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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 0611-1994 

シリコンウェーハの厚さ,厚さむら 

及びボウの測定方法 

Methods of measurement of thickness, thickness variation 

and bow for silicon wafer 

1. 適用範囲 この規格は,シリコン単結晶ウェーハ(以下,ウェーハという。)の厚さ,厚さむら及びボ

ウの測定方法について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7536 電気マイクロメータ 

JIS B 9920 クリーンルーム中における浮遊微粒子の濃度測定方法及びクリーンルームの空気清浄度

の評価方法 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

(1) 厚さ ウェーハの表面,裏面の相対位置の間の距離。 

(2) 厚さむら ウェーハ面内の多数の点の厚さ測定値中の最大値と最小値との差。 

備考 この規格では,7.2で規定する5点の測定値の最大値と最小値との差で表示する。 

(3) おもて面 ウェーハに表裏の区別がある場合,デバイスが作り込まれる側の面。 

(4) ボウ (bow)  ウェーハの中央部で評価した反りの量。ウェーハの表面と裏面からの等距離点を結んだ

中間面の凹凸の変位。 

備考 この規格では,ウェーハ面の中央位置での凹凸の変位で表示する。 

3. 測定環境 測定環境は,清浄度がJIS B 9920に規定するクラス7,又はそれ以上の清浄な雰囲気で行

う。 

測定の許容温度範囲は,23〜25℃とする。 

4. 試料 試料は,円形又はこれに準じるウェーハで,表面が清浄なものとする。 

5. 厚さ及び厚さむらの測定用具 

5.1 

測定器 接触式測定器は,JIS B 7536に規定の電気マイクロメータ,JIS B 7503に規定のダイヤルゲ

ージ又はデジタルゲージで目盛が1μmのものを使用する。 

非接触測定器は,静電容量方式,超音波方式,オプトマイクロメータ方式などの装置を使用する。 

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H 0611-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2 

測定台 接触式の測定台は,直径8mm以下の平面アンビル,又は半径3.5mm以上の球面アンビル

とする。 

非接触式の測定台は,測定器附属のウェーハ保持台とする。 

6. ボウの測定用具 

6.1 

測定器 測定器は,5.1に規定の接触式測定器で目盛が1μm,測定圧784mN以下のものを使用する。 

6.2 

測定台 測定台は,図1のような構造の三球座,又はこれに準じる構造のものを使用する。 

球座直径は,ウェーハの公称直径より6mm小さい直径とする。 

図1 三球座 

7. 測定位置 

7.1 

ウェーハの厚さ ウェーハの厚さは,ウェーハの中心点で測定する。 

7.2 

厚さむら 厚さむらの測定は,次のいずれかによる。 

(1) ウェーハのオリエンテーションフラット面に平行な直径と,これに直交する直径上の外周から5 mm

内側の4点及び中心点の合計5点とする[図2(1)参照]。 

(2) おもて面のオリエンテーションフラット面に垂直な直径に対し30°の傾斜をもつ直径とこれに垂直

な直径上の外周から6mm内側の4点及び中心点の合計5点とする[図2(2)参照]。 

(3) オリエンテーションフラットやマークがない場合は,任意の直交直径上の外周から5mm内側の4点

と中心点の合計5点とする。 

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H 0611-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2 測定位置 

8. 測定操作 

8.1 

厚さ及び厚さむら 接触式測定器の場合は,図3のように測定アンビルの上にウェーハを置き,ウ

ェーハに測定子を当てμm単位で測定する。 

非接触式測定器の場合は,測定器を規定された手順で調整後μm単位で測定する。 

図3 厚さ及び厚さむらの測定図 

8.2 

ボウ ボウは,測定台の中心が測定子先端と一致するように,又は三球座を結ぶ一辺が測定者に平

行に近接するように固定する。ウェーハのオリエンテーションフラットが測定者に近接平行になる方向で

測定台の中心におもて面を上にしてウェーハを置き,ウェーハの中心高さXをμm単位で測定する。次に,

ウェーハをオリエンテーションフラットが同じ側になるように裏返し,両面の球座接点が相対するような

位置に置き,裏面の中心の高さYをμm単位で測定する(図4参照)。 

ボウB(μm単位)は,次の式によって算出する。 

2

)

(

Y

X

B

=

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H 0611-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図4 ボウの測定図 

JIS改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

水 間 基一郎 

三菱マテリアルシリコン株式会社 

徳 丸 洋 三 

中央大学 

垂 井 康 夫 

東京農工大学 

新 井 敏 弘 

筑波大学 

三 宅 信 弘 

通商産業省機械情報産業局 

稲 葉 裕 俊 

工業技術院標準部 

高 須 新一郎 

東芝セラミックス株式会社 

河 野 光 雄 

小松電子金属株式会社 

中 村 由 樹 

ニッテツ電子株式会社 

南   秀 旻 

三菱マテリアルシリコン株式会社 

白 井 省 三 

信越半導体株式会社 

宮 内   慎 

九州電子金属株式会社 

佐々木 健 太 

ヒュルスジャパン株式会社 

中 西 俊 郎 

株式会社富士通研究所 

宮 武 久 和 

シャープ株式会社 

大 村 雅 紀 

小 林 則 夫 

株式会社東芝 

清 水 博 文 

株式会社日立製作所 

日下部 兼 治 

三菱電機株式会社 

八 木 俊 直 

松下電子工業株式会社 

豊 川 文 敏 

日本電気株式会社 

安 楽 一 宏 

沖電気工業株式会社 

(事務局) 

宮 下 敏 也 

社団法人日本電子工業振興協会