サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS K 6871 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正は,国際規格に整合させるために,ISO 2897-2 : 1994を基礎として用いた。 

JIS K 6926-2 : 1997には,次に示す附属書がある。 

附属書(規定) ポリスチレン試験方法 

参考 附属書は,従来のJIS K 6871 : 1995と一致しており,国際規格を日本工業規格に導入するため

の経過措置として添付する。 

JIS K 6926 : 1997は,一般名称を“プラスチック−耐衝撃性ポリスチレン (PS-I) 成形用及び押出用材料”

として,次の各部によって構成する。 

第1部:呼び方 

(Part 1 : Designation system and basis for specifications) 

第2部:試験片の作り方及び諸性質の求め方 

(Part 2 : Preparation of test specimens and determination of properties) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6926-2 : 1997 

(ISO 2897-2 : 1994) 

プラスチック−耐衝撃性ポリスチレン 

(PS-I) 成形用及び押出用材料− 

第2部:試験片の作り方及び諸性質の求め方 

Plastics−Impact-resistant polystyrene (PS-I) moulding and 

extrusionmaterials− 

Part 2 : Preparation of test specimens and determination of properties 

序文 この規格は,1994年に第2版として発行されたISO 2897-2, Plastics−Impact-resistant polystyrene (PS-I) 

moulding and extrusion materials−Part 2 : Preparation of test specimens and determination of propertiesを元に作

成した日本工業規格であり,附属書(規定)を除いて,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく

作成してある。 

附属書(規定)には,従来,JIS K 6871 : 1995で規定していたポリスチレン試験方法について規定した。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,成形用及び押出用耐衝撃性ポリスチレン材料の試験片の作り方及び諸性質の

求め方について規定する。この規格では,試験材料の取扱い及び成形前の試験材料と試験前の試験片の状

態調節について規定する。 

この規格は,試験片を作る手順と条件,及び成形された試験片を用いて,その材料の諸性質を測定する

手順を示す。成形用及び押出用耐衝撃性ポリスチレン材料の特徴を知るための適切,かつ,必要な諸性質

の試験方法を表に示す。 

諸性質は,JIS K 7140に規定する一般的試験方法から選んだ。これら成形用及び押出用材料に対して広

範囲に使われている試験方法及び特殊で重要な他の試験方法,並びにJIS K 6926-1に規定する区分用の性

質も,この規格に含む。 

再現性があり,他と比較できる試験結果を得るためには,ここに規定する試験片の作り方,状態調節方

法,試験片寸法及び試験手順を採用する。 

寸法の異なる試験片及び異なった手順で得られた試験結果は,必ずしも一致するとは限らない。 

附属書(規定)は,2001年3月31日まで適用する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,その年の版だけがこの規

格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。 

JIS C 2134 : 1996 湿潤状態での固体電気絶縁材料の比較トラッキング指数及び保証トラッキング指

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

数を決定する試験方法 

備考 IEC 112 : 1979, Method for determining comparative and the proof tracking indices of solid 

insulating materials under moist conditionsが,この規格と一致している。 

JIS K 6926-1 : 1997 プラスチック−耐衝撃性ポリスチレン (PS-I) 成形用及び押出用材料−第1部:

呼び方 

備考 ISO 2897-1 : 1990, Plastics−Impact-resistant polystyrene (PS-I) moulding and extrusion materials−

Part 1 : Designation system and basis for specificationsが,この規格と一致している。 

JIS K 7111 : 1996 プラスチック−シャルピー衝撃強さの試験方法 

備考 ISO 179 : 1993, Plastics−Determination of Charpy impact strengthが,この規格と同等である。 

JIS K 7139 : 1996 プラスチック−多目的試験片 

備考 ISO 3167 : 1993, Plastics−Preparation and use of multipurpose test specimensが,この規格と一致

している。 

JIS K 7140 : 1995 プラスチック−比較可能なシングルポイントデータの取得と提示 

備考 ISO 10350 : 1993, Plastics−Acquisition and presentation of comparable single-point dataが,この

