>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 略語 3 

5 ケイパビリティプロファイリング手法  3 

5.1 ケイパビリティプロファイリングの概念及び要素  3 

5.2 ケイパビリティプロファイリングの手順 5 

5.3 ソフトウェアへの要求解析手順  5 

5.4 ソフトウェアユニットの選択・検証又は作成  6 

6 ケイパビリティプロファイリングの規則及び要素  6 

6.1 分類  6 

6.2 ケイパビリティクラス及びその内容 6 

6.3 ケイパビリティテンプレート及び規則 11 

6.4 ケイパビリティプロファイル及び規則 13 

6.5 ソフトウェアユニットプロファイルデータベース  13 

6.6 ケイパビリティプロファイルの照合規則 13 

6.7 相互運用の規範  14 

7 適合性 14 

附属書A(参考)記述言語  15 

 

 


 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,特定非営利活動法人精密科学技術ネットワー

ク(PEN)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS B 3900の規格群には,次に示す部編成がある。 

 JIS B 3900-1 第1部:枠組み 

 JIS B 3900-2 第2部:プロファイリングの手法 

 


 

 

日本工業規格       

  JIS 

 

B 3900-2:2008 

 

(ISO 16100-2:2003) 

 

産業オートメーションシステム及びその統合− 

製造用ソフトウェア相互運用のためのケイパビリティ

プロファイリング−第2部:プロファイリングの手法 

Industrial automation systems and integration- 

Manufacturing software capability profiling for interoperability- 

Part 2: Profiling methodology 

 

序文 

この規格は,2003年に第1版として発行されたISO 16100-2を基に技術的内容を変更することなく作成

した日本工業規格である。ただし,対応国際規格にある略語は,この規格の中で出現時に記載している。 

この規格は製造用ソフトウェアの相互運用を促進する目的で作成され,各企業の生活環境に応じて個別

に開発され使用されてきたソフトウェアの再利用及び開発の方法論を規定している。これによって,製造

用ソフトウェアの部品化及び共有化による流通コスト及び開発コストの削減に寄与する。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,製造用ソフトウェアのケイパビリティプロファイリングの手法について規定する。この規

格は,製造用領域で使用するソフトウェア製品に適用する。この規格は,製造用の工程設計,操作及び制

御に関するソフトウェアのインタフェースを適用範囲とし,製品設計,工場管理,サプライチェーンマネ

ジメント(SCM),及び企業資源計画(ERP)には適用しない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 16100-2:2003,Industrial automation systems and integration−Manufacturing software capability 

profiling for interoperability−Part 2: Profiling methodology (IDT) 

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを

示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

には適用しない。 

JIS B 3900-1:2007 産業オートメーションシステム及びその統合−製造用ソフトウェア相互運用のた

めのケイパビリティプロファイリング−第1部:枠組み 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

注記 対応国際規格:ISO 16100-1:2002,Industrial automation systems and integration−

Manufacturing software capability profiling for interoperability−Part 1: Framework (MOD) 

ISO 16100-3:2005,Industrial automation systems and integration−Manufacturing software capability 

profiling for interoperability−Part 3: Interface services, protocols and capability templates 

ISO 16100-4:2006,Industrial automation systems and integration−Manufacturing software capability 

profiling for interoperability−Part 4: Conformance test methods, criteria and reports 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 3900-1によるほか,次による。 

3.1 

アソシエーション(association) 

インスタンスのつながりを規定する二つ以上のクラシファイヤ間の意味論的関係。 

3.2 

基本仕様(base specification) 

基本となる標準仕様又は広く普及している仕様。 

3.3 

ケイパビリティクラス(capability class) 

ケイパビリティプロファイリングで用いる要素で,製造活動におけるソフトウェアユニットの役割を表

す機能又は挙動を定義したクラス。 

3.4 

ケイパビリティプロファイルの統合(capability profile integration) 

ケイパビリティプロファイルが示す互換性のある方法で構築したインタフェースを介した,二つ以上の

ソフトウェアユニットの相互運用プロセス。 

3.5 

クラシファイヤ(classifier) 

挙動及び構造の特徴を記述するメカニズム(ISO/IEC 19501参照)。 

注記 クラシファイヤにはインタフェース,クラス,データ型及びコンポーネントを含む。 

3.6 

要素(element) 

モデルの最小分割要素(ISO/IEC 19501参照)。 

3.7 

エンティティ(entity) 

具体的な又は抽象的な対象物(ISO/IEC 10746-2参照)。 

3.8 

インタフェース(interface) 

生起条件とともに記述したオブジェクトの協調挙動の抽象化(ISO/IEC 10746-2参照)。 

3.9 

オブジェクト(object) 

一つのエンティティのモデル(ISO/IEC 10746-2参照)。 

注記 オブジェクトは,その挙動及び状態で特徴付ける。すなわち,あるオブジェクトは,他のオブ


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

ジェクトと異なる。オブジェクトは,カプセル化する。すなわち状態の変化は,内部の行動の

結果又は環境との協調の結果で起こる。オブジェクトは,環境との接点において協調する。挙

動を強調する視点と状態を強調する視点とがある。挙動に着目すると,オブジェクトは,機能

を実行してサービスを提供することになる(機能を実行できるオブジェクトがサービスを提供

できる。)。モデリングの目的で,こうした機能及びサービスは,オブジェクトの挙動及びその

インタフェースで規定する。一つのオブジェクトは一つ以上の機能を実行する。一つの機能は

複数のオブジェクトの協調によって実現する。 

3.10 

プロファイル(profile) 

