B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによってJIS B 0005 : 1973は廃止され,JIS B 0005のこの部及び第1部に置き換
えられる。
JIS B 0005は,規格の名称の前付け部及び主題部を“製図−転がり軸受”とした次の2部で構成される。
第1部:基本簡略図示方法
第2部:個別簡略図示方法
なお,JIS B 0005-2には,次に示す附属書があるが,規定事項ではない。
附属書A(参考) 参考文献
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0005-2 : 1999
(ISO 8826-2 : 1994)
製図−転がり軸受−
第2部:個別簡略図示方法
Technical drawings−Rolling bearings−
Part 2 : Detailed simplified representation
序文 この規格は,1994年に第1版として発行されたISO 8826-2, Technical drawings−Rolling bearings−Part
2 : Detailed simplified representationを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく,作成した
日本工業規格である。
製図の方法は,線を用いて一定の尺度で対象物を描くことである。簡略図示方法では,(時間及び労力を省
くために)主要な形状である外形だけを表すのが望ましい。
簡略の程度は,図示する対象の種類,製図の尺度及び書類作成の目的によって,基本簡略図示方法(第1
部)又は個別簡略図示方法(第2部)のいずれかを用いる。個別簡略図示方法は,列数又は調心など転が
り軸受をより詳細に示すものである。
誤解を避けるために,一つの図面においては基本簡略図示方法又は個別簡略図示方法のどちらか一つだけ
を用いる。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,種々の転がり軸受の個別簡略図示方法について規定する。
この図示方法は,転がり軸受の正確な形状及び詳細を示す必要のないとき,例えば,組立図中で用いる。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの規格は,その最新版を適用する。
JIS B 0005-1 製図−転がり軸受−第1部:基本簡略図示方法
JIS B 1512 転がり軸受の主要寸法
備考 次に示す規格からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
ISO 15 : 1981 Rolling bearings−Radial bearings−Boundary dimensions, general plan
ISO 104 : 1979 Rolling bearings−Thrust bearings−Boundary dimensions, general plan
ISO 355 : 1979 Rolling bearings−Metric tapered roller bearings−Boundary dimensions and series
designations
ISO 355-1 : 1980 Metric tapered roller bearings−Double row bearings−Boundary demensions
ISO 3030 : 1996 Rolling bearings−Radial needle roller and cage assemblies−Dimensions and
tolerances
ISO 3031 : 1979 Needle roller bearings−Thrust needle roller and cage assemblies, thrust washers
2
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
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−Dimensions and tolerances
ISO 3245 : 1997 Rolling bearings−Needle roller bearings, drawn cup without inner rings−
Boundary dimensions and tolerances
ISO 8443 : 1985 Radial ball bearings with flanged outer ring−Flange dimensions
JIS B 1536 ソリッド形針状ころ軸受
備考 ISO 1206 : 1982, Needle roller bearings−Light and medium series−Dimensions and tolerancesか
らの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS B 1558 転がり軸受ユニット用玉軸受
備考 ISO 9628 : 1992, Rolling bearings−Insert bearings and eccentric locking collarsからの引用事項は,
この規格の該当事項と同等である。
3. 図示方法
3.1
原則 図面上において転がり軸受が入る場所は,(内輪又は外輪のいずれかがない場合でも)正方形
又は長方形によって示す(JIS B 0005-1参照)。
3.2
個別簡略図示方法の要素 転がり軸受形体に関する個別簡略図示方法の要素を表1に示す。
表1に基づいた軸受形態の組合せ例及び軸受の荷重特性を表2に示す。
軸受中心軸に対して直角に図示するときには,転動体は実際の形状(玉,ころ,針状ころなど)及び寸
法にかかわらず円で表示してもよい(図1参照)。
