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S 1016:2004  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本オフ

ィス家具協会(JOIFA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS S 1016:1995は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

S 1016:2004  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 寸法 ······························································································································ 1 

5. 種類 ······························································································································ 1 

6. 品質 ······························································································································ 1 

6.1 外観 ···························································································································· 1 

6.2 性能 ···························································································································· 1 

7. 構造 ······························································································································ 2 

8. 材料 ······························································································································ 2 

9. 試験 ······························································································································ 3 

9.1 試験の一般条件 ············································································································· 3 

9.2 強度試験 ······················································································································ 3 

9.3 表面処理試験 ················································································································ 5 

9.4 絶縁抵抗・耐電圧試験 ···································································································· 6 

10. 検査 ···························································································································· 6 

11. 表示 ···························································································································· 6 

12. 取扱い上及び維持管理上の注意事項··················································································· 6 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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日本工業規格          JIS 

S 1016:2004 

講義室用連結机・いす 

Fixed desk and chair for lecture room 

1. 適用範囲 この規格は,大学,高等専門学校などで使用する講義室用連結机・いす(以下,机・いすと

いう。)について規定する。 

備考 ここでいう机・いすとは2人用以上の机及びいす。 

2. 引用規格 付表1に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

a) 甲板 筆記などの作業面として用いる構成部材。 

b) 座面 人体を支えるために垂直に作用する力を支持する面となる構成部材。 

c) 棚板 文具などの収納を目的とする板状の構成部材。 

d) 甲板着席側端面 着席するときに相対する甲板の着座側の端面。 

4. 寸法 机・いすの寸法は,JIS S 1015によるか又は受渡当事者間の協定による。 

5. 種類 机・いすの種類は,JIS S 1015の2.(種類)による。 

6. 品質  

6.1 

外観 外観は,次による。 

a) 外観の仕上げは良好で,きず,くるい,接合部分の外れなど著しい欠点がない。 

b) 人体及び衣類の触れる部分には,鋭い突起,角,ささくれがない。 

c) 塗装面の見えがかり部分は,光沢,色調が均等であり,塗りむら,たれなどがない。 

6.2 

性能 性能は,9.に規定する試験を行ったとき,表1の規定に適合しなければならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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表 1 性能 

項目 

性能 

試験箇条 


度 

垂直力強度 
 

移動量は図1に示すA部が5 mm以下,B部は3 mm以下。
また,使用上支障のある緩み,破損及び欠陥があってはなら
ない。 

9.2.1 

水平力強度 
 

移動量は10 mm以下で,使用上支障のある緩み,破損及び欠
陥があってはならない。 

9.2.2 




理 
(1) 
 

常温液体に対する表面
抵抗性 

JIS A 1531に規定する等級3以上とする。 

9.3.1 

木部塗膜密着性 

塗膜のはがれがない。 

9.3.2 

金属部塗膜密着性 

塗膜のはがれがない。 

9.3.3 

金属部塗膜防せい 
(錆)性 

きずの両側3 mmの外側に膨れ及びさびが認められない。 

9.3.4 




抗 
・ 


圧 
(2) 
 

絶縁抵抗 
 
 
 

1 MΩ以上とする。 
 
 
 

9.4.1 

 
 
 

耐電圧 
 
 
 

異常があってはならない。 
 
 
 

9.4.2 

 
 
 

注(1) 見えがくれ部分は,除く。 

(2) 電気機器及び配線材料が組み込まれていない場合には,適用しない。 

7. 構造 構造は,次による。 

a) 接合部は,溶接,接着,ねじ止め,その他の方法によって,堅ろうに結合する。 

b) ねじ類,その他の金具を用いて結合する場合は,結合部に緩みが生じにくい構造とする。 

c) 接着部は,はがれが生じないよう適切に接着させる。 

d) 木材及び木質材料を使用するときは,組立て後,割れ,くるいなどの欠陥が生じにくい構造とする。 

e) 甲板表面に熱硬化性樹脂化粧板を使用するときは,裏面に捨てばりをするか又はこれと同等以上の効

果のある処理を施し,狂いが生じにくい構造とする。 

f) 

棚板は,使用中容易に抜け落ちない方法で取り付ける。 

g) 回転などのための作動部分は,丈夫でがたなどがなく,滑らかに作動できる。 

h) 電気機器及び配線材料を組み込む場合には,電気用品安全法に基づくものとする。 

8. 材料 材料は,次による。 

a) 主要部分に使用する材料は表2又はこれと同等以上の品質をもつものとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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表 2 材料 

