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B 4236 : 1998  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS B 4236-1989は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 4236 : 1998 

六角穴付きボルト用沈めフライス 

Milling cutters−Counterbores for hexagon socket head bolts 

序文 この規格は,1989年に第3版として発行されたJIS B 4236を,技術的内容を変更することなく,JIS 

Z 8301(規格票の様式)に基づき,様式の変更をして作成した日本工業規格である。 

1. 適用範囲 この規格は,JIS B 1176に規定するねじの呼びがM3〜M27の六角穴付きボルトに対応す

る座ぐり穴の加工に用いる,六角穴付きボルト用沈めフライス(以下,フライスという。)について規定す

る。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0021 製品の幾何特性仕様 (GPS) −幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示

方式 

JIS B 0101 ねじ用語 

JIS B -0172 フライス用語 

JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表 

JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差 

JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示 

JIS B 0659 比較用表面粗さ標準片 

JIS B 1001 ボルト穴径及び座ぐり径 

JIS B 1011 センタ穴 

JIS B 1176 六角穴付きボルト 

JIS B 1501 玉軸受用鋼球 

JIS B 3301 モールステーパゲージ 

JIS B 4003 モールステーパ部をもつシャンク及びソケット−形状・寸法 

JIS B 4005 フライス用ストレートシャンク部−形状・寸法 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7513 精密定盤 

JIS B 7540 Vブロック 

JIS B 7725 ビッカース硬さ試験−試験機の検証 

JIS B 7726 ロックウェル硬さ試験−試験機の検証 

JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材 

JIS G 4403 高速度工具鋼鋼材

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B 4236 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法 

JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験方法 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0101及びJIS B 0172による。 

4. 種類 フライスの種類は,外径によって,シャンクの形状は(プレイン)ストレートシャンク(1),モ

ールステーパシャンクの2種類,モールステーパシャンクは全長との組合せによって,1形及び2形の2

種類とする。 

注(1) 紛らわしくない場合は,括弧を付けた文字を省略してもよい。 

5. 形状・寸法 フライスの形状及び寸法は,表1による。 

表1 フライスの形状及び寸法 

備考 図は,4枚刃のものを例として示す。 

単位 mm 

呼び 

直径D 

パイロット径dp 

シャンク径d 

全長 

モールステ

ーパ番号 

刃長 

パイロット
の長さ 

lp 

基準寸法 許容差 

z9 

基準寸法 許容差 

e8 

基準寸法  許容差 

h8 

1形 2形 1形 2形 

M 3 

6.5 

+0.078 
+0.042 

3.2 

−0.020 
−0.038 

 6 

−0.018 

 71 

− 

− 

− 

14 

 3 

M 4 

4.3 

85 

 4 

M 5 

9.5 

5.3 

 8 

−0.022 

 80 

95 

18 

 5 

M 6 

11 

+0.093 
+0.050 

6.4 

−0.025 
−0.047 

106 

 6 

M 8 

14 

8.4 

12 

−0.027 

100 

118 

22 

 8 

M10 

17.5 

+0.103 
+0.060 

10.5 

−0.032 
−0.059 

− 

− 

140 

170 

25 

10 

M12 

20 

+0.125 
+0.073 

13 

190 

12 

(M14) 

23 

15 

150 

212 

30 

14 

M16 

26 

+0.140 
+0.088 

17 

180 

236 

35 

16 

(M18) 

29 

19 

−0.043 
−0.073 

250 

18 

M20 

32 

+0.174 
+0.112 

21 

190 

280 

40 

(M22) 

35 

23 

300 

20 

M24 

39 

25 

315 

22 

(M27) 

43 

+0.198 
+0.136 

28 

236 

355 

50 

25 

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B 4236 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

備考1. 呼びは,六角穴付きボルトのねじの呼びと対応する。 

2. パイロット径dpの基準寸法は,JIS B 1001に規定するボルト穴径の1級とする。 
3. 直径D,シャンク径d,及びパイロット径dpの許容差は,JIS B 0401-2による。 
4. 全長L,刃長l及びパイロットの長さlpの許容差は,JIS B 0405に規定する公差等級c(粗級)とする。 
5. センタ穴は,JIS B 1011による。 
6. ストレートシャンクは,JIS B 4005に規定するプレインストレートシャンクとする。 
7. モールステーパシャンクは,JIS B 4003による。 
8. 呼びに括弧を付けたものは,なるべく用いない。 

