 

図1の(5)参照 

シートタイプ 

使い切り形 

図1の(6)参照 

再生使用形 

詰替用 

使い切り形 

図1の(3)及び(5)参照 

図1 家庭用除湿剤の構造 

(1) パックタイプの一例 

(2) タンクタイプ(使い切り形)の一例 

 

(3) タンクタイプ(詰替形)の一例 

 

備考 詰替用は,詰替形の容器にセットして使用するもので,吸湿剤などの内容物だけを入れ替えるものは含まない。 

 


S 3106 - 1994  

図1 (続き) 

(4) ガードタイプ(使い切り形)の一例 

 

(5) ガードタイプ(詰替形)の一例 

 

備考 詰替用は,詰替形のガードにセットして使用するもので,吸湿剤などの内容物

だけを入れ替えるものは含まない。 

(6) シートタイプの一例 

(a) 樹脂などに吸湿剤を含浸などさせたもの 

 

(b) パックタイプを複数個連ねたもの 

 

 


S 3106 - 1994  

4. 品質 

4.1 

外観 外観は,容器,ガード及び外袋にきず,破損などがなく,吸湿剤などの内容物の漏れがあっ

てはならない。 

4.2 

防湿性 容器,防湿シート,外袋などの防湿性は,7.2によって試験したとき,表示されている標準

除湿量(2個以上の家庭用除湿剤が外袋で包装されているものは,この項に限り,包装されているものの

標準除湿量を合計した量とする。)に対する吸湿量が3%以下でなければならない。 

4.3 

容器,ガード及び外袋の強度 容器,ガード及び外袋の強度は,次のとおりとする。 

(1) 容器及びガード 吸湿剤に塩化カルシウム,酸化カルシウム及び塩化マグネシウムを使用したものは,

7.3.1によって試験したとき,内容物の漏れ,内容物の漏れにつながる破損,内部に使用上支障がある

変形などがあってはならない。ただし,4.5に規定するプラスチック製容器などの耐寒性を適用するも

のは,耐寒性試験の結果をこの試験の結果としてもよい。 

(2) 外袋[ガードタイプ(詰替形)は除く。] 7.3.2によって試験したとき,内容物の漏れ,内容物の漏

れにつながる破損,内部に使用上支障がある変形などがあってはならない。 

4.4 

透湿膜の接着強度 吸湿剤に塩化カルシウム,酸化カルシウム及び塩化マグネシウムを使用したも

のは,7.4によって試験したとき,透湿膜の接着強度が8.0N以上の強度でなければならない。 

4.5 

プラスチック製容器などの耐寒性 プラスチック製の容器,ガード,中容器及びふたの耐寒性は,

7.5によって試験したとき(ただし,吸湿剤に塩化カルシウム,酸化カルシウム及び塩化マグネシウムを使

用していないものは,圧縮試験を省略してもよい。),内容物の漏れ,内容物の漏れにつながる破損,使用

上支障がある変形などがあってはならない。 

4.6 

安定性 安定性は,使用方法に応じて次のとおりとする。 

(1) 置いて使用するもの(潮解液がたまるものに限る。) 置いて使用するものは,7.6(1)によって試験し

たとき,前,後,左及び右の各方向について傾斜角15°の角度で転倒してはならない。ただし,潮解

液がたまるものでも,使用方法が使用中に転倒しない方法であり,かつ,その使用方法を9.(7)に具体

的に明記したものは除く。 

(2) つり下げて使用するもの つり下げて使用するものは,7.6(2)によって試験したとき,フックなどのつ

り具が外れるなどの異常があってはならない。 

4.7 

有害物質 吸湿剤などの内容物に含まれる有害物質は,7.7によって試験したとき,表2に適合しな

ければならない。 

表2 有害物質の溶出量 

単位mg/l 

有害物質 

溶出量(1) 

鉛 

3.0 

以下 

カドミウム 

0.3 

以下 

ひ素 

1.5 

以下 

全水銀 

0.005 以下 

六価クロム 

1.5 

以下 

注(1) 溶出量は,検液の体

積に対する有害物質
量である。 

4.8 

標準除湿量 標準除湿量は,7.8によって試験したとき,表示値以上でなければならない。ただし,

再生使用形には適用しない。 


S 3106 - 1994  

4.9 

再生使用形の標準除湿量 再生使用形の標準除湿量は,7.9によって試験したとき,表示値以上でな

ければならない。 

4.10 潮解液の耐漏えい性 潮解液がたまるものは,7.10によって試験したとき,潮解液の漏れがあって

はならない。 

4.11 透水による温度上昇 吸湿剤に酸化カルシウムを使用したものの透水による温度上昇は,7.11によ

って試験したとき,温度上昇が50℃以下でなければならない。 

4.12 吸湿剤の内容量 吸湿剤の内容量は,7.12によって試験したとき,その内容量が100gを超えるもの

は表示値に対して130

50gを超え100g以下のものは表示値に対して130

50g以下のものは表示値に対

して50

範囲でなければならない。 

4.13 詰替用の品質 詰替用の品質は,4.1,4.2,4.3(2),4.4,4.7及び4.12の規定を満足するとともに,

詰替用を未使用の詰替形の容器又はガードに詰め替えた状態で,4.3(1),4.5,4.6,4.8及び4.10の規定に

適合しなければならない。 

なお,4.3の規定は,使用前状態[図1(3)又は(5)の状態。]及び使用開始状態の通常の使用状態における

規定を満足すればよい。 

 

