サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

C 8105-2-8:2014  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

8.1 適用範囲 ······················································································································ 1 

8.2 引用規格 ······················································································································ 1 

8.3 用語及び定義 ················································································································ 2 

8.4 一般的試験要求事項 ······································································································· 2 

8.5 照明器具の分類 ············································································································· 2 

8.6 表示 ···························································································································· 3 

8.7 構造 ···························································································································· 3 

8.8 沿面距離及び空間距離 ···································································································· 5 

8.9 保護接地 ······················································································································ 5 

8.10 端子 ··························································································································· 5 

8.11 外部及び内部配線 ········································································································· 5 

8.12 感電に対する保護 ········································································································· 7 

8.13 耐久性試験及び温度試験 ································································································ 7 

8.14 じんあい及び水気の侵入に対する保護 ·············································································· 7 

8.15 絶縁抵抗及び耐電圧 ······································································································ 8 

8.16 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性 ·············································································· 8 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 11 

C 8105-2-8:2014  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

照明工業会(JLMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。これによって,JIS C 8105-2-8:2011は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 8105の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 8105-1 第1部:安全性要求事項通則 

JIS C 8105-2-1 第2-1部:定着灯器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-2 第2-2部:埋込み形照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-3 第2-3部:道路及び街路照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-4 第2-4部:一般用移動灯器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-5 第2-5部:投光器に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-6 第2-6部:変圧器内蔵白熱灯器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-7 第2-7部:可搬形庭園灯器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-8 第2-8部:ハンドランプに関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-9 第2-9部:写真及び映画撮影用照明器具に関する安全性要求事項(アマチュア用) 

JIS C 8105-2-11 第2-11部:観賞魚用照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-12 第2-12部:電源コンセント取付形常夜灯に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-13 第2-13部:地中埋込み形照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-14 第2-14部:管形冷陰極放電ランプ(ネオン管を含む)用照明器具及び類似器具に関

する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-17 第2-17部:舞台照明,テレビ,映画及び写真スタジオ用の照明器具に関する安全性

要求事項 

JIS C 8105-2-19 第2-19部:空調照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-20 第2-20部:ライティングチェーンに関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-22 第2-22部:非常時用照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-23 第2-23部:白熱電球用特別低電圧照明システムに関する安全性要求事項 

JIS C 8105-2-24 第2-24部:表面温度を制限した照明器具に関する安全性要求事項 

JIS C 8105-3 第3部:性能要求事項通則 

JIS C 8105-5 第5部:配光測定方法 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 8105-2-8:2014 

照明器具− 

第2-8部:ハンドランプに関する安全性要求事項 

Luminaires-Part 2-8: Particular requirements for safety-Handlamps 

序文 

この規格は,2013年に第3版として発行されたIEC 60598-2-8を基に,我が国の配電事情に合わせるた

め,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の

一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

この規格は,JIS C 8105-1と併読して用いる。 

8.1 

適用範囲 

この規格は,250 V以下の電源電圧で電気光源を使用するハンドランプ及び手に持って用いる,支持物

表面に引っ掛ける又は載せて用いる同様の移動灯器具(以下,ハンドランプという。)について規定する。 

なお,ちょう(蝶)ねじ,クリップ又は磁石のような方法で支持体に取り付けることのできるハンドラ

ンプ[例えば,車の下を照らすハンドランプ,建築現場で使用するハンドランプなどを含む。ただし,可

燃ガスが発生する可能性のある酒だる(樽)などの中で使用するものを除く。],携帯用握り付きハンドラ

ンプ及び機器の内部の検査に使用する照明器具も,この規格を適用する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60598-2-8:2013,Luminaires−Part 2-8: Particular requirements−Handlamps(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

8.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 3312 600 Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル 

JIS C 3327 600 Vゴムキャブタイヤケーブル 

JIS C 3662-5 定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第5部:可とうケーブル(コード) 

注記 対応国際規格:IEC 60227-5,Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and 

including 450/750 V−Part 5: Flexible cables (cords)(MOD) 

JIS C 3663-4 定格電圧450/750 V以下のゴム絶縁ケーブル−第4部:コード及び可とうケーブル 

注記 対応国際規格:IEC 60245-4,Rubber insulated cables ‒ Rated voltages up to and including 450/750 