規格と一致している。 

JIS K 7151 : 1995 プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の圧縮成形試験片 

備考 ISO 293 : 1986, Plastics−Compression moulding test specimens of thermoplastic materialsが,この

規格と一致している。 

JIS K 7152 : 1995 プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片 

備考 ISO 294 : 1995, Plastics−Injection moulding test specimens of thermoplastic materialsが,この規

格と一致している。 

JIS K 7160 : 1996 プラスチック−引張衝撃強さの試験方法 

備考 ISO 8256 : 1990, Plastics−Determination of tensile-impact strengthが,この規格と一致している。 

JIS K 7161 : 1994 プラスチック−引張特性の試験方法 第1部:通則 

備考 ISO 527-1 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 1 : General principlesが,この

規格と一致している。 

JIS K 7162 : 1994 プラスチック−引張特性の試験方法 第2部:型成形,押出成形及び注型プラスチ

ックの試験条件 

備考 ISO 527-2 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 2 : Test conditions for 

moulding and extrusion plasticsが,この規格と一致している。 

JIS K 7171 : 1994 プラスチック−曲げ特性の試験方法 

備考 ISO 178 : 1993, Plastics−Determination of flexural propertiesが,この規格と一致している。 

JIS K 7191-1 : 1996 プラスチック−荷重たわみ温度の試験方法−第1部:通則 

備考 ISO 75-1 : 1993, Plastics−Determination of temperature of deflection under load−Part 1 : General 

test methodが,この規格と一致している。 

JIS K 7191-2 : 1996 プラスチック−荷重たわみ温度の試験方法−第2部:プラスチック及びエボナイ

ト 

備考 ISO 75-2 : 1993, Plastics−Determination of temperature of deflection under load−Part 2 : Plastics 

and eboniteが,この規格と一致している。 

ISO 62 : 1980, Plastics−Determination of water absorption 

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 291 : 1977, Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testing 

ISO 306 : 1994, Plastics−Thermoplastic materials−Determination of Vicat softening temperature (VST)  

ISO/DIS 527-4 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 4 : Test conditions for isotropic and 

orthotropic long glass fiber-reinforced plastics 

ISO 899-1 : 1994, Plastics−Determination of creep behaviour−Part 1 : Tensile creep 

ISO 1133 : 1991, Plastics−Determination of the melt mass-flow rate (MFR) and the melt volume-flow rate 

(MVR) of thermoplastics 

ISO 1183 : 1987, Plastics−Methods for determining the density and relative density of noncellular plastics 

ISO 1210 : 1993, Plastics−Determination of the burning behaviour of horizontal and vertical specimens in 

contact with a small flame ignition source 

ISO 2561 : 1974, Plastics−Determination of residual styrene monomer in polystyrene by gas chromatography 

ISO 2818 : 1994, Plastics−Preparation of test specimens by machining 

ISO 4589-2 : 1996, Plastics−Determination of burning behaviour by oxygen index−Part 2 : 

Ambient-temperature test 

ISO/DIS 4589-3, Plastics−Determination of burning behaviour by oxygen index−Part 3 : Elevated 

temperature test 

ISO 6603-2 : 1989, Plastics−Determination of multiaxial impact behaviour of rigid plastics−Part 2 : 

Instrumented puncture test 

IEC 93 : 1980, Methods of test for volume resistivity and surface resistivity of solid electrical insulating 

materials 

IEC 243-1 : 1988, Methods of test for electric strength of solid insulating materials−Part 1 : Tests at power 

frequencies 

IEC 250 : 1969, Recommended methods for the determination of the permittivity and dielectric dissipation 

factor of electrical insulating materials at power, audio and radio frequencies including metre wavelength 

IEC 296 : 1982, Specification for unused mineral insulating oils for transformers and switch gear 

