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B 8623:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 量記号及び単位記号 ·········································································································· 3 

5 試験······························································································································· 4 

5.1 試験方法の種類 ············································································································· 4 

5.2 試験の準備 ··················································································································· 4 

5.3 試験に用いる計器 ·········································································································· 4 

5.4 試験条件 ······················································································································ 5 

5.5 運転条件 ······················································································································ 6 

5.6 冷凍能力及び消費電力の測定 ··························································································· 6 

6 試験方法························································································································· 6 

6.1 二次冷媒熱量計法(方法A)···························································································· 6 

6.2 乾式熱量計法(方法C)·································································································· 9 

6.3 冷媒蒸気流量計法(方法D1) ························································································· 13 

6.4 液冷媒流量計法(方法F) ······························································································ 15 

6.5 水冷凝縮器法(方法G) ································································································ 16 

7 コンデンシングユニットの消費電力の決定 ··········································································· 18 

8 試験報告書 ····················································································································· 18 

附属書A(規定)油循環量測定方法 ························································································ 20 

附属書B(規定)附属の油分離器による油循環量の測定方法 ························································ 22 

参考文献 ···························································································································· 25 

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(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人

日本冷凍空調学会(JSRAE)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産

業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産

業規格である。これによって,JIS B 8623:2002は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

日本産業規格          JIS 

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コンデンシングユニットの試験方法 

Testing methods of refrigerant condensing units 

適用範囲 

この規格は,不活性のフルオロカーボン(非共沸混合冷媒を含む。)及びCO2を冷媒として用いる,容

積形圧縮機,凝縮器又はガスクーラ(以下,凝縮器などという。),及び附属機器(受液器など)から成る

コンデンシングユニットの冷凍能力及び消費電力を冷媒を用いて求めるための試験方法について規定する。 

なお,ルームエアコンディショナ,自動車用エアコンディショナのような,あらかじめ特定の蒸発装置

と組み合わせて使用するコンデンシングユニットには,適用しない。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 8606 冷媒用圧縮機の試験方法 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

なお,この規格で用いる圧力について特に明記していないときは,絶対圧力をいう。 

3.1 

冷凍能力 

コンデンシングユニットから出る冷媒液とコンデンシングユニットに入る冷媒蒸気との比エンタルピー

差に単位時間当たりの冷媒質量流量を乗じた値。 

3.2 

消費電力 

コンデンシングユニットに入力した電力。 

注記 これには,潤滑油ポンプ,空冷凝縮器などのような,コンデンシングユニットの運転の維持に

必要な補機類が消費する動力も含む。 

3.3 

定常状態 

試験目的に対して,重要な計器の指示を試験測定開始前に安定化するのに要する時間又はこれを含めた

試験時間を通して,連続的に観察し,それらの値が表4の最大許容変動量の範囲内で安定している状態。 

3.4 

油循環率 

試験時にサイクル内を循環する冷媒と潤滑油との混合液において,潤滑油の質量を冷媒と潤滑油との混

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合液の質量で除した数値。 

3.5 

容積形圧縮機 

圧縮室の内容積を変えることによって気体の圧力を増加させる圧縮機。 

注記 容積形圧縮機には,往復式,回転式などの種類がある。 

3.6 

凝縮器 

圧縮機によって圧縮された高温高圧の冷媒(気体)を空気又は水によって冷却し,冷媒を凝縮(液化)

させる熱交換器。 

3.7 

ガスクーラ 

圧縮機によって圧縮された高温高圧の冷媒(気体)を空気又は水によって冷却し,冷媒から放熱させる

熱交換器。 

注記 CO2冷媒は,臨界温度が約31 ℃であり,空気又は水の状態によって冷媒が凝縮(液化)しな

いことから凝縮器と区別している。 

3.8 

空冷 

凝縮器などを空気で冷却する方式。 

3.9 

水冷 

凝縮器などを水で冷却する方式。 

3.10 

超臨界 

臨界点を越える温度・圧力下にある冷媒が,圧力を高くしても凝縮(液化)しない状態。 

3.11 

非共沸混合冷媒 

標準大気圧下での蒸発開始温度(沸点)と終了温度(露点)とが1 ℃以上異なる混合冷媒。 

3.12 

サイクル中点方式 

非共沸混合冷媒において,凝縮温度及び吸込み圧力に対応する飽和温度を次のとおり規定する方式。 

a) 凝縮温度 図1における凝縮器入口の冷媒ガス圧力における露点温度T1と,凝縮器出口の冷媒圧力に

おける沸点温度T2との平均温度。 

b) 吸込み圧力に対応する飽和温度 図1におけるコンデンシングユニット出口の液冷媒温度の等エンタ

ルピー線とコンデンシングユニットの吸込みガス圧力との交点の温度T4と,コンデンシングユニット

の吸込みガス圧力における露点温度T6との平均温度。 

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凝縮温度(℃) 

(T1+T2)/2 

吸込み圧力に対応する飽和温度(℃) 

(T4+T6)/2 

吸込みガス過熱度(℃) 

T7−T6 

図1−非共沸混合冷媒の温度及び過熱度 

量記号及び単位記号 

この規格で用いる主な量記号及びその説明並びに単位記号は,表1による。 

表1−量記号及びその説明並びに単位記号 

量記号 

説明 

単位記号 

加熱媒体の比熱 

kJ/(kg・K) 

co 

油の比熱 

kJ/(kg・K) 

