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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS Z 8205-1995は改正され,JIS B 0011のこの部,第1部及び第3部に

置き換えられる。 

JIS B 0011-2には,次に示す附属書がある。 

附属書A(参考) 参考文献 

JIS B 0011は,次の3部で構成される。 

第1部:通則及び正投影図 

第2部:等角投影図 

第3部:換気系及び排水系の末端装置 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 0011-2:1998 

(ISO 6412-2 : 1989) 

製図−配管の簡略図示方法− 

第2部:等角投影図 

Technical drawings−Simplified representation of pipelines− 

Part 2 : Isometric representation 

序文 JIS B 0011のこの部は,1989年に第1版として発行されたISO 6412-2,Technical drawings−Simplified 

representation of pipelines−Part 2 : Isometric projectionを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。 

なお,この部で,点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

機械製造及び建設業だけでなく配管工事においても,製図作業が軽減できること,及び図示がより明確に

なることから,入札用図面,製作図及び据付け図に等角投影法が広く採用されている。 

この部では図の寸法及び寸法公差はすべて直立体文字で型板を用いて記入される。これらの指示は,フリ

ーハンド又は斜体文字(イタリック体)で書かれる場合があるが,表示の意味は変わらないことは言うま

でもない。 

文字の表示文字(比率及び大きさ)については,JIS B 0011-1を参照せよ。 

1. 適用範囲 JIS B 0011のこの部は,JIS B 0011-1に規定する通則に加えて等角投影図に適用する補足規

則について規定する。等角投影図は配管の特徴を三次元で明確に表したい場合に用いる。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この部に引用されることによって,この部の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 8312 製図に用いる線 

備考 ISO 128 : 1982 (Technical drawings−General principles of presentation) からの引用事項は,この

規格の該当事項と同等である。 

JIS Z 8317 製図における寸法記入方法 

備考 ISO 129 : 1985 (Technical drawings-Dimensioning−General principles, definitions, methods of 

execution and special indications) 及びISO 5261 : 1981 (Technical drawings for structural 

metal work) からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS Z 0011-1 製図−配管の簡略図示方法−第1部:通則及び正投影図 

備考 ISO 6412-1 : 1989 (Technical drawings-Simplified representation of pipelines−Part 1 : General rules 

and orthogonal representation) がこの規格と一致している。 

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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. 定義 この部では,JIS B 0011-1の定義を適用する。 

4. 座標 例えば計算又は工作機械の数値制御のために直交座標系を用いる必要があるならば,座標軸は

図1による。 

すべての場合において,個々の管又は組み立てられた管の座標は,据え付け全体に対して採用された座

標によるのがよく,その座標を図面上又は附属文書中に指示しなければならない。 

図1 

5. 線に関する規定 JIS B 0011-1を参照せよ。 

6. 座標軸方向以外の配管の図示方法 

6.1 

一般 座標軸に平行に走る管又は管の部分は,特別な指示は行わずにその軸に平行に描く。座標軸

方向以外の方向に斜行する管又は管の部分の場合には,図2に示すようにハッチングを施した補助投影面

を用いて表すことが望ましい。 

図2 

6.2 

鉛直面内の管 鉛直面内で斜行する管又は管の部分は,水平面上にその投影を示すことによって表

す[図3 a)参照]。 

6.3 

水平面内の管 水平面内で斜行する管又は管の部分は,鉛直面上にその投影を示すことによって表

す[図3 b)参照]。 

6.4 

どの座標面にも平行でない管 どの座標面に対しても平行でない管又は管の部分は,水平面上及び

鉛直面上の両方にその投影を示すことによって表す[図3 c)参照]。 

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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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6.5 

