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K 5551:2018  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 種類 2 

5 品質 3 

6 見本品 3 

7 試験方法 4 

7.1 サンプリング  4 

7.2 試験用試料の検分及び調製  4 

7.3 試験の一般条件  4 

7.4 容器の中の状態  4 

7.5 低温安定性  4 

7.6 半硬化乾燥性  5 

7.7 塗装作業性  5 

7.8 塗膜の外観  5 

7.9 ポットライフ  5 

7.10 たるみ性  6 

7.11 上塗り適合性  7 

7.12 耐おもり落下性  8 

7.13 付着性  8 

7.14 耐アルカリ性  8 

7.15 耐揮発油性  9 

7.16 耐熱性  9 

7.17 サイクル腐食性  9 

7.18 塗膜中の鉛の定量  10 

7.19 塗膜中のクロムの定量  10 

7.20 屋外暴露耐候性  10 

8 検査 10 

9 表示 11 

附属書A(規定)塗膜中の鉛の定量  12 

附属書B(規定)塗膜中のクロムの定量 14 

附属書C(規定)フィルムアプリケータ塗装  17 

附属書D(規定)屋外暴露耐候性  18 

附属書E(参考)構造物用さび止めペイントの試験に必要な試験板及び試験日数  20 


 

K 5551:2018  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

塗料工業会(JPMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から団体規格(JPMS 30:2016)を基に作成し

た工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 5551:2008は改正され,この規格に置き換えられた。 

なお,平成31年9月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ

ーク表示認証において,JIS K 5551:2008を適用してもよい。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

 

日本工業規格          JIS 

 

K 5551:2018 

 

構造物用さび止めペイント 

Heavy-duty anticorrosive paints for metal structures 

 

序文 

この規格は,1991年に制定され,その後2002年及び2008年の改正を経て今日に至っている。今回,あ

らたに水性さび止めペイントに対応するために改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

 

適用範囲 

この規格は,橋りょう(梁),タンク,プラントなどの鋼構造物,及び鉄,鋼,ステンレス鋼,アルミニ

ウム,アルミニウム合金の建築などの金属部分の塗装に用いる構造物用さび止めペイント(塗料)につい

て規定する。ただし,この規格の塗料は,発がん性のおそれのあるタール成分を含まないものとする。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯 

JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 

JIS K 5500 塗料用語 

JIS K 5600-1-1 塗料一般試験方法−第1部:通則−第1節:試験一般(条件及び方法) 

JIS K 5600-1-2 塗料一般試験方法−第1部:通則−第2節:サンプリング 

JIS K 5600-1-3 塗料一般試験方法−第1部:通則−第3節:試験用試料の検分及び調製 

JIS K 5600-1-4 塗料一般試験方法−第1部:通則−第4節:試験用標準試験板 

JIS K 5600-1-6 塗料一般試験方法−第1部:通則−第6節:養生並びに試験の温度及び湿度 

JIS K 5600-1-7 塗料一般試験方法−第1部:通則−第7節:膜厚 

JIS K 5600-1-8 塗料一般試験方法−第1部:通則−第8節:見本品 

JIS K 5600-2-2 塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第2節:粘度 

JIS K 5600-2-6 塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第6節:ポットライフ 

JIS K 5600-2-7 塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第7節:貯蔵安定性 

JIS K 5600-4-3 塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第3節:色の目視比較 

JIS K 5600-5-3 塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第3節:耐おもり落下性 

JIS K 5600-5-6 塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法) 

JIS K 5600-6-1 塗料一般試験方法−第6部:塗膜の化学的性質−第1節:耐液体性(一般的方法) 


K 5551:2018  

 

JIS K 5600-7-6 塗料一般試験方法−第7部:塗膜の長期耐久性−第6節:屋外暴露耐候性 

JIS K 5600-7-7 塗料一般試験方法−第7部:塗膜の長期耐久性−第7節:促進耐候性及び促進耐光性

(キセノンランプ法) 

JIS K 5600-7-9 塗料一般試験方法−第7部:塗膜の長期耐久性−第9節:サイクル腐食試験方法−塩

水噴霧/乾燥/湿潤 

JIS K 5601-1-2 塗料成分試験方法−第1部:通則−第2節:加熱残分 

JIS K 5659 鋼構造物用耐候性塗料 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS K 8247 過マンガン酸カリウム(試薬) 

JIS K 8312 クロム酸カリウム(試薬) 

JIS K 8563 硝酸鉛(II)(試薬) 

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8594 石油ベンジン(試薬) 

JIS K 8680 トルエン(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS P 3801 ろ紙(化学分析用) 

JIS R 3202 フロート板ガラス及び磨き板ガラス 

JIS R 6253 耐水研磨紙 

JIS Z 0313 素地調整用ブラスト処理面の試験及び評価方法 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 5500による。 

 

種類 

種類は,樹脂系及び用途並びに製品の形態によって,表1とする。 

 

表1−種類 

種類 

樹脂系及び用途 

製品の形態(荷姿) 

A種 

有機溶剤を揮発成分とする反応硬化形エポキシ樹脂系塗料で,膜厚が約30 μm
の標準形塗料。主に鋼構造物及び建築金属部の防せい(錆)に用いるもの。 

1液形a)又は 
多液形b) 

B種 

有機溶剤を揮発成分とする反応硬化形エポキシ樹脂系塗料で,膜厚が約60 μm
の厚膜形塗料。主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。 

C種 

1号 有機溶剤を揮発成分とする反応硬化形変性エポキシ樹脂系塗料又は反応硬化

形変性ウレタン樹脂系塗料で,標準の膜厚が約60 μmの厚膜形塗料のうち,
常温環境下で施工する,主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。 

2号 有機溶剤を揮発成分とする反応硬化形変性エポキシ樹脂系塗料又は反応硬化

形変性ウレタン樹脂系塗料で,標準の膜厚が約60 μmの厚膜形塗料のうち,
低温環境下で施工する,主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。 

D種 

水を主要な揮発成分とする反応硬化形エポキシ樹脂系塗料で,膜厚が約30 μm
の標準形塗料。主に建築金属部の防せい(錆)に用いるもの。 

E種 

水を主要な揮発成分とする反応硬化形エポキシ樹脂系塗料で,膜厚が約60 μm
の厚膜形塗料。主に鋼構造物の長期防せい(錆)に用いるもの。 

 


