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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

2

3  用語及び定義

6

4  電気機器の分類

16

5  温度

17

6  すべての電気機器に対する要求事項

19

7  非金属製容器及び容器の非金属製部分

22

8  金属容器及び容器の金属部品

25

9  ねじ締付部(ファスナー)

26

10  インタロック装置

28

11  ブッシング

28

12  固着用材料

28

13  Ex コンポーネント

29

14  接続端子部及び端子区画

29

15  接地導体用又はボンディング導体用接続端子部

30

16  容器への引込部

31

17  回転機に関する補足要件

32

18  開閉装置に関する補足的要件

33

19  ヒューズに関する補足要件

34

20  プラグ,コンセント及びコネクタに関する補足的要件

34

21  照明器具に関する補足要件

35

22  キャップライト及び携帯電灯に対する補足要件

36

23  内部に単電池及び電池をもつ電気機器

37

24  文書

38

25  プロトタイプ又はサンプルの文書との適合性

39

26  形式試験

39

27  ルーチン試験

52

28  製造業者の責任

52

29  表示

52

30  取扱説明書

62

附属書 A(規定)ケーブルグランドに対する補足要求事項

64

附属書 B(規定)Ex コンポーネントに対する要求事項の一覧表

70

附属書 C(参考)衝撃強度試験装置の一例

72

附属書 D(参考)Ex 電気機器の“機器の保護レベル(EPL)”を含む代替リスク評価方法の紹介

73


C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)  目次

(2) 

ページ

附属書 E(参考)インバータ電源の電動機

77


C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

(3) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電機

工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 60079-0:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確

認について,責任はもたない。

JIS C 60079 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

60079-0  第 0 部:電気機器−一般要件

JIS

C

60079-1  第 1 部:耐圧防爆構造“d”

JIS

C

60079-2  第 2 部:内圧防爆構造“p”

JIS

C

60079-6  第 6 部:油入防爆構造“o”

JIS

C

60079-7  第 7 部:安全増防爆構造“e”

JIS

C

60079-10  第 10 部:危険区域の分類

JIS

C

60079-11  第 11 部:本質安全防爆構造“i”

JIS

C

60079-14  第 14 部:危険区域内の電気設備(鉱山以外)

JIS

C

60079-15  第 15 部:タイプ“n”防爆構造

JIS

C

60079-18  第 18 部:樹脂充てん防爆構造“m”

JIS

C

60079-25  第 25 部:本質安全システム


C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)  目次

(4) 

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

60079-0

:2010

(IEC 60079-0

:2007

)

爆発性雰囲気−第 0 部:電気機器−一般要件

Explosive atmospheres-Part 0: Equipment-General requirements

序文

この規格は,2007 年に第 5 版として発行された IEC 60079-0 を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1

適用範囲

この規格は,爆発性雰囲気中で使用するための電気機器及び Ex コンポーネントの構造,並びに試験及

び表示のための共通的な一般要件について規定する。

この規格に規定する電気機器は,規格を補完するその他の規格で規定しない限り,爆発性雰囲気が,次

の大気条件で存在する危険区域での使用を意図している。

・  温度  −20∼+60  ℃

・  圧力  80∼110 kPa

・  酸素含有量 21 %程度の空気

上記の範囲外の大気条件で使用する電気機器には,特別の考慮を必要とし,追加の評価及び試験が必要

となることがある。

注記 1  通常の大気条件として,温度範囲を−20  ∼+60 ℃と規定しているが,特別の指定及び表示

がない限り,電気機器の通常周囲温度は,−20∼+40 ℃としている。5.1.1 参照。

注記 2  前記の大気条件以外の爆発性雰囲気中で使用する電気機器を設計する場合,この規格をガイ

ドとして使用してもよい。ただし,特別な使用状態を意図した追加の試験を実施することが

望ましい。耐圧防爆構造“d”

JIS C 60079-1)及び本質安全防爆構造“i”

JIS C 60079-11

又は IEC 61241-11)を適用する場合は,特に重要である。

注記 3  この規格の要求事項は,電気機器による着火のリスク評価を基礎としている。考慮する着火

源は,高温表面,機械的なスパーク,テルミット反応,アーク放電,静電気放電など,一般

産業においてこの種の機器で観測されるものである。

注記 4  今後の技術の発展によっては,現在定義されていない爆発防止の手法によっても JIS C 60079

規格群(又は IEC 60079 シリーズ,以下同じ。

)の目的を達成できる可能性がある。この規格

は,製造業者が JIS C 60079 規格群をどのように適用しているか明白に定義する文書とする

ことを意図している。

“Ex s”は,JIS C 60079 規格群で定義されていない防爆構造用の記号

であるが,必要性に応じて使用してもよい。

注記 5  爆発性ガス雰囲気及び爆発性粉じん雰囲気が存在するおそれがある場合,同時に存在すると

考えるべきであり,場合によっては追加の保護手段が必要になる。


2

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

この規格は,爆発性雰囲気の危険性に直接関係しない安全性については,規定しない。断熱圧縮,衝撃

波,発熱を伴う化学反応,粉じん(塵)の自然発火,炎及び高温のガス/流体のような着火源は,この規

格には適用しない。

注記 6  これらの機器は,爆発を効果的に防止するために適用する手段及び電気機器に起因するすべ

ての着火源を特定しリスト化して,危険性の解析を行うべきである。

この規格は,次に示す特定の各防爆構造規格(防爆方式)によって補足又は変更される場合がある。

JIS C 60079-1  耐圧防爆構造“d”

JIS C 60079-2  内圧防爆構造“p”

JIS C 60079-6  油入防爆構造“o”

JIS C 60079-7  安全増防爆構造“e”

JIS C 60079-11  本質安全防爆構造“i”

JIS C 60079-15  タイプ“n”防爆構造

JIS C 60079-18  樹脂充てん(填)防爆構造“m”

IEC 60079-5  粉末充てん構造“q”

IEC 61241-1  容器による保護(防爆方式)“tD”

IEC 61241-2IEC 61241-4)  内圧防爆構造(防爆方式)“pD”

IEC 61241-11  本質安全防爆(防爆方式)“iD”

注記 7  IEC 61241-18(Encapsulation“mD”)の要求事項は,JIS C 60079-18 に取り込まれた。

この規格は,次の電気機器の規格によって補足又は変更される場合がある。

JIS C 60079-25  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 25 部:本質安全システム

IEC 60079-26  Explosive atmospheres−Part 26: Equipment with equipment protection level (EPL) Ga

IEC 60079-28  Explosive atmospheres−Part 28: Protection of equipment and transmission systems using optical

radiation

IEC 62013-1  Caplights for use in mines susceptible to firedamp−Part 1: General requirements−Construction

and testing in relation to the risk of explosion

IEC 60079-30-1  Explosive atmospheres−Part 30-1: Electrical resistance trace heating−General and testing

requirements

これらの規格は,次の構造には適用しない。

・  医療用電気機器

・  発破用点火器

・  爆発物の試験装置

・  発破用点火回路

注記 8  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60079-0:2007,Explosive atmospheres−Part 0: Equipment−General requirements(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの


3

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0205-3  一般用メートルねじ−第 3 部:ねじ部品用に選択したサイズ

注記  対応国際規格:ISO 262,ISO general purpose metric screw threads−Selected sizes for screws,

bolts and nuts(IDT)

JIS B 0209-1  一般用メートルねじ−公差−第 1 部:原則及び基礎データ

注記  対応国際規格:ISO 965-1,ISO general-purpose metric screw threads−Tolerances−Part 1:

Principles and basic data(IDT)

JIS B 0209-3  一般用メートルねじ−公差−第 3 部:構造体用ねじの寸法許容差

注記  対応国際規格:ISO 965-3,ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 3:

Deviations for constructional screw threads(IDT)

JIS B 0401-2  寸法公差及びはめあいの方式−第 2 部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表

注記  対応国際規格:ISO 286-2,ISO system of limits and fits−Part 2: Tables of standard tolerance grades

and limit deviations for holes and shafts(IDT)

JIS B 1001  ボルト穴径及びざぐり径

注記  対応国際規格:ISO 273,Fasteners−Clearance holes for bolts and screws(MOD)

JIS B 1174  六角穴付きボタンボルト

注記  対応国際規格:ISO 7380,Hexagon socket button head screws(MOD)

JIS B 1176  六角穴付きボルト

注記  対応国際規格:ISO 4762,Hexagon socket head cap screws(MOD)

JIS B 1177  六角穴付き止めねじ

注記  対応国際規格:ISO 4026,Hexagon socket set screws with flat point,ISO 4027,Hexagon socket

set screws with cone point,ISO 4028,Hexagon socket set screws with dog point 及び ISO 4029

Hexagon socket set screws with cup point(全体評価:MOD)

JIS B 1180  六角ボルト

注記  対応国際規格:ISO 4014,Hexagon head bolts−Product grades A and B 及び ISO 4017,Hexagon

head screws−Product grades A and B(全体評価:MOD)

JIS B 1181  六角ナット

注記  対応国際規格:ISO 4032,Hexagon nuts,style 1−Product grades A and B(MOD)

JIS C 0920  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)

JIS C 4034-1  回転電気機械−第 1 部:定格及び特性

注記  対応国際規格:IEC 60034-1,Rotating electrical machines−Part 1: Rating and performance(NEQ)

JIS C 4034-5  回転電気機械−第 5 部:外被構造による保護方式の分類

注記  対応国際規格:IEC 60034-5,Rotating electrical machines−Part 5: Degrees of protection provided

by the integral design of rotating electrical machines (IP Code)−Classification(IDT)

JIS C 7610  低圧ナトリウムランプ

注記  対応国際規格:IEC 60192,Low-pressure sodium vapour lamps−Performance specifications(NEQ)

JIS C 7621  高圧ナトリウムランプ−性能規定

注記  対応国際規格:IEC 60662,High-pressure sodium vapour lamps(MOD)

JIS C 8201-1  低圧開閉装置及び制御装置−第 1 部:通則


4

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

注記  対応国際規格:IEC 60947-1,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 1: General rules

(MOD)

JIS C 8463  電気設備用電線管の外径及びねじ

注記  対応国際規格:IEC 60423,Conduits for electrical purposes−Outside diameters of conduits for

electrical installations and threads for conduits and fittings(IDT)

JIS C 8500  一次電池通則

注記  対応国際規格:IEC 60086-1,Primary batteries−Part 1: General(MOD)

JIS C 8702-1  小形制御弁式鉛蓄電池−第 1 部:一般要求事項,機能特性及び試験方法

注記  対応国際規格:IEC 61056-1,General purpose lead-acid batteries (valve-regulated types)−Part 1:

General requirements,functional characteristics−Methods of test(MOD)

JIS C 8705  密閉形ニッケル・カドミウム蓄電池

注記  対応国際規格:IEC 61951-1,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid

electrolytes−Portable sealed rechargeable single cells−Part 1: Nickel-cadmium(MOD)

JIS C 8706  据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池

注記  対応国際規格:IEC 60623,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid

electrolytes−Vented nickel-cadmium prismatic rechargeable single cells(MOD)

JIS C 8708  密閉形ニッケル・水素蓄電池

注記  対応国際規格:IEC 61951-2,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid

electrolytes−Portable sealed rechargeable single cells−Part 2:Nickel-metal hydride(MOD)

JIS C 8709  シール形ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池

注記  対応国際規格:IEC 60622,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid

electrolytes−Sealed nickel-cadmium prismatic rechargeable single cells(MOD)

JIS C 60079-1  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 1 部:耐圧防爆構造“d”

注記  対応国際規格:IEC 60079-1,Explosive atmospheres−Part 1: Equipment protection by flameproof

enclosures“d”(IDT)

JIS C 60079-2  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 2 部:内圧防爆構造“p”

注記  対応国際規格:IEC 60079-2,Explosive atmospheres−Part 2: Equipment protection by pressurized

enclosures“p”(IDT)

JIS C 60079-6  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 6 部:油入防爆構造“o”

注記  対応国際規格:IEC 60079-6,Explosive atmospheres−Part 6: Equipment protection by oil

immersion“o”(IDT)

JIS C 60079-7  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 7 部:安全増防爆構造“e”

注記  対応国際規格:IEC 60079-7,Explosive atmospheres−Part 7: Equipment protection by increased

safety“e”(IDT)

JIS C 60079-11  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 11 部:本質安全防爆構造“i”

注記  対応国際規格:IEC 60079-11,Explosive atmospheres−Part 11: Equipment protection by intrinsic

safety“i”(IDT)

JIS C 60079-15  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 15 部:タイプ“n”防爆構造

注記  対応国際規格:IEC 60079-15,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 15:

Construction,test and marking of type of protection“n”electrical apparatus(MOD)


5

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

JIS C 60079-18  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 18 部:樹脂充てん防爆構造“m”

注記  対応国際規格:IEC 60079-18,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 18:

Construction,test and marking of type of protection encapsulation“m”electrical apparatus(MOD)

JIS C 60079-25  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 25 部:本質安全システム

注記  対応国際規格:IEC 60079-25,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 25:

Intrinsically safe systems(IDT)

JIS C 60664-1  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 60664-1,Insulation coordination for equipment within low-voltage systems−

Part 1: Principles,requirements and tests(IDT)

JIS D 5301  始動用鉛蓄電池

注記  対応国際規格:IEC 60095-1,Lead-acid starter batteries−Part 1: General requirements and methods

of test(MOD)

JIS K 6258  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方

注記  対応国際規格:ISO 1817,Rubber,vulcanized−Determination of the effect of liquids(MOD)

JIS K 7111(規格群)  プラスチック−シャルピー衝撃特性の求め方

注記  対応国際規格:ISO 179(all parts),Plastics−Determination of Charpy impact properties(MOD)

JIS K 7162  プラスチック−引張特性の試験方法  第 2 部:型成形,押出成形及び注型プラスチック

の試験条件

注記  対応国際規格:ISO 527-2,Plastics−Determination of tensile properties−Part 2: Test conditions for

moulding and extrusion plastics(IDT)

JIS K 7171  プラスチック−曲げ特性の求め方

注記  対応国際規格:ISO 178,Plastics−Determination of flexural properties(IDT)

JIS K 7350-2  プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第 2 部:キセノンアークランプ

注記  対応国際規格:ISO 4892-2,Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 2:

Xenon-arc lamps(MOD)

IEC 60050-426,International Electrotechnical Vocabulary−Part 426: Equipment for explosive atmospheres

IEC 60079-4,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 4: Method of test for ignition

temperature

IEC 60079-5,Explosive atmospheres−Part 5: Equipment protection by powder filling“q”

IEC 60079-26,Explosive atmospheres−Part 26: Equipment with equipment protection level (EPL) Ga

IEC 60079-28,Explosive atmospheres−Part 28: Protection of equipment and transmission systems using

optical radiation

IEC 60079-30-1,Explosive atmospheres−Part 30-1: Electrical resistance trace heating−General and testing

requirements

IEC 60079-31,Explosive atmospheres−Part 31: Equipment dust ignition protection by enclosure“t”

IEC 60216-1,Electrical insulating materials−Properties of thermal endurance−Part 1: Ageing procedures and

evaluation of test results

IEC 60216-2,Electrical insulating materials−Thermal endurance properties−Part 2: Determination of thermal

endurance properties of electrical insulating materials−Choice of test criteria

IEC 60243-1,Electrical strength of insulating materials−Test methods−Part 1: Tests at power frequencies


6

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

IEC 61241-1,Electrical apparatus for use in the presence of combustible dust−Part 1: Protection by enclosures

“tD”

IEC 61241-4,Electrical apparatus for use in the presence of combustible dust−Part 4: Type of protection“pD”

IEC 61241-11,Electrical apparatus for use in the presence of combustible dust−Part 11: Protection by intrinsic

safety“iD”

IEC 62013-1,Caplights for use in mines susceptible to firedamp−Part 1: General requirements−Construction

and testing in relation to the risk of explosion

ANSI/UL 746B,Polymeric Materials−Long Term Property Evaluations

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,IEC 60050-426 によるほか,次による。

3.1

周囲温度(ambient temperature)

電気機器又はコンポーネントの近傍の大気又は媒体の温度。

注記  電気機器又はコンポーネント全体がプロセス媒体に浸っている場合を除き,いかなるプロセス

媒体の温度にも影響されない。5.1.1 参照。

3.2

関連機器(associated apparatus)

エネルギー制限回路及びエネルギー非制限回路の両者を含む機器で,エネルギー非制限回路がエネルギ

ー制限回路に影響を及ぼすおそれがないようにした電気機器。

注記  関連機器は,次のものでもよい。

a)  爆発性雰囲気で使用する電気機器で,この規格に含まれる防爆構造(防爆方式)の一つを

もつもの。

b)  防爆構造(防爆方式)で保護していない電気機器で,爆発性雰囲気では使用できないもの。

例えば,記録計で,記録計自身は爆発性雰囲気に置かれていないが,爆発性雰囲気の中に

置かれている熱電対に接続する入力回路がエネルギー制限回路となっているもの。

3.3

電池(cells and batteries)

3.3.1

電池(battery)

電圧又は容量を増加させるために,2 個以上の単電池を互いに電気的に接続した集成体。

3.3.2

容量(capacity)

完全に充電された電池が規定の条件で供給することのできる電気又は電荷の量。

3.3.3

単電池(cell)

電極及び電解液の集成体。これは,電池の最小単位を構成する。

3.3.4

充電(charging)

二次単電池又は二次電池に通常とは逆の方向に強制的に電流を流して,エネルギーを回復させる行為。


7

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

3.3.5

過放電(deep discharge)

電池の製造業者が推奨した電圧より低くなる事象。

3.3.6

本質安全(ihs)単電池(又は電池)[inherently safe (ihs) cell (or battery)]

短絡電流及び最大表面温度を内部抵抗によって安全な値に制限する一次単電池又は一次電池。

3.3.7

単電池又は電池の)最大開路電圧[maximum open-circuit voltage (of a cell or battery)]

新しい一次電池又は満充電直後の二次電池が,通常条件下で到達し得る最大電圧。

注記  単電池に対する許容可能な最大開路電圧を,表 10 及び表 11 に示す。

3.3.8

公称電圧(nominal voltage)

製造業者が指定する単電池又は電池の電圧。

3.3.9

ベント形単電池又はベント形電池(vented cell or battery)

生成ガスを逃がすための開口部があるカバーをもつ二次単電池又は電池。

3.3.10

一次単電池又は一次電池(primary cell or battery)

化学反応によって電気エネルギーを生み出すことができる電気化学システム(装置)

3.3.11

逆充電(reverse charging)

通常の流れと同じ方向(充電とは逆方向)に一次単電池又は二次単電池に強制的に電流を流す行為。例

えば,期限切れの電池(寿命末期の電池)に対して行う活性化の方法。

3.3.12

ガス密閉形単電池又はガス密閉形電池(sealed gas-tight cell or battery)

製造業者が指定する充電又は温度の限度内で動作させたとき,密閉状態を保ったままで気体又は液体の

いずれも放出しない単電池又は電池。

注記 1  このような電池は,危険性のある内部圧力を防ぐため安全装置を備えている場合がある。単

電池又は電池は電解液の補給を必要とせず,当初のシール状態のままで,その寿命まで動作

するように設計されている。

注記 2  上記の定義は,JIS C 60079-11 から引用した。この定義は,単電池又は電池のいずれかに適

用される事実によって,IEV 486-01-20 及び IEV 486-01-21 の定義と異なる。

3.3.13

制御弁式密閉形単電池又は制御弁式密閉形電池(sealed valve-regulated cell or battery)

通常条件において密閉している単電池又は電池で,内部圧力があらかじめ決められた値を超える場合に

ガスを逃がせるようになっているもの。単電池は,通常,電解液を追加補給できない。

3.3.14

二次単電池又は二次電池(secondary cell or battery)

化学反応によって電気エネルギーを蓄え,また,放出できる,電気的に再充電できる電気化学システム

(装置)


8

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

3.3.15

電槽[container (battery)]

電池を収納する容器。

注記  ふたは,電槽の一部である。

3.4

ブッシング(bushing)

1 本又は複数の導体を容器の内壁又は外壁を貫通させるための絶縁部品。

3.5

ケーブルグランド(cable gland)

防爆構造を維持するために使用するもので,1 本以上のケーブル及び/又は光ファイバケーブルを電気

機器に引き込むためのデバイス(装置又は部品)

3.5.1

引留め機能装置(clamping device)

ケーブルの引張力及びねじりが接続部に伝達されないようにするためのケーブルグランドの構成部品。

3.5.2

圧縮エレメント(compression element)

シールリングの性能(圧縮すること)によってその機能を満たすようにするケーブルグランドの構成部

品。

3.5.3

シールリング(sealing ring)

引込部とケーブル又は電線管との間を確実にシールするため,ケーブルグランド内に又は電線管引込部

と共に使用するリング。

3.5.4

Ex ケーブルグランド(Ex cable gland)

電気機器の容器とは別に試験を行うが,電気機器として認証され,それ以上の認証を行わずに電気機器

の容器に取り付けることができるケーブル引込部。

3.6

認証書(certificate)

規定要求事項を満足する製品,プロセス,システム,個人又は団体の適合性を保証する文書。

注記  認証書は,製造業者による適合宣言,購入者による適合確認,又は JIS Q 17000 に規定する(第

三者による)認証のいずれでもよい。

3.7

電線管引込部(conduit entry)

該当する防爆性能を維持するために電気機器に電線管を引き込む部品。

3.8

接続部(connection facilities)

外部回路の導体との電気的接続に使用する端子,ねじ部品又はその他の部品。

3.9

連続動作温度(COT)(continuous operating temperature)

その意図した使用条件で電気機器又は部品の耐用年数(寿命)の間,材料の安定性及び性能を保証する


9

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

最高温度。

3.10

容器の保護等級(IP)(degree of protection of enclosure)

次に示す事項について,

容器が備えるべき保護の度合いを表す記号 IP を用いて示す等級分類

JIS C 0920

参照)

−  容器内の充電部又は可動部分(滑らかに回転するシャフトなどを除く。

)への人体の接触又は接近に対

する保護

−  電気機器内への固体異物の侵入に対する保護

−  電気機器の容器内への水の浸入に対する保護

注記 1  回転電気機械(以下,回転機という。)の詳細な試験の要求事項は,JIS C 4034-5 を参照。

注記 2  “保護等級 IP”をもつ容器は,前述の防爆構造についての電気機器の容器とは必ずしも同

じではない。

3.11

粉じん(dust)

可燃性粉じん及び可燃性浮遊物の両方を含む総括的な用語。

3.11.1

可燃性粉じん(combustible dust)

通常 500  μm 以下の微細な固体粒子。その粒子は,空気中で浮遊し,自重でたい(堆)積する。また,

常温及び大気圧の下で,爆発性雰囲気を形成し,爆発又は白熱することがある。

注記 1  これは,ISO 4225 に規定する粉じん及び粉を含む。

注記 2  用語における固体粒子とは,固体の過程の中で粒子となるような状態を意図しているが,ガ

ス又は液体の状態ではない空気中に浮遊する粒子も含む。

3.11.1.1

導電性粉じん(conductive dust)

10

3

 Ω・m 以下の電気抵抗率をもつ可燃性粉じん。

注記  粉じんの電気抵抗率の算出は,IEC/TS 61241-2-2 を参照。

3.11.1.2

非導電性粉じん(non-conductive dust)

10

3

 Ω・m を超える電気抵抗率をもつ可燃性粉じん。

3.11.2

可燃性浮遊物(combustible flyings)

通常 500 μm より大きい固形微粒子(繊維を含む。

。これは,空気中に浮遊し,自重でたい積する。

注記  浮遊物の例として,レーヨン,綿(短繊維の綿毛及び綿繊維くずを含む。),シサル麻,ジュー

ト繊維,麻,ココアの繊維,まいはだ(槙皮)