F1 

熱漏えい係数 

kW/K 

hf1 

コンデンシングユニット出口における冷媒液の比エンタルピー 

kJ/kg 

hf2 

膨張弁入口における冷媒液の比エンタルピー 

kJ/kg 

hf3 

水冷凝縮器出口における冷媒液又は水冷ガスクーラ出口における冷媒の比
エンタルピー 

kJ/kg 

hg1 

コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気の比エンタルピー 

kJ/kg 

hg2 

熱量計出口における冷媒の比エンタルピー 

kJ/kg 

hg3 

水冷凝縮器などの入口における冷媒の比エンタルピー 

kJ/kg 

コンデンシングユニットの消費電力 

kW 

冷媒の圧力 

Pa 

qml 

加熱媒体の質量流量 

kg/s 

qmc 

冷却水の質量流量 

kg/s 

qmf 

試験によって決まる冷媒の質量流量 

kg/s 

qv 

冷媒と油との混合液の体積流量 

m3/s 

ta 

周囲空気温度 

℃ 

tc 

熱量計の平均表面温度 

℃ 

tf 

コンデンシングユニット出口圧力に対応する冷媒飽和温度又はコンデンシ
ングユニット出口温度(超臨界流体の場合) 

℃ 

tg 

コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気温度 

℃ 

tp 

二次冷媒の圧力に対応した冷媒飽和温度 

℃ 

tr 

水冷凝縮器内の冷媒の圧力に対応した冷媒飽和温度又は水冷ガスクーラ出
口温度(超臨界流体の場合) 

℃ 

t1 

加熱媒体又は冷却水の熱量計入口における温度 

℃ 

t2 

加熱媒体又は冷却水の熱量計出口における温度 

℃ 

油循環率 

− 

ρ 

液冷媒の密度 

kg/m3 

ρo 

油の密度 

kg/m3 

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表1−量記号及びその説明並びに単位記号(続き) 

量記号 

説明 

単位記号 

ϕo 

コンデンシングユニットの冷凍能力 

kW 

ϕh 

熱量計の熱漏えい係数を求めるときの熱量計への熱入力 

kW 

ϕi 

冷凍能力を求めるときの熱量計への熱入力 

kW 

T1 

凝縮器入口の冷媒ガス圧力における露点温度 

℃ 

T2 

凝縮器出口の冷媒圧力における沸点温度 

℃ 

T3 

コンデンシングユニット出口の液冷媒温度 

℃ 

T4 

コンデンシングユニット出口の液冷媒温度の等エンタルピー線とコンデン
シングユニットの吸込みガス圧力との交点の温度 

℃ 

T5 

凝縮器出口の冷媒圧力における沸点温度の等エンタルピー線とコンデンシ
ングユニットの吸込みガス圧力との交点の温度 

℃ 

T6 

コンデンシングユニットの吸込みガス圧力における露点温度 

℃ 

T7 

コンデンシングユニットの吸込みガス温度 

℃ 

 温度の単位記号は℃,温度差の単位記号はKを使用する。 

試験 

5.1 

試験方法の種類 

試験方法は,次の5種類から選択する。 

a) 二次冷媒熱量計法(方法A) 

b) 乾式熱量計法(方法C) 

c) 冷媒蒸気流量計法(方法D1) 

d) 液冷媒流量計法(方法F) 

e) 水冷凝縮器法(方法G) 

なお,括弧内は,JIS B 8606で規定している試験の種類を示す。 

5.2 

試験の準備 

試験には,次の準備を行う。 

a) 試験を行うコンデンシングユニットは,通常の運転に必要な附属装置を全て取り付ける。 

b) コンデンシングユニット及び試験装置の冷凍サイクル内の不凝縮ガスを排除し,製造業者によって定

められた冷媒と潤滑油とを封入する。 

c) コンデンシングユニット及び試験装置は,冷媒の漏れのないことを確認する。 

d) コンデンシングユニットからの潤滑油の排出量が冷媒の質量流量の1.5 %未満であることが確認され

ていない場合には,油循環量を附属書A,附属書B又は測定の正確さがこれらと同等以上の他の方法

で測定し,冷凍能力に及ぼす潤滑油の影響を補正する。ただし,二次冷媒熱量計法(方法A),乾式熱

量計法(方法C)及び水冷凝縮器法(方法G)では,潤滑油の循環は試験結果に影響を及ぼさないの

で,潤滑油循環の影響を補正する必要はない。 

5.3 

試験に用いる計器 

計器は,次による。 

a) 測定位置 試験に用いる測定計器の取付位置は,次による。 

1) コンデンシングユニット入口における圧力及び温度は,コンデンシングユニット入口から,又は,

止め弁が設けてある場合には,止め弁の入口から配管の外径の8倍以上の距離の上流側の位置で,

段付きのない直管部で測定しなければならない。ただし,コンデンシングユニットの附属装置の構

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成上の理由で,測定位置が外径の8倍の距離をとれない場合には,外径の4倍以上で,かつ,150 mm

以上の距離とし,さらに,コンデンシングユニットからの熱の影響を受けない位置としなければな

らない。 

2) コンデンシングユニット出口における圧力及び温度は,コンデンシングユニット出口から,又は,

止め弁が設けてある場合には,止め弁出口から配管の外径の4倍以上で,かつ,150 mm以上の距

離とし,さらに,コンデンシングユニットからの熱の影響を受けない位置で測定しなければならな

い。 

b) 測定の不確かさ 試験に用いる計器は,全て校正したものでなければならない。また,測定の不確か

さは,表2に規定する値を超えないことが望ましい。 

注記 校正には製造業者が,自ら行う内部校正を含んでもよい。 

表2−測定の不確かさ 

区分 

測定項目 

測定の不確かさa) 