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表1−種類(続き) 

注a) 1液形とは,単一の製品荷姿で潜在的硬化剤を含み,開缶後反応が始まる形態の塗料。 

例えば,湿気硬化形ポリウレタン樹脂塗料。 

b) 多液形とは,二つ以上の容器で構成する塗料で,塗装直前に混合して使用する形態の塗料。 

例えば,エポキシ樹脂主剤とエポキシ樹脂用硬化剤とからなる塗料。 

なお,液体だけでなく,粉体又はペースト状の添加剤などを別容器に組み合わせている場合も含む。 

 

品質 

品質は,表2による。 

 

表2−品質 

項目 

種類 

対応
箇条 

A種 

B種 

C種 

D種 

E種 

1号 

2号 

容器の中の状態 

かくはん(攪拌)したとき,堅い塊がなくて一様になる 

7.4 

低温安定性(−5 ℃) 

− 

変質しない 

7.5 

半硬化乾燥性 

半硬化乾燥している 

7.6 

塗装作業性 

支障がない 

7.7 

塗膜の外観 

正常である 

7.8 

ポットライフ 

5時間 

3時間 

7.9 

たるみ性 

− 

たるみがない 

− 

たるみがない 

7.10 

上塗り適合性 

支障がない 

7.11 

耐おもり落下性 

割れ及び剝がれがない 

7.12 

付着性 

分類0 a) 

分類1又は分類0 a) 

分類0 a) 

分類1又は分類0 a) 

7.13 

耐アルカリ性 

異常がない 

− 

7.14 

耐揮発油性 

異常がない 

− 

7.15 

耐熱性 

塗膜の外観 

− 

外観が正常である 

− 

外観が正常である 

7.16 

付着性 

分類2,分類1又は 

分類0 a) 

分類2,分類1又は 

分類0 a) 

サイクル腐食性 

さび,膨れ,割れ及び剝がれがない 

7.17 

塗膜中の鉛の定量 
(質量分率%) 

0.06以下 

7.18 

塗膜中のクロムの定
量(質量分率%) 

0.03以下 

7.19 

屋外暴露耐候性 

さび,膨れ,割れ及び剝がれがない 

7.20 

“−”:試験規定がないことを表している。 

注記 記載項目の試験に必要な試験板の材質,寸法,枚数及び試験日数を,附属書Eに示す。 
注a) JIS K 5600-5-6の表1(試験結果の分類)による。 

 

見本品 

見本品は,JIS K 5600-1-8に規定する見本品の区分によって,表3のとおり区分する。 

 

表3−見本品の区分 

試験項目 

観察項目 

見本品の区分 

形態 

設定方式 

品質水準 

塗膜の外観 

つぶ・しわ・むら・割れ・膨れ・穴・剝がれ 

塗膜見本 

社内見本品 

限度見本品 

ポットライフ 

流れ・穴・しわ・割れ・剝がれ 

屋外暴露耐候性 さび・膨れ・割れ・剝がれ 

塗料見本 

社内見本品 

限度見本品 


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試験方法 

7.1 

サンプリング 

サンプリングは,JIS K 5600-1-2による。 

7.2 

試験用試料の検分及び調製 

試験用試料の検分及び調製は,JIS K 5600-1-3による。 

7.3 

試験の一般条件 

試験の一般条件は,次による。 

a) 試験の場所 試験の場所は,次による。 

1) 養生及び試験を行う場所は,他に規定がない場合は,JIS K 5600-1-6の4.1(標準条件)に規定する

条件[温度23±2 ℃,相対湿度(50±5)%]で,直射日光を受けず,養生及び試験に影響を与え

るガス,蒸気,ほこりなどがなく,通風の少ない室内とする(以下,標準状態という。)。 

2) 観察のときの光源は,JIS K 5600-4-3の5.2(自然昼光照明)の拡散昼光による。ただし,JIS K 5600-4-3

の5.3(色観察ブースの人工照明)に規定する色観察ブースを用いてもよい。 

b) 試験片の作製 試験片の作製は,次による。 

1) 試験板 試験板は,他に規定がない場合は,JIS G 3141に規定するSPCC-SBの鋼板とし,JIS K 

5600-1-4の5.1.5(研磨による調整)によって調整した鋼板とする。研磨による調整に用いる研磨紙

は,JIS R 6253に規定する耐水研磨紙P280を用いる。 

2) 試料の調製 1液形塗料の場合は,かくはん(攪拌)し均一の液体とする。多液形の場合は,主剤,

硬化剤などをそれぞれよくかくはん(攪拌)し,均一の液体とした後,その製品の製造業者が指定

する混合比率で混合し,更にかくはん(攪拌)によって均一にする。必要な場合は,製造業者の指

定するうすめ液を用いてうすめてもよい。 

なお,混合したときからA種,B種及びC種は5時間,D種及びE種は3時間を過ぎたものは,

試験に用いてはならない。 

3) 試料の塗り方 試料の塗り方は,他に規定がない場合は,2)で調製した試料を使用直前によくかく

はん(攪拌)し,直ちに試験板の片面にJIS K 5600-1-1の3.3.7(吹付け塗り)のエアスプレー塗り

1回とする。乾燥膜厚は7日間乾燥後に測定し,A種及びD種で25 μm〜 35 μm,B種,C種及びE

種で55 μm〜65 μmになるようにする。乾燥膜厚の測定方法は,JIS K 5600-1-7による。 

4) 乾燥方法 乾燥方法は,他に規定がない場合は,JIS K 5600-1-1の3.3.8 a)(自然乾燥の場合)によ

る。試験までの乾燥時間は,他に規定がない場合は,7日間とする。また,塗り終わってからの試

験片の保持は,JIS K 5600-1-1の表1(塗るときの環境条件・塗り方と試験板の固定・保持)による。 

7.4 

容器の中の状態 

容器の中の状態の試験は,JIS K 5600-1-1の4.1.2 a)(液状塗料の場合)による。多液形の場合は容器別

にそれぞれについて試験を行う。 

7.5 

低温安定性 

低温安定性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは200 mm×100 mm×0.8 mmとする。 

b) 試験方法 JIS K 5600-2-7の4.(低温安定性)による。次に,a)の試験板を用い,7.7のb)及びc)によ

って塗装作業を行う。 

c) 評価及び判定 b)の試験によって,試料をかくはん(攪拌)したとき一様になり,塗装作業性に支障

がなく,更に乾燥した塗膜の外観が正常であるとき,“変質しない”とする。 


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7.6 

半硬化乾燥性 

半硬化乾燥性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,JIS R 3202に規定する板ガラスを用い,JIS K 5600-1-4の5.5.2(溶剤洗浄による

