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D 0050 : 1998 (ISO 2416 : 1992) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS D 0050-1983は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,日本工業規格と国際規格との整合のために,ISO 2416-1992, Passenger cars−Mass 

distributionの国際一致規格とした。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

D 0050 : 1998 

(ISO 2416 : 1992) 

乗用車−質量分布 

Passenger cars−Mass distribution 

序文 この規格は,1992年に第3版として発行されたISO 2416, Passenger cars−Mass distributionを翻訳し,

その技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,乗用車の可搬質量の分布を定義し,乗員の平均質量及び手荷物の質量につい

て規定する。また,ここで定義された質量の総計をもとに,車両の公称設計負荷質量 (nominal disign pay 

mass) を定義する。 

なお,この規格は,JIS D 0101 : 1993に定義される“乗用車”に適用する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 2416 : 1992, Passenger cars−Mass distribution 

参考 JIS D 0101 : 1993は,ISO 3833 : 1977と同等である。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。 

JIS D 0024 : 1985 自動車におけるH点の決め方 

備考 ISO 6549 : 1980, Road vehicles−Procedure for H-point determinationからの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。 

JIS D 0101 : 1993 自動車の種類に関する用語 

備考 ISO 3833 : 1977, Road vehicles−Types−Terms and definitionsからの引用事項は,この規格の該

当事項と同等である。 

JIS D 0102 : 1996 自動車用語−自動車の寸法,質量,荷重及び性能 

備考 ISO 612 : 1978, Road vehicles−Dimensions of motor vehicles and towed vehicles−Terms and 

definitions及びISO 1176 : 1990, Road vehicles−Masses−Vocabulary and codesからの引用

事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS D 0303 : 1997 乗用車荷物室標準容積の測定方法 

備考 ISO 3832 : 1991, Passenger cars−Luggage compartments−Method of measuring reference volume

が,この規格と一致している。 

3. 定義・記号 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

3.1 

乗員の質量:mp (conventional mass of passenger) 手荷物をもたない乗員1名の質量 (68kg)。 

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D 0050 : 1998 (ISO 2416 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2 

手荷物の質量:mb (conventional mass of luggage) 乗員1名当たりの手荷物の質量 (7kg)。 

3.3 

公称設計負荷質量:mt (nominal design pay mass) 公称設計負荷質量は,次の式を満たすもの。 

mt> (mp−mb) ×n ····································································· (1) 

ここに, n: 製造業者によって定められた定員の数 

3.4 

可搬貨物の公称質量:mtr (nominal mass of transportable goods) 可搬貨物の公称質量は,次の式によっ

て定義されるもの。 

mtr=mt−mp×no ········································································· (2) 

ここに, no: 乗員の数 
 

mt: 3.3による 

mp: 3.1による 

4. 質量分布 

4.1 

一般原則 いかなる場合も,許容軸荷重を超えてはならない。 

4.2 

荷物室容積が不変の乗用車の場合 

4.2.1 

乗員質量による負荷位置 乗員質量による負荷位置は,次のa)又はb)による。 

a) シー卜位置が調節できない場合 該当するシートのR点(1)の前方50mmの点を通り,鉛直方向に負荷

する。 

b) シート位置が調節できる場合 該当するシートのR点(1)の前方100mmの点を通り,鉛直方向に負荷

する。 

注(1) JIS D 0024 : 1985による。 

4.2.2 

手荷物質量による負荷位置 手荷物質量による負荷位置は,自動車の縦中心面(2)上における荷物室

の最大有効長さ(3)を水平面上に投影した長さの中心を通り,鉛直方向に負荷する(図1参照)。 

注(2) JIS D 0102 : 1996による。 

(3) JIS D 0303 : 1997によって規定される荷物の積載が可能なスペースのうち,自動車の縦中心面

上で最も前方に位置する点と最も後方に位置する点を結んだ長さをいう(図1参照)。 

図1 手荷物質量の負荷位置 

4.3 

荷物室容積が可変の乗用車の場合 荷物室容積を大きくするため,リヤシートが折り畳み可能な乗

用車の場合には,可搬質量による負荷位置は,次による。 

D 0050 : 1998 (ISO 2416 : 1992) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.3.1 

乗員質量による負荷位置 乗員質量による負荷位置は,4.2.1による。 

4.3.2 

可搬貨物質量による負荷位置 可搬貨物質量による負荷位置は,リヤシートが折り畳んであるか又

は折り畳んでないかを問わず,製造業者によって定められた位置とする。 

JIS D 0050(乗用車−質量分布)改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(分科会長) 

山 本 勝 美 

トヨタ自動車株式会社設計管理部 

(幹事) 

犬 塚 保 広 

トヨタ自動車株式会社第1実験部 

(委員) 

長 内 仁 哉 

株式会社本田技術研究所栃木研究所 

越 川 誉 章 

日産自動車株式会社第1車両設計部 

佐賀原 隆 行 

マツダ株式会社企画設計部 

鈴 木 哲 生 

三菱自動車工業株式会社乗用車開発本部 

津 金 秀 幸 

工業技術院標準部 

野 田 孝 雄 

富士重工業株式会社開発本部 

藤 下   浩 

ダイハツ工業株式会社実験部 

三 輪 訓 久 

スズキ株式会社四輪車体設計部 

(事務局) 

吉 村 成 子 

社団法人自動車技術会