3.3
個別簡略図示方法 転がり軸受の個別簡略図示方法の例を表3〜6に示す。
表3〜5の軸受は,水平な軸受中心軸の上部を示しているが,表6の軸受は,鉛直な軸受中心軸に関して
示してある。
図1
3
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
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表1 転がり軸受形体に関する個別簡略図示方法の要素
番号
要素
説明
用い方
1.1
長い実線(3)の直線。
この線は,調心できない転動体の軸
線を示す。
1.2
長い実線(3)の円弧。
この線は,調心できる転動体の軸線,
又は調心輪・調心座金を示す。
1.3
短い実線(3)の直線で,番号1.1又は
1.2の長い実線に直交し,各転動体の
ラジアル中心線に一致する。
転動体の列数及び転動体の位置を示
す。
他の表示例
円
玉
長方形
ころ
細い長方形
針状ころ,ピン
注(1) この要素は,軸受の形式によって傾いて示してもよい。
(2) 短い実線の代わりに,これらの形状を転動体として用いてもよい。
(3) 線の太さは,外形線と同じとする。
4
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
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表2 個別簡略図示方法の要素の組合せ
軸受荷重特性
軸受形体
2個の軌道輪
3個の軌道輪
単列
複列
単列
複列
荷
重
方
向
ラ
ジ
ア
ル
調
心
なし
あり
ア
キ
シ
ア
ル
調
心
なし
あり
ラ
ジ
ア
ル
及
び
ア
キ
シ
ア
ル
調
心
なし
あり
備考 この表に示す転がり軸受は,すべて軸受の中心軸の上側を示している。
5
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
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表3 玉軸受及びころ軸受
簡略図示方法
適用
玉軸受
ころ軸受
図例(1)及び規格(2)
図例(1)及び規格(2)
3.1
3.2
3.3
−
3.4
3.5
3.6
−
3.7
3.8
−
注(1) 参考図であり,詳細には示してない。
(2) 関連規格がある場合には,その番号を示す。
6
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
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表4 針状ころ軸受
簡略図示方法
図例(1)及び関連規格(2)
4.1
4.2
4.3
注(1) 図は参考であり,詳細には示してない。
(2) 関連規格がある場合には,その番号を示す。
表5 コンバインド軸受
簡略図示方法
図例(1)
5.1
5.2
5.3
5.4
注(1) 図は参考であり,詳細には示してない。
7
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
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表6 スラスト軸受
簡略図示方法
適用
玉軸受
ころ軸受
図例(1)及び規格(2)
図例(1)及び規格(2)
6.1
6.2
−
6.3
−
6.4
−
6.5
−
6.6
−
注(1) 参考図であり,詳細には示してない。
(2) 規格がある場合には,その番号を示す。
8
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4. 図例 図2〜5に転がり軸受の個別簡略図示方法の例を示す。
参考 図2〜3の簡略図示方法の例に示すシールの簡略図は,ISO 9222-2 : 1989, Technical drawings−
Seals for dynamic application−Part 2 : Detailed simplified representationによった。
図2
図3
図4
9
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図5
10
B 0005-2 : 1999 (ISO 8826-2 : 1994)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(参考) 参考文献
(1) JIS Z 8316 製図における図形の表し方
備考 ISO 128 : 1982, Technical drawings−General principles of presentationからの引用事項は,この規格
の該当事項と同等である。
(2) JIS B 0104 転がり軸受用語
備考 ISO 5593 : 1997, Rolling bearings−Vocabularyからの引用事項は,この規格の該当事項と同等で
ある。
機械基本分野国際整合化分科会 転がり軸受製図JIS原案作成WG 構成表
氏名
所属
(主査)
中 込 常 雄
中込技術士事務所
(幹事)
平 田 幸 雄
日本精工株式会社
(委員)
中 嶋 誠
通商産業省機械情報産業局
本 間 清
工業技術院標準部
是 永 敦
工業技術院機械技術研究所
桑 田 浩 志
トヨタ自動車株式会社
黒 澤 克 美
株式会社東芝
日 高 俊 幸
株式会社日立製作所
永 田 杉 彦
東芝機械株式会社
迫 田 國 昭
三菱重工業株式会社
斉 藤 充
石川島播磨重工業株式会社
喜 井 武 司
社団法人日本ベアリング工業会
藤 原 正 明
株式会社不二越
徳 田 昌 敏
NTN株式会社(平成9年12月31日まで)
瀧 本 正 彦
NTN株式会社(平成10年1月1日から)
小 津 秀 夫
光洋精工株式会社
(事務局)
杉 田 光 弘
財団法人日本規格協会
田 代 和 也
財団法人日本規格協会
文責 平田 幸雄