調整)によって調整した,大きさ200 mm×100 mm×2 mmのガラス板とする。 

b) 試験片の作製 試験板に7.3 b) 2)によって調製した試料を塗布したものを試験片とする。試験板への

試料の塗布は,附属書Cに規定する隙間100 μmのフィルムアプリケータ塗りとする。 

c) 試験方法 A種,B種,C種1号,D種及びE種の場合は,JIS K 5600-1-1の4.3.4 a)(常温乾燥)に

よって乾燥を行う。乾燥時間は16時間とする。C種2号の場合は,JIS K 5600-1-1の4.3.4 b)(低温乾

燥)によって乾燥を行う。乾燥時間は24時間とする。 

d) 評価及び判定 規定時間乾燥をした後,JIS K 5600-1-1の4.3.5 b)(半硬化乾燥)によって評価し,塗

面にすり跡がつかないときは“半硬化乾燥している”とする。 

7.7 

塗装作業性 

塗装作業性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは200 mm×100 mm×0.8 mmとする。 

b) 試験片の作製 試験板に,試料を7.3 b) 3)によって1回塗りしたものを試験片とする。 

c) 養生 試験片を塗装後10分間立て掛けて保持する。試験片の保持は,JIS K 5600-1-1の3.3.9 b)(試

験片の保持)による。 

d) 評価及び判定 試験片を目視によって流れが認められないときは“支障がない”とする。 

7.8 

塗膜の外観 

塗膜の外観の試験は,次による。 

a) 試験片の作製 試験片は,7.7に適合した試験片を用いる。 

b) 試験方法 試験方法は,JIS K 5600-1-1の4.4(塗膜の外観)による。試料を塗ってから48時間放置

し,目視によって観察する。 

c) 評価及び判定 評価は,拡散昼光の下で目視によって行い,つぶ,しわ,むら,割れ,膨れ,穴及び

剝がれの程度が見本品と比べて差異が大きくないとき,“正常である”とする。見本品は,箇条6に規

定する塗膜見本,社内見本品及び限度見本品を用いる。 

7.9 

ポットライフ 

ポットライフの試験は,次による。 

a) 試験容器 試験容器は,容量約500 mLで高さが直径の1〜1.5倍の密封できる金属製,ガラス製又は

ポリエチレン製とする。 

b) 保持装置 JIS K 5600-2-6の6.2(断熱容器)による。 

c) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは150 mm×70 mm×0.8 mmとする。 

d) 試験方法 操作は,次による。 

1) 1液形の場合,こん(梱)包容器を開缶後よくかくはん(攪拌)し,試験容器に入れ蓋をする。多

液形の場合は,主剤,硬化剤などをそれぞれよくかくはん(攪拌)し,均一液体とした後,その製

品の製造業者が指定する混合比率によって,試験容器に入れ,よく混合した後蓋をする。試験容器

を保持装置に入れ養生する。 

なお,試料は,7.3 b) 2)によってうすめ液でうすめた試料を用いてもよい。 

2) A種,B種及びC種1号の場合は,(23±1)℃で養生,C種2号の場合には,(5±1)℃で養生し,

5時間後に取り出して,試料とする。また,D種及びE種の場合は,(23±1)℃で養生し,3時間


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後に取り出して,試験試料とする。 

3) 試料をかくはん(攪拌)棒でよくかくはん(攪拌)し,容器の中の状態を調べる。 

4) 3)の後,直ちに試料を7.3 b) 3)によって試験板に塗り試験片とする。JIS K 5600-1-1の3.3.9 b)(試

験片の保持)によって試験片を立て掛けて48時間置いた後,塗膜の外観を調べる。 

e) 評価及び判定 次の全ての状態にあるとき,ポットライフがA種,B種及びC種では“5時間”,D

種及びE種では“3時間”とする。 

1) d) 3)によって試料をかくはん(攪拌)したとき,試料が容易に一様に分散し,混合直後に比べて著

しい粘度の上昇及びゲル化がない。 

2) d) 4)によって塗膜の外観を観察したとき,7.8で使用した見本品と比較して,流れ,穴及びしわの程

度が大きくなく,割れ及び剝がれがない。 

7.10 たるみ性 

たるみ性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,JIS R 3202に規定する板ガラスを用い,JIS K 5600-1-4の5.5.2(溶剤洗浄による

調整)によって調整した,大きさ200 mm×150 mm×2 mmのガラス板とする。 

b) 試料の調製 試料の調製は,7.3 b) 2)によって調製後直ちに,JIS K 5600-2-2の5.(ストーマー粘度計

法)に規定するストーマー粘度計を用いて粘度(KU 値)を測定し,B種及びC種の場合は,83±3

(23±1 ℃)に,E種の場合は,90±3(23±1 ℃)になるように,製造業者の指定するうすめ液を適

量加えて調製する。ただし,B種及びC種の場合は,塗料原液の粘度(KU 値)が80(23±1 ℃)未

満,E種の場合は,87(23±1 ℃)未満のときはうすめ液を加えないで試験に用いる。 

c) 試験装置及び器具 塗装用器具のサグテスタは金属製とする。形状例を,図1に示す。 

 

単位 mm 

 

図1−サグテスタの例 

 

d) 試験方法 試験方法は,次による。 

h:隙間 


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1) 試験板を水平な台の上に長辺を縦に,短辺を横になるように置き,サグテスタを押し付けながら滑