V−Part 4: Cords and flexible cables(MOD) 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS C 8105-1 照明器具−第1部:安全性要求事項通則 

注記 対応国際規格:IEC 60598-1,Luminaires−Part 1: General requirements and tests(MOD) 

8.3 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8105-1の第1章(用語及び定義)によるほか,次による。 

8.3.1 

ハンドランプ(handlamp) 

把手及び可とうケーブル又はコードの付いた,電源に接続している間に頻繁に動かす照明器具。 

8.3.2 

電線交換可能なハンドランプ(rewirable handlamp) 

タイプX取付方法を用いたハンドランプ。 

8.3.3 

電線交換不可能なハンドランプ(non-rewirable handlamp) 

タイプY取付方法又はタイプZ取付方法を用いたハンドランプ。 

8.3.4 

密封形ハンドランプ(sealed handlamp) 

保護カバーで密封した,壊さずにランプを交換できないハンドランプ。 

8.4 

一般的試験要求事項 

8.4.1 

一般的試験要求事項は,JIS C 8105-1の第0章(総則)によるほか,8.4.2による。JIS C 8105-1の

各々の該当する章に規定する試験は,この規格に規定する順序で実施しなければならない。 

8.4.2 

JIS C 8105-1の0.4.2の2番目の段落の要求事項(内部配線が完了していない照明器具は,規格の

要求事項に適合するとは,みなさない。)は,適用しない。 

一般に,試験には4個の供試品を必要とする。そのうち3個は,8.7.6の試験に用い,残りの1個の供試

品は,その他の試験に用いる。また,4個の供試品は,JIS C 8105-1の4.13.4 b)(手持ち式ラフサービス照

明器具)の試験にも用いる。 

ゴム製の保護カバーをもつハンドランプの場合,8.13.1の試験のために,更に1個の追加の供試品を用

いる。 

類似したハンドランプのある種類が対象である場合,その種類を代表する一つの完成品で規定する試験

を行う。この完成品は,試験の目的に関して最も不利な組合せとなる全ての附属品の付いたハンドランプ

からなるものでなければならない。 

8.5 

照明器具の分類 

照明器具は,JIS C 8105-1の第2章(照明器具の分類)によるほか,次によって分類する。 

8.5.1 

感電保護の形式によって,ハンドランプは,クラスII又はクラスIIIに分類する。 

8.5.2 

ケーブル又はコードの接続の方法によって,ハンドランプは,次のように分類する。 

a) 電線交換可能なハンドランプ 

b) 電線交換不可能なハンドランプ 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.6 

表示 

表示は,JIS C 8105-1の第3章(表示)によるほか,次による。 

8.6.1 

クラスII又はクラスIIIのシンボル,クラスIIIのハンドランプの定格電圧の表示,並びにじんあ

い及び水気に対する保護等級の記号を,ハンドランプの外側に表示する。この要求事項は,表示が透光性

カバーを通して外側から見える場合は,適合する。 

最大定格ワット数の表示は,ワニスで保護している場合でも塗料又はインクで行ってはならない。ただ

し,ランプ長さ及びソケットの構造によって必然的に適合ランプが定まる蛍光灯器具の場合,最大定格ワ

ット数の表示を塗料又はインクで行ってもよい。 

合否は,目視検査及びJIS C 8105-1の第3章に規定する試験によって判定する。 

8.6.2 

ランプを交換できるタイプX取付方法をもつハンドランプの場合,開閉方法を保護カバーの上に

使用中及び使用後に見えるように表示する。 

8.7 

構造 

構造は,JIS C 8105-1の第4章(構造)によるほか,次による。 

8.7.1 

ハンドランプの外郭及び把手の材料は,絶縁材料でなければならない。 

