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B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 製品用語及び定義 ············································································································· 2 

4 機能用語及び定義 ············································································································· 4 

5 試験要求事項 ··················································································································· 8 

5.1 製品試験 ······················································································································ 8 

5.2 形式試験 ······················································································································ 8 

6 予測方法························································································································· 8 

6.1 バルブ サイジング ········································································································· 8 

6.2 騒音レベル ··················································································································· 9 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本バル

ブ工業会(JVMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS B 2005-1:2004は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 2005の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 2005-1 第1部:調節弁用語及び一般的必要条件 

JIS B 2005-2-1 第2部:流れの容量−第1節:取付け状態における流れのサイジング式 

JIS B 2005-2-3 第2部:流れの容量−第3節:試験手順 

JIS B 2005-2-4 第2部:流れの容量−第4節:固有流量特性及びレンジアビリティ 

JIS B 2005-3-1 第3部:寸法−第1節:フランジ形二方ストレート形グローブ調節弁の面間寸法及び

アングル形グローブ調節弁の中心−面間寸法 

JIS B 2005-3-2 第3部:寸法−第2節:バタフライ弁を除く回転形調節弁の面間寸法 

JIS B 2005-3-3 第3部:寸法−第3節:突合せ溶接形二方ストレート形グローブ調節弁の面間寸法 

JIS B 2005-4 第4部:検査及び試験 

JIS B 2005-5 第5部:表示 

JIS B 2005-6-1 第6部:調節弁へのポジショナの取付けの詳細−第1節:直線運動駆動部へのポジシ

ョナの取付け 

JIS B 2005-6-2 第6部:調節弁へのポジショナの取付けの詳細−第2節:回転運動駆動部へのポジシ

ョナの取付け 

JIS B 2005-7 第7部:調節弁データシート 

JIS B 2005-8-1 第8部:騒音−第1節:調節弁の空気力学的流動騒音の実験室における測定 

JIS B 2005-8-2 第8部:騒音−第2節:調節弁の液体流動騒音の実験室における測定 

JIS B 2005-8-3 第8部:騒音−第3節:調節弁の空気力学的流動騒音の予測方法 

JIS B 2005-8-4 第8部:騒音−第4節:調節弁の液体流動騒音の予測方法 

JIS B 2005-9 第9部:ステップ入力からの応答測定のための試験手順(予定) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 2005-1:2012 

(IEC 60534-1:2005) 

工業プロセス用調節弁− 

第1部:調節弁用語及び一般的必要条件 

Industrial-process control valves- 

Part 1: Control valve terminology and general considerations 

序文 

この規格は,2005年に第3版として発行されたIEC 60534-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,全ての形式の工業プロセス用調節弁(以下,調節弁という。)の用語及び一般的必要条件に

ついて規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60534-1:2005,Industrial-process control valves−Part 1: Control valve terminology and general 

considerations(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 2005-2-1 工業プロセス用調節弁−第2部:流れの容量−第1節:取付け状態における流れのサ

イジング式 

注記 対応国際規格:IEC 60534-2-1,Industrial-process control valves−Part 2-1: Flow capacity−Sizing 

equations for fluid flow under installed conditions(IDT) 

JIS B 2005-2-3 工業プロセス用調節弁−第2部:流れの容量−第3節:試験手順 

注記 対応国際規格:IEC 60534-2-3,Industrial-process control valves−Part 2-3: Flow capacity−Test 

procedures(IDT) 

JIS B 2005-4 工業プロセス用調節弁−第4部:検査及び試験 

注記 対応国際規格:IEC 60534-4,Industrial-process control valves−Part 4: Inspection and routine 

testing(IDT) 

JIS B 2005-8-1 工業プロセス用調節弁−第8部:騒音−第1節:調節弁の空気力学的流動騒音の実験

室における測定 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 対応国際規格:IEC 60534-8-1,Industrial-process control valves−Part 8-1: Noise considerations

−Laboratory measurement of noise generated by aerodynamic flow through control valves(IDT) 

JIS B 2005-8-2 工業プロセス用調節弁−第8部:騒音−第2節:調節弁の液体流動騒音の実験室にお

ける測定 

注記 対応国際規格:IEC 60534-8-2,Industrial-process control valves−Part 8: Noise considerations−

Section 2: Laboratory measurement of noise generated by hydrodynamic flow through control valves

