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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 0803-1995 

溶存酸素自動計測器 

Continuous dissolved oxygen analyzer 

1. 適用範囲 この規格は,河川,湖沼,海域などを含む公共用水域及び工場・事務所,下水処理施設な

どにおける0〜35℃の水中の溶存酸素の濃度を連続的に測定するための自動計測器(以下,計測器という。)

のうち,電極法に基づくものについて規定する。 

備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。 

2. 共通事項 共通事項は,JIS K 0050,JIS K 0101,JIS K 0102及びJIS Z 8710による。 

3. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0101,JIS K 0102,JIS K 0211及びJIS Z 8103

による。 

4. 計測器の種類 計測器の種類は,原理別に分類し,測定範囲(以下,レンジという。)は表1のとおり

とする。 

なお,レンジは表1で示した上限,下限の間で適当なものを選ぶ。 

表1 計測器の種類及び測定範囲 

種類 
原理 

レンジ(1) 

mg/l 

隔膜形ポーラログラフ式 

0〜10 

0〜20 

隔膜形ガルバニ電池式 

0〜10 

0〜20 

最小目盛単位は,0.5mg/l以下とする。 
注(1) このレンジ内で測定目的によって適

当に分割したレンジをもつ。 

5. 定格電圧及び定格周波数 計測器の定格電圧は単相交流100V,定格周波数は50Hz専用,60Hz専用

又は50Hz・60Hz共用とする。 

6. 性能 計測器は,8.による試験を行ったとき,表2の性能を満足しなければならない。 

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K 0803-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2 計測器の性能 

項目 

性能 

試験方法 

繰返し性 

±0.3mg/l 

8.3(1) 

ゼロドリフト 

±0.2mg/l 

8.3(2) 

スパンドリフト 

±0.3mg/l 

8.3(3) 

応答時間 

2分以下 

8.3(4) 

温度補償の精度 

±0.3mg/l 

8.3(5) 

電圧変動に対する安定性 

指示値の変動は 
±0.2mg/l 

8.3(6) 

絶縁抵抗 

5MΩ以上 

8.3(7) 

耐電圧 

異常のないこと 

8.3(8) 

7. 構造 

7.1 

構造一般 計測器の構造は,次の各項目に適合しなければならない。 

(1) 形状が正しく,組立て及び各部の仕上がりが良好で,かつ,堅ろうであること。 

(2) 通常の運転状態で危険の生じるおそれがなく,安全,かつ,円滑に作動すること。 

(3) 各部は,容易に機械的,電気的故障を起こさず,危険を生じない構造であること。 

(4) 水ぬれ,水はね,結露などによって計測器に故障を生じない構造であること。 

(5) 保守・点検の際,作業しやすく,かつ,危険のない構造であること。 

7.2 

構成 計測器は,図1に示す測定部,指示記録部などで構成する。 

図1 計測器の構成の一例 

7.3 

測定部 測定部は,溶液中に電極を浸し,発生する信号を安定に指示記録部に供給するもので,電

極保持具,変換器などで構成する。 

(1) 電極 陽極,陰極,測温体素子(2),電解液などから構成され,酸素を透過する性質のある薄い隔膜(3)

で電極を覆い,試料が陽極及び陰極に直接触れないような構造のものとする。 

注(2) サーミスタ,ガラスサーミスタなどを用いる。 

(3) ふっ素樹脂,ポリエチレン,シリコーンゴムなどを用いる。 

(2) 電極保持具 電極を保持するもので,材質は,ステンレス鋼,硬質塩化ビニル,ポリプロピレンなど

試料に侵されないものとする。 

K 0803-1995  

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(3) 変換器及び指示計 屋外で使用する変換器及び指示計は,防滴構造のものとする。電極と変換器との

