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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 7613-1985 

測光標準用電球の測光方法 

Photometric Measurements on Incandescent 

Lamps used for Photometric Standards 

1. 適用範囲 この規格は,一般の電球の光度,全光束又は分布温度の試験に標準として使用するための

測光標準用電球(以下,被測定電球という。)の光度,全光束又は分布温度を,それぞれ光度,全光束又は

分布温度が既知の電球(以下,標準電球という。)と比較して測定する方法について規定する。 

なお,差し支えない限り,一般の電球の測定にも準用する。 

備考1. この規格において,被測定電球及び標準電球の両者を共通に一括して呼称するときは,単に

電球という。 

2. 電球は,測光上の特性が安定なもので,光度用及び分布温度用にあっては光中心及び測光方

向が正確に定めやすいもの,全光束用にあっては各方向の光度がなるべく一様なものとする。 

3. この規格でいう電球には,ハロゲン電球を含むものとする。 

引用規格: 

JIS C 1102 指示電気計器 

JIS Z 8103 計測用語 

JIS Z 8113 照明用語 

JIS Z 8120 光学用語 

JIS Z 8725 光源の分布温度及び色温度の測定方法 

関連規格 JIS C 7526 光度標準電球(一般用) 

JIS C 7801 電球類試験方法通則 

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS Z 8103(計測用語),JIS Z 8113(照明用語)

及びJIS Z 8120(光学用語)によるほか,次による。 

(1) 全光束 電球からすべての方向に出る光束 

(2) 測光方向 光度用又は分布温度用の電球において,その光中心を原点とし光度や分布温度の値を定め

る方向 

(3) (測光器の)受光部 測光器において,光電素子,フィルタその他の光学素子及び増幅器などを含め

た,光を電気的出力に変換するまでの部分の総称 

(4) 相対分光応答度 各波長に対する一定の単色放射束当たりの受光部出力の相対値 

(5) (積分球の)遮光板 積分球の中心に置いた電球(ガラス球を含む。)からの直射光が,測光窓に達し

ないように遮る白色拡散反射板 

C 7613-1985  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(6) 測光窓 積分球の壁にあけた小さい穴に,可視域の分光透過率の波長に対する変化が小さい拡散透過