(IDT) 

JIS B 2005-8-3 工業プロセス用調節弁−第8部:騒音−第3節:調節弁の空気力学的流動騒音の予測

方法 

注記 対応国際規格:IEC 60534-8-3,Industrial-process control valves−Part 8-3: Noise considerations

−Control valve aerodynamic noise prediction method(IDT) 

JIS B 2005-8-4 工業プロセス用調節弁−第8部:騒音−第4節:調節弁の液体流動騒音の予測方法 

注記 対応国際規格:IEC 60534-8-4,Industrial-process control valves−Part 8-4: Noise considerations

−Prediction of noise generated by hydrodynamic flow(IDT) 

製品用語及び定義 

3.1 

調節弁(control valve) 

プロセス制御系で流体の流量を変えるための動力操作バルブ。制御系からの信号に応じて,バルブ内の

閉止部品の位置を変える駆動部及びそれに接続されたバルブから構成される。 

3.1.1 

直線運動形閉止部品をもつ調節弁(control valve with a linear motion closure member) 

3.1.1.1 

ダイヤフラム弁(diaphragm valve) 

管内流体を操作機構から隔離し,かつ,大気へのシールを果たす柔軟性閉止部品をもつバルブ。 

3.1.1.2 

ゲート弁(gate valve) 

バルブ シート面に平行に動く平板を閉止部品としてもつバルブ。 

3.1.1.3 

グローブ(アングル)弁[globe (angle) valve] 

バルブ シート面に対して直角方向に動く閉止部品をもつバルブ。 

3.1.2 

回転運動形閉止部品をもつ調節弁(control valve with a rotary motion closure member) 

3.1.2.1 

ボール弁(ball valve) 

内部に流路がある球体の閉止部品をもつバルブ。球体の中心が,シャフトの軸と一致する。 

3.1.2.2 

セグメントボール弁(segmented ball valve) 

閉止部品が球体の一部で構成されたバルブ。球体の中心が,回転軸と一致する。 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.1.2.3 

バタフライ弁(butterfly valve) 

円環状のボディとシャフトとによって支えられて回転運動する円板状の閉止部品をもつバルブ。シャフ

ト及び閉止部品の中心は,一致又は偏心している。 

3.1.2.4 

プラグ弁(plug valve) 

形状が円筒又は円すいで,内部に流路がある閉止部品をもつバルブ。 

3.1.2.5 

偏心式プラグ弁(eccentric plug valve) 

球形,又は一部分が円すい形状の偏心閉止部品をもつバルブ。 

3.2 

バルブ(valve) 

プロセス流体の流量を変えるための閉止部品及び耐圧部をもつ機器。 

3.2.1 

バルブ ボディ(valve body) 

圧力隔壁をなすバルブの部分。流体の通路と配管との接続端を備えている。 

3.2.2 

ボンネット(bonnet) 

ボディ開口部を閉じる蓋の部分で,閉止部品を駆動部へ接続する弁棒が貫通する部分。 

3.2.3 

接続端(end connection) 

制御される流体が通過する管に対して耐圧接続を行うために設けた,バルブ ボディの形状。 

3.2.3.1 

フランジ形(flanged ends) 

対応する配管フランジと組み合わせて,圧力をシールすることができるフランジを設けた接続端。 

3.2.3.2 

フランジレス形(flangeless ends) 

バルブ ボディにフランジを設けない接続端。バルブ ボディの接続端は,接続する配管に取り付けたフ

ランジの座面に一致する座面を備える。バルブを配管フランジの間に挟みつけて取り付ける。 

3.2.3.3 

ねじ込み形(threaded ends) 

おねじ又はめねじを設けた接続端。 

3.2.3.4 

溶接形(welded ends) 

配管,その他の管継手に溶接できるように成形したバルブ ボディの接続端。この接続には,突合せ溶接

及びソケット溶接がある。 

3.2.4 

バルブ トリム(valve trim) 

流体と接触するバルブの機能部分。ボディ,ボンネット及びブラインド ヘッド(存在する場合)を除く。 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2.4.1 

バルブ シート(valve seats) 

調節弁が閉止位置にあるとき,調節弁内で全面接触をする締切り面に相当する部位。 

3.2.4.2 

シート リング(seat ring) 