らせたとき,試験板が動かないように固定する。 

2) 試験板の先方の短辺付近の位置に,短辺に平行にサグテスタを置き,粘度を調製した試料を溝の部

分に広げるように入れる。 

3) サグテスタの両端を,それぞれ両手の指先で軽く下に押し付けながら,手前に均等な速さで一気に

引く。引く速さは,150 mmを約1秒間で引き終わる程度とする。これを試験片とする。 

4) 塗り終わった後,直ちに塗膜の厚い方を下に,サグテスタの軌跡線が水平になるように試験片を垂

直にして8時間保持し,塗料の流れ(たるみ)の状態を調べる。その状態を,図2に示す。 

5) 試験片の塗り初めと塗り終わりの部分約10 mmずつは,観察の対象外とする。 

なお,サグテスタを引くときの直線性が試験の結果に影響することがあるので,定規などを用い

るとよい。 

 

 

図2−試験の手順 

 

e) 評価及び判定 試験片の塗料の流れの状態を,目視によって観察し,サグテスタの隙間200 μmと隙

間250 μmとの間の無塗装部(図2参照)に流れが認められないときは,“たるみがない”とする。 

7.11 上塗り適合性 

上塗り適合性は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは150 mm×70 mm×0.8 mmとし,2枚とする。 

b) 試験片の作製 試験板1枚に試料を7.3 b) 3)によって,1回塗りで塗装し,48時間置いたものに,A

種,B種及びC種の場合にはJIS K 5659に規定するA種中塗り塗料を,D種及びE種の場合には,

JIS K 5659に規定するB種中塗り塗料を上塗り塗料として塗り重ねる。塗装方法は,JIS K 5600-1-1

の3.3.7(吹付け塗り)とし,上塗り塗料として塗り重ねた,中塗り塗料の乾燥膜厚は25 μm〜35 μm

になるようにする。同時に,別の試験板1枚に,同じ中塗り塗料を同じ塗装方法で塗装したものを原

状試験片とする。 

c) 評価及び判定 判定は,次の全てを満足するとき“支障がない”とする。 

1) 上塗り作業に支障がない。 

2) 上塗り後48時間置いて,塗膜の外観を目視によって観察したとき,上塗り塗料にはじき,割れ,穴,

膨れ及び剝がれを認めない。 

3) 上塗り後48時間置いた試験片と,同時に作製した原状試験片とを比べ,指触によって粘着及び目視


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によってしわの程度が大きくない。 

7.12 耐おもり落下性 

耐おもり落下性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは150 mm×70 mm×0.8 mmとし,2枚とする。 

b) 試験片の作製 試料を試験板に7.3 b) 3)の方法で塗装し,7日間置いて試験片とする。 

c) 試験方法 試験方法は,JIS K 5600-5-3の6.(デュポン式)による。500 mmの高さから300±1 gのお

もりを水平に置いた試験片上に落とす。 

d) 評価及び判定 塗膜の外観を目視によって観察したとき,試験片2枚のいずれにも,塗膜の割れ及び

剝がれを認めないときは,“割れ及び剝がれがない”とする。 

7.13 付着性 

付着性の試験は,次による。 

a) 試験片の作製 7.8に適合した試験片を,更に5日間乾燥して用いる。 

b) 試験方法 試験方法は,JIS K 5600-5-6の7.(手順)によって格子状に切り込みを入れる。格子のパ

ターンは,2 mm間隔で各方面にそれぞれ6本の切り込みを入れ,升目の数を25とする。切り込みを

入れた面に粘着テープを圧着した後,引き剝がし,目視で塗面を観察する。 

c) 評価及び判定 評価は,目視によって行い,判定は,JIS K 5600-5-6の表1(試験結果の分類)を適用

し,判定基準は,A種及びD種の場合は,分類0とし,B種,C種及びE種の場合は,分類1又は分

類0とする。 

7.14 耐アルカリ性 

耐アルカリ性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは150 mm×70 mm×0.8 mmとする。 

b) 試験片の作製 試験片の枚数は3枚とする。試験板に,A種は,乾燥膜厚25 μm〜35 μm,B種は,乾

燥膜厚55 μm〜65 μmとなるように7.3 b) 3)の方法で1回塗る。24時間置いた後,7.11で用いたJIS K 

5659に規定する中塗り塗料を,それぞれJIS K 5600-1-1の3.3.7(吹付け塗り)の方法で1回塗り重ね

る。さらに,24時間置いた後,同一の中塗り塗料で板の周辺を,試験に影響がないように塗り包み,

6日間置いて試験片とする。1枚は原状試験片とする。 

c) 試験方法 試験方法は,次による。 

1) 試験液 試験液には,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム試薬を用いる。水酸化ナトリウムを

水によって,50 g/Lの水溶液に調製し,試験液とする。 

2) 浸せき(漬)方法 JIS K 5600-6-1の7.4[手順A(単一の液相を使用)]による。ただし,試験条

件は,試験容器に試験液を150 mmの深さまで入れ,試験片2枚を長辺が垂直になるよう糸につる

し,120 mmの深さまで浸す(上部30 mmは試験液に浸さない。)。試験温度は23±1 ℃とし,168

時間浸せきする。 

3) 試験終了後の処置及び観察方法 浸せき終了後,洗浄等の処置を行い,処置後1回目の観察を目視

で行う。さらに,2時間後2回目の観察を目視によって行う。 

d) 評価及び判定 目視観察によって2枚の試験片を評価する。このとき,試験片の周辺約10 mm以内は

評価の対象から外す。1回目及び2回目の観察のいずれでも,原状試験片と比べて,2枚とも液面から

幅約10 mm外部に出た部分を含む塗膜に,膨れ,割れ,剝がれ,穴及び軟化を認めないときは,“異

常がない”とする。 


K 5551:2018  

 