板を球の内面に対して凹凸が生じないようにはめ込んだ窓 

(7) 試験電圧 光度,全光束又は分布温度を定めるときに,電球の口金に加える電圧 

(8) 試験電流 光度,全光束又は分布温度を定めるときに,電球のフィラメントに流す電流 

(9) 受光面 受光部において光を受ける面で,光電素子に入射する光束が電球の光中心からこの面までの

距離の2乗に反比例するような位置にある面 

通常,光電素子の光電変換面,又はその前に拡散透過板があるときはその表面 

(10) 測光軸 電球の光中心と受光面の中心とを通る直線 

(11) 測光距離 電球の光中心から受光面までの距離 

(12) (測光ベンチの)遮光板 電球(ガラス球を含む。)からの直射光以外の光が受光面に達しないように

測光ベンチ上に配列する,適当な大きさの穴をあけたつや消し黒色の板 

3. 測定設備 

3.1 

電源及び電気測定設備 

3.1.1 

電源 電源には,直流安定化電源装置,又は正弦波に近い周波数50 Hz若しくは60 Hzの交流安定

化電源装置を用いる。その出力電圧は可変であり,かつ測定に支障を及ぼすような変動があってはならな

い。 

3.1.2 

計器 使用する計器は,JIS C 1102(指示電気計器)に規定する階級0.2級若しくはこれと同等以

上の指示電気計器又は,精度がこれと同等以上のディジタル計器とする。 

なお,交流測定に使用する計器は,実効値を表示するものとする。 

3.1.3 

回路 回路は,次による。 

(1) 電気測定回路は,原則として付図による。 

(2) 導線は,十分な電流容量があるもので使用計器の表示に影響を与えないものとし,電圧計用と電流計

用とを分離して受金にはんだ付け又は溶接するものとする。 

なお,導線を直接,口金にはんだ付けしてもよい。 

3.2 

光度測定設備 

3.2.1 

測光ベンチ 測光ベンチは,その上を移動する移動架台に取り付けられた電球又は測光器の受光部

が,水平直線に沿って滑らかで,かついずれの方向にも傾くことがないように移動できるものとし,測光

距離が正確に測定できる機構を備えるものとする。 

3.2.2 

電球の測光方向検知機構 検知機構は,測光ベンチ上に設置した電球の測光方向が適正であるかど

うかを検知できるものとする。 

3.2.3 

測光器 測光器は,光電池,ホトダイオード,光電管又は光電子増倍管を用いたものとする。測光

器は一定の放射束の連続入射に対する出力の時間的変化の少ないものであり,受光部の相対分光応答度が

標準比視感度に近似し,一定の相対分光分布をもつ入射放射束に対し出力が比例するものとする。 

3.3 

全光束測定設備 

C 7613-1985  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.3.1 

積分球 積分球は,その内径が原則として,電球の消費電力が10Wまでは05m以上,200Wまで

は1.0m以上,200Wを超える場合は1.5m以上のものとする。積分球の内面,遮光板,電球支持具などに

は,可視域の分光反射率の波長に対する変化が小さい白色塗料により,各部の反射率が一様でかつ均等拡

散面に近い状態となるように塗装を施す。遮光板は,積分球の中心に置いた電球(ガラス球を含む。)から

の直射光が測光窓のどの部分にも達しない大きさのもので,なるべく小さい寸法のものとし,積分球の中
心と測光窓の中心とを結ぶ直線上に積分球の中心から半径の31〜21の位置に固定する。 