5. 構造 透湿膜などに直接物が接触したとき,吸湿した水分が浸出することによって物をぬらすなどの

異常が生じるおそれのあるものは,物が直接接触しにくい構造であること。 

 

6. 材料 

6.1 

吸湿剤の原材料 吸湿剤の原材料は,次のとおりとする。 

(1) 塩化カルシウム JIS K 8122に規定する塩化カルシウム,食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基

づく食品,添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)第2添加物Dの塩化カルシウム又

はこれらと同等以上のものとする。 

(2) 酸化カルシウム JIS R 9001に規定する特号の生石灰又はこれと同等以上の酸化カルシウムとする。 

(3) シリカゲル JIS Z 0701に規定するシリカゲル又はこれと同等以上のものとする。 

(4) 塩化マグネシウム 純度が95%以上の塩化マグネシウム (MgCl2・6H20) とする。 

6.2 

透湿膜の材料 透湿膜の材料は,吸湿剤に酸化カルシウムを使用したものは,次の規定に適合しな

ければならない。この場合,試験条件は,温度25±2℃,湿度 (85±5) %とする。 

(1) 引張強さ及び伸び率 引張強さ及び伸び率は,JIS P 8113に規定する方法に準じて試験を行い,縦方

向及び横方向について表3に適合しなければならない。この場合,試験片の幅は15mmとする。 

表3 引張強さ及び伸び率 

透湿膜の方向 

引張強さN 

伸び率 % 

縦方向 

40.0以上 

3.5以上 

横方向 

30.0以上 

 

(2) 引裂強さ 引裂強さは,JIS L 1086の6.10(引裂強さ)に規定する方法に準じて試験を行い,縦方向

及び横方向ともに3.0N以上でなければならない。 

(3) 破裂強さ 破裂強さは,JIS L 1086の6.11(破裂強さ)に規定する方法に準じて試験を行い,0.25N/mm2

以上でなければならない。 

備考 引張強さ,引裂強さ及び破裂強さに用いる試験機は,当分の間,引張強さ,引裂強さ又は破裂

強さが,従来単位によって表示されたものを使用してもよい。この場合,引張強さ及び引裂強


S 3106 - 1994  

さは,1kgf=9.806 65N,破裂強さは,1kgf/cm2=0.098 066 5N/mm2の換算率でSI単位に換算し,

JIS Z 8401によって引張強さ及び引裂強さにあっては小数点以下1けた,破裂強さにあっては

2けたに丸める。 

 

7. 試験方法 

7.1 

数値の丸め方 試験結果は,規格値より1けた下の位まで求め,JIS Z 8401によって,規格値のけ

たに丸める。 

7.2 

防湿性 防湿性の試験は,次のとおり行う。 

(1) 最小目盛が0.1g以下のはかりを用いて,外装箱,包装(外袋を除く。)などから取り出した使用前状

態の試験品の質量を測定する。 

(2) 温度25±2℃,湿度 (80±5) %の雰囲気中に30日間置いた後,質量を測定する。 

(3) (2)と(1)の差から吸湿量を求める。 

備考 あらかじめ作成した検量線に基づいて,24時間以上,30日未満の測定値から換算して吸湿量を

求めてもよい。 

7.3 

容器,ガード及び外袋の強度 

7.3.1 

容器及びガード 容器及びガードの強度の試験は,使用前状態及び使用開始状態の試験品について

(1)の圧縮試験を,使用開始状態の試験品及び使用終了状態[標準除湿量(再生使用形のものは,最初の1

回目の除湿量。)を除湿した状態。以下,同じ。]の試験品について(2)の落下衝撃試験を行う。 

(1) 圧縮試験 試験品の通常の使用状態及び転倒時の状態の方向について,厚さ30mm以上の平滑なかし

板又はこれと同等以上の堅さがある試験台の上に試験品を置き,次の方法によって行う。ただし,試

験品の形状・寸法などが対称であって,試験条件が同一となる場合は,いずれかの面について試験を

行う。 

なお,一面の試験ごとに新たな試験品を使用して,試験を行ってもよい。 

(a) 試験品の通常の使用状態及び転倒時の状態で上面中央部に押具などを載せることができる場合は,

図2に示すように,試験品の上面中央部に押具(2)を試験品及び押具の長手方向が互いに直角になる

ように置き,10kgのおもり(3)を1分間載せた後,容器又はガードの状態を調べる。 

また,転倒時の状態で押具などを載せたとき,転倒時の状態を保つことが困難な場合は,固定具

を用いて試験品を固定してもよい(図3参照)。 

注(2) 押具は,試験品に接する表面を平滑に仕上げたもので,おもりによって変形を生じない堅固な

ものであること。 

(3) 押具の質量を含む。 


S 3106 - 1994  

図2 容器の圧縮試験例 

 

