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日本工業規格          JIS 

 

S 3016-1995 

 

 

歯ブラシ 

Tooth brushes 

 

 

1. 適用範囲 この規格は,日常生活で用いる,植毛された歯ブラシ(以下,歯ブラシという。)について

規定する。 

ただし,電動式のもの及び一時的に使用するものは除く。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7721 引張試験機 

JIS B 7733 圧縮試験機 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

 

2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 8627 : 1987 Dentistry−Stiffness of the tufted area of tooth-brushes 

 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 植毛 柄にあけられた穴に,ブラシ毛を植え込む作業。 

(2) 毛止め 植毛の際,穴の中に毛を折り曲げて入れ,金属線などで押さえ,毛の脱落を防止する加工。 

(3) ばり プレス又は成形の際に,縁部に生じる薄く不規則な出っぱり。 

(4) 柄 植毛部を含む全体(図1参照)。 

(5) 毛の長さ 柄との接点から毛先端までの長さ(図1参照)。 

図1 歯ブラシの全体図 

 

(6) 植毛面積 植毛穴の外側を直線で結んだ部分の面積(図2参照)。 

図2 植毛面積 

 


S 3016-1995  

 

3. 品質 歯ブラシの品質は,次の項目に適合しなければならない。 

(1) 柄の表面に,ばり,き裂,汚れ,きず,その他外観を損なうような欠点がないこと。 

(2) 柄の表面の刻印,スタンプ,転写などによる表示や模様などは鮮明で,容易に変色したり,はく離し

たりしないこと。 

(3) 保健衛生上有害でなく,歯肉を傷つけるおそれがないこと。 

備考 消毒は,少なくとも殺菌灯によって行うこと。 

(4) 毛止めは完全で,毛止め強度は,5.1によって試験したとき,最大引張力が8 N以上であること。 

(5) 植毛量は,植毛穴の径に対して適正であり,毛止め,毛刈り及び仕上げが良好であること。 

(6) 汚れ毛及び異物が混入していないこと。 

(7) 柄及び毛の耐熱性は,5.2によって試験したとき,異常がないこと。 

(8) 歯ブラシの毛の硬さは,5.3によって試験したとき,表1に適合すること。 

表1 毛の硬さ 

単位N/cm2 

項目 

毛の硬さ 

かため 

75以上 

ふつう 

50〜85 

やわらかめ 

60以下 

 

4. 材料 

4.1 

ブラシ毛 ブラシ毛は,次のとおりとする。 

(1) 天然毛は,適度の弾力があり,外観上目立つ欠点がないこと。 

(2) 合成繊維フィラメント糸は,食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく食品,添加物等の規格基

準に適合し,さらに,80±2 ℃の温水中に1分間浸したとき,毛の長さに異常がないこと。 

また,5.4によって試験したとき,屈曲回復率が45 %以上のものであること。 

4.2 

柄 柄にプラスチックを用いたものは,食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく食品,添加

物等の規格基準に適合しなければならない。 

4.3 

毛止め材料 毛止め材に金属線を用いたものは,黄銅,アルミニウム,その他使用上支障がないも

のを用いなければならない。 

 

5. 試験方法 

5.1 

毛止め強度 毛止め強度の試験は,歯ブラシの任意の2株を選定し,JIS B 7721に規定する精度が

ある引張試験機によって,それぞれの株を20 mm/minの速度で引っ張り,最大引張力を測定する。 

5.2 

耐熱温度 耐熱温度の試験は,表示された温度±2 ℃の温水中に3分間浸した後,柄及び毛の異常

の有無を調べる。 

5.3 

毛の硬さ 毛の硬さの試験は,次のとおり行う。ただし,試験は,任意の3個の試料について行い,

その平均値で表す。 

(1) 試料は,歯ブラシの毛の長さを7.00±0.15 mmに水平に切りそろえたものとする。ただし,毛の長さ

が7.0 mmに満たない歯ブラシは,同一の方法で製造された毛の長さが7.00±0.15 mmのものを試料と

する。 


S 3016-1995  

(2) 次のいずれかの方法によって毛の硬さを求める。 

(2.1) ダイヤルゲージを用いる方法 

(a) 図3のように,切断面が水平になるようにして試料を試験機(1)に固定する。ただし,試験に用いる

ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する0.01−10とする。 

図3 毛の硬さ試験 

 