一つ以上の基本仕様及び/又は副プロファイル,並びにクラス,適切な部分集合,任意機能及びパラメ

タ,又は特定の機能・アクティビティ・関係を実行するための副プロファイルの識別子。 

(ISO/IEC TR 10000-1参照) 

3.11 

役割(role) 

ある文脈に出てくるエンティティの特定の挙動に名前を付けたもの。 

注記 役割は,静的(結果的)又は動的(協調的)である。 

3.12 

分類(taxonomy) 

参照するプロファイル又は不特定のプロファイル群を識別するスキーマ。 

 

略語(この規格の中で出現時に記載のため削除) 

 

ケイパビリティプロファイリング手法 

5.1 

ケイパビリティプロファイリングの概念及び要素 

この規格の主な焦点は,製造用ソフトウェアの相互運用である。図1に相互運用可能なソフトウェアを

統合するためのケイパビリティプロファイルの利用概念を示す。 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

 

 

ISO 16100-3 

インタフェースの 

プロトコル及び 

テンプレート 

 

JIS B 3900-1 

枠組み 

 本規格(JIS B 3900-2) 

ケイパビリティ 

プロファイリングの手法 

(ルール及びエレメント) 

ケイパビリティ 

プロファイリング 

(図2参照) 

ソフトウェアユニットの 

ケイパビリティプロファイル 

新しい 

ソフトウェア 

ユニット 

要求する 

ソフトウェアユニットの 

ケイパビリティプロファイル 

相互運用可能な 

製造用ソフトウェアの 

統合 

ソフトウェア 

ユニットの 

ケイパビリティ 

プロファイリング 

データベース 

 

分類と領域との 

オントロジ 

 

ISO 16100-4 

適合性試験法 

(概略評価) 

適合性の 

試験及び登録 

ソフトウェアに対する 

要求の解析 
(図3参照) 

ソフトウェアユニットの 

選択・検証又は作成 

(図4参照) 

製造用ソフトウェア 

に対する要求 

情報の流れ 
JIS B 3900及びISO 16100各部の関連 

基盤 

基盤 

基盤 

基盤 

基盤 

基盤 

相互補間 

基盤 

 

図1−相互運用可能なソフトウェアを統合するためのケイパビリティプロファイル利用の概念 

 

ソフトウェアユニットの相互運用は,それらの機能,インタフェース,及び構造の観点からのケイパビ

リティを使って実現する。これらの観点は,JIS B 3900-1で定義した枠組み及び領域限定のアプリケーシ

ョンシステムモデルに基づいて,この規格の箇条5及び箇条6に規定する。 

製造用プロセスは,階層化したネットワーク構造である。各階層で,製造用ソフトウェアに対する要求

は,同様の構造のケイパビリティクラスの集合でモデル化する。 

ソフトウェアユニットのプロファイリングは,目標が要求する実行機能,インタフェース,及びプロト

コルによる簡潔な製造用ケイパビリティ記述の作成を含む。 

製造用ソフトウェアへの要求は,複数の製造用ソフトウェアユニットの統合によって実現する。それぞ

れの製造用ソフトウェアユニットは,既存の製造用ソフトウェアユニットの再利用又は新規の製造用ソフ

トウェアユニットの開発によって準備する。 

ケイパビリティプロファイリング手法は,箇条6で規定する。その手法は,ユニット名,製造機能,及

び他に必要なクラスプロパティでケイパビリティプロファイルを記述するために,個々の特定のソフトウ

ェアユニットに関する領域限定の属性及びメソッドを使用する。 

この手法では,製造用ソフトウェアへの要求は,ケイパビリティプロファイルを使って表現する。要求

プロファイルは,データベースの中の既存プロファイルと比較する。一致すれば,プロファイルを作成し

たソフトウェアユニットは,統合用に使用できる。一致しなければ,要求するケイパビリティをもつ新し

いソフトウェアユニットを開発し,改めてプロファイルしてケイパビリティプロファイルのデータベース

に登録しなければならない。 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルは,適合性試験に合格した適切なデータベースに

登録する。プロファイルのデータベースは,ケイパビリティプロファイルの記述に用いる分類も含む。 

5.2 

ケイパビリティプロファイリングの手順 

図1に示したソフトウェアの相互運用のためのケイパビリティプロファイルの概念の一部で,ケイパビ

リティプロファイリング手順に関係した部分を図2に示す。 

プロファイリングするソフトウェアユニットは,6.2.1に規定する概念であるケイパビリティクラス構造

における木構造を利用して解析する。構造自体は,ISO 16100-3で定義する。 

この木構造は,データベースから適切なテンプレートを検索するためにも使用する。適切なテンプレー

トが検索できれば,そのテンプレートの項目に値を代入してプロファイルを作成する。適切なテンプレー

トが検索できなければ,ケイパビリティクラスを利用して新しいテンプレートを作成する。 

 

 