温度 

熱量計の熱媒体又は冷却水の温度 
空冷の凝縮器などに流入する空気温度 

0.1 ℃ 
0.2 ℃ 

圧力 

吸込み圧力及び吐出し圧力(絶対圧力の読み) 
その他の圧力(絶対圧力の読み) 

1.0 % 
2.0 % 

流量 

液冷媒及び冷却水 
ガス冷媒 

1.0 % 
2.0 % 

質量 

冷媒,潤滑油などの質量 

1.0 % 

電力計器 

指示形 

0.5 % 

積算形 

0.5 % 

注a) 測定の不確かさとは,測定量の真の値が存在する範囲を信頼水準95 %で示す推定値である(ISO/IEC 

Guide 98-3:2008参照)。 

5.4 

試験条件 

試験条件は,表3の定格温度条件の区分A〜Dのいずれかの条件又は受渡当事者間であらかじめ取り決

めた条件とする。ただし,非共沸混合冷媒の場合は,凝縮温度,吸込み圧力に対応する飽和温度及び吸込

みガス過熱度(温度)は,サイクル中点方式による。 

表3−定格温度条件 


分 

吸込み圧力 
に対応する 
飽和温度 

(℃) 

吸込みガス 

水冷a) 

空冷凝縮器
などに流入
する空気温

度(℃) 

周囲空
気温度
(℃) 

過熱度 

(K) 

温度 

(℃) 

凝縮温度 

(℃) 

凝縮器などの冷却水

温度(℃) 

II 

III 

II 

III 

IV 

入口 

出口 

10 

18 

− 

35 

40 

45 

50 

32 

37 

32 

32 

−10 

10 

18 

− 

35 

40 

45 

50 

32 

37 

32 

32 

−40 

10 

18 

−20 

35 

40 

45 

50 

32 

37 

32 

32 

−60 

10 

18 

−20 

35 

40 

45 

50 

32 

37 

32 

32 

注記 周囲空気温度とは,機器の周囲空気温度を指す。 
注a) 水冷の場合は,凝縮温度か,凝縮器などの冷却水温度(入口・出口)かのいずれかを選択することができる。 

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5.5 

運転条件 

運転条件は,次による。 

a) コンデンシングユニットの周囲には,異常な空気の流れがあってはならない。 

b) コンデンシングユニットを始動し,5.4の試験条件に調整する。 

c) 測定は,表4の定常状態に到達した後に開始する。 

d) 数種の試験条件で試験を行うために,一つの試験条件から次の試験条件に変更するときは,新しい試

験条件の下で,定常状態に到達した後に,測定を始めなければならない。 

表4−定常状態における最大許容変動量 

項目 

変動量 

許容値 

電源の電圧 

定格値(銘板記載値)と測定値との相違 

±3 % 

電源の周波数 

定格値(銘板記載値)と測定値との相違 

±1 % 

コンデンシングユニットの吸込み圧力 

5.4の試験条件の温度に対応した飽和圧力
と測定値との相違(絶対圧力の読み) 

±1 % 

又は±2 kPa 

コンデンシングユニットの吸込みガス温度 5.4の試験条件の温度と測定値との相違 

±3 K 

水冷 

冷却水入口温度 

5.4の試験条件の温度と測定値との相違 

±0.5 K 

冷却水出口温度 

5.4の試験条件の温度と測定値との相違 

±0.5 K 

凝縮温度 

5.4の試験条件の温度と測定値との相違 

±1 K 

空冷の凝縮器などに流入する空気温度 

5.4の試験条件の温度と測定値との相違 

±1 K 

5.6 

冷凍能力及び消費電力の測定 

指定の試験条件の下での冷凍能力及び消費電力を求めるには,5.1に記載の方法で測定又は定常状態での

運転時の冷凍能力及び消費電力の指示値が,1時間の間継続して1時間の平均値の±1 %以内の変動である

ことが確認されている自動化された試験装置で1回測定する。試験装置は,最低限の機能として連続デー

タを記録でき,計測値が1時間の間継続して,1時間の平均値の±1 %以内の変動であることが確認できる

ものであればよい。 

なお,非共沸混合冷媒の定格点で測定できない場合は,次の手順によって冷凍能力及び消費電力を算出

してもよい。 

注記 空冷凝縮器の大きさなどに応じて凝縮温度及び蒸発器入口エンタルピーが変化するため,吸込

み圧力に対応する飽和温度を定格温度に合わせることが困難である。 

a) 定格温度±1 ℃以内又は定格吸込み圧力±4 kPa以内で2点以上冷凍能力及び消費電力を測定する。こ

のとき,定格点以上で1点以上,定格点未満で1点以上の測定を行う。 

b) 得られた試験結果から,直線近似によって定格温度の冷凍能力及び消費電力を算出する。ただし,6.1.5,

6.2.5,6.3.3,6.4.4及び6.5.4に記載の試験の記録,及び箇条8に記載の試験報告には,a)で測定した

結果を残す。 

試験方法 

6.1 

二次冷媒熱量計法(方法A) 

6.1.1 

試験装置 

試験装置として二次冷媒熱量計(図2参照)を用いる。 

注記 二次冷媒熱量計は,1個の直接膨張コイル又は並列の一組の直接膨張コイルがあり,一次冷媒

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の蒸発器として作用する。この直接膨張コイルは,気密で断熱された容器内の上部に設置され