,カポックくずなどがある。

3.12

防じん形容器(dust-tight enclosure)

目視で判別できるような量の粉じんが侵入しない容器。

3.13

粉じん保護容器(dust-protected enclosure)

粉じんの侵入を完全には防げないが,電気機器の安全な運転に支障を及ぼす量は侵入せず,容器内部で


10

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

発火を引き起こすおそれがある部位には粉じんが蓄積しない容器。

3.14

電気機器(electrical equipment)

電気エネルギーを全体的又は部分的に利用する機器。

注記  この中には,電気エネルギーの発生・発電・送電・配電・蓄電・計測・調整・変換・消費のた

めの機器,電気通信用の機器などを含む。

3.15

電気的パラメータ−エネルギー制限機器(electrical parameters−apparatus with energy limitation)

3.15.1

最大外部静電容量(C

o

(maximum external capacitance)

防爆性能を損なうことなく,機器の接続端子部に接続できる静電容量の最大値。

3.15.2

最大外部インダクタンス(L

o

(maximum external inductance)

防爆性能を損なうことなく,機器の接続端子部に接続できるインダクタンスの最大値。

3.15.3

最大入力電流(I

i

(maximum input current)

防爆性能を損なうことなく,機器の接続端子部に流すことができる最大電流(交流のピーク又は直流)

3.15.4

最大入力電力(P

i

(maximum input power)

防爆性能を損なうことなく,機器の接続端子部に適用できる最大電力。

3.15.5

最大入力電圧(U

i

(maximum input voltage)

防爆性能を損なうことなく,機器の接続端子部に印加できる最大電圧(交流のピーク又は直流)

3.15.6

最大内部静電容量(C

i

(maximum internal capacitance)

機器の接続端子部に現れるとみなす機器の等価内部静電容量の最大値。

3.15.7

最大内部インダクタンス(L

i

(maximum internal inductance)

機器の接続端子部に現れるとみなす機器の等価内部インダクタンスの最大値。

3.15.8

最大出力電流(I

o

(maximum output current)

機器の接続端子部から得られる機器の最大電流(交流のピーク又は直流)

3.15.9

最大出力電力(P

o

(maximum output power)

機器から得られる最大電力。

3.15.10

最大出力電圧(U

o

(maximum output voltage)

機器の接続端子部から得られる機器の最大電圧(交流のピーク又は直流)

3.15.11

最大電圧(交流の実効値又は直流)(U

m

(maximum r.m.s. a.c. or d.c. voltage)


11

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

防爆性能を損なうことなく,関連機器(associated apparatus)のエネルギー制限がない接続端子部に印加

できる最大電圧。

3.16

容器(enclosure)

電気機器の防爆構造及び/又は保護等級(IP)を維持するための壁,ドア,カバー,ケーブルグランド,

ロッド,スピンドル,シャフトなどを含むすべての外郭。

3.17

爆発性雰囲気で使用する)電気機器[equipment (for explosive atmospheres)]

爆発性雰囲気に置かれる電気設備に接続又はその一部として使用するコンポーネント,デバイス,附属

品(部品を含む。

,機器などを総称する用語。

3.18

機器の保護レベル(EPL)(equipment protection level)

着火源となり得る可能性に基づいて区分した電気機器の保護レベルであって,爆発性ガス雰囲気,爆発

性粉じん雰囲気,及び爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山における爆発性雰囲気の分類によるも

の(

附属書 参照。)。

注記  機器の保護レベルは,JIS C 60079-14 の電気設備の完全なリスクアセスメントの一部として必

要に応じて採用してもよい。

3.18.1

EPL Ma

通常運転中,予測される機能不全又はまれな機能不全において,また,ガスの発生中に通電状態のまま

であっても着火源になり得ないほど十分な安全性をもつ“極めて高い”保護レベルの,爆発性ガスの影響

を受けやすい鉱山用の電気機器。

3.18.2

EPL Mb

通常運転中,ガスの発生と電気機器の電源遮断時間との間における予測される機能不全において着火源

になり得ないほど十分な安全性をもつ “高い”保護レベルの,爆発性ガスの影響を受けやすい鉱山用の電

気機器。

3.18.3

EPL Ga  

通常運転中,予測される機能不全又はまれな機能不全において着火源とならない“極めて高い”保護レ

ベルの,爆発性ガス雰囲気用の電気機器。

3.18.4

EPL Gb

通常運転中,予測される機能不全において着火源とならない“高い”保護レベルの,爆発性ガス雰囲気

用の電気機器。

3.18.5

EPL Gc

通常運転中,着火源とならないが,規則的な事象が予測される場合(例えば,ランプ切れの場合)

,着火

源にならないことを保証するために何らかの追加的な保護をもつ“少し高い”保護レベルの,爆発性粉じ

ん雰囲気用の電気機器。


12

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

3.18.6

EPL Da

通常運転中,予測される機能不全中又はまれな機能不全において着火源とならない“極めて高い”保護

レベルの,爆発性粉じん雰囲気用の電気機器。

3.18.7

EPL Db

通常運転中,予測される機能不全において着火源とならない“高い”保護レベルの,爆発性粉じん雰囲

気用の電気機器。

3.18.8

EPL Dc

通常運転中,着火源とならないが,規則的な事象が予測される場合(例えば,ランプ切れの場合)

,着火

源にならないことを保証するために何らかの追加的な保護をもつ“少し高い”保護レベルの,爆発性粉じ

ん雰囲気用の電気機器。

3.19

Ex 閉止用部品(Ex blanking element)

電気機器の容器とは別々に試験をするが,電気機器として認証され,それ以上の認証を行う必要がなく

電気機器の容器に取り付けることができるねじ付き閉止用部品。

注記 1  閉止用部品の Ex コンポーネント認証を妨げるものではない。

注記 2  ねじ付きでない閉止部品は,この要件を満足しない。

3.20

Ex コンポーネント(Ex component)

記号“U”が付された,電気機器又はモジュール(Ex ケーブルグランド以外)の一部。これは,単独で

の使用は意図していなく,爆発性雰囲気で使用する電気機器又はシステムに組み込むのに追加の考慮が必

要である。

3.21

Ex ねじ付アダプタ(Ex thread adapter)

電気機器の容器とは別々に試験をするが,電気機器として認証され,それ以上の認証を行う必要がなく

電気機器の容器に取り付けることができるねじ付きアダプタ。

注記  ねじ付きアダプタの Ex コンポーネント認証を妨げるものではない。

3.22

爆発性雰囲気(explosive atmosphere)

大気中で,ガス,蒸気,浮遊物,粉じん,繊維又はくず状繊維と空気とが混合した可燃性の状態であり,

いったん着火するとその周辺全体に火炎が逸走して伝搬する雰囲気。

3.23

爆発性粉じん雰囲気(explosive dust atmosphere)

大気中で,浮遊物又は粉じんと空気とが混合した可燃性の状態であり,いったん着火するとその周辺全

体に火炎が逸走して伝搬する雰囲気。

3.24

爆発性ガス雰囲気(explosive gas atmosphere)

大気中でガス又は蒸気状の可燃性物質と空気とが混合し,いったん着火するとその周辺全体に火炎が逸


13

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

走して伝搬する雰囲気。

3.25

試験ガス(explosive test mixture)

爆発性ガス雰囲気で使用する電気機器の試験に用いる特定の組成の爆発性混合ガス。

3.26

爆発性ガス雰囲気の着火温度(ignition temperature of an explosive gas atmosphere)

IEC 60079-4 に規定された状態の下で,空気と共にガス又は蒸気が混合した可燃性物質が着火する,高

温表面の最低温度。

3.27

粉じんたい積層の着火温度(ignition temperature of a dust layer)

高温表面上の指定した厚さの粉じんたい積層が着火する,高温表面の最低温度。

注記  粉じんたい積層の着火温度は,IEC 61241-2-1 に規定された試験方法によって決める場合がある。

3.28

粉じん雲の着火温度(ignition temperature of a dust cloud)

空気中の粉じん雲が着火する,高温内壁の最低温度。

注記  粉じん雲の着火温度は,IEC 61241-2-1 に規定された試験方法によって決める場合がある。

3.29

機能不全(malfunction)

電気機器又はコンポーネントが防爆性能において意図した機能を果たさない状態。

注記  この規格においては,次のような種々の理由が原因で起き得る。

−  電気機器又はコンポーネントの構成部品の一つ(又は複数)の故障

−  外部からの影響(例えば,ショック,振動,電磁界)

−  設計ミス又は不具合(例えば,ソフトウェアエラー)

−  電源又はその他の設備からの影響

−  オペレータによる操作ミス(特に携帯用機器の場合)

3.29.1

予測可能な機能不全(expected malfunction)

通常状態で実際に起こり得る障害又は電気機器の故障。

3.29.2

まれな機能不全(rare malfunction)

起きることは予測できるが,まれにだけ起きる区分の予測可能な機能不全。別々では着火源を生成しな

いが,一緒に(同時に)起きると着火源を生成する二つの独立した予見可能な機能不全は,単一のまれな

機能不全とみなす。

3.30

最高表面温度(maximum surface temperature)

仕様の範囲内の最も過酷な条件の下で(ただし,許容範囲内で)使用した場合に,電気機器の表面又は

その他部分が到達する温度で,そのうちの最も高い温度。

注記 1  爆発性ガス雰囲気で使用する電気機器の場合,この温度は各防爆構造の種類によって内部コ

ンポーネント表面又は容器の外部の表面で生じる。

注記 2  爆発性粉じん雰囲気で使用する電気機器の場合,この温度は容器の外部の表面で生じる。機


14

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

器の表面に粉じんたい積層がある場合を考慮してもよい。

3.31

通常運転(normal operation)

電気的及び機械的に設計仕様に適合している機器を,製造業者が指定する限度内で運転すること。

注記 1  製造業者が指定する限度は,例えば,電動機の断続的な運転サイクルでの運転などの持続的

な運転条件を含むことがある。

注記 2  明示された限度内の電源電圧変動及びその他の許容変動範囲内の運転は,通常運転の一部で

ある。

3.32

無線周波数(radio frequencies)

3.32.1

平均時間(averaging time)

その時間にわたってしきい(閾)値電力が平均される時間。

3.32.2

連続伝搬(continuous transmission)

パルスの継続時間が熱的開始時間の 1/2 より長い伝搬。

3.32.3

パルス伝搬(pulsed transmission)

パルスの継続時間が熱的開始時間の 1/2 より短く,二つの連続したパルス間の時間は熱的開始時間の 3

倍より長い伝搬。

3.32.4

熱的開始時間(thermal initiation time)

火花によるエネルギーが,ほとんど熱放散なしに,火花の周囲の少量のガスに蓄積される時間。

注記  熱的開始時間より短い時間の場合,火花によって蓄積された全エネルギーが着火を生じるか否

かを決定する要因となる。より長い時間の場合,エネルギーが蓄積される電流による単位時間

当たりの仕事(電力)

,すなわち割合が着火に対する決定因子である。

3.32.5

しきい(閾)値エネルギー(Z

th

(threshold energy)

パルスの無線周波数放電の場合,受信体から抽出され得る単一パルスの最大エネルギー。

3.32.6

しきい(閾)値電力(P

th

(threshold power)

送信機の実効出力(電力)にアンテナ利得を乗じたもの。

3.33

定格値(rated value)

コンポーネント,デバイス又は電気機器の所定の運転条件に関して,一般的には製造業者が指定する定

量的な値。

3.34

定格(rating)

一連の定格値(範囲)と運転条件との組合せ。


15

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

3.35

交換可能な電池パック(replaceable battery pack)

一つ又は相互接続した複数の単電池から成り,内部に組み込んだ保護装置と共に一つの完全な交換可能

な電池を構成する集合体。

3.36

使用温度(service temperature)

電気機器をその定格条件で運転しているときに達する温度。

注記  各電気機器は,異なる部分で異なる使用温度に到達することがある。

3.37

記号“U”(symbol  “U”)  

Ex コンポーネントを示すために使う記号。

注記  記号“U”は,電気機器が不完全で,追加の評価なしに設置ができないことを識別するために

用いる。

3.38

記号“X”(symbol  “X”)

特定の使用条件を示すために使う記号。

注記  記号“X”は,電気機器の設置,使用及び保守に関する必す(須)の情報が認証書に記載され

ていることを示す識別手段を提供するために使用する。

3.39

端子区画(termination compartment)

本体容器と通じているか又は通じていない,接続部を収納する,独立した区画又は本体容器の一部分。

3.40

ルーチン試験(test,routine)

決められた基準に適合するかどうかを確かめるために,個々の電気機器に対して製造中又は製造後に行

う試験。

3.41

形式試験(test,type)

設計によって決められた仕様を満足することを確認するために,一つ以上の電気機器に対して行う試験。

3.42

防爆構造(防爆方式)(type of protection)

電気機器がその周囲に存在する爆発性雰囲気の着火源とならないようにするために,電気機器に適用す

る特定の技術的手法。

3.43

使用電圧(working voltage)

電気機器に定格電圧を供給するとき,特定の絶縁にかかる最大電圧(交流の実効値又は直流)

注記 1  過渡電圧は無視する。

注記 2  開放状態及び通常運転条件の両方を考慮する。


16

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

4

電気機器の分類

爆発性雰囲気で使用する電気機器は,次によって分類する。

4.1

グループ I

グループ I の電気機器は,爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山で使用することを意図している。

注記  グループ I の防爆構造は,地下で用いられるように強化した物理的な保護と共に爆発性坑内ガ

ス及び炭じんの両方の着火を考慮している。

坑気に加えてその雰囲気に他の引火性の気体(すなわち,メタン以外)が含まれるような鉱山用の防爆

電気機器は,グループ I に加えてその他の可燃性ガスに対応するグループ II に規定するガス又は蒸気につ

いての規格に準拠して製造及び試験を行う。また,その防爆電気機器には,その旨を表示しなければなら

ない[例えば,

“Ex d I/II B T3”

“Ex d I/II (NH

3

)”]。

4.2

グループ II

グループ II の電気機器は,爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山を除く,爆発性ガス雰囲気が存

在する場所で使用することを意図している。

グループ II の電気機器は,その使用を意図する爆発性ガス雰囲気の性質によって,更に細分類する。

グループ II の細分類は,次による。

・ IIA:代表ガスはプロパン

・ IIB:代表ガスはエチレン

・ IIC:代表ガスは水素

注記 1  これらの細分類は,実験で求めた最大安全すき間(MESG)又は電気機器が据え付けられ

る爆発性ガス雰囲気の最小点火電流比(MIC 比)に基づく(IEC/TR 60079-12 及び IEC/TR 

60079-20 参照)。

注記 2  グループ IIB と表示した電気機器は,グループ IIA の電気機器の用途にも適している。同

様にグループ IIC の電気機器は,グループ IIA 又はグループ IIB の電気機器の用途にも適

している。

4.3

グループ III

グループ III の電気機器は,爆発性坑内ガスの発生おそれがある鉱山を除く,爆発性粉じん雰囲気が存在

する場所での使用を意図している。

グループ III の電気機器は,その使用を意図する爆発性粉じん雰囲気の性質によって細分類する。

グループ III の細分類は,次による。

・ IIIA:可燃性浮遊物

・ IIIB:非導電性粉じん

・ IIIC:導電性粉じん

注記

グループ III と表示した電気機器は,グループ IIIA の電気機器の用途にも適している。同

様に,グループ IIIC の電気機器は,グループ IIIA 又はグループ IIIB の電気機器の用途に

も適している。

4.4

特定の爆発性雰囲気に対する電気機器

電気機器は,特定の爆発性雰囲気に対して試験する。この場合,この情報を認証書に記し,また,電気

機器には,それに応じた表示をする。


17

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

5

温度

5.1

環境の影響

5.1.1

周囲温度

通常の周囲温度範囲−20∼+40  ℃で使用するように設計した電気機器には,

周囲温度範囲の表示は不要

とする。ただし,通常の周囲温度範囲以外で使用するように設計した電気機器は,特殊なものとみなし,

この場合,表示は,周囲温度の上限値及び下限値と共に,記号 T

a

又は T

amb

のいずれかを追加するか,それ

が適切ではない場合,周囲温度の上限値及び下限値を含む特殊使用条件を示すための記号“X”を表示す

る[29.2 e)及び

表 を参照]。

注記  周囲温度の範囲は,狭くしてもよい。例えば,−5  ℃≦T

amb

≦15  ℃。

表 1−使用周囲温度及び追加表示

電気機器

使用周囲温度

追加表示

一般的な場合

最高:  +40  ℃

最低:  −20  ℃

なし

特殊な場合

製造業者が指定する

T

a

又は T

amb

の特殊な周囲温度範囲

例えば,−30  ℃  ≦T

a

≦+40  ℃

又は記号“X”

5.1.2

加熱又は冷却用外部電源

電気機器を,例えば,加熱若しくは冷却したプロセス容器又は配管のような独立した外部の熱源に物理

的に接続する場合,製造業者は,その外部熱源の定格を取扱説明書に記載する。

注記 1  これらの定格の表示方法は,熱源の種類によって変わる。電気機器よりも一般に大きい熱源

の場合,通常,最高又は最低温度で十分である。電気機器よりも一般に小さい熱源の場合,

又は断熱層を通る熱伝導の場合,熱流比が適切である。

注記 2  ふく(輻)射熱の影響は,設置の最終の状態で考慮する必要がある。JIS C 60079-14 参照。

5.2

使用温度

この規格又は特定の防爆構造(防爆方式)の規格において,電気機器を設置する場所の使用温度を決定

する場合,電気機器が最高又は最低周囲温度,及び該当する場合,加熱又は冷却用の定格最大外部熱源に

さらされるとき,電気機器の定格に対して温度を決定しなければならない。必要な場合,使用温度は 26.5.1

に適合しなければならない。

注記  電気機器の定格には,製造業者が指定する周囲温度,電源特性,負荷特性,使用率又は使用の

形式を含む。

5.3

最高表面温度

5.3.1

最高表面温度の決定

26.5.1 又は各防爆構造(防爆方式)の規格の特定の要求事項によって,また,電気機器が最高周囲温度

及び該当する場合に加熱用の定格最大外部熱源にさらされるときに,最高表面温度を決定しなければなら

ない。

5.3.2

最高表面温度の制限

5.3.2.1

グループ の電気機器

グループ I の電気機器の最高表面温度は,箇条 24 によって関連文書に明示する。

この最高表面温度は,次に示す温度を超えてはならない。

−  炭じんがたい積することがあり得る場合,いかなる表面も 150  ℃


18

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

−  炭じんがたい積しそうにない(防じん容器の内側など)場合,450  ℃

注記  グループ I の電気機器を選択する場合,炭じんが 150  ℃を超える温度の表面にたい積しそう

な場合は,その影響及び炭じんのくすぶり温度を考慮することが望ましい。

5.3.2.2

グループ II の電気機器

最高表面温度(26.5.1 参照)の決定は,次のいずれかを超えてはならない。

−  温度等級(

表 参照)

−  最高表面温度(

表 参照)

−  対象とする特定のガスの着火温度

表 2−グループ II の電気機器の最高表面温度の分類

温度等級

最高表面温度

T1 450 
T2 300 
T3 200 
T4 135 
T5 100 
T6

85

注記  周囲温度と異なる加熱及び冷却外部熱源に対しては,複数の温度等級を設定することができ

る。

5.3.2.3

グループ III の電気機器

5.3.2.3.1  粉じんたい積層がない場合の最高表面温度

最高表面温度(26.5.1 参照)の決定は,次のいずれかの温度を超えてはならない。

−  規定する最高表面温度

−  対象とする特定の可燃性の粉じんたい積層又は粉じん雲の着火温度

5.3.2.3.2  粉じんたい積層がある場合の最高表面温度

5.3.2.3.1 による最高表面温度に加えて,この規格に規定していない限り,電気機器全体を厚さ T

L

のほこ

りのたい積層で覆う。それによって最高表面温度を決定し,かつ,29.4 d)によって特定の使用条件を示す

記号“X”で表示する。

注記 1  最大たい積厚さ T

L

は,製造業者が指定してもよい。

注記 2  電気機器に厚さ 50 mm まで粉じんたい積層ができる可能性がある場合,電気機器の適用の追

加情報は,IEC 61241-14 を参照。

5.3.3

グループ 又は II の電気機器の小形部品の温度

最高表面温度は,次の場合を除き,温度等級を超えてはならない。

トランジスタ,抵抗器のような小形部品は,その温度が温度等級の許容範囲を超えるものでも,次のい

ずれかに適合する場合は,この規格に適合しているものとみなす。

a)  26.5.3 によって試験を行うとき,小形部品が可燃性ガスの着火源になってはならない。さらに,高温

による変形又は劣化が防爆性能を損なってはならない。

b) T4 及びグループ I の分類の場合,小形部品は,表 3a 及び表 3b に適合しなければならない。 
c) T5 の分類の場合,(リード線を除く)表面積が 1 000 mm

