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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 6480-1994 

プリント配線板用銅張積層板通則 

General rules of copper-clad laminates for printed wiring boards 

1. 適用範囲 この規格は,プリント配線板用銅張積層板及び多層プリント配線板用銅張積層板(以下,

総称して銅張積層板という。)の種類,性能,表示などを定める場合の基準について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS C 5603 プリント回路用語 

JIS C 6481 プリント配線板用銅張積層板試験方法 

JIS C 6511 プリント配線板用銅はく試験方法 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 5603の規定による。 

3. 形名 

3.1 

形名の構成 形名の構成は,次の配列による。 

 
 
 
 
 

例 

3.2 

記号 

3.2.1 

銅張積層板の種類 プリント配線板用銅張積層板の種類を表す記号は,英大文字のFCLとし,多

層プリント配線板用銅張積層板を表す記号は,英大文字のTCLとする。 

3.2.2 

基材と樹脂及び特性 基材と樹脂及び特性を表す記号は,単一基材は2英大文字と1数字で表し,

複合基材は3英大文字と1数字で表し,耐燃性のものは,特性の記号の数字の後に英大文字Fを付け,表

1による。 

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C 6480-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 基材と樹脂及び特性 

銅張積層
板の種類 

基材と樹
脂の記号 

特性の記
号 

基材と樹脂 

特性(1) 

参考 

(関連規格) 

FCL 

PP 

7, 7F 

紙基材フェノール樹脂 

絶縁抵抗109Ω以上 

JIS C 6485 

5, 5F 

絶縁抵抗1010Ω以上 

3, 3F 

絶縁抵抗1011Ω以上 

PE 

1F 

紙基材エポキシ樹脂 

絶縁抵抗1011Ω以上 

JIS C 6482 

SE 

1, 1F 

合成繊維布基材エポキシ樹
脂 

絶縁抵抗5×1011Ω以上 

JIS C 6483 

CPE 

1F 

ガラス布・紙複合基材エポ
キシ樹脂 

絶縁抵抗1011Ω以上 

JIS C 6488 

CGE 

3F 

ガラス布・ガラス不織布複
合基材エポキシ樹脂 

絶縁抵抗5×1011Ω以上 

JIS C 6489 

GE 

4, 4F 

ガラス布基材エポキシ樹脂 絶縁抵抗5×1011Ω以上 

JIS C 6484 

2, 2F 

同上及び耐熱性 

GI 

1, 1F 

ガラス布基材ポリイミド樹
脂 

絶縁抵抗5×1011Ω以上で未

変性のもの 

JIS C 6490 

2, 2F 

同上で変性したもの 

GT 

1, 1F 

ガラス布基材ビスマレイミ
ド/トリアジン/エポキシ
樹脂 

絶縁抵抗5×1011Ω以上で充

てん剤を含まないもの 

JIS C 6492 

2, 2F 

同上で充てん剤を含むもの 

TCL 

GE 

4, 4F 

ガラス布基材エポキシ樹脂 絶縁抵抗5×1011Ω以上 

JIS C 6486 

GI 

1, 1F 

ガラス布基材ポリイミド樹
脂 

絶縁抵抗5×1011Ω以上で未

変性のもの 

JIS C 6493 

2, 2F 

同上で変性したもの 

GT 

1, 1F 

ガラス布基材ビスマレイミ
ド/トリアジン/エポキシ
樹脂 

絶縁抵抗5×1011Ω以上で充

てん剤を含まないもの 

JIS C 6494 

2, 2F 

同上で充てん剤を含むもの 

注(1) 絶縁抵抗は,JIS C 6481の5.11(絶縁抵抗)の規定に基づき測定したときの,常態での値を示す。 

3.2.3 

銅はくの厚さ及び構成 銅はくの厚さを表す記号は,2数字又は3数字で表し,表2による。 

構成を表す記号は,斜線の前後に上下二組の銅はくの厚さを表す記号で記入し,片面銅張積層板の場合

は,斜線の後に0を付記する。 

両面銅張積層板で厚さの異なる構成の場合は,厚い銅はくの記号を斜線の前に表示する。 

表2 銅はくの厚さ 

単位 mm 

記号 

厚さ 

18 

0.018 

35 

0.035 

70 

0.070 

上記以外の厚さについては,2
数字又は3数字の記号とする。 

3.2.4 

大きさ 銅張積層板の大きさを表す記号は,1英大文字で表し,表3による。 

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C 6480-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3 大きさ 

