2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
日本工業規格 JIS
A 1551-1995
自動ドア開閉装置の試験方法
Test method for automatic door systems
1. 適用範囲 この規格は,建築物の開口部に用いる自動ドア開閉装置(1)(以下,開閉装置という。)の
試験方法について規定する。
注(1) 自動ドア開閉装置とは,JIS A 4702に規定するドアセットに開閉のための制御部及び駆動部(懸
架部を含む。)を取り付け,歩行者などを検出するセンサ部による信号でドアが開閉する装置。
また,ここでいう自動ドア開閉装置とは,スライディングドア(上げ下げは除く。),スイン
グドア及び回転ドアに使用する装置をいう。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS A 4702 ドアセット
JIS C 0024 環境試験方法(電気・電子)塩水噴霧(サイクル)試験方法
JIS C 0703 低圧電気機器の絶縁基準
JIS C 0920 電気機械器具の防水試験及び固形物の侵入に対する保護等級
JIS C 1320 絶縁抵抗計
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
2. 性能項目 性能項目は,表1のとおりとする。
表1 性能項目
性能項目
性能項目の意味
開閉力
ドアが開閉するときに,ドアを止めるに要する力
開閉速度
開き速度:全閉から所定の開口が得られるまでの平均速度
閉じ速度:全開から所定の閉じ位置までの平均速度
手動開き力
動力がない場合のドアを開くのに要する力
反転停止距離
扉が閉じ中に開信号を受けた位置から反転するために,停止する位置までの距
離
閉扉保持力
スイングドアにおける閉扉状態での扉保持力
絶縁抵抗
開閉装置に用いる電気機器の絶縁抵抗値
耐電圧
開閉装置に用いる電気機器が所定の電圧で,せん(閃)絡又は貫通破壊を生じ
ないこと
耐久性
開閉装置が所定の開閉繰返し試験に耐えられる程度
耐候性
所定の期間にわたり,環境の影響を受けながら使用に耐えられる程度
検出範囲
センサが進入した歩行者を検出する領域の範囲
耐放射ノイズ
外部から放射された電波ノイズに耐えてセンサが正常な機能を保持する程度
静止体検出時間 センサが検出範囲内にある静止した歩行者などを検出し続ける時間
2
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
3. 試験項目及び試験の内容 性能項目に適用する試験項目,試験の内容及び測定単位は,表2のとお
りとする。
表2 試験項目,試験の内容及び測定単位
試験項目
試験内容
測定単位 適用試験箇条
動
作
試
験
開閉力試験
ドアの開閉時,走行区間の所定の位置でドアの端部にプッシュ
プルゲージを当てドアを止めるときの力を測定する。
N
N・m
7.1.1, 7.1.2,
7.1.3
開閉速度試験
開き速度:スライディングドアではドアが全閉から始動して開
口が600mm,スイングドアにあっては開き角度60゜に至る平
均速度,回転ドアにあっては扉先端部の平均周速度。
閉じ速度:スライディングドアでは全開から始動して600mm,
スイングドアにあっては閉じ角度60゜に至る平均速度。
mm/s
゜/s
7.2.1, 7.2.2,
7.2.3
手動開き力試験
任意の位置に停止しているドアを開くためにプッシュプルゲ
ージを当て,動き始めるときの力を測定する。
N
N・m
7.3.1, 7.3.2,
7.3.3
反転停止距離試験
閉扉動作のストローク21の位置で開扉信号を与え,このときの
ドアの位置から反転するドアの位置までの距離を測定する。
mm
゜
7.4
閉扉保持力試験
閉扉状態の扉にプッシュプルゲージを当て,開き方向に押し,
動き始めたときの力を測定する。
N・m
7.5
センサ検出範囲試
験
所定の被検出体をドア面に対して直角の方向に移動させて,セ
ンサが検出可能な領域を測定する。
mm
7.6
静止体検出時間試
験
静止体検出形センサの検出範囲内に所定の被検出体を置き,静
止してから検出信号が切れるまでの時間を測定する。
s
7.7
電
気
試
験
絶縁抵抗試験
接地された所定の試験枠及び架台に駆動装置を取り付け,各電