2

未満の小形部品の表面温度は,150  ℃を超

えてはならない。


19

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

表 3a−周囲温度 40  ℃における構成要素サイズによる温度等級の評価

グループ I

グループ II  T4

粉じん除去後

リード線を除く

全表面積

mm

2

最高表面温度又は最大消費電力

最高表面温度又は最大消費電力

20 未満 275

℃ 950

20 以上 1 000 以下 200

℃又は 1.3 W

3.3 W

1 000 を超え

1.3 W

3.3 W

表 3b−構成要素サイズによる温度等級の評価−周囲温度に対する最大消費電力の変化

最高周囲温度  ℃

機器グループ 40 50 60 70 80

グループ II 1.3

1.25

1.2

1.1 1.0

最大消費電力  W

グループ I

3.3  3.22 3.15 3.07  3.0

ポテンショメータの場合,考慮しなければならない表面は抵抗素子の表面であって,構成要素の外表面

ではない。取付配置,ポテンショメータの構造全体のヒートシンク及び冷却効果を考慮する。温度は,特

定の防爆構造に対する規格が要求する試験条件下で流れる電流に対してそのトラック上で測定する。この

値がトラック抵抗値の 10 %未満の抵抗値になる場合,測定はトラック抵抗値の 10 %で行う。

表面積が 1 000 mm

2

以下の場合,次に示す安全に対する裕度で発火のおそれがない場合,表面温度はグ

ループ II の電気機器に表示した温度等級,又はグループ I の対応する最高表面温度を超えてもよい。

− T1,T2 及び T3 の場合は,50 K

− T4,T5,T6 及びグループ I の場合は,25 K

この安全に対する裕度は,類似のコンポーネントにおける実績又は代表的な爆発性ガス中における電気

機器自身の試験によって確認する。

注記  試験中,安全に対する裕度を確認するためには,周囲温度を上昇させてもよい。

6

すべての電気機器に対する要求事項

6.1

一般事項

電気機器及び Ex コンポーネントは,次による。

a)  この規格の要求事項及び箇条 に規定する一つ以上の特定の規格に適合しなければならない。

注記 1  これらの“特定の規格”は,この規格の要求事項を変更する場合がある。

注記 2  安全増防爆構造“e”と表示するケーブルグランドに対するすべての要求事項は,この規格

に規定している。

b)  関連する規格の適用可能な安全に関する要求事項に準拠して構成しなければならない。

注記 3  認証機関がこの要求事項への適合性を審査することは,この規格の要件ではない。製造業

者は箇条 29 によって電気機器又はコンポーネントに表示

(及び文書中で適合性の根拠を示

す。箇条 28 参照)し,適合性を表すことが望ましい。

注記 4  電気機器又は Ex コンポーネントが特に過酷な使用条件(例えば,乱暴な取扱い,湿度効

果,周囲温度変化,化学物質,腐食)に特に耐えるように意図する場合,使用者はこれら

を製造業者に指示することが望ましい。認証が求められる場合,認証機関は過酷な条件に

対する適合性を確認することはこの規格の要件ではない。端子,ヒューズホルダ,ランプ

ソケット及び通常の通電接続部への振動の影響が安全性を損なうおそれがある場合,それ


20

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

らが特定の規格を満たさない限り,特別な対策をとることが望ましい。

6.2

電気機器の機械的強度

電気機器は,26.4 の試験に耐えなければならない。衝撃から保護するためのガードは,工具を使用しな

ければ取り外すことができないものとし,また,要求される衝撃強度試験に対して元の位置にとどまって

いなければならない。

6.3

開放時間

次のいずれかよりも前に開くことができる容器は,警告を表示しなければならない。

a) 200

V 以上の電圧で充電された内蔵コンデンサの残留エネルギーが次のいずれかの値になるまで放電

する。

−  グループ及びグループ IIA の電気機器の場合は,0.2 mJ

−  グループ IIB の電気機器の場合は,0.06 mJ

−  グループ IIC 及び単にグループ II と表示した電気機器の場合は,0.02 mJ

−  グループ III の電気機器の場合は,0.2 mJ

充電電圧が 200 V 未満の場合には,上記エネルギーレベルの 2 倍とする。

b)  高温コンポーネントを内蔵する場合,その表面温度が電気機器の最高表面温度よりも低くなる。

警告表示は,次のいずれかによる。

−  29.11 

表 14 の a)に規定するような容器の開放遅延表示

−  29.11 

表 14 の b)に規定するような容器の開放表示

6.4

循環電流

必要な場合,漂遊磁界によって発生する循環電流の影響に対するガード,及びその電流を遮断する結果

として生じるアーク若しくは火花,又はその電流による温度上昇に対する対策を図らなければならない。

注記 1  漂遊磁界は,大形回転電気機器,特に電動機の始動中に大きな循環電流を発生させる。これ

らの電流が間欠的に遮断されることによる火花を避けることが重要である。

注記 2  対策例としては,次のいずれかを含んでいる。

−  等電位ボンディングの準備

−  適切な数の締め具の準備

ボンディング導体は,絶縁したジョイントを通ってではなく,専用の接続点を通って導通させなければ

ならない。振動又は腐食などの過酷な運転条件において火花の危険がなく信頼性のある電流の流れを確実

にするために,結合部は 15.4 によって腐食及び緩みに対して保護をする。結合部分に近接した裸の可とう

(撓)導体に対して特に注意する。

循環電流が部品間に確実に流れないところでは,ボンディング導体は必要ない。そのような部分の絶縁

は実効値 100 V で,1 分間の試験に耐えなければならない。しかし,分離し,露出した導電部分の裸充電

部は,適切な接地を施さなければならない。

6.5

ガスケットの保持

据付け又は保守のために開けることを意図するジョイント部に用いたガスケットは,容器の保護等級に

影響する場合,ガスケットの紛失,損傷又は組立て間違いを防ぐために接合面の一方に張り付けるか又は

固定する。

注記  ガスケットは,一方の面に張り付けるために接着剤を使用してもよい。


21

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

6.6

電磁及び超音波エネルギー放射装置

エネルギーは,次の値を超えてはならない。

注記  さらに高出力の放射源の適用に関する追加の手引は,CLC/TR 50427 に掲載されている。

6.6.1

無線周波発生源

連続伝送及びパルス継続時間が熱的開始時間を超えるパルス伝送の場合の無線周波数(9 kHz∼60 GHz)

のしきい(閾)値電力は,

表 に示す値を超えてはならない。使用者が設定することを意図したプログラ

ム制御又はソフトウェアコントロールは認めない。

表 4−無線周波数電力しきい(閾)値

電気機器

しきい(閾)値電力

W

熱的開始時間

(平均時間)

μs

グループ I 6

200

グループ IIA 6 100

グループ IIB 3.5

80

グループ IIC 2 20

グループ III 6

200

注記  大きな安全率が含まれているため,Ma,Mb,Ga,Gb,Gc,Da,

Db 又は Dc の電気機器には同じ値を適用している。

熱的開始時間に比べてパルス幅が短いパルス性レーダ及びその他の伝送の場合,しきい(閾)値エネル

ギー値 Z

th

表 の値を超えてはならない。

表 5−無線周波数エネルギーしきい(閾)値

電気機器

しきい(閾)値エネルギー  Z

th

μJ

グループ I 1

500

グループ IIA 950

グループ IIB 250

グループ IIC 50

グループ III 1 500

6.6.2

レーザ又はその他の連続波源

注記 Ga,Gb 及び Gc の値は,IEC 60079-28 に示されている。

EPL Ma 又は Mb の電気機器のレーザ又はその他の連続波源の出力パラメータは,次の値を超えてはなら

ない。

・  連続発振レーザ又はその他の連続波源の場合は,20 mW/mm

2

又は 150 mW

・  パルス間隔が 5 秒以上のパルスレーザ又はパルス光源の場合は,0.1 mJ/mm

2

EPL Da 又は Db の電気機器のレーザ又はその他の連続波源の出力パラメータは,次の値を超えてはなら

ない。

・  連続発振レーザ又はその他の連続波源の場合は,5 mW/mm

2

又は 35 mW

・  パルス間隔が 5 秒以上のパルスレーザ又はパルス光源の場合は,0.1 mJ/mm

2

EPL Dc の電気機器のレーザ又はその他の連続波源の出力パラメータは,次の値を超えてはならない。


22

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

・  連続発振レーザ又はその他の連続波源の場合は,10 mW/mm

2

又は 35 mW

・  パルスレーザ又はパルス光源の場合は,0.5 mJ/mm

2

5 秒未満のパルス間隔の放射源は,連続波源とみなす。

6.6.3

超音波源

EPL Ma,Mb,Ga,Gb,Gc,Da,Db 又は Dc 電気機器の超音波源の出力パラメータは,次の値を超え

てはならない。

・  連続超音波源の場合は,0.1 W/cm

2

及び 10 MHz

・  パルス超音波源の場合は,平均出力密度 0.1 W/cm

2

及び 2 mJ/cm

2

7

非金属製容器及び容器の非金属製部分

7.1

一般事項

7.1.1

適用範囲

この箇条及び 26.7 に規定する要求事項は,防爆構造を構成する非金属製容器及び容器の非金属製部分に

適用する。

注記 1  防爆構造を構成する容器の非金属製部分の例は,“e”又は“t”容器のカバー(ふた),“d”

又は“e”のシールリングを含むケーブルグランド,ケーブルグランドの充てん用コンパウン

ド,

“e”容器のスイッチアクチュエータのシールなどを含む。

容器の外表面に用いる非金属製部品は,7.4 による。

注記 2  非金属製塗料,フィルム,はく(箔)及び板は,環境対策への追加的な処置を行うために容

器の外表面に張り付けるのが一般的である。それらの静電気帯電については,箇条 に規定

する。

7.1.2

材料仕様

箇条 24 に規定する文書に容器又は容器の部品の材料を記載しなければならない。

7.1.3

プラスチック材料

プラスチック材料の仕様は,次による。

a)  製造業者の名称

b)  色,充てん剤の割合及び使用していれば添加物を含めた材料の説明

c)  ワニスなどの表面処理

d)  曲げ強度の低下が 50 %を超えないという条件で,耐熱特性曲線における 20 000 時間の点に対応する

温度指数 TI。これは,IEC 60216-1 及び IEC 60216-2 の規定によって測定し,JIS K 7171 に準拠した

曲げ特性に基づいて決定する。材料を加熱する前の試験で材料が破壊しない場合は,JIS K 7162 によ

って 1A 形又は 1B 形の試験片を用いた引張強度に基づいて温度指数を決定する。TI の代わりに,相

対熱指数(RTI−機械衝撃)を ANSI/UL 746B に準拠して決定してもよい。

これらの特性を定義するためのデータは,製造業者が提供する。

注記  プラスチック材料の製造業者の仕様との適合性は,証明する必要はなくこの規格の要求事項で

はない。

7.1.4

ゴム状弾性材料

ゴム状弾性材料の仕様は,次の内容を含む。

a)  製造業者の名称


23

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

b)  色,充てん剤の割合及び使用していれば添加物を含めた材料の説明

c)  ワニスなどの表面処理

d)  連続動作温度(COT)。COT の代わりに,相対熱指数(RTI−機械衝撃)を ANSI/UL 746B に準拠して

決定してもよい。

これらの特性を定義するためのデータは,機器の製造業者が提供する。

注記  ゴム弾性体の材料の製造業者の仕様との適合性は,証明する必要はなくこの規格の要求事項で

はない。

7.2

耐熱特性

7.2.1  耐熱特性の試験

耐熱及び耐寒試験は,26.8 及び 26.9 の規定によって行う。

7.2.2

材料選定

プラスチック材料は,最高使用周囲温度において,容器又は容器の部品(26.5.1 参照)の最高温度箇所

の温度よりも 20 K 以上高い温度で 20 000 時間の点に対応する温度指数“TI”又は RTI−機械衝撃をもたな

ければならない。

ゴム弾性材料は,最低使用温度以下,及び最高使用温度よりも 20 K 以上高い連続動作温度(COT)をも

たなければならない。

7.3

耐光性

非金属製材料の容器又は容器の部品は,十分な耐光性がなければならない(26.10 参照)

別の方法で日光にさらさないように保護する場合を除き,防爆構造を構成する容器又は容器の部品が非

金属製材料である場合,材料の耐紫外線試験を行う。グループ I の電気機器の場合,試験は,照明器具だ

けに行う。

設置場所で光(例えば,日光,照明器具の光など)が当たらないように保護される電気機器で,耐光試

験を行わない電気機器の場合は,29.2 e)に従って特殊使用条件を示すための記号“X”を付けなければなら

ない。

注記  一般に認められているように,ガラス及びセラミック材料は,耐光性試験によって影響を受け

ないので試験をする必要はない。

7.4

非金属製材料外部表面の静電荷

7.4.1

適用性

この箇条の規定は,電気機器の外部の非金属製材料だけに適用する。

7.4.2

グループ 又はグループ II の電気機器の静電気帯電の蓄積の回避

電気機器は,使用中,点検中及び清掃中の通常条件下で静電気帯電による発火の危険を回避できるよう

に設計しなければならない。この要求事項は,次のいずれかによって満足しなければならない。

a)  表面抵抗が 26.13 によって試験した場合,10

9

 Ω 以下である材料を選択する。

b)  表 に示すように,容器の非金属製部品の表面積を制限する。

表面積は,次のように定義する。

・  シート材料の場合,面積は露出(帯電可能)面積とする。

・  曲線をもつ物体の場合,面積は最大面積となる物体の投影とする。

・  個々の非金属製部品については,導電性の接地フレームで分離されている場合,その面積は個

別に評価する。


24

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

注記 1  表面積の値は,非金属材料の露出面積を導電性の接地フレームで囲む場合,4 倍に増すこ

とができる。

また,例えば,チューブ,バー,ロープなどの長い形状の非金属面をもつ長い部品の場合,表面積

は考慮する必要はないが,直径又は幅は

表 に示す値を超えてはならない。外部回路との接続用ケー

ブルはこの規定には当たらない。16.6 参照。

c)  導電性の表面に張り付けられる非金属層の制限。非金属層の厚さは,表 に示す値を超えてはならな

い。

d)  26.14 による試験方法を用いた移転電荷の制限。

e)  26.15 の試験方法によって試験するとき,静電容量の測定中に危険な電荷が蓄積しない。

f)  導電性被膜を備えている。非金属表面は,しっかりと張り付いた耐久性のある導電性被膜で覆ってい

てもよい。皮膜と接着点との間の抵抗は,10

9

 Ω を超えてはならない。抵抗は,26.13 によって表面と

等電位結合点の最悪の状態となる位置について 100 mm

2

の電極を用いて測定する。29.2  e)によって電

気機器に“X”を表示し,文書は,ボンディング接続の使用に関する手引を備え,かつ,使用者が環

境条件に関して被膜材料の耐久性を選定できるようにするための情報を提供しなければならない。

g)  固定設備への設置を意図した電気機器の場合,静電気放電のリスクを避ける対策が,対象の機器(設

備)の一部を構成するか,又は電気機器が据え付けられるプロセスの特徴でもよい。実際には,電気

機器にも

表 14 の g)に示す静電気帯電の警告表示をしなければならない。

注記 2  静電気のリスク管理に対する警告ラベルを使用する場合,注意する必要がある。多くの産

業応用例,特に鉱山では,警告ラベルは粉じんのたい積によって判読しにくいことがよく

ある。この場合にラベルを清掃する行為が静電気放電を引き起こす可能性がある。

注記 3  電気絶縁材料を選定するとき,充電部と接触している露出した非金属部分に触れることか

ら生じる問題を避けるために最小の絶縁抵抗を維持する注意を払うべきである。

表 6−表面積の制限

最大表面積

mm

2

グループ II の電気機器

グループ I の電気機器

機器の保護レベル

グループ IIA

グループ IIB

グループ IIC

EPL Ga

 5 000

 2 500

 400

EPL Gb

10 000

10 000

2 000

10 000

EPL Gc

10 000

10 000

2 000

表 7−長い部品の直径又は幅

最大直径又は幅

mm

グループ II の電気機器

グループ I の電気機器

機器の保護レベル

グループ IIA

グループ IIB

グループ IIC

EPL Ga

 3

 3

 1

EPL Gb

30

30

20

30

EPL Gc

30

30

20

 
 


25

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

表 8−非金属層の厚さの制限

最大厚さ

mm

グループ II の電気機器

グループ I の電気機器

機器の保護レベル

グループ IIA

グループ IIB

グループ IIC

EPL Ga

2

2

0.2

EPL Gb

2

2

0.2

2

EPL Gc

2

2

0.2

7.4.3

グループ III の電気機器の静電気帯電の蓄積回避

電気機器は,通常の使用条件下でブラシ放電が広くなることによる着火の危険を回避するように設計し

なければならない。これは,導電性材料を覆うプラスチックを用いないことによって達成できる。ただし,

プラスチックが導電材料を被覆する場合,プラスチックは次の特性の一つ以上をもたなければならない。

a)  表面抵抗は 26.13 によって試験した場合:10

9

 Ω 以下

b)  破壊電圧:4 kV 以下(IEC 60243-1 に規定する方法に従って絶縁材料の厚さに対して測定)

c)  金属部品の外部絶縁厚さ:8 mm 以上

注記  測定プローブ,類似のコンポーネントなどの金属部品上の 8 mm 以上の外部絶縁は,ブラシ

放電を起こさないと考えられる。最小の絶縁厚さを評価するとき,通常の使用で予測される

磨耗を考慮することが必要である。

d)  26.14 による試験方法を用いた移転電荷の制限

e)  26.15 の試験方法によって試験するとき,静電容量の測定中に危険な電荷が蓄積しない。

7.5

ねじ穴

調整,点検,その他の運転上の理由で使用中に開けることを意図するカバーを固定するねじに対するね

じ穴は,ねじ山の形が容器の非金属材料と適合するときだけ非金属材料にタップを立てることができる。

8

金属容器及び容器の金属部品

8.1

材料組成

箇条 24 に適合する文書に容器又は容器の部品の材料を明記する。

注記  材料の化学的組成を試験で検証する必要性は,この規格の要求事項ではない。

8.1.1

グループ I

グループ I の電気機器の EPL Ma 又は Mb の容器に使用する材料は,次に示す値よりも多く含んではな

らない。

a)  アルミニウム,マグネシウム,チタン及びジルコニウムの合計が,15 %

b)  その中のマグネシウム,チタン及びジルコニウムの合計が,7.5 %

前述の規定は,グループ I の可搬形測定電気機器に適用する必要はないが,この電気機器は,29.2 e)に

準拠して“X”を表示し,また,保管,輸送及び使用中の特別な対策を施すことを特定の使用条件として

示さなければならない。

8.1.2

グループ II

グループ II の電気機器の容器に使用する材料は,次に示す値よりも多く含んではならない。

・ EPL

Ga の場合


26

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

アルミニウム,マグネシウム,チタン及びジルコニウムの合計が,10 %

かつ,その中のマグネシウム,チタン及びジルコニウムの合計が,7.5 %

・ EPL

Gb の場合

マグネシウム及びチタンの合計が,7.5 %

・ EPL

Gc の場合

EPL Gb の規定に適合しなければならないファン,ファンカバー及び通気スクリーンを除いて要求事

項はない。

EPL Ga の電気機器の場合,アルミニウム,マグネシウム,チタン及びジルコニウムの制限の合計が 10 %

を超える場合,電気機器は,29.2 e)に準拠して“X”を表示する。また,特定の用途,例えば,衝撃又は摩

擦による着火の危険を避けるために,使用者が特定の使用条件に関して電気機器の適合性を決めることが

できるように十分な情報を含めなければならない。

8.1.3

グループ III

グループ III の電気機器の容器に使用する材料は,次に示す値よりも多く含んではならない。

・ EPL

Da の場合

マグネシウム及びチタンの合計が,7.5 %

・ EPL

Db の場合

マグネシウム及びチタンの合計が,7.5 %

・ EPL

Dc の場合

EPL Db の要求事項に適合しなければならないファン,ファンカバー及び通気スクリーンを除いて要

求事項はない。

8.2

ねじ穴

調整,点検及びその他運転上の理由で,使用中に開けることを意図しているカバーを固定するねじに対

するねじ穴は,ねじ山の形状が容器の材料と適合する場合だけ材料にタップを立てることができる。

9

ねじ締付部(ファスナー)

9.1

一般事項

特定の防爆性能を得るのに必要な部品又は裸充電部への接近を防ぐために用いる部品は,工具を使用し

なければ緩めたり又は取り外したりできないものとする。

軽金属を含む材料の容器用の締付けねじは,締め具の材料が容器の材料に適合している場合,軽金属又

は非金属材料製のものとしてよい。

9.2

特殊締付けねじ部

特定の防爆構造に対する規格が特殊締付けねじ部を要求する場合,次に適合しなければならない。

−  ねじは,JIS B 0205-3 に準拠する粗いピッチのメートルねじで,JIS B 0209-1 及び JIS B 0209-3 に準拠

するはめあい公差 6H/6g をもつものでなければならない。

−  ねじ又はナットの頭部は,JIS B 1174JIS B 1176JIS B 1180 又は JIS B 1181 に準拠し,六角穴付き

止めねじの場合は,JIS B 1177 に準拠するものでなければならない。電気機器に 29.2 e)に準拠して“X”

を表示する場合,そのほかのねじ又はナットの頭部を認めることができる。また,ねじ又はナットは,

同じものとだけ交換可能とする表示,及びねじ又はナットの種類について特定の使用条件として指定

する。


27

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

−  電気機器の穴は,9.3 の要求事項に適合しなければならない。

注記  グループ I の電気機器の場合,運転中に防爆性能を損なうおそれがある機械的損傷を受けや

すい特殊締付けねじの頭部は,例えば,ボルトカップ又は座ぐり穴などによって保護しても

よい。

9.3

特殊締付けねじ用の穴

9.3.1

ねじのはめあい深さ

9.2 に規定するように,特殊締付けねじ用の穴は,締付けねじの外径以上の長さのはめあい深さ“h”が

入る分だけねじ切りしなければならない(

図 及び図 参照)。

9.3.2

公差及びすき間

めねじは,JIS B 0209-1 及び JIS B 0209-3 に準拠してはめあい公差 6H とし,かつ,次のいずれかでなけ

ればならない。

a)  関係するねじ締付具の頭部の下のから穴は,JIS B 0401-2 に準拠して中間はめあい公差の H13 以下の

すき間を認めなければならない(

図 及び JIS B 1001 参照)。

b)  関係するねじの軸部を細く(縮小)した締付けねじの頭(又はナット)の下のから穴は,締付けねじ

部が保持されるようにねじ切りしなければならない。ねじ穴の寸法は,締付けねじ部の頭部の接触面

積がねじ穴中の(軸部を細くしていない部分)の標準締付けねじ部の接触面積以上になるようにする

図 参照)。

記号

h

:締付けねじ部の外径以上。

c

JIS B 0401-2 によるはめあい公差 H13 によって許容する最大すき間以下。

図 1−締付けねじ部の公差及びすき間


28

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

記号

φ :ねじの形状に合った標準すき間穴。

h

:締付けねじ部のねじの外径以上。

X

:軸部を細くした締付けねじ部の接触寸法。使用するねじ寸法をもつ長さ全体にわたりねじを切った(軸部を

細くしていない)標準締付けねじ部の標準的な頭部の接触寸法以上。 

図 2−狭くした“から穴”と締付けねじ部との頭部分の接触面

9.3.3

六角穴付止めねじ

六角穴付止めねじの場合,ねじの頭部のはめあい公差は JIS B 0209-1 及び JIS B 0209-3 に準拠する 6h

でなければならず,締付け後にねじ穴から突き出てはならない。

10  インタロック装置

防爆性能を維持するために用いるインタロック装置は,その効果が容易に低下しないような構造でなけ

ればならない。

注記  その目的は,インタロック装置が通常のドライバ,プライヤ又は類似の工具などの一般の工具

によってそれらが容易に取外しできないように設計することにある。

11  ブッシング

接続部として使用するブッシング(及び端子スタッド)は,接続又は取外しのときにトルクが加わるお

それがある場合は,すべての部品が共回りしないように取り付けなければならない。

該当するトルク試験は,26.6 に規定する。

12  固着用材料

箇条 24 による文書には,防爆電気機器が依存する接合用材料を,意図した運転条件において,電気機器

の定格範囲内で使用する場合に,その材料が受ける最低温度及び最高温度に対して十分な熱的安定性をも

つことを記載しなければならない。

固着材料が最低使用温度以下及び最高使用温度より 20 K 以上高い連続動作温度(COT)をもつ場合,そ

の材料の熱的安定性は,十分であるとみなす。

注記  接合が過酷な使用条件に耐える要求がある場合,使用者と製造業者との間で適切な取り決めを

行ってもよい(6.1 参照)


29

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

13  Ex コンポーネント 
13.1  一般事項

Ex コンポーネントは,附属書 に規定する要求事項に適合しなければならない。Ex コンポーネントの

例を,次に示す。

a)  空の容器

b)  箇条 に規定する一つ以上の防爆構造(防爆方式)の規定に適合する電気機器に使用するコンポーネ

ント又はコンポーネントの集合体(附属品)

13.2  取付け

Ex コンポーネントは,次のいずれかの方法で取り付ける。

a)  完全に電気機器の容器の内部に取り付ける場合[例えば,安全増防爆構造“e”の端子,電流計,ヒー

タ又はインジケータ,耐圧防爆構造“d”のスイッチ部品又はサーモスタット,樹脂充てん防爆構造“m”

のスイッチ部品又はサーモスタット,本質安全防爆構造“i”の電源]

b)  完全に電気機器の容器の外部に取り付ける場合(例えば,安全増防爆構造“e”の接地端子,本質安全

防爆構造“i”のセンサ)

c)  一部を電気機器の容器の内部及び一部を外部に取り付ける場合(例えば,耐圧防爆構造“d”の押しボ

タンスイッチ,IEC 60079-31 による防爆構造“t”の押しボタンスイッチ,リミットスイッチ又は表示

ランプ,安全増防爆構造“e”の電流計,本質安全防爆構造“i”のインジケータ)

13.3  内部取付

Ex コンポーネントを完全に容器の内部に取り付ける場合,試験又は評価する部品は,個別のコンポーネ

ントとして試験及び/又は評価することができない部品だけでよい(例えば,表面温度,コンポーネント

から周囲の導電部分までの沿面距離及び空間距離の試験及び/又は評価)