単位 mm 

記号 

大きさ 

記号 

大きさ 

1 000 × 1 000 

500× 600 

1 000 × 1 200 

500× 400 

500 × 500 

上記以外の大きさ 

500 × 330 

3.2.5 

厚さ 厚さを表す記号は,ミリメートル (mm) 単位で表した銅張積層板の厚さを10倍した2けた

の数字とする。例えば,0.8mmは08,1.6mmは16とする。ただし,0.1mm未満については,100倍した3

けたの数字とする。例えば,0.05mmは,005とする。 

3.2.6 

厚さの許容差の種類 厚さの許容差の種類を表す記号は,第1種は数字の1,第2種は数字の2,

第3種は数字の3で表し,個別規格で規定する。 

3.2.7 

外観の種類 外観の種類を表す記号は,第1種は数字の1,第2種は数字の2,第3種は数字の3,

第4種は数字の4で表し,個別規格で規定する。 

3.2.8 

耐燃性 耐燃性を表す記号は,V1及びV0とし,個別規格で規定する。 

4. 性能 

4.1 

電気的性能 銅張積層板の電気的性能は,基材,樹脂の種類,特性及び厚さによって,体積抵抗率,

表面抵抗,絶縁抵抗,比誘電率及び誘電正接を個別規格で規定する。 

4.2 

その他の性能 銅張積層板のその他の性能は,基材,樹脂の種類,厚さ,銅はく厚さ及び構成によ

って,反り率,ねじれ率,はんだ耐熱性,耐熱性,引きはがし強さ,曲げ強さ,耐薬品性,吸水率,耐燃

性,加熱寸法変化率及びガラス転移温度 (Tg) を個別規格で規定する。 

5. 外観及び寸法 

5.1 

外観 銅張積層板の外観は,銅はく面,銅はく除去面及び積層板面について規定する。銅はく面の

表面状態を,はん(汎)用向きの第1種及び第2種,並びに高密度向きの第3種及び第4種に分類し,個

別規格で規定する。 

5.2 

寸法 

5.2.1 

大きさ 銅張積層板の大きさについては,定尺サイズは1 000×1 000mm及び1 000×1 200mmの2

種類とし,標準カットサイズは,500×500mm, 500×330mm, 500×600mm及び500×400mmの4種類とす

る。ただし,必要があれば受渡当事者間で,その他の大きさを決めてもよい。 

5.2.2 

直角度 銅張積層板の直角度は,個別規格で規定する。 

5.2.3 

厚さ及び許容差 銅張積層板の厚さは,銅はくを含む厚さとする。基材と樹脂の種類によって表4

の範囲とする。ただし,GE, GI及びGTの0.8mm未満については,銅はくを除去したものの厚さとする。 

許容差については,一般用第1種とより厳しい第2種と第3種に分類し,個別規格で規定する。 

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C 6480-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表4 銅張積層板の厚さ範囲 

単位 mm 

銅張積層板の種類 

基材と樹脂の記号 

厚さ範囲 

FCL 

PP 

0.5〜3.2 

PE 
SE 

0.8〜2.0 

CPE 

CGE 

GE 

0.1〜3.2 

GI 

GT 

TCL 

GE 

0.05〜0.7 

GI 

GT 

6. 銅はく 銅はくは,JIS C 6511の9.(純度)によって試験したときに99.8%以上の純度をもつもので

あって,公称厚さとその許容差は,表5による。 

表5 銅はくの厚さとその許容差 

単位 mm 

公称厚さ 

許容差 

0.018 

+0.008 
−0.004 

0.035 

+0.010 
−0.005 

0.070 

+0.018 
−0.008 

上記以外の厚さ及びその許容差に
ついては,受渡当事者間の協定によ
る。 

7. 試験方法 試験方法は,JIS C 6481による。ただし,ガラス転移温度 (Tg) の試験方法は,個別規格

による。 

8. 包装及び表示 輸送中及び保管中に損傷のおそれがないように包装し,その包装表面の見やすい箇所

に,次の事項を容易に消えない方法で明りょうに表示する。ただし,包装表面だけの表示では問題が発生

する可能性のある場合(基材の方向性,銅はく構成が異なる場合など)は,製品ごとに表示する。 

(1) 形名 

(2) 基材の方向性[縦方向(基材の流れ方向)を矢印などで表示する。] 