8.7.2 

ランプは,保護格子,透光性カバー又は同様の手段で偶発的な損傷に対して保護しなければならな

い。この保護装置は,ハンドランプの本体に堅固に取り付けなければならない。保護装置は,手で外せな

い構造でなければならない。 

保護装置は,ヒンジ,鎖又は同等の装置によって,ランプ交換中にもハンドランプに取り付いていなけ

ればならない。ただし,保守のために保護カバーが外された場合に,自動スイッチで点灯を遮断するので

あれば,保護カバーは照明器具から切り離すことができてもよい。 

蛍光ランプ用の磁気式安定器をもつハンドランプは,ソケットを磁気式安定器に接続している場所であ

るランプ端部にて,保護カバーが外れる構造でなければならない。 

金属製の保護装置は,ハンドルを握ったとき不注意に触れない位置にあるか又は絶縁材で保護していな

ければならない。白熱電球若しくは蛍光ランプのガラス,又は全ての保護ガラスと保護格子の隣合った2

本の棒の外側を通る面又は保護カバーとの間の距離は,3 mm以上離れていなければならない。 

つり下げフックをもつ場合,つり下げフックはハンドランプに確実に取り付けなければならない。 

合否は,目視検査,測定及び次の試験によって判定する。附属ケーブル又は附属コード,及び安定器又

は変圧器を含むハンドランプの総質量の2倍の質量をつり下げフックに荷重を加える。つり下げフックは,

つり下げ試験用の直径1 mmの金属製の横棒に掛けた状態で,変形して落下してはならない。 

8.7.3 

ハンドランプには,抵抗性の安定器又は放電ランプの電流を制限する抵抗線を用いてはならない。 

8.7.4 

白熱電球のランプソケットは,二つ以上の別々の手段で,回転止めしなければならない。また,一

つ以上は,工具を使ってだけ操作できる構造でなければならない。固定手段は,他の部分の固定と兼用し

てはならない。 

合否は,目視検査及び手による試験によって判定する。 

8.7.5 

安定器又は変圧器を,可とうケーブル又はコードに接続する場合,プラグから安定器又は変圧器ま

での距離は1 m以内とし,かつ,安定器又は変圧器にはつり下げフックを設けなければならない。 

合否は,目視検査,手による試験及び測定によって判定する。 

8.7.6 

JIS C 8105-1の4.13(機械的強度)に規定する試験は,4.13.4 b)を除いて適用しない。ハンドラン

プの機械的強度は,8.7.6.1及び(適用可能な場合)8.7.6.2に規定する試験で調べる。 

background image

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.7.6.1 

格子,透光性カバー及び保護カバーは確実に取り付けなければならない。 

100 Nを1時間加える引張強度試験によって,ハンドランプ本体の保護カバー取付け状態を確認する。

通電部に接触できるような取付けの緩みがあってはならない。 

蛍光ランプを用いるハンドランプは,縦軸に沿って引力を加える。 

密封形ハンドランプは,10 N・mのトルク試験によって,保護カバー取付け状態を確認する。通電部に接

触できるような取付けの緩みがあってはならない。 

格子又は保護カバーは,試験中及び試験後に元の位置にとどまっていなければならない。 

8.7.6.2 

8.11.2の要求事項に適合する十分な長さの可とうケーブル又はコードの付いたハンドランプは,

図1に示すようなれん(煉)瓦,石,コンクリート又は同様な材料の丈夫な壁に取り付けた鋼製の横棒に

振り子のように打ち付ける2種類の衝撃試験を行う。 

 鋼製の充塡ブロックは,ハンドランプが横棒に当たらない形状の場合に必要である。 

図1−ハンドランプの衝撃試験の配置 

横棒は,断面形状が直角L字形の山形鋼(各辺の長さが40 mmで,かつ,厚さが5 mm)で,角を半径

5 mmで丸め,壁にじか付け,又は必要な場合,壁にじか付けした鋼製の充塡ブロックにじか付けする。

続けて,次のa)及びb)の試験及び判定を順次行う。 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) ランプを外した状態のハンドランプは,横棒の上方0.4 mでその可とうケーブル又はコードでつるし,