補助投膨面 補助投影面の境界は三角形の直角部を用いて表すのが望ましい。 

補助投影面はハッチングによって強調してもよい。ハッチングは水平な補助投影面についてはX軸又は

Y軸に平行に,それ以外の補助投影面については鉛直に施す。 

図3 

このようなハッチングが不便な場合には省略してもよいが,その場合には細い実線(線の種類B, JIS Z 

8312参照)を用いて長方形(図4参照)又は直方体(図5参照)を示すのがよい。このとき,長方形又は

直方体の対角線が管に相当するように描く。 

図4 

図5 

7. 寸法記入及び特別な規則 

7.1 

一般 図面にはJIS Z 8317によって寸法を記入する。ただし,配管の等角投影については,7.2〜7.7

に規定する特別な規則がある。 

7.2 

直径及び肉厚 管の外径 (d) 及び肉厚 (t) は,JIS Z 8317によって指示してもよい(図6参照)。呼

び寸法は,短縮記号“DN”を用いてISO 3545によって指示してもよい(JIS B 0011-1の図1参照)。 

7.3 

長さ及び角度寸法 長さ及び角度寸法は,JIS Z 8317によって指示するのがよい。長さは,それが

適切な場合にはいつも,管の末端部の外表面,フランジ面又は継手の中心からとする。 

7.4 

曲り部をもつ管 曲り部をもつ管は,中心線から中心線までの寸法,又は中心線から管の末端部ま

での寸法を記入する(図6参照)。 

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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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図6 

7.5 

曲り部の半径及び角度 曲り部の半径及び角度は,図7に示すように指示してもよい。 

機能的な角度を指示しなければならない。 

備考 曲り部は簡略化し,管を表した線を頂点までまっすぐのばしてもよい。しかし,より明確に表

すために実際に曲り部を示してもよい。このとき曲り部の投影をだ(楕)円で表すべき場合で

も,これらの投影は,簡略化して円弧で描いてもよい。 

図7 

7.6 

配管の高さ 配管の高さは,ISO 129及びJIS B 0011-1によって指示することが望ましい(図8参照)。 

引出線の水平部は,その流れ線の方向と同じにしなければならない。 

図8 

7.7 

こう配の方向 こう配の方向は,直角三角形のとがった先が管の高い方から低い方を示すように,

流れ線の等角方向を変えずに線の上側に示す。 

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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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こう配の大きさは図9及びJIS B 0011-1に示す方法によって指示する。こう配は基準とする高さに関連

させて指定すると有用な場合がある(図9参照)。 

図9 

7.8 

管の末端部の位置 必要ならば,管の末端部の位置を端面の中心を示す座標によって指定してもよ

い。隣接する図面がある場合には,参照することを記載するのがよい。 

例 “図面Xに続く” 

7.9 

重複寸法の記入 必要ならば,ハッチングを施した補助投影面の寸法を記入することができる(図

10参照)。製造上及び/又は技術上の理由から寸法を重複して記入する必要がある場合には,その一方を

括弧内に指示するのがよい。 

図10 

7.10 管曲げ加工機のための寸法記入方法 その寸法記入方法は,基準方式(原点基準)によって定義さ

れる(図23参照)。 

8. 図記号 

8.1 

一般 配管系に対する図記号は,2.及び附属書Aに示す規格によるものを,等角投影法を用いて描

かなければならない(図11参照)。 

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図11 

8.2 

等角投影法で描いた図記号の例 

8.2.1 

バルブ 図12及び図13の例を参照せよ。 

備考 バルブアクチュエータは,アクチュエータの位置又は種類(スピンドル,ピストンなど)を明

示する必要がある場合にだけ示すのがよい。 

バルブアクチュエータを表示する場合には,いずれかの座標に平行なアクチュエータには寸

法を記入する必要はない。座標に平行でない場合には,傾きを指示するのがよい(図13参照)。 

図12 

図13 

8.2.2 

レジューサ 部品の呼び径は,図記号の上部に指示する(図14参照)。 

図14 

8.2.3 

支持装書及びつ(吊)り金具 図15及び図16の例を参照せよ。JIS B 0011-1の6.3も参照せよ。 

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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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図15 

図16 

8.2.4 

交差部 交差部は,JIS B 0011-1の5.1によって示す。 

ある管がもう1本の管の背後を通らなければならないことを明示することが不可欠な場合には,陰に隠

れた管を表す流れ線に切れ目をつける(図17参照)。各切れ目の幅は,実線の太さの5倍以上とする。 

図17 

8.2.5 

永久結合部 図18の溶接,及び図19の現場溶接の例を参照せよ。 

図18 

図19 

8.2.6 

一般的な結合部 接続の種類又は型が指定されていない場合には,(ISO 4067-1に規定するより詳

細な記号の代わりに)一般的な記号を用いるのが望ましい。図20の例を参照せよ。 

図20 

8.2.7 

フランジ 図21及び図22の例を参照せよ。 

図21 

図22 

9. 例 等角投影の例を図23及び図24に示す。 

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B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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照合番号 