ている。この容器内の底部には加熱器が設けられており,加熱器は液面下に十分に浸るように,

二次冷媒で満たされている。 

冷媒の流量は,手動,定圧自動膨張弁,又は制御系をもつ膨張弁によって制御し,この膨張弁は,熱量

計の近くに設けなければならない。膨張弁及びそれを熱量計に接続する冷媒配管は,熱侵入を最小にする

ために断熱を施す。熱量計は,侵入熱量がコンデンシングユニットの冷凍能力の5 %以下になるように断

熱し,二次冷媒の圧力又は温度が測定できなければならない。 

なお,冷媒の圧力は,確実に装置の安全限界内でなければならない。 

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記号説明は,次による。 

f1 

コンデンシングユニット出口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

f2 

膨張弁入口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

g1 コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気の圧力及び温度の測定位置 

g2 熱量計出口における冷媒の圧力及び温度の測定位置 

図2−二次冷媒熱量計法(方法A) 

6.1.2 

熱漏えい係数の算定方法 

熱量計の補正に用いる熱漏えい係数の算定は,次による。 

a) 二次冷媒への入熱量を調節し,周囲空気温度よりも約15 K高い飽和温度に対応する二次冷媒圧力を保

持する。そのときに,周囲空気温度の変動は,±1 K以内に保持する。 

b) 加熱器を連続作動させる場合には,入熱量の変動を±1 %以内に保持し,かつ,二次冷媒の圧力に対

応する飽和温度の連続した4回の測定値の変動が±0.5 K以内になるまで,1時間の時間間隔で読み取

コンデンシングユニット 

凝縮器など 

log p 

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る。 

c) 加熱器を間欠的に作動させる場合には,二次冷媒の圧力に対応する飽和温度の変動を±0.5 K以内に保

持し,かつ,入熱量の連続した4回の測定値の変動が±4 %以内になるまで,1時間の時間間隔で読み

取る。 

d) 熱漏えい係数は,次の式によって算定する。 

a

p

h

1

t

t

F

 ··············································································· (1) 

6.1.3 

試験の調整方法 

コンデンシングユニットの入口圧力の調整は,膨張弁によって行い,また,入口冷媒蒸気の温度の調整

は,二次冷媒への入熱量を変化させることによって行う。コンデンシングユニットの出口圧力は,凝縮器

などの冷却媒体の温度及び流量を変化させて調整する。 

6.1.4 

試験の必要条件 

6.1.4.1 

入熱量の変動範囲 

加熱器を連続して作動させる場合には,試験期間中に何らかの理由によって生じる入熱量の変動が±

1 %を超えてはならない。 

6.1.4.2 

飽和温度の変動範囲 

加熱器を間欠的に作動させる場合には,二次冷媒の圧力に対応する飽和温度の変動が±0.6 Kを超えては

ならない。 

6.1.5 

試験の記録 

設定した5.4の試験条件のほかに,次の測定結果を記録しなければならない。 

a) 蒸発器出口における冷媒蒸気の圧力 

b) 蒸発器出口における冷媒蒸気の温度 

c) 膨張弁に入る液冷媒の圧力 

d) 膨張弁に入る液冷媒の温度 

e) 熱量計の周囲空気の温度 

f) 

二次冷媒の圧力 

g) 二次冷媒への入熱量 

6.1.6 

コンデンシングユニットの冷凍能力の算定方法 

6.1.6.1 

冷媒質量流量算定 

冷媒の質量流量は,次の式によって算定する。 

(

)

f2

g2

p

a

1

i

mf

h

h

t

t

F

q

+

 ····································································· (2) 

6.1.6.2 

冷凍能力算定 

コンデンシングユニットの冷凍能力は,次の式によって算定する。 

ϕo=qmf(hg1−hf1)  ······································································· (3) 

6.2 

乾式熱量計法(方法C) 

6.2.1 

試験装置 

試験装置として乾式熱量計(図3参照)を用いる。 

注記 乾式熱量計は,冷媒用の管又は適切な長さ及び直径の管状容器を配列したものがあり,一次冷

10 

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媒の蒸発器として作用する。この蒸発器は,圧縮機によって循環される冷媒液を蒸発させる。

蒸発器の外表面は,同心の管で作られた外部ジャケット内を循環する二次液媒体で加熱するか,

又は電気的な方法で加熱する。また,別の方法として,二次液媒体での加熱,又は電気的な方

法での加熱を蒸発器の内部で行う場合もある。 

冷媒の質量流量は,手動,定圧自動膨張弁,又は制御系をもつ膨張弁によって制御する。この膨張弁は,

熱量計の近くに設けなければならない。膨張弁及びそれを熱量計に結合する冷媒配管は,熱侵入を最小に

するために断熱を施す。熱量計は,侵入熱量がコンデンシングユニットの冷凍能力5 %以下になるように

断熱しなければならない。 

加熱装置が蒸発器外表面にある場合には,適切な間隔で十分な数(10個以上)の温度を測定する計器を

取り付け,放散熱量の算定用として平均の表面温度を測定し,さらに,二次熱媒体の温度を測定する計器

を設けなければならない。 

なお,冷媒の圧力は,確実に装置の安全限界内でなければならない。 

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11 

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記号説明は,次による。 

f1 

コンデンシングユニット出口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

f2 

膨張弁入口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

g1 

コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気の圧力及び温度の測定位置 

g2 

熱量計出口における冷媒の圧力及び温度の測定位置 

図3−乾式熱量計法(方法C) 

6.2.2 

熱漏えい係数の算定方法 

熱量計の補正に用いる熱漏えい係数の算定は,次による。 

a) 周囲空気温度の変動を±1 K以内に保持し,かつ,熱入力は,平均表面温度を周囲空気温度よりも約

15 K高く保つように供給する。加熱に液媒体を使用する場合には,入口温度の変動は,±0.3 K以内

に保持し,質量流量は,温度降下が6 K以上になるように制御する。循環する液媒体の質量流量の変

動は,±0.5 %以内に保持する。電気加熱器を使用する場合には,電気加熱器に入力した電力の変動を

±1 %以内に保持する。 

b) 熱平衡に到達した後,次の試験期間にわたって計器の指示を読み取る。 

12 

B 8623:2019  

  

