B 7141:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類······························································································································· 1
5 基準寸法及び公差 ············································································································· 2
5.1 ウイットねじ(RMS形,W26形) ··················································································· 2
5.2 メートルねじ(M25形,M27形,M32形) ········································································ 4
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 8
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本顕微鏡工業会
(JMMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 7141:2003は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 7141:2012
顕微鏡−対物ねじ
Microscopes-Screw threads for objectives and related nosepieces
序文
この規格は,2011年に第2版として発行されたISO 8038を基とし,技術的内容を変更して作成した日
本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,顕微鏡対物レンズ,レボルバなどのねじ部及びねじ(以下,総称して対物ねじという。)に
ついて規定する。ただし,特殊対物レンズには適用しない。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 8038:2011,Microscopes−Screw threads for objectives and related nosepieces(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形
JIS B 0205-4 一般用メートルねじ−第4部:基準寸法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101によるほか,次による。
3.1
ウイットねじ(whitworth screw)
ねじのピッチを25.4 mm当たりの山数で表したインチねじの一種。
4
種類
対物ねじの種類は,表1による。
2
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表1−対物ねじの種類
種類
ウイットねじ
RMS形
W26形
−
メートルねじ
M25形
M27形
M32形
5
基準寸法及び公差
5.1
ウイットねじ(RMS形,W26形)
5.1.1
基準山形
ウイットねじの基準山形を図1に示す。
D :めねじ谷の径の基準寸法(呼び径)
d :おねじ外径の基準寸法(呼び径)
D2:めねじ有効径の基準寸法
d2 :おねじ有効径の基準寸法
D1:めねじ内径の基準寸法
d1 :おねじ谷の径の基準寸法
H :とがり山の高さ
H1:基準山形の高さ
P :ピッチ
R :山の頂及び谷の丸み
図1−ウイットねじの基準山形
5.1.2
公式
ウイットねじの基準寸法の算出に用いる公式は,次による。
n
P
4.
25
=
D
d=
P
H
5
960
.0
=
1
1
1
2
D
H
d
d
=
−
=
P
H
3
640
.0
1=
2
1
2
D
H
d
d
=
−
=
P
R
3
137
.0
=
5.1.3
基準寸法
ウイットねじの基準寸法は,表2による。
表2−ウイットねじの基準寸法
単位 mm
種類
呼び径
ねじ山数
(25.4 mm
当たり)
n
ピッチ
P
山の頂及び
谷の丸み
R
とがり山の
高さ
H
おねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
めねじ
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
RMS形
20.32
36
0.706
0.097
0.678
20.320
19.868
19.416
W26形
26
36
0.706
0.097
0.678
26.000
25.548
25.096
3
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5.1.4
ウイットねじの山形,許容限界寸法及び寸法許容差
ウイットねじの山形,許容限界寸法及び寸法許容差は,図2及び表3による。
a) おねじ
b) めねじ
図2−ウイットねじのおねじ及びめねじの山形
表3−ウイットねじの許容限界寸法及び寸法許容差
単位 mm
種類
許容限界寸法
及び寸法許容差
おねじ
めねじ
外径a)
d
有効径
d2
谷の径
d1
谷の径
D
有効径
D2
内径a)
D1
RMS形
許容限界寸法 最大
20.216
19.822
19.370
20.396
19.944
19.550
最小
20.140
19.746
19.294
20.320
19.868
19.474
寸法許容差
上
−0.104
−0.046
−0.046
+0.076
+0.076
+0.134
下
−0.180
−0.122
−0.122
0.000
0.000
+0.058
W26形
許容限界寸法 最大
25.930
25.520
25.070
−
25.660
25.300
最小
25.830
25.440
24.940
26.000
25.580
25.200
寸法許容差
上
−0.070
−0.028
−0.026
−
+0.112
+0.204
下
−0.170
−0.108
−0.156
0.000
+0.032
+0.104
注記1 寸法許容差欄の“上”は“上の寸法許容差”,“下”は“下の寸法許容差”を表す。
注記2 この表では,山の半角の許容差及びピッチの許容差は規定していないが,これらは有効径の公差に含めて
ある。
注a) おねじの山頂部及びめねじの内径部は平形とするが,それぞれのかどには許容域の範囲内で丸みを付けても
よい。
5.1.5
対物レンズ,レボルバなどのねじ部の寸法
対物レンズ,レボルバなどのねじ部の寸法を,図3に示す。
4
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単位 mm
図3−ウイットねじの対物レンズ,レボルバなどのねじ部の寸法
5.2
メートルねじ(M25形,M27形,M32形)
5.2.1
基準山形