IEC 1006 : 1991, Methods of test for the determination of the glass transition temperature of electrical 

insulating materials 

3. 試験片の作り方 試験片は,射出成形又は圧縮成形によって作るものとする。 

試験片の成形方法は,表3及び表4の中に,それぞれの試験方法に対して次のコードで示す。 

− コードM:射出成形 

− コードQ:圧縮成形 

すべての試験片は,それぞれの成形方法について次に示す同一の成形条件で作る。 

3.1 

成形前の材料の取扱い 成形前の材料の前処理は,通常必要はない。 

3.2 

射出成形 射出成形試験片は,JIS K 7152に従って,表1に規定する条件で作る。 

background image

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 試験片の射出成形条件 

材料 

溶融温度 

℃ 

金型温度 

℃ 

平均射出速度 

mm/s 

全銘柄 

220 

45 

200±100 

注 難燃グレードは溶融温度≧220℃の成形で変色する場合がある。その場合には,溶融温度を210℃

にしてもよい。 

3.3 

圧縮成形 圧縮成形シートは,JIS K 7151に従って,表2に規定する条件で作る。 

表2 試験片の圧縮成形条件 

材料 

成形温度 

平均冷却速度 

成形品 

全圧 

加圧時間 

予熱時間 

取出温度 

℃ 

℃/min 

℃ 

MPa 

min 

min 

全銘柄 

200 

10 

≦60 

4±0.5 

5±1 

5±1 

諸性質の測定に必要な試験片は,ISO 2818に従って,切削するか又は打ち抜く。 

4. 試験片の状態調節 機械的性質を測定するための試験片は,ISO 291に従って23℃±2℃及び (50±

5) %RHの条件下で,少なくとも16時間状態調節をしなければならない。 

5. 諸性質の求め方 諸性質の求め方及びデータの提示は,JIS K 7140に規定した規格,補足説明及び備

考に従う。 

すべての試験は,以下の表に特に規定がなければ,23℃±2℃, (50±5) %RHの標準状態で行う。 

表3にJIS K 7140に規定したものの中から,成形用及び押出用耐衝撃性ポリスチレン材料に適切な性質

を記載した。これらの性質は,他の熱可塑性プラスチックのデータと比較するのに有用である。 

表4には,表3に記載していない性質で,成形用及び押出用耐衝撃性ポリスチレン材料を特徴づけるの

に重要な性質又は一般に広く用いられている性質を記載する。これらの性質を用いて異なる材料と比較で

きるのは,同じ系統の熱可塑性プラスチックに限られる。 

備考 アイゾット衝撃強さは,この規格の第1部の区分用の性質である。しかし1998年以降,アイゾ

ット衝撃強さは抹消され,シャルピー衝撃強さだけが用いられる予定である。 

background image

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3 一般的性質及びその試験条件(JIS K 7140から抜粋) 

性質 

単位 

規格 

試験片のタイプ 

及び寸法 

mm 

試験片 

の 

作り方 

試験条件及び補足説明 

レオロジー的性質 

メルトマスフローレイ

ト (MFR) 

g/10min 

ISO 1133 

成形材料 

− 

試験温度 220℃ 

試験荷重 49.03N 

メルトボリュームフロ

ーレイト (MVR) 

cm3/10min 

機械的性質 

引張弾性率 

MPa 

JIS K 7161 

 (ISO 527-1) 及び

JIS K 7162 

 (ISO 527-2) 

JIS K 7139 

 (ISO 3167) 

試験速度1mm/min 

引張降伏応力 

試験速度50mm/min 

引張降伏ひずみ 

引張破壊呼びひずみ 

50%ひずみ時引張応力 

MPa 

試験速度50mm/min,降伏が

50%呼びひずみまでに現れ

ない場合にだけ適用する。 

引張クリープ弾性率 

MPa 

ISO 899-1 

JIS K 7139 

 (ISO 3167) 

1時間 

ひずみ 

≦0.5% 

1 000時間 

曲げ弾性率 

MPa 

JIS K 7171 

 (ISO 178) 

試験速度2mm/min 

曲げ強さ 

シャルピー衝撃強さ 

(ノッチ付き) 

kJ/m2 

JIS K 7111 

(ISO 179) 