(b) 試験品の通常の使用状態及び転倒時の状態で上面中央部に押具などを載せることが困難な場合は,

図3に示すように上面の形状に合わせることができる10kgのおもりを1分間載せた後,容器又はガ

ードの状態を調べる。 

また,転倒時の状態で押具などを載せたとき,転倒時の状態を保つことが困難な場合は,固定具

を用いて試験品を固定してもよい(図3参照)。 

図3 容器の圧縮試験例 

 

(2) 落下衝撃試験 試験品を厚さ30mm以上の平滑なかし板又はこれと同等以上の堅さがある試験台の面

に,1mの高さから,試験品の底面を下にして1回(詰替形にあっては1回ごと新しいものを詰め替

えて3回)落下させた後,容器又はガードの状態を調べる。 

なお,使用終了状態の試験は,飽和潮解液がたまるものは標準除湿量に相当する容量の水又は別に

作製した飽和潮解液を注入後密封した試験品を別に作製する。その他のものでは,使用開始状態の試

験品の落下衝撃試験の高さを1.5mにし,試験を行ってこの試験に代えてもよい。 

7.3.2 

外袋 外袋の強度の試験は,使用前状態の試験品について(1)の圧縮試験及び(2)の落下衝撃試験を

行う。 


S 3106 - 1994  

(1) 圧縮試験 試験品を図4に示すように,厚さ30mm以上の平滑なかし板又はこれと同等以上の堅さが

ある試験台の上に試験品を置き,次の方法によって試験を行う。 

なお,試験品の置き方は,通常の状態及び転倒時の状態とする。ただし,形状の薄いものは,横に

した状態の上下面とする。 

また,試験品の形状・寸法などが対称であって,試験条件が同一となる場合は,いずれかの面につ

いて試験を行ってもよい。 

また,一面の試験ごとに新たな試験品を使用して,試験を行ってもよい。 

(a) 試験品の上下面の場合又は通常の状態及び転倒時の状態で上面中央部に押具などを載せることがで

きる場合は,図4に示すように,試験品の上面中央部に押具(2)を試験品及び押具の長手方向が互い

に直角になるように置き,10kgのおもり(3)を1分間載せた後,外袋の状態を調べる。 

また,転倒時の状態で押具などを載せたとき,転倒時の状態を保つことが困難な場合は,固定具

を用いて試験品を固定してもよい(図5参照)。 

図4 外袋の圧縮試験例 

 

(b) 試験品の通常の状態及び転倒時の状態で上面中央部に押具などを載せることが困難な場合は,図5

に示すように上面の形状に合わせることができる10kgのおもりを1分間載せた後,外袋の状態を調

べる。 

また,転倒時の状態で押具などを載せたとき,転倒時の状態を保つことが困難な場合は,固定具

を用いて試験品を固定してもよい(図5参照)。 


S 3106 - 1994  

図5 外袋の圧縮試験例 

 

(2) 落下衝撃試験 試験品を厚さ30mm以上の平滑なかし板又はこれと同等以上の堅さがある試験台の面

に,1mの高さから,試験品の底面を下にして1回落下させた後,外袋の状態を調べる。 

7.4 

透湿膜の接着強度 透湿膜の接着強度の試験は,JIS L 1086の6.19(はく離強さ)に準じて試験を

行い,透湿膜の接着強度を調べる。 

なお,試験片の採取方法は,図6に示す例図によるが,規定の試験片の長さを採取できない場合は,試

験片の端部に適切な材料を接着などによって継ぎ足して規定の寸法とし,試験を行う。 

備考 透湿膜の接着強度に用いる試験機は,当分の間,接着強度が,従来単位によって表示されたも

のを使用してもよい。この場合,接着強度は,1kgf=9.806 65Nの換算率でSI単位に換算し,

JIS Z 8401によって小数点以下2けたに丸める。 

図6 透湿膜の接着強度試験 

(a) 試験片の採取例1 

 


10 

S 3106 - 1994  

図6 (続き) 

(b) 試験片の採取例2 

 

7.5 

プラスチック製容器などの耐寒性 プラスチック製容器などの耐寒性の試験は,試験品を温度0±

2℃の雰囲気中に24時間以上放置した後,速やかに7.3によって試験を行い(使用終了状態の落下衝撃試

験については,0.5mの高さから落下させることとする。),容器などの状態を調べる。 

7.6 

安定性 安定性の試験は,次のとおりとする。 

(1) 置いて使用するもの 使用開始状態の試験品及び使用終了状態の試験品について,水平に置いた平滑

な木製の試験板の上に試験品を静置し,前,後,左及び右の各方向について試験板を徐々に傾けたと

き,試験品が転倒するときの角度を測定する。ただし,試験品の形状,寸法などが対称であって,試

験条件が同一となる場合は,いずれか一方向について試験を行えばよい。 

(2) つり下げて使用するもの 使用開始状態の試験品に,標準除湿量の1.5倍に相当する質量のおもりを

加えて,1分間つり下げた後,つり具の状態を調べる。 

7.7 

有害物質 有害物質の試験は,次のとおりとする。 

(1) 検液の作製 検液の作製は,次のとおりとする。 

(a) 吸湿剤などの内容物が粉末状以外で,粒径が4.75mmを超える場合及び固形状のシートタイプの場

合は,粉砕した後,JIS Z 8801に規定するふるいの呼び寸法が4.75mm及び1mmのふるいを用いて

粒径が1mmを超え4.75mm以下となるように試料を作成する。ただし,吸湿剤などの内容物が粉末

状又は粒径が4.75mm以下の場合は,そのままのものを試料とする。 

(b) 試料を溶媒(0.02mol/l水酸化ナトリウム溶液又は0.02mol/l塩酸を用いてpH値を5.8〜6.3とした水)