メートルねじの基準山形は,JIS B 0205-1による。
なお,JIS B 0205-1による基準山形を図4に示す。
D :めねじ谷の径の基準寸法(呼び径)
d :おねじ外径の基準寸法(呼び径)
D2 :めねじ有効径の基準寸法
d2 :おねじ有効径の基準寸法
D1 :めねじ内径の基準寸法
d1 :おねじ谷の径の基準寸法
H :とがり山の高さ
P :ピッチ
図4−メートルねじの基準山形
5.2.2
公式
メートルねじの基準寸法の算出に用いる公式は,JIS B 0205-1及びJIS B 0205-4による。
5
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なお,JIS B 0205-1及びJIS B 0205-4による公式を,次に示す。
P
H
2
3
=
D
d=
2
2
6495
.0
8
3
2
d
P
D
H
D
D
=
−
=
×
−
=
1
1
5
082
.1
8
5
2
d
P
D
H
D
D
=
−
=
×
−
=
5.2.3
基準寸法
メートルねじの基準寸法は,表4による。
表4−メートルねじの基準寸法
単位 mm
種類
呼び径
ピッチ
P
とがり山の
高さ
H
おねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
めねじ
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
M25形
25
0.75
0.650
25.000
24.513
24.188
M27形
27
0.75
0.650
27.000
26.513
26.188
M32形
32
0.75
0.650
32.000
31.513
31.188
5.2.4
メートルねじの山形,許容限界寸法及び寸法許容差
メートルねじの山形,許容限界寸法及び寸法許容差は,図5及び表5による(JIS B 0209-1参照)。
a) おねじ
b) めねじ
図5−メートルねじのおねじ及びめねじの山形
6
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表5−メートルねじの許容限界寸法及び寸法許容差
単位 mm
種類
許容限界寸法
及び寸法許容差
おねじ
めねじ
外径
d
有効径
d2
谷の径
d1
谷の径
D
有効径
D2
内径
D1
M25形
許容限界寸法 最大
24.978
24.491
−
−
24.659
24.378
最小
24.838
24.380
−
−
24.513
24.188
寸法許容差
上
−0.022
−0.022
−
−
+0.146
+0.190
下
−0.162
−0.133
−
−
0.000
0.000
M27形
許容限界寸法 最大
26.978
26.491
−
−
26.660
26.378
最小
26.838
26.379
−
−
26.513
26.188
寸法許容差
上
−0.022
−0.022
−
−
+0.147
+0.190
下
−0.162
−0.134
−
−
0.000
0.000
M32形
許容限界寸法 最大
31.978
31.491
−
−
31.663
31.378
最小
31.838
31.377
−
−
31.513
31.188
寸法許容差
上
−0.022
−0.022
−
−
+0.150
+0.190
下
−0.162
−0.136
−
−
0.000
0.000
注記 寸法許容差欄の“上”は“上の寸法許容差”,“下”は“下の寸法許容差”を表す。
5.2.5
対物レンズ,レボルバなどのねじ部の寸法
対物レンズ,レボルバなどのねじ部の寸法を,図6に示す。
単位 mm
注a) M25形及びM32形のときはL=5,M27形のときはL=4.5とする。
図6−メートルねじの対物レンズ,レボルバなどのねじ部の寸法
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献 JIS B 0209-1 一般用メートルねじ−公差−第1部:原則及び基礎データ
注記 対応国際規格:ISO 965-1,ISO general-purpose metric screw threads−Tolerances−Part 1:
Principles and basic data(IDT)
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 7141:2012 顕微鏡−対物ねじ
ISO 8038:2011 Microscopes−Screw threads for objectives and related nosepieces
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範
囲
1
削除
NOTE 1及びNOTE 2を削除し
た。
技術的差異はない。
2 引用規
格
3 用語及
び定義
3.1 ウイットねじ
−
−
追加
JIS用語にもないため,新たに
ウイットねじの定義を追加し
た。
技術的差異はない。
5 基準寸
法及び公
差
5.1 ウイットねじ
5.1.1 基準山形
5.1.2 公式
5.1.3 基準寸法
3.1
General
追加
基準山形を図1の追加によって
明確にした。公式及び基準寸法
の箇条を追加した。
技術的差異はない。JISの表現の
方が分かりやすい。
5.1.4 ウイットねじ
の山形,許容限界寸
法及び寸法許容差
3.2
JISにほぼ同じ
変更
表3として一つにまとめ,許容
限界寸法及び寸法許容差の数値
を一部変更した。
RMS形は,国内事情に合わせて旧
JISの数値のままとした。W26形
は国際規格に一部不合理があり,
JISにて修正した。国際規格につ
いては,今後,修正を申し出る。
5.1.5 対物レンズ,レ
ボルバなどのねじ部
の寸法
3.1
JISにほぼ同じ
変更
“thread lug”を図3中で“5以
下”,“5を超える”とした。
技術的差異はない。JISの表現の
方が分かりやすい。
5.2 メートルねじ
5.2.1 基準山形
5.2.2 公式
5.2.3 基準寸法
3.1
General
追加
基準山形を図4の追加によって
明確にした。公式及び基準寸法
の箇条を追加した。
技術的差異はない。JISの表現の
方が分かりやすい。
3
B
7
1
4
1
:
2
0
1
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5.2.4 メートルねじ
の山形,許容限界寸
法及び寸法許容差
3.2
JISにほぼ同じ
変更
表5として一つにまとめた。
技術的差異はない。
5.2.5 対物レンズ,レ
ボルバなどのねじ部
の寸法
3.1
JISにほぼ同じ
変更
“thread lug”を図6中で“L以
下”,“Lを超える”とし,注で
区別した。
技術的差異はない。JISの表現の
方が分かりやすい。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 8038:2011,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
3
B
7
1
4
1
:
2
0
1
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。