80×10×4 

V−ノッチ γ=0.25 

方法1eA 

(エッジワイズ衝撃) 

シャルピー衝撃強さ 

(ノッチなし) 

kJ/m2 

JIS K 7111 

(ISO 179) 

80×10×4 

方法1eU 

(エツジワイズ衝撃) 

引張衝撃強さ 

ノッチ付き 

kJ/m2 

JIS K 7160 

(ISO 8256) 

80×10×4 

ダブルV−ノッチ 

γ=1 

ノッチ付きシャルピー試験

で破壊しなかった場合だけ

に適用する。 

熱的性質 

ガラス転移温度 

℃ 

IEC 1006 

成形材料 

− 

A法,(DSC又は,DTA),

10℃/minを使用 

荷重たわみ温度 

℃ 

JIS K 7191-1 

 (ISO 75-1)  

JIS K 7191-2 

 (ISO 75-2) 

110×10×4 

エッジワイズ又は 

80×10×4 

フラットワイズ 

最大表面応力1.8MPa及び

0.45Mpa 

ビカット軟化温度 

℃ 

ISO 306 

10×10×4 

昇温速度50℃/h 

荷重50N 

燃焼性 

mm/min 

ISO 1210 

125×13×3 

A法:試験片の水平燃焼速

度 

着火性 

ISO 4589-2 
ISO 4589-3 

80×10×4 

手順A−上面着火 

電気的性質 

比誘電率 

− 

IEC 250 

≧80×≧80×1 

周波数:100Hz及び1MHz,

電極のエッジの影響を補償

する。 

誘電正接 

体積抵抗率 

Ω・m 

IEC 93 

電圧100V 

表面抵抗率 

Ω 

background image

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

性質 

単位 

規格 

試験片のタイプ 

及び寸法 

mm 

試験片 

の 

作り方 

試験条件及び補足説明 

耐電圧 

kV/mm 

IEC 243-1 

≧80×≧80×1 

25mm/75mmの同軸シリン

ダー形の電極を使用する。

IEC 296の変圧器油に浸せ

きする。短時間試験法(迅

速昇圧法)を使用する。 

≧80×≧80×3 

耐トラッキング性 

− 

JIS C 2134 

 (IEC 112) 

≧15×≧15×4 

溶液Aを使用する。 

その他の性質 

吸水率 

ISO 62 

50×50×3又はφ50×3 

23℃の水中に24時間浸せ

きする。 

厚さ≦1 

23℃の水中での飽和値 

23℃,50%RHでの飽和値 

密度 

kg/m3 

ISO 1183 

10×10×4 

射出成形試験片からサンプ

ルを採取する。 

M:射出成形 

Q:圧縮成形 

表4 成形用及び押出用耐衝撃性ポリスチレンに特に有用な追加の諸性質及び試験条件 

性質 

単位 

規格 

試験片のタイプ 

及び寸法 

mm 

試験片 

の 

作り方 

試験条件及び補足説明 

機械的性質 

アイゾット衝撃強さ 

kJ/m2 

ISO 180 

80×10×4 

− 

その他の性質 

残留スチレンモノマー

含有率 

ISO 2561 

成形材料 

− 

− 

M:射出成形 

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(規定) ポリスチレン試験方法 

Testing methods for polystyrenes 

まえがき この附属書は,国際規格を日本工業規格に導入するため,経過措置として添付するが,2001

年3月31日まで適用する。 

参考 この附属書は,従来の日本工業規格JIS K 6871 : 1995に一致している。 

1. 適用範囲 この附属書は,ポリスチレンの試験方法について規定する。 

なお,ポリスチレンにブルーイング剤,酸化防止剤,滑剤及び重合助剤を添加した品種,着色品種,光

安定品種,帯電防止品種,難燃品種,充てん材配合品種などの特殊な品種にも適用する。 

備考1. この附属書の引用規格を,附属書付表1に示す。 

2. この附属書の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 1622/2 Plastics−Polystyrene moulding and extrusion materials−Part 2 : Determination of 

properties 

ISO 2897/2 Plastics−Impact-resistant polystyrenes−Part 2 : Determination of properties 