7.15 耐揮発油性 

耐揮発油性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは150 mm×70 mm×0.8 mmとする。 

b) 試験片の作製 試験片は,7.14 b)によって3枚作製する。 

c) 試験方法 試験方法は,次による。 

1) 試験液 試験液は,JIS K 8594に規定する石油ベンジンと,JIS K 8680に規定するトルエンとを容

量比で8:2に混合したものを用いる。 

2) 浸せき方法 JIS K 5600-6-1の7.4[手順A(単一の液相を使用)]による。ただし,試験条件は,

試験容器に試験液を150 mmの深さまで入れ,試験片2枚を長辺が垂直になるように糸につるし120 

mmの深さまで浸す(上部30 mmは試験液に浸さない。)。試験温度は23±1 ℃とし,48時間浸せ

きする。 

3) 試験終了後の処置及び観察方法 試験片を取り出して室内に立て掛けて保持し[7.7 c)参照],2時

間置いた後,目視によって観察する。 

d) 評価及び判定 評価は目視観察によって行う。このとき,試験片の周辺約10 mm以内は評価の対象か

ら外す。原状試験片と比べて,2枚の試験片の双方について液面から外部に出た10 mmを含む塗膜に,

しわ,膨れ,割れ及び剝がれを認めず,さらに,液の着色及び濁りの程度が大きくないときは,“異常

がない”とする。 

7.16 耐熱性 

耐熱性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,7.3 b) 1)による。ただし,大きさは150 mm×70 mm×0.8 mmとする。 

b) 試験片の作製 試験片は,試料を7.3 b) 3)によって塗装し,7日間放置したものを試験片とする。 

c) 試験方法 試験片を160±5 ℃に保った乾燥器に入れ30分間加熱し,取り出して直ちに塗膜の外観を

調べる。更に1時間標準状態で放置後,7.13 b)によって付着性試験を行う。ただし,格子のパターン

の切り込み間隔は,5 mmとし,各方面に4本の切り込みを入れ,升目を9とする。 

d) 評価及び判定 外観は,目視によって評価し,判定は,膨れ,割れ,剝がれ及び穴が認められないと

き,“外観が正常である”とする。さらに,付着性試験の判定は,JIS K 5600-5-6の表1(試験結果の

分類)を適用し,判定基準は,分類2,分類1又は分類0とする。 

7.17 サイクル腐食性 

サイクル腐食性の試験は,次による。 

a) 試験板 試験板は,JIS G 3101に規定するSS400の鋼板150 mm×70 mm×3.2 mmとし,ブラスト処

理したものとする。ブラスト処理条件は,表4による。 

 

表4−ブラスト処理条件 

除せい(錆)度 

JIS Z 0313に規定するSa 2 1/2 以上 

研掃材 

グリット 

表面粗さ 

25 μmRzJISを標準とする。 

 

b) 試験片の作製 試験片の枚数は3枚とする。試験板にJIS K 5600-1-1の3.3.7(吹付け塗り)のエアス

プレー塗りによって,A種及びD種は,塗装間隔を24時間とし,1回につき乾燥膜厚25 μm〜35 μm

となるように2回塗る。B種,C種及びE種は,乾燥膜厚55 μm〜65 μmとなるように1回塗る。24


10 

K 5551:2018  

 

時間後,塗装した試験板の裏面及び周辺に,試験に影響がないように同じ塗料で塗り包み,6日間乾

燥後,JIS K 5600-7-7に規定する促進耐候性試験装置を用いて,JIS K 5600-7-7の6.2に規定する条件

(方法1),及びJIS K 5600-7-7の表3(試験片ぬれサイクル)のサイクルAで60時間照射したもの

を試験片とする。 

c) 試験方法 試験方法は,次による。 

1) 切り込みきずの付け方は,JIS K 5600-7-9の7.5(切り込みきずの付け方)のa)による(図3参照)。 

 

 

図3−交差線のきずの付け方 

 

2) JIS K 5600-7-9の5.(装置)に規定する装置を用い,JIS K 5600-7-9の附属書1(サイクルD)の条

件で試験を行う。ただし,試験サイクルは120サイクルとする。試験終了後,試験片を取り出して

流水で洗い,2時間置いた後,塗膜を評価する。 

d) 評価及び判定 評価は,目視によって,塗膜のさび,膨れ,割れ及び剝がれの有無を観察する。 

このとき,試験片の周辺約10 mm以内及び塗膜に付けたきずの両側それぞれ4 mm以内の塗膜は評

価の対象から外し,さび汁による汚れも評価の対象外とする。 

判定は,試験片3枚のうち2枚の塗膜にさび,膨れ,割れ及び剝がれを認めないとき,“さび,膨れ,

割れ及び剝がれがない”とする。 

7.18 塗膜中の鉛の定量 

塗膜中の鉛の定量は,附属書Aによる。 

7.19 塗膜中のクロムの定量 

塗膜中のクロムの定量は,附属書Bによる。 

7.20 屋外暴露耐候性 

屋外暴露耐候性の試験は,附属書Dによる。 

 

検査 

検査は,箇条7によって試験し,表2に適合しなければならない。形式検査は,表2の全項目とし,受

渡検査の項目は,受渡当事者間の協定とする。ただし,屋外暴露耐候性は,形式検査だけとし,過去に生

産された同一の製品が,JIS K 5600-7-6の附属書1(耐候試験の実施及び管理)によって品質の長期管理が

行われ,その屋外暴露耐候性試験の成績が合格であるときは,現在の製品も適合とする。 

なお,同一の製品とは,同じ生産設備,同じ材料及び配合比率で生産されたものをいう。 


11 

K 5551:2018  

 

表示 

塗料の容器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 

a) この規格の番号及び規格の名称 

b) 種類(例:A種,多液形) 

c) 正味質量又は正味容量 

d) 製造業者名又はその略号 

e) 製造年月又はその略号 

f) 

製造番号又はロット番号 

g) 多液形の場合には,主剤と硬化剤との混合比(送り状などの別紙でもよい。) 

 


12 

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附属書A 

(規定) 

塗膜中の鉛の定量 

 

A.1 概要 

塗料の揮発成分を除いた後,475 ℃〜500 ℃で有機物を灰化し,塩酸に溶解抽出後,アセチレン・空気

フレーム中に噴霧し,鉛による原子吸光を波長283.3 nmで測定し,分解液中の鉛を定量し,塗膜中の鉛分

に換算する。 

 

