サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

A 1323-1995 

建築工事用シートの溶接及び溶断火花 

に対する難燃性試験方法 

Flame retardant testing method for spark droplets of welding  

and gas cutting on fabric sheets in construction works 

1. 適用範囲 この規格は,建築工事用シートの溶接及び溶断火花に対する難燃性試験方法について規定

する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS A 9505 グラスウール保温材 

JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 

JIS K 1101 酸素 

JIS K 1902 溶解アセチレン 

JIS P 3101 印刷用紙 

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

2. この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるもので,参考値

である。 

2. 種類 難燃性の種類は,発生する火花の落下量に対応して表1のとおり区分する。 

表1 難燃性の種類 

種類 

難燃性 

A種 

厚さ9mmの火花発生用鋼板を溶断するとき,発生する
火花に対し発炎及び防火上有害な貫通孔がないこと。 

B種 

厚さ4.5mmの火花発生用鋼板を溶断するとき,発生す
る火花に対し発炎及び防火上有害な貫通孔がないこと。 

C種 

厚さ3.2mmの火花発生用鋼板を溶断するとき,発生す
る火花に対し発炎及び防火上有害な貫通孔がないこと。 

3. 試験方法 

3.1 

数値の換算 従来単位の試験機又は計測器を用いて試験する場合の国際単位系 (SI) による数値へ

の換算は,次による。 

1kgf=9.80N 

3.2 

試験体 試験体は,次のとおりとする。 

(1) 試験体の個数 試験体の個数は,3個とする。 

(2) 試験体の大きさ 試験体の大きさは,幅約90cm,長さ約150cmとする。 

background image

A 1323-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(3) 試験体の前処理 試験体を50±2℃で48時間乾燥し,次に,JIS Z 8703に規定する標準状態〔20±5℃,

(65±10) %〕に調整した部屋で24時間以上養生する。 

なお,明らかに乾燥の必要がないと認められるものについては,乾燥を省略することができる。 

3.3 

火花発生用鋼板及びガス 火花発生用鋼板及びガスは,次のとおりとする。 

(1) 火花発生用鋼板 試験に使用する鋼板は,JIS G 3101に規定するSS400とし,その寸法は幅10cm,

長さ60cmで呼び厚さ3.2,4.5及び9.0mmの3種類とする。 

なお,鋼板は,さびが発生していないものを使用する。 

(2) ガス ガス自動切断機(以下,切断機という。)に用いるガスは,JIS K 1101に規定する酸素及びJIS 

K 1902に規定するアセチレンとする。 

3.4 

試験装置 試験装置は,付図1に示す切断機,ホルダー,貫通孔判定用マットなどからなる。 

なお,試験に用いる火花,切断機及び貫通孔判定用マットは,次のとおりとする。 

(1) 試験に用いる火花は,3.3(1)に規定する常温の火花発生用鋼板を,3.4(2)に規定する切断機によって溶

断するとき発生する火花とする。 

(2) 切断機は,鋼板の厚さによって速度を自由に変えることができ,かつ,均等で適切な加熱力を保持で

きるものとする。 

(3) 貫通孔判定用マットは,JIS A 9505に規定する保温板2号24K呼び厚さ25mmの上に,JIS P 3101の

51.8g/m2に相当する紙を3.4に規定する条件で養生したものを敷いたものとする。 

なお,貫通孔判定用マットの大きさは,60×90cmとする。 

3.5 

試験 難燃性の試験は,次によって行う。 

(1) 試験体を付図1に示す装置に谷底が水平に,かつ,しわがないように取り付ける。試験体は,火花発

生用鋼板の下面から試験体の谷底までの距離が50cmとなるように取り付ける。 

(2) 標準切断条件は,図1及び表2のとおり鋼板の厚さによって定める。 

図1 

background image

A 1323-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2 標準切断条件 

鋼板の厚さ mm 

項目 

4.5 

3.2 

切断長さ 

mm 

400 

400 

400 

火口先穴径 

mm 

1.0 

1.0 

1.0 

予熱炎(白心)の長さ(1) 

l1mm 

約5.0 

約4.0 

約3.5 

切断酸素長(2) 

l2mm 

約140 

約100 

約90 

火口先端と鋼板間の距離 

hmm 

6.0 

6.0 

9.0 

切断速度 

mm/min 

500 

650 

700 

酸素圧力 

MPa {kgf/cm2} 

0.235 

 {2.5}  

0.196 

 {2.0}  

0.196 

 {2.0}  

アセチレンガス圧力 

MPa {kgf/cm2} 

0.024 

 {0.25}  

0.02 

 {0.2}  

0.02 

 {0.2}  

注(1) 切断用酸素は,閉止時の値とする。 

(2) 切断酸素弁を全開して測定した値とする。 

(3) 材料の表裏両面の性状が異なる場合には,表裏両面について試験を行う。 

(4) 判定は,目視観察によって試験体からの発炎の有無及び防火上有害な貫通孔の有無について行う。 

(a) 発炎は,試験体が炎をあげて燃え始めた状態をいい,その有無を観察する。 

(b) 防火上有害な貫通孔の有無の判定は,試験体から抜け落ちた火花によって判定用マット紙が発炎す

ることの有無によって行う。 

(5) 試験は3回行い,いずれも表1に適合する場合を合格とする。 

4. 結果の表示 試験結果には,次の事項を記載する。 

(1) 材料名,その厚さ,構成断面図及び単位面積当たりの質量 

(2) 難燃性の種類 

(3) 発炎及び防火上有害な貫通孔の有無 

(4) その他,防火上重要な観察事項 

関連規格 JIS B 6803 溶断器用圧力調整器 

JIS B 6805 溶断器用ゴムホース継手 

JIS B 8241 継目なし鋼製高圧ガス容器 

JIS B 8244 溶解アセチレン容器用弁 

JIS K 6333 溶断用ゴムホース 

background image

4

A

 1

3

2

3

-1

9

9

5

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図1 試験装置 

A 1323-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

建築工事用シートの溶接花火に対する難燃性試験方法JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

岸 谷 孝 一 

東京大学工学部 

斉 藤 文 春 

建設省建築研究所第2研究部 

菅 原 進 一 

東京大学工学部 

木 村 富 夫 

武蔵工業大学工学部 

横 田 満 人 

建設省大臣官房官庁営繕部 

小 野 一 男 

通商産業省生活産業局 

大久保 和 夫 

工業技術院標準部 

勝 野   仁 

東京消防庁 

小宮山 賢 郎 

都立工業技術センター 

芳 賀 義 明 

財団法人建材試験センター 

中 島 勝 弥 

社団法人全国建築士事務所協会連合会 

丸 一 俊 雄 

清水建設株式会社研究所 

藤 井 正 伸 

大成建設株式会社技術開発本部技術研究所 

内 田 信 邦 

川崎重工業株式会社東京設計事務所 

小 山 国 男 

東レ株式会社加工技術部 

若 尾   茂 

日東紡績株式会社グラスファイバー技術生産部 

佐 藤 浩 一 

旭化成工業株式会社繊維資材販売部 

鳥 居   壮 

太陽工業株式会社本社技術部 

(事務局) 

鈴 木 庸 夫 

財団法人建材試験センター標準業務課 

森   幹 芳 

財団法人建材試験センター標準業務課