2. 用語の定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900によるほか,次による。 

ポリスチレン スチレンの単独重合体(以下,一般用ポリスチレンという。)及び耐衝撃性を向上させる

ため合成ゴムで改質したスチレン重合体(以下,耐衝撃性ポリスチレンという。)をいう。 

3. 試験項目 試験項目は,次のとおりとする。 

(1) メルトフローレート 

(2) 比重及び密度 

(3) 引張試験 

(4) 曲げ試験 

(5) アイゾット衝撃試験 

(6) ロックウェル硬さ試験 

(7) ビカット軟化温度試験 

(8) 荷重たわみ温度試験 

4. 試験の一般条件 メルトフローレート以外の試験に使用する試験片の作製,アニーリング及び状態調

節は,次のとおりとする。 

(1) 試験片の作製 試験片は,規定の形状及び寸法になるように,射出成形若しくは圧縮成形によって作

製するか,又は射出成形若しくは圧縮成形したシートから規定の形状・寸法になるように切り取るか,

打ち抜くか,若しくは切削加工(1)するものとする。 

注(1) 切削加工するときは,その切削熱などによって材料の性質が変化しないように十分注意しなけ

ればならない。 

(2) アニーリング アニーリングは行わない。ただし,荷重たわみ温度試験は,必要に応じて65±2℃で

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

24時間のアニーリングを行ってもよい。 

(3) 試験片の状態調節 試験片は,成形後速やかにJIS K 7100の標準温度状態2級及び標準湿度状態2級

[温度23±2℃及び相対湿度 (50±5) %]において,16時間以上状態調節する。 

(4) 試験場所の標準状態 引張試験,曲げ試験,アイゾット衝撃試験及びロックウェル硬さ試験は,(3)と

同じ温度及び湿度[温度23±2℃,相対湿度 (50±5) %]の室内で行う。 

5. 試験方法 試験方法は,次のとおりとする。 

(1) メルトフローレート メルトフローレートの試験は,JIS K 7210によって行う。この場合,試験条件

は,JIS K 7210の表1の条件8(試験温度200℃,試験荷重49.03N)とする。 

(2) 比重及び密度 比重及び密度の測定は,JIS K 7112によって行う。この場合,試験温度は,23±0.5℃

とし,JIS K 7112に規定するB法(ピクノメーター法による測定方法)によって測定するときの浸せ

き液は,JIS K 8810に規定する1−ブタノールの特級を使用する。 

(3) 引張試験 引張試験は,JIS K 7113によって行う。この場合,試験片は,1号形を用い,厚さは,4±

0.2mmとし,試験速度は,一般用ポリスチレンについては速度C (5mm/min±20%) とし,耐衝撃性ポ

りスチレンについては速度E (20mm/min±10%) とする。 

(4) 曲げ試験 曲げ試験は,JIS K 7203によって行う。この場合,試験片は,標準寸法[幅10±0.5mm,

高さ (h) 4±0.2mm,長さ80mm以上],支点間距離 (L) は,68±0.5mm (=17h),試験速度 (V) は毎分

2mm±10%とする。 

(5) アイゾット衝撃試験 アイゾット衝撃試験は,JIS K 7110によって行う。この場合,標準試験片寸法

は,1号A(長さ80±2mm,厚さ10.0±0.1mm,幅4.0±0.2mm)とする。 

なお,2号A(長さ64±2mm,厚さ12.7±0.1mm,幅2〜13mm)を用いてもよい。 

(6) ロックウェル硬さ試験 ロックウェル硬さ試験は,JIS K 7202によって行う。この場合,硬さの測定

は,一般用ポリスチレンの場合Mスケールを,耐衝撃性ポリスチレンの場合Lスケールを使用する。 

(7) ビカット軟化温度試験 ビカット軟化温度試験は,JIS K 7206によって行う。この場合,試験片に加

える試験荷重は,B法の49.03〜49.52Nで,昇温速度は毎時50±5℃とする。 

(8) 荷重たわみ温度試験 荷重たわみ温度試験は,JIS K 7207によって行う。この場合,試験片は,標準