3.3.2 

測光器 測光器は,3.2.3による。受光部は測光窓に正対した位置に固定し,積分球の外部からの

光を完全に遮光する。 

3.4 

分布温度測定設備 

3.4.1 

測光ベンチ 測光ベンチは,3.2.1によるが測光距離を測定する機構はなくてもよい。 

3.4.2 

測光器 測光器は,3.2.3によるが,受光部の相対分光応答度は標準比視感度に近似させなくても

よい。ただし,紫外及び赤外放射に対しては,応答しないようにする。 

3.4.3 

フィルタ フィルタは,測光器を主に赤色光又は主に青色光に応答させるために用いる。このため,

2種類のフィルタを用意してこれらを受光部の前面に設置して切り換える。これらのフィルタはその切替

えが容易に,かつ速やかにできるように,また,常にそれぞれにおいて同一部分を光が透過するように,

受光部に組み合わせるものとする。 

1個の受光部の相対分光応答度を2種類に変化させる代わりに,これと同様の相対分光応答度を別々に

もたせた2個の受光部を同時に用いてもよい。 

フィルタは,それらを組み合わせた受光部の相対分光応答度がそれぞれ460nm及び660nmに重心波長 

(1)をもち,またその波長域が相互に重なり合わないように選定することが望ましい。 

これらのフィルタは,できるだけ完全な平行平面板であり,透過率の部分的な差が小さく,かつ経年変

化の小さいものとする。 

注(1) JIS Z 8725(光源の分布温度及び色温度の測定方法)参照。 

4. 試験場所の状態 試験場所の状態は,温度23±5℃で測定期間内の変動が±2℃以内,相対湿度65±

20%とし,測定量に影響を与えるような風及び振動がないものとする。 

5. 測定方法 

5.1 

点灯並びに電圧及び電流の測定 

5.1.1 

点灯姿勢 電球の点灯姿勢は,光度及び分布温度測定においては口金を下に,光束測定においては

口金を上にする。 

備考 点灯姿勢が別に指定されている電球にあっては,その指定に従うものとする。 

5.1.2 

点灯方法 点灯するときは,最初,電球に試験電圧値又は試験電流値よりも十分低い電圧又は十分

小さい電流を加え,その後,徐々に電圧又は電流を上げて試験電圧値又は試験電流値にする。 

測光及び電流又は電圧の測定は,電球が安定状態に達した後に開始する。 

なお,消灯するときは,電圧又は電流を徐々に下げて行う。 

5.1.3 

試験電圧一定の場合の電流測定 電圧計回路に流れる電流を電球の試験電圧と電圧計のインピー

ダンスとから求め,これを電流計の示す電流値から差し引いて電球の電流値とする。 

5.1.4 

試験電流一定の場合の電圧測定 電圧計回路に流れる電流を電圧計の表示値とインピーダンスと

から求め,これを試験電流値に加えた値を電流計が示すように保って電球の電圧を測定する。 

C 7613-1985  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2 

光度測定 

5.2.1 

測光準備 電球及び受光部は,測光軸が水平になるように測光ベンチ上に配置し,電球の測光方向

を測光軸に一致させ,受光部の受光面を測光軸に垂直にする。測光距離は,電球のガラス球又は受光面の,

いずれか大きい方の最大寸法の10倍以上とする。 

5.2.2 

測光 測光は,次のいずれかの方法による。 

(1) 測光距離を,標準電球及び被測定電球のいずれの場合も同一とし,それぞれの場合における測光器の

読みの比から,次の式によって被測定電球の光度を求める。 

s

s

t

t

I

i

i

I =

ここに, It: 被測定電球の光度 
 

Is: 標準電球の光度 

it: 被測定電球についての測光器の読み 

is: 標準電球についての測光器の読み 

(2) 標準電球と被測定電球とを異なる測光距離に設置し,それぞれの測光距離と測光器の読みから,次の

式によって被測定電球の光度を求める。 

s

s

t

s

t

t

I

s

s

i

i

I =

2

2

ここに, St: 被測定電球についての測光距離 
 

Ss: 標準電球についての測光距離 

5.2.3 

測光における注意 測光における注意事項は,次による。 

(1) 測光ベンチ上には,適当な数の遮光板を適当な位置に置き,受光面に入る光はすべて電球(ガラス球

を含む。)からの直射光だけで,それ以外の反射光及びその他の光が受光面に入らないようにする。 

(2) 電球の測光方向の反対側には,反射率の低い黒いつや消し壁面又は黒色ビロード幕などの拡散面を置

く。 

この壁面又は幕などと電球との距離は測光距離の31以上(最低50cm)が望ましく,その大きさは,

受光面から電球に最も近い遮光板の穴を通して見た角度範囲を十分満たす面積をもたなければならな

い。 

(3) 測定は,原則として下記に例示するように,標準電球及び被測定電球について一定の順序で,ほぼ等

しい時間間隔で次々に行い,引き続いて逆の順序で行い(以下,このような測定方法を往復測定とい

う。),これを一組の測定とし,それぞれの電球について読みの平均をとる。 

例示:s1→s2→t1→t2→t3→t3→t2→t1→s2→s1 

ここに, s1, s2は標準電球,t1, t2, t3は被測定電球である。 

一組の測定には標準電球を2個以上使用する。電球は測定の都度設定し直す。測定は二組以上行っ

てその平均をとることが望ましい。 

