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B 4151 : 1998  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS B 4151-1987は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,国際整合化を図るため,ISO 5421 : 1977, Ground high speed steel tool bits(研削高速度工

具鋼バイト)を基礎として用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 4151 : 1998 

完成バイト 

Ground high speed steel tool bits 

序文 この規格は,1977年に第1版として発行されたISO 5421 Ground high speed steel tool bitsを基に作成

した日本工業規格であり,対応国際規格と対応する部分については,技術的内容を変更することなく作成

しているが対応国際規格には規定されていない規定項目(定義,品質,材料,試験方法,検査,製品の呼

び方及び表示)及び規定内容(種類及び形状・寸法の一部)を追加している。 

1. 適用範囲 この規格は,主として金属の切削加工に用いる完成バイト(以下,バイトという。)につい

て規定する。 

備考 この規格本体の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 5421 : 1977  Ground high speed steel tool bits 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

引用規格 

JIS B 0107 バイト用語 

JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表 

JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示 

JIS B 0659 比較用表面粗さ標準片 

JIS B 4012 バイト切削試験方法 

JIS B 7502 マイクロメータ 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7507 ノギス 

JIS B 7513 精密定盤 

JIS B 7524 すきまゲージ 

JIS B 7526 直角定規 

JIS B 7726 ロックウェル硬さ試験−試験機の検証 

JIS G 4403 高速度工具鋼鋼材 

JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験方法 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0107による。 

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B 4151 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4. 種類 バイトの種類及び名称は,断面形状によって,方形バイト,長方形バイト,板バイト,ステッ

キバイト,ステッキバイトJ形,丸バイト及び丸バイトJ形の7種類とし,表1による。 

表1 バイトの種類 

種類 

名称 

1形 

方形バイト 

2形 

長方形バイト 

3形 

板バイト 

5形 

ステッキバイト 

5J形 

ステッキバイトJ形 

6形 

丸バイト 

6J形 

丸バイトJ形 

参考 3形,5J形及び6J形は,ISO 5421に規定

されていない種類である。 

5. 形状・寸法 バイトの形状及び寸法は,表2〜8による。 

表2 方形バイト 

単位mm 

呼び 

幅W及び高さH 

全長L 

基準寸法 

許容差 (h13) 

基準寸法 

許容差 

 4×L 

 4 

  0 
−0.18 

50 

63 

±2 

 5×L 

 5 

80 

 6×L 

 6 

100 

160 

200 

 8×L 

 8 

  0 
−0.22 

10×L 

10 

12×L 

12 

  0 
−0.27 

16×L 

16 

125 

20×L 

20 

  0 
−0.33 

25×L 

25 

備考1. 幅W及び高さHの許容差は,JIS B 0401-2による。 

2. 端面の角度θは,0〜15°とする。 

参考 4×50,5×50及び16×125は,ISO 5421に規定されていない呼びである。 

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表3 長方形バイト 

単位mm 

呼び 

幅W 

高さH 

全長L 

基準寸法 

許容差 (h13) 

基準寸法 

許容差 (h13) 

基準寸法 

許容差 

 4× 6×L 

 4 

−0.18 

 6 

−0.18 

100 

±2 

 4× 8×L 

 8 

−0.22 

 5× 8×L 

 5 

 5×10×L 

10 

 6×10×L 

 6 

160 

200 

 6×12×L 

12 

−0.27 

 8×12×L 

 8 

−0.22 

 8×16×L 

16 

10×12×L 

10 

12 

10×16×L 

16 

10×20×L 

20 

−0.33 

12×20×L 

12 

−0.27 

12×25×L 

25 

16×25×L 

16 

 4×10×L 

−0.18 

10 

−0.22 

120 

6×14×L 

14 

−0.27 

140 

備考1. 幅W及び高さHの許容差は,JIS B 0401-2による。 

2. 端面の角度θは,0〜15°とする。 

参考 10×12×160及び10×12×200はISO 5421に規定されていない呼びである。 

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表4 板バイト 

単位mm 

呼び 

幅W 

高さH 

全長L 

基準寸法 

許容差 (h13) 基準寸法 

許容差 (h13) 