13.4  外部取付

Ex コンポーネントを容器の外部又は一部を内部,一部を外部に取り付ける場合,Ex コンポーネントと

容器との間のインタフェースは,該当する各防爆構造(防爆方式)の要件に適合しているかどうか,また,

26.4 に規定する容器の試験に対して,試験又は評価を行わなければならない。

14  接続端子部及び端子区画 
14.1  一般事項

外部回路に接続して使用する電気機器は,ケーブルを永久接続して(取り外せないように)製造する電

気機器の場合を除いて,接続端子部を備えなければならない。

14.2  端子区画

端子区画及びそこに接近するための開口部は,導体を容易に接続できるような寸法(大きさ)でなけれ

ばならない。

14.3  防爆構造

端子区画は,箇条 に規定する特定の防爆構造(防爆方式)のいずれかに適合しなければならない。

14.4  沿面距離及び空間距離

端子区画は,導体の適切な接続後,沿面距離及び空間距離についてその関係する特定の防爆構造(防爆

方式)の規格に適合するように設計しなければならない。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

15  接地導体用又はボンディング導体用接続端子部 
15.1  接地が必要な電気機器 
15.1.1  内部

接地導体用の接続部は,電気機器の内部のその他の接続部の近くに設けなければならない。

15.1.2  外部

次に示すように設計する電気機器を除き,金属製容器の電気機器には,等電位ボンディング導体用の外

部接続端子を設けなければならない。

a)  通電中に移動し,かつ,接地又は等電位ボンディング用導体を組み込んだケーブルによって電力を供

給する場合。

b)  例えば,金属製電線管,がい(鎧)装ケーブルなど外部接地接続を必要としない配線システムだけで

据え付ける場合。

製造業者は,上記の a)又は b)の条件下での据付けに対して必要な接地又は等電位ボンディングに関する

詳細を箇条 30 に規定する取扱説明書に記載しなければならない。

追加の外部接続端子は,15.1.1 に規定する接続端子と電気的に接触させなければならない。

注記  “電気的に接触”とは,必ずしも導体を使用する方法とは限らない。

15.2  接地を必要としない電気機器

例えば,二重絶縁若しくは強化絶縁を施しているか,又は補助接地が必要のない電気機器のように,接

地若しくはボンディングが必要のない場合には,内部又は外部に接地又はボンディング端子を設ける必要

はない。

注記  二重絶縁の電気機器は,感電の危険はないが,着火の危険性を抑えるために接地又はボンディ

ングを施すことがある。

15.3

導体接続サイズ

保護接地接続部は,

表 に示す断面積をもつ 1 本以上の導体を確実に接続できるものでなければならな

い。

表 9−保護導体の最小断面積

単位  mm

2

相導体の断面積  S

対応する保護導体の最小断面積  S

p

                      16 以下

    16 を超え 35 以下 16

    35 を超え 0.5

S

電気機器の外側に取り付けた等電位ボンディング接続部は,4 mm

2

以上の断面積をもつ導体が確実に接

続できるものでなければならない。

15.4  腐食に対する保護

接続部は,腐食しないように保護しなければならない。接触する部分の一方が軽金属を含む材料ででき

ている場合には,例えば,鋼製の中間部品を用いて軽合金を含む材料に接続するなど,特別の対策を施す。

15.5  電気的接続部の確実性

接続部は,導体が簡単に緩んだりねじれを生じないように,電気的接続部への接触圧力が確実に保持で

きるように設計しなければならない。電気的接続部への接触圧力は,温度,湿度などの要因によって使用

中に絶縁材料の寸法変化などの影響を受けてはならない。内部の接地連結板を備える非金属壁の容器の場


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

合,26.12 の試験を適用する。

注記  接地連結板の材料及び寸法は,予測される故障電流に対して適切なものとすることが望ましい。

16  容器への引込部 
16.1  一般事項

電気機器への引込みは,次のいずれかの場所に設けたねじなし穴,又はねじ付きの穴を通さなければな

らない。

・  容器の壁

・  容器の壁にはめ込むか又は壁に取り付けるように設計した取付板

注記  電線管又は関連する取付器具のねじ付きの穴又はねじなし穴への取付けに関する更なる情報

は,JIS C 60079-14 参照。

16.2  引込部の確認

製造業者は,箇条 24 によって作成する文書に,電気機器への引込部,その位置及び許容する最大数量を

記載しなければならない。ねじ付き引込部の(例えば,メートル又は NPT などの)ねじの形状を電気機器

に表示するか又は取扱説明書に記載しなければならない。

注記 1  特定の防爆構造(防爆方式)によって規定しない限り,個々の引込部に表示することは要求

しない。

注記 2  様々な位置に引込口を設ける可能性がある場合には,引込口を設ける場所,並びに引込口の

寸法及び間隔の代表的な例を明確にすることが望ましい。

16.3  ケーブルグランド

ケーブルグランドは,箇条 30 によって規定する取扱説明書に準拠して取り付けるとき,これらを取り付

けている電気機器の防爆性能を満足しなければならない。ケーブルグランドは,電気機器の不可欠な部分

を構成する場合がある。すなわち一つの主要な構成要素又は部品は,電気機器の容器の分離できない部分

を構成する。そのような場合,グランドは,電気機器と一緒に試験を行う。

注記  電気機器とは別々に独立し,機器に取り付けるケーブルグランドは,一般的には電気機器とは

別に試験するが,電気機器の製造業者が要請する場合には,電気機器に取り付けて試験するこ

ともできる。

ケーブルグランドは,組込みの場合でも別個の場合でも,

附属書 の該当する要求事項を満足しなけれ

ばならない。

16.4  閉止用部品

電気機器の容器の壁の使用しない開口部を閉止するための閉止用部品は,その電気機器の防爆構造の要

件を満足するものでなければならない。閉止用部品は,工具を使用しなければ取り外せてはならない。

16.5  分岐点及び引込点の温度

定格運転時における温度が,引込点で 70  ℃を超えるか,又は導体の分岐点で 80 ℃を超える場合には,

(使用者のために)ケーブル及びケーブルグランド又は電線管の導体の適切な選定のための情報を電気機

器の外面に表示しなければならない(

図 参照)。

注記  別々に作られて機器に組み込むケーブルグランドは,一般的には装置とは別々に試験するが,

機器の製造業者が要望する場合には,機器と一緒に試験することもできる。

16.6  ケーブルシースの静電荷

外部回路の接続用ケーブルのシースは,箇条 に規定する非金属製容器又は容器の部品とみなさず,こ


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

れらの規定に対して評価は不要とする。

注記  ケーブルの静電気のリスク評価は,JIS C 60079-14 参照。

a)  ケーブルグランド

b)  電線管引込部

記号 
1  (シーリングが生じる場合は)引込点 
2  分岐点 

図 3−分岐点及び引込点の図例

17  回転機に関する補足要件 
17.1  ファン及びファンカバー

回転機のシャフト駆動の外扇ファンは,電気機器の容器の一部とみなさないファンカバーによって囲わ

なければならない。ファン及びファンカバーは,17.2 から 17.5 までの規定を満たさなければならない。

17.2  外部ファンの通気口

回転機の外扇ファンの通気口の保護等級 IP は,

JIS C 4034-5 に従い,次のもの以上でなければならない。

−  吸気口で,IP20

−  排気口で,IP10

立形回転機の場合は,異物が通気口内に落下することを防止する構造でなければならない。グループ I

の回転機の場合は,12.5 mm を超える寸法の異物が垂直落下又は振動によって可動部分に入り込まないよ

うに開口部を設計し,又は配置している場合に限り,保護等級は IP10 でよい。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

17.3  通気システムの構造及び取付け

外扇ファン,ファンカバー及び通気スクリーンは,26.4.2 の衝撃強度試験に対する規定及び 26.4.4 の判

定基準を満足するように構成しなければならない。

17.4  通気システムのすき間

外扇ファン,ファンカバー及び通気スクリーンとそれらの締付けねじ部などのすき間は,通常の運転状

態において,設計公差を考慮して,ファンの最大直径の 1/100 以上でなければならない。ただし,このす

き間は,5 mm を超える必要はなく,また,相対する部品の寸法が同心,かつ,寸法を正確に管理して製

造されている場合には,1 mm にまで縮小することができる。ただし,すき間は,いかなる場合でも 1 mm

未満となってはならない。

17.5  外部ファン及びファンカバーの材料

グループ II の回転機に取り付ける周速が 50 m/s 未満の外扇ファンを除いて,

外扇ファン,

ファンカバー,

通気スクリーンなどの絶縁抵抗は,26.13 によって試験したとき,10

9

 Ω 以下でなければならない。

非金属材料の熱的安定性は,その材料について製造業者が指定している TI がその材料が使用中にさらさ

れる(定格の範囲内)最高温度を 20 K 以上超える場合に十分であるとみなす。

軽合金を含む材料で製造した回転機の外扇ファン,ファンカバー及び通気スクリーンは,箇条 に適合

しなければならない。

17.6  等電位ボンディング導体

注記  漂遊磁界は,大形回転電気機器,特に電動機の始動中に大きな循環電流を発生させる。これら

の電流が間欠的に遮断されることによる火花を避けることが特に重要である。

機械の設計及び定格によっては,製造業者は,シャフトの軸線(軸中心)に対して対称に配置された容

器の接合部を横切って取り付ける等電位ボンディング導体の断面積及び構造を指定しなければならない。

結合部は,6.4 の規定に準拠して設置しなければならない。

18  開閉装置に関する補足的要件 
18.1  可燃性の誘電体

可燃性の誘電体に接点を浸している開閉装置は,使用してはならない。

18.2  断路器

断路器が開閉装置を含む場合,全極を断路しなければならない。

断路器は,次のいずれかの条件を満たすように設計しなければならない。

−  断路器の接点の位置が目視で確認できる。

−  その開路位置を確実に表示する(JIS C 8201-1 参照)

断路器と開閉装置のカバー又はドアとの間に設けるインタロック機構は,断路器の接点が確実に分離さ

れたときだけ,カバー又はドアを開くことができるものでなければならない。

意図する負荷時に動作するように設計されていない断路器は,

次のいずれかを満足しなければならない。

−  適切な負荷容量に対する遮断装置と電気的に又は機械的にインタロックする。

−  グループ II の電気機器の場合,断路器の操作器近くの場所に

表 14 の c)に示す負荷時の操作について

の警告表示を付ける。

18.3  グループ I−施錠方法

グループ I の開閉装置の場合,断路器の操作機構は,開の位置でロックできなければならない。グルー


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

プ I の開閉装置において,短絡及び地絡保護用継電器を使用している場合には,それらは施錠できるもの

でなければならない。容器の外部から操作することができ,現場で操作できる復帰装置が開閉装置につい

ている場合は,操作口のカバーに 9.2 に規定する特殊締付けねじ部を施さなければならない。

18.4  ドア及びカバー

(電気的,機械的,磁気的,電磁気的,電気光学的,空圧的,油圧的,音響的,熱的などの)手動によ

らない操作によって開閉することができる開閉接点をもち,遠隔操作で操作する電気機器を収納する容器

のドア及びカバーは,それが開いたとき内部に触れることができる場合,次のいずれかを満足しなければ

ならない。

a)  保護されていない内部回路を断路するために操作される場合でない限り,内部に触れることを防止す

るために断路器とインタロックをとる。

b)  表 14 の d)による容器を開くときの警告表示を付ける。

上記 a)の場合,断路器を操作したあと内部の一部に充電部分が残る場合は,爆発の危険を最小限に食い

止めるため,これらの充電部分は,次のいずれかの方法によって保護しなければならない。

1)  箇条 に規定する適切な防爆構造(防爆方式)のいずれかとする。

2)  次のような保護。

−  JIS C 60079-7 の規定による相間(極間)及び対地間の沿面距離及び空間距離

−  充電部を含み,かつ,JIS C 0920 に規定する IP20 以上の保護等級をもつ内部の追加容器

表 14 の h)に規定するような内部の追加容器への表示

19  ヒューズに関する補足要件

ヒューズを収納する容器は,次のいずれかによる。

−  交換が可能な要素(ヒューズリンク)の取付け又は取外しは,電源が切り離されているときにだけ行

うことができるように,また,容器のカバーを完全に閉じない限りヒューズに通電することができな

いように,インタロックする。

表 14 の d)に規定するように容器の開口部に警告表示を付ける。

20  プラグ,コンセント及びコネクタに関する補足的要件

コンセントに対する 20.1 及び 20.2 の規定は,コネクタにも適用する。

20.1  インタロック

プラグ及びコンセントは,次のいずれかによる。

a)  接続部に通電されているときプラグ及びコンセントを分離することができないように,また,プラグ

及びコンセントが分離されているとき接続部に通電することができないように,機械的,電気的,そ

の他の方法でインタロックする。

b)  9.2 に規定する特殊締付けねじによってプラグ及びコンセントを固定し,更に機器に表 14 の e)に規定

するように分離のための警告表示を付ける。

電池に接続されているために分離前に電源を切り離すことができない場合,警告表示には

表 14 の f)に規

定するように分離のための警告をはっきり示さなければならない。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

20.1.1  爆発性ガス雰囲気

単一ピンの定格電流が 10 A 以下及び 2 ピン間の定格電圧が AC 254 V 又は DC 60 V 以下の EPL Gb プラ

グ及びコンセントは,

次のすべての条件に適合している場合には,

この箇条の規定に適合する必要はない。

−  充電部は,コンセント側だけ。

−  プラグとコンセントとを分離するときに遅れ時間があり,分離のときに定格電流が消滅してアークが

生じない。

−  プラグ及びコンセントは,アークが消えるまでの間,JIS C 60079-1 に規定する耐圧防爆性能を保持す

る。

−  分離後も充電されたままとなる接点は,箇条 に規定する特定の防爆構造(防爆方式)のうちの一つ

で保護する。

20.1.2  爆発性粉じん雰囲気

単一ピンの定格電流が 10 A 以下及び 2 ピン間の定格電圧が AC 254 V 又は DC 60 V の EPL Db 又は EPL Dc

プラグ及びコンセントは,次のすべての条件に適合している場合には,この箇条の規定に適合する必要は

ない。

−  充電部は,コンセント側だけ。

−  プラグとコンセントとを分離するときに遅れ時間があり,分離のときに定格電流が消滅してアークが

生じない。

−  プラグ及びコンセントは,アークが消えるまでの間,IEC 60079-31 に規定する防爆構造“t”の防爆性

能を保持する。

20.2  通電中のプラグ

コンセントに差し込まれていないとき,充電されたままとなるプラグ及びコンポーネントは認めない。

21  照明器具に関する補足要件 
21.1  一般事項

照明器具の光源は,追加のガードを付けることができる透光性のカバーで保護しなければならない。ガ

ードの開口部のサイズごとによる

表 12 の試験は,次による。

・  2 500 mm

2

より大きいガード開口部の場合:

表 12 の a)及び c)の試験

・ 625∼2 500 mm

2

のガード開口部の場合:

表 12 の a),b)及び d)の試験

・ 625

mm

2

より小さいガード開口部の場合:

表 12 の a)及び b)の試験

・  ガードなしの場合:

表 12 の a)及び c)の試験

照明器具の取付けは,1 本だけのねじに依存してはならない。1 本のアイボルトが使用できる条件は,容

器と一体に鋳造若しくは溶接して器具と一体とする場合,又はねじったときにアイボルトが緩まないよう

に他の手段によって緩み止めをする場合に限る。

21.2  EPL Gb 又は EPL Db の照明器具のカバー

照明器具のランプソケット及びその他の内部の部品に接近できるようなカバーは,次のいずれかによる。

a)  カバーを開け始めると同時にランプソケットのすべての極を自動的に遮断する装置を設けてインタロ

ックする。

b)  表 14 の d)に規定するように開口部に警告表示を付ける。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

上記 a)の場合で,断路器を操作した後にランプソケットとは別の部分に充電部分が残る場合は,爆発の

危険を最小限とするために,これらの充電部分は,次のいずれかによって保護しなければならない。

1)  箇条 に規定する適切な防爆構造(防爆方式)の一つ

2)  次に示すすべての保護手段による。

−  保護されていない部分に誤って通電してしまうような操作が手動で行われないように断路器を

配置する。

−  JIS C 60079-7 に規定する相間(極間)及び対地間の空間距離及び沿面距離。

−  光源の反射装置でもあり得る,充電部を含み,かつ,JIS C 0920 に規定する IP20 以上の保護等

級をもつ内部の追加の容器。

表 14 の h)に規定する内部の追加の容器への警告表示。

21.3  EPL Gc 又は EPL Dc の照明器具のカバー

照明器具のランプソケット及びその他の内部部品に接近できるカバーは,次のいずれかを満足しなけれ

ばならない。

a)  カバーを開け始めると同時にランプソケットのすべての極を自動的に遮断する装置を設けてインタロ

ックする。

b)  表 14 の d)に規定するように開口部に警告表示を付ける。

上記 a)の場合で,断路器を操作した後にランプソケットとは別の部分に充電部分が残る場合は,爆発の

危険を最小限とするために,これらの充電部分は,次のいずれかによって保護しなければならない。

1)  箇条 に規定する適切な防爆構造(防爆方式)の一つ

2)  次に示すすべての保護手段による。

−  JIS C 60664-1 に規定する過電圧カテゴリ II と汚損度 3 による相間(極間)及び対地間の空間距

離及び沿面距離。

−  光源の反射装置でもあり得る,充電部を含み,かつ,JIS C 0920 に規定する IP20 以上の保護等

級をもつ内部の追加の容器。

表 14 の h)に規定する内部の追加の容器への警告表示。

21.4  特殊ランプ

遊離した金属ナトリウムを内蔵するランプ(例えば,JIS C 7610 に準拠する低圧ナトリウムランプなど)

は,使用してはならない。高圧ナトリウムランプ(例えば,JIS C 7621 に準拠するもの)は,使用しても

よい。

22  キャップライト及び携帯電灯に対する補足要件 
22.1  グループ のキャップライト

注記  爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山用のキャップライトの要求事項は,IEC 62013-1

に規定している。

22.2  グループ II 及びグループ III のキャップライト及び携帯電灯

機器のあらゆる姿勢においても電解液は,漏れてはならない。

光源及び電源を,機械的に接続しない別々の容器に収納し,ケーブルだけで接続する場合,ケーブルグ

ランド及び接続ケーブルは,該当する場合,A.3.1 又は A.3.2 の試験を行う。両方の接続用のケーブルを使

用して試験を行う。使用するケーブルの形式,寸法及びその他該当する情報は,製造業者の文書中で指定


37

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

する。

23  内部に単電池及び電池をもつ電気機器 
23.1  一般事項

23.223.12 の規定は,電気機器に組み込むすべての単電池及び電池に適用する。

23.2  電池

電気機器に組み込む電池は,直列に接続した単電池だけで構成する。

23.3  単電池の種類

発行されている単電池の JIS 又は IEC 規格に規定され,特性が確認できる単電池の種類だけを使用しな

ければならない。

表 10 及び表 11 に,既に発行又は作成する予定になっている単電池の適切な規格を示す。

表 10−一次単電池

JIS C 8500 又は

IEC 60086-1 の形式

正極

電解液又は電解質

負極

公称電圧

V

最大開路電圧

V

二酸化マンガン

塩化アンモニウム,塩化亜鉛

亜鉛 1.5  1.73

A

酸素

塩化アンモニウム,塩化亜鉛

亜鉛 1.4  1.55

B

モノふっ化炭素

(ふっ化黒鉛)

有機電解質

リチウム

3 3.7

C

二酸化マンガン

有機電解質

リチウム

3 3.7

E

塩化チオニル 
(SOCl

2

無水無機質

リチウム

3.6 3.9

F

二硫化鉄(FeS

2

有機電解質

リチウム

1.5 1.83

G

酸化第二銅(CuO)

有機電解質

リチウム

1.5 2.3

L

二酸化マンガン

アルカリ金属水酸化物

亜鉛 1.5  1.65

P

酸素

アルカリ金属水酸化物

亜鉛 1.4  1.68

S

酸化銀(Ag

2

O)

アルカリ金属水酸化物

亜鉛 1.55  1.63

T

酸化銀(AgO,Ag

2

O)  アルカリ金属水酸化物

亜鉛 1.55  1.87

a) 

二酸化硫黄

無水有機塩

リチウム

3.0 3.0

a) 

水銀

有機電解質

亜鉛

データ待ち

データ待ち

注記  亜鉛/二酸化マンガンの単電池は JIS C 8500 又は IEC 60086-1 に規定しているが,形式はアルファベット文字

では分類されていない。

a)

  JIS 又は IEC 規格に単電池の規格がある場合にだけ使用してもよい。

表 11−二次単電池

関係 JIS の形式

タイプ

電解液又は電解質

公称電圧

V

最大開路電圧

V

形式 K 
JIS C 8702-1 
JIS D 5301

鉛−希硫酸(湿式)

鉛−希硫酸(乾式)

硫酸(比重 1.25)

2.2 
2.2

2.67 
2.35

形式 K 
JIS C 8705 
JIS C 8706 
JIS C 8709

ニッケル−カドミウム

水酸化カリウム(比重 1.3) 1.2

1.55

a) 

ニッケル−鉄

水酸化カリウム(比重 1.3)

データ待ち 1.6

a) 

リチウム

無水有機塩

データ待ち

データ待ち

JIS C 8708 

水酸化ニッケル

水酸化カリウム 1.2

1.5

a)

  JIS 又は IEC 規格に単電池の規格がある場合にだけ使用してもよい。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

23.4  電池の中の単電池

一つの電池中の単電池は,電気化学システム,単電池の設計及び定格容量がすべて同じであり,かつ,

同じ製造業者が製造したものでなければならない。

23.5  電池の定格

電池は,すべて単電池又は電池の製造業者が定める許容限度内に入るように配置し,使用しなければな

らない。

23.6  互換性

相互に入替えが可能な場合であっても,一次及び二次の単電池又は電池は,同一の電気機器の容器内で

使用してはならない。

23.7  一次電池の充電

一次電池を充電してはならない。別の電源が一次電池を収納する電気機器内部に存在し,相互接続の可

能性がある場合には,充電電流が一次電池を充電しないように予防措置をとらなければならない。

23.8  漏れ

すべての単電池は,防爆性能又は構成要素に有害な影響を与える電解液の漏れが起きないように,組立

て又は配置しなければならない。

23.9  接続

電池への電気的接続は,製造業者が推奨する方法を用いなければならない。

23.10  方向

電池を電気機器の内部に取り付ける場合で,その方向性が安全に使用するために重要である場合には,

電気機器の容器の外側に正しい向きを表示しなければならない。

注記  電池の正しい向きは,電解液の漏れを防止するために重要である。

23.11  単電池又は電池の交換

使用者が容器内の単電池又は電池を交換する必要がある場合,

正しく交換を行うために該当する要件を,

29.13 に規定するように又は 30.2 に規定する製造業者の取扱説明書に記載するように,容器上又は内部に

読みやすく,かつ,耐久性がある表示を付けなければならない。それは,製造業者の名前・部品番号,又

は電気化学システム・公称電圧・定格容量のいずれかとする。

23.12  交換可能な電池パック

使用者が電池パックを交換する必要がある場合,電池パックは 29.13 に規定するように電池パックの外

側に読みやすく,かつ,耐久性のある表示を付けなければならない。

交換可能な電池パックは,次のいずれかを満足しなければならない。

・  完全に電気機器の容器内部にある。

・  電気機器に接続され,かつ,電気機器から切り離すとき,適用する防爆構造(防爆方式)に対する規

定に適合している。

・  電気機器に接続され,かつ,箇条 20 の規定に適合する分離の手段を用いる。

24  文書

製造業者は,電気機器による爆発に対しての安全面に関する完全で正しい仕様を記載する文書を作成し

なければならない。


39

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

25  プロトタイプ又はサンプルの文書との適合性

形式検証及び試験を受ける電気機器のプロトタイプ又はサンプルは,

箇条 24 に規定する製造業者の文書

に適合しなければならない。

26  形式試験 
26.1  一般事項

プロトタイプ又はサンプルは,この規格及び該当する特定の防爆構造(防爆方式)の規定に基づいて試

験しなければならない。ただし,必要以上と判断できる試験は,試験プログラムから省略することができ

る。実施したすべての試験及び省略した試験に対する理由を記録に残す。

Ex コンポーネントに対しては,既に他で実施した試験がある場合,その試験を繰り返して行う必要はな

い。

注記  これらの防爆構造(防爆方式)は安全率をもつことから,高品質で定期的に校正された測定装

置がもつ“不確かさ”は,防爆性能に影響を与えるほどとは考えない。また,電気機器及び JIS 

C 60079 規格群の該当する規定との適合性を証明するために必要な測定を行うときにこれらを

考慮する必要はない。

26.2  試験構成

各試験は,最も過酷な条件と判断する電気機器の構成で行う。

26.3  試験ガス内における試験

JIS C 60079 規格群においては,このような試験を要求するか否か,及び使用する試験ガスを規定してい

る。

注記  市販品で手に入るガス及び蒸気(試験ガス)の純度は,一般的には試験用として満足なもので

あるが,純度が 95 %を下回る場合には,使用しないほうがよい。試験室内の温度での通常の変

化,大気圧及び試験ガスの湿度の変動が及ぼす影響は,無視できる程度の効果しかもっていな

いため,許容できる。

26.4  容器の試験 
26.4.1  試験の順序 
26.4.1.1  金属製容器,容器の金属製部品及び容器のガラス製部品

金属製容器,容器の金属製部品及び容器のガラス製部品の試験は,次に示す順序で行う。

−  衝撃強度試験(26.4.2 参照)