1) 液媒体加熱の場合には,質量流量を一定にして,入口及び出口の温度の両方共に,連続した4回の

測定値が±0.3 K以内になるまで,1時間の時間間隔で読み取る。 

2) 電気加熱の場合には,冷媒の飽和温度の連続した4回の測定値が±0.5 K以内になるまで,1時間の

時間間隔で読み取る。 

c) 熱量計への熱入力は,次の式によって算定する。 

1) 液体加熱の場合には, 

ϕh=c(t1−t2)qml ··········································································· (4) 

2) 電気加熱の場合には,ϕhは,加熱器へ入力した電力で与えられる。 

d) 熱漏えい係数は,次の式によって算定する。 

a

c

h

1

t

t

F

 ················································································ (5) 

6.2.3 

試験の調整方法 

コンデンシングユニットの入口冷媒圧力は,膨張弁によって調整し,入口冷媒蒸気の温度は,蒸発器へ

の入熱量を変化させることによって調整する。コンデンシングユニットの出口圧力は,凝縮器などの冷却

媒体の温度及び質量を変えて調整する。 

6.2.4 

試験の必要条件 

6.2.4.1 

入熱量の変動範囲 

加熱器を連続して作動させる場合には,試験期間中に何らかの理由によって生じる入熱量の変動が±

1 %を超えてはならない。 

6.2.4.2 

飽和温度の変動範囲 

加熱器を間欠的に作動させる場合には,二次熱媒体の圧力に対応する飽和温度の変動が±0.6 Kを超えて

はならない。 

6.2.5 

試験の記録 

設定した5.4の試験条件のほかに,次の測定結果を記録しなければならない。 

a) 蒸発器出口における冷媒蒸気の圧力 

b) 蒸発器出口における冷媒蒸気の温度 

c) 膨張弁に入る冷媒液の圧力 

d) 膨張弁に入る冷媒液の温度 

e) 熱量計の周囲空気の温度 

f) 

熱量計に入る加熱液媒体の温度 

g) 熱量計から出る加熱液媒体の温度 

h) 加熱液媒体の質量流量 

i) 

熱量計へ入力した電力 

j) 

熱量計の平均表面温度 

6.2.6 

コンデンシングユニットの冷凍能力の算定方法 

6.2.6.1 

冷媒質量流量算定 

冷媒の質量流量は,次の式によって算定する。 

a) 液体加熱の場合 

(

)

f2

g2

c

a

1

ml

2

1

mf

)

(

h

h

t

t

F

q

t

t

c

q

+

=

 ·························································· (6) 

13 

B 8623:2019  

b) 電気加熱の場合 

(

)

f2

g2

c

a

1

i

mf

h

h

t

t

F

q

+

=

φ

 ····································································· (7) 

6.2.6.2 

冷凍能力算定 

コンデンシングユニットの冷凍能力は,次の式によって算定する。 

ϕo=qmf(hg1−hf1) ········································································· (8) 

6.3 

冷媒蒸気流量計法(方法D1) 

6.3.1 

試験装置 

冷媒蒸気流量計法は,吸込み管に流量計を設けて行う(図4参照)。流量計の前後の冷媒の密度の算定が

できるように,必要な試料採取口を設けて圧力及び温度を測定する。試験装置は,最終結果(冷媒の質量

流量)の標準偏差が2 %を超えないようにしなければならない。 

冷媒蒸気流量計は,閉回路の吸込み管に設ける。この回路では,冷媒圧力を下げる装置は,手動制御又

は吸込み圧力による自動制御のいずれでもよい。 

測定方法及び冷凍能力算定は,次による。 

background image

14 

B 8623:2019  

  

記号説明は,次による。 

f1 

コンデンシングユニット出口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

g1 

コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気の圧力及び温度の測定位置 

図4−冷媒蒸気流量計法(方法D1) 

a) 冷媒の質量流量は,コンデンシングユニットの吸込み管において測定する。また,この位置における

過熱蒸気が確実に均質になり,かつ,冷媒に混入液滴が完全になくなるように処置しなければならな

い。 

管内に脈動流が生じる場合には,脈動除去装置(図4参照)を挿入するなどの十分な脈動減衰処理

をして,測定計器に到達する脈動を減少又は消滅させなければならない。 

b) 冷媒蒸気流量計を用いる場合には,測定する蒸気の流れに含む油循環率が1.5 %未満の回路としなけ

ればならない。 

注記 コンデンシングユニットの冷凍能力の算定は,冷媒蒸気の測定値を基にしているので,蒸気

コンデンシングユニット 

log p 

凝縮器など 

background image

15 

B 8623:2019  

中に少しでも油が混入していれば測定計器を通過する蒸気流量の値,すなわち,コンデンシ

ングユニットの冷凍能力の値が不正確になる。 

6.3.2 

試験の調整方法 

コンデンシングユニットの入口圧力は,冷媒流量制御装置によって調整し,入口蒸気温度は,冷却効果

を変えることによって調整する。コンデンシングユニットの出口圧力は,凝縮器などの冷却媒体の温度及

び流量を変えて調整する。 

6.3.3 

試験の記録 

設定した5.4の試験条件のほかに,次の測定結果を記録しなければならない。 

a) 測定装置の上流側における冷媒蒸気の圧力 

b) 測定装置の上流側における冷媒蒸気の温度 

c) 測定装置の上流側と下流側との間の圧力降下 

6.3.4 

コンデンシングユニットの冷凍能力の算定方法 

冷凍能力は,次の式によって算定する。 

ϕo=qmf(hg1−hf1) ········································································· (9) 