源線と接地間の絶縁抵抗を測定する。
MΩ
7.8
耐放射ノイズ試験
所定の周波数・出力の無線電波を発信する試験用アンテナを
X,Y,Zの3方向から近づけ,正常な性能を維持する限界距離
を求める。
mm
7.9
耐電圧試験
接地された所定の試験枠及び架台に駆動装置を取り付け,絶縁
抵抗試験と同じ測定箇所に交流電圧を印加し,せん(閃)絡又
は貫通破壊の有無を調べる。
−
7.10
温度上昇試験
開閉繰返し試験と同じ開閉動作を行い,モータ及び部品の温度
が上昇し,ほぼ一定となったとき,又は安全装置が働いてから
の温度を測定し絶縁抵抗を測定する。
℃
MΩ
7.11
耐
久
性
試
験
開閉繰返し試験
所定の試験枠及び架台に,組み立てられた試験用ドアを取り付
け,500 000回を1サイクルとした開閉を繰り返し,異常の有
無を調べる。
サイクル 7.12
耐
侯
性
試
験
防せい(錆)試験
JIS C 0024による試験
等級
7.13
防滴試験
JIS C 0920による保護等級3に準じる試験
等級
7.14
3
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
4. 適用試験項目 適用試験項目は,適用ドアによって区分し,表3のとおりとする。
表3 試験項目及び適用ドアの種類(適用を○で示す。)
適用ドア
試験項目
スライディングドア スイングドア 回転ドア
動
作
試
験
開閉力試験
○
○
○
開閉速度試験
○
○
○
手動開き力試験
○
○
○
反転停止距離試験
○
○
閉扉保持力試験
○
センサ検出範囲試験
○
○
○
静止体検出時間試験
○
○
○
電
気
試
験
絶縁抵抗試験
○
○
○
耐放射ノイズ試験
○
○
○
耐電圧試験
○
○
○
温度上昇試験
○
○
○
試
験
耐
久
性
開閉繰返し試験
○
○
○
試
験
耐
侯
性
防せい試験
○
○
○
防滴試験
○
○
○
5. 試験の一般条件
5.1
数値の丸め方 数値の丸め方は,JIS Z 8401による。
5.2
試験条件 試験の条件は,特に規定のない限りJIS Z 8703に定める常温・常湿とする。
6. 試験装置
6.1
試験用ドアセット及び装置 試験装置は,試験用ドアセット及びドアの開閉装置から構成する。試
験用ドアセットを取り付ける試験枠及び架台は,十分剛性のあるものとする(図1〜3参照)。
なお,スライディングドアの試験用ドアセットは,懸架部とガイドレールを用いてドア枠なしで使用状
態に組み立てたものを含む。
4
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
図1 スライディングドアの試験装置(例図)
図2 スイングドアの試験装置(例図)
5
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
図3 回転ドアセットの試験装置(例図)
6.2
測定機器 測定機器は,開閉回数を計る回数計,開閉力を測定するプッシュプルゲージ,電圧計,
抵抗計及びストップウォッチ(100
1秒までの測定精度をもつもの)とする。
なお,プッシュプルゲージは,測定容量の15〜85%の範囲で測定する。
6
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
6.3
試験用ドア 試験用ドアの質量及び寸法は,製品を使うことを原則とするが,一定の質量の試験用
ドアに,質量を増減して用いてもよい。試験用ドアは,表4のとおりとする。
表4 試験用ドアの質量及び寸法(2)
適用する試験の対象
寸法 mm(幅×高さ)
質量 kg
軽量自動ドア
900×2 000
1種 40
2種 60
中量自動ドア
900×2 000
1 200×2 400(回転ドア用)
100
重量自動ドア
900×2 000
150
注(2) これ以外の質量及び寸法については,受渡当事者間の
協定による。
6.4
開閉装置(センサ部・制御部及び駆動部) 試験体とする開閉装置(センサ部・制御部及び駆動部)
は,製品の中から選び試験用ドアと組み合わせて試験を行う。
7. 試験
7.1
開閉力試験
7.1.1
スライディングドアの開閉力試験 スライディングドアの開閉力試験は,図1に示すように試験
用ドアセットを試験枠に取り付け,これに開閉装置を取り付け,手動によって開閉を確認する。次に,開
