サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

C3340 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本電線

工業会 (JCMA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS C 3340 : 1993は改

正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願などの知的財産権にかかわる確認については,責任はもたない。

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C3340 : 2000 

屋外用ビニル絶縁電線 (OW) 

Outdoor weatherproof polyvinyl chloride insulated wires 

1. 適用範囲 この規格は,主に架空電線路に使用する塩化ビニル樹脂を主体としたコンパウンド(以下,

ビニルという。)で絶縁された単心の絶縁電線(以下,電線という。)について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の一部を構成する。これ

らの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 3002 電気用銅線及びアルミニウム線試験方法 

JIS C 3005 ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法 

JIS C 3101 電気用硬銅線 

JIS C 3105 硬銅より線 

3. 記号 記号は,OWとする。 

4. 特性 特性は,5.によって試験を行ったとき,表1による。 

表1 特性 

項目 

特性 

試験方法 
適用箇条 

導体の引張荷重 

付表1及び付表2の値以上 

6.3 

導体抵抗 

付表1及び付表2の値以下 

6.4 

耐電圧 

水中 

付表1及び付表2の試験電圧に1分間耐えなければならない。 

6.5 a) 

スパーク 付表1及び付表2の試験電圧に0.15秒間以上耐えなければならない。 6.5 b) 

絶縁体の引張り 引張強さ 10MPa以上 

6.6 

伸び 

100%以上 

加熱 

引張強さ 加熱前の値の85%以上 

6.7 

伸び 

加熱前の値の80%以上 

巻付加熱 

表面にひび及び割れを生じてはならない。 

6.8 

低温巻付け 

6.9 

加熱変形 

厚さの減少率30%以下 

6.10 

5. 材料,構造及び加工方法 材料,構造及び加工方法は,付表1及び付表2並びに次の各項による。 

a) 導体 導体は,JIS C 3101に規定する硬銅線又はJIS C 3105に規定する1種硬銅より線とする。 

b) 絶縁体 絶縁体は,a)の導体の上に,ビニルを付表1及び付表2に示す厚さに導体と同心円状に被覆

する。絶縁体の平均厚さは,付表1及び付表2の値の90%以上とし,最小厚さは,付表1及び付表2

の値の80%以上とする。電線の色は,通常黒とする。 

background image

C3340 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,電線の表面には,有害なきず及び気ほうがあってはならない。 

6. 試験方法 

6.1 

外観 外観は,JIS C 3005の4.1(外観)による。 

6.2 

構造 構造は,JIS C 3005の4.3(構造)による。 

6.3 

導体の引張り 導体の引張りは,JIS C 3002の5.(引張り)による。 

6.4 

導体抵抗 導体抵抗は,JIS C 3005の4.4(導体抵抗)による。 

6.5 

耐電圧 耐電圧は,次のa)又はb)のいずれかによる。 

a) 水中 水中は,JIS C 3005の4.6 a)(水中)による。ただし,試験片の長さは1.5mとし,その中央部

約1mについて行う。 

b) スパーク スパークは,JIS C 3005の4.6 c)(スパーク)による。 

6.6 

絶縁体の引張り 絶縁体の引張りは,JIS C 3005の4.16(絶縁体及びシースの引張り)による。引

張速さは,JIS C 3005の4.16.3(試験方法)の表4のAによる。 

6.7 

加熱 加熱は,JIS C 3005の4.17(加熱)による。加熱温度及び加熱時間は,JIS C 3005の4.17.2

(試験方法)の表5のBによる。 

6.8 

巻付加熱 巻付加熱は,JIS C 3005の4.19.1(A法)による。加熱温度は,120℃±3℃とし,巻付回

数及び円筒の径は,表2による。 

表2 巻付回数及び円筒の径 

単線 

mm 

より線 

mm2 

巻付回数 

回 

円筒の径 

2.6以下 

− 

仕上外径の4倍 

3.2以上 

14以上 

約21 

仕上外径の8倍 

6.9 

低温巻付け 低温巻付けは,JIS C 3005の4.20.1(A法)による。冷却温度は,−10℃±1℃とし,

巻付回数及び円筒の径は,表2による。 

6.10 加熱変形 加熱変形は,JIS C 3005の4.23(加熱変形)による。加熱温度は,120℃±3℃とし,荷

重は,表3による。ただし,板状試験片を用いる場合の荷重は,10Nとする。 

表3 荷重 

単線 

mm 

より線 

mm2 

荷重 

2.0 

− 

2.6以上 

38以下 

− 

60以上 

7. 検査 検査は,6.の試験方法によって,次の項目について行い,4.,5.及び9.1の規定に適合しなけれ

ばならない。ただし,受渡当事者間の協定によって,その一部又は全部を省略してもよい。 

a) 外観 

b) 構造 

c) 導体の引張り 

d) 導体抵抗 

e) 耐電圧 

f) 

絶縁体の引張り 

g) 加熱 

background image

C3340 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

h) 巻付加熱 

i) 

低温巻付け 

j) 

加熱変形 

8. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称,導体径若しくは公称断面積,又は記号,導体径若しくは公称

