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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 5713-1979 

自動車用停止表示板 

Warning Reflex Reflectors for Automobiles 

1. 適用範囲 この規格は,事故などによる停止中の自動車を他の車両に知らせる目的で道路上に置いて

用いる自動車用停止表示板(以下,表示板という。)について規定する。 

2. 種類 表示板の種類は,片面形及び両面形とする。 

3. 構造 表示板の構造は,次のとおりとする。 

(1) 片面又は両面に反射体とけい光標識体とを持つ本体と,それを道路上に容易に,しかも安定させるこ

とができる脚部を持つ構造とする。 

(2) 道具を使用しないで容易に組み立てることができ,取扱い上,人に危害を及ぼさない構造とする。 

(3) 水平面上に正規の状態で表示板を置いたとき,本体はほぼ垂直とする。 

4. 形状及び寸法 表示板の本体は,正立正三角形とし,その形状及び寸法は,付図に示すとおりとする。 

5. 外観 表示板の外観は,次のとおりとする。 

(1) 反射体及びけい光標識体には著しい色むら,有害なき裂,きず,ほし,ゆがみ,そり,ねじれ,はが

れその他の欠点がないものとする。 

(2) 表示板の金属部分にめっきを施したものの有効面は,JIS D 0201(自動車部品の電気めっき通則)の

7.1による試験を行ったとき,JIS D 0201の8.1の3級以上とする。 

(3) 表示板の金属部分に塗装を施したものの有効面は,JIS D 0202(自動車部品の塗膜通則)の8.2による

試験を行ったとき,JIS D 0201の8.1の3級以上とする。 

6. 性能 

6.1 

反射性 表示板の反射性は,7.1により試験を行ったとき,反射体上の直径20mmの円を含む10cm2

の面積を測定し,次の式で換算したときの反射性能は,表1に示す値以上とする。 

なお,測定に当たっては,三角形の任意の一辺を選び,その一辺のほぼ両端部と中央部の3箇所を測定

し,その平均値によって反射性能を算出する。 

R

IA

076

.1

ρ

ここに 

ρ: 反射性能 (cd/10.76lx) 

I: 反射体上の直径20mmの円を含む10cm2の測定面積での反射

                                                        
 引用規格:4ページに示す。 

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D 5713-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

光度 (cd) 

R: 反射体上の照度 (lx) 

A: 反射体の総有効面積(両面形については,それぞれの総有効

面積)をcm2で表すときの数値。 

表1 

単位cd/10.76lx 

入射角 (°) 

観測角 (°) 

10U 

10D 

20L 

20R 

30L 

30R 

0.2 

80 

80 

80 

40 

40 

8.0 

8.0 

1.5 

0.8 

0.8 

0.8 

0.4 

0.4 

0.08 

0.08 

ここに 

U: 上方向 

D: 下方向 

R: 右方向 

L: 左方向 

6.2 

色及び色度 

6.2.1 

反射体 反射体の反射光の色は赤とし,色度は7.2.1により試験を行ったとき,次に示す色度範囲

内とする。 

色度範囲:y≦0.33 z≦0.008 

6.2.2 

けい光標識体 けい光標識体の色は赤又は黄赤とし,色度は7.2.2により試験を行ったとき,表2

に示す色度範囲内とする。 

表2 

項目 

赤 

黄赤 

色度範囲 

y≦0.335 
y≧−x+0.920 

0.424≧y≧0.351 

y≧−x+0.943 

Yの下限 

20% 

35% 

備考 表中のx・y・Yは,JIS Z 8902(キセノン標準白

色光源)による標準の光源を用い,JIS Z 8701

(2度視野XYZ系による色の表示方法)によっ

て表したものである。 

6.3 

耐温度性 表示板の耐温度性は,7.3により試験を行ったとき,表示板の性能をそこなうような反射

体のき裂,ゆがみ,色の変化,つやの変化及びその他の著しい欠点がないものとする。 

6.4 

耐候性 表示板の耐候性は,7.4により試験を行ったとき,次のとおりとする。 

(1) 反射体は,JIS D 0205(自動車部品の耐候性試験通則)の表16によるB級以上とする。 

(2) けい光標識体の色に著しい変化がないものとする。 

6.5 

耐水性 表示板の耐水性は,7.5により試験を行ったとき,反射体の内部に水が入ったり,有害な曇

りなどの欠点を生じないものとする。 

6.6 

耐じん性 表示板の耐じん性は,7.6により試験を行ったとき,反射体に取れにくい汚れが付着した

り,内面に曇りなどが生じたりしないものとする。 

6.7 

安定性 表示板の安定性は,7.7により試験を行ったとき,表示板が75mm以上の移動又は転倒及び

本体の10度以上の回転,そり又は傾斜がないものとする。 

7. 試験方法 

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7.1 

反射性試験 表示板の反射性試験は,反射体を図に示すような構造の反射光度試験装置を用いて,

色温度2854Kの白熱タングステン電球を使用した投光器で反射体を照射して,反射光の強さを測定し,入

射光10.76lx当たりの光度で表した反射体の反射性を調べる。 

なお,受光部には,色補正した照度計を用いる。 

図 反射光度試験装置 

ここに 

L: 投光器 

R: 反射体 

P: 受光部 

α: 観測角(Rの中心とLの中心を結んだ線と,Rの中心とP

の中心を結んだ線とのなす角) 

θ: 入射角〔Rの中心軸 (X−X) とRの中心とLの中心とを結

んだ線とのなす角〕 

a: 反射体の直径20mmの円を含む測定面積 (10cm2) 

D: 測定距離(1) 

備考1. 