ソフトウェア 

ユニット 

ケイパビリティ 

プロファイル 

データベース中の 

ケイパビリティクラス 

データベース中の 

テンプレート 

ソフトウェア 

ユニットの 

解析 

テンプレートの 

検索 

テンプレートの 

引用・作成 

テンプレートの 

項目に 

値を代入 

対応するケイパビリティクラスの 

木構造 

 

図2−ケイパビリティプロファイリングの手順 

 

5.3 

ソフトウェアへの要求解析手順 

図1に示したソフトウェアの相互運用のためのケイパビリティプロファイルの概念の一部で,ソフトウ

ェアへの要求解析手順に関係した部分を図3に示す。 

必要な製造用ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルは,ソフトウェアへの要求解析手順

に従って製造用ソフトウェアへの要求から抽出する。まず,製造用ソフトウェアに対する要求をデータベ

ースから選択したケイパビリティクラスに対応する複数の基本的要求に分割・詳細化する。クラスに対応し

たテンプレートが存在すれば,そのテンプレートの項目に要求する値を代入して要求プロファイルを作成

する。テンプレートが存在しなければ,6.3に従って,新しいテンプレートを作成する。 

 

 

製造用 

ソフトウェア 

への要求 

ソフトウェア 

ユニットの 

ケイパビリティ 

プロファイル 

データベースからの 

ケイパビリティクラス 

データベースからの 

テンプレート テンプレートの 

引用・作成 

テンプレートの 

項目に 

値を代入 

要求に合致する 

ケイパビリティ 

クラス 

要求の 

分割・詳細化 

クラスごとに 

テンプレートを 

検索 

作成テンプレートを 

データベースへ登録 

 

図3−ソフトウェアへの要求解析手順 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

5.4 

ソフトウェアユニットの選択・検証又は作成 

図1に示したソフトウェアの相互運用のためのケイパビリティプロファイルの概念の一部で,ソフトウ

ェアユニットの選択・検証,又は作成手順に関係した部分を図4に示す。 

 

製造用 

ソフトウェア 

要求する 

ソフトウェア 

ユニットの 

ケイパビリティ 

プロファイル 

既存のケイパビリティプロファイル 

プロファイルが 

存在しなければ 

ソフトウェア 

ユニットの 

検証 

ソフトウェアユニットと 

プロファイルとが 

存在すれば ソフトウェア 

ユニットの 

選択 

プロファイル 

ごとに 

データベースを 

検索 

選択した 

ソフトウェアユニット 

新規開発の 

ソフトウェア 

ユニット 

ケイパビリティ 

プロファイリングの手順 

ソフトウェア 

ユニットの 

開発 

相互運用の 

規範 

ソフトウェアユニットの選択・検証又は作成の手順 
図1のケイパビリティプロファイリングにおける他のプロセスへ,又はプロセスからの流れ 

 

図4−ソフトウェアユニットの選択・検証又は作成手順 

 

各要求プロファイルに対して,一致する既存ソフトウェアユニットのプロファイルの有無を検索する。

この検索は6.6によって実行する。一致するプロファイルが見つかれば,そのソフトウェアユニットを候

補リストに加える。一致するものが見つからなければ,次のいずれかが生じる。 

a) 要求プロファイルを満足する新しいソフトウェアユニットを開発する。 

b) 要求プロファイルを複数のプロファイルの組合せに分割する。 

c) 既存のプロファイルに合致するように要求を再考する。 

新しく開発したソフトウェアユニットがあれば,そのプロファイルを5.2のプロファイリング手順に従

ってデータベースに登録する。候補リストから選択する場合は,選択したソフトウェアユニットが相互運

用できるかどうか,要求を満足しているかどうかを検証する。 

 

ケイパビリティプロファイリングの規則及び要素 

6.1 

分類 

ケイパビリティプロファイルを分類する上で,重要なかぎはクラス定義の構成を認識する性能である。

分類は,ケイパビリティ情報の互換性を提供するように構成しなければならない。 

分類は,製造業者がライフサイクルの中で行う活動の部分集合を記述する。新しい活動を分類に加える

必要があれば,6.2によって新しい活動に関連したケイパビリティクラスを構成する。 

6.2 

ケイパビリティクラス及びその内容 

6.2.1 

ソフトウェアユニットケイパビリティクラスの内容 

製造用ソフトウェアユニットのケイパビリティは,ケイパビリティクラスとして表現する。これらのク

ラスは,JIS B 3900-1の図4に示す製造用アクティビティから導出する。また,これらのクラスは,製造

用プロセスの要求に応じて製造用ソフトウェアユニットが取り扱う製造用機能,製造用資源及び製造用情

報を示す。 

ソフトウェアユニットケイパビリティクラスの内容を,これらに限定はしないが,次に示す。 

a) 製造用領域の種類 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

b) プロセス,資源及び交換する情報の違いによる製造用アクティビティの種類 

c) オペレーティング環境,ソフトウェアアーキテクチャ,及び利用する設計パターンの違いによる計算

システムの種類 

d) ソフトウェアユニットが使うサービス,プロトコル及びデータ形式の種類 

e) 供給者の名前,ソフトウェアの版番号及び更新履歴 

f) 

性能ベンチマーク 

g) 信頼性指標 

 