−  落下試験,該当する場合(26.4.3 参照)

−  保護等級(IP)の試験(26.4.5 参照)

−  この規格が規定するその他の試験

−  該当する防爆構造(防爆方式)の固有の試験

試験は,各試験方法が指定するサンプルの数で行う。

注記  保護等級 IP を非金属のシーリング材料で構成する場合,26.4.1.2 の規定を適用する。

26.4.1.2  非金属製容器又は容器の非金属製部品

非金属製容器又は容器の非金属製部品の試験は,次の順序で行う。

26.4.1.2.1  グループ の電気機器

試験は,次に示すサンプルで行う。


40

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

−  サンプルは,4 個を使用する。4 個のサンプルはすべて高温耐久試験(26.8 参照)を行い,その後,低

温耐久試験(26.9 参照)を行う。それから 2 個のサンプルは,高い方の試験温度(26.7.2 参照)で衝

撃強度試験(26.4.2 参照)を行い,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を行う。残りの

二つのサンプルは再度低い方の試験温度(26.7.2 参照)で衝撃強度試験(26.4.2 参照)を行い,その後,

該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を行う。据付け中又は通常運転中に開けることを意図する

開口部は,製造業者の取扱説明書によって開放し,再び閉じる。その後,4 個のサンプルはすべて容

器の保護等級(IP)の試験(26.4.5 参照)を行い,当該の各防爆構造(防爆方式)に固有の試験を実

施する。

−  代わりに 2 個のサンプルだけを使用してもよい。この場合,両方のサンプルについて高温耐久試験

26.8 参照)を実施し,その後,低温耐久試験(26.9 参照)を行う。両方のサンプルは,高い方の試

験温度(26.7.2 参照)で衝撃強度試験(26.4.2 参照)を行い,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3

参照)を実施する。その後,両方のサンプルは再度低い方の試験温度(26.7.2 参照)で衝撃強度試験

26.4.2 参照)

,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を実施する。据付け中又は通常運

転中に開けることを意図する開口部は,製造業者の取扱説明書によって開放し,再び閉じる。その後,

両方のサンプルはすべて容器の保護等級(IP)の試験(26.4.5 参照)を行い,当該の各防爆構造(防

爆方式)に固有の試験を実施する。

注記  上記の試験手順のいずれかの熱的耐久試験の中で,容器内に結露が生じる場合がある。ただ

し,そのような結露は妥当な試験結果を得るために保護等級(IP)の試験の前に除去する必

要がある。

−  2 個のサンプルについて油及びグリースの耐性試験(26.11 参照)の後に,衝撃強度試験(26.4.2 参照)

該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を実施する。さらに,該当する場合には保護等級(IP)の

試験を行い(26.4.5 参照)

,最後に当該の各防爆構造(防爆方式)に固有の試験を実施する。

−  2 個のサンプルについて,

鉱業用作動油に対する耐薬品性試験

26.11 参照)

の後に,

衝撃強度試験

26.4.2

参照)

,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を実施する。さらに,該当する場合には保

護等級(IP)の試験を行い(26.4.5 参照)

,最後に当該の各防爆構造(防爆方式)に固有の試験を実施

する。

上記の一連の試験手順は,使用中に予測される極端な温度及び有害物質にさらした後,箇条 に規定す

る特定の各防爆性能を維持するための非金属材料の性能を明らかにすることを目的としている。試験の回

数を最小限とするため,試験でサンプルが該当する各防爆構造(防爆方式)を損なわないことが明らかで

ある場合は,すべてのサンプルに対する防爆構造(防爆方式)の試験を必ずしも行う必要はない。同様に,

暴露試験及び保護等級の試験を同時に二つのサンプルについて並行して実施できる場合は,サンプルの数

を減らしてもよい。

26.4.1.2.2  グループ II 及びグループ III の電気機器

サンプルは,4 個を使用する。4 個のサンプルはすべて高温耐久試験(26.8 参照)を行い,その後,低温

耐久試験(26.9 参照)を行う。それから 2 個のサンプルは,高い方の試験温度(26.7.2 参照)で衝撃強度

試験(26.4.2 参照)を行い,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を行う。残りの二つのサ

ンプルは再度低い方の試験温度(26.7.2 参照)で衝撃強度試験(26.4.2 参照)を行い,その後,該当する

場合には落下試験(26.4.3 参照)を行う。据付け中又は通常運転中に開けることを意図する開口部は,製

造業者の取扱説明書によって開放し,再び閉じる。その後,4 個のサンプルはすべて容器の保護等級(IP)


41

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

の試験(26.4.5 参照)を行い,当該の各防爆構造(防爆方式)に固有の試験を実施する。

代わりに 2 個のサンプルだけを使用してもよい。この場合,両方のサンプルについて高温耐久試験(26.8

参照)を行い,その後,低温耐久試験(26.9 参照)を行う。両方のサンプルは,高い方の試験温度(26.7.2

参照)で衝撃強度試験(26.4.2 参照)を行い,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を実施

する。その後,両方のサンプルは再度低い方の試験温度(26.7.2 参照)で衝撃強度試験(26.4.2 参照)を

行い,その後,該当する場合には落下試験(26.4.3 参照)を実施する。据付け中又は通常運転中に開ける

ことを意図する開口部は,製造業者の取扱説明書によって開放し,再び閉じる。その後,両方のサンプル

はすべて容器の保護等級(IP)の試験(26.4.5 参照)を行い,その後,当該の各防爆構造(防爆方式)に

固有の試験を実施する。

注記  上記の一連の試験手順のいずれかの熱的耐久試験の中で,容器内に結露が生じる場合がある。

ただし,そのような結露は妥当な試験結果を得るために保護等級(IP)の試験の前に除去する

必要がある。

26.4.2  衝撃強度

この試験は,質量が 1 kg の試験用のおもりを高さ から垂直に電気機器に落下させて試験を行う。高さ

h

は,電気機器の適用に応じて

表 12 に規定している。このおもりには,直径 25 mm の半球状の焼入れ鋼

でできた衝撃頭を取り付ける。

試験の前に衝撃頭の表面が良好な状態であることを毎回確認する必要がある。

衝撃強度試験は,一般に電気機器が完全に組み立てられて使用できる状態に対して行う。ただし,これ

が不可能な場合(例えば,透光性部品などの場合)

,この部品だけを取り外して実施しても,取付け枠又は

これと同等の枠に取り付けて試験してもよい。文書で適切に正当化が説明できれば空の容器でも試験を認

める(箇条 24 参照)

ガラス製の透光性部品の場合は,3 個のサンプルに対してそれぞれ 1 回試験する。その他のすべての場

合,少なくとも 2 個のサンプルに対してそれぞれ二つの異なる箇所で試験を行う(26.4.1 参照)

衝撃を加える箇所は,最も弱いと考えられる箇所で,衝撃を受ける外部部品上とする。容器を別の容器

によって保護している場合は,組立品の外部の部品だけを衝撃強度試験の対象とする。

衝撃を受ける面が平らである場合には,衝撃の方向がその面に垂直となるように,また,衝撃を受ける

面が平らでないときは,衝撃の方向が衝撃点の表面の接線に対して垂直となるように,電気機器を鋼鉄製

の台の上に取り付ける。この台は,20 kg 以上の質量をもつか,床に堅固に固定するか,又は(例えば,コ

ンクリート中に固めるなど)床に埋め込む。適切な試験装置の一例を,

附属書 に示す。

表 12−衝撃強度試験

質量 1 kg のおもりの落下高さ  

m

電気機器のグループ

グループ I

グループ II 又は III

機械的損傷のおそれの程度

a)  容器及び外部から接近可能な部品(透光性部品以外) 2

0.7

0.7

0.4

b)  ガード,保護カバー,ファンカバー及びケーブルグランド 2

0.7

0.7

0.4

c)  ガードなしの透光性部品 0.7

0.4

0.4

0.2

d)  それぞれ 625∼2 500 mm

2

の開口部をもつガード付きの透光性部

品。21.1(ガードなしで試験)参照。

0.4 0.2 0.2 0.1

注記  それぞれ 625∼2 500 mm

2

の開口部をもつ透光性部品のガードは衝撃を受ける危険を減らすことができるが,

衝撃の防止とはならない。


42

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

製造業者の要請で電気機器に対して機械的損傷のおそれの程度が低い試験を行った場合には,29.2 e)に

準拠してこの特定の使用条件を示すために記号“X”を表示する。

材料のデータが規定の温度範囲内の低温で衝撃強度が低下することを示している場合を除いて,通常試

験は周囲温度 20±5  ℃で実施する。この場合,26.7.2 に準拠して試験は低い方の試験温度で実施する。

容器又は回転機の非金属ファンカバー,通気スクリーンなどの容器の一部が非金属材料からなる電気機

器の場合,試験は 26.7.2 に準拠して高い方の温度及び低い方の温度で実施する。

26.4.3  落下試験

携帯用電気機器又は人が運搬可能な電気機器は,26.4.2 に規定する衝撃強度試験を実施するとともに,

使用できるように完全に組み立てた状態で,水平なコンクリート面の上に,1 m の高さから 4 回落下させ

る。落下試験のサンプルの姿勢は,最も不利と考えられる姿勢を考慮する。

落下試験は,電気機器に接続された交換可能な電池パックと共に行う。

金属材料からなる容器をもつ電気機器の場合,規定の温度範囲内の低温で衝撃強度が低下することを材

料のデータが示している場合を除いて,20±5  ℃で試験を実施する。この場合,26.7.2 に規定する試験は

低い方の試験温度で実施する。

容器又は容器の部品が非金属材料で構成されている電気機器の場合,26.7.2 に規定する低い方の試験温

度でこの試験を実施する。

26.4.4  判定基準

衝撃強度試験及び落下試験において,電気機器の防爆構造(防爆方式)を損なうような損傷を生じては

ならない。

表面的な損傷,塗装のはがれ,冷却フィンなどの破損,又はその他類似の電気機器の部品の損傷及び小

さなへこみは,無視する。

外部のファンカバー及び通気スクリーンは,試験による位置のずれ又は変形によって回転部分が接触し

てはならない。

26.4.5  容器の保護等級(IP) 
26.4.5.1  試験手順

保護等級が,この規格又は特定の防爆構造(防爆方式)に対する JIS C 60079 規格群の他の部で要求さ

れるとき,試験手順は,JIS C 4034-5 に規定する回転機の場合を除いて,JIS C 0920 の規定による。

JIS C 0920 に準拠して試験する場合は,次による。

−  容器は,JIS C 0920 に規定するカテゴリー1 の容器に適合するとみなす。

−  電気機器に通電してはならない。

−  該当する場合,JIS C 0920 に規定の耐電圧試験は,

(2 U

n

+1 000)±10 %]V(実効値)を 10∼12 秒

間印加する。このとき,U

n

は,機器の最大定格電圧又は最大内部電圧とする。

注記  “カテゴリー1 の容器”は,JIS C 0920 において定義されている。欧州指令 94/9/EC(ATEX)

に定義される“カテゴリー1”とは関係ない。

26.4.5.2  判定基準

JIS C 0920 に準拠して試験する電気機器の場合,製造業者が JIS C 0920 に規定する判断基準より厳しい

基準(例えば,該当するその製品規格の判定基準)を適用する場合を除いて JIS C 0920 を適用する。この

場合,該当するその製品規格の判定基準が防爆性能に不都合にならない限り適用する。

この規格による回転機は,JIS C 4034-5 の判定基準が防爆規格の適合性に関係している限り,JIS C 

4034-5 に規定する条件に加えて JIS 又は IEC 規格の防爆規格を適用する。


43

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

爆発性雰囲気に対する各電気機器の規格に IPXX の判定基準が規定されている場合には,JIS C 0920 

は JIS C 4034-5 の判定基準の代わりに適用する。

26.5  温度試験 
26.5.1  温度測定 
26.5.1.1  一般事項

様々な姿勢で通常使用する電気機器の場合は,それぞれの姿勢における温度を考慮する。ただし,限定

した姿勢だけで温度を測定する場合には,電気機器に,29.2 e)に規定する特定の使用条件を示すための記

号“X”を表示しなければならない。

温度の測定に用いる器具(温度計,熱電対など)及び接続ケーブルは適切なものを選定し,これらによ

って電気機器の熱特性が大きく変わらないように配置する。

温度上昇率が 2 K/h 以下になったときに最終温度に到達したものとみなす。

容器又は容器の部品が非金属材料(7.1 参照)のものは,最高温度の箇所の温度を決定する。

5.3.2.3.2 に規定する粉じんたい積層の状態で評価するグループ III の電気機器は,取扱説明書によってサ

ンプルを設置して規定のたい積層の厚さ 以上の粉じんの厚さによってすべての表面を囲み,最高表面温

度の測定は 100±5  ℃で求める熱伝導率が 0.10 W/(m・K)以下の試験用粉じんを使って行う。

注記  電気機器によっては,表面温度を制限するために組込式の感温デバイスを必要とする場合があ

る。

26.5.1.2  使用温度

最高表面温度を決定する温度試験を除いて,使用温度を決定する試験は,電気機器の定格状態において

実施する。

26.5.1.3  最高表面温度

最高表面温度を決定する温度試験は,定格電圧の 90∼110 %の範囲内で電気機器に対して最も温度上昇

に不利な影響を及ぼす電圧で実施する。

回転機の場合,最高表面温度の決定は,代わりに JIS C 4034-1 によって“領域 A”

(運転中の電圧変動及

び周波数変動)内の最悪ケースの試験電圧で行ってよい。この場合,電気機器には 29.2 e)によって記号“X”

を表示し,かつ,特定の使用条件としての表面温度の決定は,JIS C 4034-1 の“領域 A”

,通常定格電圧の

±5 %の運転に基づくという情報を記載する。

注記 1  入力電圧が電気機器,又は端子,スイッチなどの Ex コンポーネントの温度上昇に直接影響

しない場合,試験は,電気機器の最終適用中の入力電圧の上昇によって起きる電流の増加を

模擬するために,試験電流は定格電流の 110 %にすることが必要なことがある。

注記 2  電気機器の定格がある範囲(例えば,90∼264 V)の場合,試験は最も厳しいと考える定格条

件で,又はその条件が決められない場合,すべての定格条件で行うことが望ましい。例えば,

表面温度を決定するとき,試験はその範囲の最低電圧の 90 %及びその高い電圧範囲の 110 %

で実施するのがよい。使用温度を決定するとき,試験はその範囲の最高及び最低の両電圧で

行うのがよい。

注記 3  製造業者が電源周波数の範囲を指定していない限り,使用電源及び試験電源の両方の周波数

の差は十分小さく無視してもよい。

最高表面温度の測定値は,次の値を超えてはならない。

−  グループ I の電気機器の場合,5.3.2.1 に規定する値

−  最高表面温度に対するルーチン試験を実施するグループ II の電気機器の場合,電気機器に表示した温


44

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

度又は温度等級

−  最高表面温度に対する形式試験を実施するグループ II の電気機器の場合,表示した温度,又は温度等

級が T6,T5,T4 及び T3(又は表示温度≦200  ℃)では 5 K,並びに T2 及び T1(又は表示温度>200  ℃)