かつ,図1に示すポイント“a”が横棒の角に当たるようにする。次にハンドランプを壁に垂直になる

ように,横棒からケーブル又はコードが水平になるまで引き上げる。 

供試品を,この方法で3回横棒に向けて落とす。その後,衝撃点がポイント“b”になるようにつり

下げて,同様に3回落とす。その後,ポイント“c”に対して3回落とす。 

この試験の後,供試品は,その安全性及びその後の使用を損なうような損傷があってはならない。 

b) つり下げる位置を横棒の上方1 mとしてa)の試験を繰り返す。 

試験の後,供試品は,その安全性及びその後の使用を損なうような損傷があってはならない。ラン

プを損傷から保護する手段は,たとえそれが変形しても,緩んではならない。それがランプの損傷に

対する唯一の保護手段でなければ,透光性カバーの保護ガラスの破損は,無視する。 

注記 鋼製の充塡ブロックは,ハンドランプが横棒に当たらない形状の場合に必要である。 

8.8 

沿面距離及び空間距離 

沿面距離及び空間距離は,JIS C 8105-1の第11章(沿面距離及び空間距離)による。 

8.9 

保護接地 

この規格では,保護接地は規定しない。したがって,JIS C 8105-1の第7章(保護接地)の規定は,適

用しない。 

8.10 端子 

端子は,JIS C 8105-1の第14章(ねじ締め式端子)及びJIS C 8105-1の第15章(ねじなし端子及び電

気接続)によるほか,次による。 

8.10.1 電源接続用の端子は,0.75 mm2〜1.5 mm2の公称断面積をもつ導体の接続に適切なものでなければ

ならない。 

合否は,規定した最大断面積及び最小断面積の導体を取り付けて判定する。 

8.11 外部及び内部配線 

外部及び内部配線は,JIS C 8105-1の第5章(外部及び内部配線)によるほか,次による。 

8.11.1 電線交換可能なハンドランプは,タイプX取付方法でなければならない。電線交換不可能なハン

ドランプは,タイプY取付方法又はタイプZ取付方法でなければならない。 

ハンドランプは,コンセントを備えてはならない。 

普通形でないハンドランプは,機器用インレットを備えてはならない。普通形のハンドランプが機器用

インレットを備えている場合には,それらにロック機構が備わっていなければならない。 

合否は,目視検査によって判定する。 

8.11.2 可とうケーブル又はコードは,次のいずれかでなければならない。 

− JIS C 3663-4で規定するオーディナリークロロプレン又は同等のゴムシースコード 記号60245 IEC 57 

− JIS C 3327に規定するもの,又は同等以上のもの 

− 関連法規1)に適合する,1種キャブタイヤケーブルを除くゴムキャブタイヤケーブル 

ただし,放電灯を用いる普通形のハンドランプ用の場合,次のいずれかでもよい。 

− JIS C 3662-5で規定するオーディナリービニルシースコード 記号60227 IEC 53 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− JIS C 3312に規定するもの,又は同等以上のもの 

− 関連法規1)に適合する,ビニルキャブタイヤケーブル 

注1) 電気用品の技術上の基準を定める省令(平成13年通商産業省令第34号)に基づき定められ

ている電気用品の技術上の基準の解釈の別表第八(86の4) ハンドランプ イ 構造(ハ)

