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B 1355:2012  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 形状・寸法 ······················································································································ 2 

5 製品仕様························································································································· 4 

6 製品の呼び方 ··················································································································· 4 

7 表示······························································································································· 4 

7.1 製品の表示 ··················································································································· 4 

7.2 包装の表示 ··················································································································· 5 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6 

B 1355:2012  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会

(JFRI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS B 1355:1990は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 1355:2012 

ダウエルピン 

Dowel pins (Parallel pins, hardened) 

序文 

この規格は,1997年に第2版として発行されたISO 8734を基に,対応する部分(形状・寸法,製品仕

様及び製品の呼び方)については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工

業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(用語及び定義並びに表示)を日本工業規

格として追加している。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項

である。 

適用範囲 

この規格は,呼び径dが1 mmから20 mmまでの硬化処理を施した鋼製及びマルテンサイト系ステンレ

ス鋼製のダウエルピンの特性について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 8734:1997,Parallel pins, of hardened steel and martensitic stainless steel (Dowel pins)(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0101 ねじ用語 

JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表 

JIS B 1010 締結用部品の呼び方 

JIS B 1044 締結用部品−電気めっき 

注記 対応国際規格:ISO 4042:1999,Fasteners−Electroplated coatings(IDT) 

JIS B 1054-1 耐食ステンレス鋼製締結用部品の機械的性質−第1部:ボルト,ねじ及び植込みボルト 

注記 対応国際規格:ISO 3506-1:1997,Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel 

fasteners−Part 1: Bolts, screws and studs(IDT) 

JIS B 1091 締結用部品−受入検査 

注記 対応国際規格:ISO 3269,Fasteners−Acceptance inspection(MOD) 

B 1355:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101による。 

形状・寸法 

ダウエルピンの形状・寸法は,表1による。 

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B 1355:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−ダウエルピンの形状・寸法 

端面の形状は受渡当事者間の協定による。 

単位 mm 

公差域クラスm6 a) 

1.5 

2.5 

10 

12 

16 

20 

約 

0.2 

0.3 

0.35 

0.4 

0.5  0.63 

0.8 

1.2 

1.6 

2.5 

3.5 

l b) 

呼び長さ 

最小 

最大 

2.75 

3.25 

3.75 

4.25 

4.75 

5.25 

5.75 

6.25 

7.75 

8.25 

10 

9.75 

10.25 

12 

11.5 

12.5 

14 

13.5 

14.5 

16 

15.5 

16.5 

18 

17.5 

18.5 

20 

19.5 

20.5 

22 

21.5 

22.5 

24 

23.5 

24.5 

推奨する呼び長さの範囲 

26 

25.5 

26.5 

28 

27.5 

28.5 

30 

29.5 

30.5 

32 

31.5 

32.5 

35 

34.5 

35.5 

40 

39.5 

40.5 

45 

44.5 

45.5 

50 

49.5 

50.5 

55 

54.25 

55.75 

60 

59.25 

60.75 

65 

64.25 

65.75 

70 

69.25 

70.75 

75 

74.25 

75.75 

80 

79.25 

80.75 

85 

84.25 

85.75 

90 

89.25 

90.75 

95 

94.25 

95.75 

100 

99.25 

100.75 

注a) dの公差域クラスm6は,JIS B 0401-2による。 

なお,受渡当事者間の協定によって,他の公差域クラスを用いることができる。 

b) 100 mmを超える呼び長さは,20 mmとびとする。 

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B 1355:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

製品仕様 

ダウエルピンの製品仕様は,表2による。 

表2−ダウエルピンの製品仕様 

材料a) 

鋼(St) 

マルテンサイト系 

ステンレス鋼(C1) 