に,濃度(4)0.1g/mlとなるように溶かし,かつ,その全量が500ml以上となるように試料液を調製す

る。 

注(4) 濃度は,次の式によって算出する。 

V

m

B

 

ここに, 

 濃度 (g/ml) 

 

m: 試料の質量 (g) 

 

V: 溶媒の体積 (ml) 

(c) 調製した試料液を振とう機(あらかじめ振とう回数を毎分約200回に,振とう幅を4cm以上5cm以

下に設定する。)を使用して,常温 (5〜35℃) で6時間連続して振とうし,有害物質を溶出する。 

(d) (c) で溶出した液を,孔径1

ラス繊維ろ紙を用いてろ過した後の溶液(ろ過が著しく困難な


11 

S 3106 - 1994  

場合は,当該試料液を毎分約3 000回転で20分間遠心分離した後の上澄み液)を検液とする。 

(2) 方法 方法は,有害物質の種類ごとに表4に示す試験方法による。 

表4 方法 

有害物質の種類 

試験方法 

鉛 

JIS K 0102の54.[鉛 (Pb)]に規定する方法 

カドミウム 

JIS K 0102の55.[カドミウム (Cd)]に規定する方法 

ひ素 

JIS K 0102の61.[ひ素 (As)]に規定する方法 

全水銀 

附属書に規定する方法 

六価クロム 

JIS K 0102の65.2〔クロム (VI) [Cr (VI)]〕に規定する方法 

(3) 計算 検液の体積に対する有害物質の量は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって,全水銀は

小数点以下3けた,その他は小数点以下1けたに丸める。 

3

10

C

 

ここに, C: 検液の体積に対する有害物質の量 (mg/l) 
 

m: 検液に含まれる有害物質の質量 (mg) 

 

V: 検液の体積 (ml) 

7.8 

標準除湿量 標準除湿量の試験は,使用開始状態の試験品を温度25±2℃,湿度 (80±5) %の雰囲気

中に,当該試験品に表示されている有効期間(有効期間に幅がある場合は,その最大とする。)の間置いた

ときの除湿量を調べる。 

なお,あらかじめ作成した検量線に基づいて,表示されている有効期間より短い適切な期間の測定値か

ら換算して除湿量を求めてもよい。 

7.9 

再生使用形の標準除湿量 再生使用形の標準除湿量の試験は,7.8の試験を行い,初回の除湿量を求

めた後,当該試験品に表示されている有効期間(有効期間に幅がある場合は,その最大とする。)の間,当

該試験品に表示されている再生方法に従って再生を繰り返し,再生の都度7.8の試験を行い,総除湿量を

求める。 

7.10 潮解液の耐漏えい性 潮解液の耐漏えい性の試験は,使用開始状態の試験品を温度25±2℃,湿度 

(80±5) %の雰囲気中に,当該試験品に表示されている有効期間(有効期間に幅がある場合は,その最大と

する。)の間置いた後,次のとおり行う。 

なお,この試験は,標準除湿量に相当する容量の水又は別に作製した飽和潮解液を注入後,密封した試

験品を用いて試験を行ってもよい。 

(1) タンクタイプ 図7に示すように,JIS P 3801に規定する5種A又はBのろ紙にJIS S 6037に規定す

る“あか”の水性のマーキングペン(5)によって5mm間隔で,できる限り均一な線を升目状に引いて

乾燥させ,その上に試験品を逆さに置いて24時間放置した後,ろ紙の線のにじみを調べる。 

注(5) 耐水性及び耐洗濯性と表示してあるものは除く。 


12 

S 3106 - 1994  

図7 タンクタイプの潮解液の耐漏えい性試験 

 

(2) その他のもの 図8に示すように,JIS P 3801に規定する5種A又はBのろ紙[(1)と同様に升目状の

線を引いて乾燥させたもの]の間に試験品を置いて,標準除湿量の2倍に相当する質量のおもりを載

せて24時間放置した後,ろ紙の線のにじみを調べる。 

図8 その他のものの潮解液の耐漏えい性試験 

 

