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B 4214 : 1998  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS B 4214-1990は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,国際整合化を図るため,ISO 2586 : 1985 Shell end mills with plain bore and tenon drive−

Metric series(シェルエンドミル)を基礎として用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 4214 : 1998 

シェルエンドミル 

Milling cutters−Shell end mills with plain bore and tenon drive 

序文 この規格は,1985年に第2版として発行されたISO 2586 Shell end mills with plain bore and tenon drive

−Metric seriesを基に作成した日本工業規格であり,対応国際規格と対応する部分については,技術的内容

を変更することなく作成しているが,対応国際規格には規定されていない規定項目(定義,品質,試験方

法,検査,製品の呼び方及び表示)を追加している。 

1. 適用範囲 この規格は,外径が40mmを超え160mm以下のシェルエンドミル(以下,エンドミルと

いう。)について規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 2586 : 1985 Shell end mills with plain bore and tenon drive−Metric series 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0021 製品の幾何特性仕様 (GPS) −幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示

方式 

JIS B 0172 フライス用語 

JIS B 0205 メートル並目ねじ 

JIS B 0209 メートル並目ねじの許容限界寸法及び公差 

JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表 

JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差 

JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示 

JIS B 0659 比較用表面粗さ標準片 

JIS B 4201 フライス穴及びフライスアーバ部 

JIS B 4216 カッタアーバ−形状・寸法 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7513 精密定盤 

JIS B 7540 Vブロック 

JIS B 7725 ビッカース硬さ試験−試験機の検証 

JIS B 7726 ロックウェル硬さ試験−試験機の検証 

JIS G 4403 高速度工具鋼鋼材 

JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法 

JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験方法 

B 4214 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0172による。 

4. 形状・寸法 エンドミルの形状及び寸法は,表1による。 

background image

3

B

 4

2

1

4

 : 

1

9

9

8

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 シェルエンドミルの形状及び寸法 

単位 mm 

外径 D 

穴径 d 

幅 L 

端面キー溝の幅 

端面キー溝の深さ 

面取り寸法 

端面キー
溝の丸み
(最大) 

推奨寸法 

参考 

基準寸法 

許容差 

js16 

基準寸法 

許容差 

H7 

基準寸法 

許容差 

k16 

基準寸法 

許容差 

H11 

基準寸法 

許容差 

H13 

基準寸法 

許容差 

+1 

d1 

 
 

(最小) 

d5 

 
 

(最小) 

刃数 

40 

±0.80 

16 

+0.018 

32 

+1.6 

8.4 

+0.09 

5.6 

+0.18 

0.6 

+0.2 

18 

23 

33 

50 

22 

36 

10.4 

+0.11 

6.3 

+0.22 

1.2 

20 

30 

41 

10 

63 

±0.95 

27 

+0.021 

40 

12.4 

0.8 

22 

38 

49 

80 

45 

12 

100 

±1.10 

32 

+0.025 

50 

14.4 

1.6 

25 

45 

59 

14 

125 

±1.25 

40 

56 

+1.9 

16.4 

+0.3 

28 

56 

71 

16 

160 

50 

63 

18.4 

+0.13 

10 

31 

67 

91 

18 

備考1. 

このシェルエンドミルに適合するアーバは,JIS B 4216による。 

2. 外径D,穴径d,幅L,端面キー溝の幅F及び端面キー溝の深さEの許容差はJIS B 0401-2による。 
3. フライス穴の寸法は,JIS B 4201による。 

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B 4214 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5. 品質 