クラス名 

属性 
  製造用領域の型 
  製造用アクティビティの型 
  製造用資源の型のリスト 
  製造用情報の型のリスト 
  副ケイパビリティのリスト 
  製造用機能の型 

メソッド 
  提供するサービスのリスト 
  (ISO 16100-3参照) 

図5−ケイパビリティクラスの概念構造 

h) サービス及び支援の方針 

i) 

価格及び使用条件 

さらに,詳細なケイパビリティクラスの内容は,ISO 16100-3に規定している。ケイパビリティクラス

の概念構造を,図5に示す。 

6.2.2 

製造用アプリケーションの領域 

6.2.2.1 

製造用アプリケーションのアクティビティモデル 

領域限定の製造用アプリケーションのアクティビティモデル,並びにJIS B 3900-1の図4に示す情報,

プロセス,及び資源という三つの関連モデルは,共通の要求及びアプリケーションへの要求に対するソリ

ューションを提供するすべてのソフトウェアユニットのための相互運用の枠組みを利用する。 

一つのソフトウェアユニットはアプリケーション全体のある部分以外は網羅できないので,モデル全体

の中の対象部分は,登録済みの分類及びアクティビティモデルの順序番号及び階層番号を用いて,適切に

ラベルを付けて識別する。 

例 (JIS B 3900-1の図2参照) 

A) 製造用アクティビティ 

AA) 製品開発 

AA1) 製品設計 

AA11) 概念設計 

AA111) 製品機能及び制約の定義 

AA112) 製品挙動の作成 

AA113) 製品機能,制約及び挙動の分解 

AA114) 製品構造の規定 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

AA12) 詳細設計 

AA121) システム/要素の設計 

AA122) システム/要素の解析 

AA123) システム/要素の設計評価 

AA124) 最適設計 

AA125) システム/要素の設計の完了 

AA126) 組立図の作成 

AA2) 製造工程計画 

AA21) 概念工程設計 

AA211) 製造工程の選択 

AA212) 製造用資源の選択 

AA2121) 生産設備の選択 

AA2122) 治工具の選択 

AA2123) 作業技能の選択 

AA213) 製造コスト/時間の評価 

AA22) 詳細工程設計 

AA221) 工程順序の作成 

AA222) 作業の作成 

AA2221) 加工形状特徴の決定 

AA2222) 段取り及び加工用資源の規定 

AA2223) 加工公差の配分 

AA2224) 加工指示書の作成 

AA223) 加工パラメタの決定 

AA224) 制御用プログラムの作成 

AA2241) 工具経路の作成 

AA2242) 工程制御パラメタの規定 

AA2243) 加工機制御プログラムの作成 

AA225) 設備間搬送の決定 

AA2251) 設備配置の決定 

AA2252) 搬送手段の決定 

AA2253) タイミングの指定 

AA3) 企業資源計画 

AA4) 資源の確保 

AA5) 製造注文の実行 

AA51) 作業順序及び詳細スケジュールの決定 

AA52) 製造装置の割当て 

AA53) 製造装置及び資源の管理 

AA54) 工場の設備データ/文書の管理 

AA6) 設備及び工程の制御 

 


