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C 5965-2-1:2011 (IEC 61755-2-1:2006) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

1A 引用規格 ······················································································································ 1 

2 性能等級························································································································· 1 

3 性能等級へ適合するための基準 ··························································································· 2 

3.0A 一般事項 ···················································································································· 2 

3.1 挿入損失の等級及び基準 ································································································· 2 

3.2 反射減衰量の等級及び基準 ······························································································ 4 

C 5965-2-1:2011 (IEC 61755-2-1:2006) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)

及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 5965の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 5965-1 第1部:シングルモード(1 310 nmゼロ分散形)光ファイバ用光学互換標準の通則 

JIS C 5965-2-1 第2-1部:シングルモード直角PC端面光ファイバ光学互換標準の指針 

JIS C 5965-2-2 第2-2部:シングルモード斜めPC端面光ファイバ光学互換標準の指針 

JIS C 5965-3-1 第3-1部:シングルモード光ファイバ用直径2.5 mm及び1.25 mm円筒形全ジルコニ

ア直角PC端面フェルール光学互換標準 

JIS C 5965-3-2 第3-2部:シングルモード光ファイバ用直径2.5 mm及び1.25 mm円筒形全ジルコニ

ア8度斜めPC端面フェルール光学互換標準 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

JIS 

C 5965-2-1:2011 

(IEC 61755-2-1:2006) 

光ファイバコネクタ光学互換−第2-1部:シングル

モード直角PC端面光ファイバ光学互換標準の指針 

Fiber optic connector optical interfaces-Part 2-1: Optical interface standard 

single mode non-angled physically contacting fibers 

序文 

この規格は,2006年に第1版として発行されたIEC 61755-2-1を基に,技術的内容を変更することなく

作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,直角PC(Physical Contact)端面をもつシングルモード光ファイバ(以下,PC端面光ファ

イバという。)同士の接続において,挿入損失及び反射減衰量の要求性能を満足する一連の要件についての

指針を示す。この規格は,シングルモード1 310 nmゼロ分散形光ファイバに適用する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61755-2-1:2006,Fibre optic connector optical interfaces−Part 2-1: Optical interface standard 

single mode non-angled physically contacting fibres(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

1A 引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 5965-1 光ファイバコネクタ光学互換−第1部:シングルモード(1 310 nmゼロ分散形)光フ

ァイバ用光学互換標準の通則 

JIS C 5965-3-1 光ファイバコネクタ光学互換−第3-1部:シングルモード光ファイバ用直径2.5 mm

及び1.25 mm円筒形全ジルコニア直角PC端面フェルール光学互換標準 

IEC 61300-3-35,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement 

procedures−Part 3-35: Examinations and measurements−Fibre optic connector endface visual and 

automated inspection 

性能等級 

性能等級は,JIS C 5965-1の表2(測定波長1 310 nm及び1 550 nmにおけるシングルモードの挿入損失

等級)及び表3(測定波長1 310 nm及び1 550 nmにおけるシングルモードの反射減衰量等級)による。こ

background image

C 5965-2-1:2011 (IEC 61755-2-1:2006) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

のうち,PC端面光ファイバ同士の接続に関する性能等級を表1及び表2に示す。 

注記 表2に示す反射減衰量等級は,PC端面光ファイバだけに適用する。斜めPC(APCともいう。)

端面をもつシングルモード光ファイバ同士の接続における性能等級については,JIS C 5965-2-2

に指針を示す。 

表1−測定波長1 310 nm及び1 550 nmにおけるシングルモードの挿入損失等級 

単位 dB 

挿入損失等級 

挿入損失(最大値)a) 

挿入損失(平均値) 

A b) 

− 

− 

0.25以下 

0.12以下 

0.25超 0.50以下 

0.25以下 

0.50超 1.0以下 

0.50以下 

注a) ランダムに接続した光コネクタが規定値を満たす確率は,97 %

以上である。 

b) 将来のアプリケーション用のため,規定値は検討中である。 

表2−測定波長1 310 nm及び1 550 nmにおけるシングルモードの反射減衰量等級 

単位 dB 

反射減衰量等級 

反射減衰量(接続状態) 