7.11 透水による温度上昇 透水による温度上昇の試験は,次のとおり行う。 

(1) 図9に示すように試験品が収まる寸法[図9中ビーカー内壁から試験品の対角線の端(吸湿剤部分の

端)までの長さのA1及びA2の和は,0以上27mm以下とし,ヒートシール部は,折れても差し支えな

い。]のビーカー又はガラス容器に使用開始状態の試験品一個を中央に入れる。 

(2) JIS C 1601に規定するK熱電対0〜300℃0.5級指示熱電温度計を用い,温度計の検出端をろう付けし

た銅板(JIS H 3100に規定する銅板を直径30mm,厚さ1.0mmの円盤状にしたもの)を試験品の表面

中央部に固定する。 

(3) 温度25±2℃の水を試験品の厚さBの32の位置までビーカー又はガラス容器に注ぎ,最高となる温度

を測定する。 

なお,試験開始から1時間経過しても,温度が室温以上にならない場合には,試験を中止しても差

し支えない。 


13 

S 3106 - 1994  

図9 透水による温度上昇試験 

 

7.12 吸湿剤の内容量 吸湿剤の内容量の試験は,次のとおりとする。 

(1) 内容物が吸湿剤だけのものは,最小目盛が0.1g以下のはかりを使用して試験品の質量及び吸湿剤以外

のものの質量を測定し,吸湿剤の内容量を次の式によって算出する。 

m=m1−m2 

ここに, 

m: 吸湿剤の内容量 (g) 

 

m1: 試験品の質量 (g) 

 

m2: 吸湿剤以外のものの質量 (g) 

 

(2) 内容物が吸湿剤とそれ以外で,両者を分離できるものは,最小目盛が0.1g以下のはかりを使用して試

験品の質量及び吸湿剤を分離した後の吸湿剤以外のものの質量を測定し,吸湿剤の内容量を次の式に

よって算出する。 

m=m1−m2 

ここに, 

m: 吸湿剤の内容量 (g) 

 

m1: 試験品の質量 (g) 

 

m2: 吸湿剤以外のものの質量 (g) 

 

(3) 内容物が吸湿剤とそれ以外で,両者を分離できないものは,そのまま最小目盛が0.1g以下のはかりを

使用して試験品の質量及び吸湿剤など以外のものの質量を測定し,その内容量を次の式によって算出


14 

S 3106 - 1994  

する。 

m=m1−m2 

ここに, 

m: 吸湿剤などの内容量 (g) 

 

m1: 試験品の質量 (g) 

 

m2: 吸湿剤など内容物以外のものの質量 (g) 

 

8. 検査方法 家庭用除湿剤は,4.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取

検査方式によって行う。 

 

9. 表示 家庭用除湿剤には,本体に次の事項を表示しなければならない。ただし,(2)〜(8)及び(10)〜(12)

について,本体に表示することが困難な場合は,最小包装単位又は消費者包装単位(6)ごとに表示してもよ

い。 

なお,再生使用形以外のものは,(5),(6)並びに(7)の(d)及び(e)を,詰替用以外のものは,(7)の(g)及び(h)

を適用しない。 

また,製造業者と表示者が同一の場合は,(10)を省略し,(11)を適用する。 

(1) 名称 

(2) 用途 

例1. 押入れ用 

例2. たんす用 

(3) 標準除湿量 

例 水換算 500ml(温度25℃,湿度80%の場合) 

(4) 除湿有効期間及び季節や湿気の状態で除湿有効期間が異なる旨 

例 3か月(季節や湿気の状態によって異なります。) 

(5) 再生使用形の標準除湿量 

例 初回の除湿量 水換算 250ml(温度25℃,湿度80%の場合) 

総除湿量 水換算 800ml(温度25℃,湿度80%の場合,6回再生したときの総除湿量) 

(6) 再生使用形の除湿有効期間及び季節や湿気の状態で除湿有効期間が異なる旨 

例 6か月(季節や湿気の状態によって異なります。) 

(7) 使用方法 

(a) 保存方法 

例 低温,直射日光などを避ける。 

(b) 使用基準 

例 内容積1m3のたんすについて1個使用してください。 

(c) 使用環境 

例 密閉性を高くした環境で使用してください。 

(d) 再生時期の判断の目安 

(e) 再生方法 

(f) 取替え時期の判断の目安 

(g) 詰替え時期の判断の目安 

(h) 詰替え方法 


15 

S 3106 - 1994  

(i) その他必要な事項 

(8) 吸湿剤などの内容物の種類及び内容量 

例1. 内容物を分離できるものの場合,塩化カルシウム50g,防虫剤3g,消臭剤5g 

例2. 内容物を分離できないものの場合,塩化カルシウム,防虫剤及び消臭剤の合量58g 

(9) 製造業者名又はその略号 

(10) 表示者名,表示者の住所及び電話番号 

(11) 製造業者の住所及び電話番号 

(12) 製造年月日又はその略号 

注(6) 4個入り,6個入りなど,消費者の手元に渡る包装の単位をいう。 

 

