サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

R 1503-1991 

化学工業用耐酸磁器の試験方法 

Testing methods for acid proof porcelain of chemical industry 

1. 適用範囲 この規格は,化学工業用耐酸磁器の試験方法について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS K 8102 エタノール (95) [エチルアルコール (95)](試薬) 

JIS M 8854 耐火粘土分析方法 

JIS R 2205 耐火れんがの見掛気孔率・吸水率及び比重の測定方法 

JIS Z 8801 標準ふるい 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 試料の調整 化学工業用耐酸磁器と同一原料,同一条件(ただし,無ゆう)で供試体を作成し,試料

とする。ただし,当事者間の協定によって,化学工業用耐酸磁器から直接試料を作製することができる。 

3. 試験方法 

3.1 

化学分析方法 

3.1.1 

試験方法 供試体を粉砕し,JIS Z 8801に規定する標準網ふるい6.7mmを通過させ,四分法によ

って,その100gをとり,次に標準網ふるい300μmを全通したものから四分法によって5gをとり,更に標

準網ふるい90μmを全通するように微粉末としたものを105〜120℃で恒量になるまで乾燥し,試料瓶中に

保存し試料とする。以下は,JIS M 8854による。 

3.1.2 

報告 試料数は,当事者間の協定によるものとし,その測定値を報告する。 

3.2 

曲げ強さ試験方法 

3.2.1 

試験方法 乾燥した直径約12mm,長さ約130mmの丸棒又は断面が約20×20mm,長さ130mmの

角棒を支持間の距離100mmとして支持し,支持点の中央に曲げ強さが毎秒490〜588N/cm2 {50〜60kgf/cm2} 

の割合で荷重をかけ,折れたときの最大荷重W (N) {kgf} を測定する。 

3.2.2 

計算方法 次の式によって,曲げ強さを計算する。 

(1) 丸捧の場合 

曲げ強さ (N/cm2) {kgf/cm2} =

3

8

D

LW

π

ここに, D: 試験片の径 (cm) 
 

L: 試験片の支持間隔 (cm) 

W: 折れたときの荷重 (N) {kgf} 

R 1503-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(2) 角棒の場合 

曲げ強さ (N/cm2) {kgf/cm2} =

2

2

3

bh

LW 

ここに, 

b: 試験片の幅 (cm) 

h: 試験片の厚み (cm) 

L: 試験片の支持間隔 (cm) 

W: 折れたときの荷重 (N) {kgf} 

3.2.3 

報告 5個の試料について曲げ強さ試験を行い,その平均値を報告する。 

3.3 

耐熱試験方法 

3.3.1 

試験方法 乾燥した直径約20mm,長さ約60mmの丸棒をあらかじめ規定温度差(投入する水中に

対する加熱温度差)以上の空気浴槽に入れ,同一温度に30分以上保持した後,手早く水中(加熱温度に対

する温度差の水中)に投入し,15分間浸せきした後試験片を取り出し破損の有無を調べる。 

3.3.2 

報告 5個の試験片について,耐熱試験を行い,ひび割れ及びかけの有無を報告する。 

3.4 

吸水率試験方法 

3.4.1 

試験方法 約20×20×20mmの立方体,又は直径約25mm,長さ約25mmの丸棒についてJIS R 2205

によって吸水試験を行う。この場合,用いるはかりの精度は,1mg以上とする。 

3.4.2 

報告 5個の試料の平均値をもって報告する。 

3.5 

耐酸試験方法 

3.5.1 

試験方法 供試体を粉砕し,あらかじめJIS Z 8801の標準網ふるい250〜500μmを用いてふるい分

け,これを水洗して表面に付着した微粉末を除去した後,JIS K 8102に規定する95%アルコールで洗浄し

て,約105℃の空気浴中で1時間乾燥して試料とする。この試料から約10gを正確にひょう量し,塩酸,

硝酸及び硫酸の各10%濃度の等量混液100mlとともに冷却器を付けた300mlの三角フラスコ中に入れて,

20分ごとに振とうし,90±1℃の水浴中で5時間加熱する。その上澄液を静かに流出させ,その残さを温

水とともに傾斜法で全く酸の反応を認めなくなるまで反復洗浄し,更に95%エチルアルコール (JIS K 

8102) で洗浄して約105℃の空気浴中で1時間乾燥しひょう量する。 

3.5.2 

計算方法 耐酸度は,次の式によって計算し,質量減少率で表す。 

耐酸度(質量減少率) (%) 

100

1

2

1

×

=

m

m

m

ここに, m1: 処理前の試料の質量 (g) 
 

m2: 処理後の試料の質量 (g) 

3.5.3 

報告 試料数は,当事者間の協定によって決定し,その測定値を報告する。 

3.6 

フクシン試験方法 

3.6.1 

試験方法 供試体から試験できる最小の清新な破砕面をもつ破片をとり試料とする。その試料を試

験液[エチルアルコール (JIS K 8102) 1 000gに対しフクシン約5gの割合で溶解したもの]に完全に浸し,

常温でこれに9.81MPa {100kgf/cm2} 以上の圧力を加えて4時間以上放置した後,試料を取り出しこれを破

壊して観察する。 

3.6.2 

報告 破砕面にフクシン液が染み込んでいるかどうか肉眼で調べ,染み込みの有無を報告する。試

料数は,当事者間の協定によって決定する。