6.4 

液冷媒流量計法(方法F) 

6.4.1 

試験装置 

液冷媒流量計法(図5参照)は,液冷媒の体積流量で冷媒流量を記録する流量計又は瞬間流量を示す流

量計を使用する。液冷媒の流量の測定は,質量流量計を用いてもよい。 

流量計及び補助装置の取付けは,次による。 

記号説明は,次による。 

f1 コンデンシングユニット出口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

g1 コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気の圧力及び温度の測定位置 

図5−液冷媒流量計法(方法F) 

16 

B 8623:2019  

  

a) 流量計は,凝縮器などの出口又は受液器をもつ場合には,それの出口と膨張弁との間の液配管に挿入

する。 

b) 使用する流量計がいかなる条件下でも適切に機能することができ,かつ,液冷媒の過冷却度不足,冷

媒充塡量不足及び不凝縮ガスの混入の影響を除去するために,補助装置を次のように取り付ける。 

1) 流量計の手前に過冷却器を設けて,流量計内での冷媒の蒸発を防止する。冷媒液が6 K以上過冷却

されている場合は,過冷却器を不要としてもよい。 

2) 過冷却器の直前及び直後にサイトグラスを設け,蒸気泡が冷媒液中に混入していないことを確認で

きるようにする。 

3) 流量計をバイパスするバイパス弁及びそれへの配管を設ける(この弁は,弁とバイパス回路との流

れの抵抗が流量計の抵抗とほぼ同じ場合,測定時を除いて,開放して液冷媒をバイパスしておくこ

とができる。)。 

4) 保護管付き温度計又はそれらに代わる熱電対を設け,過冷却器及び流量計に入る液冷媒の温度を測

定する。 

5) 圧力計を流量計の出口側に取り付ける。 

6.4.2 

校正 

流量計は,使用する流量範囲内における最大,中間及び最小の3点以上の流量で,定期的に校正しなけ

ればならない。 

6.4.3 

試験の手順 

流量計のバイパス弁を開いた状態で装置を始動する。設定試験条件に到達した後,バイパス弁を閉じ,

流量計から出る冷媒液が3 K以上過冷却されていることを確認する。 

計器の指示は,他の試験方法に規定されているのと同様に,連統して4回,1時間の時間間隔で読み取

る。また,冷媒とともに循環する油循環率を求める。 

6.4.4 

試験の記録 

設定した5.4の試験条件のほかに,次の測定結果を記録しなければならない。 

a) 流量計の読み 

b) 流量計の出口における液冷媒の圧力 

c) 流量計の出口における液冷媒の温度 

6.4.5 

コンデンシングユニットの冷凍能力の算定方法 

油循環率によって補正した冷凍能力は,次の式によって算定する。 

(

)(

)

(

)

[

]

g

f

o

f1

g1

o

v

o

1

1

1

t

t

x

c

h

h

x

x

q

=

ρ

ρ

ρ

φ

 ······························· (10) 

6.5 

水冷凝縮器法(方法G) 

6.5.1 

試験装置 

試験対象のコンデンシングユニットの構成要素である水冷凝縮器など(図6参照)には,温度,圧力及

び冷却水流量を測定する計器を設けて,熱量計として作用するような装備をしなければならない。 

background image

17 

B 8623:2019  

記号説明は,次による。 

f1 

コンデンシングユニット出口における冷媒液の圧力及び温度の測定位置 

f3 

水冷凝縮器出口における冷媒液又は水冷ガスクーラ出口における冷媒の圧力及び温度の測定位置 

g1 

コンデンシングユニット入口における冷媒蒸気の圧力及び温度の測定位置 

g3 

水冷凝縮器などの入口における冷媒の圧力及び温度の測定位置 

図6−水冷凝縮器法(方法G) 

6.5.2 

熱漏えい係数の算定方法 

補正に用いる凝縮器などは,冷媒回路から隔離するか又は同じ種類及び寸法の仕様の別の凝縮器などを

使用し,熱漏えい係数の算定は,次による。 

a) 水冷凝縮器などに適正冷媒量を封入し,入口及び出口の止め弁を閉じる。冷却水回路を加熱水の供給

管に結合する。この加熱水は,冷媒の飽和温度又は水冷ガスクーラ出口温度(超臨界流体の場合)を

周囲空気温度よりも15 K以上高くし,できるだけ設定した飽和温度又は水冷ガスクーラ出口温度(超

臨界流体の場合)に近い一定温度に保持できるようにする。 

別の方法として,冷媒を電気的に加熱してもよい。 

周囲空気温度は,43 ℃を超えない任意の温度において,±1 K以内の範囲に保持する。熱平衡に到

達した後は,冷媒温度の連続した4回の測定値の変動が±1 K以内になるまで,1時間の時間間隔で読

み取る。 

b) 熱漏えい係数は,次の式によって算定する。 

a

r

h

1

t

t

F

 ···············································································(11) 

6.5.3 

試験の手順 

コンデンシングユニットの出口圧力は,凝縮器などに供給する冷却水の温度及び/又は流量を変えて調

節する。 

6.5.4 

試験の記録 

設定した5.4の試験条件のほかに,次の測定結果を記録しなければならない。 

a) 凝縮器などに入る冷媒ガスの圧力 

b) 凝縮器などに入る冷媒ガスの温度 

c) 凝縮器を出る液冷媒又はガスクーラを出る冷媒の圧力 

18 

B 8623:2019  

  

d) 凝縮器を出る液冷媒又はガスクーラを出る冷媒の温度 

e) 凝縮器などに入る冷却水の温度 

f) 