では 10 K を差し引いた温度

−  グループ III の電気機器の場合,5.3.2.3 に規定する値

試験の結果は,定格として決められている最高周囲温度に対して補正する。

この規格及び該当する各防爆構造(防爆方式)の規格に規定する温度測定は,電気機器をその通常の使

用姿勢に取り付けて,空気流動の少ない雰囲気で行う。

26.5.2  熱衝撃試験

照明器具及び電気機器ののぞき窓のガラス製部品は,最高使用温度以上にして,直径約 1 mm で,水温

10±5  ℃の噴流水を吹き付けて熱衝撃を与えたとき,破損することなく耐えなければならない。

26.5.3  小形コンポーネントの発火試験(グループ 及びグループ II) 
26.5.3.1  一般事項

5.3.3 a)に規定する可燃性混合物の発火温度とならないことを証明するために小形コンポーネントは,

26.5.3.2 に規定するガス/空気混合物の中で試験を実施する。

26.5.3.2  手順

次のいずれかのコンポーネントで試験を実施する。

−  電気機器の内部の所定の位置に取り付け,かつ,試験ガスがコンポーネントに確実に接触するように

する。

−  代表的な結果が得られるモデルの内部に取り付ける。

この場合のシミュレーションは,混合物の温度,

換気及び熱影響の結果,コンポーネントの周囲の混合物の流れに影響するコンポーネントの近くにあ

る電気機器の他の部分の影響を考慮する。

コンポーネントは最も高い表面温度(最高表面温度)となる,各防爆構造(防爆方式)の規格に規定す

る通常条件,又は故障条件下で試験する。試験は,コンポーネント及び周辺部品の熱的平衡が達成される

まで又はコンポーネントの温度が低下するまで続ける。コンポーネントの故障が温度低下の原因となる場

合,試験はコンポーネントの 5 個の追加サンプルを用いて,5 回繰り返す。各防爆構造(防爆方式)の規

格に規定する通常条件,又は故障条件下で複数のコンポーネントの温度が電気機器の温度等級を超える場

合,試験はそのようなコンポーネントについてその最高温度で実施する。

5.3.3 に規定する安全裕度は,試験が実施される周囲温度を上げるか,又は可能な場合,コンポーネント

及びその他の関連する隣り合った表面の温度を規定する裕度分上げることで達成させる。

グループ I の場合,試験ガスは,体積比 6.2∼6.8 %のメタンと空気との混合ガスとする。

T4 の温度等級の場合,混合物は次のいずれかとする。

a)  体積比 22.5∼23.5 %のジエチルエーテルと空気との混合ガス

b)  爆発試験中の試験槽内に少量のジエチルエーテルを蒸発させることによって得られるジエチルエーテ

ルと空気との混合ガス

その他の温度等級の場合,適切な試験混合ガスの選択は試験機関が指定する。

26.5.3.3  判定基準


45

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

低温炎の出現は,発火とする。発火の検出は目視か,又は例えば,熱電対による温度測定による。

試験中に発火が生じない場合,可燃性混合ガスの存在は,別の手段で混合ガスを発火させて証明する。

26.6  ブッシングのトルク試験 
26.6.1  試験手順

接続端子部に使用するブッシングで,電線の取付け又は取外しのときにトルクが加わるブッシングは,

締付けトルクに対する耐力を測定する。

ブッシングの脚部又は取付けのときのブッシングには,

表 13 のトルク値を加える。

表 13−接続端子部のブッシングの脚部に加えるトルク

ブッシングの脚部の呼び径

トルク

N・m

M4 2.0 
M5 3.2 
M6 5 
M8 10

M10 16 
M12 25 
M16 50 
M20 85 
M24 130

注記  上記以外のサイズに対するトルクは,これらの数値を使っ

てプロットしたグラフによって決定してもよい。さらに,
グラフを外挿して,規定のブッシングよりも大きいものに
ついてのトルクを決定することもできる。

26.6.2  判定基準

取り付けたとき,ブッシングの脚部及びブッシング自身は,脚部にトルクが加えられたときに回っては

ならない。

26.7  非金属製容器又は容器の非金属製部品 
26.7.1  一般事項

非金属製容器は,26.126.6 に規定する試験に加え,更に必要に応じて 26.826.15 の規定も満足しなけ

ればならない。

26.7.2  試験温度

この規格又は箇条 に示す特定の各規格によって,

“高い方”及び“低い方”の許容使用温度で試験を実

施する必要がある場合,これらの試験温度は,次による。

−  “高い方”の温度の場合,最高使用温度(5.2 参照)に 10∼15 K を加える。

−  “低い方”の温度の場合,最低使用温度(5.2 参照)から 5∼10 K を差し引く。

26.8  高温耐久性

防爆構造の構成を左右する非金属製容器又は容器の非金属製部品は,相対湿度(90±5)%,温度が最高

使用温度よりも 20±2 K 高い温度,ただし最低 80  ℃の条件で,4 週間継続して耐えなければならない。

最高使用温度が 75  ℃を超える場合,4 週間の代わりに,恒温槽中で温度 95±2  ℃及び相対湿度(90±

5)%で 2 週間試験後,最高使用温度よりも 20±2 K 高い温度で 2 週間行う。

注記  ガラス及びセラミック材料は,高温耐久試験では悪影響は出ないと一般的に認められているこ

とから試験の必要はないと考えてよい。


46

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

26.9  低温耐久性

防爆構造の構成を左右する非金属製容器又は容器の非金属製部分品を 26.7.2 によって“低い方”の最低

使用温度に対応する周囲温度に 24 時間置いて低温耐久性に耐えなければならない。

注記  ガラス及びセラミック材料は,低温耐久試験では悪影響は出ないと一般的に認められているこ

とから試験の必要はないと考えられる。

26.10  耐光性 
26.10.1  試験手順

試験は,JIS K 7111 規格群に規定する(80±2)mm×(10±0.2)mm×(4±0.2)mm の標準サイズの試

験片 6 個について行う。試験片は,当該容器を製造するときと同一条件で製造する。これらの条件は,電

気機器の試験成績書に記載する。

試験は,JIS K 7350-2 に規定するキセノンランプ及び太陽光模擬フィルタシステムを用いた露光チャン

バの中で黒パネルの温度 65±3  ℃で実施する。また,露光時間は,1 000 時間以上とする。

JIS K 7111 規格群に規定する試験片の準備において非金属材料の性質上それが実際的ではない場合,電

気機器の試験成績書にその正当性を記載することによって代替試験を認めることができる。

26.10.2  判定基準

試験の評価基準は,JIS K 7111 規格群に規定する衝撃強さによる。露光側に衝撃がかかる場合の露光後

の衝撃強さは,露光していない試験片で測定した値に対して 50 %以上でなければならない。破壊しなかっ

たために露光前に衝撃強さを測定することができないような材料については,露光した試験片のうち,3

本まで破壊してもよい。

26.11  グループ の電気機器の耐薬品性

非金属容器及び容器の非金属部品は,次の耐薬品性について試験を行う。

−  油及びグリース

−  鉱業用作動油

これらの試験は,試験液が容器の中に浸入しないようにシールした四つの容器サンプルについて実施す

る。

−  二つのサンプルを JIS K 6258 に規定する No.2 油に 50±2  ℃の温度条件で,24±2 時間つけておく。

−  残る二つのサンプルを 50±2  ℃の温度で 35 %の水を含むポリマー水溶液から成る,−20∼+60  ℃の

温度範囲で使用するための不燃性作動油に 24±2 時間つけておく。

試験終了後,容器のサンプルを液槽から取り出し,注意深く液体をふき取り,次に試験室の雰囲気内で

24±2 時間保管する。その後,各容器サンプルは 26.4 の規定によって容器の試験に合格しなければならな

い。

容器のサンプル中の一つ以上が,化学薬品に浸せき後,これらの容器の試験に耐えない場合,29.2 e)に

規定する特定の使用条件,すなわち使用中,特定化学薬品に対して暴露の除外を明示するために,容器に

記号“X”を表示する。

26.12  接地の連続性

サンプルの該当する主要寸法が容器と同じである場合,製造される容器の材料試験は,完成品の容器,

容器の部品又は容器のサンプルで試験してもよい。

ケーブルグランドは,JIS C 8463 に規定する公差クラス 6g,ピッチ 1.5 mm の ISO メートルねじをもつ


47

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

黄銅(CuZn

39

Pb

3

又は CuZn

38

Pb

4

)製で,

(公称)直径 20 mm の試験棒によって代替する。

試験棒は,

図 に示すように組み立てたとき,棒の両端で完全にねじ山を一山以上あける長さとする。

容器に用いる完全な接地板又は接地板の部品をこの試験の目的として使用する。

試験サンプルに設けた貫通穴は,直径 22∼23 mm とし,試験棒のねじ山が貫通穴の内側に直接に接しな

いように組み立てる。

締付けナットは,黄銅(CuZn

39

Pb

3

又は CuZn

38

Pb

4

)製で JIS C 8463 に規定する公差クラス 6H,ピッチ

1.5 mm の ISO メートルねじをもつ。ナットの厚さは(公称)3 mm とする。

コンポーネントは,

図 に示すように組み立てる。対のナットのそれぞれに加えるトルクは,交互に 10

N・m±10 %とする。

壁の穴(又は壁の一部又は試験サンプル)は,単なる貫通穴,又は試験棒に適合したねじ形状のタップ

穴でよい。

試験サンプルを組立て後,26.8 に規定する高温耐久試験の条件で試験を実施する。

この後,80  ℃の空気オーブンの中に更に 14 日間置く。

コンディショニング終了後,接地板相互間又は接地板の部分相互間の抵抗は,接地板間に 10∼20 A の直

流を流して接地板間の電圧降下を測って計算する。

接地板相互間又は接地板の部分相互間の抵抗が 5×10

3

 Ω 以下の場合,このように試験した非金属材料

は合格とみなす。

記号 
1  ナット 4

接地板又は接地板の部分

2  接地板 5

試験棒

3  (非金属の)容器の壁

図 4−接地連続性試験用試験サンプルの組立て

26.13  容器の非金属材料部品の表面抵抗試験

表面抵抗は,寸法が十分であれば容器の部品自身について行う。そうでない場合は,

図 に示す寸法を

もつ長方形の板からなる試験片で行う。この試験片の表面は,きずのないきれいなものとする。表面抵抗

に顕著な影響を与えない溶剤を含む導電性塗料を使用して表面に 2 本の平行な電極を描く。

試験片は,蒸留水で洗浄し,次にイソプロピルアルコール(又は水溶性で試験片若しくは電極の材質に

影響を及ぼさない別の溶剤)で洗浄し,その後乾燥する前にもう一度蒸留水で洗浄する。試験片には素手


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

で触れたりせずに,温度 23±2  ℃及び相対湿度(50±5)%で 24 時間以上放置する。試験は,同じ周囲環

境で実施する。

500±10 V の直流電圧を電極間に 65±5 秒間印加する。

試験中は,電圧変動によって生じる充電電流が,試験片を通って流れる電流に比べて無視できる値にな

るように,十分安定した電圧を印加する。

表面抵抗は,電極に印加する直流電圧と電極相互間に流れる合計電流との比となる。

単位  mm

図 5−導電性塗料電極をもつ試験片

26.14  帯電試験 
26.14.1  一般事項

この試験は,電気機器を構成する非金属材料の部品自身か又は 22 500 mm

2

の平らなサンプルを作って実

施する。

注記  実験的な根拠から表面積 22 500 mm

2

は,電荷分布密度の点から最適な値であるので,平らなサ

ンプルのサイズは妥当である。試験結果の妥当性に影響を与えるその他の因子は,試験環境の

湿度で,静電荷の漏れを最小化するために温度 23±2  ℃で相対湿度 30 %以下に維持すること

が望ましい。また,単一の火花を発生させるために火花放電電極の大きさは重要である。電極

が小さすぎると多重火花放電及び/又は低エネルギーのコロナ放電になり得る。したがって,

単一の火花放電を発生させるために 15±1 mm の直径をもつ球電極を用いる。加えて,人間の

発汗の程度も無視できない。

26.14.2  試験の原理

実際のサンプルか,又は大きさ若しくは形状のためにそれが可能でない場合には 150 mm×150 mm×6

mm の板状の材料サンプルを,温度 23±2  ℃及び相対湿度 30 %以下で 24 時間以上放置する。その後,放

置したのと同じ環境条件下で,三つの別な方法で表面に電気的に帯電させる。第 1 の方法は,ポリアミド

材(例えば,ポリアミド 6=6)で表面を摩擦する。第 2 の方法は,綿布で同じ表面を摩擦する。第 3 の方

法は,同じ表面を高電圧スプレー電極にさらす。

各充電方法の終了後,典型的な表面放電から電荷 を測定する。これは,サンプルを半球電極(10∼15

mm の半径)によって既知の値の固定コンデンサ に放電させ,コンデンサの電圧 を測定することによ

って行う。電荷 は,式 QCV で表す。ここで,は固定コンデンサの値(F)で は最高電圧である。

この方法は,26.14.7 に規定する放電の誘因について評価して,測定電荷の最高値を発生させる方法を見出

すのに用いる。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

これらの試験中に蓄積電荷が減少する一般的な傾向がある場合,新しいサンプルを次の試験に用いる。

26.14.7 に規定する評価手順には最高値を用いる。

注記  帯電材料の性質は,放電によって,移転電荷がその後の試験で減少するように変化する場合が

ある。

この種の試験は,例えば,人の発汗によって影響される場合もあるので,移転電荷は 60 nC 以上である

ことをポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFE という。

)の基準材料による校正実験で証明する。

26.14.3  サンプル及び試験装置

試験サンプルは,実際のサンプルか,又は大きさ若しくは形状のためにそれが実際的ではない場合には

150 mm×150 mm×6 mm の非導電性材料の平らな板とする。

試験装置は,次による。

a) 30

kV 以上を供給可能な直流高圧電源

b)  測定精度が±10 %以内,かつ,10

9

 Ω を超える入力抵抗の静電電圧計(0∼10 V)

c) 400

V 以上の場合 0.10 μF のコンデンサ(電圧計の入力抵抗が 10

10

 Ω を超える場合,0.01 μF も適切で

ある。

d)  摩擦工程中,サンプルに試験オペレータの指が触れないような大きさの綿布

e)  摩擦工程中,サンプルに試験オペレータの指が触れないような大きさのポリアミドの布

f)  帯電表面を放電させることなく試験サンプルを動かすことができる PTFE のハンドル又は挟む道具

g)  高帯電基準として 22 500 mm

2

の面積をもつ PTFE 製の平らな机

h)  接地板

26.14.4  周囲条件

すべての試験は,温度 23±2  ℃及び相対湿度 30 %以下の部屋で実施する。

26.14.5  コンディショニング

試験片は,イソプロピルアルコールで洗浄し,蒸留水ですすぎ,その後,例えば,50  ℃以下の乾燥器中

で乾燥する。その後試験片は,温度 23±2  ℃で 24 時間以上,試験室において保管する。

26.14.6  最も効果的な帯電方法の決定 
26.14.6.1  方法 A:純ポリアミド布による摩擦(図 6

表面を上にしてサンプルを絶縁板の上に置く。

表面をポリアミドの布で素早く 10 回こすって帯電させる。

最後の摩擦はサンプルのエッジで終える。0.1 μF 又は 0.01 μF コンデンサに接続した球電極をゆっくり動か

して放電が起きるまで試験片に近づけて,サンプルを放電させる(

図 7)。その後電極は試験片から離し,

コンデンサに結果として生じる電圧を測定する。表面電荷は,次の式で表す。

Q

CV 

ここに,

V

t

=0 におけるコンデンサの電圧

試験は,10 回繰り返す。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

記号 
1  A 面

2  PTFE ハンドル

3  B 面

4  PTFE

図 6−純ポリアミド布又は綿布による摩擦

  記号 
  1  帯電容器 2

PTFE ハンドル 3

半径 10∼15 mm 半球 4

電圧計 5

C

M

=0.1 μF

図 70.1 μF コンデンサを介して接地されたプローブによる容器の放電

26.14.6.2  方法 B:綿布による摩擦(図 6

ポリアミド布の代わりに純綿布を用いて方法 A に示す手順を繰り返す。試験は 10 回繰り返す。最も高

い値を 26.14.7 に規定する評価手続のために使用する。

26.14.6.3  方法 C:直流高圧電源による帯電(図 8

試験サンプルの露出表面の中心から 30 mm 上にスプレー電極をセットし,負電極と大地との間に 30 kV

以上の電圧を加えて表面を帯電させる。全表面に帯電させるために 1 分間サンプルを動かし,26.14.6.1 

従ってサンプルを放電させる。試験は 10 回繰り返す。最高値を 26.14.7 に規定する評価手続のために使用

する。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

  記号

    1  帯電針 2

A 面 3

B 面 4

導電性板(黄銅)

図 8−直流高圧電源による帯電

26.14.7  放電の評価

非導電性容器材料の最大移転電荷 は,基準材料の移転電荷が明らかに 60 nC を超える場合,次の値よ

り小さくなければならない。

・  グループ I 又は IIA の電気機器の場合 60

nC

・  グループ IIB の電気機器の場合

30

nC

・  グループ IIC の電気機器の場合

10

nC

・  グループ III の電気機器の場合

200

nC

26.15  静電容量の測定 
26.15.1  試験手順

試験は,電気機器の完成組立サンプル 2 個について行う。サンプルは,温度 20±2  ℃及び相対湿度(50

±5)%の環境室で 1 時間以上コンディショニングする。サンプルは,約 90 mm×160 mm×3 mm の接地金

属板上に置く(サンプルが板より大きい場合は,板の寸法を大きくしてもよい。

。電気機器の各露出金属

部分間の静電容量は,0∼200 pF の範囲では読取値の±5 %の精度で測定する。

接続リードはできる限り短く,1 m 未満とする。露出金属部品がない場合,最も好ましくない結果を与

えると考える位置にねじを挿入して試験点を作る。電気機器の場所は,最も好ましくない結果を与えると

考える場所とする。

26.15.2  判定基準

静電容量は,次の値以下でなければならない。

・  グループ I の電気機器の場合

50

pF

・  グループ IIA の電気機器の場合

50

pF

・  グループ IIB の電気機器の場合

15

pF

・  グループ IIC の電気機器の場合

5

pF

・  グループ III の電気機器の場合

10

pF

注記  高速に動く粉じんにさらされるダクト又はパイプに使用する目的のグループ III の電気機器


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

の場合,静電容量に対してより低い限度値を検討中である。

27  ルーチン試験

製造業者は,電気機器の検査及び試験に用いた,箇条 に示す規格で要求されるルーチン試験を実施し

なければならない。

28  製造業者の責任 
28.1  文書との適合性

製造業者は,製造した電気機器が文書に適合していることを保証するために必要な検証又は試験を実施

しなければならない。

注記  部品の 100 %の検査を要求することは,この箇条の目的ではない。統計的手法を用いて適合性

を証明してもよい。

28.2  認証書

製造業者は,電気機器がこの規格に加えて箇条 に示すその他の適用可能な部(防爆構造)及び追加の

規格に適合していることを裏付ける認証書を準備するか又は準備を終えていなければならない。

認証書は,

Ex 電気機器又は Ex コンポーネントにも関係する。

28.3  表示の責任

製造業者は,電気機器に箇条 29 に従った表示を行うことによって,自らの責任において次の事項を証明

しなければならない。

−  電気機器は,安全性について関連規格の該当要件に準拠して製造している。

−  箇条 27 のルーチン検証及び試験は完了しており,製品は文書に適合している。

29  表示

箇条 に示す各防爆構造の規格に適合する電気機器又は Ex コンポーネントには,次に示す表示方式だ

けを適用しなければならない。

29.1  表示場所

電気機器には,設置する前に外部の主要部分に目に付くように明りょうに表示しなければならない。

注記 1  表示は,電気機器の据付け後に見やすい場所に取り付ける。

注記 2  表示が,電気機器の取外し可能な部品に取り付けられている場合,類似の電気機器との取り

間違いを避けるために,電気機器の内部にも同じ表示をすることが据付け中及び保守のとき

に有効である。小さな電気機器及び Ex コンポーネントに対する追加の手引については,29.10

を参照。

29.2  一般事項

表示には,次のものを含まなければならない。

a)  製造業者の名称又は登録商標

b)  製造業者の形式記号

c)  製造番号。ただし,次の箇所は除く。

−  接続用附属品(ケーブルグランド,封止部材,ねじ付きアダプタ及びブッシング)

−  表示スペースに制約がある小形電気機器

d)  認証書発行者の名称又はマーク及び次に示す形式の認証書の参照記号。認証書の(発行)年の末尾の


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

2 けた。“.”に続けてその年の認証書に対する固有の 4 文字参照記号。

注記 1  中立機関の認証によっては,分離文字“.”を,例えば,

“ATEX”といった識別呼称で置き

換えてもよい。

e)  特定の使用条件を示すことが必要な場合,認証書の参照記号の後に記号“X”を記す。“X”マークの

要求の代わりに勧告的なマークを電気機器に表示してもよい。

注記 2  製造業者は,特定の使用条件の規定を他の関連情報と共に購入者に手渡すことを保証する

ことが望ましい。

f)  爆発性ガス雰囲気(29.3 参照),又は爆発性粉じん雰囲気(29.4 参照)に対する特定の Ex マーク。爆

発性ガス雰囲気及び爆発性粉じん雰囲気に対する Ex マークは分離してはならない。

g)  箇条 に規定する各関係防爆構造(防爆方式)に対する特定の規格に規定する追加のマーク。

29.3  爆発性ガス雰囲気に対する Ex マーク

Ex マークには,次のものを含む。

a)  電気機器が箇条 に示す各防爆構造(防爆方式)の規格のうちの一つ以上に適合していることを示す

記号 Ex

b)  各防爆構造(防爆方式)には,次の記号を用いる。

−  “d”  :耐圧防爆構造(EPL Gb 又は Mb 用)

−  “e”  :安全増防爆構造(EPL Gb 又は Mb 用)

−  “ia”  :本質安全防爆方式(EPL Ga 又は Ma 用)

−  “ib”  :本質安全防爆方式(EPL Gb 又は Mb 用)

−  “ic”  :本質安全防爆方式(EPL Gc 用)

−  “ma” :樹脂充てん防爆方式(EPL Ga 又は Ma 用)

−  “mb” :樹脂充てん防爆方式(EPL Gb 又は Mb 用)

−  “mc” :樹脂充てん防爆方式(EPL Gc 用)−検討中

−  “nA” :無火花デバイス(EPL Gc 用)

−  “nC” :非点火デバイス(EPL Gc 用)

−  “nR” :呼吸制限デバイス(EPL Gc 用)

−  “nL” :エネルギー制限デバイス(EPL Gc 用)

−  “o”  :油入防爆構造(EPL Gb 用)

−  “px” :内圧防爆方式(EPL Gb 又は Mb 用)

−  “py” :内圧防爆方式(EPL Gb 用)

−  “pz”  :内圧防爆方式(EPL Gc 用)

−  “q”  :粉末充てん構造(EPL Gb 又は Mb 用)

c)  グループの記号には,次の記号を用いる。

−  爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山用の電気機器の場合,

“I”の表示

−  爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山を除く爆発性ガス雰囲気がある場所で使用する電気

機器の場合,

“IIA”

“IIB”又は“IIC”の表示

電気機器を特定のガスの中だけで使用する場合,括弧中にそのガスの化学式又は名称を表示する。

電気機器を指定された機器グループに加えて特定のガス雰囲気で使用する場合,その化学式を機器

グループ記号の後に“+”で結び,例えば,

“IIB+H

2

”のように表示する。

注記 1  “IIB”記号の電気機器は,グループ IIA を必要とする用途にも適している。同様に,“IIC”


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

記号の電気機器は,グループ IIA 及びグループ IIB の電気機器を必要とする用途にも適し

ている。

d)  グループ II の電気機器の場合,温度等級を示す記号。製造業者が二つの温度等級間で最高表面温度を

明示する場合,製造業者は,℃表示のその最高表面温度だけか,又は℃表示のその最高表面温度と括

弧で,その次に最高表面温度を表示することができる。例えば,T1,350  ℃又は 350  ℃(T1)

グループ II の電気機器で,最高表面温度が 450  ℃を超える場合は,その温度だけを表示する。例え

ば,600  ℃。

特定のガスの雰囲気で使用することが認証され,

かつ,

その旨を表示したグループ II の電気機器は,

温度に関する表示は必要ない。

5.1.1 に規定する周囲温度範囲と共に記号 T

a

若しくは T

amb

,又は 29.2 e)に規定する特定の使用条件を

示すための記号“X”のいずれかを表示する。

Ex ケーブルグランド,Ex 閉止用部品及び Ex ねじ付アダプタは,温度等級又は℃表示の最高表面温

度を表示する必要はない。

e)  機器の保護レベル,“Ga”,“Gb”,“Gc”,“Ma”又は“Mb”

29.3 に従い,a)∼e)の表示は,29.3 に示す順序で記し,小さなスペースで離す。

危険区域における設置に適合する関連機器の場合,また,危険区域において機器内にエネルギー制限が

設けられている場合,防爆方式の記号は,例えば,Ex d [ia] IIC T4 Gb のように角括弧でくくる。関連機器

の電気機器グループが機器のそれと異なる場合,関連機器の電気機器グループは,例えば,Ex d [ia IIC Ga]

IIB T4 Gb のように角括弧でくくる。

注記 2  代表的な例は,耐圧防爆構造内にあるシャントダイオードの安全バリアである。

危険区域での設置に適合する関連機器の場合,また,危険区域の機器外にエネルギー制限が設けられて

いる場合,防爆方式の記号は,例えば,Ex d ia IIC T4 Gb のように角括弧ではくくらない。

注記 3  代表的な例は,非危険区域につながる本質安全防爆構造の光電式に関連する耐圧防爆構造の

照明器具である。

危険区域での据付けに適合しない関連機器の場合,記号 Ex 及び防爆方式の記号は,例えば,[Ex ia Ga] IIC

のように,同じ角括弧内にくくる。

本質安全関連機器(以下,本安関連機器という。

,及び使用者において本質安全防爆方式の部品に接続

をしない本質安全防爆方式の機器の両者を含む電気機器の場合,機器の保護レベルが異ならない限り本安

関連機器の記号は使用しない。例えば,Ex d ib IIC T4 Gb であって Ex d ib [ib Gb] IIC T4 Gb ではない。しか

し,Ex d ia [ia Ga] IIC T4 Gb は,機器の保護レベルが異なる場合には正しい。

注記 4  危険区域における据付けに適合しない関連機器の場合,温度等級は含まない。

29.4  爆発性粉じん雰囲気に対する Ex マーク

Ex マークには,次のものを含む。

a)  電気機器が箇条 に示す各防爆構造(防爆方式)の規格のうちの一つ以上に適合していることを示す

記号 Ex。

b)  各防爆構造(防爆方式)には,次の記号を用いる。

−  “ta”  :容器による保護(防爆方式)

(EPL Da 用)

−  “tb”  :容器による保護(防爆方式)

(EPL Db 用)

−  “tc”  :容器による保護(防爆方式)

(EPL Dc 用)


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

−  “ia”  :本質安全防爆方式(EPL Da 用)

−  “ib”  :本質安全防爆方式(EPL Db 用)

−  “ic”  :本質安全防爆方式(EPL Dc 用)−検討中

−  “ma” :樹脂充てん防爆方式(EPL Da 用)

−  “mb” :樹脂充てん防爆方式(EPL Db 用)

−  “mc” :樹脂充てん防爆方式(EPL Dc 用)−検討中

−  “p”  :内圧防爆方式(EPL Db 又は Dc 用)

c)  グループの記号には,次の記号を用いる。

−  爆発性粉じん雰囲気が存在する場所で使用する電気機器の場合,

“IIIA”

“IIIB”又は“IIIC”

注記 1  “IIIB”記号の電気機器は,グループ IIIA の電気機器の用途にも適している。同様に,

“IIIC”記号の電気機器は,グループ IIIA 及びグループ IIIB の電気機器の用途にも適し

ている。

d)  ℃表示の最高表面温度は,測定単位℃より“T”が先行する(例えば,T90  ℃)。

5.3.2.3 に該当する場合,最高表面温度 T

L

は,

(例えば T

500

 320  ℃のように)℃表示の温度値及び測

定単位℃で示す。ここで T

L

の下付き文字の L は,ミリメートルで表すたい積層の厚さである。また,

表示は,29.2 e)に規定するこの使用条件を示すために記号“X”を含む。

5.1.1 に規定する周囲温度範囲と共に記号 T

a

若しくは T

amb

,又は 29.2 e)に従って特定の使用条件を示

すための記号“X”のいずれかを表示する。

Ex ケーブルグランド,Ex 閉止用部品及び Ex ねじ付アダプタは,温度等級又は℃表示の最高表面温

度を表示する必要はない。

e)  機器の保護レベル,“Da”,“Db”又は“Dc”

f)  保護等級(例えば,IP54)。

29.4 に従った a)∼e)の表示は,29.4 に示す順序で記し,小さなスペースで離す。

危険区域における設置に適合する本安関連機器の場合,また,エネルギー制限が危険区域において機器

内で設けられている場合,防爆方式の記号は,例えば,Ex t [ia Da] IIIC T100  ℃ Db のように角括弧でくく

る。

本安関連機器の電気機器のグループが機器のそれと異なる場合,本安関連機器の電気機器のグループは,

例えば Ex t [ia IIIC Da] IIIB T100  ℃ Db のように角括弧でくくる。

注記 2  代表的な例は,粉じん防爆構造内にあるシャントダイオードの安全バリアである。

危険区域における据付けに適合する本安関連機器の場合,また,エネルギー制限が危険区域の外の機器

から設けられている場合,防爆構造記号は,例えば Ex t ia IIIC T100 ℃ Db のように角括弧でくくってはな

らない。

注記 3  代表的な例は,非危険区域につながる本質安全防爆方式の光電式をもつ粉じん防爆構造照明

器具である。

危険区域における設置に適合しない本安関連機器の場合,記号 Ex 及び防爆方式の記号の両方,例えば,

[Ex ia Da] IIIC のように同じ角括弧内にくくる。

本安関連機器と,使用者が機器の本質的に安全な部分への接続を要求しない本質安全防爆方式の両方を

含む電気機器の場合,機器の保護レベルが異ならない限り本安関連機器の記号を付けない。例えば,Ex ib

t IIIC T100  ℃ Db であって Ex ib t [ib Db] IIIC T100  ℃ Db ではない。しかし,Ex ia t [ia Da] IIIC T100  ℃ Db


