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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 1010‐1982 

自動車走行試験方法通則 

General Rules of Running Test Method of Automobiles 

1. 適用範囲 この規格は,自動車の走行試験方法通則について規定する。 

引用規格:5ページに示す。 

2. 試験方法 

2.1 

試験項目 走行試験は,次の各項目について行う。ただし,車種及び目的に応じて,その一部を省

略することができる。 

(1) 速度計目盛調べ〔JIS D 1011(自動車速度計目盛調べ方法)による。〕 

(2) 燃料消費試験〔JIS D 1012(自動車燃料消費試験方法)による。〕 

(3) ブレーキ試験〔JIS D 1013(自動車ブレーキ試験方法)による。〕 

(4) 加速試験〔JIS D 1014(自動車加速試験方法)による。〕 

(5) 惰行試験〔JIS D 1015(自動車惰行試験方法)による。〕 

(6) 最高速度試験〔JIS D 1016(自動車最高速度試験方法)による。〕 

(7) 急坂路試験〔JIS D 1017(自動車急坂路試験方法)による。〕 

(8) 長坂路試験〔JIS D 1018(自動車長坂路試験方法)による。〕 

(9) けん引試験〔JIS D 1019(自動車けん引試験方法)による。〕 

(10) 砂地試験〔JIS D 1020(自動車砂地試験方法)による。〕 

(11) 始動試験〔JIS D 1021(自動車始動試験方法)による。〕 

(12) 運行試験〔JIS D 1022(自動車運行試験方法)による。〕 

(13) 分解検査〔JIS D 1023(自動車分解検査方法)による。〕 

2.2 

試験自動車の整備 

2.2.1 

試験自動車は,試験の目的に応じて適当に装備し,荷重は,特に指定がないときは積車状態とする。 

積車状態とは,空車状態の自動車に乗車定員の人員が乗車し,最大積載質量の物品が積載された状態を

いう。この場合乗車定員1人の質量は55kgとし,座席定員の人員は定位置に,立席定員の人員は立席に均

等に乗車し,物品は,物品積載装置に均等に積載したものとする。この状態における総質量を自動車総質

量という。 

空車状態とは,自動車が原動機及び燃料装置に,燃料・潤滑油・冷却水などの全量を搭載し,必要な固

定的な設備を設けるなど,運行に必要な装備(予備タイヤ及び予備部品・工具その他の携帯物品を除く。)

をした状態をいう。この状態における質量を自動車質量という。 

2.2.2 

試験自動車の仕様は,試験前に調査し,自動車仕様書を作成しておき,これにより,機関,駆動装

置,操縦装置,制動装置,タイヤ空気圧(冷間時)などをあらかじめ調整・整備しておく。 

なお,慣らし運転は,原則として完了しておく。 

D 1010‐1982  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2.3 

試験器材 試験器材のうち普通用いられる主なものは,次のとおりである。 

なお,使用前には必ず検査し,機能の可否,誤差などを確かめておく。 

(1) 巻尺 

(2) 標識棒 

(3) 手旗 

(4) 砂時計 

(5) 温度計 

(6) 吸気圧力計 

(7) 風速計 

(8) 燃料消費量測定装置 

(9) こう配測定器 

(10) ブレーキ試験用スタンプ装置 

(11) ペダル踏力計 

(12) 動力計形ブレーキ試験機 

(13) けん引用ワイヤロープ 

2.4 

試験場所 試験場所は,試験の項目に応じ,次の要領によって適当な場所を選ぶ。 

(1) 次の試験は,平らで,かつ水平な直線舗装路で行う。 

速度計目盛調べ・燃料消費試験・ブレーキ試験・加速試験・惰行試験・最高速度試験 

(2) 急坂路試験は,できる限りこう配の一様な急坂路で行い,タイヤが滑らないことを必要とする。 

(3) 長坂路及びけん引試験は,路面の舗装を必要としないが,良好な状態にあることを必要とする。 

(4) 運行試験は,実際に試験自動車が実用される場合に走行する代表的な道路を選び,これには種々の路

面・坂路などが含まれているのがよい。 

(5) 始動試験は,特に寒冷時始動を試験する場合が多く,この場合には寒冷地を選ぶか,できれば低温室

内で実施するのが便利である。 

2.5 

測定方法 

2.5.1 

測定誤差を低減するため,試験自動車の試験走行には,なるべく風速3m/s以下のときを選び,ま

た平たん路での試験走行は,原則として往復実施して,その平均値をとる。 

2.5.2 

放熱器水温・油受内油温・変速機及び減速機内油温の測定は,直接水又は油に温度計を浸して行う。 

けん引試験・登坂試験などでの,最終停車時の放熱器内水温を測定する場合は,機関を停止することな

く,遊転させながら測定することを普通とする。 

2.5.3 

自動車に取り付けられた速度計によって速度を測定する場合には,試験前に規定の方法により,速

度計目盛調べを行って,その誤差を調べておくことを必要とする。 

2.5.4 

次の試験では,試験開始前に準備運転を行って,自動車機関及びその他の部分を運転状態に予熱し

ておくことを必要とする。 

燃料消費試験・惰行試験・加速試験・最高速度試験・急坂路試験・砂地試験 

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参考 

燃料測定タンク 

燃料測定ビュレット 

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ブレーキ試験用スタンプ装置 

備考 性能は,落差150mmのとき,電流を通じてから路面に印を付けるまでの所要時間は,0.07秒

程度とする。 

D 1010‐1982  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

引用規格: 

JIS D 1011 自動車速度計目盛調べ方法 

JIS D 1012 自動車燃料消費試験方法 

JIS D 1013 自動車ブレーキ試験方法 

JIS D 1014 自動車加速試験方法 

JIS D 1015 自動車惰行試験方法 

JIS D 1016 自動車最高速度試験方法 

JIS D 1017 自動車急坂路試験方法 

JIS D 1018 自動車長坂路試験方法 

JIS D 1019 自動車けん引試験方法 

JIS D 1020 自動車砂地試験方法 

JIS D 1021 自動車始動試験方法 

JIS D 1022 自動車運行試験方法 

JIS D 1023 自動車分解検査方法