凝縮器などを出る冷却水の温度 

g) 冷却水の質量流量 

h) 凝縮器などの周囲空気の温度 

6.5.5 

コンデンシングユニットの冷凍能力の算定方法 

6.5.5.1 

冷媒質量流量算定 

冷媒の質量流量は,次の式によって算定する。 

(

)

(

)

f3

g3

a

r

1

mc

1

2

mf

h

h

t

t

F

q

t

t

c

q

+

=

 ························································ (12) 

6.5.5.2 

冷凍能力算定 

コンデンシングユニットの冷凍能力は,次の式によって算定する。 

ϕo=qmf(hg1−hf1) ······································································· (13) 

コンデンシングユニットの消費電力の決定 

コンデンシングユニットの消費電力の決定は,冷凍能力決定のために行う試験と同時に行う。消費電力

には,コンデンシングユニットの作動を維持するために必要な,附属機器の消費電力などを全て含めて測

定する。 

試験報告書 

試験が終了したときには,それぞれの試験報告書を作成しなければならない。試験報告書には,次の項

目について記載し,提出の様式は,受渡当事者間の協定による。 

a) 一般記録事項 

1) 試験期日 

2) 試験開始時刻 

3) 試験継続時間 

4) コンデンシングユニットの形式及び製造番号 

5) 圧縮機の形式(単動,複動,気筒数など) 

6) 気筒の直径及び行程(該当する場合) 

7) 圧縮機の1回転当たりの押しのけ量 

8) 凝縮器などの形式 

9) 冷媒の指定 

10) 使用した熱力学的性質表 

b) 明記することが望ましい設定試験条件(表3参照) 

1) コンデンシングユニットの吸込み圧力又はそれに対応する飽和温度 

2) コンデンシングユニットの吸込みガス温度 

3) コンデンシングユニット出口における冷媒の圧力又はそれに対応する飽和温度 

4) 圧縮機の電圧及び周波数(一定速の場合) 

c) 試験方法 

d) 試験における測定値の平均値(5.6参照) 

19 

B 8623:2019  

1) 周囲空気温度 

2) 気圧計の大気圧の測定値 

3) コンデンシングユニットの吸込み圧力及び吸込みガス温度 

4) コンデンシングユニット出口における冷媒の圧力及び温度 

5) 冷却水入口温度 

6) 冷却水出口温度 

7) 冷却水の流量 

8) 圧縮機の潤滑油温度(測定可能な場合) 

9) 電源の電圧及び周波数 

注記1 

採用した試験方法によっては,その他の記録が必要な場合がある。 

注記2 

上記の“試験における測定値の平均値”の測定値とは,測定に用いる計器を校正した後の

測定値をいう。 

e) 算定結果 

1) 熱漏えい係数 

2) 冷媒の質量の流量 

3) 比エンタルピー差 

4) コンデンシングユニットの冷凍能力 

5) コンデンシングユニットの消費電力 

6) (油・冷媒との油の混合物)における質量分率 %による油循環率 

background image

20 

B 8623:2019  

  

附属書A 

(規定) 

油循環量測定方法 

A.1 基本事項 

この附属書は,油循環量の測定方法について規定する。 

A.2 量記号及び単位記号 

この附属書で用いる主な量記号及びその説明並びに単位記号は,表A.1による。 

表A.1−量記号及びその説明並びに単位記号 

量記号 

説明 

単位記号 

WE 

空のときの質量(容器及びフラスコ装置一式) 

kg 

Wo 

最終の質量(容器及びフラスコ装置一式並びに最終的に残った油) 

kg 

Ws 

全質量(容器及びフラスコ装置一式並びに冷媒と油との混合液から成る試料) 

kg 

油循環率 

− 

A.3 一般事項 

油循環量測定方法の一般事項は,次による。 

a) この測定方法は,5.2 d)で規定しているコンデンシングユニットにおいて,装置を循環する油の全質量

流量を決定するために使用する。 

b) 油循環率は,コンデンシングユニットの運転が,5.6での測定値の読みが5.5 c)の定常状態の限界内に

到達したときに,冷媒と油との混合物の中の油の質量の割合を測定することによって決める。 

A.4 測定の正確さ 

WE,Ws及びWoの質量測定の正確さは,油循環率を算定したとき1 %を識別できなければならない。 

A.5 測定の手順 

油循環量の測定の手順は,次による。 

a) 冷媒と油との混合物から成る試料を受け入れるための容器は,空にする。口に,綿の栓及びフラスコ

と容器とを結ぶための管が付いた清浄な空のフラスコなどの装置一式と容器とを一緒にして,質量を

測定する。この質量WEは,A.4に規定した正確さで測定しなければならない。 

b) 容器を試験装置の液管に結合し,接続管及び容器内の空気を排出する。試験装置が表3に規定された

試験条件で作動している状態で,冷媒と油との混合液の試料を採取する。試験装置が冷媒の充塡量に

敏感で,試料の採取が試験装置の過冷却度を減少させたり,なくしてしまう場合には,試験のための

測定が終わってから試料の採取を行わなければならない。 

c) 試料の入っている容器とフラスコ装置などとの一式の質量を測定する。この質量Wsは,A.4に規定し

た正確さで測定しなければならない。 

d) 容器から冷媒と油との混合液を徐々にフラスコに移す場合には,綿の栓を貫いてフラスコの口の下側

に突き出た管を使用する。 

21 

B 8623:2019  

e) フラスコから徐々に冷媒の蒸気を迫い出す。次に,再び容器とフラスコ装置などとの一式の質量Wo

を,A.4に規定した正確さで測定する。 

A.6 油循環率の算定方法 

油循環率は,次の式によって算定する。 

E

s

E

o

W

W

W

W

x

=

 ·········································································· (A.1) 