座標 

x1=−8 

y1=+72 

z1=+50 

x2=−8 

y2=+72 

z2=+25 

x3=+7 

y3=+42 

z3=+25 

x4=0 

y4=+28 

z4=0 

x5=0 

y5=+7 

z5=0 

x6=+7 

y6=0 

z6=0 

x7=+32 

y7=0 

z7=0 

x8=+l0 

y8=0 

z8=+40 

x9=−20 

y9=0 

z9=+40 

備考 管が方向を変える点及び接合部を照合番号で指示して

ある。管及び照合番号はJIS B 0011-1の図25に示す正
投影図のそれらと同一である。 

図23 

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図24 

10 

B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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附属書A(参考) 参考文献 

ISO 406: 1987 Technical drawings−Tolerancing of linear and angular dimensions 

備考 JIS Z 8318 : 1998 製図−長さ寸法及び角度寸法の許容限界記入方法が,この規格に一致する。 

ISO 841 : 1974 Numerical control of machines−Axis and motion nomenclature 

ISO 1219 : 1976 Fluid power systems and components-Graphic symbols 

備考 JIS B 0125がこの規格に対応し,図記号の表示方法は同等である。 

ISO 1503 : 1977 Geometrical orientation and directions of movements 

備考 JIS Z 8907 : 1987(方向性及び運動方向通則)が,この規格と同等である。 

ISO 3098-1 : 1974 Technical drawings−Lettering−Part 1 : Currently used characters 

備考 JIS Z 8313-1 : 1998(製図−文字−第1部:常用するローマ字,数字及び記号)が,この規格に

一致する。 

ISO 3511-1 : 1977 Process measurement control functions and instrumentation−Symbolic representation−Part 

1 : Basic reauirements 

備考 JIS Z 8204 : 1983(計装用記号)が,この規格に対応する。 

ISO 3511-2 : 1984 Process measurement control functions and instrumentation−Symbolic representation−Part 

2 : Extension of basic requirements 

ISO 3511-3 : 1984 Process measurement control functions and instrumentation−Symbolic representation−Part 

3 : Detailed symbols for instrument interconnection diagrams 

ISO 3511-4 : 1985 Industrial process measurement control functions and instrumentation−Symbolic 

representation−Part 4 : Basic symbols for process computer, interface and shared display/control function 

ISO 4067-1 : 1984 Technical drawings−Installations−Part 1 : Graphical symbols for plumbing, heating, 

ventilation and ducting 

ISO 4067-6 : 1985 Technical drawings−Installations−Part 6 : Graphical symbols for supply water and drainage 

systems in the ground 

ISO 5455: 1979 Technical drawings-Scales 

備考 JIS Z 8314 : 1998(製図−尺度)が,この規格に一致する。 

11 

B 0011-2:1998 (ISO 6412-2 : 1989) 

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配管図示方法国際整合化分科会 構成表 

氏名 

所属 

(主査) 

澤   俊 行 

山梨大学工学部 

(幹事) 

仁戸部 鞆 彦 

日本バルカー工業株式会社 

(委員) 

本 間   清 

工業技術院標準部 

大 嶋 清 治 

工業技術院標準部 

中 込 常 雄 

中込技術士事務所 

福 永 太 郎 

東京都立工科短期大学名誉教授 

浅 利 敏 夫 

財団法人エンジニアリング振興協会(千代田化工建設株式

会社) 

井 坂 征 史 

塩化ビニル管・継手協会 

大 山 康 郎 

鉄管継手協会 

小 郷 一 郎 

財団法人日本船舶標準協会 

澤 田   豊 

社団法人日本化学工業協会 

定 司   崇 

社団法人配管技術研究協会(株式会社東芝) 

鈴 木 貴 雄 

社団法人日本ガス協会 

堀 切 俊 彦 

社団法人日本油空圧工業会 

本 野 光 彦 

社団法人日本水道協会 

前 島   健 

社団法人空気調和・衛生工業会(株式会社森村設計) 

村 上 忠 博 

社団法人日本バルブ工業会(株式会社キッツ) 

渡 辺 国 衛 

社団法人日本電気計測器工業会(横河シスコン株式会社) 

(事務局) 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会技術部 

杉 田 光 弘 

財団法人日本規格協会技術部