にハンドランプに関する電線への要求事項が規定されている。 

導体の公称断面積は,次の値以上でなければならない。 

a) 普通形のハンドランプ:0.75 mm2 

b) 普通形以外のハンドランプ:1 mm2 

合否は,目視検査によって判定する。 

8.11.3 ケーブル入口は,一つだけとする。 

合否は,目視検査によって判定する。 

8.11.4 JIS C 8105-1の5.2.7及び5.2.8の要求事項は,適用しない。 

可とうケーブル及びコードは,絶縁材料製のコード保護又は適切な形状の入口孔によって,ハンドラン

プ,及びプラグ付安定器又は変圧器の入口孔での過度の曲がりに対して保護しなければならない。 

コード保護方法は,次による。 

− 電線交換可能なハンドランプでは,コード保護は,可とうケーブル又はコードと一体にしてはならな

い。 

− コード保護は,簡単に外れないような信頼できる方法で取り付けなければならない。 

− コード保護は,入口孔から25 mm以上ハンドランプの外側に突き出さなければならない。 

− コード保護は,適切な機械的強度及び弾力性をもたせなければならない。 

合否は,目視検査,測定及び8.11.4.1に規定する試験で判定する。 

8.11.4.1 ハンドランプは,電線交換不可能な場合及び電線交換可能な場合のいずれにおいても,ハンドラ

ンプのケーブルの入口部分を図2に示す装置又はこれと同様な装置の振動部に,その運動の中間位置でケ

ーブル又はコードの軸が,それが供試品に入るところで鉛直になり,かつ,振動の軸を通過するように取

り付ける。 

ケーブル又はコードにかかる力が20 Nになるようにおもりで荷重を加える。 

ケーブル又はコードに最大定格ワット数及び定格電圧から求めた電流を流し,ランプソケットの接点間

の電圧は,定格電圧に等しくする。 

屈曲部分は,90°(鉛直線の各々の側に45°)の角度で前方と後方とに1分間に60回の割合で,20 000

回屈曲する。 

試験後,導体素線の断線率が50 %以下でなければならない。コード又はケーブルは,JIS C 8105-1の第

10章(絶縁抵抗,耐電圧,接触電流及び保護導体電流)に規定する絶縁抵抗試験及び耐電圧試験に適合し

なければならない。 

注記 後方又は前方のいずれかの1回の動きで,1回の屈曲と数える。 

JIS C 3312若しくはJIS C 3327に適合するケーブル,又は関連法規に適合するゴムキャブタイヤケーブ

ル若しくはビニルキャブタイヤケーブルを用いる場合は,ケーブルの先に500 gのおもりをつるす。ただ

し,電線の質量が500 g未満のものにあっては,電線の質量とする。おもりをつるした状態で左右交互に

屈折する。屈折部分は120°(鉛直線の各々の側に60°)の角度で前方と後方とに1分間に40回の割合で,

2 000回往復する。試験後,導体のより線の断線率が30 %以下でなければならない。 

8.11.5 電線交換可能なハンドランプでは,JIS C 8105-1の5.2.10.1の試験を,コード保護,グランド又は

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

同様の装置なしで行う。電線交換不可能なハンドランプは,出荷状態で試験する。 

グランドは,コード止めに使用してはならない。 

合否は,目視検査によって判定する。 

8.11.6 取外し不可能なケーブル及びコードの長さは,5 m以上でなければならない。 

合否は,ケーブル又はコードの入口孔又はコードガードからプラグまでの長さを測定して判定する。 

8.12 感電に対する保護 

感電に対する保護は,JIS C 8105-1の第8章(感電に対する保護)によるほか,次による。 

8.12.1 ねじ込み口金又は差込み口金への接触を防ぐ部分は,手で取り外せる構造であってはならない。 

白熱電球用のハンドランプの場合,保護格子及び保護ガラスは,ハンドランプの本体と一体になってい

ない限り,取り外して感電に対する保護を試験する。 

合否は,目視検査及び近接プローブによる試験によって判定する。 

8.13 耐久性試験及び温度試験 

耐久性試験及び温度試験は,JIS C 8105-1の第12章(耐久性試験及び温度試験)によるほか,次による。 

8.13.1 外部部分が劣化した場合に,ハンドランプの安全性を損なうハンドランプ及び安定器では,JIS C 

8105-1の12.3.1(試験)の試験に加えて,次の耐久試験によって合否を判定する。 

IP20を超えるIP分類の照明器具は,JIS C 8105-1の9.2(じんあい,固形物及び水気の侵入に対する試

験)の後で,かつ,9.3(耐湿試験)の前に,JIS C 8105-1の12.4[温度試験(通常動作)],12.5[温度試

験(異常動作)]及び12.6[温度試験(ランプ制御装置が故障を起こした状態)]を行う。 

ゴムのハンドランプ及び独立形安定器のゴムケースは,自然循環によって換気した加熱槽内に自然につ

り下げて置き,大気と同じ成分及び圧力をもつ雰囲気の中で劣化させる。 

供試品は,70±2 ℃又はJIS C 8105-1の12.4.1(試験)の試験中に得られたそのゴムの最高温度に30±2 ℃

を加えた温度のいずれか高い方で,10日間(240時間),加熱槽内に置く。 

試験の間,ゴム部分は,ハンドランプの安全を損なうようないかなる変化もあってはならない。 

上記の試験後,ハンドランプは,JIS C 8105-1の10.2.2(耐電圧試験)に規定する耐電圧試験に耐えなけ

ればならない。ただし,試験電圧は,JIS C 8105-1の表10.2(耐電圧)から500 V減じた値とする。 

ゴムのハンドランプ及び独立形安定器のゴムケースの試験は,追加の1個の供試品で行う。 

