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S 2402:2010  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 試験方法 1 

4.1 原理  1 

4.2 試験装置  2 

4.3 手順  3 

4.4 計算  4 

4.5 試験報告書  4 

 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,独立行政法人産業技術総合研究所(AIST),

日本陶磁器産業振興協会(JAPPI),岐阜県セラミックス研究所(GPCRI)及び佐賀県窯業技術センター

(SCRL)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の

審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

また,令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標

準化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権にかかわる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

  

日本産業規格          JIS 

 

S 2402:2010 

 

強化磁器食器の縁部衝撃試験方法 

Rim impact testing method for strengthened porcelain tableware 

 

 

適用範囲 

この規格は,強化磁器食器のふち(縁)部の衝撃強度の試験方法について規定する。ただし,上方から

見たときに円形以外の形状のもの,食器のふち(縁)部の高さが一定でないもの及び側面から見たときに

外側に傾斜していない形状の強化磁器食器には適用しない。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7507 ノギス 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

強化磁器食器 

き(素)地,ゆう(釉)の組成,微細構造などを制御して素材強度を高め,更に破損を少なくするため

に形状及び厚さを工夫した磁器製の食器。 

注記 き(素)地は,強化磁器食器からゆう(釉)層を除いた部分である。 

なお,ゆう(釉)層とは,き(素)地にゆう(釉)薬を施して焼成した後,製品の表面にで

きるガラス質の層をいう。 

3.2 

ふち(縁)部 

食器を側面から見たときに,鉛直方向に最上部であり,水平方向に最も外側に当たる部分。 

 

試験方法 

4.1 

原理 

試験装置(図1参照)に強化磁器食器を設置し,そのふち(縁)部をハンマーで打撃することによって,

破壊時の衝撃エネルギーを求める。 


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4.2 

試験装置 

4.2.1 

ハンマー 

ハンマーは,次による。 

a) ハンマーは,強化磁器食器のふち(縁)部に衝撃を加える振子式のものとする。 

b) ハンマーは,頭部,つ(吊)り具及びこれらの接続部分から構成され,つ(吊)り具の上端が振子の

支点となる回転軸と接続されているものとする。 

c) 頭部の打撃面は,図2に示す形状とする。 

d) 頭部の材質は,JIS Z 2245に規定する(55±3)HRCの硬さをもつ鋼材とする。 

e) 頭部の質量は128 g〜138 gとし,接続部分を含むつ(吊)り具の質量は,100 g以下とする。つ(吊)

り具は,長さ方向に質量の偏りがないものとする。この質量のハンマーを用いた場合の試験法を標準

法とする。 

なお,このハンマーの質量で強化磁器食器が破壊されない場合又は破壊されないことがあらかじめ

想定できる場合は,頭部の質量を220 g〜230 gとして試験を行ってもよい。このハンマーを用いた場

合の試験方法を高強度法とし,試験報告書に記載する。 

 

 

図1−試験装置 

 

 

単位 mm 

 

 

 

見取図 

図2−ハンマー頭部の形状(標準法) 

 

 


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4.2.2 

振子 

振子は,次による。 

a) ハンマーと目盛板を含む振子機構全体は,上下方向に移動できる構造のものとする。 

b) 振子の目盛板は,持ち上げ角度又は衝撃エネルギーを正確に読み取ることができるものとする。 

c) 軸受の摩擦抵抗は,0.6 Jの衝撃エネルギーの位置からハンマーを離し,振子を自由にしたとき,10回

の往復後の衝撃エネルギーが0.35 J以上となる摩擦抵抗とする。 

4.2.3 

支持具 

支持具は,次による。 

a) 支持具は,支持台及び後部支持具から構成され,強化磁器食器を支持台に載せ,後部支持具で支える

構造のものとする。 

b) 後部支持具は,水平方向に移動し固定できる構造のものとする。 

c) 後部支持具は,上方から見たときの開き角度が90°又は120°のV字形のものとする。 

d) 後部支持具の材質は,JIS G 3101に規定するSS400とする。 

4.3 

手順 

手順は,次による。 

a) 強化磁器食器の直径及び高さの測定は,JIS B 7507に規定するノギス又はこれと同等以上の精度があ

るものを用い,図3に示すように,直角方向の2方向の直径の外径を1 mmまで測定する。 

b) 強化磁器食器の質量は,1 gまで測定する。 

c) 強化磁器食器を支持台上に載せ,ふち(縁)部の2点と後部支持具が接するように配置する。 

d) 振子機構の支点及び後部支持具を移動し,ハンマーの持ち上げ角度が0°の状態のとき,ハンマー頭

部の打撃面の中心と強化磁器食器の被打撃点とが接するように調整する。 

e) 打撃後の強化磁器食器の跳ね返りがないように,底面を支える。 

警告 底面を手で押さえて支える場合には,手袋などの保護具を着用し,安全に対する適切な措置

をとらなければならない。 

f) 

衝撃エネルギーが0.04 Jの位置からハンマーを離し,ふち(縁)部を打撃し,破壊の有無を確認する。

破壊がない場合は,さらに,振子の持ち上げ角度を変えることによって,0.02 Jずつ増加させながら,

ふち(縁)部の同一点に対して,強化磁器食器を破壊1)するまで繰り返し打撃する。 

注1) ゆう(釉)及びき(素)地に割れ,ひび割れ又は欠けが生じた場合をいう。 

g) a)〜f)までの手順を,5個以上の強化磁器食器について行う。 

 

 

図3−強化磁器食器の直径及び高さ 

 


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4.4 

計算 

衝撃エネルギー,標準偏差及び平均値の計算は,次による。 

a) 衝撃エネルギーは,目盛板又は次の式によって求める。 

V=WR (1−cos α ) 

ここに, 

V: 衝撃エネルギー(J) 

 

W: ハンマーの質量(kg) 

 

g: 重力の加速度,9.81(m/s2) 

 

R: 振子の支点から重心までの距離(m) 

 

α: 持ち上げ角度(°) 

b) 衝撃エネルギーの標準偏差は,次の式によって求め,JIS Z 8401によって有効数字2けたに丸める。 

n

i

x

x

n

S

1

2

i

1

1

̲

 

ここに, 

S: 標準偏差(J) 

 

n: 測定数 

 

xi: n個の測定値数 

 

¯x: 平均値 

c) 衝撃エネルギー,直径,高さ及び質量の平均値は,試験によって得られた個々の結果の和を試験個数

で除したものを,JIS Z 8401によって有効数字2けたに丸める。 

4.5 

試験報告書 

試験結果の報告には,次の事項を記載する。 

a) 規格名称又は規格番号 

b) 強化磁器食器の名称 

c) すべての試料の衝撃エネルギー。ただし,試験装置において可能な最大の衝撃エネルギーによっても

強化磁器食器のふち(縁)部が破壊されない場合は,破壊されないこと及び最大衝撃エネルギーを表

記する。 

d) 衝撃エネルギーの平均値及び標準偏差。ただし,この試験によって強化磁器食器が1個でも破壊され

ない場合は,平均値及び標準偏差は記載せず,“該当なし”又は“−”と表記する。 

e) 強化磁器食器の直径の平均値 

f) 

強化磁器食器の高さの平均値 

g) 強化磁器食器の質量の平均値 

h) 後部支持具の開き角度,及び4.2.1 e)によって,ハンマーの質量を変えて試験を行った場合は,高強度

法による試験の旨の表記。 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 ASTM C368-88,Standard Test Method for Impact Resistance of Ceramic Tableware