材料区分 

材料 

鉄鋼 

JIS G 3101 
JIS G 3131 
JIS G 3141 
JIS G 3445 
JIS G 4305 

その他の金属 
 
 
 
 

JIS H 4000 
JIS H 4100 
JIS H 5202 
JIS H 5301 
JIS H 5302 

木材 
 
 

日本農林規格(JAS)の製材などに規定するもので,含水率は12 %以下で,割れ,変形,虫食いなど
著しい欠点がない。 
なお,含水率の測定は,JIS Z 2101規定する方法,又は電気的測定方法による。 

木質材料 
 

JIS A 5905(ただし,ホルムアルデヒド放散量は,F☆☆☆以下のものとする。) 
JIS A 5908(ただし,ホルムアルデヒド放散量は,F☆☆☆以下のものとする。) 

合板 
 

日本農林規格(JAS)に規定する1類又は2類(ただし,ホルムアルデヒド放散量は,F☆☆☆以下
のものとする。) 

接着剤 

JIS A 5549(ただし,ホルムアルデヒド放散量は,F☆☆☆以下のものとする。) 
JIS K 6804 

塗料 

JIS K 5961(ただし,ホルムアルデヒド放散量は,F☆☆☆以下のものとする。) 
JIS K 5962(ただし,ホルムアルデヒド放散量は,F☆☆☆以下のものとする。) 

化粧板 

JIS K 6903 

b) 使用する材料は,人体に有害な物性をもたないものとする。 

c) 金属製及び合成樹脂製の附属部品などの材料は,それぞれの機能を十分果たせる強度をもち,かつ,

耐食性に優れた材料又は処理を施したもの。 

9. 試験  

9.1 

試験の一般条件 試験の一般条件は,特に指定のない限り,次による。 

a) 試験場所の温湿度条件 試験場所の温湿度状態は,JIS Z 8703に規定する常温常湿とする。 

b) 試験体 試験体は,完成した3人用机・いすの製品を用いる。 

c) 測定精度の取扱い 測定の精度は,特に指定のない限り,力は5 %,質量は1 %,各部の寸法は0.5 mm

の精度で測定する。 

d) 試験装置  

1) おもり おもりは,金属板,金属棒又は鋼球,鉛球,砂などを詰めた袋を使用する。 

2) ワイヤ おもりをつるワイヤは,柔軟でおもりに耐えられる程度の太さとする。 

3) 甲板用当て板 300×400 mmの硬い長方形で,表面が平らで,縁を半径12 mmに丸めた当て板。 

4) 棚板用当て板 200×400 mmの硬い長方形で,表面が平らで,縁を半径12 mmに丸めた当て板。 

5) 座面衝撃体 直径200 mmの円柱物体で,乾燥した川砂15 kgを袋に入れ縫着したもの。 

9.2 

強度試験  

9.2.1 

垂直力強度試験 垂直力強度試験は,次によって行う。 

a) 3人用机・いすを水平になるように床上に固定する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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b) 図1に示すように,左右の甲板着席側端面に中央に合わせて置いた甲板用当て板を介して,甲板上面

にそれぞれ75 kgのおもりをほぼ等分布になるように固定する。同様に棚板用当て板を介して,左右

の棚板上にそれぞれ16 kgのおもりをほぼ等分布になるように固定する。 

c) 中央座面の幅方向の中心線上で,座前縁から100 mm後方の位置に,座面から150 mmの高さから座

面衝撃体を1分間20回の割合で10回自然落下する。 

d) 力を加えたままの状態で,図1に示す中央座面の先端から床までの距離(A部)及び左右の着席側端の

中央の甲板上面から床面までの距離(B部)を測定する。 

e) 座面衝撃体の自然落下を更に繰り返し,合計8 000回行い,A部及びB部を測定する。 

f) 