タイプA 

焼入焼戻しを施すピン 

タイプB 

浸炭焼入焼戻しを施すピン 

JIS B 1054-1のC1 
460 HV30〜560 HV30
の硬さに焼入焼戻し 

化学成分(チェック分析)% 

受渡当事者間の協定によって,どちらかを選択する。 

0.95〜1.1 

0.06〜0.13 

0.15以下 

Si 

0.15〜0.35 

Si 

0.1〜0.4 

Si 

0.10以下 

Mn 

0.25〜0.4 

Mn 

0.25〜0.6 

Mn 

0.9〜1.3 

0.03以下 

0.025以下 

0.07以下 

0.025以下 

0.05以下 

0.15〜0.35 

Cr 

1.35〜1.65 

Pb 

0.15〜0.35 

硬さ:550 HV30〜 
650 HV30 

表面硬さ:600 HV1〜700 HV1 
深さ0.25 mm〜0.4 mmにおける硬さ:550 HV1以上 

表面仕上
げ 

生地の状態:受渡当事者間の協定がない場合には,保護潤滑皮膜付きの自然な仕
上げ状態でピンを供給する。 

生地の状態:自然な仕
上げ状態でピンを供給
する。 

ピンに表面皮膜処理を施す場合には,水素ぜい化を避けるために適切なめっき又
は皮膜処理を行う。ピンに電気めっき又はりん酸塩皮膜を施す場合には,有害な
水素ぜい化を避けるために,めっき又は皮膜処理後,直ちに水素ぜい化除去のた
めの適切な処理をしなければならないb)。 
寸法公差は,めっき又は皮膜処理を施す前のものに適用する。 

表面粗さ 

Ra≦0.8 μm 

表面状態 

ピンは,凹凸又は有害な欠陥があってはならない。ばりは,ピンのどの部分にもあってはならない。 

受入検査 

受入検査手順は,JIS B 1091による。 

注a) 受渡当事者間の協定によって,他の材料を使用することができる。 

b) 電気めっきを施す場合は,JIS B 1044による。 

製品の呼び方 

製品の呼び方は,JIS B 1010による。 

例1 呼び径d=6 mm,呼び長さl=30 mmで,焼入焼戻しを施したタイプAの鋼製のダウエルピン

の場合: 

ダウエルピンJIS B 1355−ISO 8734−6×30−A−St 

例2 呼び径d=6 mm,呼び長さl=30 mmで,焼入焼戻しを施した鋼種区分C1マルテンサイト系ス

テンレス鋼製のダウエルピンの場合: 

ダウエルピンJIS B 1355−ISO 8734−6×30−C1 

表示 

7.1 

製品の表示 

製品の表示については,特に規定しない。 

B 1355:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.2 

包装の表示 

包装の外面には,次の事項を表示しなければならない。 

a) 規格番号又は規格名称 

b) 呼び径d×呼び長さl 

c) dの公差域クラス 

d) 材料 

e) 鋼の硬化処理の種類 

f) 

数量 

g) 指定事項 

h) 製造業者名又はその略号 

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B 1355:2012  

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附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 1355:2012 ダウエルピン 

ISO 8734:1997,Parallel pins, of hardened steel and martensitic stainless steel (Dowel 
pins) 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 呼び径dが1 mmから

20 mmまでの硬化処理
を施したダウエルピン
の特性について規定 

1 適用範
囲 

呼び径dが1 mm〜20 
mmの硬化処理を施し
たダウエルピンの特性
について規定 

一致 

JISでは,ISO規格で規定する適
用範囲を規定 

技術的な差異はない。 

2 引用規格  

3 用語及び
定義 

用語及び定義を規定 

− 

− 

追加 

用語及び定義を追加 

4 形状・寸
法 

形状・寸法を規定 

3 寸法 

一致 

5 製品仕様 製品の仕様を規定 

4 製品仕
様 

JISに同じ。 

一致 

6 製品の呼
び方 

製品の呼び方を規定 

5 製品の
呼び方 

JISにほぼ同じ。 

追加 

JIS B 1010を追加 

技術的な差異はない。 

7 表示 

製品の表示及び包装の
表示を規定 

− 

− 

追加 

製品の表示及び包装の表示を追
加。 

ISO規格見直し時に提案を検討 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 8734:1997,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 
 

− 一致 ················ 技術的差異がない。 

− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 
 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

B

 1

3

5

5

2

0

1

2

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。