閉装置によってドアの開閉を20回連続して行い正常に開閉しているのを確認した後,開閉ストロークの
幅の中心から±100mmの領域内のドア端部で,ドアの下端から1 200±50mmの高さの点にプッシュプル
ゲージを開き又は閉じ方向に押しながら開閉力を測定する。
7.1.2
スイングドアの開閉力試験 スイングドアの開閉力試験は,図2に示すように,試験用ドアセッ
トを試験枠に取り付け,これに開閉装置を取り付け,手動によって開閉を確認する。次に,開閉装置によ
ってドアの開閉を20回連続して行い正常に開閉しているのを確認した後,開閉角の中心から30゜以内の
領域で,ドアの端部から50mm入った位置で,ドアの下端から1 200±50mmの高さの点にプッシュプル
ゲージを開き又は閉じ方向に押しながら開閉力 (F) を読み,かつ,ピボット軸しん(芯)から測定位置
までの距離 (l) を測定し,次の式によって開閉トルク (T) を求める。
T=F×l (N・m)
ここに,
F: 力 (N)
l: 距離 (m)
7.1.3
回転ドアの回転力試験 回転ドアの回転力試験は,図3に示すように試験用ドアセットを試験枠
に取り付け,これに開閉装置を取り付け,手動によって回転を確認する。次に,開閉装置によってドアを
20回連続して回転させ,正常に開閉しているのを確認した後,ドアの端部から50mm入った位置で,ド
アの下端から1 200±50mmの高さの点に,ドア回転に対向する方向で,垂直にプッシュプルゲージを当
てながらドアに駆動信号を与えてドアが動き始める時の力 (F) を読み取り,かつ,ドアの回転中心から
プッシュプルゲージを押し当てた位置までの距離 (l) を測定し,次の式によってトルク (T) を求める。
T=F×l (N・m)
ここに,
F: 力 (N)
l: 距離 (m)
7
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
7.2
開閉速度試験
7.2.1
スライディングドアの開閉速度試験 スライディングドアの開閉速度試験は,7.1.1の試験装置を
用いて,開閉装置によってドアの開閉を20回連続して行い,正常に開閉しているのを確認する。次に,
以下の方法によって開き速度と閉じ速度を測定する。
なお,時計は0.1秒まで読み取る。
(1) スライディングドアの開き速度試験 ドアが全閉位置から始動して開口幅600mmまで開くまでの時
間t (s) を測定する。この場合,位置の読取りは,全閉位置でドア端部から50mmのドア面に垂直な
標線をとり,開扉によってこの標線が600mm移動するまでの時間を測定し,次の式によって扉の開
き速度を求める。
t
600
開き速度=
(mm/s)
(2) スライディングドアの閉じ速度試験 ドアが全開位置から始動し,標線が600mm移動するまでの時
間t (s) を測定し,次の式によって扉の閉じ速度を求める。
t
600
閉じ速度=
(mm/s)
7.2.2
スイングドアの開閉速度試験 スイングドアの開閉速度試験は,7.1.2の試験装置を用いて,開閉
装置によってドアの開閉を20回連続して行い正常に開閉しているのを確認する。次に,以下の方法によ
って開き速度及び閉じ速度を測定する。
なお,時計は0.1秒まで読み取る。
(1) スイングドアの開き速度試験 ドアが全閉から始動して開口角度が60゜となるまでの時間t (s) を測
定し,次の式によって扉の開き速度を求める。
t
60
開き速度=
(゚/s)
(2) スイングドアの閉じ速度試験 ドアが全開から始動し,60゜閉じ方向に回転するまでの時間t (s) を
測定し,次の式によって扉の閉じ速度を求める。
t
60
閉じ速度=
(゚/s)
7.2.3
回転ドアの回転速度試験 回転ドアの回転速度試験は,7.1.3の試験装置を用いて,開閉装置によ
ってドアを20回連続して回転させ,正常に回転しているのを確認し,1回転当たりの時間t (s) を測定し,
次の式によってドア先端部の周速度を求める。
なお,時計は0.1秒まで読み取る。
t
D
π
周速度=
(mm/s)
ここに,
D: 回転するドア部分の外径 (mm)
t: 測定で求めた1回転当たりの時間 (s)
7.3
手動開き力試験
7.3.1
スライディングドアの手動開き力試験 スライディングドアの手動開き力試験は,7.1.1の試験装
置を用いて,手動によってドアの開閉を確認し,非通電状態のまま,任意の位置に停止しているドアの端