バルブ シートを取り外し可能とするために,バルブ ボディ内に取り付けられる部品。 

3.2.4.3 

閉止部品(closure member) 

バルブを通る流れを調節するために,流路内に位置決めされる可動部品。閉止部品には,プラグ,ボー

ル,ディスク,ベーン,ゲート,ダイヤフラムなどがある。 

3.2.4.4 

弁棒(又はシャフト)[valve stem (or shaft)] 

ボンネットから突き出していて,駆動部を閉止部品に接続し,閉止部品の位置決めを行う部品。回転形

バルブには,弁棒の代わりにシャフトという用語を用いる。 

3.3 

駆動部(actuator) 

信号を対応する動きに変換して,調節弁の内部制御機構(閉止部品)の位置を制御する装置又は機構。

信号又は動力は,空気,電気,油圧又はそれらの組合せによる。 

3.3.1 

駆動部パワー ユニット(actuator power unit) 

推力又はトルクを発生させるために,流体的,電気的,熱的又は力学的エネルギーを駆動部ステムの運

動に変換する駆動部の部品。 

3.3.2 

ヨーク(yoke) 

駆動部パワー ユニットをバルブに堅固に接続する構造体。ボンネット又は駆動部が,一体である場合も

ある。 

3.3.3 

駆動部ステム(actuator stem) 

駆動部パワー ユニットからの動きを弁棒(又はシャフト)に伝達する部品。 

3.4 

継手(fitting) 

調節弁の接続端の近傍又は直接に取り付けられるレデューサ,エキスパンダ,エルボ,ティー,ベンド

など。 

機能用語及び定義 

4.1 

呼び径,DN(nominal size) 

配管系の各部品について大きさを表す呼び寸法。参照の目的に使用する。DN及びそれに続く次元のな

い整数値で示すが,この数値は大きさを直接表すもので,接続端の内径又は外径をミリメートルで表し,

適切に丸めたものである。 

background image

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記1 DNの後に,次の一連の数字で表示する。10,15,20,25,32,40,50,65,80,100,125,

150,200,250,300,350,400など。 

注記2 DNの後に続く数字は,測定値を表しておらず,関連する規格に明記されている場合以外,

計算目的に使用しないことが望ましい。 

注記3 呼び径の定義は,ISO 6708参照。 

4.2 

呼び圧力,PN(nominal pressure) 

参照を目的に適切に丸められた圧力レイティングの呼び方。同じ呼び圧力(PN)で表された同じ呼び径

(DN)の全ての機器は,互換性のある接続寸法とする。 

注記1 最高許容圧力は,材料,設計及び使用温度に依存する。したがって,適切な規格の圧力−温

度基準の表から選定する。 

注記2 PNの後に,次の一連の参照数字で表示する。2.5,6,10,16,20,25,40,50など(ISO 7268

及びIEC 61333参照)。 

注記3 呼び圧力の定義は,ISO 7268を参照。 

4.3 

NPS 

参照の目的に使用する,配管系の各部品について,大きさを表す呼び寸法。NPS及びそれに続く次元の

ない数値で示す。NPSは,表1のように呼び径DNに関係付けられる。 

表1−DNとNPSとの関係 

DN 

10 

15 

20 

25 

32 

40 

50 

65 

80 

100 

NPS 

3/8 

1/2 

3/4 

1 1/4 

1 1/2 

2 1/2 

注記 4を超えるNPSについては,DN=NPS×25である。 

4.4 

クラス(class) 

圧力−温度基準を表すために,適切に丸められた数値。 

注記 クラスの後に,次の一連の参照数値で表示する。125,150,250,300,600,900,1 500,2 500。 

4.5 

閉止部品の位置(closure member position) 

4.5.1 

閉位置(closed position) 

閉止部品が,バルブ シートと面接触又は線接触する位置。バルブ シートのないバルブでは,流路が最

小になったときを閉位置とする。 

4.5.2 

トラベル(travel) 

閉止部品の閉位置からの変位量。 

4.5.3 

定格トラベル(rated travel) 

閉位置から設定された全開位置までの閉止部品の変位量。 

4.5.4 

相対トラベル,h(relative travel) 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

与えられた開度におけるトラベルの定格トラベルに対する比。 

4.5.5 

オーバートラベル(overtravel) 