断面積による。 

例 屋外用ビニル絶縁電線 2.6mm又はOW2.6mm 

9. 表示及び包装 

9.1 

電線の表示 電線の表示は,適切なところに次の事項を容易に消えない方法で連続表示する。 

a) 記号 

b) 製造業者名又はその略号 

c) 製造年又はその略号 

9.2 

包装の表示 包装の表示は,適切な方法で次の事項を表示する。 

a) 名称又は記号 

b) 導体径又は公称断面積 

c) 長さ 

d) 質量(ドラム巻きの場合は,総質量も併記する。) 

e) ドラムの回転方向 

f) 

製造業者名又はその略号 

g) 製造年又はその略号 

9.3 

包装 包装は,1条ずつドラム巻き又はたば巻きとし,運搬中損傷のないように適切な方法で行う。

ただし,たば巻きの場合は,たばの内径は導体径2.6mm以下のものは300〜400mm,導体径3.2mm・4.0mm

のものは400〜500mm,導体径5.0mmのものは500〜600mmとする。 

付表1 屋外用ビニル絶縁電線(単線) 

導体径 

mm 

絶縁体厚さ 

mm 

仕上外径
(参考) 

mm 

導体抵抗 

(20℃) 

Ω/km 

試験電圧 

導体の 

引張荷重 

参考 

概算質量 

kg/km 

標準条長 

標準 
包装 

2.0 

0.4 

2.8 

5.83 

3 000 

1 310 

 32 

300 

たば 

2.6 

0.5 

3.6 

3.45 

2 190 

 55 

3.2 

0.6 

4.4 

2.28 

3 260 

 85 

200 

4.0 

1.0 

6.0 

1.46 

4 890 

135 

5.0 

1.2 

7.4 

0.932 

7 450 

210 

付表2 屋外用ビニル絶縁電線(より線) 

導体 

絶縁体厚さ 仕上外径

(参考) 

導体抵抗

(20℃) 

試験電圧  導体の 

引張荷重 

参考 

公称断

面積 

構成 

素線数/素線径 

外径 

概算質量 標準条長 標準 

包装 

mm2 

mm 

mm 

mm 

mm 

Ω/km 

kg/km 

 14 

 7/1.6 

 4.8 

1.0 

 6.8 

1.35 

3 000 

5 630 

160 

300 

ドラム 

 22 

 7/2.0 

 6.0 

1.2 

 8.4 

0.849 

8 710 

250 

 38 

 7/2.6 

 7.8 

1.4 

11.0 

0.502 

14 500 

410 

 60 

19/2.0 

10.0 

13.0 

0.313 

23 600 

630 

100 

19/2.6 

13.0 

1.5 

16.0 

0.185 

39 400 

1 030 

C3340 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

第20委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

荒 井 聰 明 

東京電機大学工学部 

(委員) 

塚 本   修 

通商産業省基礎産業局 

斎 藤 俊 樹 

通商産業省資源エネルギー庁公益事業部 

八 田   勲 

工業技術院標準部 

高 橋 健 彦 

関東学院大学工学部 

樋 口   登 

工業技術院電子技術総合研究所 

深 川 裕 正 

財団法人電力中央研究所 

橋 本 欣 也 

東京都立産業技術研究所 

白 井 藤 雄 

財団法人電気安全環境研究所 

若 松 淳 一 

財団法人日本品質保証機構 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

三 上 裕 久 

財団法人関東電気保安協会 

下 川 英 男 

社団法人電気設備学会 

浅 井   功 

社団法人日本電気協会 

萩 原 壽 夫 

社団法人電線総合技術センター 

小田切 司 朗 

電気事業連合会 

赤 嶺 淳 一 

社団法人日本電機工業会 

田 谷 利 明 

社団法人日本電子機械工業会 

石 黒 開 二 

社団法人日本配線器具工業会 

藤 井 信 弘 

社団法人日本照明器具工業会 

川 本 紀 男 

社団法人日本電設工業協会 

山 本   勝 

全日本電気工事業工業組合連合会 

勝 田 銀 造 

東京電力株式会社 

横 山   博 

東京電力株式会社 

岡 田 雅 彦 

関西電力株式会社 

藤 垣 伸 一 

中部電力株式会社 

前 川 雄 一 

電源開発株式会社 

横 澤 芳 廣 

東日本旅客鉄道株式会社 

内 田 忠 敬 

株式会社関電工 

辻   康次郎 

社団法人日本電力ケーブル接続技術協会 

久 恒 豊 一 

古河電気工業株式会社 

大 澤 茂 樹 

住友電気工業株式会社 

新 元   孝 

株式会社フジクラ 

薄 田 新 一 

日立電線株式会社 

杉 山 敬 二 

三菱電線工業株式会社 

矢 地 竹 男 

昭和電線電纜株式会社 

岩 田 聖 二 

タツタ電線株式会社 

松 崎 雄 二 

矢崎電線株式会社 

高 山 芳 郎 

社団法人日本電線工業会 

(事務局) 

金 田 康 三 

社団法人日本電線工業会 

大 木 啓 一 

社団法人日本電線工業会