10. 取扱い上の注意事項 家庭用除湿剤は,本体又は消費者包装単位ごとに次の事項を表示しなければな

らない。ただし,該当しない事項については省略することができる。 

なお,その表現は,記載事項の主旨を変えない範囲であれば,自由とする。 

(1) 透湿膜(具体的に示す。)をはがしたり,破らないこと。 

また,吸湿剤を取り出さないこと。 

(2) 表示されている用途以外には使用しないこと。 

(3) ○○なので,倒れたまま使用しないこと。 

(4) 物を載せたり,使用中に吸湿口などをふさがないこと。 

(5) ぬらさないこと。 

(6) 容器を落とすなど,乱暴に扱わないこと。 

(7) 直火による乾燥をしないこと。 

(8) 吸湿剤を取り出し,目に入ると危険です。万一目に入った場合は,すぐに多量の水で洗浄した後,医

師に相談して下さい。 

(9) 吸湿剤や潮解液を口に入れないこと。万一口に入れた場合は,すぐに吐き出し,水でうがいをするこ

と。 

(10) 吸湿剤を取り出し,水に直接触れると発熱し,危険であること。 

(11) 子供がいたずらしないように注意すること。 

(12) 吸湿剤及び潮解液を皮膚や衣服に付けないこと。万一付いた場合は,すぐに水でよく洗い流すこと。 

(13) 吸湿剤及び潮解液を金属に付けないこと。万一付いた場合は,金属をすぐに水でよく洗い流し,乾燥

すること。 

(14) 廃棄の方法 

例1. プラスチックごみとして廃棄してください。 

例2. ○○なので植木などに流さないでください。 

(15) その他,必要とする事項 

例 ○○なのでナフタリンとなどと一緒に使用しないこと。 


16 

S 3106 - 1994  

附属書 全水銀の試験方法 

 

1. 適用範囲 この附属書は,本体で規定する全水銀の試験方法について規定する。 

 

2. 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。 

なお,使用する器具は,あらかじめ硝酸に浸せきし,水でよく洗浄しておかなければならない。 

(1) 原子吸光分析装置 十分な分析感度があり,かつ,定量範囲内で安定性の得られる原子吸光分析装置

又は水銀用原子吸光分析装置とし,ランプ,記録計,吸収セル,ダイアフラムポンプ,流量計及び乾

燥管は,次のとおりとする。 

(a) ランプ 水銀中空陰極ランプ又は水銀ランプとする。 

(b) 記録計 速度の切換えができるものとする。 

(c) 吸収セル 長さ100〜300mmのガラス製又は水銀を吸着しないプラスチック製の円筒(両端に石英

ガラス窓を接着又は装着したもの)で外径約6mmの水銀蒸気の出入管を両端からそれぞれ約12mm

のところに取り付けたものとする。 

(d) ダイアフラムポンプ 速度可変ダイアフラムポンプで0.5〜3lの送気ができるものとする(水銀蒸

気に接する部分が金属製の場合には,コロジオンを塗布しておく。 

なお,開放送気方式の場合には,これに代えて調圧した圧縮空気を使用してもよい。)。 

(e) 流量計 毎分0.5〜3lの空気量が測定できるものとする。 

(f) 乾燥管 内径約20mm,長さ約150mmで乾燥剤として過塩素酸マグネシウム(塩化カルシウムなど

を用いてもよい。)20gを入れ(使用直前に新しいものを入れる。),両端にガラスウールを詰めたも

のとする(1)。 

注(1) 吸収セルの部分に小形電球を点灯するか,ドライヤーなどを取り付けることによって,吸収セ

ル内の空気温度を送気系の周囲温度よりも約10℃高くし,吸収セル内に水分が凝縮しないよう

にすれば,乾燥管を用いなくてもよい。 

また,密閉循環方式の場合には,硫酸を用いて水分を除去してもよい。 

(2) 還元フラスコ 通気用ガラス管(還元フラスコに送気する側のものには,均一な気泡を発生し,かつ,

十分な量の送気ができる多孔質半溶融ガラス製の散気球又は散気板を取り付ける。)を取り付けた共栓

又はシリコンゴム栓付きの容量350mlの三角フラスコ[洗気瓶,BOD測定瓶,分液漏斗(開放送気方

式の場合)などを用いてもよい。]で容量250mlを示す位置に刻線を付したもの又はこれと同等の機

能があるものとする。 

(3) 配置 器具及び装置の配置は,次の点に留意し,原則として附属書付図1又は附属書付図2のとおり

とする。 

(a) 吸収セルは,最大透過率の得られる位置に固定すること。 

(b) 各部の連結管は,水銀を吸着しない軟質塩化ビニル管又はポリエチレン管を用いること。 

 

3. 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(1) 水 蒸留水であって,電気導電率が温度25℃において200

一洀

2)以下で,過マンガン酸カリウムによ

る呈色保持時間(3)が60分間以上のものとする。 


17 

S 3106 - 1994  

長期間保存する標準液の調整に用いる水は,蒸留の際,過マンガン酸カリウム溶液 (30g/l) を加え

て薄い赤紫の色を保持した状態で精製したものとする。 

また,金属溶出のおそれがある蒸留器は,使用しないこと。 

さらに,水を保存する場合は,試験目的によって,ポリテトラフルオロエチレン,ポリエチレン,

硬質ガラスなどの密栓ができる容器を用いること。 

注(2) 凝縮水を直接流液形にセルに流して電気伝導率を測定する。 

(3) 水500mlに,過マンガン酸カリウム溶液 (0.002mol/l) 0.2mlと硫酸 (1+1) 2mlを加えてよくかき

混ぜて静置したとき,呈色が消失するまでの時間をいう。 

(2) 硝酸 水銀含有量が0.000 1mg/l以下のものとする。 

(3) 硫酸 水銀含有量が0.000 1mg/l以下のものとする。 

(4) 過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l)  過マンガン酸カリウム(原子吸光分析用試薬など水銀含有量の