基準寸法 

許容差 

3×12×L 

−0.14 

12 

−0.27 

160 

200 

±2 

3×16×L 

16 

4×16×L 

−0.18 

4×19×L 

19 

−0.33 

5×19×L 

備考1. 幅W及び高さHの許容差は,JIS B 0401-2による。 

2. 端面の角度θは,0〜15°とする。 

表5 ステッキバイト 

単位mm 

呼び 

幅W 

高さH 

全長L 

取付け角
15°の許容
差 

基準寸法 

許容差(h13) 

基準寸法 

許容差(h13) 

基準寸法 

許容差 

3×12×L 

−0.14 

12 

−0.27 

85 

120 

±2 

 0 

3×16×L 

16 

140 

200 

−30° 

3×20×L 

20 

−0.33 

4×16×L 

−0.18 

16 

−0.27 

4×18×L 

18 

4×20×L 

20 

−0.33 

250 

4×25×L 

25 

5×12×L 

12 

−0.27 

85 

120 

6×16×L 

16 

140 

6×25×L 

25 

−0.33 

250 

備考 幅W及び高さHの許容差は,JIS B 0401-2による。 

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表6 ステッキバイトJ形 

単位mm 

呼び 

幅W 

高さH 

全長L 

取付け角30°
の許容差 

基準寸法 

許容差(h12) 

基準寸法 

許容差(h12) 

基準寸法 

許容差 

1J 

3.2 

−0.12 

12.7 

−0.18 

 90 

±2 

−2° 

2J 

15.9 

115 

3J 

4.8 

19.0 

−0.21 

140 

4J 

6.4 

25.4 

165 

備考1. 幅W及び高さHの許容差は,JIS B 0401-2による。 

2. 端面の角度θは,0〜15°とする。 

表7 丸バイト 

単位mm 

呼び 

外径D 

全長L 

基準寸法 

許容差 (h9) 

基準寸法 

許容差 

 4×L 

 4 

   0 
 −0.030 

63 

80 

100 

±2 

 5×L 

 5 

 6×L 

 6 

160 

 8×L 

 8 

   0 
 −0.036 

10×L 

10 

200 

12×L 

12 

   0 
 −0.043 

16×L 

16 

20×L 

20 

   0 
 −0.052 

備考 外径Dの許容差は,JIS B 0401-2による。 

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B 4151 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表8 丸バイトJ形 

単位mm 

呼び 

外径D 

全長L 

基準寸法 

許容差 (h8) 