距離は,なるべく短くすること。 

7.4 

指示記録部 指示記録部は,溶存酸素濃度 (mg/l) を等分目盛で指示記録できるものとする。ディジ

タル表示方式のものは,測定単位が印字されていること。 

7.5 

附属装置 計測器には,次のものを附属することができる。 

(1) 電極洗浄装置 水,空気などの流体による洗浄装置など。 

(2) 自動採水装置 試料水を自動的にくみ上げ,一定の流速で電極に供給するもの。 

8. 試験 

8.1 

試験条件 試験条件は,次のとおりとする。 

(1) 周囲温度 10〜30℃の間の任意の温度。ただし,8.3(1),(2),(3)の項目については,この温度変化幅

が±5℃であること。 

(2) 相対湿度 85%以下。 

(3) 流速 製造業者が定めた流速。 

(4) 電源 定格電圧。 

8.2 

試験準備及び校正 

8.2.1 

試験準備 電極は,あらかじめ12時間以上水に浸した後,そのままの状態で変換器に接続する。

次に計測器に電源を入れ,試験を始めるまで30分以上暖機する。電極が特に汚れている場合には,必要に

応じて石けん水,塩酸 (0.1mol/l) などで短時間洗い,更に流水で十分に洗う。 

8.2.2 

校正液 校正液は,次のとおりとする。 

(1) ゼロ校正液 JIS K 8061に規定する亜硫酸ナトリウム(無水)約25 gを水に溶かし,水を加えて500ml

とする。使用時に調製する。 

(2) スパン校正液 25±0.5℃に調節した水(4)に空気を約1l/minの流量で通気(5)して,溶存酸素を飽和させ

る(6)。各温度における飽和溶存酸素濃度の値を,表3に示した。 

注(4) JIS K 0102の2.(11)(a)(蒸留水)又は(b)(イオン交換水)に規定するもの。 

(5) 通常,水200mlの場合には5〜10分間,500mlの場合には10〜20分間通気する。 

(6) 溶存酸素の濃度は,気圧変動によっても異なるので気圧補正を行うとよい。 

また,塩類濃度の高い試料の溶存酸素の濃度を測定する場合には,試料の塩類のモル濃度に

合わせてJIS K 8150に規定する塩化ナトリウムを添加した溶存酸素飽和水を調製する。 

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表3 水中の飽和溶存酸素濃度(JIS K 0102から転載) 