(4) 電球の測光方向は,正確に設定しなければならない。特にコイルフィラメントを用いた電球では,測

光方向からわずかに外れた方向でも光度値が大きく変わることがあるので注意を要する。 

(5) 標準電球の分布温度Tsと被測定電球の分布温度Ttとが等しくない場合には,受光部の相対分光応答度

s (λ) と標準比視感度V (λ) との近似の程度に応じて,誤差が測光結果に含まれる。したがって,次の

式により色補正係数を算出して補正を施す必要がある。 

C 7613-1985  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

=

0

0

0

0

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

d

s

P

d

s

P

d

V

P

d

V

P

k

t

s

s

t

ここに, 

k: 色補正係数 

Ps (λ): 温度Tsにおける完全放射体の相対分光分布 

Pt (λ): 温度Ttにおける完全放射体の相対分光分布 

標準電球と被測定電球の光度をそれぞれIs及びIt,測定で得られた標準電球の読みに対する被測定

電球の読みの比をrとすれば 

It=k・r・Is 

ただし, 

s

t

i

i

r=

である。 

参考 色補正係数を直接計算する代わりに,次のようにして実用的に色補正係数を求めることができ

る。 

三つ以上の分布温度Tn (n=1, 2, 3,……) において,それぞれ光度Inが既知の電球を用意しておき,

これらの電球を同一測光距離において測定したときの測光器の読みをそれぞれinとする。分布温度T1

の電球によって目盛定めした測光器を用いて分布温度Tnの電球の測光を行ったときの色補正係数kn

は 

1

1

I

I

i

i

k

n

n

n

=

で表される。 

このようにしてそれぞれの分布温度について色補正係数を算出し,分布温度と色補正係数との関係

を図又は式によって表しておく。 

被測定電球の光度の測定に先立ち,分布温度Ttを測定し,上の方法によって定めた図又は式により,

分布温度T1電球で目盛定めした測光器の被測定電球に対する色補正係数を求める。 

5.3 

全光束測定 

5.3.1 

測光準備 電球は,その光中心を積分球の中心に一致させて点灯する。 

5.3.2 

測光 標準電球及び被測定電球のそれぞれに対する測光器の読みを取り,その比から被測定電球の

全光束を求める。 

s

s

t

t

i

φ

=

ここに, 

φt: 被測定電球の全光束 

φs: 標準電球の全光束 

it: 被測定電球についての測光器の読み 

is: 標準電球についての測光器の読み 

5.3.3 

測光における注意 測光における注意事項は,次による。 

(1) 測光に先立ち,測光しようとする電球のうちの最も消費電力の大きい電球とほぼ同じ消費電力の電球

を,積分球内において適当な時間(約30分)点灯して積分球を予熱し,積分球内面の塗装に含まれて

いる湿気を除去する。 

(2) 原則として,5.2.3(3)と同様の往復測定を二組以上行って,その平均値をとる。一組の測定には標準電

球を2個以上使用する。 

C 7613-1985  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(3) 標準電球と被測定電球とが形状,材質及び大きさにおいて相違し,積分球内での電球自身による光束

の吸収が異なる場合には,これによって誤差が生じるため,補正を施す必要がある。そのためには,

積分球の内壁面近くに全光束が安定な補助電球を置いて点灯し,その光が測光窓及び積分球の中心に

置かれた標準電球又は被測定電球を直接照射しないように適当な方法で遮光する(2)。 

補助電球を点灯し,標準電球又は被測定電球を消灯したまま1個ずつ,次々に積分球の中心に置き,

そのそれぞれの場合における測光器の読みを取り,次の式によって読みの比R を算出する。 

きの測光器の読み

被測定電球を置いたと

の測光器の読み

標準電球を置いたとき

=

R

この比の値を被測定電球の測定値に乗じて補正する。 

s

s

t

i

i

R

t

φ

φ

=

注(2) 遮光用の器具には積分球内面塗料と同様の塗料による塗装を施す。 

(4) 標準電球の分布温度Tsと被測定電球の分布温度Ttとが等しくない場合には,積分球内面塗料の分光反

射率p (λ),積分球の測光窓の拡散透過板の分光透過率τ (λ),受光部の相対分光応答度s (λ) を総合し

た測光系としての相対分光応答度sc (λ) が,標準比視感度V (λ) との近似の程度に応じて,誤差が測

光結果に含まれる。 

したがって,次の式によって色補正係数を算出して補正を施す必要がある。 

=

0

0

0

0

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

d

s

P

d

s

P

d

V

P

d

V

P

k

c

t

c

s

s

t

ここに, 

k: 色補正係数 

Ps (λ) : 温度Tsにおける完全放射体の相対分光分布 

Pt (λ) : 温度Ttにおける完全放射体の相対分光分布 

ただし, 

)

(

)

(

)

(

1

)

(

)

