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L 0876 : 1998  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS L 0876 : 1970は改正され,この規格に置き換えられる。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

L 0876 : 1998 

縮充に対する染色堅ろう度試験方法 

Test method for colour fastness to alkali milling 

序文 この規格は,1989年に第3版として発行されたISO 105-E12, Textiles−Tests for colour fastness−Part 

E12 : Colour fastness to milling : Alkaline millingを元に,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規

格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(判定)を追加している。 

1. 適用範囲 この規格は,染色した毛及び同混用繊維製品のアルカリ性縮充に対する染色堅ろう度試験

方法について規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 105-E12 : 1989 Textiles−Tests for colour fastness−Part E12 : Colour fastness to milling : 

Alkaline milling 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 

JIS G 4303 ステンレス鋼棒 

JIS K 3302 固形洗濯石けん 

JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬) 

JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則 

JIS L 0803 染色堅ろう度試験用添付白布 

JIS L 0804 変退色用グレースケール 

JIS L 0805 汚染用グレースケール 

3. 要旨 複合試験片を,規定の方法に基づいてアルカリ性縮充液に入れて処理し,水洗いして乾燥した

のち,試験片の変退色と添付白布の汚染の程度をそれぞれ変退色用グレースケール及び汚染用グレースケ

ールと比較して,その堅ろう度を判定する。 

この試験には,試験操作の正確を期するために,テストコントロール試験片を使用する。 

4. 装置及び材料 装置及び材料は,次のものを用いる。 

a) 洗濯試験機 洗濯試験機は,複合試験片と試験液及びステンレス鋼球を入れる試験瓶と,試験瓶を回

転させる回転装置及び試験瓶内の試験液を試験に必要な恒温に保つための恒温水槽又は恒温槽とから

なり,それぞれ次の規定に適合するものとする。 

装置の一例を図1に示す。 

1) 試験瓶 ガラス製又はステンレス鋼製のもので,回転に耐える密閉形の容量550±50ml(内径75±

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L 0876 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5mm)の円筒形の瓶。 

2) 回転装置 電動機,回転軸及び回転軸に放射状に取り付けてある試験瓶保持器とからなり,試験瓶

保持器の保持軸の中心線と試験瓶の中心線とが同一線上になるように試験瓶が取り付けられるもの

で,1分間当たりの回転数は40±2回で,恒温水槽又は恒温槽中で試験瓶を回転できるもの。 

なお,回転軸の中心から試験瓶の底までは,45±10mmとする。 

3) 恒温水槽又は恒温槽 加熱装置をもち,回転する試験瓶内の試験液を所定温度±2℃に保持できるも

の。 

4) ステンレス鋼球 JIS G 4303に規定するSUS 304による直径約6mmのもの。 

図1 洗濯試験機の一例 

b) 添付白布 JIS L 0803に規定するもの。 

c) 変退色用グレースケール JIS L 0804に規定するもの。 

d) 汚染用グレースケール JIS L 0805に規定するもの。 

e) 縮充試験用テストコントロール試験布 酸性染料 (C. I. Acid Blue 7) 約3%を使用して,染色した羊毛

布。 

f) 

石けん JIS K 3302に規定する無添剤(又は1種)のもの。 

g) 無水炭酸ナトリウム JIS K 8625に規定する特級のもの。 

5. 複合試験片の調製 複合試験片の調製は,次による。 

a) 複合試験片の調製は,JIS L 0801の5.(試験片及び複合試験片の調製)による。ただし,第2添付白

布については試験片が毛以外の場合は毛とし,毛の場合は綿とする。 

また,複合試験片の周囲4辺を縫いつけるとともに,更に約1cmの間隔で長辺の方向にも縫う。 

b) 4.e)に規定するテストコントロール試験布を使用し,a)に準じてテストコントロール複合試験片を調製

する。 

6. 操作 操作は,次のとおり行う。 

a) 複合試験片及びテストコントロール複合試験片を,それぞれ洗濯試験機の試験瓶に入れる。 

L 0876 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,各試験瓶中には,それぞれ複合試験片の質量の3倍量の縮充液(1) (40℃) 及びステンレス鋼球

50個を入れる。縮充液を40±2℃に保持し,2時間試験機を運転する。 

b) 機械の運転を止め,試験瓶から複合試験片及びテストコントロール複合試験片だけを一時取り出し,

新たに浴比が100 : 1になるように40±2℃の水を追加し,更に機械を10分間運転する。 

c) 複合試験片及びテストコントロール複合試験片を試験瓶から取り出し,それぞれ冷流水で10分間水洗

いしたのち,JIS L 0801の7.(操作)(6)に従って,脱水,乾燥する。 

d) テストコントロール試験片の変退色とその添付白布の汚染の程度を,JIS L 0801の9.(染色堅ろう度

の判定)によって判定し,変退色の等級が3級でなければ,試験の操作は正確に行われなかったもの

として,複合試験片及びテストコントロール複合試験片を新たに調製し,再び前記の操作を繰り返す。 

注(1) 縮充液は,水1l中に石けん47.5g(無水換算)及び無水炭酸ナトリウム10gを含む割合の溶液と

する。 

7. 判定 試験片の変退色及び添付白布の汚染の判定は,JIS L 0801の9.による。 

8. 記録 試験結果は,JIS L 0801の10.(記録)によって,次のように記録する。 

例 縮充試験 変退色4級 汚染4-5級(毛) 4級(綿) 

L 0876 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

染色堅ろう度試験方法JIS改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

須 賀 長 市 

日本学術振興会染色堅ろう度第134委員会(財団法人

スガウェザリング技術振興財団) 

(委員) 

関   成 孝 

通商産業省生活産業局 

岡 林 哲 夫 

工業技術院標準部 

高 橋 孝 一 

通商産業省製品評価技術センター 

上 野 和 義 

東京都繊維工業試験場 

山 形 昭 衛 

日本繊維技術士センター 

近 藤 一 夫 

元日本女子大学 

越 川 寿 一 

杉野女子大学 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

須 田 昌 男 

財団法人日本産業技術振興協会 

鈴 木 保 男 

財団法人日本化学繊維検査協会 

山 口   彪 

財団法人日本染色検査協会 

井 口 耕 一 

財団法人日本紡績検査協会 

下 谷 忠 義 

財団法人日本繊維製品品質技術センター 

森   数 馬 

財団法人毛製品検査協会 

児 玉   肇 

日本毛整理協会 

川 島   悟 

日本羊毛紡績会 

片 岡 邦 彦 

片岡毛織株式会社 

井 上 哲 夫 

日本化薬株式会社 

橋 爪 修 平 

住化染料テック株式会社 

藤 田   隆 

ダイスタージャパン株式会社 

赤 井   稔 

保土谷化学工業株式会社 

高 野 富士子 

主婦連合会 

川 又 幸 子 

全国地域婦人団体連絡協議会 

伊 藤 康 江 

消費科学連合会 

(事務局) 

須 賀 冨士夫 

財団法人スガウェザリング技術振興財団 

三田村 勝 昭 

財団法人スガウェザリング技術振興財団