6. 品質 

6.1 

外観 フライスの外観は,地きず,割れ,有害なまくれ,きず,接合不良などの欠点がなく,仕上

げは良好でなければならない。 

6.2 

表面粗さ フライスの刃部の表面粗さは,8.1による試験を行ったとき,すくい面でJIS B 0601に規

定する1.60μmRa (6.3μmRy) 以下とする。 

6.3 

硬さ フライスの硬さは,8.2による試験を行ったとき,刃部の硬さは,63HRC以上又は772HV以

上とする。シャンクは,有害な変形又は損傷を起こさないよう適切な熱処理を施さなければならない。 

6.4 

振れ フライスの刃部の振れは,8.3による試験を行ったとき,表2による。 

表2 刃部の振れの公差 

単位 mm 

呼び 

振れの公差t 

M 3 〜M 6 

0.032 

M 8 〜M18 

0.040 

M20 〜M27 

0.050 

備考 図示方法は,JIS B 0021による。 

7. 材料 フライスの材料は,JIS G 4403に規定するSKH51又はこれと同等以上の性能をもつものとする。 

なお,溶接フライスのシャンクの材料は,JIS G 4051に規定するS55C又はこれと同等以上の性能をも

つものとする。 

8. 試験方法 

8.1 

表面粗さ フライスの表面粗さは,目視によってJIS B 0659に規定する比較用表面粗さ標準片と比

較測定する。 

8.2 

硬さ フライスの硬さは,JIS B 7726に規定するロックウェル硬さ試験機を用いて,JIS Z 2245に規

定するロックウェル硬さ試験方法によって測定する。ただし,ロックウェル硬さ試験機によって測定でき

ない場合は,JIS B 7725に規定するビッカース硬さ試験機を用いて,JIS Z 2244に規定するビッカース硬

さ試験方法によって測定してもよい。 

なお,試験機による測定が困難な場合は,やすりによる比較測定を行ってもよい。 

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B 4236 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.3 

振れ フライスの刃部の振れは,ストレートシャンクの場合は,図1のようにフライスを精密定盤

の上に置いたVブロックで支え,また,テーパシャンクの場合は,図2のようにフライスのシャンクを測

定用ゲージに挿入し,そのゲージの外周を精密定盤の上に置いたVブロックで支え,切れ刃に垂直にダイ

ヤルゲージを当て,矢の方向に回しながらダイヤルゲージの指針の動きを読む。読みの最大値と最小値と

の差を測定値とする。 

備考1. 精密定盤は,JIS B 7513に規定する1級とする。 

2. ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する目量0.001mmダイヤルゲージとする。 

3. Vブロックは,JIS B 7540に規定する1級とする。 

4. 測定用ゲージは,テーパ穴をもち,その精度は,JIS B 3301による。測定用ゲージの外周の

真円度及びテーパ部と外周との同軸度は,それぞれ2μm以下とする。 

5. 鋼球は,JIS B 1501による。 

図1 フライスの刃部の振れの測定方法(ストレートシャンク) 

図2 フライスの刃部の振れの測定方法(テーパシャンク) 

9. 検査 フライスの検査は,形状・寸法,外観,表面粗さ,硬さ及び振れについて行い,それぞれ5.及

び6.1〜6.4の規定に適合しなければならない。 

10. 製品の呼び方 フライスの呼び方は,名称,種類,呼び及び刃部の材料記号(2)による。 

例1. ストレートシャンク六角穴付きボルト用沈めフライス 1形 M6  SKH51 

例2. テーパシャンク六角穴付きボルト用沈めフライス   2形 M12 HSS-Co 

注(2) 使用材料が,SKH51又はこれと同等以上の場合はHSSと,また,SKH55又はこれと同等以上の

場合は,HSS-Coと呼んでもよい。 

11. 表示 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

11.1 製品の表示 フライスには,首部に刃部を下又は左にして,次の事項を横書きに表示する。ただし,

首径の小さいものは,シャンクに表示してもよい。 

 例 

a) 呼び 

:M6 

b) 刃部の材料記号(3) 

:SKH51 

c) 製造業者名又はその略号 

: 

注(3) 使用材料が,SKH51又はこれと同等以上の場合はHSSと,また,SKH55又はこれと同等以上の

場合は,HSS-Coと表示してもよい。 

11.2 包装の表示 フライスの包装には,名称,種類及び11.1に規定する事項を表示する。 

B 4236 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

国際整合化調査研究委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

村 田 良 司 

東京理科大学理工学部 

中 嶋   誠 

通商産業省機械情報産業局 

本 間   清 

工業技術院標準部 

伊 藤   哲 

工業技術院機械技術研究所 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会技術部 

野 上   彰 

株式会社不二越 

羽 山 隆 貫 

日立ツール株式会社 

片 桐 泰 典 

株式会社不二越 

日下部 祐 次 

神鋼コベルコツール株式会社 

宮 林 光 行 

株式会社彌満和製作所 

倉 持   建 

日本高周波鋼業株式会社 

舞 田 靖 司 

社団法人日本機械工業連合会 

岡 安 英 雄 

社団法人日本工作機械工業会 

西 村 欣 也 

社団法人日本歯車工業会 

石 川 侑 男 

社団法人日本金型工業会 

安 武 昭 彦 

社団法人日本工作機器工業会 

手 取 正 輝 

いすゞ自動車株式会社川崎工場 

(関係者) 

小 峰 武 夫 

コベルコツールエンジニアリング株式会社 

白 土 秀 明 

オーエスジー株式会社 

佐 藤 直 彦 

理研製鋼株式会社 

木 村 育 夫 

株式会社三興製作所 

(事務局) 

平 野 武 治 

日本工具工業会 

西 垣 吉麻呂 

日本工具工業会