閉位置を越えた駆動部ステム又はシャフトの変位量(例えば,パイロットバランスケージ形など)。一部

のバルブ設計では,流量絞り部が全開した後,閉止部品が機械的な停止位置まで移動するときに,オーバ

ートラベルが起きる。 

4.6 

容量係数(flow coefficient) 

指定された条件下で調節弁の容量を表すために用いる基本的係数。現在使用されている容量係数には,

単位系によって,Kv及びCvがある。 

注記1 次に定義する容量係数の次元及び単位が異なることに注意を要する。ただし,これらの係数

間には,数値的関係を示すことができる。この関係は,式(1)のとおりである。 

865

.0

v

v=

C

K

 ·············································································· (1) 

注記2 Kv及びCvの容量係数の定義には,JIS B 2005規格群の他の部と一致しない単位,用語及び温

度の値を含むものがある。これらの不一致は,この箇条に限定されるものであり,調節弁産

業で慣例的に用いられる固有の関係を示すだけに用いる。これらの不一致は,JIS B 2005規

格群の他の部に影響を及ぼすものではない。 

4.6.1 

容量係数,Kv(flow coefficient) 

指定されたトラベル及び次の条件下でバルブを通る単位時間当たりの立方メートル単位で表した固有の

体積流量(容量)。 

− バルブの静圧損失(ΔpKv)は,105 Pa(1 bar)である。 

− 流体は,温度が278 K〜313 K(5 °C〜40 °C)の水である。 

− 体積流量の単位は,m3/h。 

Kvの値は,式(2)を用いて,試験結果から求めることができる。 

=

w

Kv

v

ρ

ρ

p

p

Q

K

 ································································· (2) 

ここに, 

Q: 測定した体積流量(m3/h) 

ΔpKv: バルブの静圧損失105 Pa 

Δp: バルブを通過する流れの静圧損失の測定値(Pa) 

ρ: 使用した流体の密度(kg/m3) 

ρw: 前記の水の密度(kg/m3)(1 000 kg/m3) 

式(2)は,流れが乱流であり,キャビテーション又はフラッシングが生じていないときで,かつ,バルブ

の呼び径DN(NPS)が管の呼び径DN(NPS)に等しいときに有効である。 

4.6.2 

容量係数,Cv(flow coefficient) 

広く世界で使用されている非SIの調節弁係数。数値としてのCvは,差圧が1 psiのとき,40 °F〜100 °F

の水が1分間にバルブを通って流れるUS gallonの値を表す。この流体条件以外のときは,Cv値は,式(3)

を用いて求めることができる。 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

=

w

Cv

v

ρ

ρ

p

p

Q

C

 ································································· (3) 

ここに, 

Q: 測定した体積流量(US gallons/min) 

(1 US gallon/min=6.309×10−5 m3/s) 

ρ: 使用した流体の密度(lb/ft 3) 

(1 lb/ft3=16.018 kg/m3) 

ρw: 40 °F〜100 °F(4 °C〜38 °C)の水の密度(lb/ft3) 

Δp: バルブを通過する流れの静圧損失の測定値(psi) 

(1 psi=6 894.8 Pa) 

ΔpCv: 1 psi 

式(3)は,流れが乱流であり,かつ,キャビテーション又はフラッシングが生じていないときに有効であ

る。 

4.6.3 

定格容量係数(rated flow coefficient) 

定格トラベルでの容量係数の値。 

4.6.4 

相対容量係数,Φ(relative flow coefficient) 

ある相対トラベルでの容量係数の,定格容量係数に対する比。 

4.7 

定格バルブ容量(rated valve capacity) 

圧縮性流体又は非圧縮性流体にかかわらず,所定の条件下で定格トラベルでのバルブを流れる流体の流

量。 

4.8 

弁座漏れ量(seat leakage) 

圧縮性流体又は非圧縮性流体にかかわらず,指定された試験条件下で閉位置にある組み立て済みバルブ

を流れる流体の流量。弁座漏れ量のクラスに関する規定は,JIS B 2005-4による。 

4.9 

固有流量特性(inherent flow characteristic) 

相対容量係数Φと,それに対応する相対トラベルhとの関係。これは,作動の方法には関係がない(JIS 

B 2005-2-4参照)。 

4.9.1 

理想の固有リニア特性(ideal inherent linear flow characteristic) 