温度℃ 

水中の塩化物イオン量 mgCl/l 

塩化物イオン 
100mgCl/lごと 
に差し引く溶存 
酸素量 mgO/l 

    0 

5 000 

10 000 

15 000 

20 000 

溶存酸素量 mgO/l 

 0 

14.16 

13.40 

12.63 

11.87 

11.10 

0.015 3 

 1 

13.77 

13.03 

12.29 

11.55 

10.80 

0.014 8 

 2 

13.40 

12.68 

11.97 

11.25 

10.52 

0.014 4 

 3 

13.04 

12.35 

11.65 

10.95 

10.25 

0.014 0 

 4 

12.70 

12.03 

11.35 

10.67 

 9.99 

0.013 5 

 5 

12.37 

11.72 

11.06 

10.40 

 9.74 

0.013 1 

 6 

12.06 

11.42 

10.79 

10.15 

 9.51 

0.012 8 

 7 

11.75 

11.15 

10.52 

 9.90 

 9.28 

0.012 4 

 8 

11.47 

10.87 

10.27 

 9.67 

 9.06 

0.012 0 

 9 

11.19 

10.61 

10.03 

 9.44 

 8.85 

0.011 7 

10 

10.92 

10.36 

 9.79 

 9.23 

 8.66 

0.011 3 

11 

10.67 

10.12 

 9.57 

 9.02 

 8.47 

0.011 0 

12 

10.43 

 9.90 

 9.36 

 8.82 

 8.29 

0.010 7 

13 

10.20 

 9.68 

 9.16 

 8.64 

 8.11 

0.010 4 

14 

 9.97 

 9.47 

 8.97 

 8.46 

 7.95 

0.010 1 

15 

 9.76 

 9.27 

 8.78 

 8.29 

 7.79 

0.009 9 

16 

 9.56 

 9.06 

 8.60 

 8.12 

 7.63 

0.009 6 

17 

 9.37 

 8.90 

 8.44 

 7.97 

 7.49 

0.009 4 

18 

 9.18 

 8.73 

 8.27 

 7.82 

 7.36 

0.009 1 

19 

 9.01 

 8.57 

 8.12 

 7.67 

 7.22 

0.008 9 

20 

 8.84 

 8.41 

 7.97 

 7.54 

 7.10 

0.008 7 

21 

 8.68 

 8.26 

 7.83 

 7.40 

 6.97 

0.008 6 

22 

 8.53 

 8.11 

 7.70 

 7.26 

 6.85 

0.008 4 

23 

 8.39 

 7.98 

 7.57 

 7.16 

 6.74 

0.008 2 

24 

 8.25 

 7.85 

 7.44 

 7.04 

 6.65 

0.008 1 

25 

 8.11 

 7.72 

 7.32 

 6.95 

 6.52 

0.007 9 

26 

 7.99 

 7.60 

 7.21 

 6.82 

 6.42 

0.007 8 

27 

 7.87 

 7.48 

 7.10 

 6.71 

 6.32 

0.007 7 

28 

 7.75 

 7.37 

 6.99 

 6.61 

 6.22 

0.007 6 

29 

 7.64 

 7.26 

 6.88 

 6.51 

 6.12 

0.007 6 

30 

 7.53 

 7.16 

 6.78 

 6.41 

 6.03 

0.007 5 

31 

 7.43 

 7.06 

 6.66 

 6.31 

 5.93 

0.007 5 

32 

 7.32 

 6.96 

 6.59 

 6.21 

 5.84 

0.007 4 

33 

 7.23 

 6.86 

 6.49 

 6.12 

 5.75 

0.007 4 

34 

 7.13 

 6.77 

 6.40 

 6.03 

 5.65 

0.007 4 

35 

 7.04 

 6.67 

 6.30 

 5.93 

 5.56 

0.007 4 

8.2.3 

校正 校正は,次の手順で行う。 

(1) ゼロ校正 電極をゼロ校正液に浸し,指示値をゼロに合わせる。 

(2) スパン校正 電極をスパン校正液に浸し,マグネチックスターラ等でかき混ぜ(7)ながら,指示値が安

定するのを待つ。試料温度を±1℃で測定できる温度計(8)によってスパン校正液の温度を測定し,表3

の飽和溶存酸素濃度に指示値を合わせる。 

なお,電極をゼロ校正液からスパン校正液に移し換える前に,電極に付着したゼロ校正液を流水で

十分洗い流すこと。 

(3) 調節 (1)及び(2)の操作を交互に行い,校正液の値と指示値との差が±0.25 mg/lになるまで計測器を調

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節する。 

注(7) 指示値は一般に試料の流速に依存する。製造業者の定めた方法によって電極面の流速を必要な

速さに保つようにかき混ぜる。 

(8) 温度計としては,JIS Z 8710によるもの,又はJIS C 1604のB級若しくはJIS C 1611の1.0級