B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

6.2.2.2 

製造用プロセスモデル及びそのプロファイル 

製造プロセスのモデルクラスは,特定の資源及び情報の流れをもつシステムにおいて,適切な分類及び

インデックス番号(6.2.2.1の例参照)を用いて,現実に合った特定のアプリケーションのアクティビティ

を構築するための(自動化機能の)モデルである。 

アクティビティモデルは,アプリケーションシステムへの要求及びデータの流れを,IDEF0のようなモ

デル化言語を用いて記述する。 

プロセスモデルは,選択した資源群及びその間の情報の流れによって,自動化機能を表現する。登録し

た分類,及び関連する(目標とする)アクティビティモデルの順序番号と階層番号とを用いて,プロセス

モデルに適切な名前及びラベルを割り当てる。また,適切なプロファイルとして各プロセスモデルを記述

する。 

6.2.2.3 

製造用資源モデル及びそのプロファイル 

製造用資源モデルは,デバイス,装置,通信ネットワーク,材料などの資源,及び人的資源を表現する

モデルで,資源群間の情報の流れを特定する情報モデルへの要求を満足するプロセスモデルで用いる。 

登録した分類,並びに関連する(目標とする)アクティビティモデルの順序番号及び階層番号を用いて,

資源モデルに適切な名前及びラベルを割り当てる。また,適切なプロファイルとして各資源モデルを記述

する。 

6.2.2.4 

製造用情報モデル及びプロファイル 

製造用情報モデルは,データタイプ及びイベント,並びに資源間で交換するデータを表現している。こ

のデータは,アプリケーションのアクティビティモデルの中で,アクティビティの特定の範囲を表現して

いるプロセスモデル中の資源間で交換する。 

登録した分類,並びに関連する(目標とする)アクティビティモデルの順序番号及び階層番号を用いて,

情報モデルに適切な名前及びラベルを割り当てる。また,適切なプロファイルとして各情報モデルを記述

する。 

6.2.3 

計算モデル及びその関連クラス 

6.2.3.0 

計算モデルは,6.2.2に規定する製造用プロセスモデル,製造用資源モデル,及び製造用情報モデ

ルの写像を表現するモデルである。 

6.2.3.1 

ソフトウェアユニットのクラス表現 

6.2.3.1.1 

クラス名 

登録した分類,及び関連する(目標とする)アクティビティモデルの順序番号並びに階層番号を用いて,

ソフトウェアユニットのクラスに適切な名前及びラベルを割り当てる。 

6.2.3.1.2 

クラス属性 

派生するクラスの属性は,外部のアクセスに対するデータタイプ及びケイパビリティを用いて列挙する。 

6.2.3.1.3 

クラス操作 

派生するクラスの操作は,外部のサービスに対する承認及びケイパビリティを用いて列挙する。 

ソフトウェアユニットは,多重の副クラスからなるパッケージでもよい。その場合は,すべての構成ク

ラスを列挙する。 

6.2.3.2 

関連するソフトウェアアーキテクチャ及び使用するソフトウェアデザインパターンのクラス 

ソフトウェアユニットの枠組みに使用するソフトウェアデザインパターン及びソフトウェアアーキテク

チャの代表的な特性は,ソフトウェアユニットが遂行する役割に従って列挙する。 

アーキテクチャデザインパターン,並びにその構成及び役割の例を次に示す。 


10 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

a) 階層化アーキテクチャ 

例 構成:特定の抽象化水準での副タスクのグループへの分解可能なアプリケーション 

役割:N階層のエンティティの(N+1)階層のエンティティへのサービス 

b) ブローカアーキテクチャ 

例 構成:複数のコンポーネントをリモートサービスで連携する分散ソフトウェアシステム 

役割:クライアント,サーバ,ブローカ,ブリッジ,クライアント側プロキシ及びサーバ側プロ

キシ 

c) モデル,ビュー,制御機構及びアーキテクチャ 

例 構成:核となる機能及びデータを含むモデル,使用者又は利用者に対するデータ提示ビュー,及

び入力用の制御機構 

役割:モデル,オブザーバ,ビュー及び制御機構 

d) マスタ及びスレーブ 

例 構成:仕事をスレーブコンポーネントに分配し,スレーブの計算結果から最終結果を計算するマ

スタコンポーネント 

役割:クライアント,マスタ,スレーブ1,スレーブ2,・・・,スレーブN 

e) プロキシ 

例 構成:クライアントにコンポーネント自体ではなく代理として通信するもの 

役割:クライアント,プロキシ,オリジナル 

f) 

発信者及びサービス利用者 

例 構成:状態変化を複数のサブスクライバに通知するパブリッシャ 

役割:パブリッシャ,サブスクライバ 

6.2.3.3 

サービス又はプロトコルクラス 

ソフトウェアユニットのインタフェースは,(例えば,階層化アーキテクチャでN階層のエンティティ

がN+1階層のエンティティへする。)サービス又は(例えば,クライアントサーバアーキテクチャで,ク

ライアントがサーバとインタフェースする。)データタイプを伴う特定のプロトコルである。 

6.2.4 

ソフトウェアユニットの非機能的特性 

機能的な観点で分類できる6.2.2及び6.2.3のプロパティと違い,6.2.4.1〜6.2.4.6のソフトウェアユニッ

トのプロパティは,ソフトウェアユニットの非機能的観点から取り上げる。 

6.2.4.1 

ユニットの開発者又は提供者,版番号及び履歴 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルには,開発者名又は提供者名,連絡先,並びにソ

フトウェアの最新版番号及び改訂履歴を含む。 

6.2.4.2 

使用する計算機環境 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルには,次の情報を含む。 

a) プロセッサ プロセッサの形番は最も重要であるが,性能が悪ければソフトウェアの高能率で適時の

実行を妨げるので,その性能もまた考慮しなければならない。 

b) オペレーティングシステム及び任意要求機能 ソフトウェアコンポーネントの実行に必要な適切な

オペレーティングシステム及び販売版番号をいう。上位互換性はこれに含める。 

c) 言語 コンポーネントを生成するのに用いるエディタ,コンパイラ,リンカ,及びデバッガの版番号

を含むソフトウェアコンポーネントのソース言語。上位互換性は,これに含める。 

d) 実行時メモリ 実行環境も含めたソフトウェアコンポーネントの実行に必要なメモリの種類及び容量


11 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

をいう。 

e) ディスク容量 ソフトウェアコンポーネントのソース形式及び実行形式の格納に必要なメディアの種

類並びに容量。これにはオペレーティング変数,処理結果,エラー復旧機構に必要なディスクストレ

ージなどのデータ格納を含む。 

f) 

マルチユーザ支援 マルチユーザ,クライアント又はサブスクライバのためのソフトウェアコンポー

ネントの能力をいう。 

g) リモートアクセス 実行に先駆けてリモートアクセス,コントロール,及び管理を支援するために,

他のソフトウェアコンポーネントをダウンロード又はアップロードするための能力をいう。 

h) アドオン及びプラグイン 例えば,フォーマットの異なる取込み画像の変換及び入力データのフィル

タリングのようなソフトウェアケイパビリティの実行時の挙動を支援するソフトウェアの機能拡張を

いう。 

6.2.4.3 

ユニットの実性能 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルには,ソフトウェアユニットの実時間(臨界時間)