56

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

は,機器の保護レベルが異なる場合には正しい。

注記 4  危険区域における据付けに適合しない本安関連機器の場合,温度等級は含まない。

29.5  組合せ方式の防爆構造

電気機器の部品又は Ex コンポーネントに対して異なる種類の防爆方式を採用する場合,Ex マークは採

用するすべての防爆方式の記号を含める。防爆方式を表すこれらの記号は,間に小さなスペースを開けて

アルファベット順に記す。本安関連機器が組み込まれている場合,防爆方式の記号は,必要に応じて角括

弧を含み,電気機器の防爆方式の記号の後に続ける。

29.6  多重方式の防爆構造

電気機器は,適切な設置条件を考慮して多重方式の防爆方式を選択して設計してもよい。施工は,採用

した防爆方式に適した方法で行う。例えば,Ex i 及び Ex de の電気機器の要求事項を同時に満たすように

設計した電気機器は,施工者/使用者がいずれの防爆方式を適用するかを選択して施工することが可能で

ある。

この場合は,次による。

−  それぞれの Ex 記号は,電気機器の銘板上に別々に表示し,かつ,選択した防爆方式を据付け時に識

別表示するためのスペースを Ex 記号の前に設ける。

−  それぞれの Ex マークは,認証書に別々に表示する。

各 Ex マークに対する個々の認証を示した単一の認証書が作成される場合,適用可能なマーク及び異な

る Ex マークの各々のパラメータ又は仕様の変更を認証書に明示する。

各 Ex マークに対して別々の認証書を作成する場合,すべての関連するパラメータ又は仕様を,個々の

Ex マークに対する認証書に明示する。

29.7  二つの独立した保護レベル Gb をもつ Ga

EPL Ga を達成するために電気機器の同じ部分に二つの独立した EPL Gb の防爆方式を採用する場合,Ex

マークは両方の防爆方式の記号を“+”でつないで表示しなければならない。IEC 60079-26 を参照。

29.8  Ex コンポーネント

箇条 13 に規定する Ex コンポーネントには,次の事項を読みやすく表示する。

a)  製造業者の名称又は登録商標

b)  製造業者の形式記号

c)  記号 Ex

d)  使用している各防爆構造(防爆方式)の記号

e) Ex コンポーネントの電気機器のグループの記号

f)  認証書の発行者の名称又はマーク,及び認証書番号

g)  記号“U”

注記 1  記号“X”は使用しない。

h)  箇条 に示す各防爆構造(防爆方式)の規格に規定する追加の表示

注記 2  電気機器の構造に対する規格が追加の表示を要求する場合がある。

i)

該当する場合,29.3 又は 29.4 によってその他の表示をすることができる。

爆発性ガス雰囲気及び爆発性粉じん雰囲気に対する Ex マークは,一緒にせずに別々に表示する。


57

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

29.9  小形の電気機器及び小形の Ex コンポーネント

小形の電気機器及びスペースが限られた Ex コンポーネントの場合,表示を簡略化することができる。

電気機器又は Ex コンポーネントで要求される最低限の表示項目を,次に示す。

a)  製造業者の名称又は登録商標

b)  製造業者の形式記号。形式記号は,認証書の参照記号から特定の形式の確認が可能な場合,短縮又は

省略してもよい。

c)  認証書の発行者の名称又はマーク,及び認証書番号

d)  記号“X”又は“U”(該当する場合)

注記  記号“X”及び“U”は,一緒に用いられることはない。

e)  該当する場合,29.3 又は 29.4 によってその他の表示をすることができる。

29.10  非常に小形の電気機器及び非常に小形の Ex コンポーネント

非常に小形の電気機器及び表示のスペースが実質的にない非常に小形の Ex コンポーネントの場合,電

気機器又は Ex コンポーネントにつながる表示をしてよい。この表示は,該当する場合,29.229.3 及び

29.4 の表示と同じで,かつ,現地据付けの電気機器又は Ex コンポーネントの近くのラベル上に記す。

29.11  警告表示

次の警告表示のいずれかが電気機器に求められる場合,

“警告”の文章の後に続く

表 14 に規定する文言

は,技術的に同様な文言に置き換えてもよい。複数の警告は,一つの等価な警告に合体してよい。

表 14−警告表示の文言

箇条

警告表示例文

a) 6.3 

警告−電源遮断後開ける前に Y 分待つこと 
[Y は要求する遅延時間(分)

b) 6.3 

警告−爆発性雰囲気が存在するおそれがある場合は,開けないこと

c) 18.2 

警告−負荷がかかっているときは,操作しないこと

d) 

18.4 b
19 
21.2 b
21.3 b) 

警告−通電中は,開かないこと

e) 20.1 

b) 

警告−通電中は,分離しないこと

f) 20.1 

警告−非危険区域だけで分離すること

g) 7.4.2 

g) 

警告−潜在的な帯電の危険―取扱説明書を読むこと

h) 

18.4 2
21.2 2
21.3 2) 

警告−カバーの後ろ側に裸の充電部がある−触らないこと

29.12  機器の保護レベル(EPL)の代替表示

機器の保護レベルの表示は,電気機器が適用できる特定の爆発性雰囲気に対して大文字を用い,その保

護レベルに対して小文字を用いて表示する。29.3 及び 29.4 に示す“G”

“M”及び“D”は,特定の爆発

性雰囲気を識別する電気機器のグループ“I”

(鉱山用)

“II”

(ガス及び蒸気)及び“III”

(可燃性粉じん)

の表示の代わりとしては用いない。また,保護レベルに対する小文字は,これまでに存在しない防爆方式

に対して追加する。

EPL Ga を必要とする区域とそれより危険度が低い区域との間の境界壁に取り付ける電気機器に対して

IEC 60079-26 が適用される場合,機器の保護レベル(EPL)の代替表示は認めない。IEC 60079-26 の“表

示(Marking)

”の箇条を参照。


58

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

29.12.1  爆発性ガス雰囲気に対する防爆構造(防爆方式)の代替表示

29.3 b)に示す防爆構造の表示の代わりとして,次に示す記号を用いる。

−  “db”  :耐圧防爆構造

−  “eb”  :安全増防爆構造

−  “ia”  :本質安全防爆方式

−  “ib”  :本質安全防爆方式

−  “ic”  :本質安全防爆方式

−  “ma”  :樹脂充てん防爆方式

−  “mb”  :樹脂充てん防爆方式

−  “nAc” :無火花デバイス

−  “nCc” :非点火デバイス

−  “nRc” :呼吸制限デバイス

−  “nLc” :エネルギー制限デバイス

−  “ob”  :油入防爆構造

−  “pxb” :内圧防爆構造

−  “pyb” :内圧防爆方式

−  “pzc” :内圧防爆方式

−  “qb”  :粉末充てん構造

29.12.2  爆発性粉じん雰囲気に対する防爆構造の代替表示

29.4 b)に示す防爆構造の表示の代わりとして,次に示す記号を用いる。

−  “ta”  :容器による防爆方式

−  “tb”  :容器による防爆方式

−  “tc”  :容器による防爆方式

−  “ia”  :本質安全防爆方式

−  “ib”  :本質安全防爆方式

−  “ma” :樹脂充てん防爆方式

−  “mb” :樹脂充てん防爆方式

−  “pb” :内圧防爆方式

−  “pc”  :内圧防爆方式

29.13  電池

使用者が容器内の単電池又は電池を交換する必要がある場合,23.11 の規定によって正しく交換できるよ

うに該当パラメータを容器上又は容器中に読みやすく,かつ,消えないように表示する。製造業者の名称

及び部品番号か,又は電気化学システム,公称電圧及び定格容量を記載する。

交換可能な電池パックを用いるとき,交換可能な電池パックには,電池パックの外側に次の事項を表示

する。

・  製造業者の名称

・  製造業者の形式記号

・  “

交換可能なバッテリパックだけ使用のこと”を示す旨の文章。その後に目的の電気機器の形式記号

を続ける。


59

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

また,電気機器には,

交換可能なバッテリパックだけ使用のこと”を示す旨の文章の後に,製造業者の

名称及び製造業者が指定する交換可能なバッテリパックの形式記号を続けて表示する。

29.14  表示例

爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山用の耐圧防爆構造“d”

(EPL Mb)の電気機器。

BEDELLE S.A.

TYPE  A B 5

Ex d I Mb

代替表示  Ex db I

No. 325

ABC 02.1234

……………

……………

H. RIDSTONE & Co.,Ltd.社が製造した Ex コンポーネントで本質安全防爆方式“ia”

(EPL Ga)の出力回

路をもつ耐圧防爆構造で,爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山を除く爆発性ガス雰囲気が存在す

る場所で使用し,ガスの細分類が C,形式 kW 369 形の電気機器。

Ex d [ia Ga] IIC Gb

代替表示  Ex db [ia] IIC

DEF 02.0536 U

……………

……………

一部が安全増防爆構造“e”

(EPL Gb)及び一部が内圧防爆方式“px”

(EPL Gb)で構成された最高表面

温度が 125  ℃の電気機器であり,爆発性坑内ガスの発生するおそれがある鉱山を除く,発火温度が 125  ℃

を超える爆発性ガス雰囲気が存在する場所で使用し,認証書に特定の使用条件が附記される電気機器。

H. ATHERINGTON

TYPE 250 JG 1

Ex e px IIC 125  ℃ (T4) Gb

代替表示  Ex eb pxb IIC 125  ℃ (T4)

No. 56732

GHI 02.0076 X

……………

……………

一部が耐圧防爆構造“d”

(EPL Mb 及び Gb)及び一部が安全増防爆構造“e”

(EPL Mb 及び Gb)の,爆

発性坑内ガスにさらされるおそれがある鉱山で使用するほか,細分類 B で発火温度が 200  ℃を超えるガス

がある,鉱山を除く爆発性ガス雰囲気が存在する場所で使用する電気機器。

A.R. ACHUTZ A.G.

TYPE 5 CD

Ex d e I Mb

代替表示  Ex db eb I

H R


60

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

Ex d e IIB T3 Gb

代替表示  Ex db eb IIB T3

No. 5634

JKL 02.0521

……………

……………

爆発性坑内ガスにさらされるおそれがある鉱山以外のアンモニアガスだけの爆発性ガス雰囲気で使用す

る耐圧防爆構造“d”

(EPL Gb)の電気機器。

WOKAITERT SARL

TYPE NT 3

Ex d II(NH

3

) Gb

代替表示  Ex db II(NH

3

)

No. 6549

MNO 02.3102

……………

……………

グループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で最高表面温度が 120  ℃未満の樹脂充てん

防爆方式“ma”

(EPL Da)の電気機器。

ABC company

Type RST

Serial No. 123456

Ex ma IIIC T120  ℃ Da

代替表示  Ex ma IIIC T120 ℃

IP68

N.A.  01.9999

……………

……………

グループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で最高表面温度が 120  ℃未満の本質安全防

爆方式“ia”

(EPL Da)の電気機器。

ABC company

Type XYZ

Serial No. 123456

Ex ia IIIC T120  ℃ Da

代替表示   Ex ia IIIC T120 ℃

IP20

N.A.  01.9999

……………

……………

グループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で最高表面温度が 120  ℃未満の内圧防爆方

式“p”

(EPL Db)の電気機器。


61

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

ABC company

Type KLM

Serial No. 123456

Ex p IIIC T120  ℃ Db

代替表示   Ex pb IIIC T120 ℃

IP65

N.A.  01.9999

……………

……………

グループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で最高表面温度が 120  ℃未満及び 500 mm の

粉じんたい積層で試験するとき,320  ℃未満の容器による防爆方式“t”

(EPL Db)の電気機器。

ABC company

Type RST

Serial No. 987654

Ex t IIIC T225  ℃  T

500

 320  ℃ Db

代替表示   Ex tb IIIC T225 ℃  T

500

 320  ℃

IP65

N.A.  02.1111

……………

……………

グループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で−40∼+120  ℃の広範囲の周囲温度で最高

表面温度が 175  ℃未満の容器による防爆方式“t”

(EPL Db)の電気機器。

ABC company

Type RST

Serial No. 987654

Ex t IIIC T175  ℃ Db

代替表示   Ex tb IIIC T175 ℃

IP65

−40  ℃≦T

amb

≦120  ℃

N.A.  02.1111

……………

……………

グループ IIC 爆発性ガス雰囲気用で最高表面温度が 135  ℃未満の樹脂充てん防爆方式“ma”

(EPL Ga)

とグループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で最高表面温度が 120  ℃未満の樹脂充てん

防爆方式“ma”

(EPL Da)とをもつ電気機器で,かつ,単一の認証書が作成される場合。

ABC company

Type RST

Serial No. 123456

Ex ma IIC T4 Ga

代替表示   Ex ma IIC T4

Ex ma IIIC T120  ℃ Da

代替表示   Ex ma IIIC T120 ℃


62

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

IP67

N.A.  01.9999

……………

……………

グループ IIC 爆発性ガス雰囲気用で最高表面温度が 135  ℃未満の樹脂充てん防爆方式“ma”

(EPL Ga)

とグループ IIIC の導電性粉じんを含む爆発性粉じん雰囲気用で最高表面温度が 120  ℃未満の樹脂充てん

防爆方式“ma”

(EPL Da)をもつ電気機器で,かつ,二つの独立した認証書が作成される場合。

ABC company

Type RST

Serial No. 123456

Ex ma IIC T4 Ga

代替表示   Ex ma IIC T4

N.A.  01.1111

Ex ma IIIC T120  ℃ Da

 代替表示   Ex ma IIIC T120 ℃

IP54

N.B.  01.9999

……………

……………

30  取扱説明書 
30.1  一般事項

箇条 24 の規定によって作成する文書は,最低限次の事項を記載する取扱説明を含めなければならない。

・  製造番号以外の電気機器が表示するデータ(情報)

(箇条 29 参照)の要約及び保守を容易にする適切

な追加情報(例えば,輸入者,修理業者の住所など)

・  次に示す安全に対する取扱説明など

−  運転

−  使用

−  組立て及び分解

−  保守,分解点検及び修理

−  据付け

−  調整

・  必要な場合,訓練説明

・  電気機器が予測運転条件下において,対象区域で安全に使用できるかどうかについて決定し得る詳細

・  電気的パラメータ・圧力パラメータ,最高表面温度及びその他の限界値

・  該当する場合,29.2 e)の規定に従った,特定の使用条件

・  該当する場合,経験によって起こり得る誤使用の詳細を含む特別な使用条件

・  必要な場合,電気機器に合う工具の重要な特性

・  電気機器が適合すると宣言する,発行日を含む規格のリスト。この規格の要求事項を満たすために認

証書が使用可能


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

30.2  電池

使用者が容器内の単電池又は電池を交換する必要がある場合,23.11 の規定によって,正しく交換できる

ようにするため,該当するパラメータを,更に製造業者の名称並びに部品番号か,又は電気化学システム,

公称電圧及び定格容量を,取扱説明書中に含めなければならない。


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C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

附属書 A

規定)

ケーブルグランドに対する補足要求事項

A.1  一般事項

この附属書は,ケーブルグランドの構造,試験及び表示の補足要求事項について規定する。さらに,箇

条 に規定する各防爆構造(防爆方式)の規格によって補足又は修正される場合がある。

注記  引込部に適合するケーブルの最小直径は,製造業者が指定する。使用者は,ケーブルグランド

の中で使用するために選定したケーブルの最小寸法が,公差を考慮に入れてこれらの指定値と

等しいかそれ以上になるように配慮する必要がある。

A.2  構造に関する要件 
A.2.1  ケーブルシーリング

ケーブルとグランド本体との間のケーブルシーリングは,次の手段のうちのいずれかによる(

図 A.1 

照)

−  弾性体のシールリング(パッキン)

−  金属製又は複合体のシールリング

−  充てんコンパウンド

ケーブルシーリングは,単一の材料又は複数の材料を組み合わせて作ることができる。これは,関連す

るケーブルの形状に適したものでなければならない。

注記 1  金属製又は複合体のシールリングの材料を選定する場合,6.1 の注記 を考慮する。

注記 2  容器の防爆性能は,ケーブルの内部構造に左右されることがある。

記号 
 1

シールリング(パッキン) 5

充てんコンパウンド

 2

グランド本体 6

ガスケット(必要な場合)