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22 

B 8623:2019  

  

附属書B 

(規定) 

附属の油分離器による油循環量の測定方法 

B.1 

基本事項 

この附属書は,5.2 d)の要求事項に従って,圧縮機の吐出し系統に補助的に油分離器が装備されている場

合に,その油分離器を使用して圧縮機の油の質量流量を決定する方法について規定する。 

B.2 

量記号及び単位記号 

この附属書で用いる主な量記号及びその説明並びに単位記号は,表B.1による。また,油分離器での流

れにおける質量流量の定義は,図B.1による。 

表B.1−量記号及びその説明並びに単位記号 

量記号 

説明 

単位記号 

Fosep 

油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される冷媒を含まない油の質量割合 

− 

Frsep 

油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される油を含まない冷媒の質量割合 

− 

Mrsep 

油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される冷媒の質量流量 

kg/s 

Mosep 

油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される油の質量流量 

kg/s 

Mseptot 

油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される液の全質量流量 

kg/s 

Mrsys 

試験装置を循環する冷媒の質量流量 

kg/s 

Mosys 

試験装置を循環する油の質量流量 

kg/s 

Mrtot 

圧縮機を循環する冷媒の全質量流量 

kg/s 

Motot 

圧縮機を循環する油の全質量流量 

kg/s 

WE 

空のときの質量(容器及びフラスコ装置一式) 

kg 

Wo 

最終の質量(容器及びフラスコ装置一式並びに最終的に残った油) 

kg 

Ws 

全質量(容器及びフラスコ装置一式並びに冷媒と油との混合液から成る試料) 

kg 

圧縮機を循環する油循環率 

− 

xosys 

試験装置を循環する油循環率 

− 

図B.1−油分離器での流れにおける質量流量の定義 

23 

B 8623:2019  

B.3 

測定の正確さ 

油分離器によって捕捉される油の質量流量の正確さは,油循環率を算定したとき1 %を識別できなけれ

ばならない。 

B.4 

測定方法及び算定方法 

B.4.1 試験装置における油循環率算定 

油分離器によって捕捉されないで試験装置を循環する油については,附属書Aの方法によって分離され

た油循環率を求める。 

B.4.2 試験方法及び試験装置 

6.1〜6.5に規定した試験方法のいずれかの試験装置を用いて,冷媒の質量流量を決定する。 

B.4.3 試験装置における油の質量流量算定 

試験装置における油の質量流量は,試験装置の油循環率とB.4.2による冷媒の質量流量とから算定する。 

osys

rsys

osys

osys

1x

M

x

M

×

=

 ·································································· (B.1) 

B.4.4 測定方法 

油分離器によって捕捉された油の質量流量は,校正した液体流量計で測定する。この流量計における液

体の流れは,ガスの発生を伴うことなく,均一な液相状態でなければならない。流れの状態を確認するた

めには,測定点の後にサイトグラスを設けなければならない。 

B.4.5 算定方法 

A.6の算定方法を用いて,油分離器によって捕捉され,圧縮機の吸込み側へ取り込まれる試料から冷媒

を含まない油の質量割合を算定する。 

B.4.6 冷媒を含まない油の質量割合算定 

試料からの冷媒を含まない油の質量割合は,次の式によって算定する。 

E

s

E

o

osep

W

W

W

W

F

=

 ······································································· (B.2) 

B.4.7 油を含まない冷媒の質量割合算定 

油分離器によって捕捉された油とともに圧縮機に戻される液のうちの油を含まない冷媒の質量割合は,

次の式によって算定する。 

Frsep=1−Fosep ········································································· (B.3) 

B.4.8 油分離器によって捕捉された油の質量流量算定 

B.4.4で測定した油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される液の全質量流量に,B.4.6によって算出

した冷媒を含まない油の質量割合を乗じることによって,油分離器によって捕捉された油の質量流量を算

定する。 

Mosep=Mseptot×Fosep ·································································· (B.4) 

B.4.9 油分離器によって捕捉された冷媒の質量流量算定 

油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される液の全質量流量に,B.4.7によって算出した油を含まない

冷媒の質量割合を乗じることによって,油分離器によって捕捉された冷媒の質量流量を算定する。 

Mrsep=Mseptot×Frsep ··································································· (B.5) 

B.4.10 油の全質量流量算定 

油の全質量流量は,B.4.3による試験装置における油の質量流量とB.4.8による油分離器によって捕捉さ

24 

B 8623:2019  

  

れた油の質量流量との和によって算定する。 

Motot=Mosys+Mosep ··································································· (B.6) 

B.4.11 冷媒の全質量流量算定 

冷媒の全質量流量は,B.4.2による試験装置の冷媒の質量流量とB.4.9による油分離器で捕捉された冷媒

の質量流量との和によって算定する。 

Mrtot=Mrsys+Mrsep ···································································· (B.7) 

B.4.12 全体の油循環率算定 

圧縮機を循環する全体の油循環率は,B.4.10による油の全質量流量をB.4.10による油の全質量流量と

B.4.11による冷媒の全質量流量との合計で除することによって算定する。 

rtot

otot

otot

M

M

M

x

+

=

 ····································································· (B.8) 

25 

B 8623:2019  

参考文献 

[1] ISO/IEC Guide 98-3:2008,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in 

measurement (GUM:1995)