移動量は10回目と8 000回目との差とする。 

g) 荷重を取り去り,各部の状態を調べる。 
 

図 1 垂直力強度試験 

9.2.2 

水平力強度試験 水平力強度試験は,次によって行う。 

a) 3人用机・いすを水平になるように床上に固定し,甲板端部の位置を測定する。 

b) 図2に示すように,甲板の奥行きの中心線の方向に,甲板端面に600 Nの水平力を左右交互に10回ず

つ加える。この力は少なくとも5秒間維持する。 

c) 左及び右のそれぞれ10回目の荷重時における甲板端部の位置を測定する。 

d) 移動量は,力を加えない状態における甲板端部から10回目の力を加えたときの甲板端部までの水平変

位差とする。 

e) 荷重を取り去り,各部の状態を調べる。 

図1  垂直力強度試験

単位 mm

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図 2 水平力強度試験 

9.3 表面処理試験 表面処理試験に用いる試験片は,供試体から木質系及び鋼板の場合は長さ約150 mm,

幅約50 mm,鋼管の場合は原形のまま,長さ約150 mmの大きさのものとする。ただし,9.3.1の常温液体

に対する表面抵抗性試験の場合は除く。また,試験片は,供試体と同一生産条件で製作されたものでもよ

い。 

9.3.1 常温液体に対する表面抵抗性試験 常温液体に対する表面抵抗性試験は,JIS A 1531の規定に従い, 

酢酸4.4 %溶液,アンモニア10 %溶液,中性洗剤及び事務用インクの4種類の試験液を用いて,6時間放

置した後,試験液をふき取り,塗装面の異常の有無を調べる。 

9.3.2 

木部塗膜密着性試験 木部塗膜密着性試験は,試験片に鋭利な刃物で,刃が木質素地に達するよう

に2 mm間隔で,相互に直交するようにけがき線を11本ずつ引き,2×2 mmの升目を100個作る。その上

に,JIS Z 1522に規定する粘着テープを張り付けた後,すぐにはがし,塗膜のはがれの有無を調べる。 

9.3.3 

金属部塗膜密着性試験 金属部塗膜密着性試験は,試験片に鋭利な刃物で,刃が金属素地に達する

ように1 mm間隔で,相互に直交するようにけがき線を11本ずつ引き,1×1 mmの升目を100個作る。そ

の上に,JIS Z 1522に規定する粘着テープを張り付けた後,すぐにはがし,塗膜のはがれの有無を調べる。 

9.3.4 

金属部塗膜防せい(錆)性試験 金属部塗膜防せい(錆)性試験は,試験片に鋭利な刃物で,刃が

金属素地に達するように,各対角線にきずを付け,図3に示すように3 %食塩水(15〜25 ℃)をビーカーに

深さ70 mm入れたものに,きずを付けた試験片を約半分浸し,100時間経過後,浸せきしたままで,きず

の両側3 mmの外側の膨れの有無,及び引き上げて静かに水洗した後,乾燥させ,きずの両側3 mmの外

側のさびの有無を調べる。 

図2  水平力強度試験

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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図 3 金属部塗膜防せい(錆)性試験 

9.4 

絶縁抵抗・耐電圧試験  

9.4.1 

絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,通常の使用状態で人体に触れる部分のうち,非充電金属部及び充

電金属部相互間の絶縁抵抗を500 V絶縁抵抗計で測定する。 

9.4.2 

耐電圧試験 耐電圧試験は,通常の使用状態で人体に触れる部分のうち,非充電金属部及び充電金

属部相互間に交流電圧1 000 Vを1分間印加し,耐えられるかどうかを調べる。 

10. 検査 製品の検査は,寸法,品質,構造及び表示について行い,4.,6.,7.,及び11.の規定に適合し

なければならない。 

なお,合理的な抜取検査方式を用いてもよい。 

11. 表示 製品には,次の事項を表示しなければならない。 

a) 種類 

b) 製造年又はその略号 

c) 製造業者名又はその略号 

12. 取扱い上及び維持管理上の注意事項 製品には,次の注意事項を添付しなければならない。 

a) 取扱い上の注意事項 

b) 維持管理上の注意事項(手入れの方法など) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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付表 1 引用規格 

JIS A 1531 家具−常温液体に対する表面抵抗の試験方法 

JIS A 5549 造作用接着剤 

JIS A 5905 繊維板 

JIS A 5908 パーティクルボード 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS G 3131 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯 

JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯 

JIS G 3445  機械構造用炭素鋼鋼管 

JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条 

JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材 

JIS H 5202 アルミニウム合金鋳物 

JIS H 5301 亜鉛合金ダイカスト 

JIS H 5302 アルミニウム合金ダイカスト 

JIS H 8610 電気亜鉛めっき 

JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき 

JIS K 6804 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤 

JIS K 6903 熱硬化性樹脂高圧化粧板 

JIS S 1015 講義室用連結机・いすの寸法 

JIS Z 1522 セロハン粘着テープ 

JIS Z 2101 木材の試験方法 

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

日本農林規格(JAS) 合板  

日本農林規格(JAS) 製材 

関連規格 JIS A 1460 建築用ボード類のホルムアルデヒド放散量の試験方法−デシケーター法 

JIS A 1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物

放散測定方法−小形チャンバー法