注(1) 試験機は,あらかじめ加える力とダイヤルゲージの読みとの関係を求め,換算係数を求めておくこと。 

また,この試験機は,±3%の精度がなくてはならない。 

(b) ダイヤルゲージを0点に合わせて,図3のように,試料に対して押し具を10 mm/minの速度で荷重

を加える。 

(c) 押し付けられた板ばねが戻ったときのダイヤルゲージの目盛を0.01 mmまで読み取る。 

(d) 次の式によって毛の硬さを算出し,JIS Z 8401によって整数に丸める。 

B

F

H

 

ここに, H: 毛の硬さ (N/cm2) 
 

F: 目盛の読みの換算値 (N) 

 

B: 植毛面積 (cm2) 

(2.2) 圧縮試験機を用いる方法 図3に示す固定具に試料を設置し,これをJIS B 7733に規定する圧縮試

験機に固定し,10 mm/minの速度で荷重を加え,荷重の最大値を求め,次の式によって毛の硬さを

算出し,JIS Z 8401によって整数に丸める。 

B

P

H

 

ここに, H: 毛の硬さ (N/cm2) 
 

P: 荷重の最大値 (N) 

 

B: 植毛面積 (cm2) 

備考 圧縮試験機は,平成11年9月30日までは荷重が従来単位によって表示されたものを用いても

よい。この場合,荷重は,1 kgf=9.806 65 Nの換算率でSI単位に換算する。 

5.4 

毛の屈曲回復率試験 毛の屈曲回復率試験は,次のとおり行う。 

(1) 2本の合成繊維フィラメント糸で図4のように交差する輪を作り,60±2 ℃に調節した温水中に浸し

て,合成繊維フィラメント糸の断面積 (mm2) 当たり2 kgのおもりを3分間掛ける。 

(2) おもりを外した後,温水から取り出して,屈曲点から30 mmの位置で切断する。 

(3) ろ紙などで水分を取り除いた後,温度23±5 ℃,湿度 

20
10

50

 %の雰囲気中でガラス面上に60分間

放置した後,図4に示す開き角度を測定し,次の式によって屈曲回復率を算出する。 


S 3016-1995  

100

180

A

 

ここに, 

A: 屈曲回復率 (%) 

 

燿   開き角度 (゚) 

図4 毛の屈曲回復率試験 

 

 

6. 検査方法 歯ブラシは,3.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取検査

方式によって行う。 

 

7. 表示 歯ブラシには,最小販売単位ごとに,次の事項を表示しなければならない。ただし,(1)は,(2)

によって表示される場合,省略してもよい。 

(1) 製造業者名又はその略号 

(2) 家庭用品品質表示法に基づく表示 

参考 家庭用品品質表示法に基づく表示は,次のとおりである。 

(1) 柄の材質 

(2) 毛の材質 

(3) 毛の硬さ 

(4) 耐熱温度 

(5) 表示した者の氏名,名称若しくは商標及び住所又は承認番号 


S 3016-1995  

改正原案作成委員会 構成表 

 

 

氏名 

所属 

(委員長) 

 

斉 藤 一 朗 

工業技術院生命工学工業技術研究所 

(委員) 

 

高 松   明 

通商産業省生活産業局日用品課 

 

 

川 嶋 信 之 

通商産業省産業政策局消費者用製品指導室 

 

 

倉   剛 進 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

 

 

紙 川   明 

通商産業省通商産業検査所 

 

 

塚 野   隆 

財団法人高分子素材センター 

 

 

岩 下 好 恵 

全国地域婦人団体連絡協議会 

 

 

甲 斐 麗 子 

主婦連合会 

 

 

斉 藤 有 常 

日本百貨店協会 

 

 

関 澤 七 重 

財団法人日本消費者協会 

 

 

前 島 明 宏 

日本チェーンストア協会 

 

 

武 者 良 憲 

財団法人歯科衛生研究所 

 

 

久 保 裕 司 

全日本ブラシ工業協同組合 

 

 

稲 田 真 一 

全日本ブラシ工業協同組合 

 

 

乾   正 義 

全日本ブラシ工業協同組合 

 

 

岩 井 達 明 

サンスター株式会社 

 

 

金 子 憲 司 

ライオン株式会社 

(事務局) 

 

東 都 幸 夫 

全日本ブラシ工業協同組合