電気で加熱する槽の使用が望ましい。自然な循環は,槽の壁の孔によって行ってもよい。 

8.13.2 JIS C 8105-1の12.4及び12.5の通常動作及び異常動作の温度試験は,ハンドランプ,ある場合は

独立形安定器を,艶消し黒に塗った木の床に置くか,又は,つり下げて艶消し黒に塗った木の壁に当てて

静止させるか,いずれか不利な方で行う。 

この要求事項では,安定器は試験フード内の試験を行わない。 

8.13.3 感電に対する保護並びにじんあい及び水気の侵入に対する保護の役割をしていない部分には,JIS 

C 8105-1の表12.2(12.4.1の試験条件における,照明器具に普通に用いる材料の最高温度)のゴムの制限

温度70 ℃は適用しない。8.13.1の試験で十分である。 

8.14 じんあい及び水気の侵入に対する保護 

じんあい及び水気の侵入に対する保護は,JIS C 8105-1の第9章(じんあい,固形物及び水気の侵入に

対する保護)によるほか,次による。 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

IP20を超えるIP分類の照明器具は,JIS C 8105-1の第9章の試験(JIS C 8105-1の9.2及び9.3)の順序

は8.13による。 

8.14.1 保護ガラス,透光性カバー及び同様の部分は,それらの取外しに工具が必要な場合であっても,そ

れらがハンドランプの本体と一体になっていない限り,耐湿試験の前に取り外す。 

8.15 絶縁抵抗及び耐電圧 

絶縁抵抗及び耐電圧は,JIS C 8105-1の第10章による。 

8.16 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性 

耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 8105-1の第13章(耐熱性,耐火性及び耐トラッキング

性)によるほか,次による。 

8.16.1 ゴム又はポリクロロプレンのような柔軟性のある材料でできたハンドル又は外郭のあるハンドラ

ンプでは,合否は,次の試験で判定する。 

ハンドランプの通常使用時に握る部分は,図3と同様な装置で100±2 ℃の温度に保った加熱槽内で変

形試験を行う。 

供試品を,半径25 mmの円筒形の面をもつ幅15 mm及び長さ50 mmの鋼製の万力で挟む。角部分は,

半径2.5 mmの面取りをしておく。 

供試品は,通常使用時に握る場所を万力が押すようにし,かつ,万力の中心線とこの場所の中心とは,

極力一致させる。 

万力によって加える力は,100 Nとする。 

1時間後,万力から取り外したときに,供試品に損傷があってはならない。 

background image

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図2−屈曲試験装置 

background image

10 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図3−変形試験装置 

background image

11 

C 8105-2-8:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS C 8105-2-8:2014 照明器具−第2-8部:ハンドランプに関する安全性要求事項 IEC 60598-2-8:2013,Luminaires−Part 2-8: Particular requirements−Handlamps 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

8.1 適用範
囲 

ハンドランプにつ
いて適用する範囲 

8.1 

250 V以下の電気光源を
使用するハンドランプ。 

追加 

ハンドランプの具体例及び除外品の
規定を追加した。 

我が国で使われる例を示した。また,
酒だる(樽)などの中で使用するも
のは危険があるため,適用対象外と
した。 

8.6 表示 

表示の方法 

8.6 

最大ワット数は,塗料又
はインクで表示しては
ならない。 

追加 

誤使用の可能性がないハンドランプ
は,最大定格ワット数は塗料又はイン
クで表示してもよいものとした。 

安全を損なうおそれはない。 

8.11 外部
及び内部配
線 

使用できる電線 

8.11 

IEC規格電線を規定。 

追加 

JIS及び関連法規に定められている電
線を追加した。 

我が国で一般に用いられている電線
であり,安全を損なうおそれはない。 

コードの屈曲試験
及び判定基準 

コードの屈曲試験及び
判定基準を規定。 

追加 

JISに規定するケーブル又は関連法規
に定められているケーブルを使用す
る場合,関連法規で規定している試験
方法及び判定基準を追加した。 

我が国で一般に用いられている電線
に対する試験方法及び判定基準であ
り,安全を損なうおそれはない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60598-2-8:2013,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 
 

− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 
 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

C

 8

1

0

5

-2

-8

2

0

1

4

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。