使用に必要な特定のコンピュータ環境のための性能データを含む。また,この性能データには,次を含む。 

a) 特定の入力データ及び制約条件による経過時間(実行時間)(基本的な性能データ) 

b) 単位時間当たりの特定の情報処理量(総合的な性能データ) 

6.2.4.4 

ユニットの信頼性データ 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルには,使用履歴,販売本数及び想定した安全水準

又は自己評価若しくは第三者評価による安全水準を含む。 

6.2.4.5 

開発者又は提供者の信頼性 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルには,開発者又は提供者の信頼性,例えば,権威,

評価,及びソフトウェアユニットの使用方針(ライセンス許諾条件,販売方針及び操作者の習熟度)に関

する情報を含む。 

6.2.4.6 

価格情報 

ソフトウェアユニットのケイパビリティプロファイルには,ソフトウェアユニットの初期コスト及び運

用コストを含む。 

6.3 

ケイパビリティテンプレート及び規則 

ケイパビリティクラスに関連するアクティビティを実行又は支援するソフトウェアユニットを,ケイパ

ビリティテンプレートに記述する。ソフトウェアケイパビリティテンプレートの構成は,製造用ケイパビ

リティクラスの構成に準じる。 

注記 階層構造において,ケイパビリティテンプレートは,構造の各水準において定義するケイパビ

リティと関係している。入れ子構造において,同様の関係が構造の各水準におけるケイパビリ

ティクラスとテンプレートとの間に存在する。 

図6は,テンプレートの概念的な構造の例を示す。その構造は,すべてのテンプレートに共通部分と,

ケイパビリティクラスに特有部分とを含んでいる。テンプレートの正式な構造は,ISO 16100-3による。 

共通部分には,次の要素を含む。 

a) テンプレート識別子 目的テンプレートの識別子 

b) ソフトウェアユニット識別子 製造機能を実現する製造用ソフトウェアユニットの識別子 

c) 参照用辞書名 ケイパビリティクラスの定義を含む辞書の名前 

d) ケイパビリティクラス名 参照するケイパビリティクラスの名前 


12 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

e) プロファイルの属性数 対応するケイパビリティクラスから継承する属性の数 

f) 

メソッド数 ソフトウェアユニットが提供するメソッドの数 

g) 資源の数 ソフトウェア環境が必要とする資源の数 

h) 制約の数 ソフトウェアユニットの実行に必要な条件の数 

i) 

拡張の数 ユニットの供給者が提供するソフトウェアユニットのその他の拡張項目の数 

j) 

最も深い階層数 入れ子の限度又は参照するケイパビリティクラスの階層構造で最も深い水準 

k) 一階層下の副テンプレート数 階層又は入れ子構造の,自身よりも一階層下の目標ケイパビリティを

構成する副ケイパビリティと関係があるテンプレートの数 

 

共通部分 
 

テンプレート識別子 

 

ケイパビリティクラス名 

 

ソフトウェアユニットの識別子 

 

 

ベンダ名 

 

 

バージョン番号及び履歴 

 

 

必要なコンピュータ設備 

 

 

 

プロセッサ 

 

 

 

オペレーティングシステム及び任意機能 

 

 

 

言語 

 

 

 

ランタイムメモリ 

 

 

 

ディスク容量 

 

 

 

複数使用者支援 

 

 

 

遠隔アクセス 

 

 

 

追加機能及び差込機能 

 

 

ソフトウェアユニットの実測性能 

 

 

 

無駄時間 

 

 

 

単位時間当たりの情報処理量 

 

 

ソフトウェアユニットの信頼性データ 

 

 

 

使用履歴 

 

 

 

販売実績 

 

 

 

安全水準 

 

 

 

保証機関 

 

 

支援方針 

 

 

価格 

 

参照用辞書名 

 

メソッド数 

ケイパビリティクラスの特有部分 

図6−テンプレートの構造例 

 

ケイパビリティクラスの特有部分には,次の要素を含む。 

a) 属性のリスト 

b) メソッドのリスト 

c) 資源のリスト,例えば,オペレーティングシステムの種類 

d) 拘束条件のリスト,例えば,アーキテクチャの種類,デザインパターン 

e) 拡張項目のリスト 

f) 