少ないもの)50gを水に溶かして1lとし,ろ過したものとする。 

(5) ペルオキソ二硫酸カリウム溶液 (50g/l) 又はペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液 (50g/l)  ペルオキ

ソ二硫酸カリウム又はペルオキソ二硫酸アンモニウム50gを水に溶かして1lとしたものとする(ただ

し,その水銀含有量は0.001mg/l以下とする。 

なお,結晶が析出したときは,加温して結晶を溶解した後使用する。)。 

(6) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (100g/l)  塩化ヒドロキシルアンモニウム10gを水に溶かして

100mlとしたものとする。 

(7) 塩化すず (Ⅱ) 溶液 塩化すず (II) 二水和物10gに硫酸 (1+20) 60mlを加え,かき混ぜながら加熱し

て溶かし,冷却後水を加えて100mlとしたものとする(ただし,必要に応じ,窒素ガスを送入するこ

となどによってその水銀含有量を0.001mg/l以下とする。保存期間は,1週間を限度とする。)。 

(8) 過塩素酸マグネシウム(粒状) 

(9) 水銀標準原液 塩化水銀 (II) 0.135 4gを硝酸 (10+75) 85mlに溶かし,水を加えて100mlとしたもの

とする(この溶液1mlは,水銀1mgを含む。ガラス瓶に入れて保存し,保存期間は6か月を限度とす

る。)。 

(10) 水銀中間標準原液 水銀標準原液5mlに硝酸1mlを加え,さらに水を加えて500mlとしたものとする

(この溶液1mlは,水銀0.01mgを含む。ガラス瓶に入れて保存し,保存期間は1か月を限度とする。)。 

(11) 水銀標準液 水銀中間標準原液5mlに硝酸1mlを加え,さらに水を加えて500mlとする(この溶液1ml

は,水銀0.000 1mgを含む。使用に調製する。)。 

 

4. 試料の採取及び保存 試料の採取には,ガラス瓶又は硬質ポリエチレン瓶を用いる(あらかじめ硝酸

でよく洗浄した後,水洗しておく。)。保存期間は,ガラス瓶に採取した試料では1か月,硬質ポリエチレ

ン瓶に採取した試料にあっては2週間を限度とする。 

 

5. 操作 操作は,次のとおりとする。 

(1) 試料200ml(試料に含まれる水銀量が0.002mg以上の場合には,適宜試料量を減らし,水を加えて200ml

としたもの)を還元フラスコにとる。 

(2) この還元フラスコに硫酸10mlと硝酸5mlを加えてよく振り混ぜる。次に,過マンガン酸カリウム溶

液 (50g/l) 20mlを加えて振り混ぜ,約15分間放置する。このとき過マンガン酸イオンの紅色が消える

場合には,紅色が15分間持続するようになるまで過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l) を少量ずつ追加


18 

S 3106 - 1994  

する。 

(3) この還元フラスコにペルオキソ二硫酸カリウム溶液 (50g/l) 又はペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液 

(50g/l) 10mlを加え,約95℃の水浴中に浸せきして2時間加熱する(加熱板を用いて加熱してもよい。)。 

(4) この溶液を室温に冷却し,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (100g/l) 8mlを加えて振り混ぜ,過剰

の過マンガン酸カリウムを還元する。 

(5) この還元フラスコの250mlの刻線まで水を加え,直ちに塩化すず (II) 溶液10mlを加えて,速やかに

その還元フラスコを原子吸光分析装置に連結する(4)。 

注(4) 開放送気方式の場合には,還元フラスコの通気管にそれぞれコックを付し,塩化すず (II) 溶液

を加えて密栓して約2分間激しく振り混ぜ,還元フラスコ内の空気中の水銀蒸気が平衡に達した

後,原子吸光分析装置に連結する。 

(6) あらかじめ求めておいた装置の最適流量に流量を調節したダイアフラムポンプを作動させて水銀蒸気

を吸収セルに送入し,波長253.7nmの光の吸光度のピーク高さを測定する(5)(6)。 

注(5) 密閉循環方式の場合には,吸光度の測定は記録計の指示が一定値を示すようになってから行う。

開放送気方式の場合には,ピーク面積を求めてもよい。 

(6) 測定終了後,密閉循環方式の場合には,バイパス弁を開いて吸光度が最小値に戻るまで通気し,

さらに還元フラスコと散気球又は散気板を取り外した後,通気を続けて測定系内の水銀を除去

する。開放通気方式の場合には,還元フラスコと散気球又は散気板を取り外した後,別の還元

フラスコを取り付け,送気して測定系内の水銀を除去する。 

(7) (6)の操作によって得られた測定値から,あらかじめ6.によって作成した検量線を用いて試料中の水銀

量(7)を求め,全水銀を次の式によって算出する。 

注(7) (2)の操作において過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l) を追加した場合には,追加分と同量の過

マンガン酸カリウム溶液 (50g/l) 中の水銀量を求め,検量線を用いて求めた水銀量を補正する。 

3

10

B

 