寸法(幅4.0±0.2mm,高さ10.0±0.2mm,長さ110mm以上)で,曲げ応力は,A法 (1.81MPa) を用

いる。 

6. 報告 報告には必要に応じて,次の事項を記入する。 

(1) 試験した試料の名称,種類又はその記号 

(2) 試料の形態 

(3) 試験項目 

(4) 試験片の種類,形状及び寸法 

(5) 試験片の成形方法,成形条件及びその他の作製条件 

(6) 試験片の状態調節条件並びに試験場所の温度及び湿度 

(7) 試験条件及び試験片の数 

(8) 試験結果 

(9) 試験年月日及び試験場所 

(10) その他必要とする事項 

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書付表1 

JIS K 6900-1994 プラスチック−用語 

JIS K 7100-1981 プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態 

JIS K 7110-1984 硬質プラスチックのアイゾット衝撃試験方法 

JIS K 7112-1980 プラスチックの密度と比重の測定方法 

JIS K 7113-1995 プラスチックの引張試験方法 

JIS K 7202-1995 プラスチックのロックウェル硬さ試験方法 

JIS K 7203-1995 硬質プラスチックの曲げ試験方法 

JIS K 7206-1991 熱可塑性プラスチックのビカット軟化温度試験方法 

JIS K 7207-1995 硬質プラスチックの荷重たわみ温度試験方法 

JIS K 7210-1995 熱可塑性プラスチックの流れ試験方法 

JIS K 8810-1992 1−ブタノール(試薬) 

関連規格:JIS K 6874 ABS樹脂試験方法 

JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方 

10 

K 6926-2 : 1997 (ISO 2897-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 6926-1,-2 (PS-I) 原案作成委員会 構成表 

本委員会 

分科会 

氏名 

所属 

◎ 

植 村   勝 

工学院大学講師 

○ 

大 嶋 清 治 

工業技術院標準部 

○ 

増 田   優 

通商産業省基礎産業局 

○ 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

○ 

塚 野   隆 

財団法人高分子素材センター 

○ 

本 橋 健 司 

建設省建築研究所 

○ 

吉 川 高 雄 

財団法人鉄道総合技術研究所 

○ 

高 杉 和 徳 

株式会社東芝映像メディア事業本部 

○ 

狩 野 佐登視 

富士重工業株式会社スバル開発本部 

○ 

西 山   浩 

日本ポリエチレン製品工業連合会 

○ 

伊 藤 治 之 

日本ポリオレフィンフィルム工業組合 

○ 

鈴 木 照 彦 

東燃化学株式会社千鳥工場 

○ 

久 米 和 男 

出光石油化学株式会社樹脂研究所 

○ 

石 本 亮 治 

三井・デュポンポリケミカル株式会社テクニカルセンター 

○ 

横 山   昭 

三井石油化学工業株式会社環境保安品質保証部 

○ 

雨 宮 英 夫 

三井東圧化学株式会社樹脂事業本部 

○ 

瀬 沼 昭 高 

日本ユニカー株式会社樹脂技術研究所 

○ 

○ 

佐 藤 裕 之 

大日本インキ化学工業株式会社石油化学技術本部 

○ 

岡 島   修 

旭化成工業株式会社技術センター 

○ 

宇 野 哲 夫 

住友化学工業株式会社合成ゴム・ポリスチレン事業部 

○ 

本 間 多喜夫 

出光石油化学株式会社樹脂研究所 

○ 

吉 村 康 男 

新日鐵化学株式会社高分子研究所 

○ 

酒 井 昌 利 

三菱化学株式会社樹脂カンパニー・スチレン樹脂事業部 

○ 

三 輪   央 

新日鐵化学株式会社技術本部技術センター 

(事務局) 濱 島 俊 行 

日本プラスチック工業連盟 

◎は,委員長を示す。