相対トラベルhの等量増分が相対容量係数Φの等量の増分を生じる固有流量特性。式で表すと, 

Φ=Φ0+mh ·············································································· (4) 

ここに, 

Φ0: h=0のときの相対容量係数 

m: 直線の傾き 

4.9.2 

理想の固有イコールパーセンテージ流量特性(ideal inherent equal percentage flow characteristic) 

相対トラベルhの等量増分が相対容量係数Φの等比率の増分を生じる固有流量特性。式で表すと, 

Φ=Φ0 exp(nh) ··········································································· (5) 

ここに, 

Φ0: h=0のときの相対容量係数 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

n: hに対してlogeΦをプロットするときの固有イコールパーセン

テージ流量特性の傾き。 
したがって,Φ=1のとき,h=1でn=loge (1/Φ0) 

4.10 

実効流量特性(installed flow characteristic) 

バルブの差圧が実際のプロセス状態の変化によって影響を受ける状況下で,全閉から定格トラベルにわ

たり閉止部品が動作する間の流量とトラベルとの関係。 

4.11 

固有レンジアビリティ(inherent rangeability) 

規定する許容差内での最大容量係数の最小容量係数に対する比(JIS B 2005-2-4参照)。 

4.12 

実効レンジアビリティ(installed rangeability) 

実際の運転状況下での,調節弁を通過する最大流量と最小流量との比。この状況下でも,実効流量特性

の勾配は,ユーザが定める限界値内になければならない。 

4.13 

閉塞流(choked flow) 

圧縮性流体又は非圧縮性流体が調節弁を通過するときに達し得る限界又は最大の流量条件。いずれの流

体でも,入口(上流)側の条件を一定にした状態で差圧を増しても流量がそれ以上増加しない場合は,閉

塞流と認められる。 

4.14 

臨界差圧比(critical differential pressure ratio) 

差圧と入口側の絶対圧力との比の最大値。圧縮性流体に対する全てのバルブ サイジング式において有効 

である。4.13で定義した閉塞流は,この最大比に達したときに起きる。 

試験要求事項 

5.1 

製品試験 

製品試験の手順の最少の要求事項は,JIS B 2005-4に規定され,製造業者の施設で調節弁を検査する基

準について詳細に記述されている。追加の要求事項については,予期される危険の度合い,使用される稼

動負荷及び調節弁の設計に基づき,受渡当事者間の協定による。 

5.2 

形式試験 

5.2.1 

容量試験 

調節弁の容量を評価するための試験は,JIS B 2005-2-3に規定された手順に従わなければならない。試

験は,圧縮性流体及び非圧縮性流体の容量係数,並びにその関連の係数を決めるために必要な情報を与え

るものである。その係数によって,据え付けた状態でのガス,蒸気又は液体の流量が予測できる。 

5.2.2 

実験室での騒音試験 

音圧レベルを評価するための実験室での試験は,気体に対してはJIS B 2005-8-1,液体に対してはJIS B 

2005-8-2に規定する手順に従って行うものとする。 

予測方法 

6.1 

バルブ サイジング 

B 2005-1:2012 (IEC 60534-1:2005) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

指定された圧力及び温度の条件下で定まる流量に対して必要となる調節弁サイズの決定は,JIS B 

2005-2-1によって行わなければならない。指定された圧力及び温度の条件下で,特定のサイズ及び弁形式

について,流し得る最大流量値を予測するには,JIS B 2005-2-1の規定する手順に従って行わなければな

らない。 

6.2 

騒音レベル 

指定された圧力及び温度の条件下で稼動している調節弁の,その近傍点で予測される音圧レベルは,圧

縮性流体に対してはJIS B 2005-8-3,非圧縮性流体に対してはJIS B 2005-8-4に規定されている手順を用い

て決定しなければならない。 

参考文献 JIS B 2005-2-4 工業プロセス用調節弁−第2部:流れの容量−第4節:固有流量特性及びレン

ジアビリティ 

注記 対応国際規格:IEC 60534-2-4,Industrial-process control valves−Part 2-4: Flow capacity

−Inherent flow characteristics and rangeability(IDT) 

ISO 6708:1995,Pipework components−Definition and selection of DN (nominal size) 

ISO 7268:1983,Pipe components−Definition of nominal pressure及びAmendment 1:1984 

IEC 61333:1996,Marking on U and E ferrite cores