(

λ

λ

τ

λ

ρ

λ

ρ

λ

s

sc

=

である。 

標準電球と被測定電球の全光束をそれぞれφs、及びφt,測定で得られた標準電球の読みに対する被測

定電球の読みの比をrとすれば, 

φt=k・r・φs 

ただし, 

s

t

i

i

r=

である。 

参考 色補正係数を直接計算する代わりに,次のようにして,実用的に色補正係数を求めることがで

きる。 

三つ以上の分布温度Tn (n=1, 2, 3,……) においてそれぞれ全光束φnが既知の電球を用意しておき,

積分球でこれらの電球を測定したときの測光器の読みをそれぞれinとする。分布温度T1の電球によっ

て目盛定めした測光器を用いて分布温度Tnの電球の測光を行ったときの色補正係数knは, 

1

1

φ

φn

n

n

i

i

k =

で表される。 

C 7613-1985  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

このようにしてそれぞれの分布温度について色補正係数を算出し,分布温度と色補正係数との関係

を図又は式によって表しておく。 

被測定電球の全光束の測定に先立ち,分布温度Ttを測定し,上の方法によって定めた図又は式によ

り,分布温度T1の電球で目盛定めした測光器の被測定電球に対する色補正係数を求める。 

5.4 

分布温度測定 

5.4.1 

測光準備 電球及び受光部は測光軸が水平になるように測光ベンチ上に配置し,電球の測光方向を

測光軸に一致させ,受光部の受光面を測光軸に垂直にする。 

5.4.2 

測光 被測定電球の分布温度Txをその間に挟むような二つの分布温度T1,T2をもつ標準電球のそ

れぞれについて,測光器に赤フィルタを組み合わせたときの読みと青フィルタを組み合わせたときの読み

との比を求める。 

それぞれの標準電球についての比をR1及びR2とし,これらを次の2式に代入して定数a及びbを求め

る。 

b

T

a

R

+

=

1

1

1

log

b

T

a

R

+

=

2

2

1

log

次に,被測定電球について同様の測定を行い,比Rxを求め,次の式により分布温度Txを算出する。 

b

R

a

T

x

x

=log

備考 同一電球については,その電圧と分布温度との間に,次のような関係がある。 

b

a

b

a

T

T

c

V

V

log

log

=

(ただし,Ta及びTbは,電圧Va及びVbにおける分布温度で,Va /Vbはおよそ0.8から1.2ま

での間とする。) 

したがって,被測定電球が与えられた分布温度になるような電圧値を求めたいときには,適

当な電圧Va及びVbで点灯して上の測定方法により分布温度Ta及びTbの値を求め,上式の定数

cの値を計算し,次の式によって,与えられた分布温度Tgを示すような電圧の近似値を得るこ

とができる。 

a

g

a

g

T

T

c

V

V

log

log

log

+

=

ただし,このようにして推定した電圧Vgにおいて分布温度Tgが得られるかどうかは,上の

測定法によって測定して確かめる必要がある。 

5.4.3 

測光における注意 測光における注意事項は,次による。 

(1) 測光ベンチ上には,適当な数の遮光板を適当な位置に置き,受光面に入る光はすべて電球(ガラス球

を含む。)からの直射光で,それ以外の反射光及びその他の光が受光面に入らないようにする。 

(2) 電球の測光方向の反対側には反射率の低い黒いつや消し壁面又は黒色ビロード幕などの拡散面を置く。 

この壁面又は幕などと電球との距離は,測光距離の31以上(最低50cm)が望ましく,その大きさは,

受光面から,電球に最も近い遮光板の穴を通して見た角度範囲を十分満たす面積をもたなければなら

ない。 

(3) 電球の測光方向は,正確に設定しなければならない。特にコイルフィラメントを用いた電球では,測

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

光方向から外れた方向では分布温度が異なるので注意を要する。 

(4) 測定は,電球を設定し直して2回以上行い,その再現性を確認する。 

付図 電気測定回路 

改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

大 場 信 英 

工業技術院電子技術総合研究所 

三 嶋 泰 雄 

工業技術院電子技術総合研究所 

安 部 徹 夫 

日本電気計器検定所 

伊 沢 楠 雄 

東京都立工業技術センター 

石 塚 直 弘 

社団法人照明学会 

石 野 正 敏 

株式会社東芝 

大 塚 忠 雄 

岩崎電気株式会社 

太 田 健一郎 

工業技術院標準部 

小 林 一 之 

市光工業株式会社 

近 藤 英 樹 

財団法人日本写真機光学機器検査協会 

菅 原 淳 夫 

財団法人日本規格協会 

滝 波 定 平 

社団法人日本電球工業会 

中 川 靖 夫 

埼玉大学 

藤 塚 光 宏 

通商産業省通商産業検査所 

広 田 泰 輔 

株式会社日立製作所 

山 崎   敏 

株式会社小糸製作所 

横 山   勝 

近藤シルベニア株式会社 

若 林 光 雄 

スタンレー電気株式会社 

渡 会 吉 昭 

松下電子工業株式会社 

鰐 淵   実 

財団法人機械電子検査検定協会 

(事務局) 

武 居 史 芳 

社団法人照明学会