45以上 

35以上 45未満 

26以上 35未満 

性能等級へ適合するための基準 

3.0A 

一般事項 

箇条2の性能等級を満足するための基準を,図1〜図3,表3及び表4に示す。この基準は,性能へ及ぼ

す影響が大きいパラメータについて定義し,実験的な結果だけではなく,3.1及び3.2に示す理論モデルも

根拠にしている。 

注記 図1,図3及び表4は,JIS C 5965-1の図2[代表的なシングルモード(1 310 nmゼロ分散形)

光ファイバにおける軸ずれ量と角度ずれ量とで生じる挿入損失],図3[代表的なシングルモー

ド(1 310 nmゼロ分散形)光ファイバにおける加工変質層の屈折率及び厚さと反射減衰量との

関係]及び表4(許容できる端面状態に対する反射減衰量の例−シングルモード光ファイバ)

と同じである。 

3.1 

挿入損失の等級及び基準 

二つのシングルモード光ファイバの結合効率(ηcombined)は,式(1)によって求める。このとき,光ファイ

バを伝搬する光は,ガウス分布に従うと仮定する。モードフィールド径及び光ファイバコアの屈折率(公

称)の値を表3に示す。 

(

)

(

)

(

)

(

)

()

×

+

×

×

×

+

×

+

×

=

θ

ω

ω

ω

ω

λ

ω

ω

ω

ω

ω

ω

η

2

2

1

2

2

2

1

2

2

2

2

0

2

2

1

2

2

2

2

2

1

2

2

2

1

2

combined

sin

π

2

2

exp

2

log

10

n

d

······························································································ (1) 

ここに, 

d: 光ファイバの軸ずれ量 

θ: 光ファイバの角度ずれ量 

background image

C 5965-2-1:2011 (IEC 61755-2-1:2006) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

λ: 伝搬光の真空中での波長 

n0: 光ファイバコアの屈折率 

ω1: 送信側光ファイバのモードフィールド半径 

ω2: 受光側光ファイバのモードフィールド半径 

表3−各波長(公称)におけるモードフィールド径及び光ファイバコアの屈折率(公称)の値 

適用光ファイバ 

測定波長(公称) 

nm 

モードフィールド径 

μm 

光ファイバコアの屈折率n0(公称) 

最小値 

最大値 

1 310 nmゼロ分散形 
光ファイバ 

1 310 

8.8 

9.6 

1.452 0 

1 550 

9.6 

11.2 

1.449 3 

光ファイバの接続損失(挿入損失,IL)は,ηcombinedに等しい。性能等級に規定する挿入損失(最大値)

は,ランダムに光ファイバを接続したときの挿入損失が,統計的に97 %の確率で満たす値であると定義す

る。このとき,モードフィールド径の値は,表3に各波長(公称)ごとに示す範囲内で正規分布すると仮

定する。 

ランダムに接続した光ファイバの軸ずれ量及び角度ずれ量は,JIS C 5965-3-1に規定するパラメータF,

G及びEの範囲内で統計的に分布すると仮定する。 

任意の1接続での挿入損失が一定の値を超えないような,軸ずれ量と角度ずれ量との組合せの最大許容

値を表す設計曲線を,図1に示す。この設計曲線は,表3に示す測定波長1 310 nmでのモードフィールド

径を,最も条件の厳しい組合せ(すなわち,8.8 μm及び9.6 μm)としたときの値である。式(1)は,表3の

パラメータ値を用いて,測定波長1 550 nmにも適用できる。 

注記 表3に示すモードフィールド径の範囲は,JIS C 6835の表3(伝送特性)を参照。 

background image

C 5965-2-1:2011 (IEC 61755-2-1:2006) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記1 この図は,光ファイバ端面の間隙がゼロである,又は光ファイバ端面間に屈折率整合部材(挿入損