(3) 大きさ及び厚さ 

(4) 数量 

(5) 製造業者名又はその略号 

(6) 製造年月又はその略号(製造ロット番号で明りょうに判別できる場合は,省略してもよい。) 

(7) 製造ロット番号 

関連規格 JIS C 6482 プリント配線板用銅張積層板−紙基材エポキシ樹脂 

C 6480-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS C 6483 プリント配線板用銅張積層板−合成繊維布基材エポキシ樹脂 

JIS C 6484 プリント配線板用銅張積層板−ガラス布基材エポキシ樹脂 

JIS C 6485 プリント配線板用銅張積層板−紙基材フェノール樹脂 

JIS C 6486 多層プリント配線板用銅張積層板−ガラス布基材エポキシ樹脂 

JIS C 6488 プリント配線板用銅張積層板(ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂) 

JIS C 6489 プリント配線板用銅張積層板(ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂) 

JIS C 6490 プリント配線板用銅張積層板−ガラス布基材ポリイミド樹脂 

JIS C 6492 プリント配線板用銅張積層板−ガラス布基材ビスマレイミド/トリアジン/エポ

キシ樹脂 

JIS C 6493 多層プリント配線板用銅張積層板−ガラス布基材ポリイミド樹脂 

JIS C 6494 多層プリント配線板用銅張積層板−ガラス布基材ビスマレイミド/トリアジン/

エポキシ樹脂 

JIS C 6512 プリント配線板用電解銅はく 

社団法人日本プリント回路工業会 

JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

坂 内 正 夫 

東京大学生産技術研究所 

阿 部 三 郎 

協栄産業株式会社 

茨 木   修 

日本電信電話株式会社 

植 山 悌 次 

日立化成工業株式会社 

桐 井 博 史 

日本電気株式会社 

柴 田   勲 

住友電気工業株式会社 

島 田 良 巳 

ニッカン工業株式会社 

清 水 正 二 

沖電気工業株式会社 

高 山 金次郎 

ソニー株式会社 

塚 田 潤 二 

社団法人日本電子機械工業会 

長 嶋 紀 孝 

社団法人日本プリント回路工業会 

野 口 節 生 

日本電気株式会社 

濱 田 勝 之 

富士通株式会社 

町 田 英 夫 

日本シイエムケイ株式会社 

本 橋   巌 

株式会社東芝 

森 尾 篤 夫 

財団法人日本電子部品信頼性センター 

渡 邉   誠 

鐘淵化学工業株式会社 

栗 原 史 郎 

工業技術院標準部 

三 宅 信 弘 

通商産業省機械情報産業局 

(事務局) 

栗 原 正 英 

社団法人日本プリント回路工業会 

小 幡 高 史 

社団法人日本プリント回路工業会 

渡 部 美 子 

社団法人日本プリント回路工業会 

分科会 構成表 

氏名 

所属 

(分科会長) 

渡 邉   誠 

鐘淵化学工業株式会社 

(副分科会長) 

竹 口 和 則 

利昌工業株式会社 

石 井 賢 治 

三菱ガス化学株式会社 

植 山 悌 次 

日立化成工業株式会社 

C 6480-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

大 澤 昭 二 

住友ベークライト株式会社 

尾 本 啓 芳 

新神戸電機株式会社 

神 田 英 一 

ソニー株式会社 

鈴 木 鉄 秋 

東芝ケミカル株式会社 

原 田 章 治 

ニッカン工業株式会社 

吉 光 時 夫 

松下電工株式会社 

(事務局) 

栗 原 正 英 

社団法人日本プリント回路工業会 

小 幡 高 史 

社団法人日本プリント回路工業会