基準寸法 

許容差 

 4×LJ 

 4 

   0 
 −0.018 

40 

50 

63 

80 

100 

±2 

 5×LJ 

 5 

 6×LJ 

 6 

160 

 8×LJ 

 8 

   0 
 −0.022 

10×LJ 

10 

125 

200 

12×LJ 

12 

   0 
 −0.027 

16×LJ 

16 

20×LJ 

20 

   0 
 −0.033 

備考 外径Dの許容差は,JIS B 0401-2による。 

6. 品質 

6.1 

外観 バイトの外観は,地きず,割れ,有毒なまくれ・きず・さびなどの欠点がなく,仕上げは良

好でなければならない。 

6.2 

表面粗さ バイトの表面粗さは,8.1に規定する試験を行ったとき,端面を除きJIS B 0601に規定す

る1.60μmRa (6.3μmRy) 以下とする。 

6.3 

硬さ バイトの硬さは,8.2に規定する試験を行ったとき,表9による。 

表9 硬さ 

材料 

硬さ 

SKH57及びこれと同等以上の性能をもつもの 

65HRC以上 

SKH4及びこれと同等以上の性能をもつもの 

64HRC以上 

SKH51及びこれと同等以上の性能をもつもの 

63HRC以上 

6.4 

曲がり バイトの曲がりは,8.3に規定する試験を行ったとき,表10による。 

表10 曲がりの許容値 

単位mm 

全長L 

許容値 

全長L 

許容値 

40 

0.08 

100 

0.20 

50 

0.10 

115, 125, 140 

0.25 

63 

0.12 

160, 165 

0.32 

80, 90 

0.16 

200 

0.40 

6.5 

直角度 バイトの直角度は,8.3に規定する試験を行ったとき,表11による。 

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表11 直角度の許容値 

単位mm 

高さH 

許容値 

4, 5 

0.04 

6, 8 

0.06 

10, 12 

0.10 

16, 19, 20 

0.16 

20 

0.25 

6.6 

切削能力 バイトの切削能力は,8.4に規定する試験を行ったとき,良好でなければならない。 

7. 材料 バイトの材料は,JIS G 4403のSKH57,SKH4及びSKH51又は使用上これと同等以上の性能を

もつものとする。 

8. 試験方法 

8.1 

表面粗さ バイトの表面粗さは,目視によってJIS B 0659に規定する粗さ標準片と比較測定する。 

8.2 

硬さ バイトの硬さは,バイトの中央及び両端について,JIS B 7726のロックウェル硬さ試験機を

用いてJIS Z 2245に規定する試験方法によって測定する。 

8.3 

寸法・角度・曲がり・直角度 バイトの寸法,角度,曲がり及び直角度は,表12によって測定する。 

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表12 試験方法 

番号 

項目 

測定方法 

測定方法図 

測定器具 

寸法 

高さH 

外側マイクロメータで測定す

る。 

JIS B 7502に規定するマイ

クロメータ 

幅W 

外径D 

全長L 

ノギスで測定する。 

JIS B 7507に規定するノギ

ス 

角度 

端面の角 

金属製分度器で測定する。 

金属製分度器の精度は,30

分以内とする。 

5形の取

付け角 

曲がり 

精密定盤上にダイヤルゲージ

付スタンドを置き,バイトの

高さ及び幅の面に平行にスタ

ンドを滑らせてダイヤルゲー

ジの最大の振れを測定する。 

JIS B 7503に規定する目量

0.01mmのダイヤルゲージ 

JIS B 7513に規定する1級

の精密定盤 

直角度 

刃形直角定規とすきまゲージ

を使用し,すきまを測定する。 

JIS B 7513に規定する1級

の精密定盤 

JIS B 7524に規定するすき

まゲージ 

JIS B 7526に規定する刃形

直角定規 

角ブロックの平行度の許容

値は,25mmにつき0.01mm

とする。 

備考 高さ,幅,外径及び直角度の測定位置は,それぞれバイトの中央及び両端の3か所とする。 

8.4 

切削能力 バイトの切削能力は,JIS B 4012に規定する試験方法によって試験する。 

9. 検査 バイトの検査は,形状・寸法,外観,表面粗さ,硬さ,曲がり,直角度及び切削能力について

行い,それぞれ5.,6.1〜6.6の規定に適合しなければならない。 

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B 4151 : 1998  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10. 製品の呼び方 バイトの呼び方は,規格番号若しくは規格名称,種類,呼び及び材料によるか,又は

名称,呼び及び材料による。 

例1. JIS B 4151 

1形12×100 KH57 

例2. 完成バイト 

1形12×100 KH57 

例3. 丸バイト 

   10×100 KH57 

11. 表示 

11.1 製品の表示 製品には,側面又は側面に相当する位置に,原則として,次の事項を横書きに表示す

る。 

a) 呼び 

b) 材料記号 

c) 製造業者名又はその略号 

例 

11.2 包装の表示 包装には,規格名称・種類又は名称及び11.1に規定する事項を明記する。 

国際整合化調査研究委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

村 田 良 司 

東京理科大学理工学部 

中 嶋   誠 

通商産業省機械情報産業局 

本 間   清 

工業技術院標準部 

伊 藤   哲 

工業技術院機械技術研究所 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会技術部 

野 上   彰 

株式会社不二越 

羽 山 隆 貫 

日立ツール株式会社 

片 桐 泰 典 

株式会社不二越 

日下部 祐 次 

神鋼コベルコツール株式会社 

宮 林 光 行 

株式会社彌満和製作所 

倉 持   建 

日本高周波鋼業株式会社 

舞 田 靖 司 

社団法人日本機械工業連合会 

岡 安 英 雄 

社団法人日本工作機械工業会 

西 村 欣 也 

社団法人日本歯車工業会 

石 川 侑 男 

社団法人日本金型工業会 

安 武 昭 彦 

社団法人日本工作機器工業会 

手 取 正 輝 

いすゞ自動車株式会社川崎工場 

(関係者) 

小 峰 武 夫 

コベルコツールエンジニアリング株式会社 

白 土 秀 明 

オーエスジー株式会社 

佐 藤 直 彦 

理研製鋼株式会社 

木 村 育 夫 

株式会社三興製作所 

(事務局) 

平 野 武 治 

日本工具工業会 

西 垣 吉麻呂 

日本工具工業会