失の増加は最大で0.05 dB)があると仮定していることに注意する。 

注記2 各曲線上での挿入損失は,一定である。 

図1−代表的なシングルモード(1 310 nmゼロ分散形)光ファイバにおける 

軸ずれ量と角度ずれ量とで生じる挿入損失(ηcombined) 

3.2 

反射減衰量の等級及び基準 

PC端面光ファイバ同士の接続点における反射戻り光(R)及び反射減衰量(RL)は,式(2)及び式(3)に

よって求める。 

2

1

1

2

0

2

2

2

0

2

0

1

2

2

1

0

2

1

1

2

0

2

2

2

0

2

0

1

2

2

1

2

×

+

×

+

×

×

+

×

×

+

×

+

×

×

=

H

n

n

n

G

n

n

n

E

n

n

n

n

n

F

n

H

n

n

n

G

n

n

n

E

n

n

n

n

n

R

 ···· (2) 

R

RL

10

log

10

=

 ········································································ (3) 

ここに, 

2

1sin

sin

δ

δ×

=

E

2

1cos

cos

δ

δ×

=

F

2

1sin

cos

δ

δ×

=

G

2

1cos

sin

δ

δ×

=

H

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C 5965-2-1:2011 (IEC 61755-2-1:2006) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

  

λ

δ

1

1

1

π

2

d

×

=

  

λ

δ

2

2

2

π

2

d

×

=

n1及びd1: 光ファイバ1の加工変質層の屈折率及び厚さ 

n2及びd2: 光ファイバ2の加工変質層の屈折率及び厚さ 

n0: 光ファイバコアの屈折率 

(n1,n2,n0,d1及びd2については,図2を参照) 

図2−圧縮力を加えたときのPC端面光ファイバ同士の接続点のモデル 

代表的なシングルモード(1 310 nmゼロ分散形)光ファイバにおける加工変質層の屈折率及び厚さと反

射減衰量との関係を,図3に示す。許容できる端面状態に対する反射減衰量の例を,表4に示す。 

注記 この図は,光ファイバ端面の間隙がゼロである,又は光ファイバ端面間に屈折率整合部

材があると仮定していることに注意する。 

図3−代表的なシングルモード(1 310 nmゼロ分散形)光ファイバにおける 

加工変質層の屈折率及び厚さと反射減衰量との関係 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表4−許容できる端面状態に対する反射減衰量の例−シングルモード光ファイバ 

反射減衰量等級 

反射減衰量(RL) 

dB 

45以上 

35以上 

26以上 

代表的な仕上げ研磨方法 

酸化けい素+スラリ 

アルミナ+水 

ダイヤモンド+スラリ 

スクラッチ[コアゾーンa) 内] 本 

2以下(1 μm以内) 

複数(1 μm以内) 

ピット[コアゾーンa) 内] 

個 

3以下(1 μm以内) 

3以下(5 μm以内) 

汚れ[コアゾーンa) 内] 

なし 

なし 

なし 

光ファイバに欠けがあってはならない。 
スクラッチの検出は,IEC 61300-3-35による。 
反射減衰量の測定に使用する基準光コネクタは,同等以上の等級でなければならない。また,コアゾーンに

欠陥があってはならない。 
注a) コアゾーンは,光ファイバの真の中心から直径25 μm以内の光ファイバコアの範囲とする。 

参考文献 JIS C 5965-2-2 光ファイバコネクタ光学互換−第2-2部:シングルモード斜めPC端面光ファ

イバ光学互換標準の指針 

注記 対応国際規格:IEC 61755-2-2,Fibre optic connector optical interfaces−Part 2-2: Optical 

interface standard single mode angled physically contacting fibres(IDT) 

JIS C 6835 石英系シングルモード光ファイバ素線 

注記 対応国際規格:IEC 60793-2-50,Optical fibres−Part 2-50: Product specifications−Sectional 

specification for class B single-mode fibres(MOD)