下位水準のリスト 


13 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

g) 副テンプレートのリスト 

ケイパビリティテンプレートは,スキーマを作るためにXML(eXtensible Markup Language)規約を用い

て定義する。ケイパビリティテンプレート間の関係は,スキーマ間の変換及びXMLファイルの変換のた

めの規約を用いて記述する。テンプレートがケイパビリティクラスを特定し,そのクラスを具現化すると

きに,クラスがオブジェクトを表現する。二つのケイパビリティのテンプレートは,それぞれの属性と操

作とが同一であるときに等しくなる。一つのテンプレートの属性が,他のテンプレートの属性の部分集合

であり,一つのテンプレートの操作が,他のテンプレートの操作の部分集合であるとき,二つのテンプレ

ートは互換性があり一致するという。 

注記 XML規約は,JIS X4159及びREC-xmlschema-2-20041028に規定されている。 

REC-xmlschema-2-20041028は,http://www.w3.org/TR/xmlschema-2/で公開されている。 

6.4 

ケイパビリティプロファイル及び規則 

ケイパビリティプロファイルは,少なくともプロファイルの対象であるソフトウェアユニットの名称を

記述してあるケイパビリティテンプレートである。詳細化の水準によって,その他の項目の値を記述する。 

ケイパビリティプロファイルは,XMLファイルを作るためのXML規約を用いて定義する。ケイパビリ

ティプロファイル間の関係は,スキーマ間の変換及びXMLファイルの変換のための規約を用いて記述す

る。ケイパビリティプロファイルでケイパビリティテンプレートを参照し,そのテンプレートの項目に値

が入ったとき,そのテンプレートは目的とするプロファイルとなる。 

6.5 

ソフトウェアユニットプロファイルデータベース 

参照用辞書名及び6.1〜6.4に規定する次の要素は,次に示すいずれかの集合としてデータベースに収納

する。 

a) 分類の集合 

b) ケイパビリティクラスの集合 

c) ケイパビリティテンプレートの集合 

d) ケイパビリティプロファイルの集合 

データベースは必要なサービスを提供するために,上記の四つの要素を自由に結合して構成する。 

分類名は,参照する分類辞書の中で一意に決まる。ケイパビリティクラスは,参照するクラス辞書の中

で一意に決まる。ケイパビリティテンプレートは,参照するテンプレート辞書の中で一意に決まる。ケイ

パビリティプロファイルは,参照するプロファイル辞書の中で一意に決まる。 

6.6 

ケイパビリティプロファイルの照合規則 

ケイパビリティプロファイルの照合は,次の手順で行う。 

a) ケイパビリティプロファイリングプロセスでのソフトウェアユニットの解析(図2参照) 

b) ソフトウェアへの要求解析手順での要求の分解(図3参照) 

c) ソフトウェアユニットの選択・検証・生成手順での各プロファイルのデータベース検索(図4参照) 

照合は,前述の手順に従うソフトウェアユニット記述,製造用ソフトウェアへの要求又は要求するソフ

トウェアユニットのケイパビリティプロファイルと,データベース中の関連する内容との間で試みる。ソ

フトウェアユニット及び製造用ソフトウェアユニットへの要求は,データベース中の分類,ケイパビリテ

ィクラスの内容,及び既存のテンプレートを参照してXML規約によって記述する。新規のソフトウェア

ユニット,製造用ソフトウェアユニットへの要求又は要求するソフトウェアユニットのケイパビリティク

ラスの記述は,6.2に規定するデータベースのケイパビリティクラスの内容と比較する。少なくとも両者の

一部が合致すれば,データベースのケイパビリティクラス記述が照合の結果となる。ケイパビリティクラ


14 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

スの出力内容を利用して,データベースのテンプレートを検索する。 

6.7 

相互運用の規範 

5.4で規定した検証手順を実行するために,相互運用の規範を利用する。 

 

適合性 

この規格への適合性評価のための概念及び規則は,ISO 16100-4に規定されている。 


15 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

附属書A 

(参考) 
記述言語 

序文 

この附属書は,この規格で一般的に用いられる記述言語について記述するもので,規定の一部ではない。 

 

A.1 XML(Extensible Markup Language) 

XMLは,ソフトウェアケイパビリティプロファイリングにおいて,直接的又は間接的に利用可能な幾つ

かの特徴を備えている。XMLは,とりわけウェブ上で配布するために,“文書”の字句要素を記述するた

めの言語である。字句要素は使用者又は利用者も定義できる。XMLは,SGML(Standard Generaraized Markup 

Language)の実用的な部分集合であり,HTML(Hyper Text Markup Language)のようなタグ付けを可能に

する。どのようなXML文書も,XMLの妥当性を検証可能である。ソフトウェアケイパビリティプロファ

イリングにおいてXMLを使用する目的は,名前空間とXMLネームスペースとを一致又は登録するためで

ある。 

 

A.2 ソフトウェアパッケージ用の語い,定義及び変換書式:OSD(Open Software Description)及びCDF

(Channel Definition Format) 

OSDは,ソフトウェアパッケージ及びそれらの相互依存を記述する語いに基づいたXMLである。OSD

は,使用者又は利用者主導(“プル”),自動的状況(“プッシュ”)のいずれにおいても,ソフトウェアの配

布環境に有益である。OSDは,これらの二つのモードのいずれでもウェブ上でのソフトウェアの配布のた

めに強力な標準として使用できる。 

プルによるソフトウェア配布は,使用者又は利用者によるソフトウェアの検索,ダウンロード及び更新

の行動を含む。OSDは要求するソフトウェアコンポーネントのダウンロード及びインストールの自動化を

容易にするものの,ウェブ利用者は,ソフトウェアのインストール過程を初期化するHTMLページを閲覧

しなければならない。HTML4.0仕様による“OBJECT”タグは,ウェブ上の新しいソフトウェアの存在を

“公告”するために用いる。OSD資源にOBJECTを検出すると,OSD監視エージェントは,必要なソフ

トウェアコンポーネントを自動的にダウンロードして更新する。 

CDFもまたXMLに基づき,HTMLページと他のウェブ資源との間の相互関係を記述するメタデータ語

いを提供する。CDF監視クライアントは,ウェブの内容を自動的にダウンロードする“スマートプル”技

術をもっている。CDF監視サーバは,クライアントからサーバへの自動配信のための“トゥループッシュ”