に相当する温度検出素子を用いたものを使用する。 

8.3 

試験方法 試験方法は,次のとおりとする。 

(1) 繰返し性 電極をスパン校正液に3回浸し,マグネチックスターラ等でかき混ぜ(7)ながら測定し,そ

れぞれの測定値と平均値との差を求める。 

(2) ゼロドリフト ゼロ校正液に電極を浸し,5分間及び24時間経過後のそれぞれの測定値との差を求め

る。 

(3) スパンドリフト ゼロドリフト試験において,試験開始後10分間及び24時間経過後に,ゼロ校正液

に代えてスパン校正液に電極を浸し,マグネチックスターラ等でかき混ぜ(7)ながら,それぞれの指示

値を読み取り,その差を求める。 

(4) 応答時間 スパン校正液からゼロ校正液へ電極を移し換え,そのときの指示が1mg/lを指示するまで

の時間を測定する。 

(5) 温度補償の精度 20±0.5℃及び30±0.5℃の飽和溶存酸素溶液を調製し,それぞれの飽和溶存酸素溶

液に電極を浸し,マグネチックスターラ等でかき混ぜ(7)ながら,そのときの指示値 (mg/l) を読み取る。

試料温度を±1 ℃で測定できる温度計(8)によって飽和溶存酸素溶液の温度を測定し,表3の飽和溶存

酸素濃度の値との差を求める。 

(6) 電圧変動に対する安定性 スパン校正液に電極を浸し,マグネチックスターラ等でかき混ぜ(7)ながら,

指示が安定した後,電源電圧を定格電圧の±10%変化させたときの指示値を読み取る。 

(7) 絶縁抵抗 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間の絶縁抵抗を,

JIS C 1302に規定する直流500V絶縁抵抗計で測定する。 

(8) 耐電圧 計測器の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間に定格周波数の交

流電圧1 000Vを1分間加え,異常の有無を調べる。 

9. 表示 計測器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 

(1) 名称及び製造業者が定めた計測器の形名 

(2) 測定範囲 

(3) 使用周囲温度範囲(製造業者が保証する使用温度範囲) 

(4) 電源種別及び容量 

(5) 伝送出力の種類(必要がある場合) 

(6) 製造業者名(又はその略号) 

(7) 製造年月(又はその略号) 

10. 取扱説明書 取扱説明書には,次の事項を記載しなければならない。 

(1) 使用方法に関する事項 

(1.1) 設置場所の選択 

(1.2) 配管及び配線 

(1.3) 測定 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(a) 測定の準備(校正,流速) 

(b) 測定方法 

(c) 測定停止時の処理 

(2) 保守に関する事項 

(2.1) 検出部,配管などの清掃 

(2.2) 故障時の対策 

(3) 使用時の注意事項 

(3.1) 日常点検の方法 

(3.2) 定期点検の方法 

付表1 引用規格 

JIS C 1302 絶縁抵抗計 

JIS C 1604 測温抵抗体 

JIS C 1611 サーミスタ測温体 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0101 工業用水試験方法 

JIS K 0102 工場排水試験方法 

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門) 

JIS K 8061 亜硫酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬) 

JIS Z 8103 計測用語 

JIS Z 8710 温度測定方法通則 

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JIS K 0803原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

鈴 木 繁 喬 

東京都立大学名誉教授 

※ 指 宿 堯 嗣 

工業技術院資源環境技術総合研究所温暖化物質循環部 

地 崎   修 

工業技術院標準部 

松 下 和 夫 

環境庁大気保全局 

鈴 木   繁 

環境庁水質保全局 

石 黒 義 久 

通商産業省立地公害局 

津 田   博 

通商産業省機械情報産業局 

田 中 宏 明 

建設省土木研究所下水道部 

関   照 雄 

財団法人電力中央研究所発電プラント部 

内 山   甫 

財団法人機械電子検査検定協会 

飯 島 弘 淳 

財団法人化学品検査協会化学標準部 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

木 村   康 

社団法人日本鉄鋼協会環境管理部 

後 藤 英 雄 

紙パルプ技術協会 

本 田   優 

社団法人セメント協会住友セメント中央研究所 

泉 川 碩 雄 

東京都環境科学研究所 

吉 成 晴 彦 

千葉県公害研究所 

五 井 邦 宏 

埼玉県公害センター水質土壌部 

井 上   充 

神奈川県環境科学センター水質環境部 

森   正 樹 

電気化学計器株式会社 

田 口 富 男 

東亜電波工業株式会社科学計測技術部 

三 笠   元 

株式会社堀場製作所製品開発部 

中 野 昌 芳 

富士電機株式会社計測機器技術部 

三 木 英 之 

株式会社島津製作所工業計測事業部 

前 田 眞 人 

横河電機株式会社センサー事業部第2技術部 

木 村   弘 

社団法人日本分析機器工業会 

若曽根 和 之 

社団法人日本電気計測器工業会 

(事務局) 

宮 崎 勝 朗 

社団法人日本電気計測器工業会 

備考 ※小委員会長