5.1 

外観 エンドミルの外観は,地きず,割れ,有害なまくれ,きず,さびなどの欠点がなく,仕上げ

は良好でなければならない。 

5.2 

表面粗さ エンドミルの刃部の表面粗さは,7.1の試験を行ったとき,すくい面でJIS B 0601に規定

する1.60μmRa (6.3μmRy) 以下とする。 

5.3 

硬さ エンドミルの刃部の硬さは,7.2による試験を行ったとき,63HRC以上又は772HV以上とす

る。 

5.4 

振れ エンドミルの刃部の振れは,7.3による試験を行ったとき表2による。 

表2 シェルエンドミルの刃部の振れの公差 

6. 材料 エンドミルの材料は,JIS G 4403に規定するSKH51,又はこれと同等以上の性能をもつものと

する。 

7. 試験方法 

7.1 

表面粗さ エンドミルの表面粗さは,目視によってJIS B 0659に規定する比較用表面粗さ標準片と

比較測定する。 

7.2 

硬さ エンドミルの刃部の硬さは,JIS B 7726に規定するロックウェル硬さ試験機を用いて,JIS Z 

2245に規定する試験方法によって測定する。ただし,ロックウェル硬さ試験機によって測定できない場合

は,JIS B 7725に規定するビッカース硬さ試験機を用いて,JIS Z 2244に規定する試験方法によって測定

してもよい。 

なお,試験機による測定が困難な場合は,やすりによる比較測定を行ってもよい。 

7.3 

振れ エンドミルの刃部の振れは,エンドミルをテストアーバに緩みがないように挿入し,図1の

ように精密定盤上に置いたセンタ台に取り付け,切れ刃の外周面及び底面に垂直にダイヤルゲージを当て,

エンドミルを矢の方向に回しながら,ダイヤルゲージの指針の動きを読む。読みの最大値と最小値との差

を測定値とする。 

備考1. 精密定盤は,JIS B 7513に規定する1級とする。 

2. ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する目量0.01mmダイヤルゲージとする。 

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B 4214 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 シェルエンドミルの刃部の振れの測定方法 

8. 検査 エンドミルの検査は,形状・寸法,外観,表面粗さ,硬さ及び振れについて行い,それぞれ4.

及び5.1〜5.4の規定に適合しなければならない。 

9. 製品の呼び方 エンドミルの呼び方は,名称,呼び(外径D×幅L×穴径d)及び材料記号(1)による。 

例1. シェルエンドミル 50×36×22 SKH51 

例2. シェルエンドミル 50×36×22 HSS−Co 

注(1) 使用材料が,SKH51又はこれと同等の場合は,HSSと,また,SKH55又はこれと同等の場合に

はHSS−Coと呼んでもよい。 

10. 表示 

10.1 製品の表示 エンドミルには,側面に,次の事項を横書きに表示する。 

例1. 

例2. 

a) 呼び(外径D×幅L×穴径d) :50×36×22 

50×36×22 

b) 刃部の材料記号(2) 

:SKH51 

HSS−Co 

c) 製造業者名又はその略号 

: 

注(2) 使用材料が,SKH51又はこれと同等の場合は,HSSと,また,SKH55又はこれと同等の場合に

はHSS−Coと表示してもよい。 

10.2 包装の表示 エンドミルの包装には,名称及び10.1に規定する事項を表示する。 

B 4214 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

国際整合化調査研究委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

村 田 良 司 

東京理科大学理工学部 

中 嶋   誠 

通商産業省機械情報産業局 

本 間   清 

工業技術院標準部 

伊 藤   哲 

工業技術院機械技術研究所 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会技術部 

野 上   彰 

株式会社不二越 

羽 山 隆 貫 

日立ツール株式会社 

片 桐 泰 典 

株式会社不二越 

日下部 祐 次 

神鋼コベルコツール株式会社 

宮 林 光 行 

株式会社彌満和製作所 

倉 持   建 

日本高周波鋼業株式会社 

舞 田 靖 司 

社団法人日本機械工業連合会 

岡 安 英 雄 

社団法人日本工作機械工業会 

西 村 欣 也 

社団法人日本歯車工業会 

石 川 侑 男 

社団法人日本金型工業会 

安 武 昭 彦 

社団法人日本工作機器工業会 

手 取 正 輝 

いすゞ自動車株式会社川崎工場 

(関係者) 

小 峰 武 夫 

コベルコツールエンジニアリング株式会社 

白 土 秀 明 

オーエスジー株式会社 

佐 藤 直 彦 

理研製鋼株式会社 

木 村 育 夫 

株式会社三興製作所 

(事務局) 

平 野 武 治 

日本工具工業会 

西 垣 吉麻呂 

日本工具工業会