 3

圧縮エレメント(パッキングランド) 7

コンパウンド保持エレメント

 4

ケーブル

図 A.1−ケーブルグランドに関する用語の図示


65

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

A.2.2  充てんコンパウンド

充てんコンパウンドとして使用する材料は,固着用材料に対する箇条 12 に適合するものでなければなら

ない。

A.2.3  引留め機能 
A.2.3.1  一般事項

ケーブルグランドは,ケーブルを引き留めることによって,それに加わる引張り又はねじりの力が接続

部に伝わらないようにする。引留め機能をもたせるには,引留め機能装置,シールリング,又は充てんコ

ンパウンドを使用することによって達成できる。どの引留め機能を使用する場合でも,A.3 に規定する形

式試験に適合するものを使用しなければならない。

A.2.3.2  グループ II 又は III のケーブルグランド

グループ II 又は III の電気機器のケーブルグランドが A.3 に規定する値の 25 %に減じた値の引留め試験

に合格する場合,引留め機能装置なしでもこの附属書に適合するとして受け入れられる。その場合,文書

には,そのようなケーブルグランドは十分な引留め機能を備えないかもしれないこと,及び使用者は引張

り及びねじりの力が接続部に伝わらないようにケーブルに追加の引留め機能をもたせなければならないこ

とを明確に記載しなければならない。そのようなケーブルグランドは,29.2 e)の規定によってこの特定の

使用条件を示すために記号“X”を表示する。

A.2.4  ケーブルの引込み 
A.2.4.1  鋭いエッジ

ケーブルグランドは,ケーブルをきず付けるような鋭い縁があってはならない。

A.2.4.2  引込部

可とうケーブルの場合,引込部の先端には 75 度以上の角度で丸み(R)をもったエッジとしなければな

らない。その半径 は,引込部に適用できる最大ケーブル直径の 1/4 以上とする。ただし,3 mm を超える

必要はない(

図 A.2 参照)。

図 A.2−可とうケーブルの引込点のエッジの丸み(R

A.2.5  工具による取外し

ケーブルグランドは,

据付け後,

工具を使って取外し又は分解ができるように設計しなければならない。


66

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

A.2.6  固定

ケーブルグランドを電気機器の容器に固定する手段は,A.3 に規定する引留め機能試験及び衝撃に対す

る機械的試験を行ったとき,ケーブルグランドを保持することができなければならない。

A.2.7  保護等級

ケーブルグランドは,箇条 30 に規定する取扱説明書によって取り付けるとき,取り付けられる容器と共

に,容器に対して要求される保護等級と同じでなければならない。

保護等級(IP)の表示をもつケーブルグランドは,A.3.4 の規定によって試験を実施する。

A.3  形式試験 
A.3.1  無がい装ケーブル及び編組ケーブルの引留め機能試験 
A.3.1.1  シールリングによる引留め機能をもつケーブルグランド

引留め機能試験は,

ケーブルグランドの各形式及び寸法について二つのシールリングを使って実施する。

一つは最小許容直径のケーブルに等しいもの,もう一つは最大許容直径のケーブルに等しいものとする。

円形ケーブル用の弾性体シールリングの場合,各リングはケーブルグランドの製造業者が指定するリン

グに許容された最小直径のケーブルに等しい,表面粗さが 1.6  μm の Ra で,きれいな乾いた,及び磨いた

円筒状の軟鋼又はステンレス鋼の丸棒のサンプルに取り付ける。

円形でないケーブルの場合,各形式・寸法・形状のケーブル用リングは,ケーブルグランドの製造業者

が指定するサイズに等しい寸法の,乾いた,きれいなケーブルに取り付ける。そのようなケーブルグラン

ドには,この特定の使用条件を示すために,29.2 e)に従って記号“X”を表示する。

金属シースケーブルの場合,各サイズのケーブル用リングは,ケーブルグランドの製造業者が指定する

シースの材料及び寸法に等しい寸法の乾いた,きれいなケーブルサンプルに取り付ける。そのようなケー

ブルグランドは,この特定の使用条件を示すために,29.2 e)に従って記号“X”を表示する。

金属製のシールリングの場合,各リングはケーブルグランドの製造業者が指定するリングだけに許容さ

れる最小直径のケーブルに等しい,表面粗さが 1.6  μm の Ra で,きれいな乾いた,及び磨いた円筒状の金

属の丸棒のサンプルに取り付ける。

丸棒又はケーブルが付いているシールリングは,ケーブルグランドに取り付ける。次に,

(ねじで取り付

けたフランジ付き圧縮エレメントの場合)ねじにトルクをかけ,

(ねじ込み式の圧縮エレメントの場合)ナ

ットにトルクを加えて丸棒又はケーブルの滑りを防止するシールリングを圧縮する。

完全な状態のケーブルグランド及び丸棒組立品は,その後,該当する場合,熱的耐久試験を実施する。

製造業者が別に規定しない限り最高使用温度は 75 ℃とする。

注記 1  使用温度 75  ℃は,分岐点及び引込点の温度の中央値である。

注記 2  金属のシールリング及び金属部品だけを用いるケーブルグランドは,熱的耐久試験の必要は

ない。

シールリングは,ケーブル又は丸棒に次の値の力(単位:N)を加えたとき,滑りを防止できなければ

ならない。

−  円形ケーブル用に設計したケーブルグランドの場合,丸棒又はケーブルの直径(mm)の値の 20 倍

−  円形でないケーブル用に設計したケーブルグランドの場合,ケーブルの全周(mm)の値の 6 倍

引っ張る方向が水平方向ではない場合,丸棒及び関連部品の質量を相殺するために力の加え方を調整す

る。


67

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

編組ケーブル用のケーブルグランドの場合,この引留め機能試験は,ケーブルの編組部分の強度ではな

く,ケーブルを引き留めるケーブルグランドの有効性を証明することを目的としている。編組ケーブルに

ついて試験を実施するとき,編組を引き留めてはならない。

試験条件及び受入れ基準は,A.3.1.4 による。

注記 3  上記のトルク値は,試験に先立って実験によって決定するか,又はケーブルグランドの製造

業者が提示してもよい。

A.3.1.2  充てんコンパウンドによる引留め機能をもつケーブルグランド

引留め機能試験は,きれいな乾いたケーブル又は金属の丸棒を用いて,二つのサンプルを用いて実施す

る。一つは最小許容寸法に等しく,もう一つは最大許容寸法に等しくする。

試験の前にケーブルグランドの製造業者が作成した説明書に従って準備し,充てんコンパウンドをすき

間に充てんし,硬化させる。

完全な状態のケーブルグランド及び丸棒の組立品は,その後,熱的耐久試験を実施する。製造業者が別

に指定しない限り最高使用温度は 75  ℃とする。

注記  使用温度 75  ℃は,分岐点及び引込点の温度の中央値である。

コンパウンドは,ケーブルに次の値の力(単位:N)を加えたとき,滑りを防止できなければならない。

−  円形ケーブル用に設計したケーブルグランドの場合,ケーブルサンプルの直径(mm)の値の 20 倍

−  円形でないケーブル用に設計したケーブルグランドの場合,ケーブルサンプルの全周(mm)の値の 6

編組ケーブル用ケーブルグランドの場合,この引留め機能試験は,ケーブルの編組部分の強度ではなく

て,ケーブルを引き留めるケーブルグランドの有効性を証明することを目的としている。ケーブルグラン

ドの設計が編組をコンパウンドで囲むようなものである場合には,コンパウンドと編組との接触はこの試

験の場合,最小限にしなければならない。

試験条件及び受入れ基準は,A.3.1.4 による。

A.3.1.3  引留め装置による引留め機能をもつケーブルグランド

引留め機能試験は,各形式及び各寸法のケーブルグランドについて,許容する様々な寸法の各種のケー

ブルグランド引留め機能装置に対して実施する。

各引留め機能装置は,ケーブルグランドの製造業者が指定する装置内で許容する寸法で,きれいな乾い

たケーブルのサンプルに取り付ける。必要なシールリングをもつ引留め機能装置及びケーブルグランドの

製造業者が指定するその引留め装置内で許容する最大寸法のケーブルをケーブルグランドに取り付ける。

ケーブルグランドは,必要なシールリングを圧縮させ,引留め機能装置を締め付けながら組み立てる。試

験手順は,A.3.1.1 によって実施する。その後,ケーブルグランドの製造業者が指定するその引留め装置内

で許容する最小寸法のケーブルについて繰り返す。

編組ケーブル用のケーブルグランドの場合,この引留め機能試験は,ケーブルの編組部分の強度ではな

く,ケーブルを引き留めるケーブルグランドの有効性を証明することを目的としている。編組ケーブルに

ついて試験を実施するとき,編組を引き留めてはならない。

A.3.1.4  引張試験

A.3.1.1A.3.1.3 において準備した試験サンプルは,A.3.1.1 又は A.3.1.2 に示す値に等しい一定の引張力

を 6 時間以上加える。試験の周囲温度は,20±5  ℃とする。

シールリング,充てんコンパウンド又は引留め機能装置によって確保される引留め機能は,丸棒又はケ


68

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

ーブルサンプルの滑りが 6 mm 以下でなければならない。

A.3.1.5  機械的強度

引張試験の後にケーブルグランドを引張試験機から取り外し,必要に応じて次に示す a)∼c)の試験及び

検査を実施する。

a)  シールリング又は引留め機能装置による引留め機能をもつケーブルグランドの場合,滑りを防止する

ために必要な値の 1.5  倍以上のトルクをねじ又はナット(いずれか該当するもの)に加えて機械的強

度試験を実施する。次にケーブル引込部を取り外し,各部品を調べる。ケーブルグランドの機械的強

度は,防爆構造に影響する変形が生じていないとき適合とみなす。ただし,シールリングの変形は無

視してもよい。

b)  非金属材料のケーブルグランドの場合,ねじ部が一時的な変形によって規定の締付けトルクが得られ

ないことがあり得る。明確な損傷が見当たらない場合,A.3.1.4 の引張試験を調整なしに実施できれば,

そのケーブルグランドは,試験に合格とみなす。

c)  充てんコンパウンドによって引留め機能をもつケーブルグランドの場合,充てんコンパウンドにでき

る限りきずを付けないでグランドを取り外す。検査において,コンパウンドに防爆構造に影響を及ぼ

すような物理的又は目に見える損傷があってはならない。

A.3.2  がい装ケーブルの引留め機能試験 
A.3.2.1  がい装をグランド内の引留め機能装置によって引き留める場合の引留め機能試験

グランドの各形式及び寸法に対して規定される最小寸法のがい装ケーブルのサンプルを用いて試験を実

施する。ケーブルグランドの引留め装置にがい装ケーブルのサンプルを取り付ける。その後,引留め機能

装置を圧縮し,がい装の滑りを防止するために,

(フランジ付き引留め装置の場合は)ねじ,又は(ねじ込

み式引留め装置の場合は)ナットにトルクを加える。

完全な状態のケーブルグランド及びがい装ケーブルは,その後,熱的耐久試験を行う。製造業者が別に

指定しない限り最高使用温度は 75  ℃とする。

注記 1  使用温度 75  ℃は,分岐点及び引込点の温度の中央値である。

注記 2  金属のシールリング及び金属部品だけを用いるケーブルグランドは,熱的耐久試験の必要は

ない。次の値の力(単位:N)をがい装に加えたとき,引留め機能装置はがい装の滑りを防

止することが望ましい。

−  グループ I の電気機器の場合,がい装を含めたケーブルの直径(mm)の値の 80 倍

−  グループ II 又は III の電気機器の場合,がい装を含めたケーブルの直径(mm)の値の 20

注記 3  上記のトルクの値は,試験に先立って実験で測定することもできるが,ケーブル引込部の製

造業者が提示してもよい。

A.3.2.1.1  引張試験

試験サンプルは,A.3.2.1 に規定する値と同じ一定の引張力を 120±10 秒間加える。試験は,周囲温度 20

±5  ℃で実施する。

引留め機能装置によって保証される引留め機能は,

がい装の滑りが実際上無視できる場合に適合とする。

A.3.2.1.2  機械的強度

ねじ及びナットを取り付けている場合は,A.3.2.1.1 の値の 1.5 倍以上の値で締め付け,その後,ケーブ

ルグランドを取り外す。

機械的強度は,

防爆構造に影響を与えるような変形が生じない場合に適合とする。


69

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

A.3.2.2  がい装がグランド内の引留め装置によって引き留められていない場合の引留め機能試験

ケーブルグランドは,A.3.1 に規定する無がい装ケーブルと同様に取り扱う。

A.3.3  耐衝撃性に対する形式試験

26.4.2 の試験の場合,ケーブルグランドは,規定の最小のケーブルを取り付けて試験する。

試験のために,ケーブルグランドはしっかりと固定した鋼板に固定するか,又はケーブルグランドの製

造業者が指定したとおりに固定して試験を行う。ねじ付きケーブルグランドを固定するときに加えるトル

クは,A.3.2.1 の規定による。

A.3.4  ケーブルグランドの保護等級(IP)に対する試験

試験は,

ケーブルグランドの各形式に対する種々の許容サイズのケーブルシールリングの一つを用いて,

次に示す JIS C 0920 の規定によって実施する。

−  グループ I:

IP54 以上

−  グループ II:

IP54 以上

−  グループ III:

EPL Da−IP6X 以上

−  グループ III:

EPL Db−IP6X 以上

−  グループ IIIC: EPL

Dc−IP6X 以上

−  グループ IIIA 又は IIIB:EPL Dc−IP5X 以上

密封試験の場合,各シールリングは,きれいな乾いたケーブルサンプルか,又はケーブルグランドの製

造業者が指定するリングに許容される最小直径のケーブルに等しい,表面粗さが 1.6  μm の Ra,きれいな

乾いた,及び磨いた金属の丸棒に取り付ける。この試験では,ケーブル又は丸棒のケーブルグランドは,

グランドと容器との間のインタフェースの密封方法が試験結果を損なわないように適切な容器に確実に固

定した後,試験を実施する。

A.4  表示 
A.4.1  ケーブルグランドの表示

ケーブルグランドは,安全増防爆構造“e”を含めて 29.2 の規定によって表示する。また,ねじを切っ

た引込部の場合,ねじの種類及びサイズを表示する。

注記 1  耐圧防爆構造“d”のケーブルグランドに対する追加の規定は,JIS C 60079-1 による。

注記 2  防爆方式“t”のケーブルグランドに対する追加の規定は,IEC 60079-31 による。

表示スペースが限られている場合,29.9 に規定する簡略化した表示に対する規定を適用してもよい。

A.4.2  ケーブルシールリングの表示

多くのリングの寸法を認めるケーブルグランドのケーブルシールリングは,許容するケーブルの最小及

び最大直径(mm)を表示する。

ケーブルシールリングを金属座金で止める場合は,表示を座金に付けてもよい。

ケーブルシールリングは,リングがケーブルグランドに合うかどうかを使用者が判断できるように識別

表示する。

グランド及びリングを−20∼+80  ℃の温度範囲外の運転温度で使用することを意図する場合,温度範囲

を表示する。


70

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

附属書 B

規定)

Ex

コンポーネントに対する要求事項の一覧表

Ex コンポーネントは,表 B.1 に規定する箇条の要求事項に適合しなければならない。 

表 B.1Ex コンポーネントが適合しなければならない箇条

箇条

適用の可否

留意点

1

適用する

適用しない

ただし,使用温度限度を指定する。

6.1 

適用する

6.2 

適用しない

6.3 

適用しない

6.4 

適用しない

6.5 

適用する

6.6 

適用する

7.1 

適用する

7.1.4 

適用する

注記 参照

7.3 

適用する

外部の場合(

注記 参照)

7.4 

適用する

外部の場合(

注記 参照)

7.5 

適用する

外部の場合(

注記 参照)

8

適用する

9.1 

適用する

9.2 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

9.3 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

10 

適用する

11 

適用する

12 

適用する

13 

適用する

14 

適用する

15.1.1 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

15.1.2 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

15.2 

適用する

15.3 

適用する

15.4 

適用する

15.5 

適用する

16 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

17 

適用しない

電気機器の容器以外

18 

適用する

19 

適用する

20 

適用する

21 

適用する

22.1 

適用する

22.2 

適用しない

23 

適用する

24 

適用する


71

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

表 B.1Ex コンポーネントが適合しなければならない箇条(続き)

箇条

適用の可否

留意点

25 

適用する

26.1 

適用する

26.2 

適用しない

26.3 

適用する

26.4 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

26.5 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

26.5.1 

適用しない

26.5.2 

適用する

最高温度を指定する場合

26.5.3 

適用する

“小形コンポーネント”緩和が使用されている場合

26.6 

適用する

26.7 

適用する

最高温度を指定する場合

26.8 

適用する

26.9 

適用する

26.10 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

26.11 

適用する

ただし,グループ I の電気機器の容器である場合だけ

26.12 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

26.13 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

26.14 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

26.15 

適用する

ただし,電気機器の容器である場合だけ

27 

適用する

28 

適用する

29.1 

適用する Ex コンポーネントに表示が必要である。

29.2 

適用しない

29.3 

適用する

注記 参照

29.4 

適用する

注記 参照

29.5 

適用する

29.6 

適用する

29.7 

適用する

29.8 

適用する

29.9 

適用する

29.10 

適用する

29.11 

適用しない

29.12 

適用する

29.13 

適用する

29.14 

適用しない

30 

適用する

注記 1  これらの規定は,他の容器に設置されるコンポーネントに適用される状況を考慮す

ることが必要である。

注記 2  温度等級は,Ex コンポーネントには適用しない。


72

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

附属書 C 

参考)

衝撃強度試験装置の一例

記号 
 1

調整ピン 5

鋼製のおもり 1 kg

 2

プラスチック製ガイドチューブ 6

焼入れ鋼でできた直径 25 mm の衝撃ヘッド

 3

試験片

h

:落下高さ

 4

鋼製ベース(質量は 20 kg 以上)

図 C.1−衝撃強度試験装置の一例


73

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

附属書 D 

参考)

Ex

電気機器の“機器の保護レベル(EPL)”を含む

代替リスク評価方法の紹介

この附属書は,機器の保護レベル(EPL)を含むリスク評価方法の考え方について説明する。この EPL

は,現在の Ex 電気機器の選定方法への代替手段の適用を可能にするために導入している。

D.1  歴史的背景

すべての防爆構造が発火を起こす条件の可能性に対して同じレベルの保証を必ずしも提供しないことが

歴史的に認識されている。設置について規定する規格の JIS C 60079-14 は,爆発性雰囲気の発生が頻繁で

あればあるほど活発な発火源の可能性に対して必要となる安全度はより高いという統計的根拠に基づいて

特定の防爆構造(防爆方式)を特定の危険度区域(ゾーン)に割り当てている。

(通常,鉱山を除く。

)危険区域は,危険度によって危険度区域(ゾーン)に区分する。危険度は,爆発

性雰囲気の発生する確率に準拠して定義する。一般に,爆発が起こり得る可能性との因果関係には,材料

の毒性といった他の要因は考慮しない。真のリスク評価は,すべての要因を考慮する。

各危険度区域(ゾーン)への電気機器の適用については,歴史的に防爆構造(防爆方式)に基づいて選

定している。場合によって,防爆構造(防爆方式)は,やはり歴史的に危険度区域(ゾーン)に相関関係

がある異なる防爆レベルに分けられる。例えば,本質安全防爆構造は“ia”及び“ib”の防爆レベルに分け

られる。樹脂充てん防爆構造“m”の規格は,

“ma”及び“mb”の二つの防爆レベルを含む。

以前は,電気機器の選定を規定する規格は,電気機器の防爆構造と電気機器を使用する危険度区域(ゾ

ーン)との間に確実なつながりを与えた。以前から指摘されたように,IEC 規格(又は JIS)における防

爆システムでは,万が一爆発が発生しても,それらは潜在的な結果としてしか考えられなかった。

しかし,プラント・オペレータは,しばしばこの欠落(省略)部分を補うために危険度区域(ゾーン)

を拡大(又は制限)することに関して直観的に決定をすることがある。典型的な例では,海底油田の石油

生産プラットフォームの危険度区域(ゾーン)2 区域の“危険度区域(ゾーン)1 防爆構造”ナビゲーショ

ン電気機器の設備である。その結果,ナビゲーション電気機器は全く想定しない長期のガス放出が生じた

ままでも機能を果たし得る。その他,爆発することができる量の合計のガスの量が少なく,かつ,その爆

発から生命及び財産への危険が無視できるほど小さい場合,それが危険度区域(ゾーン)1 にあっても,

“危

険度区域(ゾーン)2 防爆構造(防爆方式)

”の電動機を備えたポンプを遠隔で運転する方が,より安全と

なり,小さなポンプ場の所有者にとってはより合理的である。

危険度区域(ゾーン)0 に使用することを意図する電気機器に適用される,追加の要件を導入した IEC 

60079-26 の第 1 版の発行によって状況はより複雑になった。これより以前は,Ex ia は危険度区域(ゾーン)

0 に受け入れられる唯一の技術であると考えられていた。

これらの固有の発火の危険度によってすべての製品を識別し表示することが有益であることが認識され

ている。これは電気機器の選定をより容易にし,危険度の評価方法を該当する場合よりも適切に適用でき

るようにする。

これによって電気機器の選定をより容易にし,妥当なリスク評価方法をより適切に適用できるようにす

ることができる。


74

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

D.2  一般事項

Ex 電気機器の適用に対するリスク評価方法は,電気機器を危険度区域(ゾーン)にリンクする現在の規

格で,かつ,比較的柔軟性に欠ける方法に対する代替方法として導入された。これを容易にする目的で,

どの方式の防爆構造が使用されても電気機器の固有の発火の危険度を明確に示すために機器の保護レベル

を指定するシステムが導入された。

この機器の保護レベルを指定するシステムを,次に示す。

D.2.1  爆発性坑内ガスの発生しやすい鉱山(グループ I) 
D.2.1.1  EPL Ma

通常運転中,予測される機能不全又はまれな機能不全において,また,ガスの発生中に通電状態のまま

であっても着火源になり得ないほど十分な安全性をもつ“極めて高い”保護レベルの,爆発性ガスの影響

を受けやすい鉱山用の電気機器。

注記  通常,通信回路及びガス検出装置は,Ma に対する要件を満たすように作る。例えば,Ex ia  の

電話器の回路。

D.2.1.2  EPL Mb

通常運転中,ガスの発生と電気機器の電源遮断時間との間における予測される機能不全において着火源

になり得ないほど十分な安全性をもつ“高い”保護レベルの,爆発性ガスの影響を受けやすい鉱山用の電

気機器。

注記  通常,グループ I の電気機器は,Mb に対する要件を満たすように作られる。例えば,Ex d の

電動機,Ex d のスイッチギア。

D.2.2  ガス(グループ II) 
D.2.2.1  EPL Ga

通常運転中,予測される機能不全又はまれな機能不全において着火源とならない“極めて高い”保護レ

ベルの,爆発性ガス雰囲気用の電気機器。

D.2.2.2  EPL Gb

通常運転中,予測される機能不全において着火源とならない“高い”保護レベルの,爆発性ガス雰囲気

用の電気機器。

注記  大多数の標準品の保護概念が,この装置設備の保護レベル内の電気機器である。

D.2.2.3  EPL Gc

通常運転中,着火源とならないが,規則的な事象が予測される場合(例えば,ランプ切れの場合)

,着火

源にならないことを保証するために何らかの追加的な保護をもつ“少し高い”保護レベルの,爆発性粉じ

ん雰囲気用の電気機器。

注記  通常,これは Ex n の電気機器。

D.2.3  粉じん(グループ III) 
D.2.3.1  EPL Da

通常運転中,予測される機能不全中又はまれな機能不全において着火源とならない“極めて高い”保護

レベルの,爆発性粉じん雰囲気用の電気機器。

D.2.3.2  EPL Db

通常運転中,予測される機能不全において着火源とならない“高い”保護レベルの,爆発性粉じん雰囲

気用の電気機器。


75

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

D.2.3.3  EPL Dc

通常運転中,着火源とならないが,規則的な事象が予測される場合(例えば,ランプ切れの場合)

,着火

源にならないことを保証するために何らかの追加的な保護をもつ“少し高い”保護レベルの,爆発性粉じ

ん雰囲気用の電気機器。

ほとんどの状況では,爆発による典型的な潜在的結果のため,次の危険度区域(ゾーン)中における電

気機器の使用に適用することを意図する[危険度区域(ゾーン)の概念が一般的に当てはまらないとされ

る爆発性ガスの影響を受けやすい鉱山用には直接的には適用しない。

表 D.1 を参照。

表 D.1EPL とゾーンの従来との関係(追加リスク評価なし)

機器の保護レベル

危険度区域(ゾーン)

Ga 0 
Gb 1 
Gc 2 
Da 20

Db 21

Dc 22

D.3  供給される発火リスク保護

電気機器の多様な保護レベルは,保護レベルに対して製造業者が指定する動作のパラメータに合わせて

一致して機能しなければならない。

表 D.2 を参照。

表 D.2−提供される発火のリスク及び保護の説明

機器の保護のレベル

提供される

保護

グループ

保護の性能

運転状態

Ma

極めて高い

グループ I

二つの機能不全が互いに無関係に
起きるときでも保護又は安全の二

つの独立した手段。

爆発性雰囲気が存在するとき,電
気機器は作動したままである。

Ga

極めて高い

グループ II

二つの機能不全が互いに無関係に

起きるときでも保護又は安全の二
つの独立した手段。

電気機器は危険度区域(ゾーン)
0,1 及び 2 で動作し続ける。

Da

極めて高い

グループ III

二つの機能不全が互いに無関係に
起きるときでも保護又は安全の二
つの独立した手段。

電気機器は危険度区域(ゾーン)
20,21 及び 22 で動作し続ける。

Mb

高い

グループ I

通常運転及び過酷な運転条件にも
適している。

爆発性雰囲気が存在するとき,電
気機器の電源は遮断される。

Gb

高い

グループ II

通常運転及び頻繁に発生するじょ
う(擾)乱又は機能不全が通常運

転において考慮される電気機器に
適している。

電気機器は危険度区域(ゾーン) 
1 及び 2 で動作し続ける。

Db

高い

グループ III

通常運転及び頻繁に発生するじょ
う(擾)乱又は機能不全が通常運
転において考慮される電気機器に

適している。

電気機器は危険度区域(ゾーン)
21 及び 22 で動作し続ける。

Gc

少し高い

グループ II

通常運転に適している。

電気機器は危険度区域(ゾーン)
2 で動作し続ける。

Dc

少し高い

グループ III

通常運転に適している。

電気機器は危険度区域(ゾーン) 
22 で動作し続ける。


76

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

D.4  実行

IEC 60079-14 の第 4 版(IEC 61241-14 の元の要件を含む。)は,“リスク評価”のシステムを可能にする

ために,電気機器の選定に対する代替方法として EPL を導入している。JIS C 60079-10 及び IEC 61241-10

の中に参照事項も含まれている。

注記  JIS C 60079-14:2008 は,IEC 60079-14 の第 3 版を基礎としている。

追加の表示及び既存の防爆構造の相関関係は,次の JIS 又は IEC 規格の改正版に導入されつつある。

・  JIS C 60079-0IEC 61241-0 の元の要件を含む。

・  JIS C 60079-1

・  JIS C 60079-2IEC 61241-4 の元の要件を含む。

・  IEC 60079-5

・  JIS C 60079-6

・  JIS C 60079-7

・  JIS C 60079-11IEC 61241-11 の元の要件を含む。

・  JIS C 60079-15

・  JIS C 60079-18IEC 61241-18 の元の要件を含む。

・  IEC 60079-26

・  IEC 60079-28

爆発性ガス雰囲気に対する防爆構造の場合,EPL は追加の表示を必要とする。爆発性粉じん雰囲気の場

合,電気機器上に危険度区域(ゾーン)を表示する現在のシステムは,EPL の表示に取って代わりつつあ

る。


77

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

附属書 E

参考)

インバータ電源の電動機

電動機とインバータとは,通常,一つのシステムとして評価することが求められる。電動機は,インバ

ータから電力を供給されて可変速度及び負荷で運転するとき,指定の速度及びトルク範囲で特定のインバ

ータ(及び用いられる場合は,出力フィルタ)での温度的性能を証明することが必要である。これは,形

式試験及び計算の組合せによって行う必要がある。

使用する特定の方法は,防爆構造(防爆方式)の特定の規格に示される。

注記 1  電動機とインバータとの組合せによっては試験をすることが難しいことがあるので,特性の

比較を条件として,類似のインバータを用いて試験してもよい。

注記 2  製造業者,使用者及び設置業者との間で協議を行う中で,追加する要因を更に考慮する必要

がある。使用者が追加する出力フィルタ(すなわち,リアクトル)が,インバータと電動機

(その両方が,電動機の入力電圧に影響し,付加的に電動機の発熱を起こすことがある。

)と

の間の配線ケーブルの長さによる要因を解消するための対策の例である。

一般的に,幾つかの防爆構造に対しては,保護装置を使用することが必要である。

この保護装置は,文書で明示する必要があり,有効性を試験又は計算によって証明する必要がある。

注記 3  インバータの高周波スイッチングは,巻線又はケーブルの立上り時間の早い電圧ストレスを

与え得るので,着火源につながる可能性がある。防爆構造(防爆方式)によってこの電圧ス

トレスの効果を検討することが必要である。場合によって,インバータの後に追加の出力フ

ィルタを加えることが必要となる。

電動機の文書には,インバータと組み合わせて使用する場合に必要なパラメータ及び条件を明示する必

要がある。

注記 4  軸電流には,特別な考慮を必要とする。実現可能な解決方法は,絶縁軸受を単独で使用する

か,又はコモンモード電圧及び/又は dv/dt 低減フィルタと組み合わせて使用する。IEC/TS 

60034-17 及び IEC/TS 60034-25 に詳細な情報が示されている。


78

C 60079-0

:2010 (IEC 60079-0:2007)

参考文献  JIS C 60079-10  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 10 部:危険区域の分類

注記  対応国際規格:IEC 60079-10,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 10:

Classification of hazardous areas(IDT)

JIS C 60079-14  爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第 14 部:危険区域内の電気設備(鉱

山以外)

注記  対応国際規格:IEC 60079-14,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 14:

Electrical installations in hazardous areas (other than mines)(IDT)

JIS Q 17000  適合性評価−用語及び一般原則

注記  対応国際規格:ISO/IEC 17000,Conformity assessment−Vocabulary and general principles

(IDT)

IEC/TS 60034-17,Rotating electrical machines−Part 17: Cage induction motors when fed from

converters−Application guide

IEC/TS 60034-25,Rotating electrical machines−Part 25: Guidance for the design and performance of

a.c. motors specifically designed for converter supply

IEC/TR 60079-12,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 12: Classification of

mixtures of gases of vapours with air according to their maximum experimental safe gaps and

minimum igniting currents

IEC 60079-17,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 17: Inspection and

maintenance of electrical installations in hazardous areas (other than mines)

IEC 60079-19,Explosive atmospheres−Part 19: Equipment repair, overhaul and reclamation

IEC/TR 60079-20,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 20: Data for flammable

gases and vapours, relating to the use of electrical apparatus

IEC 60079-27,Electrical apparatus for explosive gas atmospheres−Part 27: Fieldbus intrinsically safe

concept (FISCO)and fieldbus non-incendive concept (FNICO)

IEC 61241-2-1:1994,Electrical apparatus for use in the presence of combustible dust−Part 2: Test

methods−Section 1: Methods for determining the minimum ignition temperatures of dust

IEC/TS 61241-2-2,Electrical apparatus for use in the presence of combustible dust−Part 2:Test

methods−Section 2:Method for determining the electrical resistivity of dust in layers

IEC 61241-14,Electrical apparatus for use in the presence of combustible dust−Part 14: Selection and

installation

ISO 4225: 1994,Air quality−General aspects−Vocabulary

CLC/TR 50427,Assessment of inadvertent ignition of flammable atmospheres by radio-frequency

radiation−Guide