A.2 試薬 

試薬は,次による。 

a) 市販の塩基性炭酸マグネシウム。 

b) 塩酸(5 mol/L)は,JIS K 8180に規定する塩酸(特級又は微量金属分析用)を水によって,5 mol/L

に調製したもの。 

c) 鉛標準液(Pb:0.1 mg/mL)は,JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)0.160 gをとり,硝酸(1+1)20 mL

及び適量の水で溶かし,1 000 mLの全量フラスコに移し入れ,水を標線まで加えて調製する。又は,

国家標準にトレーサブルな標準液(計量標準供給制度に基づき供給されているJCSS [Japan Calibration 

Service System] のロゴ付き証明書を付したもの)若しくは,このような標準液がない場合には,一般

的な市販の標準液を用いる。 

d) 試験に用いる水は,JIS K 0557に規定する種別A2以上の品質のもの。 

 

A.3 器具 

器具は,次による。 

a) 磁性るつぼ 

b) マッフル炉は,475 ℃〜500 ℃に保てるもの。 

 

A.4 装置 

装置は,次による。 

a) フレーム原子吸光分析装置 

b) 鉛中空陰極ランプ 

 

A.5 試験方法 

試験方法は,次による。 

a) 塗料の分解 7.2の調製によって,よくかくはん(攪拌)した塗料5 gを,質量既知の磁性るつぼに精

度0.1 mgまで正確にはかりとり,緩やかに加熱して揮発成分を除く。るつぼ中の内容物を,2 g塩基

性炭酸マグネシウムで覆い,マッフル炉に入れて徐々に加熱して約350 ℃で10分間以上保つ。更に

炉の温度を上げ,475 ℃〜500 ℃で60分間以上保ち,有機物が完全に灰化するまで加熱する。 

なお,高温では鉛が蒸発しロスになるので,500 ℃以上にしてはならない。加熱時間は2時間を超

えてはならない。 


13 

K 5551:2018  

 

b) 試料液の調製 a)の操作によって得られたるつぼと灰は冷却後,300 mLのビーカーに入れ,塩酸(5 

mol/L)100 mLを加え,約15分間穏やかに煮沸し,更に15分間その状態を保つ。液が熱いうちに250 

mLのビーカー中にJIS P 3801に規定する5種Cのろ紙を用いてろ過し,ろ紙及び沈殿残さ(渣)を

熱水で洗い,ろ液と洗浄液とを合わせる。冷却後,250 mLの全量フラスコに移し,標線まで水を加え

て混合する。この液からメスシリンダーを用いて20 mLを100 mLの全量フラスコに分取し,標線ま

で水を加えた液を試料液とする。 

c) 吸光度の測定 吸光度の測定は,フレーム原子吸光分析装置を用い,上記b)の操作で得られた試料液

を,アセチレン・空気フレーム中に噴霧し,波長283.3 nmの指示値を読み取る。空試験として試料と

同様の操作を行い,試料について得た指示値を補正する。検量線から鉛の量を求め,試料中の鉛の濃

度を算出し,塗膜中の鉛に換算する。 

d) 検量線の作成 鉛標準液(Pb:0.1 mg/mL)0 mL〜10 mLを各々全量フラスコ200 mLに段階的にとり,

試料と同じ条件になるように酸を加えた後,水を標線まで加える。この溶液について上記c)の操作を

行って鉛(Pb)の濃度と表示値との関係を線図(検量線)にする。検量線の作成は,試料測定時に行

う。 

 

A.6 計算 

A.5 d)で作成した検量線から試料中の鉛(Pb)の濃度を求め,塗膜中の鉛(質量分率%)は,塗料の加熱

残分中の鉛(質量分率%)とみなし,次の式によって算出する。加熱残分は,JIS K 5601-1-2による。ただ

し,多液形の場合は混合塗料中の加熱残分とし,試験条件は,加熱温度105±2 ℃,及び加熱時間3時間

とする。 

 

W

C

B

A

5.

12

 

ここに, 

A: 塗膜中の鉛(質量分率 %) 

 

B: 検量線から求めた試料中の鉛の濃度(mg/L) 

 

C: 加熱残分(質量分率 %) 

 

W: 塗料の質量(g) 

 

A.5のa)〜c)の操作を少なくとも2回繰り返し,その結果の誤差が10 %以内のとき,その平均値をAの

値とする。 

 


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附属書B 

(規定) 

塗膜中のクロムの定量 

 

B.1 

概要 

塗料の揮発成分を除いた後,475 ℃〜500 ℃で有機物を灰化し,過マンガン酸カリウムと硫酸溶液とか

ら成る酸化用溶液で分解溶解後希釈して,アセチレン・空気フレーム中に噴霧し,クロムによる原子吸光

を波長357.9 nmで測定し,分解液中のクロムを定量し,塗膜中のクロム分に換算する。 

 

B.2 

試薬 

試薬は,次による。 

a) 過マンガン酸カリウムは,JIS K 8247に規定するもの。 

b) 硫酸は,JIS K 8951に規定するもの。 

c) クロム標準液(Cr:0.01 mg/mL)は,JIS K 8312に規定するクロム酸カリウム3.735 gをとり,水100 

mLに溶解した後,1 000 mLの全量フラスコに移し入れ,水を標線まで加えて調製し,更にこの液10 

mLを全量ピペットで正確に分取し,1 000 mL全量フラスコ中に移し入れ標線まで水を加えて調製す

る。又は,国家標準にトレーサブルな標準液(計量標準供給制度に基づき供給されているJCSS [Japan 

Calibration Service System] のロゴ付き証明書を付したもの)若しくは,このような標準液がない場合

には,一般的な市販の標準液を用いる。 

d) 試験に用いる水は,JIS K 0557に規定する種別A2以上の品質のもの。 

e) 酸化用溶液は,過マンガン酸カリウム0.2 gを100 mLの硫酸(1+1)に完全に溶解したもの。 

f) 

還元用溶液は,市販のヒドロキシルアミン塩酸塩1 gを水100 mLに溶解したもの。 

 

B.3 

器具 

器具は,次による。 

a) 磁性るつぼ 

b) マッフル炉は,475 ℃〜500 ℃に保てるもの。 

c) 酸分解用カップは,酸分解用ポリテトラフルオロエチレン−ライニングカップ蓋付き,50 mL〜100 mL

のもの。 

d) 空気循環式乾燥器は,温度を105 ℃に調整できるもの。 

e) ベンチレーター(換気装置) 