部で,ドア下端から高さ1 200±50mmの点にドアの開き方向にプッシュプルゲージを押し当て,ゆっく
り押しながらドアの動き始める力 (F) を測定する。
8
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
7.3.2
スイングドアの手動開き力試験 スイングドアの手動開き力試験は,7.1.2の試験装置を用いて,
手動によってドアの開閉を確認し,非通電状態のまま,任意の位置に停止しているドアの端部から50mm
入った位置で,ドアの下端から高さ1 200±50mmの点に垂直にドアの開き方向にプッシュプルゲージを
押し当て,ゆっくり押しながらドアの動き始める力 (F) を測定する。
7.3.3
回転ドアの手動開き力試験 回転ドアの手動開き力試験は,7.1.3の試験装置を用いて,手動によ
ってドアの回転を確認し,非通電状態のまま,任意の位置に停止しているドアの端部から50mm入った位
置で,ドアの下端から高さ1 200±50mmの点に垂直にドアの開き方向にプッシュプルゲージを押し当て,
ゆっくり押しながらドアの動き始める力 (F) を測定する。
備考 非通電状態のとき,ドアが回転運動しないで1枚だけスイング動作をする構造体のドアについ
ては,その力 (F) をそれぞれのドアについて測定する。
7.4
反転停止距離試験 反転停止距離試験は,7.1.1又は7.1.2の試験装置を用いて,開閉装置によって
ドアを20回連続して開閉させ,正常に開閉しているのを確認する。次に,スライディングドアについて
は全開位置で,ドア端部から50mmのドア面に垂直な標線をとり,この標線が閉じ動作中の21ストローク
の位置に移動した時に開き信号を与え,このときの標線の位置から反転するまでの距離を測定する。スイ
ングドアについては,閉じ動作中の45°の位置で,開き信号を与え,この位置からドアの反転するまで
の角度を測定する。
7.5
閉扉保持力試験 スイングドアの閉扉保持力試験は,7.1.2の試験装置を用いて,開閉装置によって
ドアを20回連続して開閉させ,正常に開閉しているのを確認する。次に,閉扉時のドアの端部から50mm
入った位置で,ドア下端から高さ1 200±50mmの点に垂直に,ドアの開き方向にプッシュプルゲージを
押し当て,ゆっくり押しながら動き始めた時の力 (F) を読み,かつ,ピボット軸から測定位置までの距
離 (l) を測定し,7.1.2の式によって開閉トルク (T) を求める。
7.6
センサ検出範囲試験
(1) マットスイッチの検出範囲試験は,被検出体に直径100mm,質量10kgの円柱の鋼製のものを用い,
不感帯を除く全面にわたり静かに置きながら移動させ,検出信号を確認し,不感帯を除く内側の寸法
を読み取る。
(2) 電子マットスイッチの検出範囲試験は,センサを所定の仕様による方法で埋設し,図4に示す被検出
体を用いて,静止体検出形の場合は50mm/s,動体検出形の場合は150mm/sの速度で床面上を移動さ
せ,検出信号を出力した時の被検出体のセンサ中央側接触点の軌跡が描く範囲を調べる(図5)。
9
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
図4 被検出体(電子マットスイッチ)
図5 電子マットスイッチの検出範囲測定(例図)
(3) 無目付センサ又は天井付センサの検出範囲試験は,センサ本体を床面から図7に示す位置に取り付け,
図6に示す被検出体を,静止体検出形センサの場合は50mm/s,動体検出形センサの場合は150mm/s
の速度で床面上を移動させ,検出信号を出力した時の被検出体のセンサ中央側接触部の軌跡が描く範
囲を調べる(図7・図8)。
図6 被検出体(無目付センサ・天井付センサ)
10
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
図7 無目付検出範囲測定(例図)
図8 無目付センサ検出範囲測定(例図)
7.7
静止体検出時間試験 静止体検出時間試験は,図4又は図6に示す被検出体を,静止体検出形セン
サの検出範囲に,50mm/sで進入させ,センサが検出信号を出力している状態で被検出体を静止させ,静
止させてから検出信号が切れるまでの時間を測定する。
7.8
絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,7.1.1,7.1.2又は7.1.3の試験装置を用いて,開閉装置の電源線と
設置された開閉装置取付け板との間の絶縁抵抗をJIS C 1302に規定された直流500V絶縁抵抗計を用いて,
JIS C 0703の5.2(絶縁抵抗試験)に規定された試験方法によって測定する。
7.9
耐放射ノイズ試験 耐放射ノイズ試験は,マットスイッチを除くセンサ全機種に適用する試験方法
で,所定の出力(放射ノイズ)の発信アンテナをセンサにX,Y,Zの各方向から近づけ,センサが正常な
機能を維持する限界のアンテナとセンサ間の距離を測定する。
7.10 耐電圧試験 耐電圧試験は,7.1.1,7.1.2又は7.1.3の試験装置を用いて,開閉装置をJIS C 0703の
5.3(交流耐電圧試験)によって行う。
11
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
7.11 温度上昇試験 温度上昇試験は,7.1.1,7.1.2又は7.1.3の試験装置を用いて,開閉装置に定格周波
数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧を加え,開閉繰返し試験と同じ開閉動作を行い,モータ及び部
品に外部から接近できる表面で,温度が最高となる箇所に温度計を取り付け,温度が上昇し飽和状態にな
った時,又は安全装置が働いた時のその温度及び周囲温度を測定し,温度上昇値℃を算定する。
温度測定後直ちに7.8と同じ箇所の絶縁抵抗を測定する。測定方法は,JIS C 0703の5.2による。
7.12 開閉繰返し試験 開閉繰返し試験は,7.1.1, 7.1.2又は7.1.3の試験装置を用いて,開閉装置に,定格
周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧を加え,1分間4回以上で,500 000回を1サイクルとする
開閉繰返し動作を行い,モータ,減速機,ベルト,つ(吊)り戸車,ハンガーレール,ピボットヒンジ,
駆動軸,アーム,軸受及びセンサ検出範囲などの異常の有無を調べる。
7.13 防せい試験 防せい試験は,センサ部,駆動部及び制御部を,それぞれ構成部品として組み立て,
JIS C 0024の厳しさ2による方法で行う。
7.14 防滴試験 防滴試験は,露出取付形センサについてJIS C 0920の保護等級3による方法で行う。
7.15 数値換算 従来単位の試験機又は計測器を用いて試験する場合の国際単位系 (SI) による数値への
換算は,次による。
1kgf=9.80N
8. 試験結果の記録 試験結果は,次の事項のうち必要なものを記録する。
(1) 適用試験項目
(2) 試験用ドアセット(種類,製品名,形状など)
(3) 試験の一般条件(温度及び湿度)
(4) 試験ドアの質量及び寸法
(5) 試験用ドアセット,開閉装置,制御部,センサなどの取付け図
(6) 測定結果
(7) その他試験中に生じた特記事項
(8) 試験年月日
(9) 試験場所及び試験実施者
12
A 1551-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてくださ
い。
JIS A 1551 自動ドア開閉装置の試験方法 原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
坂 田 種 男
坂田研究室
高 木 譲 一
工業技術院標準部材料規格課
藤 野 達 夫
通商産業省機械情報産業局産業機械課
吉 田 良 子
国民生活センター相談・危害情報部
上 園 正 義
財団法人建材試験センター中央試験所
川 端 晃
イングテック
瀬 川 昌 弥
建設省大臣官房官庁営繕部
和 田 直 江
主婦連合会
玉 田 浩 一
住宅都市整備公団試験研究所
長 井 伸 之
株式会社久米設計第二設計室
大 関 勝 彦
株式会社山下設計統括部
原 具 之
大成建設株式会社建築本部建築部
三 軒 保
全国自動ドア協会
武 田 勇
寺岡オートドア株式会社
石 崎 敏 夫
扶桑電機工業株式会社開発室
佐 野 弘
株式会社ナブコ建築事業
野 口 勇 一
吉田工業株式会社黒部事業所
伊 藤 澄 夫
寺岡オートドア販売株式会社
出 口 昇
ナブコシステム株式会社工務部
(事務局)
山 下 晶 三
全国自動ドア協会