ただし, 

 全水銀 (mg/l) 

 

V: 試料の量 (ml) 

 

m: 検量線を用いて求めた試料中の水銀量 (mg) 

 

6. 検量線の作成 水銀標準液0〜10mlを段階的に還元フラスコにとり,それぞれ水を加えて200mlとす

る。次に5.の(2)〜(6)までの操作を行い,得られた測定値をもとに,水銀量と吸光度との関係線を求めるこ

とによって検量線を作成する。 

備考1. 試料中に妨害物質が含まれる場合には,次の操作を行う。 

(1) 塩化物イオンを多量に含む試料については,塩化物イオンが過マンガン酸カリウムによって

酸化されて遊離塩素となり,波長253.7nmの光を吸収するので,塩化ヒドロキシルアンモニ

ウム溶液 (100g/l) をやや過剰に加え,遊離塩素が残留しないようにする。 

なお,還元フラスコの空間に存在する塩素は,塩化すず (II) による水銀 (II) の還元を行

う前に,窒素ガスの送入などによって追い出しておく。 

(2) ベンゼン,アセトンなど波長253.7nmの光を吸収する揮発性有機物を含む試料については,

5.の操作によって水銀中空陰極ランプと重水素ランプを用いて吸光度の測定値の差を求めて

おき,次に塩化すず (II) 溶液の添加を省略して同様に測定を行い,両方の測定値の差から水


19 

S 3106 - 1994  

銀量を求める。ただし,ヘキサンで抽出できる揮発性有機物については,ヘキサンを用いて

除去してもよい。 

(3) 泡立ちを生じる物質を含む試料については,あらかじめリン酸トリブチルなどの消泡剤数滴

を加える。 

2. この測定方法における用語の定義その他この測定方法に定めのない事項については,JIS K 

0102に定めるところによる。 

附属書付図1 密閉循環方式 

 

A:還元フラスコ 
B:乾燥管 
C:流量計 
D:吸収セル 
E:ダイアフラムポンプ 
F:散気球又は散気板付きガラス管 
G:水銀中空陰極ランプ又は水銀ランプ 
H:原子吸光用検出器 
I:過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l) +硫酸(20体積%)(水銀除去用) 
J:記録計 
K:バイパス弁 


20 

S 3106 - 1994  

附属書付図2 開放送気方式 

 

A:還元フフスコ 
B:乾燥管 
C:流量計 
D:吸収セル 
E:ダイアフラムポンプ 
F:散気球又は散気板付きガラス管 
G:水銀中空陰極ランプ又は水銀ランプ 
H:原子吸光用検出器 
I:過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l) +硫酸(20体積%)(水銀除去用) 
J:記録計 
K:換気用フード 


21 

S 3106 - 1994  

原案作成委員会 構成表 

 

 

氏名 

所属 

(委員長) 

 

並 木   昭 

財団法人化学品検査協会 

 

 

中 島 邦 雄 

通商産業省基礎産業局 

 

 

神 谷 典 孝 

工業技術院標準部 

 

 

森 田   博 

通商産業省通商産業検査所 

 

 

高 橋 誠 治 

シリカゲル工業会 

 

 

川 原 修 一 

日本石灰協会 

 

 

府 馬 建 三 

エステー化学株式会社 

 

 

北 村 利 八 

ジョンソン株式会社 

 

 

名 和 昭 義 

株式会社トクヤマ 

 

 

一 居 圭 介 

株式会社ニトムズ 

 

 

海老原 正一郎 

株式会社白元 

 

 

武 井 康 治 

フマキラー株式会社 

(事務局) 

 

受 川 正 男 

通商産業省通商産業検査所商品テスト部 

 

 

村 田 幸 生 

通商産業省通商産業検査所商品テスト部 

 

 

米 山 隆 治 

通商産業省通商産業検査所商品テスト部 

 

日用品部会 家庭用除湿用品専門委員会 構成表 

 

 

氏名 

所属 

(委員会長) 

 

南 野   脩 

芝浦工業大学 

 

 

並 木   昭 

財団法人化学品検査協会 

 

 

卜 部   啓 

工業技術院物質工学工業技術研究所 

 

 

田 中 正 躬 

通商産業省基礎産業局 

 

 

倉   剛 進 

工業技術院標準部 

 

 

上 野 雅 雄 

通商産業省通商産業検査所 

 

 

甲 斐 麗 子 

主婦連合会 

 

 

横 田 倫 子 

消費科学連合会 

 

 

前 島 明 宏 

日本チェーンストア協会 

 

 

斉 藤 有 常 

日本百貨店協会 

 

 

古 川 哲 夫 

財団法人日本消費者協会 

 

 

府 馬 健 三 

エステー化学株式会社 

 

 

北 村 利 八 

ジョンソン株式会社 

 

 

名 和 昭 義 

徳山曹達株式会社 

 

 

高 橋 誠 治 

シリカゲル工業会 

 

 

川 原 修 一 

日本石灰協会 

(事務局) 

 

天 野 正 喜 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

 

 

平 塚 智 章 

工業技術院標準部繊維化学規格課