 

B.4 

装置 

装置は,次による。 

a) フレーム原子吸光分析装置 

b) クロム中空陰極ランプ 

 

B.5 

試験方法 

試験方法は,次による。 


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K 5551:2018  

 

a) 塗料の分解 7.2によって調製した塗料をよくかくはん(攪拌)し5 gを,質量既知の磁性るつぼに精

度0.1 mgまで正確にはかりとり,空気循環式乾燥器で105 ℃で1時間以上加熱して,質量が一定に

なるまで揮発成分を除く。その後,マッフル炉に入れて徐々に加熱して約350 ℃で10分間以上保つ。

更に炉の温度を上げ,475 ℃〜500 ℃で60分間以上保ち,有機物が完全に灰化するまで加熱する。 

なお,高温ではクロムが揮散してロスとなるので,500 ℃以上にしてはならない。加熱時間は2時

間を超えてはならない。 

b) 試料液の調製 a)の操作によって得られたるつぼ及び灰は冷却後,精ひょう(秤)して全灰分量を計

算する。その後灰分は清浄で乾燥した乳鉢に移し,均一な微粉に砕く。この灰分を0.02 g〜0.2 gの間

で0.1 mgの精度で酸分解用カップに直接分取し,酸化用溶液10 mLを全量ピペットでカップにはかり

込み,ゆっくりと振動させて灰分を液になじませる。その後,容器に蓋をして105 ℃の空気循環式乾

燥器中で1.5時間保持した後,容器を取り出してゆっくりと室温に冷ます。容器冷却後ベンチレータ

ー中で慎重に開封する。余剰の過マンガン酸が認められないとき(暗褐色が消える。)は,灰分の量を

少なくして,再度操作を繰り返す。酸化が完了した溶液を,50 mLビーカー中にJIS P 3801に規定す

る5種Cのろ紙を用いてろ過し,最後にろ紙及び沈殿残さ(渣)を水で十分に洗浄ろ過する。その後,

ろ液にヒドロキシルアミン塩酸塩溶液を,過マンガン酸の色が消えるまで滴下した後,100 mL全量フ

ラスコに全量を移し,少量の水でビーカーを洗浄し,洗浄液の全量を全量フラスコに移す。その後,

全量フラスコの標線まで水を加えて試料液とする。 

c) 吸光度の測定 吸光度の測定は,フレーム原子吸光分析装置を用い,上記b)の操作で得られた試料液

を,アセチレン・空気フレーム中に噴霧し,波長357.9 nmの指示値を読み取る。空試験として試料と

同様の操作を行い,試料について得た指示値を補正する。検量線からクロムの量を求め,試料中のク

ロムの濃度を算出し,塗膜中のクロムに換算する。 

d) 検量線の作成 クロム標準液(Cr:0.01 mg/mL)0 mL〜10 mLを各々100 mL全量フラスコに段階的に

とり,試料と同じ条件になるように酸を加えた後,水を標線まで加える。この溶液について,上記c)

の操作を行ってクロム(Cr)の濃度と表示値との関係を線図(検量線)にする。検量線の作成は,試

料測定時に行う。 

 

B.6 

計算 

B.5 d)で作成した検量線から試料中のクロム(Cr)の濃度を求め,塗膜中のクロム(質量分率%)は,塗

料の加熱残分中のクロム(質量分率%)とみなし,次の式によって算出する。加熱残分は,JIS K 5601-1-2

による。ただし,多液形の場合は,混合塗料中の加熱残分とし,試験条件は,加熱温度105±2 ℃,及び

加熱時間3時間とする。 

 

0

/E

E

C

W

B

A

 

ここに, 

A: 塗膜中のクロム(質量分率 %) 

 

B: 検量線から求めた試料中のクロムの濃度(mg/L) 

 

C: 加熱残分(質量分率 %) 

 

E0: 全灰分量(g) 

 

E: 酸分解に供する分取灰分量(g) 

 

W: 塗料の質量(g) 

 


16 

K 5551:2018  

 

B.5のa)〜c)の操作を少なくとも2回繰り返し,その結果の誤差が10 %以内のとき,その平均値をAの

値とする。 


17 

K 5551:2018  

 

附属書C 
(規定) 

フィルムアプリケータ塗装 

 

C.1 器具 

フィルムアプリケータの形状及び隙間の寸法は,表C.1による。 

 

C.2 厚さの測定 

塗料層及び塗膜の厚さの測定は,JIS K 5600-1-7による。 

 

C.3 フィルムアプリケータの選択 

フィルムアプリケータは,各箇条に規定したものを用いる。 

 

C.4 試料の塗り方 

試料の塗り方は,次による。 

a) 試験板の長辺を縦に,短辺を横にして水平面に固定する。 

b) 試験板の先方の短辺付近の位置に,短辺に平行にフィルムアプリケータを置き,そのすぐ手前の試験

板の上に試料を広げる。 

c) フィルムアプリケータの両端を両手の指でつまみ,試験板にフィルムアプリケータを押し付けながら,

150 mmを約1秒間の速さで手前に一気に引く。 

d) 試料を塗り終わった後,試験板の塗面を上向きにして水平に置く。 

 

表C.1−フィルムアプリケータの形状及び隙間の寸法 

単位 μm 

隙間h 

75 

100 

125 

150 

200 

250 

500 

許容差 

±2 

±3 

±3 

±4 

±4 

±5 

±5 

 

単位 mm 

 

A形 

B形 

h:隙間 


18 

K 5551:2018  

 

附属書D 
(規定) 

屋外暴露耐候性 

 

D.1 一般事項 

屋外暴露耐候性の試験は,少なくとも3年に1回は実施する。観察の時期は,試験開始から12か月後及

び24か月後とする。 

 