受光部は,光源の真上に置く。 

2. 受光部の窓の大きさは,水平方向に25mm以下,垂直方向に13mm以下の大きさとする。 

注(1) 測定距離は,原則として30.48mとする。ただし30.48mの場合と比較検討して測定結果に影響しない

ことが確認されたならば,これ以外の距離で測定してもよい。この場合,投光器の大きさ及び受光
部の窓の大きさは,測定距離に応じた寸法とする。 

7.2 

色及び色度試験 

7.2.1 

反射体 反射体の反射光の色及び色度は,JIS Z 8701による標準の光Aを用いて,JIS Z 8722(2

度視野XYZ系による物体色の測定方法)により測定を行い,色度範囲を調べる。ただし,この測定方法の

代わりに供試品と6.2.1に規定する色度範囲の標準限界フィルタを肉眼で比較判定してもよい。この場合標

準限界フィルタは,JIS Z 8701による標準の光Aで観測する。 

なお,プラスチック成形部材を使用した反射体の色度は,JIS D 5500(自動車用ランプ類)の5.2.2によ

る試料を用いる。 

7.2.2 

けい光標識体 けい光標識体の色及び色度は,原則としてJIS Z 9106(けい光安全色彩使用通則)

の3.の参考により測定を行い,色度範囲を調べる。 

7.3 

耐温度試験 表示板の耐温度試験は,表示板を恒温そうの中に使用状態に設置し,周囲温度70±3℃

及び−30±2℃で各1時間放置した後,反射体のき裂及びゆがみの有無並びに色及びつやの変化を調べる。 

7.4 

耐候試験 表示板の耐候試験は,表示板をJIS D 0205の表9に規定されているMSの条件により試

験を行い,外表面の劣化の有無について調べる。 

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7.5 

耐水試験 表示板の耐水試験は,表示板を使用状態に設置して,JIS D 0203(自動車部品の耐湿及び

耐水試験方法)のS1の条件により試験を行い,反射体内部の浸水の有無,曇りなどの有無を調べる。 

7.6 

耐じん試験 表示板の耐じん試験は,表示板を縦・横・高さそれぞれ約900〜1 200mmの密閉容器

中に使用状態で壁から150mm以上離して取り付け,容器中には,JIS R 5210(ポルトランドセメント)に

よる中庸熱ポルトランドセメントを約5kg入れ,じんあいが容器中を一様に拡散吹き上げられるように15

分間に10秒の割合で空気を噴出させ,連続5時間の試験を行い,反射体の汚れ・曇りなどを調べる。 

7.7 

安定試験 表示板の安定試験は,表示板をアスファルト路面と同様な水平面上に設置し,前方・後

方及び側方から約18m/sの風を3分間吹きつけて試験を行い,表示板の移動・転倒及び本体の回転,そり

又は傾斜について調べる。 

8. 検査 

8.1 

構造検査 表示板の構造は,3.の規定に適合しなければならない。 

8.2 

形状及び寸法検査 表示板の形状及び寸法は,4.の規定に適合しなければならない。 

8.3 

外観検査 表示板の外観は,5.の規定に適合しなければならない。 

8.4 

性能検査 表示板の性能は,6.の規定に適合しなければならない。 

9. 製品の呼び方 表示板の呼び方は,規格名称又は規格番号及び種類による。 

例: 自動車用停止表示板片面形又はJIS D 5713−片面形 

10. 表示 表示板には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。 

(1) 製造業者名又はその略号 

(2) 取扱上の注意事項 

引用規格: 

JIS D 0201 自動車部品の電気めっき通則 

JIS D 0202 自動車部品の塗膜通則 

JIS D 0203 自動車部品の耐湿及び耐水試験方法 

JIS D 0205 自動車部品の耐候性試験通則 

JIS D 5500 自動車用ランプ類 

JIS R 5210 ポルトランドセメント 

JIS Z 8701 2度視野XYZ系による色の表示方法 

JIS Z 8722 2度視野XYZ系による物体色の測定方法 

JIS Z 8902 キセノン標準白色光源 

JIS Z 9106 けい光安全色彩使用通則 

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付図 形状及び寸法 

注(2) 反射体の取付けわくであって,5mm以下の部分が,けい光標識体と

同一材料である場合は,けい光標識体の一部とみなす。 

備考 反射体を取り付けるためにわくを設ける場合は,外わくの三角の頂

点に半径6mm以上の丸みを付ける。 

D 5713-1979  

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自動車 航空部会 自動車用ランプ類専門委員会構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

杉 山 量 重 

財団法人日本車両検査協会 

村 岡 良 三 

社団法人日本自動車部品工業会 

岩 根 政 男 

日本自動車用品工業会 

三 橋 英 夫 

株式会社小糸製作所 

小 林 一 之 

市光工業株式会社 

坂 上 省 三 

スタンレー電気株式会社 

津 山 吉 正 

株式会社津山金属製作所 

林     健 

三光化学工業株式会社 

中 野 秀 一 

交通安全公害研究所 

岩 瀬 靖 近 

社団法人日本自動車連盟 

大 沼 広 洲 

社団法人全日本トラック協会 

大久保 柔 彦 

財団法人全日本交通安全協会 

北 村 博 文 

社団法人全国乗用自動車連合会 

中 村 茂 夫 

日本バス協会 

谷 口 貞 雄 

社団法人日本自動車工業会 

浜 岡 平 一 

通商産業省機械情報産業局 

丹 羽 一 夫 

運輸省自動車局 

仲井真 弘 多 

工業技術院標準部 

斎 藤   隆 

警察庁交通局 

(事務局) 

池 田 順 一 

工業技術院標準部機械規格課 

池 川 澄 夫 

工業技術院標準部機械規格課