機構を実装する。このようにCDFは,“プッシュ”のための言語,ソフトウェアを“プッシュ”するポイ

ンタ,又は自動的なソフトウェアの配信を提供する。CDFがソフトウェア“プッシュ”を起動するために

は,CDFファイルがOSDベースのソフトウェアパッケージへの参照を含む必要がある。 

OSDの語いには,ソフトウェア要素を記述する次の拡張語いを含む。 

SOFTPKG:  

 

 

一般的なソフトウェアパッケージの定義 

IMPLEMENTATION: 

ソフトウェアパッケージの実装を記述するために使用 

DEPENDENCY:  

 

ソフトウェアの配布又はコンポーネント相互の依存関係を示すために使用 

TITLE: 

 

 

 

ソフトウェアパッケージの名称又は愛称を提供 

ABSTRACT: 

 

 

ソフトウェアの配布の性質及び概略を簡潔に記述したものを提供 


16 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

LICENSE:  

 

 

ライセンスの同意書又は版権の所在を提示 

CODEBASE: 

 

 

ソフトウェアの配信元の所在(一般的にはネットワーク)を提示 

OS: 

 

 

 

 

必要となるオペレーティングシステムを提示 

OSVERSION:  

 

必要となるオペレーティングシステムの版番号を提示 

PROCESSOR:  

 

必要となるプロセッサを提示 

LANGUAGE:  

 

ユーザインタフェースにおける使用言語を提示 

VM:  

 

 

 

必要となる仮想コンピュータを提示 

MEMSIZE:  

 

 

必要となる実行時メモリ量を提示 

DISKSIZE:  

 

 

必要となるディスクスペースを提示 

IMPLTYPE: 

 

 

実装の形態を提示 

 

A.3 分散ソフトウェアのサービス:ODP(Open Distributed Processing)及びCORBA(Common Object 

Request Broker Architecture) 

ODPの参照モデルは,開放形で分散化できるように拘束を定義した情報システムの重要な属性を記述す

る。参照モデルは,これらの要求を詳細に定義する一連の規格に基づく。 

OMG(Object Management Group)は,ソフトウェアの開発者又は提供者,及び最終の使用者又は利用者

が1989年5月に結成した非営利コンソーシアムである。これはODPで提供するような幅広く利用可能な

インタフェース仕様に基づく分散オブジェクト仕様アプリケーションのための共通した構造の枠組みを提

供している。OMA(Object Management Architecture)はOMGの活動の中心であり,それ自身を詳細に定義

しないがOMAを構成するコンポーネント,インタフェース,及びプロトコルを識別し特徴づける参照モ

デル(1992年発行)からなる。 

OMGが開発したCORBAは,動的に分散オブジェクトを結合する構造及びプロトコルである。結合は

IDL(Interface Definition Language)の機能で制限するシンタックス及び語いだけによる。 

参照モデルとして五つのコンポーネントがある。 

a) オブジェクトリクエストブローカ オブジェクトの変換のためのインフラストラクチャ,特定のプラ

ットフォームからの独立性,及びオブジェクトの実装のための技術を提供する。 

b) オブジェクトサービス オブジェクトのライフサイクル管理を標準化する。インタフェースは,オブ

ジェクトの作成,オブジェクトへのアクセス制御,及びリロケートしたオブジェクトの履歴を提供す

る。オブジェクトサービスは,アプリケーション整合性を与える。 

c) 共通のファシリティ 特定の構成に対する特定の要求のための一般的なアプリケーション機能のまと

まりを提供する。印刷又は電子メールのように最終の使用者又は利用者が容易に認識できるものもあ

る。 

d) 領域ごとのインタフェース 例えば,製造,財務,医療などの特定のアプリケーション領域において,

最終の使用者又は利用者が直接興味をもつ機能を提供する。 

e) アプリケーションオブジェクト OMG標準化活動の一環ではないが,アプリケーションを成功裏に

開発するために重大であるとOMGが認識している。 

OMGのアプローチは,IDLを使用して分散オブジェクトへのインタフェースを定義する。OMGはより

意味論を取り扱える記述言語の必要性を認識してきた。その結果,ビジネス領域をカバーする多くのRFPs

(Requests For Proposals)を発行している。例えば,近い将来,開発者又は提供者が基本の標準化オブジェ

クトを用いて,その結果,相互運用性をもつソフトウェアを構築することが可能になるようなタスクの流


17 

B 3900-2:2008 (ISO 16100-2:2003) 

 

通を目指して,多くのビジネスオブジェクトの標準化をOMGは開始している。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 JIS X 4159 拡張可能なマーク付け言語(XML)1.0 

ISO/IEC 10746-2:1996,Information technology−Open Distributed Processing−Reference Model : 

Foundations 

ISO/IEC 19501:2005,Information technology−Open Distributed Processing−Unified Modeling 

Language (UML) 

ISO/IEC TR 10000-1:1998,Information technology−Framework and taxonomy of International 

Standardized Profiles−Part 1:General principles and documentation framework