D.2 試験片の作製 

試験片の作製は,次による。 

a) 試験板 試験板は,研磨によって調整した大きさが300 mm×150 mm×1 mmの鋼板を用いる。鋼板の

種類及び調整に用いる研磨紙は,7.3 b) 1)による。試験板は4枚とする。 

b) 試験片の作製 試験板2枚に,A種については,試料を7.3 b) 3)の方法で24時間間隔をおいて2回塗

り,24時間おいてから,JIS K 5659に規定するA種中塗り塗料を1回塗る。中塗りの乾燥膜厚は,25 

μm〜35 μmとする。B種及びC種については,試料を7.3 b) 3)の方法で1回塗り,24時間おいてから,

JIS K 5659に規定するA種中塗り塗料を1 回塗る。中塗りの乾燥膜厚は,25 μm〜35 μmとする。D

種については,試料を7.3 b) 3)の方法で24時間間隔をおいて2回塗り,24時間おいてから,JIS K 5659

に規定するB種中塗り塗料を1回塗る。中塗りの乾燥膜厚は,25 μm〜35 μmとする。E種については,

試料を7.3 b) 3)の方法で1回塗り,24時間おいてから,JIS K 5659に規定するB種中塗り塗料を1回

塗る。中塗りの乾燥膜厚は,25 μm〜35 μmとする。塗装後,A種,B種,C種,D種及びE種は,7

日間おいて試験片とする。見本品は,箇条6による塗料見本,社内見本品及び限度見本品とし,試料

を同じ方法によって作製した試験片とする。試験片は,試料及び見本品とも2枚ずつとし,2枚のう

ち1枚を屋外暴露耐候性試験に用い,残りの1枚は原状試験片とする。 

なお,試験片の周辺及び裏面には,試験に供する同一の下塗り塗料を24時間の間隔をおいて2回塗

り,試験に影響がないように塗り包んでおく。 

 

D.3 試験方法 

屋外暴露耐候性試験は,JIS K 5600-7-6による。ただし,試験期間及び試験開始時期は,次による。 

a) 試験期間は,24か月とする。 

b) 試験開始時期は,4月又は10月とする。この時期以外に試験を開始する必要が生じた場合には,4月

又は10月以外にも試験を開始することができる。 

 

D.4 観察による評価 

試料の屋外暴露耐候性試験片と原状試験片とで,さび,膨れ,割れ及び剝がれを目視によって比較観察

し差を評価する。さらに,屋外暴露耐候性試験片と見本品の屋外暴露耐候性試験片とを比べて,さび,膨

れ,割れ及び剝がれを目視によって観察し差を評価する。ただし,試験片の周辺及び端から10 mm以内の

塗膜は観察の対象外とする。 

 


19 

K 5551:2018  

 

D.5 判定 

試験開始後24か月たったときの評価によって,屋外暴露耐候性試験片と見本品及び原状試験片とで,さ

び,膨れ,割れ及び剝がれに差がないときは,“さび,膨れ,割れ及び剝がれがない”とする。 

 

D.6 記録の保存期間 

記録する項目は,受渡当事者間の協定とし,記録の保存期間は,5年間とする。 

 

 


 

 

附属書E 

(参考) 

構造物用さび止めペイントの試験に必要な試験板及び試験日数 

 

表E.1−鋼構造物用さび止めペイントの試験手順 

項目 
番号 

項目 

試験板 

試験日数(日) 

材質 

寸法(mm) 

枚数(枚) 

9  10 11 12 13 14 15 16 17 18以上 

7.4 容器の中の状態 

− 

− 

− 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.5 低温安定性 

鋼板 

200×100×0.8 

18 

  6   18   6   18   6 

48 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.6 半硬化乾燥性 

ガラス板 

200×100×2 

標準状態 

    16 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

200×100×2 

5 ℃ 

    24 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.7 塗装作業性 

鋼板 

200×100×0.8 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.8 塗膜の外観 

− 

− 

− 

 

48 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.9 ポットライフ 

鋼板 

150×70×0.8 

A,B,C種    5 

48 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

D,E種      3 

48 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.10 たるみ性 

ガラス板 200×150×2 

     8 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.11 上塗り適合性 

鋼板 

150×70×0.8 試料1・原状試験片1 

合計2 

 

48 

 

48 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

48 

 

(原状試験片) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.12 耐おもり落下性 

鋼板 

150×70×0.8 

 

168 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.13 付着性 

− 

− 

− 

 

 

 

 

120 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.14 耐アルカリ性 

鋼板 

150×70×0.8 試料2・原状試験片1 

合計3 

24 

24 

 

 

144 

 

 

 

 

 

 

168 

 

 

 

 

 

7.15 耐揮発油性 

鋼板 

150×70×0.8 試料2・原状試験片1 

合計3 

24 

24 

 

 

144 

 

 

 

 

48 

 

 

 

 

 

 

 

7.16 耐熱性 

鋼板 

150×70×0.8 

 

168 

 

 

 

 

 

0.5 1 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.17 サイクル腐食性 ブラスト 

処理鋼板 150×70×3.2 

試料2・ 

原状試験片1 

合計2 

A,D種 

24 

24 

 

 

144 

 

 

 

 

60 

 

 

 

 

720 

 

 

 2 

B,C,E種 

24 

 

 

 

 

 

 

 

60 

 

 

 

 

 

720 

 

 

 2 

7.18 塗膜中の鉛の定

量 

− 

− 

− 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.19 塗膜中のクロム

の定量 

− 

− 

− 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5

 

K

 5

5

5

1

2

0

1

8

 

 

 

 

 

×

×

×

×

×


21 

K 5551:2018  

 

表E.1−鋼構造物用さび止めペイントの試験手順(続き) 

項目 
番号 

項目 

試験板 

試験日数(日) 

材質 

寸法(mm) 

枚数(枚) 

9  10 11 12 13 14 15 16 17 18以上 

7.20 屋外暴露耐候性 

鋼板 

300×150×1 

試料2・ 
見本品2 

合計4 

A,D種 

24 

24 

 

 

168 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2年 

 

 

 

B,C,E種 

24 

 

 

168 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2年 

 

 

 

注記1 

記号の説明  × : 試料の採取, ○ : 塗付け,  ◎:判定,  − : 放置,  □ : 加熱,  : 試験片の共用, △: その他の操作 

注記2 

試験日数欄の数字は,時間(h)を示す。 

 

5

 

K

 5

5

5

1

2

0

1

8